JP2958107B2 - 発泡成形方法 - Google Patents

発泡成形方法

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JP2958107B2 JP2333354A JP33335490A JP2958107B2 JP 2958107 B2 JP2958107 B2 JP 2958107B2 JP 2333354 A JP2333354 A JP 2333354A JP 33335490 A JP33335490 A JP 33335490A JP 2958107 B2 JP2958107 B2 JP 2958107B2
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  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は発泡成形方法に関し、特には自動車のヘッ
ドレスト等を製造するための発泡成形方法に関する。
(従来の技術) 一般に自動車のヘッドレスト等を製造するための発泡
成形型は、例えば添付の図面の第2図に示されるよう
に、各ヒンジ部H1,H2,H3,H4によって開閉可能に連結さ
れた分割金型91,92,93,94,95より構成される。なお、符
号95は材料注入用の蓋型である。この発泡成形型90はそ
のキャビティ97内に発泡材料96が注入された後、各ヒン
ジ部と反対側の開口部側に設けられた図示しないクラン
プによって型締めされる。
しかるに、この従来の発泡成形型90にあっては、各ヒ
ンジ部H1,H2,H3,H4側は材料が漏出しないように型締め
状態で密着するように設計されるのであるが、しかしな
がら、ヒンジ部としての機能上金型開閉動作のための最
低限のクリアランスが必要である。このクリアランス
は、この種製品にあっては、成形時の発泡圧によって材
料をリークせしめ、該部分のバリを不可避のものとして
いる。
これに対して、当該ヒンジ部側の密着性を高めそのシ
ール性を確保すればバリの発生は抑えられるわけである
が、ヒンジ部側の型締め時における密着度を高めると、
今度は型の開閉時に該ヒンジ部に過度の力が加わるため
に金型本体が歪んだりヒンジ部が破損したりする問題が
生じ、金型の精度ならびに耐久性を低下させる原因とも
なりかねない。また、発泡成形時におけるガス抜きの問
題もある。
(発明が解決しようとする課題) そこで、この発明は上記した問題点を悉く解消するた
めに提案されたものであって、簡単かつ容易に構成で、
バリを発生しない発泡成形品を得ることができる新規な
発泡成形方法を提供しようとするものである。
(課題を解決しようとする手段) すなわち、この発明は、上型が下型に対して自由性を
持ったヒンジ部を介して開閉自在に構成された成形型に
発泡材料を導入する工程と、前記上型を閉じ少なくとも
そのヒンジ側および開口側を緊締手段によって圧締する
工程と、前記成形型を転置してその開口側を上部にして
成形型内のガス抜きを行う工程と、前記発泡材料による
発泡成形完了後に前記成形型より発泡成形品を取り出す
工程とからなることを特徴とする発泡成形方法に係る。
(実施例) 以下添付の図面に従ってこの発明を詳細に説明する。
第1図はこの発明方法に使用される装置の概念を示す
ヘッドレストの成形型の概略断面図、第2図はこの発明
と対比のために示した従来のヘッドレストの成形型の概
略断面図、第3図は発泡成形型の好ましい態様を示すヘ
ッドレスト成形型の平面図、第4図はその側面図、第5
図ないし第8図はこの発明方法の一例を示すヘッドレス
トの成形方法を表したもので、第5図は材料注入状態を
示す成形型の断面図、第6図はその型締め状態を示す側
面図、第7図はガス抜きのために成形型を転置した状態
を示す側面図、第8図はそのガス抜き状態を示す成形型
の要部の断面図である。
第1図にはこの発明に用いられる発泡成形型10が示さ
れる。図示のように、この発泡成形型10は、例えば下型
1に対して上型12がヒンジ部14を介して開閉自在に連結
されており、少なくともそのヒンジ側15および開口側16
に緊締手段20、20を有している。
前記ヒンジ部14は金型の開閉方向に対して自由性を持
って形成されていることを特徴としており、そのため後
述する緊締手段によって型締めした際に、ヒンジ部に大
きな力が加わっても該ヒンジ機構が破損したり、あるい
は金型本体に歪みを生じさせたりするということがな
く、ヒンジ側も固く締め付けることが可能となる。
緊締手段20は、公知の油圧、空気圧あるいは機械的な
機構(手動を含む)によるクランプ機構が好ましく用い
られ、少なくとも前記成形型10のヒンジ側15および開口
側16、望ましくはその両側部にも設けられる。
そして、キャビティ13内に発泡材料17が注入された
後、前記緊締手段20によって前記成形型10を開口側16と
ヒンジ側15(および両側部)から圧締して発泡成形がな
される。
次に、第3図および第4図によって、発泡成形型の好
ましい実施態様について説明する。
第3図および第4図に図示した発泡成形型30は、下型
31と上型32とクランプ機構21とから構成され、前記上型
32はヒンジ部28,28によって開閉自在に構成されてい
る。
前記ヒンジ部28は、従来のこの種金型に備えられたヒ
ンジと比較してヒンジの有する隙間を大きく設けられ、
すなわち、金型の開閉方向に対して自由性を持って形成
されている。
この実施例において、クランプ機構21は、上型32に設
けられたシリンダ装置22と、前記シリンダ装置22の作動
軸23に取り付けられた十字状の連結ロッド24と、前記連
結ロッド24の各先端に取り付けられた開口側クランプア
