JP2956103B2 - 図形復旧表示方式 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、表示装置の図形表示処理に関し、特に画面
上に表示された表示図形に対し、移動，削除等の操作を
する図形復旧表示方式に関するものである。

〔従来の技術〕

従来の図形復旧表示方式では、表示装置の画面上に表
示された図形に対し移動，削除等の操作をする場合、操
作対象になる図形が画面上の一部分にある図形の場合で
も、これらの操作に伴う画面上での表示更新を、画面上
の全図形を再表示することにより行っていた。

〔発明が解決しようとする課題〕

従って従来の図形復旧表示方式では、画面上の一部分
にある図形を移動，削除等の操作をする場合でも、画面
上の全図形を再表示することにより行っており、部分再
表示ができないようになっていた。このため、画面上の
全図形を再表示する復旧表示処理時間が、移動，削除等
の操作対象となる図形数に依存することなく、多くなる
という欠点がある。また、特に表示画面上での図形修
正，変更が頻繁に発生するような対話型の図形処理の場
合、画面上への図形の高速表示が要求されている。

本発明の目的は、上記欠点を解消し、表示装置の画面
上に表示されている一部図形を移動，削除等をする場合
でも、画面上に全図形を表示する復旧処理表示時間が短
縮できる図形復旧表示方式を提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

本発明の図形復旧表示方式は、表示関連情報を入力
し、表示装置に図形情報を出力する入出力制御部と、 表示装置の画面上に表示する図形間のグルーピング情
報をテーブル化し格納するチェイングテーブルと、 表示装置の画面上に表示する図形の復旧表示順序を管
理する情報を格納する図形表示復旧テーブルと、 前記入出力制御部から入力した表示関連情報の包含関
係に従ってグループ化し、グループ化された前記グルー
ピング情報により前記チェイングテーブルを更新するチ
ェイング処理部と、 このチェイング処理部を介して前記チェイングテーブ
ルから入力した前記グルーピング情報により前記図形表
示復旧テーブルに格納された前記復旧表示順序の図形情
報を前記入出力制御部に送出する表示順序処理部とを有
し、 表示装置の画面上に表示された任意の図形を移動する
際に、前記チェイングテーブルにおいてその移動対象の
図形と包含関係にある図形を判定し、当該移動対象の図
形の背後にある図形と、当該移動対象の図形とを再表示
対象の図形として決定して前記移動対象の図形を操作す
ることを特徴とする。

〔実施例〕

次に、本発明の実施例について図面を参照して説明す
る。

第１図は、本発明の一実施例を示す機能ブロック図で
ある。

この図形復旧表示方式は、入出力制御部１と、チェイ
ング（chaining）処理部２と、チェイング（chaining）
テーブル３と、表示順序処理部４と、図形表示復旧テー
ブル５とから構成されている。

入出力制御部１は、表示装置の表示画面上への図形デ
ータの表示出力及び入出力装置からの表示図形関連情報
の入力制御を行う。

チェイング処理部２は、チェイングテーブル３を制御
し、入出力制御部１から入力される表示図形関連情報か
ら包含関係を判断してグループ化し、チェイングテーブ
ル３を更新する。

チェイングテーブル３は、チェイング処理部２によ
り、表示装置の表示画面上に表示された図形の前段位置
関係のデータ及び図形の生成順序のデータのグルーピン
グ情報をテーブル化して各部分領域に格納する。

表示順序処理部４は、チェイング処理部２を介してチ
ェイングテーブル３から表示図形間のグルーピング情報
を入力して図形表示復旧テーブル５を制御し、図形表示
復旧テーブル５の内容つまり復旧表示順序の図形情報を
入出力制御部１へ出力する。

図形表示復旧テーブル５は、表示順序処理部４に制御
されることにより、表示装置の表示画面上に復旧表示す
る図形情報を、復旧表示する順序に並べかえて各部分領
域に格納する。

