JP2956409B2 - バターケーキ類及びその製造法 - Google Patents

バターケーキ類及びその製造法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、バターケーキ類及びそ
の製造法に関し、詳細には従来の軽い食感のスポンジ生
地や重い食感のバターケーキ生地とは異なる、軽い食感
のバターケーキ類及びその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、菓子の種類は和洋とりまぜ極
めて豊富で、その分類法に画一的なものはないようであ
るが、大きくは和菓子と洋菓子とに大別することができ
る。また、通常、和菓子は生菓子,半生菓子,干菓子
に、洋菓子は生菓子,干菓子に分類することができ、洋
菓子のうちの生菓子には油脂分を殆ど含まないか或いは
含むとしても少量である、例えばショートケーキ,ロー
ルケーキ,トルテ,デコレーションケーキ等をスポンジ
ケーキ類として、また油脂分を比較的多量含む、例えば
パウンドケーキ,フルーツケーキ,バターケーキ,マド
レーヌ,フィナンシェ,チーズケーキ,バウムクーヘン
等をバターケーキ類として分類することができる。
【0003】本発明においてバターケーキ類とは、以上
のような油脂分を比較的多量含むケーキ類を総称するも
のである。
【0004】一方、洋菓子は基本的には、パティスリー
(練り粉菓子類)とコンフィズリー(砂糖菓子,チョコ
レート類)とに大別され、上記するスポンジケーキ類や
バターケーキ類などのケーキ類はパティスリーの範疇に
入る。このパティスリーは、基本となる生地の調製方法
により、加熱生地、発酵生地、折り生地、練り生地、起
泡生地および特殊な生地ものに分類され、特にケーキ類
は起泡生地を調製することによって製造される。この起
泡生地には、卵生地と油脂生地があり、卵生地は卵白の
起泡性を、油脂生地は油脂のクリーミング性を利用して
海綿状の組織形成を行わせるもので、卵、砂糖、小麦
粉、油脂が主材料であるが、スポンジ生地では全く油脂
を使用しないものもある。卵生地の調製法には共立て方
式、別立て方式およびオールインミックス方式があり、
油脂生地の調製法にもシュガーバッター方式、フラワー
バッター方式およびオールインミックス方式がある。
【0005】卵生地の調製法である共立て方式は、全卵
のまま砂糖とホイップしてメレンゲを調製し、これに小
麦粉を混合して生地とする方法であり、同じく別立て方
式は卵を卵白と卵黄とに分け、それぞれを砂糖とホイッ
プした後、両者を混合後、小麦粉を混合して生地とする
方法である。また、油脂生地の調製法であるシュガーバ
ッター方式は油脂に砂糖を加えてクリーミングした後、
徐々に卵を加えて混合し、最後に小麦粉を混合して生地
とする方法であり、フラワーバッター方式は油脂をクリ
ーミングした後小麦粉を混合し、次いで砂糖と卵を徐々
に加えて生地とする方法である。
【0006】以上に対し、卵生地および油脂生地の両調
製法において行われるオールインミックス方式は、卵、
砂糖、小麦粉あるいは油脂など全原料を一度に混合しホ
イップすることによって生地とする方法であって、上述
する他の方法に較べて極めて簡便であり、かつ大量生産
に向くため、今日では、このオールインミックス方式で
行うのが一般的である。
【0007】しかしながら、オールインミックス方式で
製造されるバターケーキ類は、製菓用起泡剤、特に液体
ショートニングのような乳化剤総量の極めて多い油脂素
材を用いて製造されるため、ネトついて口溶けが悪いな
ど食感が不良であり、且つ軽い食感のバターケーキを得
るために生地の見掛け比重を軽くすると、具体的には見
掛け比重0.75以下にすると焼成後焼き縮みが生じ、いわ
ゆるカマ落ち現象を生じる。また、直接型に流して焼成
すると型離れが悪く且つ商品価値のある軽いバターケー
キ類は得られない。このように、バターケーキ類は重い
食感のものしか得られ難かった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、オールイン
ミックス方式等のように製菓用起泡剤、特に液体ショー
トニングのような乳化剤総量の多い油脂素材を用いて調
製した比重の軽い生地を焼成しても、焼き縮みの如きカ
マ落ち現象を起こしたり、型離れが悪くなったりするこ
となく、従来にない軽い食感を有したバターケーキ類及
びその製造法を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、必須成分
として分解率15〜80%に酵素分解された大豆蛋白質を含
有する、見掛け比重が0.6〜0.75の生地を焼成して成る
