JP2957777B2 - 縮合環含有化合物 - Google Patents

縮合環含有化合物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はノルボルナン環、パーヒ
ドロジメタノナフタレン環またはパーヒドロトリメタノ
アントラセン環を有するトリメタノールおよびその前駆
体であるアルデヒド基を有するジメタノールおよびそれ
らの前駆体である低級脂肪族酸のエステルに関する。本
発明のトリメタノールは溶剤として、およびそれ自体各
種の高分子材料の原料として、また、例えばトリ(メ
タ)アクリレート等に誘導することにより各種の高分子
材料の原料として使用される新規な化合物である。
【0002】
【従来の技術】一分子内に3個のヒドロキシル基を有す
るトリオールとして従来知られている化合物としては代
表的にはグリセリンおよびトリメチロールプロパンがあ
る。この内、グリセリンは可塑剤や溶剤として、またエ
ステルに変換したのち、帯電防止剤や食品添加剤として
使用されている。一方、トリメチロールプロパンはアル
キド樹脂やポリウレタン樹脂の原料として、可塑剤や界
面活性剤として、また、アクリレートに変換したのち、
架橋剤として使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】トリメチロールプロパ
ンは3個のヒドロキシル基が互いに接近した位置にある
ため立体障害を受けやすく、3個のヒドロキシル基を完
全に他の化合物と反応させることは難しいことが知られ
ている。例えば、アクリル酸を反応させトリアクリレー
トに変換させる場合には、ジアクリレートにまでは容易
に反応は進行するがジアクリレートからトリアクリレー
トへの反応速度は小であり、得られたトリアクリレート
にはジアクリレートがかなりの割合で存在し、これを架
橋剤として使用した場合にはヒドロキシル基がペンダン
ト状に存在するポリマーが得られる。また、トリメチロ
ールプロパンは脂肪族化合物であるため、これを使用し
て得られた高分子化合物の耐熱性は大とはいいがたい。
【0004】本発明の目的は、3個のヒドロキシル基が
離れた位置に存在し、耐熱性、力学物性が優れた高分子
化合物を与えるための原料化合物として有用な脂環式骨
格を有するトリメタノールおよびその前駆体である化合
物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、下記の
一般式(I)
【0006】
【化2】
【0007】(式中、nは0,1または2の整数であ
り、Xは水素原子または炭素数2〜5のアシル基を表
し、YはCHO基またはCH2 OH基を表す。)で表さ
れる縮合環含有化合物が提供される。
【0008】一般式(I)で表される化合物において、
CH2 OX基のXがアシル基である化合物、とりわけア
セチル基である化合物が、製造の容易さの面から特に好
ましい化合物である。
【0009】Xがアシル基である化合物は、公知の加水
分解反応により容易にXが水素原子である化合物に変換
することができる。
【0010】一般式(I)において、2つのCH2 OX
基の立体配置はトランス体、シス体またはその混合体の
いずれでもよい。また、本発明の一般式(I)で表され
る化合物の脂環構造部分は、エンド体、エキソ体または
その混合物のいずれでもよい。
【0011】本発明の一般式(I)で表される化合物の
うち、YがCHO基である化合物は下記の一般式(II)
【0012】
【化3】
【0013】(式中、nおよびXは前記と同意義。)で
表される化合物を適当な触媒の存在下、水素と一酸化炭
素を反応させるいわゆるヒドロホルミル化反応により製
造することができる。
【0014】一般式(II)で表される化合物のうち、n
が0であるノルボルネン−2,3−ジメタノールおよび
そのアシル誘導体は英国特許第796,135号明細書
に記載の方法により製造できる。また、nが1である
1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロ−
1,4:5,8−ジメタノナフタレン−2,3−ジメタ
ノールおよびnが2である1,2,3,4,4a,5,
8,8a,9,9a,10,10a−ドデカヒドロ−
1,4:5,8:9,10−トリメタノアントラセン−
2,3−ジメタノールおよびそのアシル誘導体は特開平
3−31230号公報に記載の方法によりそれぞれ製造
することができる。
【0015】一般式(II)で表される化合物のうちXが
水素原子であるものは、シクロペンタジエンとフマル酸
エステルまたは無水マレイン酸とからディールス・アル
ダー反応により得られるノルボルネン環、オクタヒドロ
ジメタノナフタレン環およびドデカヒドロトリメタノア
ントラセン環を有するジエステルまたは酸無水物を水素
化リチウムアルミニウム等により還元することにより製
造することもできる。
