JP2956634B2 - 半導体記憶装置の冗長アドレス選択方式および半導体記憶装置 - Google Patents

半導体記憶装置の冗長アドレス選択方式および半導体記憶装置

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JP2956634B2 JP9012456A JP1245697A JP2956634B2 JP 2956634 B2 JP2956634 B2 JP 2956634B2 JP 9012456 A JP9012456 A JP 9012456A JP 1245697 A JP1245697 A JP 1245697A JP 2956634 B2 JP2956634 B2 JP 2956634B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体記憶装置、
特に冗長メモリを有する半導体記憶装置に係り、詳しく
は冗長メモリセルを指定する冗長アドレス選択方式に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、冗長メモリを備えた半導体記
憶装置は、正規メモリセルに欠陥がある場合にその欠陥
のある不良正規メモリセルに代えて冗長メモリに対する
アドレス選択を行っている。
【0003】図6は、そのような冗長メモリを有する従
来の半導体記憶装置を説明するためのブロック図であ
る。プリデコーダ62は、行アドレス信号A0B〜A5
Bを解読しアドレス選択信号X11〜X14,X21〜X24,
X31〜X34を図6には図示しないアレイ配線に出力す
る。正規アドレスデコーダ63は、上記アドレス選択信
号に基づいて正規メモリ64の特定の正規メモリセルア
レイを指定する正規セル用ワードを出力する。一方、ウ
ェハテスト工程で発見された不良正規メモリセルのアド
レス(不良アドレス)はプログラム回路61上にプログ
ラムされている。これによって不良アドレスを指定する
アドレス信号が入力された場合、プログラム回路61
は、正規メモリ64の正規メモリセルを非選択とするた
めのキラー信号Kと呼ばれる非活性化信号を出力すると
同時に、不良正規メモリセルに代わる冗長メモリセルを
選択するために冗長アドレス信号SX1,SX2を出力
する。
【0004】図7(a)にプリデコーダ62の構成の一
例を示す。プリデコーダ62は、3個のプリデコーダユ
ニット621,622,623から構成されている。各
プリデコーダユニットは、6ビットからなるアドレス信
号A0B〜A5Bのうちそれぞれ2ビットづつを入力と
して、各々4ビットのアドレス選択信号X11〜X14,X
21〜X24,X31〜X34をそれぞれアレイ配線に出力す
る。これらのプリデコーダユニットは、図7(b),
(c)に示すように、アドレス信号A0B〜A5Bを入
力とする論理回路で構成されている。このうち、プリデ
コーダユニット622は、図7(c)に示すような論理
回路構成をもってアドレス信号A2B,A3Bに加えて
キラー信号Kとの論理をとることにより、正規メモリを
非活性化させる、言い換えると正規メモリセルを非選択
とするように正規アドレスデコーダ63を制御するよう
になっている。すなわち、正規メモリセルを選択する場
合にはプログラム回路11はキラー信号KをHレベルと
し、プリデコーダユニットB622の出力X21〜X24は
アドレス信号のA2BおよびA3Bによって決まる値と
なるのに対し、正規メモリを非選択とする場合はLレベ
ルのキラー信号がプリデコーダユニット622に入力さ
れ、出力X21〜X24は対応するアドレス信号A2B,A
3Bの値にかかわらずすべてHレベルとなる。
【0005】次にアレイ配線と正規アドレスデコーダ6
3および冗長アドレスデコーダ65の構成を図8に示
す。この構成においてアレイ配線は、3個のデコーダユ
ニット621,622,623からのアドレス選択信号
X11〜X14,X21〜X24,X31〜X34に対応した正規ア