バターケーキ類、およびバターケーキ類を製造するに際
し、原材料の一部に分解率15〜80%に酵素分解された大
豆蛋白質を使用した生地を起泡させて見掛け比重を 0.6
〜0.75とした生地を焼成することを特徴とするバター
ケーキ類の製造法、を骨子とするものである。但し、分
解率は0.2 モルのトリクロル酢酸可溶性窒素の全窒素に
対する割合である。
【0010】大豆蛋白質は大豆から抽出して得られる従
来公知の大豆蛋白質をいうが、本発明においては特に蛋
白質が酵素により分解率15〜80%、好ましくは15〜50%
に分解されたものが必須である。但し、ここで言う分解
率とは0.2 モルのトリクロル酢酸可溶性窒素の全窒素に
対する割合を意味する。分解率が15%未満の大豆蛋白質
は型離れおよび焼き縮み防止効果が不充分であるので余
り好ましくはない。逆に分解率が80%を越えると大豆蛋
白質自体が苦みを呈する傾向にあるので、これまた好ま
しくない。
【0011】また、本発明におけるバターケーキ類は、
前述した如く、小麦粉、卵、砂糖、油脂を主材料とする
起泡生地を調製した油脂生地をオーブンで焼成すること
によって製造することができる。
【0012】バターケーキ類を製造するに際し、油脂生
地の主材料である油脂は、常温で可塑性を呈する油脂組
成物、例えばマーガリンあるいはショートニング等を使
用すればよいが、特にこれらに限定されることなく、生
地の見掛け比重が0.6 〜0.75になるものであれば如何な
る油脂組成物であってもよい。従って、例えば油脂に製
菓用起泡剤を混合、または両者を併用したもの、あるい
は液体ショートニング、液体マーガリンであってもよ
く、これらの併用であってもよい。
【0013】油脂生地の調製に際してはオールインミッ
クス法の他に、シュガーバッター法あるいはフラワーバ
ッター法の何れの方法で調製したものであってもよい。
【0014】本発明においては、以上のように小麦粉、
卵、砂糖、油脂を主材料とする油脂生地を生地の見掛け
比重が0.6 〜0.75になるように調製した後、常法通り焼
成してバターケーキ類を製造するのであるが、油脂生地
の調製に際し、前記した大豆蛋白質を生地全量に対し0.
5 〜4重量%添加使用することにより、型離れが良好
で、且つ、焼き縮みの如きカマ落ち現象を呈することの
ないバターケーキ類を製造することができるのである。
大豆蛋白質の添加量が下限未満では効果を得難く、また
上限を越えて添加使用すると生地比重が軽くなり難く、
また火通りも悪くなり食感的にもネタツキがひどくなる
など目的の軽い食感を有したバターケーキを得難くな
る。
【0015】
【実施例】以下、実施例および比較例を掲げ本発明の効
果をより一層明確にする。なお、以下に例示の部、%は
何れも重量基準を意味する。
【0016】実施例1及び比較例1〜3 以下の生地配合にて、所定の生地比重になるまで起泡し
た後、パフ型、160 ℃オーブンにて焼成した。
【0017】 〔生地の配合〕 配合 実施例1 比較例1 比較例2 比較例3 ───────────────────────────────── マーガリン* 100 100 100 100 上白糖 100 100 100 100 全卵 100 100 100 100 薄力粉 100 100 100 70 ベーキングパウダー 2 2 2 2 乾燥卵白 ─ ─ 5 ─ 大豆蛋白質** 5 ─ ─ ─ 強力粉 ─ ─ ─ 30 ───────────────────────────────── 生地比重 0.6 0.6 0.6 0.6 ───────────────────────────────── 型離れ 良好 不良 不良 不良 焼き縮み 無し 有り 有り 有り ───────────────────────────────── * 市販マーガリン(商品名:ブリザードEM 200,F
社製品) ** 分解率23%の酵素分解大豆蛋白質(商品名:フジプ
ロCL,F社製品)
【0018】以上の結果、酵素分解大豆蛋白質を使用し
た実施例1は型離れもよく、焼き縮み等のカマ落ち現象
もなく極めて良好であった。これに対し、大豆蛋白質を
使用しなかった比較例1〜3は何れも型離れが悪く、カ
マ落ち現象が見られた。特に大豆蛋白質の代わりに乾燥
卵白を使用しても比較例2が示すように有効でなく、ま
た強力粉を使用しても比較例3が示すように効果は得ら
れなかった。
【0019】実施例2〜5 以下の生地配合にて、前例と同様にして焼成した。
