JP2926715B2 - 熱転写に使用する黄色染料供与素子及びそれを用いた熱転写シート - Google Patents

熱転写に使用する黄色染料供与素子及びそれを用いた熱転写シート

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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は熱転写に使用する黄色染料供与素子及びそれ
を用いた熱転写シートに関する。
<従来の技術> 熱転写による画像記録方式は、熱により染料を昇華又
は蒸散させて像を形成させる方式であり、現在、テレ
ビ、CRTカラーディスプレー、カラーファクシミリ、磁
気カメラなどからカラーのハードコピーを得る方法とし
て注目されている。熱源としては、サーマルヘッドなど
の発熱素子またはレーザー、特に半導体レーザーが用い
られ、与える熱エネルギーにより、昇華又は蒸散する染
料の量を制御することができるので、連続階調記録が得
られるのが特徴である。
フルカラー記録のためには、通常、シアン色、マゼン
タ色、イエロー色の三原色に、場合によってはこれにブ
ラック色を加えた四色の染料が必要である。それぞれの
染料が具備すべき条件としては、適当な昇華又は蒸散性
を有し、熱エネルギーの付与による発色性が良好なこと
と、インク化適性が優れること、記録画像の保存安定性
が優れることなどがあげられる。しかしながら、これら
の条件を十分に満足するイエロー染料が未だ見出されて
いないのが現状である。
<発明が解決しようとする課題> 例えば、特開昭62−196186号公報には、熱転写に使用
する黄色染料供与素子が記載されているが、これらは、
適当な昇華性を有し、熱エネルギーの付与による発色性
が良好であるが、記録画像の保存安定性において十分で
ないという問題を有する。
また、特開昭60−53564号公報には本発明に類似する
黄色染料供与素子が記載されているが、これらはインク
化特性(インク化時またはインクシール作成時、結晶の
析出がないなど)に問題があるため、サーマルヘッドに
よる熱転写時の転写濃度に於いて、色素のもっている本
来の力が充分発揮できなかったり、あるいは記録画像の
保存安定性などに問題があり、その改良が待たれてい
た。
本発明者らは、適度な昇華又は蒸散性を有し、発色性
が良好で、かつインク化特性、転写濃度あるいは記録画
像の保存安定性に優れた熱転写に使用する三原色用黄色
染料供与素子を見出すべく鋭意検討の結果、本発明に定
める特定の染料が上記目的をよく達成することを見出
し、本発明を完成するに至った。
<課題を解決するための手段> 本発明は、樹脂バインダー中に分散又は溶解させた黄
色染料から成る熱転写用の黄色染料供与素子であって、
該黄色染料が、下記一般式(I) (式中、R1はC1〜C12のアルキル基、アリル基又はクロ
チル基を、Xは水素原子、ハロゲン原子、C1〜C4の低級
アルキル基若しくは低級アルコキシ基を、YはC1〜C12
のアルキル基、C5〜C7のシクロアルキル基、C1〜C4のア
ルコキシ基、フェニル基、トリル基又はフェノキシ基、
Aは−CH2CH2−、−CH2CH2O−又は−CH2CH2CH2−をそれ
ぞれ表す)で表されることを特徴とする熱転写に使用す
る黄色染料供与素子及びそれを用いた熱転写シートを提
供するものである。
前記一般式(I)において、R1で表されるC1〜C12
アルキル基としては、具体的には例えば、メチル基、エ
チル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル
基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、
ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基などが
例示され、中でもC1〜C4低級アルキル基が好ましく用い
られる。
次に、Xで表されるハロゲン原子としては、フッ素原
子、塩素原子又は臭素原子が例示され、またXで表され
るC1〜C4低級アルキル基若しくは低級アルコキシ基とし
ては、具体的にはメチル基、エチル基、メトキシ基、エ
トキシ基などがあげられ、更に好ましくは、Xが水素原
子又はメチル基を表わす場合である。また、Yで表され
るC1〜C12アルキル基の具体例としては、例えば、メチ
ル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、
ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキ
