JP2956192B2 - シアン色染料 - Google Patents

シアン色染料

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JP2956192B2 JP2275334A JP27533490A JP2956192B2 JP 2956192 B2 JP2956192 B2 JP 2956192B2 JP 2275334 A JP2275334 A JP 2275334A JP 27533490 A JP27533490 A JP 27533490A JP 2956192 B2 JP2956192 B2 JP 2956192B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、熱転写記録方式において記録材料として使
用される熱転写シートのインク層等に含有されるシアン
色染料に関する。
〔発明の概要〕
本発明は、熱転写シートのインク層に含有される染料
において、インドアニリン系化合物の所定の位置にハロ
ゲンを導入することにより、熱転写記録で印加される熱
量で容易に昇華し、高濃度で良好な色相を呈するととも
に耐光性に優れ、転写された後に被転写体中で安定に存
在し得るシアン色染料を提供するものである。
〔従来の技術〕
インク層を有する熱転写シートにサーマルヘッド等に
より熱エネルギーを印加し、少なくともインク層に含有
される染料を記録紙に転写する技術は、感熱転写方式と
して知られている。この感熱転写方式は、例えば電気信
号から画像記録を得るのに適していることから、電子ス
チルカメラ等の電気信号をカラー画像に変換して記録す
る方法として開発が進められている。
このような感熱転写方式に適用される記録材料とし
て、支持体に昇華型染料と結合剤樹脂からなるインク層
が形成されてなる昇華型熱転写シートが提案されてい
る。この昇華型熱転写シートは、サーマルヘッド等の熱
により加熱された部分の染料が昇華し、非転写体に転写
することによって記録を行う感熱転写記録材料である。
この昇華型転写シートは、染料のみが非転写体に転写さ
れるので、サーマルヘッドに入力されるエネルギーをコ
ントロールすることで比較的容易に階調表示ができ、カ
ラー画像記録に適した記録材料として注目されている。
ところで、上記昇華型転写シートによるカラー画像記
録は、通常、マゼンタ,イエロー,シアンおよび黒色の
昇華性染料をそれぞれインク層に含有させた熱転写シー
トを用いて、順次被転写体にこれらの昇華性染料を熱転
写することによって行われる。したがって、昇華型転写
シートによって良好なカラー画像記録を行うには、使用
される染料が良好な特性を有していること,すなわち、
サーマルヘッドの熱量で容易に昇華し、しかも熱分解を
おこさないこと、分子吸光係数が大きいこと、色再現上
好ましい色相を有していること、耐光性,移行性,耐薬
品性等の耐候性に優れていること、合成し易く安全衛生
上問題がないこと等が要求される。そしてこれらの要求
に応える染料の開発が盛んに進められており、たとえ
ば、シアン色染料としては、特開昭60−239289および特
開昭61−22993において種々の置換基を導入したインド
フェノール化合物が提案されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、これらのシアン色染料は、耐光性、被
転写体中での安定性において十分でなく、このため、こ
れらの染料をインク層に含有する転写シートによって得
られた画像は、保存中に変色,色落ちが生じてしまうと
いった不都合が生じている。
そこで、本発明はこのような従来の実情に鑑みて提案
されたものであり、シアン色染料において、熱転写記録
で印加される熱量で容易に昇華し、高濃度で良好な色相
を得ることを目的とする。さらに、転写された後に被転
写体中で安定に存在し得るシアン色染料を提供すること
を目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上述の目的を達成するために、本発明のシアン色染料
は、一般式 [式中、Aは水素原子、メチル基、メトキシ基、アルキ
ルカルボニル基、ハロゲン原子のいずれかを表し、R1
アルキル基、R2は水酸基で置換されたアルキル基又はシ
アノ基で置換されたアルキル基を表す。また、X1,X2
それぞれハロゲン原子を表す。] で示されることを特徴とする。
本発明のシアン色染料は、先の式のインドアニリン系
化合物において、X1,X2がハロゲン原子とされたインド
