JP2955839B2 - Dna塩基配列決定装置 - Google Patents

Dna塩基配列決定装置

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JP2955839B2
JP2955839B2 JP8061904A JP6190496A JP2955839B2 JP 2955839 B2 JP2955839 B2 JP 2955839B2 JP 8061904 A JP8061904 A JP 8061904A JP 6190496 A JP6190496 A JP 6190496A JP 2955839 B2 JP2955839 B2 JP 2955839B2
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shark
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    • G01N27/26Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating electrochemical variables; by using electrolysis or electrophoresis
    • G01N27/416Systems
    • G01N27/447Systems using electrophoresis
    • G01N27/44704Details; Accessories
    • G01N27/44743Introducing samples
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
  • Saccharide Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はDNA塩基配列決定
装置に関する。更に詳細には、本発明は蛍光標識を用い
てDNAの塩基配列を効率的に迅速に決定することので
きる装置に関する。
【0002】
【従来の技術】DNA等の塩基配列を決定する方法とし
て、ゲル電気泳動法が広く実施されている。
【0003】電気泳動する際に、従来は試料をラジオア
イソトープでラベルし、分析していたが、この方法では
手間と時間がかかる難点があった。更に、放射能管理の
点から常に最大限の安全性と管理が求められ、特別な施
設内でなければ分析を行うことができない。このため、
最近では、試料を蛍光体でラベルする方式が検討されて
いる。
【0004】光を用いる方法では、蛍光ラベルしたDN
A断片をゲル中を泳動させるが、泳動開始部から、15
〜20cm下方に各泳動路毎に光励起部と光検出器を設け
ておき、ここを通過するDNA断片を順に計測する。例
えば、配列を決定しようとするDNA鎖を鋳型として酵
素反応(ダイデオキシ法)による操作で末端塩基種がわ
かった種々の長さのDNAを複製し、これらに蛍光体を
標識する。つまり、蛍光体で標識されたアデニン(A)
断片群,シトシン(C)断片群,グアニン(G)断片群
およびチミン(T)断片群を得る。これらの断片群を混
合して電気泳動用ゲルの別々の泳動レーン溝に注入し、
電圧を印加する。DNAは負の電荷を持つ鎖状の重合体
高分子のため、ゲル中を分子量に反比例した速度で移動
する。短い(分子量の小さい)DNA鎖ほど早く、長い
(分子量の大きい)DNA鎖ほどゆっくりと移動するの
で、分子量によりDNAを分画できる。
【0005】特開昭63−21556号公報には、レー
ザで照射される電気泳動装置のゲル上のラインと光ダイ
オードアレイの配列方向が電気泳動装置内のDNA断片
の泳動方向と直角となるように構成されたDNA塩基配
列決定装置が開示されている。
【0006】図9は該装置の構成を説明する模式図であ
る。図9の装置では、光源70から出たレーザ光はミラ
ー72で反射され、泳動板74のゲル中の一定ポイント
に横から水平にレーザ光を照射する。ゲル中を泳動して
きた蛍光ラベルされたDNA断片76がこの照射領域を
通過する際、このDNA断片から蛍光が順次放出され
る。このとき、蛍光放出の水平位置から末端塩基の種類
が、また、泳動スタートからの泳動時間の差から断片の
長さを、更に、発光波長で検体の識別ができる。各泳動
路からの蛍光はレンズ78によりイメージインテンシフ
ァイヤ80の受光部82で結像する。この信号は増幅さ