ドレス選択信号線と、プログラム回路61から出力され
る冗長アドレス選択信号SX1,SX2に対応した冗長
アドレス選択信号線からなっている。正規アドレスデコ
ーダ63は、3個のプリデコーダユニット621,62
2,623のそれぞれから1個の出力を入力とする複数
のNORゲート631iから構成されており、NORゲ
ート631iの出力により、行アドレス信号A0B〜A
5Bで指定する正規メモリセルアレイに対応する正規メ
モリセル用ワードドライブ632iを駆動している。ま
た、冗長メモリを選択するときには、上述のようにプリ
デコーダユニットB622の4本の出力X21〜X24がす
べてHレベルとなるため、正規アドレスデコーダ63を
構成するすべてのNORゲート631iはLレベルを出
力するため正規メモリセルは選択されず、したがって正
規メモリは非活性化される。このとき、プログラム回路
61から出力された冗長アドレス選択信号SX1,SX
2が、冗長アドレス選択信号線を介して冗長アドレスデ
コーダ65に入力される。冗長アドレスデコーダ65
は、冗長アドレス選択信号線より得られる冗長アドレス
選択信号SX1,SX2に基づいて冗長メモリセル用ワ
ードドライブ652iを駆動することにより所定の冗長
メモリセルアレイを選択する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の半導体記憶装置
においては、冗長アドレス選択を行うためにプログラム
回路61から出力される冗長アドレス選択信号SX1,
SX2を冗長アドレスデコーダ65に伝えるための冗長
アドレス選択信号線を正規アドレス選択配線の他にアレ
イ配線に設ける必要があった。そのために冗長メモリセ
ルの数が増加するにつれて冗長アドレス選択信号線の数
も増加する。その結果アレイ配線が増大し、チップ面積
が大きくなるという問題があった。そこで本発明は、チ
ップサイズの縮小するためにアレイ配線における冗長ア
ドレス選択信号用の配線を削減することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに本発明は、非活性化信号と冗長アドレス選択信号と
の論理をとる演算手段をプリデコーダに設け、冗長アド
レス選択信号を正規アドレス選択信号用の配線を介して
冗長アドレスデコーダに入力するものである。具体的に
は、請求項1に記載された冗長アドレス選択方式は、複
数の正規メモリセルからなる正規メモリと、前記正規メ
モリ中の正規メモリセルを選択する正規アドレスデコー
ダと、アドレス信号を解読し対応するアドレス選択信号
をアレイ配線を介して前記正規アドレスデコーダに出力
するプリデコーダと、複数の冗長メモリセルからなる冗
長メモリと、冗長メモリ中の冗長メモリセルを選択する
冗長アドレスデコーダと、不良正規メモリセルを指定す
るアドレス信号に対して前記正規メモリセルを非活性化
する非活性化信号と前記不良正規メモリセルに代わる所
定の冗長メモリセルを選択する冗長メモリセル選択信号
を出力するプログラム回路とを備え、前記不良正規メモ
リセルが指定された場合には前記所定の冗長メモリセル
を指定する半導体記憶装置の冗長アドレス選択方式にお
いて、前記プリデコーダは、前記非活性化信号に基づい
て正規メモリセルまたは冗長メモリセルのいずれを選択
するかを判定し、冗長メモリセルを選択する場合には前
記非活性化信号と前記冗長メモリセル選択信号との論理
をとることにより前記冗長メモリセル選択信号に対応し
た所定のアドレス選択信号を前記アレイ配線に出力する
演算手段を備え、前記冗長アドレスデコーダは、前記ア
レイ配線に接続され前記プリデコーダより得られる前記
所定のアドレス選択信号に基づいて前記所定の冗長メモ
リセルを選択するものである。
【0008】ここでプリデコーダとは、CPU等によっ
て半導体記憶装置の外部から与えられるアドレス信号を
解読し、上記アドレス信号に対応したアドレス選択信号
をアレイ配線に出力するものをいい、これらの信号を何