アニリン系化合物のジハロゲン体である。これらのイン
ドアニリン系化合物のジハロゲン体は、いずれも昇華
性,色相,色濃度,耐光性,移行性が良好であるが、特
にR1あるいはR2がシアノ基で置換されたアルキル基(以
下シアノアルキル基と称する。)である場合に、耐光
性,移行性に優れる。
〔作用〕
インドアニリン系化合物に所定の位置にハロゲンを導
入することにより、耐光性及び移行性が大幅に改善され
る。また、シアン色としての色調も良好であり、特に移
行性をより一層改善するためにR1あるいはR2をシアノア
ルキル基とした場合にも、最適な色相が維持される。
〔実施例〕
以下、本発明の好適な実施例について実験結果の基づ
いて説明する。
実験例1 本実験例は、インドアニリン系化合物のジハロゲン体
を線楼として熱転写記録を行い、記録特性について検討
を行った例である。
はじめに、各種インドアニリン系化合物のジハロゲン
体を合成し、これをインク層に含有する昇華型転写シー
ト(サンプルシート1〜12)を作製した。
シアン色染料の合成 先ず、インドアニリン系化合物のジハロゲン体を合成
するには、N,N−ジブチル−m−トルイジン7部を、水1
00部中に分散する。この中に、2,6−ジクロル−4−ア
ミノフェノール5部を水50部中に分散したものを加えて
撹拌し、さらに60%硫酸3部を加えて10分間撹拌する。
次に、酸化マンガン8部を水100部に混ぜたものを加え
て、1時間撹拌し、インドアニリン系化合物のジハロゲ
ン体を得た。下記にその合成反応式を示す。
そして、この得られた化合物をクロロホルムを展開溶
媒としてカラムクロマトグラフィー(充填剤:和光純薬
社性,商品名ワコーゲルC−200)にかけて精製し、こ
れを染料1として使用した。
同様に、各々の構造に対応した置換基を有するトルイ
ジン誘導体及びアミノフェノール誘導体を用い、染料2
〜染料13を染料1と同様な条件にて合成した。第1表に
各染料における置換基を示す。
サンプルシートの作成 次に、これら染料を含有するインク層組成物を下記の
組成に従って調製した。
インク層組成物 染料 3.70重量部 エチルヒドロキシエチルセルロース 7.42重量部 (ハーキュリーズ社製) トルエン 44.44重量部 メチルエチルケトン 44.44重量部 そして、このインク層組成物をコイルバーを用いて背
面処理した6μmポリエチレンテレフタレート(PET)
フィルム上に乾燥膜厚が約1μmのなるように塗布して
昇華型転写シートを作製し、サンプルシートとした。
以上のように作成された各サンプルシートを用いて、
被転写体となる受容層シートに熱転写記録を行った。
なお受容層シートは、150μm合成紙(王子油化社
製,商品名FPG−150)に受容層組成物を乾燥膜厚が10μ
mとなるように塗布し、50℃,48時間でキュアリングを
行うことによって作成した。受容層組成物の組成を下記
に示す。
受容層組成物 ポリエステル樹脂 100.0重量部 (ユニチカ(株)社製,商品名エリーテルVE3600) イソシアネート 5.0重量部 (武田薬品社製,商品名タケネートD−110) 変成シリコンオイル 1.0重量部 (トーレダウコーニングシリコン社製,商品名SF842
7) メチルエチルケトン 60.0重量部 トルエン 240.0重量部 また、熱転写記録は、カラービデオプリンター(ソニ
ー社製,商品名VPM−G500)を用いて12階調のステップ
印画を行った。
各染料の色相,各サンプルシートによって記録された
画像の色濃度,被転写体中での安定性について検討し
た。その結果を第2表に示す。
なお第2表中、吸収極大波長(λmax)は、染料がク
ロロホルム中で吸収極大を示した波長であり、印字最大
濃度(MAX濃度)は、マクベス濃度計(ステータスAフ
ィルター社製,商品名TR−924)で測定した画像の最大
色濃度を示す。また移行性は、最大色濃度を示す画像部
分に合成紙(王子油化社製,商品名FPG−60)を重ね、4
0g/cm2の圧力を加え、60℃,48時間エージングして、合
成紙へ移行した染料の色濃度をマクベス濃度計で測定す
ることにより評価したものであり、合成紙に移行した染
料の色濃度が実用上問題のないレベルの場合を「良」,
0.05以下の場合を「優」と表現した。耐光性は、キセノ
ンアークフェードメータ(スガ試験機製)を用いて、画
像面を30時間照射し、色濃度が約1.0の画像部分におい
て、色濃度変化が5%以内の場合を「優」,5〜10%の場
合を「良」と表現した。
第2表から、サンプルシート1〜12においては、含有
される染料はいずれも良好なシアン色を呈し、また記録