れて光ダイオードアレイ84で電気信号に変換されて計
測される。計測結果をコンピュータ処理することによっ
て各DNA断片の配列を計算し、目的とするDNAの塩
基配列を決定する。
【0007】図10に示されるように、泳動板74は、
ガラス板86と88の間に、電気泳動用ゲル(例えば、
ポリアクリルアミド)からなるゲル電解質層90が挟装
されている。2枚のガラス板の長手方向両端部にはゲル
電解質層90の厚さを規制するためのスペーサ92が間
挿されている。ガラス板88の上端部は、両端から幅方
向の中心に向けて若干の部分を除いて、所定の深さで幅
方向に切り欠かれている。この切り欠き部分94はゲル
電解質層90の上端をバッファ液と接触させるために設
けられている。泳動板全体の厚さは約10mm程度であ
るが、ゲル電解質層90自体の厚さは約0.3mm程度
である。ガラス板88の切り欠き部94の下端面96と
大体同じ位置に、凹凸の櫛歯状のゲル電解質層上端が存
在する。この櫛歯の凹陥部75内に蛍光物質で標識され
たDNA断片を注入する。
【0008】このゲル電解質層上端の凹陥部75に被分
析検体であるDNA断片が注入される。しかし、この凹
陥部75の幅は約1.5mmであり、深さは約5mm程
度しかない。凹陥部の間隔は2mm程度である。このた
め、検体はキャピラリのような微小なガラス管を用いて
凹陥部75内に注入しなければならない。しかし、泳動
板のガラス板およびゲル電解質は何れも透明なため、凹
陥部75の位置確認または判別が極めて困難であり、検
体の注入に失敗することが度々あった。
【0009】DNAの塩基配列の決定には、DNAを構
成するアデニン(A),グアニン(G),シトシン
(C)およびチミン(T)を規則正しく検出する必要が
あるので、検体の注入失敗はとりもなおさず、分析結果
のエラーにつながりやすい。このため、検体の注入は細
心の注意を払いながら行わなければならず、作業能率を
大幅に低下させる原因にもなっていた。
【0010】従って、本発明の目的は、泳動板のゲル電
解質層の所定の泳動路位置にサンプルを注入しやすいD
NA塩基配列決定装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明では、一方のガラス板の上端部の一部が幅方
向に切り欠かれた2枚のガラス板の間にゲル電解質層を
挟装してなる泳動板を垂直に起立保持した状態で収容す
る測定室を有し、泳動板のゲル電解質層の下部および上
部を緩衝液に浸漬するための下部バッファ槽および上部
バッファ槽をそれぞれ有し、泳動板の横方向から泳動板
中の泳動路と直交するように、レーザ光を照射する光励
起用のレーザ光照射手段、レーザ光によって照射された
DNA断片から発生された蛍光を検出し電気信号に変換
する蛍光検出手段とからなるDNA塩基配列決定装置に
おいて、前記泳動板の上端部から泳動板の隙間に挿入さ
れる、水膨潤性の素材からなるシャークコームであり、
該シャークコームの一方の端部には複数の櫛歯が形成さ
れ、該櫛歯は根本から先端に向けて細くなるようにテー
パが付けられていることを特徴とするDNA塩基配列決
定装置を提供する。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明のDNA塩基配列決定装置
で使用するシャークコームは水膨潤性素材から形成す
る。このため、本発明のシャークコームを泳動板の上端
からゲル電解質層内に挿入すると、ゲル電解質層内の水
分及びバッファ液の水分を吸水して膨潤することができ
る。その結果、泳動板を形成する2枚のガラス板の間の
隙間を完全に閉塞し、各櫛歯により画成されるサンプル
ロード区画を他の区画に充填されたサンプルによる汚染
(コンタミネーション)から確実に保護することができ
る。
【0013】図1は本発明のシャークコームの一例の平
面図である。本発明のシャークコーム1は、その片側に
長手方向に沿って整列した複数の櫛歯3を有する。櫛歯
3の数は特に限定されない。使用される泳動板の幅に応
じて適宜決定することができる。
【0014】図2は櫛歯3の一部の部分拡大平面図であ
る。櫛歯3は根本から先端に向けて細くなるようにテー
パが付けられ、その先端は直線状に切断された、略台形
状の形状をしている。別法として、櫛歯3は根本から先
端に向けて細くなるようにテーパが付けられた略鋭角三
角形の形状をとることもできる。両端の櫛歯3により画