第２図及び第３図は、本実施例の動作を説明するため
のチェイングテーブル，図形表示復旧テーブルの概念図
及び表示装置の表示画面の一例を示す図である。次に、
本実施例の動作を、第２図及び第３図を用いて説明す
る。尚、第２図及び第３図において、第１図で示したブ
ロック図と同じ機能の部分には、第１図と同じ符号を付
している。

最初に、新規作成の場合について、第２図（ａ），
（ｂ）を用いて説明する。

第２図（ｂ）は、何も表示していない表示画面に、図
形D44,C43,B42,A41の順に図形を表示させた表示画面30
の例を示している。

最初に図形D44を表示させる場合、入出力制御部１か
ら図形D44の図形情報がチェイング処理部２に入力さ
れ、チェイングテーブル３の部分領域21（第２図
（ａ））に図形D44の図形データ“D"が設定される。一
方、表示順序処理部４は、このチェイング処理部２の処
理が、図形復旧でなく新規図形の生成であるため、図形
表示復旧テーブル５には何も登録せずに入出力制御部１
に図形D44の図形情報を渡す。そして入出力制御部１に
より、図形D44が表示画面上に表示されることになる。

次に、図形C43を表示させる場合、チェイング処理部
２に図形C43の図形情報が入力され、既にチェイングテ
ーブル３の部分領域21に設定済の図形データ“D"の図形
情報と図形C43の図形情報との包含の判定を行う。そし
て図形C43と図形D44とが包含関係を持たないことから、
チェイングテーブル３の部分領域21の図形データ“D"と
は別のグループとして図形C43の図形データ“C"がチェ
イングテーブル３の部分領域20に設定される。一方、表
示順序処理部４は、図形D44と同じく図形C43が新規生成
であるため、図形表示復旧テーブル５には何も登録しな
い。そして入出力制御部１に図形C43の図形情報を渡
し、入出力制御部１により表示画面上に図形D44に加え
て図形C43が表示されることになる。

次に図形B42を表示させる場合、チェイング処理部２
がチェイングテーブル３に格納されている図形B42と図
形C43との図形情報から、包含関係が有るとの判定をす
る。そしてチェイング処理部２は、図形B42と図形C43と
が同一グループでありかつ図形B42が図形C43よりも表示
画面の前の表示位置に表示されている図形であるため、
図形B42の図形データ“B"をチェイングテーブル３の部
分領域20のTOP（前）側に格納し、図形C43の図形データ
“C"を同じく部分領域20のBOTTOM（後）側に格納して、
図形データ“B"と図形データ“C"とを“−”で結んで設
定する。一方、図形表示復旧テーブル５は、更新せずに
そのままの図形B42の図形情報を入出力制御部１に渡
し、入出力制御部１により、表示画面に図形B42が表示
されることになる。最後に図形A41を表示する場合、チ
ェイング処理部２は、図形A41と図形B42とが包含関係を
持つとの判定をする。そしてチェィング処理部２は、図
形A41と図形B42とが同一グループであり、図形A41が図
形B42の前の表示位置にあるとして、図形A41の図形デー
タ“A"と図形42の図形データ“B"とを“−”で結んでチ
ェイングテーブル３の部分領域20に設定する。そしてチ
ェイングテーブル３の部分領域20では、図形データが
“A",“B",“C"の順に“−”で結ばれ格納されたことに
なる。ここで“−”のTOP側は“−”のBOTTOM側に比べ
て、表示位置が前に表示された図形を表している。つま
り第２図（ｂ）の表示画面30に対応するチェイングテー
ブル３の図形データの内容が第２図（ａ）となる。

次に、図形復旧時（既に生成表示された図形を移動，
削除等の時）の場合について、第３図（ａ），（ｂ），
（ｃ）を用いて説明する。

図形B42を図形D44の表示位置に移動する場合、チェイ
ング処理部２は、チェイングテーブル３の部分領域20
（第２図（ａ））のグループにあるデータ、つまり図形
A41,C43及び図形D44の位置に移動する図形B42との三者
間のデータで包含関係を判定し、ここで図形A41と、図
形B42と、図形C43とを別々のグループとして認識する。