シル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル
基などがあげられ、また、C5〜C7のシクロアルキル基と
しては、例えばシクロペンチル基、シクロヘキシル基、
シクロヘプチル基などが例示され、またYで表されるC1
〜C4のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エ
トキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などが例示され、
更にYで表されるフェニル基、フェノキシ基、トリル基
は更に置換基を有していてもよい。特に好ましいYとし
ては、C5〜C7シクロアルキル基又はフェニル基などであ
る。
本発明の熱転写に使用する黄色染料供与素子として用
いる一般式(I)で示される黄色染料の一部分は、それ
自体特公昭61−20204号公報に記載されている公知の染
料であり、これらは同公報に記載された方法によって容
易に製造することができる。
たとえば、一般式(II) (式中、R1、X、Y及びAは、各々前記の意味を表
す。) で示される化合物をジメチルホルムアミドなどの極性溶
媒中でヴィルスマイヤー反応によりホルミル化した後、
マロンニトリルと縮合させることにより得られる。
本発明においては、前記一般式(I)で示される黄色
染料をインク化し、これを基材の一方の面に塗布・乾燥
して染料担持層を形成させ、熱転写シートとする。
ここに用いる一般式(I)で示される黄色染料は単独
又は2種以上の配合としても用いられる。
基材としては、コンデンサー紙、セロハン、ポリイミ
ド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂
など例示される。
この基材は、通常一方の面に黄色染料の担持層を形成
させ、他方の面は基材の耐熱性向上および/または平滑
性向上などの処理を施したリボン状またはフィルム状の
ものが好ましい態様として例示される。
黄色染料のインク化は、前記一般式(I)の黄色染
料、樹脂バインダー、溶媒および熱源としてレーザーを
使用する場合は、レーザーの発振波長に吸収を有する化
合物から構成され、更に必要により他の公知の添加剤と
ともにボールミル又はペイントコンディショナーなどを
用いて溶解または分散化されることにより行われる。
ここで、樹脂バインダーとしては、ダンマー、アラビ
ア ゴム、トラガントガム、デキストリンまたはカゼイ
ンなどの天然樹脂またはその変性樹脂、メチルセルロー
ス、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、
エチルヒドロキシセルロースまたはニトロセルロースな
どのセルロース系樹脂、アクリル酸系樹脂、ポリビニル
アルコールまたはポリビニルアセテートなどのビニル系
樹脂などが例示され、これらの一種または二種以上の混
合物として使用される。
また、溶媒としては、水、エノタール、プロパノー
ル、ブタノールなどのアルコール類、アセトン、メチル
エチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン
類、トルエン、キシレン、モノクロルベンゼンなどの芳
香族炭化水素類、ジクロルエタン、トリクロルエチレ
ン、パークロルエチレンなどの塩素系溶媒類、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル、酢酸エトキシエチルなどの酢酸エステ
ル類などが例示され、これらの一種また二種以上の混合
物が使用される。
更に、レーザーの発振波長に吸収を有する化合物とし
ては、カーボンブラック、フタロシアニン色素類、ジチ
オール錯体類、ナフトキノン類などが例示される。
このようにして得られた材料インクの基材への塗布
は、バーコーター、ロールコーター、ナイフコーター、
スクリーン印刷、グラビア印刷などを用いて行われ、か
くして熱転写シートが製造される。
このようにして製造された熱転写シートを用いてプリ
ントする方法としては、公知のいずれの方法でもよく、
プリント紙上に鮮明な画像を得ることができる。
プリント紙としては、ポリエステル系樹脂またはポリ
アミド系樹脂などをコートした紙、ポリプロピレン、ポ
リ塩化ビニルまたはポリエステルなどの合成紙、、また
はこれらの合成紙に耐熱性向上などの処理を施した上、
必要に応じて染料と親和性の強いポリエステル系樹脂、
ポリアミド系樹脂などをコートしたものなどが使用され
る。
<発明の効果> 本発明による一般式(I)で示される黄色染料は、イ