ビットで表現するかは問題ではない。このプリデコーダ
は、正常な正規メモリセルを指定するアドレス信号が入
力されたときにはその正規メモリセルを選択する正規ア
ドレス選択信号をアレイ配線に出力する一方、不良正規
メモリセルを指定するアドレス信号が入力されたときに
は、上記演算手段がプログラム回路より入力される非活
性化信号および冗長アドレス選択信号の論理をとること
により、正規メモリを非活性化しかつ所定の冗長メモリ
セルを選択するアドレス選択信号を上記アレイ配線に出
力する。このようなアドレス選択信号に対しては、正規
アドレスデコーダはいずれの正規メモリセルも選択せ
ず、冗長アドレスデコーダは所定の冗長メモリセルを選
択する。また、上記プリデコーダに備えられた演算手段
とは、プログラム回路より出力される非活性化信号と冗
長アドレス選択信号を入力として、冗長メモリセルが選
択される場合には、プリデコーダがあらかじめ決められ
たアドレス選択信号を出力するように論理をとるもので
ある。したがって、その演算手段の論理をどのように構
成するかは、冗長メモリセルと対応する冗長アドレス選
択信号の数や冗長アドレスデコーダの構成に基づいて定
められるものである。
【0009】また、請求項2に記載された発明は、不良
正規メモリセルが指定された場合には前記正規メモリを
非活性化しかつ所定の冗長メモリセルを指定する半導体
記憶装置において、プリデコーダは、非活性化信号に基
づいて正規メモリセルまたは冗長メモリセルのいずれを
選択するかを判定し、冗長メモリセルを選択する場合に
は前記非活性化信号と前記冗長メモリセル選択信号との
論理をとることにより前記正規メモリセルを非活性化し
且つ前記冗長メモリセル選択信号に対応した所定のアド
レス選択信号を前記アレイ配線に出力する演算手段を備
え、前記正規アドレスデコーダは、前記プリデコーダよ
り出力される前記所定のアドレス選択信号に基づいて前
記正規メモリセルを非活性化し、冗長アドレスデコーダ
は、アレイ配線を介して前記所定のアドレス選択信号を
入力し前記所定の冗長メモリセルを含む冗長メモリセル
アレイを選択することを特徴とする半導体記憶装置であ
る。ここで半導体記憶装置とは、メモリセルに情報を蓄
積した半導体記憶装置のすべてを含むものとし、具体的
にはROM(READ ONLY MEMORY)やMOS型ダイナミッ
クRAM(RANDOM ACCESS MEMORY)、スタティックRA
M等を含むものとする。
【0010】さらに本発明のうち請求項3に記載された
半導体記憶装置は、特にプリデコーダが複数のプリデコ
ーダユニットから構成され、各プリデコーダユニットは
前記アドレス信号の所定のビットを入力とし各々対応す
るアレイ配線にアドレス選択信号を出力し、そのうち第
1のプリデコーダユニットが、前記非活性化信号を入力
として正規メモリセルまたは冗長メモリセルのいずれを
選択するかを判定し、正規メモリセルを選択する場合に
は前記アドレス信号に対応するアドレス選択信号を、冗
長メモリセルを選択する場合には前記正規メモリセルを
非活性化するアドレス選択信号を出力する第1の演算手
段を備え、第2のプリデコーダユニットが、前記非活性
化信号および前記冗長メモリセル選択信号を入力として
正規メモリセルまたは冗長メモリセルのいずれを選択す
るかを判定し、正規メモリセルを選択する場合には所定
のアドレス選択信号を、冗長メモリセルを選択する場合
には前記非活性化信号と前記冗長メモリセル選択信号と
の論理をとることにより前記冗長メモリセル選択信号に
対応した所定のアドレス選択信号を対応するアレイ配線
に出力する第2の演算手段を備え、正規アドレスデコー
ダは、冗長メモリセルを選択する場合には前記第1のプ
リデコーダユニットから出力されるアドレス選択信号に
基づいて前記正規メモリセルを非活性化し、冗長アドレ
スデコーダは、前記第2のプリデコーダに対応したアレ
イ配線に接続され、冗長メモリセルを選択する場合には
前記第2のプリデコーダユニットから出力される所定の