【0020】 〔生地の配合〕 配合 実施例2 実施例3 実施例4 実施例5 ───────────────────────────────── マーガリン* 100 100 100 50 液体ショートニング*** ─ ─ ─ 50 上白糖 100 100 100 100 全卵 100 100 100 100 薄力粉 100 100 100 100 ベーキングパウダー 2 2 2 2 大豆蛋白質** 3 10 15 5 ───────────────────────────────── 生地比重 0.6 0.65 0.7 0.6 ───────────────────────────────── 型離れ ほぼ良好 良好 良好 良好 焼き縮み 殆ど無し 無し 無し 無し ───────────────────────────────── * ,** 前例と同じ *** 市販液体ショートニング(商品名:パーミング
L,F社製品)
【0021】以上の結果、酵素分解大豆蛋白質を5〜15
部使用した実施例3〜5は型離れも良好であり、焼き縮
み等のカマ落ち現象も無く極めて良好であった。これに
対し、大豆蛋白質を3部使用した実施例2は若干効果が
薄れるものの型離れもほぼ良好であり、カマ落ち現象も
殆ど無く良好であった。
【0022】実施例6及び比較例4〜5 以下の生地配合にて、前例と同様にして焼成した。
【0023】 〔生地の配合〕 配合 比較例4 比較例5 実施例6 ─────────────────────────────── マーガリン* 100 100 100 上白糖 100 100 100 全卵 100 100 100 薄力粉 100 100 100 ベーキングパウダー 2 2 2 大豆蛋白質(A)** 5 ─ ─ 大豆蛋白質(B)** ─ 5 ─ 大豆蛋白質(C)** ─ ─ 5 ─────────────────────────────── 生地比重 0.6 0.6 0.6 ─────────────────────────────── 型離れ 不良 やや不良 ほぼ良 焼き縮み 有り 少し有り 僅か有り ───────────────────────────────── * 前例と同じ ** 大豆蛋白質(A) :酵素分解率0% (商品名:フジ
プロR,F社製品) 大豆蛋白質(B) :酵素分解率8% (商品名:フジプロ
K,F社製品) 大豆蛋白質(C) :酵素分解率55% (商品名:フジソフ
ト 11 ,F社製品)
【0024】以上のように、酵素による分解率を変化さ
せたそれぞれの大豆蛋白質を使用した結果、全く酵素分
解処理をしない大豆蛋白質(A) を使用した比較例4は型
離れが悪く、焼き縮み現象も見られ不良であった。ま
た、酵素分解率8%の大豆蛋白質(B) を使用した比較例
5は型離れやや悪く、焼き縮み現象も少し見られ実用的
でなかった。これに対し酵素分解率55%の大豆蛋白質を
使用した実施例6は、実施例1の分解率23%の酵素分解
蛋白質を使用した場合よりも型離れがやや悪くまた焼き
縮み現象も僅かに見られ効果は低下したが、他の比較例
に比べたときは明らかに効果を有し実用的であることが
窺われた。
【0025】
【発明の効果】以上の如く、本発明によりオールインミ
ックス方式等のように製菓用起泡剤、特に液体ショート
ニングのような乳化剤総量の多い油脂素材を用いて比重
の軽いバターケーキ類を製造しても、焼き縮みの如きカ
マ落ち現象を起こしたり、型離れが悪くなったりするこ
となく、従来にない軽い食感を有したバターケーキ類及
びその製造法を提供することが可能となったのである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A21D 13/08 A21D 2/26

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】必須成分として分解率15〜80%に酵素分解
    された大豆蛋白質を含有する、見掛け比重が0.6 〜0.75
    の生地を焼成して成るバターケーキ類。但し、分解率は
    0.2 モルのトリクロル酢酸可溶性窒素の全窒素に対する
    割合。
  2. 【請求項2】大豆蛋白質の含有量が生地善良に対し、0.
    5 重量%〜4重量%である、請求項1に記載のバターケ
    ーキ類。
  3. 【請求項3】バターケーキ類を製造するに際し、原材料
    の一部に分解率15〜80%に酵素分解された大豆蛋白質を
    使用した生地を起泡させて見掛け比重を0.6 〜0.75とし
    た生地を焼成することを特徴とするバターケーキ類の製
    造法。但し、分解率は0.2 モルのトリクロル酢酸可溶性
    窒素の全窒素に対する割合。
  4. 【請求項4】大豆蛋白質の使用量が生地全量に対し、0.
    5 重量%〜4重量%である、請求項3に記載の方法。
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