ンク化特性にすぐれ、また、該インクを用いて製造され
た熱転写シートは適度な昇華又は蒸散性を有し、プリン
ト紙への記録濃度が高い等発色性が良好でかつ記録画像
の耐光性、保存安定性に優れ、三原色用イエローの熱転
写シートとして有用である。
<実施例> 以下、実施例をあげて、本発明を更に詳細に説明す
る。実施例中、部とあるのは重量部を表す。
実施例1 i)染料の製造 N−エチル−N−〔2−(4−シクロヘキシルフェノ
キシ)エチル〕アニリン323部をジメチルホルムアミド7
00部に溶解し、0〜10℃に冷却した後、同温度でオキシ
塩化リン230部を加える。
その後、同温度でピリジン120部を加え、40℃まで昇
温し、同温度で1時間保温する。20℃まで冷却し、20〜
30℃でメタノール400部を加えた後、酢酸ナトリウム346
部を加える。
次にメタノール20部に溶解したマロンニトリル66部を
40〜50℃で加えた後、70℃まで昇温し、同温度で1時間
保温する。その後、室温まで冷却した後、水4000部に排
出し、析出した結晶を濾別、水洗、乾燥して、式(1)
の染料を得た。
ii)インキの調整方法 上記i)の頃で得られた染料 2部 エチルセルロース 6部 トルエン 44部 メチルエチルケトン 44部 計 96部 上記組成の混合物をガラスビーズを用いてペイントコ
ンディショナーで充分混練することにより該インキを調
整した。
iii)熱転写シートの作成方法 バーコーターを用いて、厚さ6μmの耐熱処理を施し
たポリエステルフィルムに湿式膜厚12μmで塗布を行
い、80℃の熱風乾燥機で乾燥し熱転写シートを得た。又
このもののインク化特性は、結晶の析出もなく良好であ
った。
iv)受像紙の作成方法 飽和ポリエステル樹脂(東洋紡バイロン200)の20重
量%のトルエン/メチルエチルケトン溶液を合成紙(王
子油化ユポFPG#150)にバーコータを用いて湿式膜厚12
μmで塗布を行い80℃の熱風乾燥機で30分間乾燥した。
v)転写記録方法 上記熱転写シートのインキ塗布面を上記受像紙塗料塗
布面に重ね200Ωの発熱抵抗体を4ドット/mmの密度で持
つ感熱ヘッド(8Vの電圧を21ミリ秒)を使用し熱転写記
録を行い記録濃度1.31のイエロー色の記録を得た。な
お、色濃度は米国マクベス社製デンシトメーターRD−91
4を用いて測定した。また、得られた記録の耐光性試験
をカーボンアークフェードメーター(島津製作所)で実
施したところ、40時間の照射で殆ど変色せず高温・高湿
下(60℃・80%)での画像安定性にもすぐれていた。
実施例2 N−エチル−N−〔2−(4−シクロヘキシルフェノ
ンキシ)エチル〕−3−メチルアニリン337部をジメチ
ルホルムアミド700部に溶解し、0〜10℃に冷却した
後、同温度でオキシ塩化リン230部を加える。その後、
同温度でピリジン130部を加え、40℃まで昇温し、同温
度で1時間保温する。30℃まで冷却し、20〜30℃でメタ
ノール400部を加えた後、酢酸ナトリウム346部を加え
る。次にメタノール20部に溶解したマロンニトリル66部
を40〜50℃で加えた後、70℃まで昇温し、同温度で1時
間保温する。その後、室温まで冷却した後、水4000部に
排出し、析出した結晶を濾別、水洗、乾燥して、式
(2)の染料を得た。
上記(2)を染料を用い、実施例1のii)のエチルセ
ルロースの代りにヒドロキシエチルセルロースを用いた
以外は実施例−1と同様の方法によりインキの調整、熱
転写シートの作成、受像紙の作成、転写記録を行い、記
録濃度1.35のイエロー色の耐光性にすぐれ、そして高温
及び高湿下での安定性にすぐれた記録画像を得た。
実施例3 N−エチル−N−〔2−(2−フェニルフェノキシ)
エチル〕アニリン317部をジメチルホルムアミド600部に
溶解し、0〜10℃に冷却した後、同温度でオキシ塩化リ
ン230部を加える。その後、同温度でピリジン130部を加
え、40℃まで昇温し、同温度で1時間保温する。30℃ま
で冷却し、20〜30℃でエタノール400部を加えた後、酢
酸ナトリウム346部を加える。次にエタノール20部に溶
解したマロンニトリル66部を40〜50℃で加えた後、70℃
まで昇温し、同温度で1時間保温する。その後、室温ま
で冷却した後、水4000部に排出し、析出した結晶を濾
別、水洗、乾燥して、式(3)の染料を得た 上記(3)の染料を用い実施例1のii)のトルエン44
部、メチルエチルケトン44部の代りにイソプロピルアル
コール88部を用いた以外は実施例1と同様の方法により
インキの調整、熱転写シートの作成、受像紙の作成、転
写記録を行い記録濃度1.30のイエロー色の耐光性にすぐ
れ、そして高温高湿下での安定性にすぐれた記録画像を