アドレス選択信号に基づいて所定の冗長メモリセルを含
む冗長メモリセルアレイを選択することを特徴とする。
このような構成によって、正規アドレスデコーダは第1
のプリデコーダユニットから出力されるアドレス選択信
号に基づいて正規メモリを非活性化し、冗長アドレスデ
コーダは第2のプリデコーダに接続されたアレイ配線よ
り得られる信号に基づいて冗長メモリセルアレイを選択
する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1は、本発明の実施の形態に係
る半導体記憶装置の構成を説明するためのブロック図で
ある。図1に示す半導体記憶装置は、複数の正規メモリ
セルをマトリクス状に配列した正規メモリに対し、行ア
ドレス信号A0B〜A5Bおよび列アドレス信号を入力
することにより任意の正規メモリセルを選択するもので
ある。ここでプリデコーダ12は、行アドレス信号A0
B〜A5Bを解読してアドレス選択信号X11〜X14,X
21〜X24,X31〜X34をアレイ配線に出力する。正規ア
ドレスデコーダ13および冗長アドレスデコーダ15
は、アレイ配線より得られる上記アドレス選択信号に基
づいてそれぞれ正規メモリセル用ワードおよび冗長メモ
リセル用ワードを出力し、特定の正規メモリセルアレイ
および冗長メモリセルアレイを指定する。さらに列デコ
ーダ17が、列アドレス信号に基づいて正規メモリおよ
び冗長メモリの特定の列(ビット線)を指定することに
より特定のメモリセルを指定するものである。
【0012】正規メモリ14中、製造工程において生じ
た不良正規メモリセルはウェハテストによって発見さ
れ、FuseCutによって上記不良正規メモリセルを
選択する行アドレス信号A0B〜A5Bに対してはキラ
ー信号と呼ばれる非活性化信号Kおよび上記不良正規メ
モリセルに代わる冗長メモリセルを選択するための冗長
アドレス選択信号SX1,SX2を出力するようなテー
ブルがプログラム回路11上にプログラムされている。
具体的には、正規メモリセルを選択する場合にはキラー
信号KはHレベル、冗長アドレス選択信号SX1,SX
2はともにLレベルとなり、冗長メモリセルを選択する
場合にはキラー信号はLレベル、冗長アドレス選択信号
は選択される冗長メモリセルのアドレスに応じてSX
1,SX2のいずれかがHレベルとなる。このキラー信
号Kと冗長アドレス選択信号SX1,SX2はプリデコ
ーダ12に入力される。
【0013】プリデコーダ12は、図2に示すように3
個のプリデコーダユニット121,122,123から
構成されている。これらのプリデコーダユニットは、6
ビットのアドレス信号A0B〜A5Bのうち2ビットず
つを入力とし、それぞれ4ビットからなるアドレス選択
信号X11〜X14,X21〜X24,X31〜X34をアレイ配線
を介して正規アドレスデコーダおよび冗長アドレスデコ
ーダに出力するようになっている。図3は、アレイ配線
と正規アドレスデコーダ13および冗長アドレスデコー
ダ15の関係を示す図である。正規アドレスデコーダ1
3は、正規メモリ14の行アドレス(ワード)に対応し
た複数の論理ゲート131iおよび正規メモリセル用ワ
ードドライバ132iから構成されている。ここで各論
理ゲート131iは、各プレデコーダユニット121,
122,123から4ビットずつ出力されるアドレス選
択信号X11〜X14,X21〜X24,X31〜X34のうち1ビ
ットずつのNORをとり、ワードドライバ132iを駆
動している。
【0014】これに対して冗長アドレスデコーダ15
は、プリデコーダ123より得られるアドレス選択信号
X31〜X34に基づいて冗長メモリセルアレイを選択する
ようになっている。すなわち、図3に示すように、冗長
アドレスデコーダ15を構成する論理ゲート151a,
151bはそれぞれアドレス選択信号X31とX32,X33
とX34のNORをとることによって冗長メモリセル用ワ
ードドライバ152a,152bを駆動している。