ーム25とヒンジ側クランプアーム26と側部クランプアー
ム27,27とから構成されている。なお、このクランプの
数や位置は金型の大きさや割型の数などによって適宜に
選定することが可能である。
シリンダ装置22は、油圧あるいは空気圧などを作動源
とする公知のものが用いられる。
連結ロッド24は第3図に図示のように平面十字状のも
ので、成形型の四側面を同時かつ一体に圧締することが
できるように、その各先端に各部のクランプ、すなわち
開口側クランプアーム25とヒンジ側クランプアーム26、
および側部クランプアーム27,27とを相互に連結されて
いる。
これら各クランプアームは、第4図に図示したよう
に、該クランプアームの下端部を下型31の係合部29に係
合させた後シリンダ装置22を作動して、その作動軸23を
前進することによって下型31および上型32を緊締せしめ
るものである。なお、シリンダ装置22の作動軸23を後退
することによって、同図鎖線のようにクランプアームの
係合が解かれる。
この実施例においては、各クランプアームが連結ロッ
ド24によって一体に連結されているので、型締め時には
金型の全体が均一に精度よく締まる。従って、金型の歪
みやヒンジ部からのリークが生じにくく、従来ヒンジ部
において発生していたバリがほとんど見られない。
図中符号39は案内ロッドで、前記連結ロッド24に挿通
されその直進性を確保し、各クランプアームを一体かつ
均一に作動させるためのものである。第3図の符号33は
上型開閉用のレバーである。
第5図以下に、この発泡成形型30を用いて自動車のヘ
ッドレストを製造する好ましい実施例が示される。
このヘッドレストの成形方法は、型内に発泡材料を導
入する工程と、前記型を圧締する工程と、前記型内のガ
ス抜きを行う工程と、前記型より成形品を取り出す工程
とからなる。
まず、第5図に発泡成形型30内に発泡材料を導入する
工程が示される。
発泡成形型30の上型32がヒンジ部28を介して開かれ、
キャビティ34内に発泡材料35が注入機36より注入され
る。所定量の発泡材料35が導入された後上型32が閉じら
れる。符号37は架台で、軸部38によって前記成形型30を
回動自在に支持している。符号Iは発泡成形型内に挿入
される中空芯体である。
次に、第6図のように閉じ合わされた前記下型31と上
型32は前述したクランプ機構21よりなる緊締装置によっ
て圧締される。このクランプ機構21については第3図お
よび第4図の説明で既に述べた通りである。なお、説明
の便宜上案内ロッド39は省略した。
次いで、発泡材料の発泡の伴って、第7図に図示した
ように、前記発泡型30を軸部38を中心として90゜回動転
置して開口側40を上側にする。それによって、第8図に
示したように、発泡材料35が発泡反応に伴って発生した
ガスを、開口側の型の割面41より外部へ放出させること
ができる。なお、このときガス抜き部となる開口側の割
面41にはガス抜きに必要なわずかなクリアランスが形成
されている。
発泡成形完了後に型開きし、前記発泡型30より発泡成
形品が取り出される。
(効 果) 以上図示し説明したように、この発明による発泡成形
方法によれば、開閉方向に自由度を持たせたヒンジを有
し、かつその少なくともヒンジ側および開口側を圧締す
る緊締手段を設けた成形型を用いて開口側を緊締すると
同時に、従来圧締することが困難であったヒンジ側も一
体に緊締するようにしたものであるから、型の割面から
発泡材料がリークすることが大幅に減少し、成形品のバ
リなどの発生を防ぐことができる。さらに、成形型の緊
締に伴う発泡成形時の発泡ガスは、成形型を回動してそ
の開口側を上部に転置することによって有効に排出する
ことができる。従って、この発明によれば、バリ取りな
どの後加工が不要となるばかりでなく成形品の品質も向
上し、併せて工程の合理化をはかることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明方法に使用される装置の概念を示すヘ
ッドレストの成形型の概略断面図、第2図はこの発明と
対比のために示した従来のヘッドレストの成形型の概略
断面図、第3図は発泡成形型の好ましい態様を示すヘッ
ドレスト成形型の平面図、第4図はその側面図、第5図
ないし第8図はこの発明方法の一例を示すヘッドレスト
の成形方法を表すもので、第5図は従来注入状態を示す
成形型の断面図、第6図はその型締め状態を示す側面
図、第7図はガス抜きのために成形型を転置した状態を
示す側面図、第8図はそのガス抜き状態を示す成形型の
要部の断面図である。 10……発泡成形型、11……下型、12……上型、13……キ
ャビティ、14……ヒンジ部、15……ヒンジ側、16……開
口側、20……緊締手段、21……クランプ機構、22……シ
リンダ装置、23……作動軸、24……連結ロッド、25……
開口側クランプアーム、26……ヒンジ側クランプアー
ム、27……側部クランプアーム、29……係合部。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上型が下型に対して自由性を持ったヒンジ
    部を介して開閉自在に構成された成形型に発泡材料を導
    入する工程と、 前記上型を閉じ少なくともそのヒンジ側および開口側を
    緊締手段によって圧締する工程と、 前記成形型を転置してその開口側を上部にして成形型内
    のガス抜きを行う工程と、 前記発泡材料による発泡成形完了後に前記成形型より発
    泡成形品を取り出す工程 とからなることを特徴とする発泡成形方法。
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