【0016】一般式(II)で表される化合物のヒドロホ
ルミル化反応においては、コバルト系触媒、ロジウム系
触媒および白金系触媒等公知の貴金属触媒が使用可能で
あるが、中でもロジウム系化合物が、触媒活性が大であ
り、副反応が少なく好ましい。ロジウム系化合物として
はロジウムカルボニル錯化合物あるいは反応系中におい
てロジウムカルボニル錯化合物を形成しうる任意のロジ
ウム化合物、あるいはロジウム金属を適当な担体、例え
ば活性炭等に担持した触媒などが使用できる。かかるロ
ジウム系化合物としては多数知られているが、酸化ロジ
ウム、ロジウムアセチルアセトナート、塩化ロジウム、
有機カルボン酸ロジウム、Rh4(CO)12 、Rh6(C
O)16 、RhCl(PPh3)3 〔式中、PPh3 はトリ
フェニルフォスフィンを表す〕、〔RhCl (CO)2
2 、HRh(CO)(PPh3)3 、Rh (CO)2(AcA
c)〔式中、AcAcはアセチルアセトナート基を表
す〕などをその具体例として挙げることができる。
【0017】触媒濃度は、反応混合液に対して触媒金属
原子として0.001〜10ミリグラム原子/リット
ル、好ましくは0.01〜5ミリグラム原子/リットル
の範囲内で用いられる。
【0018】ロジウム系化合物を触媒として使用する場
合には、触媒に対して過剰量の三置換フォスフィン類ま
たは三置換フォスファイト類を共存させることが、反応
の選択性および触媒活性寿命の点等で好ましい。
【0019】使用しうる三置換フォスフィン類の具体例
としては、トリブチルフォスフィン、トリ−2−エチル
ヘキシルフォスフィン等のトリアルキルフォスフィン類
およびトリフェニルフォスフィン、トリトリルフォスフ
ィン、トリス(2−メチルフェニル)フォスフィン等の
トリアリールフォスフィン類が挙げられる。三置換フォ
スファイト類の具体例としては、トリフェニルフォスフ
ァイト、トリス(2−メチルフェニル)フォスファイ
ト、トリス(2−t−ブチルフェニル)フォスファイ
ト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォス
ファイト等のトリアリールフォスファイト類が挙げられ
る。
【0020】これらの三置換フォスフィン類または三置
換フォスファイト類の使用量は、好適にはロジウム1グ
ラム原子に対して5〜500モル倍、好ましくは10〜
300モル倍の範囲内である。このことによって水素添
加反応等の副反応が抑制され、ロジウム触媒の熱安定性
が増すので好ましい。
【0021】ヒドロホルミル化反応は溶媒の不存在下で
実施することもできるが、反応に不活性な適当な有機溶
媒を使用することもできる。特にロジウム錯体触媒およ
び三置換フォスフィン類または三置換フォスファイト類
を使用する場合にはこれらを溶解する有機溶媒の共存下
で反応を実施することが望ましい。かかる溶媒の具体例
としてはエタノール、ブタノール等のアルコール類、ペ
ンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の飽和脂肪族
炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン、アルキル
ナフタレン等の芳香族炭化水素類およびテトラハイドロ
フラン等のエーテル類を挙げることができる。
【0022】ヒドロホルミル化反応の温度は、好適には
60〜160℃、特に80〜140℃の範囲内である。
反応温度が60℃以上の場合には反応速度が大であり、
160℃未満の場合には貴金属触媒の安定性の維持が容
易である。
【0023】反応圧力は、反応温度にもよるが、実用的
には通常約10〜300気圧、好ましくは20〜200
気圧の範囲内から選ばれる。10気圧以上では反応速度
が大であり好ましい。300気圧より高い圧力下でも反
応を実施することは可能であるが、装置および操作の面
から300気圧以下が工業上有利である。
【0024】反応に使用する水素ガスおよび一酸化炭素
ガスの比率は、反応器への入りガスの水素/一酸化炭素
のモル比として約3/1〜1/3の範囲で実施すること
が好ましい。なお、反応系中にヒドロホルミル化反応に
対して不活性なガス、例えばメタン、エタン、プロパ
ン、窒素、ヘリウム、アルゴン、炭酸ガス等が共存して
も何らさしつかえない。
【0025】ヒドロホルミル化反応に必要な時間は、反
応温度、触媒濃度、原料化合物である一般式(II)で表
される化合物の濃度、反応圧力、使用する反応器の形態
等の反応条件により変化するが、通常は10分から50
時間の範囲内である。
【0026】ヒドロホルミル化反応が終了したのち、反
応混合液から通常の単離操作により生成物である一般式
(I)におけるYがCHO基である化合物が分離され
る。一般式(I)においてnが0である化合物は通常の
蒸留操作により容易に単離することができるが、nが1