【0015】本実施の形態にかかる半導体記憶装置は、
上述のような構成において冗長アドレス選択を実現する
ために、プリデコーダ12にキラー信号K(非活性化信
号)に基づいて正規メモリセルまたは冗長メモリセルの
いずれを選択するかを判定し、キラー信号Kと冗長メモ
リセル選択信号SX1,SX2との論理をとることによ
り冗長メモリセル選択信号に対応した所定のアドレス選
択信号をアレイ配線に出力する演算手段を備えている。
【0016】次にプリデコーダ12の構成と動作を図
2,図4を用いて説明する。図2に示すように、本実施
の形態に係る半導体記憶装置のプリデコーダ12を構成
する3個のプリデコーダユニット121,122,12
3のうち、プリデコーダユニット122,123にはプ
ログラム回路11よりキラー信号Kが入力される。また
プリデコーダユニット123には、キラー信号Kに加え
て冗長アドレス選択信号SX1,SX2が入力されてい
る。ここでプリデコーダユニット121,122の構成
は、それぞれ図7(b),(c)に示した従来のものと
同様である。すなわち、プリデコーダユニット121
は、アドレス信号A0B,A1Bから4つのアドレス選
択信号X11,X12,X13,X14を出力する。このとき各
アドレス選択信号の値は、いずれか1つがLレベル、残
り3つがHレベルである。
【0017】また、プリデコーダユニット122は、キ
ラー信号Kに基づいて正規メモリまたは冗長メモリのい
ずれを選択するかを判定する演算手段をNANDゲート
を用いて実現し、キラー信号KがHレベルであるとき、
すなわち正規メモリセルを選択するときには、アドレス
信号A2B,A3Bによって決まるアドレス選択信号X
21,X22,X23,X24(いずれか1つがLレベル、残り
3つがHレベル)を出力するが、キラー信号KがLレベ
ルであるとき、すなわち正規メモリを非活性化するとき
にはアドレス選択信号X21,X22,X23,X24すべてを
Hレベルとする。図3に示した構成を有する正規アドレ
スデコーダ13のすべての論理ゲート131iにはこれ
らのアドレス選択信号X21,X22,X23,X24のいずれ
かが入力されるので、プログラム回路11からLレベル
のキラー信号Kが出力されると正規メモリセル用ワード
は出力されない。したがって、正規メモリ14を非活性
化させることができる。
【0018】また、プリデコーダユニット123は図4
に示すような構成を有している。すなわち、プリデコー
ダユニット123は、アドレス信号A4B,A5Bを解
読する論理回路に加えて、キラー信号Kと冗長アドレス
選択信号SX1との論理をとる演算回路C1と、キラー
信号Kと冗長アドレス選択信号SX2との論理をとる演
算回路C2を備えている。これら二つの演算回路C1,
C2は、それぞれ冗長アドレス選択信号SX1,SX2
を入力する点を除き、6個のMOSトランジスタからな
る同様の回路構成を有する。なお、図4において演算回
路C2の回路構成は図示を省略した。
【0019】演算回路C1,C2の動作は次のようなも
のである。すなわち、キラー信号KがHレベルの場合
(正規メモリセルを選択する場合)、演算回路C1,C
2はインバータとして作用し、アドレス信号A4Bを出
力する。その結果、プリデコーダユニット123は、ア
ドレス信号A4B,A5Bによって定まる4ビットのア
ドレス選択信号X31,X32,X33,X34を出力する。こ
れに対し、冗長メモリセルを選択する場合には、Lレベ
ルのキラー信号Kが入力されたN型MOSトランジスタ
がOFFとなってアドレス信号A4Bを遮断する。これ
と同時に、P型MOSトランジスタがONとなり、演算
回路C1,C2はそれぞれ冗長アドレス選択信号SX
1,SX2に対するインバータとして動作する。
【0020】また、プリデコーダユニット123におい
ては、キラー信号Kがアドレス信号A5B(または反転
A5B)とともにNANDゲートに入力されることによ
ってキラー信号KがHレベルの場合(正規メモリセルを