そして次に図形B42と他のグループの図形D44との包含
関係を判定し、図形B42と図形D44とが包含関係に有り、
しかも同一グループとなり、かつ図形B42が、図形D44を
完全包含することとなる。

チェイング処理部２は、図形A41,B42,C43,D44の間の
包含関係及びグループの関係に基づいて、チェイングテ
ーブル３の各部分領域に図形データを格納する。つま
り、第３図（ｂ）で示すように、部分領域24には図形デ
ータ“A",部分領域25には図形データ“C",部分領域26に
は図形データ“Ｂ−C"を格納する。

一方、表示順序処理部４は、チェイングテーブル３の
繊維情報（第２図（ａ）のチェイングテーブル３と第３
図（ｂ）のチェイングテーブル３の内容）を基に、図形
B42は、この図形B42の表示位置の後に図形C43が表示さ
れていたこと及び図形D44を完全に包含しているとの情
報から、復旧表示に最低限必要な図形情報としての図形
B42及び図形C43の図形データのみを図形表示復旧テーブ
ル５に登録する。つまり図形表示復旧テーブル５の部分
領域22には、図形B42の図形データ“C"、部分領域23に
は、図形C43の図形データ“B"が登録される。従って、
図形表示復旧テーブル５は、図形の移動，削除等により
表示画面が変更される時に、最低限再表示に必要な図形
の図形間の包含関係の判断から生成されることになる。

また表示順序処理部４は、ここで生成された図形表示
復旧テーブル５を入力して、図形B42,図形C43の情報を
入出力制御部１に渡すため、これらの２図形のみが再表
示されることになる。つまり第３図（ｃ）のような表示
画面32が、第３図（ａ）のチェイングテーブル３と第３
図（ｂ）の図形表示復旧テーブル５との情報から生成さ
れることになる。

〔発明の効果〕

以上説明したように本発明は、表示順序処理部により
制御される図形表示復旧テーブルとチェイング処理によ
り制御されるチェイングテーブルとを有することによ
り、画面上での表示図形がグループ化されるため、移
動，削除等の操作対象図形が全図形に及ばない範囲での
復旧表示処理時間を短縮することができる効果がある。
また特に、移動，削除等の操作対象図形が画面全体に点
在し、その操作対象図形が、一部の領域に限られる場合
には、復旧処理表示時間を更に短縮できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の一実施例を示す機能ブロック図、 第２図，第３図は、第１図の実施例の動作を説明するた
めのチェイングテーブル，図形表示復旧テーブルの概念
図及び表示画面である。 １……入出力制御部 ２……チェイング処理部 ３……チェイングテーブル ４……表示順序処理部 ５……図形表示復旧テーブル

フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) G06T 11/20 G06T 11/60 G06F 3/14

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】表示関連情報を入力し、表示装置に図形情
   報を出力する入出力制御部と、 表示装置の画面上に表示する図形間のグルーピング情報
   をテーブル化し格納するチェイングテーブルと、 表示装置の画面上に表示する図形の復旧表示順序を管理
   する情報を格納する図形表示復旧テーブルと、 前記入出力制御部から入力した表示関連情報の包含関係
   に従ってグループ化し、グループ化された前記グルーピ
   ング情報により前記チェイングテーブルを更新するチェ
   イング処理部と、 このチェイング処理部を介して前記チェイングテーブル
   から入力した前記グルーピング情報により前記図形表示
   復旧テーブルに格納された前記復旧表示順序の図形情報
   を前記入出力制御部に送出する表示順序処理部とを有
   し、 表示装置の画面上に表示された任意の図形を移動する際
   に、前記チェイングテーブルにおいてその移動対象の図
   形と包含関係にある図形を判定し、当該移動対象の図形
   の背後にある図形と、当該移動対象の図形とを再表示対
   象の図形として決定して前記移動対象の図形を操作する
   ことを特徴とする図形復旧表示方式。