または2である場合には沸点が高いので通常の蒸留操作
では単離が困難である場合がある。かかる場合には再結
晶または抽出等の手段を用いることが望ましい。
【0027】一般式(I)におけるYがCH2 OH基で
ある化合物は、上記のヒドロホルミル化反応により得ら
れたYがCHO基である化合物を還元することにより製
造できる。この還元は一般式(I)におけるYがCHO
基である化合物をヒドロホルミル化反応混合液より単離
したのち、または単離する前のいずれで行なうことも可
能である。還元反応は水素化ホウ素ナトリウム等による
試薬還元により行なうことも可能であるが、工業的には
触媒の存在下、水素ガスにより還元することが有利であ
る。
【0028】水素ガスによる還元反応においてはアルデ
ヒド基の水素化に用いられる公知の任意の触媒が使用可
能である。好ましい具体例としては、ラネーニッケル、
ラネーコバルト、ニッケルケイソウ土、銅クロム酸化
物、活性炭に担持されたパラジウム、酸化白金等を挙げ
ることができる。
【0029】触媒濃度としては、通常反応混合液に対し
て約0.001〜10重量%の範囲内の濃度が好適に用
いられる。
【0030】還元反応の温度は、用いる触媒の種類によ
って異なるが、通常は30〜250℃の範囲内である。
反応温度が30℃以上の場合には通常は反応速度が大で
あり、250℃以内の場合には触媒の安定性の維持が容
易である。
【0031】還元反応の圧力は反応温度および触媒にも
よるが、実用的には通常約1〜300気圧の範囲内から
選ばれる。300気圧より高い圧力下でも反応を実施す
ることは可能であるが、装置および操作の面から300
気圧以下が工業上有利である。なお、反応系中に水素ガ
スによる還元反応に対して不活性なガス、例えばメタ
ン、エタン、プロパン、窒素、ヘリウム、アルゴン、炭
酸ガス等が共存しても何らさしつかえない。
【0032】還元反応に必要な時間は、反応温度、触媒
濃度、原料化合物の濃度、反応圧力、使用する反応器の
形態等の反応条件により変化するが、通常は10分から
50時間の範囲内である。
【0033】還元反応は溶媒の不存在下で実施すること
もできるが、反応に不活性な適当な溶媒を使用すること
もできる。かかる溶媒の具体例としては水、エタノー
ル、ブタノール等のアルコール類および含水アルコール
類、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類、ペンタ
ン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の飽和脂肪族炭化
水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン、アルキルナフ
タレン等の芳香族炭化水素類およびテトラハイドロフラ
ン等のエーテル類を挙げることができる。これらの中で
も水、アルコール類および含水アルコール類が好まし
い。
【0034】還元反応が終了したのち、蒸留、再結晶お
よび抽出等の方法により生成物が単離される。
【0035】ヒドロホルミル化反応および還元反応は攪
拌式反応槽または塔式反応槽のいずれでも実施可能であ
る。
【0036】
【実施例】以下、実施例に従って本発明を具体的に説明
する。
【0037】実施例1 内容1リットルのSUS316製の電磁攪拌式オートク
レーブに、シス−2−ブテン−1、4−ジアセテートと
シクロペンタジエンから製造したビシクロ〔2.2.
1〕ヘプト−5−エン−シス−2,3−ジメタノール
ジアセテート200g、トルエン300ml、HRh
(CO)(PPh3)3 1.0gおよびPPh3 13gを
仕込み、系内を一酸化炭素と水素のモル比が1/1の混
合ガスで充分置換したのち、系内の圧力を該ガスで90
気圧に保ちながら、攪拌下に加熱し30分間で系内の温
度を130℃に上げた。内温を130℃に保持したまま
更に4時間攪拌を続けた。反応中オートクレーブの圧力
は常に90気圧に保たれるように圧力調節弁を通して一
酸化炭素と水素のモル比が1/1の混合ガスを連続的に
供給し、オートクレーブからの出ガス流量が約5リット
ル/時間となるように調節した。
【0038】反応終了後、反応混合液をオートクレーブ
から取り出し、トルエンを留去したのち、減圧蒸留に付
すことにより0.1〜0.2mmHgで沸点120〜1
32℃の留分として180g得た。
【0039】 1H−NMRによる分析の結果、本留分は
シス−5、6−ビス〔(アセチルオキシ)メチル〕ビシ
クロ〔2.2.1〕ヘプタン−2−カルボキシアルデヒ
ドであることが確認された。
【0040】実施例2 実施例1で使用したオートクレーブに、実施例1で得た
シス−5、6−ビス〔(アセチルオキシ)メチル〕ビシ
クロ〔2.2.1〕ヘプタン−2−カルボキシアルデヒ
ド150g、酢酸エチル350gおよびラネーニッケル
触媒10gを仕込み、水素ガスで系内を充分に置換した