選択する場合)には、アドレス信号A5Bが遮断され
る。その結果、プリデコーダユニット123は、正規メ
モリセルを選択する場合には、アドレス信号A4B,A
5Bに対応していずれか1つがLレベル、残りの3つが
Hレベルとなるアドレス選択信号X31,X32,X33,X
34を出力し、冗長メモリセルを選択する場合には、冗長
アドレス選択信号SX1,SX2に応じてX31とX32、
またはX33とX34のいずれかがHレベルまたはLレベル
となる。冗長アドレスデコーダは、図3に示すように、
上述のようなアドレス選択信号X31,X32,X33,X34
をアレイ配線を介して入力し、所定の冗長メモリセルア
レイを選択する冗長メモリセル用ワードを出力する。以
上のような本実施の形態に係る半導体記憶装置における
各信号の論理と動作を図5に示す。
【0021】本実施の形態に係る半導体記憶装置は、以
上のように3個のプリデコーダユニット121,12
2,123から構成されるプリデコーダ12によって6
ビットのアドレス信号A0B〜A5Bを解読し12ビッ
トのアドレス選択信号X11〜X14,X21〜X24,X31〜
X34をアレイ配線に出力している。プリデコーダユニッ
ト122はキラー信号Kを入力とする演算回路を備え、
冗長メモリセル選択時には正規メモリを非活性化するよ
うなアドレス信号X21〜X24を正規アドレスデコーダに
入力している。また、プリデコーダユニット123は、
キラー信号Kおよび冗長アドレス選択信号SX1,SX
2を入力とする演算回路C1,C2を備えており、正規
メモリセル選択時および冗長メモリセル選択時の所定の
アドレス選択信号X31〜X34をアレイ配線を介して正規
アドレスデコーダ14と冗長アドレスデコーダ16に入
力している。冗長アドレスデコーダはこれらアドレス選
択信号X31〜X34に基づいて所定の冗長メモリセルアレ
イを選択する冗長メモリセル用ワードを出力する。これ
によって、本実施の形態においては、冗長アドレス選択
信号SX1,SX2用の配線をアレイ配線として設ける
必要がなく、従来に比べてアレイ配線の数を減らすこと
ができる。したがって、チップの面積を従来に比べて小
さくできるとともに、半導体記憶装置のレイアウトの自
由度も向上させることが可能となる。
【0022】なお、上述の実施の形態においては、本実
施の形態においては、アドレス信号を6ビット、アドレ
ス選択信号を12ビットとして説明したが、本発明に係
る半導体記憶装置および冗長アドレス選択方式における
アドレス信号、アドレス選択信号はこのようなビット数
に限定されるものではない。また、プリデコーダ12は
3個のプリデコーダユニット121,122,123か
ら構成されるものとして説明したが、本発明におけるプ
リデコーダはこのような構成に限定されるものではな
い。したがって、アドレス信号のビット数が増加した場
合などに4個以上のプリデコーダユニットによってプリ
デコーダを構成してもよいことは言うまでもなく、冗長
アドレス選択信号を表すことができる限り、多入力多出
力の単一のプリデコーダを用いても良い。また、各プリ
デコーダユニットは2入力4出力として説明したが、ア
ドレス信号を解読する限りにおいてはどのような入出力
をとるかは問題ではない。さらに、プリデコーダユニッ
ト、特に図4に示したプリデコーダユニット123にお
いては、演算回路C1,C2を6個のMOSトランジス
タによって構成するものとして説明したが、これは一例
であって、本発明における演算手段はこのような回路構
成に限定されるものではない。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、不良正規メモリセルに
代えて冗長メモリセルを選択する場合、プログラム回路
より出力される非活性化信号と冗長アドレス選択信号の
論理をとる演算手段をプレデコーダに設け、冗長メモリ
セルを選択する際のアドレス選択信号をアレイ配線を介
して冗長アドレスデコーダに入力するようにしたので、