得た。
実施例4〜7 実施例1と同様にして、以下の表−1の式(4)〜
(7)の染料を得、更にそれを用いて熱転写シートを製
造し、転写試験を行って各々、濃度の高い、鮮明なイエ
ロー色の画像が得られた。得られた画像は、耐光、耐湿
性にすぐれ、保存安定性が良好であった。
実施例8 N−エチル−N−〔2−(4−メトキシフェノキシ)
エチル〕アニリン271部をジメチルホルムアミド700部に
溶解し、0〜10℃に冷却した後、同温度でオキシ塩化リ
ン230部を加える。その後、同温度でピリジン130部を加
え、40℃まで昇温し、同温度で1時間保温する。30℃ま
で冷却し、20〜30℃でメタノール400部を加えた後、酢
酸ナトリウム346部を加える。次にメタノール20部に溶
解したマロンニトリル66部を40〜50℃で加えた後、70℃
まで昇温し、同温度で1時間保温する。その後、室温ま
で冷却した後、水4000部に排出し、析出した結晶を濾
別、水洗、乾燥して、式(8)の染料を得た。
上記(8)の染料を用い、実施例1と同様にして転写
シートを製造し、転写試験を行った結果、記録濃度1.20
のイエロー色の耐光性に優れ、高温、高湿下での安定性
に優れた記録画像を得た。
実施例9 N−エチル−N−〔2−(4−フェノキシ−フェノキ
シ)エチル〕アリニン333部をジメチルホルムアミド700
部に溶解し、0〜10℃に冷却した後、同温度でオキシ塩
化リン230部を加える。その後、同温度でピリジン130部
を加え、40℃まで昇温し、同温度で1時間保温する。30
℃まで冷却し、20〜30℃でメタノール400部を加えた
後、酢酸ナトリウム346部を加える。次にメタノール20
部に溶解したマロンニトリル66部を40〜50℃で加えた
後、70℃まで昇温し、同温度で1時間保温する。その
後、室温まで冷却した後、水4000部に排出し、析出した
結晶を濾別、水洗、乾燥して、式(9)の染料を得た。
上記(9)の染料を用い、実施例1と同様にして転写
シートを製造し、転写試験を行った結果、記録濃度1.24
のイエロー色の耐光性に優れ、高温、高湿下での安定性
に優れた記録画像を得た。
実施例10 N−エチル−N−〔2−(4−メチルフェニル)エチ
ル〕−3−メチルアニリン253部をジメチルホルムアミ
ド700部に溶解し、0〜10℃に冷却した後、同温度でオ
キシ塩化リン230部を加える。その後、同温度でピリジ
ン130部を加え、40℃まで昇温し、同温度で1時間保温
する。30℃まで冷却し、20〜30℃でメタノール400部を
加えた後、酢酸ナトリウム346部を加える。次にメタノ
ール20部に溶解したマロンニトリル66部を40〜50℃で加
えた後、70℃まで昇温し、同温度で1時間保温する。そ
の後、室温まで冷却した後、水4000部に排出し、析出し
た結晶を濾別、水洗、乾燥して、式(10)の染料を得
た。
上記(10)の染料を用い、実施例1と同様にして転写
シートを製造し、転写試験を行った結果、記録濃度1.25
のイエロー色の耐光性に優れ、高温、高湿下での安定性
に優れた記録画像を得た。
実施例11〜14 実施例1と同様にして、以下の表−2の式(11)〜
(14)の染料を得、更にそれを用いて熱転写シートを製
造し、転写試験を行って各々、濃度の高い、鮮明なイエ
ロー色の画像が得られた。得られた画像は、耐光、耐湿
性にすぐれ、保存安定性が良好であった。
実施例15 N−クロチル−N−〔2−〈4−(4−メチルフェニ
ル)フェノキシ〉エチル〕−3−ブロモアニリン436部
をジメチルホルムアミド700部に溶解し、0〜10℃に冷
却した後、同温度でオキシ塩化リン230部を加える。そ
の後、同温度でピリジン130部を加え、40℃まで昇温
し、同温度で1時間保温する。30℃まで冷却し、20〜30
℃でメタノール400部を加えた後、酢酸ナトリウム346部
を加える。次にメタノール20部に溶解したマロンニトリ
ル66部を40〜50℃で加えた後、70℃まで昇温し、同温度
で1時間保温する。その後、室温まで冷却した後、水40
00部に排出し、析出した結晶を濾別、水洗、乾燥して、
式(15)の染料を得た。
上記(15)の染料を用い、実施例1と同様にして転写
シートを製造し、転写試験を行った結果、記録濃度1.20
のイエロー色の耐光性に優れ、高温、高湿下での安定性
に優れた記録画像を得た。
これら実施例1〜15の試験結果を表−3にまとめて記
載する。
なお、以下の表中のインク化特性、耐光性及び画像の
安定性についての評価は、下記の基準によって表示し
た。
インク化特性;インク化時又は熱転写シート作成時に染
料の結晶が析出するものを△、結晶析出の認められない