された画像の最大色濃度は、2.5〜3.0と高く実用上十分
な感度が達成されていることがわかる。また、移行性,
耐光性は、いずれも良好であるが、特にサンプルシート
4,5,6,7,10,11および12によって得られた画像,すなわ
ちシアノアルキル基を有するインドアニリン系染料を使
用して記録された画像において、優れた移行性が得られ
ることが示された。
実験例2 転写画像が良好なシアン色を呈するには、受容層シー
トでの染料の吸収極大波長が630〜670nmの範囲にあるこ
とが必要である。
そこで、次に上述の実験において、優れた移行性を示
したサンプルシート4,5,7を用いて熱転写記録を行い、
ポリエステル樹脂に転写後の吸収極大波長を測定した。
その結果を第3表に示す。なおサンプルシートに含有さ
れる染料の構造式も第3表に併せて示す。
第3表から、記録された画像の吸収極大波長は、いず
れも630〜670nmの範囲にあり、良好なシアン色を呈して
いることがわかる。したがって、これらの結果からシア
ノアルキル基が導入されたインドアニリン系化合物のジ
ハロゲン体は、色濃度,移行性,耐光性,転写後の色相
いずれについても満足するものであり、熱転写記録用の
シアン色染料として好適であることが示された。
また、比較のために、ハロゲンが導入されていないイ
ンドアニリン系化合物において、シアノアルキル基の有
無による転写後の吸収極大波長について調べた。
サンプルシートは、染料1〜12の代わりに第4表に示
す染料を用いてサンプルシート1と同様な条件にて熱転
写シートを作製し、サンプルシート13〜18とした。
なお、サンプルシート16〜18に含有される染料は、サ
ンプルシート13〜15に含有される染料にそれぞれシアノ
アルキル基を導入した化合物である。
このように作製された各サンプルシートを使用して同
様に受容層シートに熱転写記録を行い、転写後の吸収極
大波長および移行性を測定した。その結果を第4表に示
す。
受容層シートの作製方法,熱転写記録条件について
は、先の実験例1と同様である。
測定の結果、まず、サンプルシート13〜15によって記
録された画像は、吸収極大波長が630〜670nmの波長範囲
にあり、良好なシアン色を呈することが示されたが、移
行性が悪く、染料の被転写体中での安定性が不十分であ
ることがわかった。一方、サンプルシート16〜18によっ
て記録された画像は、移行性は良好であるが、吸収極大
波長がシアン色を呈するとされる波長範囲からはずれて
おり、良好なシアン色を呈していないことが示された。
したがってこれらの結果から、ハロゲンが導入されてい
ないインドアニリン系化合物は、移行性と転写後の色相
が両立しておらず、感熱転写用シアン色染料として不十
分であることが示された。
〔発明の効果〕
以上の説明からも明らかなように、本発明のシアン色
染料は、インドアニリン系化合物にハロゲンが導入され
ており、熱転写記録で印加される熱量で容易に昇華し、
高濃度で良好なシアン色を呈するとともに耐光性に優
れ、熱転写された後に被転写体中で安定に存在し得る。
したがって、このようなシアン色染料をインク層に含
有する昇華型転写シートによって熱転写記録を行えば、
階調性に優れ色濃度の高いシアン色画像を得ることがで
きる。また鮮明なシアン色を呈しているので、適当なマ
ゼンタ色,イエロー色と組み合わせることにより良好な
フルカラー画像記録を行うことができる。さらに上述の
染料は、耐光性,移行性に優れているので、変色,色落
ちのない保存性の高い記録画像が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−219693(JP,A) 特開 平3−197089(JP,A) 特開 平4−234694(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09B 53/00 - 53/02 CA(STN) REIGISTRY(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 [式中、Aは水素原子、メチル基、メトキシ基、アルキ
    ルカルボニル基、ハロゲン原子のいずれかを表し、R1
    アルキル基、R2は水酸基で置換されたアルキル基又はシ
    アノ基で置換されたアルキル基を表す。また、X1,X2
    それぞれハロゲン原子を表す。] で示されるシアン色染料。
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