冗長アドレス選択信号用の配線を別に設ける必要がなく
なる。
【0024】したがって、本発明に係る半導体記憶装置
においては、メモリやデコーダ等のレイアウトの自由度
が増すとともに、チップサイズを従来のものよりも小さ
くすることができる。
【0025】また、本発明のうち請求項3に記載された
半導体記憶装置によれば、プリデコーダを構成するプリ
デコーダユニットの一つから非活性化信号により正規メ
モリを非活性化するアドレス選択信号を出力し、他のプ
リデコーダユニットの一つに非活性化信号と冗長アドレ
ス選択信号との論理をとる演算手段を設けるようにし、
冗長アドレス指定の際の正規メモリ非活性化および冗長
アドレス指定を異なるプリデコーダユニットに行うよう
にしたので、冗長メモリを備えた半導体記憶装置、特に
プリデコーダの設計が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る半導体記憶装置の
構成を説明するためのブロック図である。
【図2】 本発明の実施の形態に係る半導体記憶装置の
プリデコーダの構成を示す図である。
【図3】 本発明の実施の形態に係る半導体記憶装置に
おけるアレイ配線と正規アドレスデコーダおよび冗長ア
ドレスデコーダの構成を説明する図である。
【図4】 本発明の実施の形態に係る半導体記憶装置の
第1ののプリデコーダユニットおよび演算回路の構成を
示す図である。
【図5】 本発明の実施の形態に係る半導体記憶装置に
おける各信号の論理と動作を説明する図である。
【図6】 冗長メモリを有する従来の半導体記憶装置を
説明するためのブロック図である。
【図7】 従来の半導体記憶装置におけるプリデコーダ
の構成を説明する図である。
【図8】 従来の半導体記憶装置におけるアレイ配線と
正規アドレスデコーダおよび冗長アドレスデコーダの構
成を説明する図である。
【符号の説明】
11…プログラム回路、12…プリデコーダ、121,
122,123…プリデコーダユニット、13…正規ア
ドレスデコーダ、131i…論理ゲート、132i…正
規メモリセル用ワードドライバ、14…正規メモリ、1
5…冗長アドレスデコーダ、151a,151b…論理
ゲート、152a,152b…冗長メモリセル用ワード
ドライバ、16…冗長メモリ、17…列デコーダ、C
1,C2…演算回路。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の正規メモリセルからなる正規メモ
    リと、 前記正規メモリ中の正規メモリセルを選択する正規アド
    レスデコーダと、 アドレス信号を解読し対応するアドレス選択信号をアレ
    イ配線を介して前記正規アドレスデコーダに出力するプ
    リデコーダと、 複数の冗長メモリセルからなる冗長メモリと、 冗長メモリ中の冗長メモリセルを選択する冗長アドレス
    デコーダと、 不良正規メモリセルを指定するアドレス信号に対して前
    記正規メモリセルを非活性化する非活性化信号と前記不
    良正規メモリセルに代わる所定の冗長メモリセルを選択
    する冗長メモリセル選択信号を出力するプログラム回路
    とを備え、 前記不良正規メモリセルが指定された場合には前記所定
    の冗長メモリセルを指定する半導体記憶装置の冗長アド
    レス選択方式において、 前記プリデコーダは、 前記非活性化信号に基づいて正規メモリセルまたは冗長
    メモリセルのいずれを選択するかを判定し、冗長メモリ
    セルを選択する場合には前記非活性化信号と前記冗長メ
    モリセル選択信号との論理をとることにより前記冗長メ
    モリセル選択信号に対応した所定のアドレス選択信号を
    前記アレイ配線に出力する演算手段を備え、 前記冗長アドレスデコーダは、 前記アレイ配線に接続され前記プリデコーダより得られ
    る前記所定のアドレス選択信号に基づいて前記所定の冗
    長メモリセルを選択することを特徴とする半導体記憶装