ものを○で表示した。
耐光性;フェードメータ照射40時間で変色の認められる
ものを△、変色の認められないものを○で表示した。
画像の安定性;温度60℃、湿度80%の恒温恒湿器に記録
画像と白紙を重ねて3日間放置した時、白紙が汚染され
ていないものを◎、わずかに汚染されたものを○、相当
汚染されたものを△で表示した。
染料として下記A〜Eを用いた以外は実施例1と同様
に実施し、表−4の結果を得た。
なお、比較例に用いた材料A及びBは、特開昭60−53
564号公報に記載されたそれぞれ下記構造式を有する染
料である。
また、比較例に用いた染料C及びDは、特開昭61−16
2396号公報に記載され、また染料Eは特開昭62−196186
号公報に記載されたもので、それぞれ下記構造式を有す
る染料である。
フロントページの続き (72)発明者 鈴木 康之 大阪府大阪市此花区春日出中3丁目1番 98号 住友化学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭49−130424(JP,A) 特開 昭51−92372(JP,A) 特公 昭51−20204(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41M 5/38 - 5/40 CA(STN) REG(STN)

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】樹脂バインダー中に分散又は溶解させた黄
    色染料から成る熱転写用の黄色染料供与素子であって、
    該黄色染料が、下記一般式(I) (式中、R1はC1〜C12のアルキル基、アリル基又はクロ
    チル基を、Xは水素原子、ハロゲン原子、C1〜C4の低級
    アルキル基若しくは低級アルコキシ基を、YはC1〜C12
    のアルキル基、C5〜C7のシクロアルキル基、C1〜C4のア
    ルコキシ基、フェニル基、トリル基又はフェノキシ基
    を、Aは−CH2CH2−又は−CH2CH2O−をそれぞれ表
    す。) で表されることを特徴とする黄色染料供与素子。
  2. 【請求項2】一般式(I)において、Xが水素原子又は
    メチル基である請求項1に記載の黄色染料供与素子。
  3. 【請求項3】一般式(I)において、Yがフェニル基又
    はC5〜C7のシクロアルキル基である請求項1に記載の黄
    色染料供与素子。
  4. 【請求項4】一般式(I)において、Aが−CH2CH2O−
    である請求項1に記載の黄色染料供与素子。
  5. 【請求項5】黄色染料が、下記式 で表されることを特徴とする請求項1に記載の黄色染料
    供与素子。
  6. 【請求項6】黄色染料が、下記式 で表されることを特徴とする請求項1に記載の黄色染料
    供与素子。
  7. 【請求項7】黄色染料が、下記式 で表されることを特徴とする請求項1に記載の黄色染料
    供与素子。
  8. 【請求項8】基材シートおよび該基材シートの一方の面
    に樹脂バインダー中に分散又は溶解させた黄色染料の担
    持層からなり、該黄色染料が一般式(I) (式中、R1はC1〜C12のアルキル基、アリル基又はクロ
    チル基を、Xは水素原子、ハロゲン原子、C1〜C4の低級
    アルキル基若しくは低級アルコキシ基を、YはC1〜C12
    のアルキル基、C5〜C7のシクロアルキル基、C1〜C4のア
    ルコキシ基、フェニル基、トリル基又はフェノキシ基
    を、Aは−CH2CH2−又は−CH2CH2O−それぞれ表す。) であることを特徴とする熱転写シート。
  9. 【請求項9】一般式(I)において、Xが水素原子又は
    メチル基である請求項8に記載の熱転写シート。
  10. 【請求項10】一般式(I)において、Yがフェニル基
    又はC5〜C7のシクロアルキル基である請求項8に記載の
    熱転写シート。
  11. 【請求項11】一般式(I)において、Aが−CH2CH2O
    −である請求項8に記載の熱転写シート。
  12. 【請求項12】黄色染料が、下記式、 で表されることを特徴とする請求項8に記載の熱転写シ
    ート。
  13. 【請求項13】黄色染料が、下記式 で表されることを特徴とする請求項8に記載の熱転写シ
    ート。
  14. 【請求項14】黄色染料が、下記式 で表されることを特徴とする請求項8に記載の熱転写シ
    ート。
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