のち、系内の圧力を該ガスで50気圧に保ちながら、攪
拌下に加熱し20分間で系内の温度を80℃に上げた。
内温を80℃に保持したまま更に4時間攪拌を続けた。
反応中オートクレーブの圧力は常に50気圧に保たれる
ように圧力調節弁を通して水素ガスを連続的に供給し
た。
【0041】反応終了後、反応混合液をオートクレーブ
から取出し、ラネーニッケル触媒を濾過し、酢酸エチル
を留去したのち、減圧蒸留に付すことにより0.1〜
0.15mmHgで沸点125〜135℃の留分として
115g得た。
【0042】 1H−NMRによる分析の結果、本留分は
シス−2,3−ビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン−2,
3,5−トリメタノール 2,3−ジアセテートである
ことが確認された。
【0043】実施例3 攪拌装置を備えた内容300mlのガラス製容器に実施
例2で得たシス−2,3−ビシクロ〔2.2.1〕ヘプ
タン−2,3,5−トリメタノール 2,3−ジアセテ
ート50g、水100g、メタノール400gおよび水
酸化ナトリウム20gを仕込み、80℃で2時間攪拌し
た。
【0044】反応終了後、メタノールを留去し、生成物
を得た。
【0045】 1H−NMRによる分析の結果、得られた
生成物はシス−2,3−ビシクロ〔2.2.1〕ヘプタ
ン−2,3,5−トリメタノールであることが確認され
た。
【0046】実施例4 実施例1で使用したオートクレーブに、トランス−2−
ブテン−1,4−ジアセテートとシクロペンタジエンか
ら製造した2,3−トランス−1,2,3,4,4a,
5,8,8a−オクタヒドロ−1,4:5,8−ジメタ
ノナフタレン−2,3−ジメタノール ジアセテート2
00g、トルエン300ml、HRh(CO)2(AcA
c)1.0gおよびトリス(2,4−ジ−t−ブチルフ
ェニル)フォスファイト30gを仕込み、系内を一酸化
炭素と水素のモル比が1/1の混合ガスで充分置換した
のち、系内の圧力を該ガスで90気圧に保ちながら、攪
拌下に加熱し30分間で系内の温度を130℃に上げ
た。内温を130℃に保持したまま更に4時間攪拌を続
けた。反応中オートクレーブの圧力は常に90気圧に保
たれるように圧力調節弁を通して一酸化炭素と水素のモ
ル比が1/1の混合ガスを連続的に供給し、オートクレ
ーブからの出ガス流量が約5リットル/時間となるよう
に調節した。
【0047】反応終了後、反応混合液をオートクレーブ
から取出し、トルエンを留去したのち、減圧蒸留に付す
ことにより0.1〜0.15mmHgで沸点180〜1
90℃の留分として120g得た。
【0048】1 H−NMRによる分析の結果、本留分は
トランス−6,7−ビス〔(アセチルオキシ)メチル〕
デカヒドロ−1,4:5,8−ジメタノナフタレン−2
−カルボキシアルデヒドであることが確認された。
【0049】実施例5 実施例1で使用したオートクレーブに、実施例4で得た
トランス−6,7−ビス〔(アセチルオキシ)メチル〕
デカヒドロ−1,4:5,8−ジメタノナフタレン−2
−カルボキシアルデヒド100g、酢酸エチル400g
および5%のパラジウムを活性炭に担持した触媒10g
を仕込み、水素ガスで系内を充分に置換したのち、系内
の圧力を該ガスで20気圧に保ちながら、攪拌下に加熱
し20分間で系内の温度を80℃に上げた。内温を80
℃に保持したまま更に4時間攪拌を続けた。反応中オー
トクレーブの圧力は常に20気圧に保たれるように圧力
調節弁を通して水素ガスを連続的に供給した。
【0050】反応終了後、反応混合液をオートクレーブ
から取出し、パラジウム触媒を濾過し、酢酸エチルを留
去した。得られた結晶を再結晶し1 H−NMRにより分
析した結果、本結晶は2,3−トランス−デカヒドロ−
1,4:5,8−ジメタノナフタレン−2,3,6−ト
リメタノール 2,3−ジアセテートであることが確認
された。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、溶剤、可塑剤および高
分子材料の原料化合物として有用な縮合した脂環骨格を
有するトリメタノールおよびその前駆体が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 31/27 C07C 47/36 C07C 47/347 C07C 69/03 C07C 69/28 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の一般式(I) 【化1】 (式中、nは0,1または2の整数であり、Xは水素原
    子または炭素数2〜5のアシル基を表し、YはCHO基
    またはCH2 OH基を表す。)で表される縮合環含有化
    合物。
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