    置の冗長アドレス選択方式。
  2. 【請求項2】 マトリクス状に配置された複数の正規メ
    モリセルからなる正規メモリと、 前記正規メモリ中の正規メモリセルアレイを選択する正
    規アドレスデコーダと、 アドレス信号を解読し対応するアドレス選択信号をアレ
    イ配線を介して前記正規アドレスデコーダに出力するプ
    リデコーダと、 マトリクス状に配置された複数の冗長メモリセルからな
    る冗長メモリと、 前記冗長メモリ中の冗長メモリセルアレイを選択する冗
    長アドレスデコーダと、 不良正規メモリセルを指定するアドレス信号に対して前
    記正規メモリセルを非活性化する非活性化信号および前
    記不良正規メモリセルに代わる所定の冗長メモリセルを
    選択する冗長メモリセル選択信号を出力するプログラム
    回路とを備え、 前記不良正規メモリセルが指定された場合には前記正規
    メモリを非活性化しかつ前記所定の冗長メモリセルを指
    定する半導体記憶装置において、 前記プリデコーダは、 前記非活性化信号に基づいて正規メモリセルまたは冗長
    メモリセルのいずれを選択するかを判定し、冗長メモリ
    セルを選択する場合には前記非活性化信号と前記冗長メ
    モリセル選択信号との論理をとることにより前記正規メ
    モリセルを非活性化し且つ前記冗長メモリセル選択信号
    に対応した所定のアドレス選択信号を前記アレイ配線に
    出力する演算手段を備え、 前記正規アドレスデコーダは、 前記プリデコーダより出力される前記所定のアドレス選
    択信号に基づいて前記正規メモリセルを非活性化し、 前記冗長アドレスデコーダは、 前記アレイ配線を介して前記所定のアドレス選択信号を
    入力し前記所定の冗長メモリセルを含む冗長メモリセル
    アレイを選択することを特徴とする半導体記憶装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載された半導体記憶装置に
    おいて、 前記プリデコーダは、 複数のプリデコーダユニットから構成され、 各プリデコーダユニットは前記アドレス信号の所定のビ
    ットを入力とし各々対応するアレイ配線にアドレス選択
    信号を出力し、 そのうち第1のプリデコーダユニットは、 前記非活性化信号を入力として正規メモリセルまたは冗
    長メモリセルのいずれを選択するかを判定し、正規メモ
    リセルを選択する場合には前記アドレス信号に対応する
    アドレス選択信号を、冗長メモリセルを選択する場合に
    は前記正規メモリセルを非活性化するアドレス選択信号
    を出力する第1の演算手段を備え、 第2のプリデコーダユニットは、 前記非活性化信号および前記冗長メモリセル選択信号を
    入力として正規メモリセルまたは冗長メモリセルのいず
    れを選択するかを判定し、正規メモリセルを選択する場
    合には所定のアドレス選択信号を、冗長メモリセルを選
    択する場合には前記非活性化信号と前記冗長メモリセル
    選択信号との論理をとることにより前記冗長メモリセル
    選択信号に対応した所定のアドレス選択信号を対応する
    アレイ配線に出力する第2の演算手段を備え、 前記正規アドレスデコーダは、 冗長メモリセルを選択する場合には前記第1のプリデコ
    ーダユニットから出力されるアドレス選択信号に基づい
    て前記正規メモリセルを非活性化し、 前記冗長アドレスデコーダは、 前記第2のプリデコーダに対応したアレイ配線に接続さ
    れ、冗長メモリセルを選択する場合には前記第2のプリ
    デコーダユニットから出力される所定のアドレス選択信
    号に基づいて所定の冗長メモリセルを含む冗長メモリセ
    ルアレイを選択することを特徴とする半導体記憶装置。
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