成される空間区域5が各泳動路を画成する。櫛歯3の先
端を細くすると、同じ全長のシャークコームでも先端が
矩形の従来の櫛歯に比べて多数の泳動路を形成させるこ
とができる。櫛歯3の長さLは特に限定されない。同様
に、櫛歯3の間隔Dも特に限定されない。櫛歯3の長さ
L及び間隔Dは、隣接する櫛歯3との間で画成される空
間5内に充填される、蛍光標識されたDNA断片などの
被泳動分析サンプルの量に応じて適宜決定することがで
きる。一般的に、蛍光標識されたDNA断片をゲル電気
泳動して分析する際、約1.8μl程度充填すればよ
い。サンプルの充填量は最大でも約3〜4μl程度であ
る。一例として、L=10.0mm,D=3.5mmと
することができる。また、櫛歯3の先端の幅Wも特に限
定されない。櫛歯3の先端の幅Wは、櫛歯3を打ち抜く
ための型刃の加工上の限界により限定されるが、一例と
しては約0.3mmである。
【0015】図3はシャークコーム1を泳動板74にセ
ットした状態の部分拡大正面図である。シャークコーム
1は2枚のガラス板の間の隙間に、例えば、この泳動板
74の上端側から挿入される。シャークコーム1の櫛歯
3の先端部を若干ゲル電解質層内に進入させることが好
ましい。このようにすることにより、隣接する櫛歯3同
士が壁となり、空間5により画成されるサンプル充填区
画を隣接の区画から隔離させることができる。進入深さ
dは特に限定されないが、一例として最大で約2mm程
度であることが好ましい。
【0016】図4は図3におけるIV-IV線に沿った断面
図である。図示されているように、泳動板を構成する一
方のガラス板88の上端が長手方向に沿って一部切り欠
かれており、櫛歯3が所定の長さを有するので、ガラス
板88の切り欠き部94の下端面96との間に開口7が
形成される。この開口7から、キャピラリ又はマイクロ
ピペットなどの注入手段9の先端をサンプル充填空間5
内に差込み、サンプル11を注入することができる。
【0017】シャークコーム1は水膨潤性の材料から構
成されている。水膨潤性材料としては例えば、紙、コル
ク、木、布、皮、竹、不織布などが使用できる。紙が最
も好ましい。2枚のガラス板の間に挿入される前の、水
膨潤性シャークコーム1の初期厚さは、ガラス板の間隔
未満でなければならない。例えば、2枚のガラス板の間
隔が約0.3mmであれば、シャークコーム1の挿入前
の初期厚さは約0.25〜0.15mm程度が好まし
い。シャークコーム1の櫛歯3の先端がゲル電解質層内
に進入されているので、この進入先端からゲル電解質層
の水分が吸水され、シャークコーム1は膨潤する。膨潤
したシャークコームにより2枚のガラス板の隙間が完全
に埋められる。櫛歯3の先端をゲル電解質層90内に確
実に進入させるために、シャークコーム1を紙で形成す
る場合、この紙は或る程度の強度を有しなければならな
い。従って、初期厚さが約0.25〜0.15mmの薄
葉紙は150g/m2〜250g/m2程度の範囲内の坪
量を有するものが好ましい。160g/m2〜180g
/m2程度の範囲内の坪量が特に好ましい。
【0018】この紙は分析結果に悪影響を及ぼすもので
あってはならない。例えば、化学処理されたパルプを使
用していたり、蛍光体を含有するような紙は使用すべき
ではない。従って、化学分析に広く使用されている、濾
紙用又は食品用の紙を使用することが好ましい。
【0019】紙製のシャークコームは吸水して膨潤する
と破けやすくなる。例えば、サンプル注入器具(例え
ば、キャピラリ)の先端が、膨潤した紙製シャークコー
ム表面を引っ掻いたりすると、シャークコームが破ける
ことがあった。このようなシャークコームの破損事故を
防ぐために、図5に示されるように、紙製シャークコー
ム1の両面に薄いプラスチックフィルム13をラミネー
トすることが好ましい。この目的に使用できるプラスチ
ックフィルムは例えば、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリオレフィン、ナイロン、テフロン、塩化ビニ
ル、塩化ビニリデン、ポリブタジエン、アクリレート、
ポリスチレン、EVA樹脂などの熱可塑性合成樹脂フィ
ルムである。例えば、フィルムと紙の間に適当な接着剤
(例えば、感熱性又は感圧性接着剤)を介在させること
によりフィルムを紙にラミネートさせることができる。
使用するフィルムの厚さは特に限定されないが、紙の両
面にラミネートして得られた積層体全体の厚さが0.3
mm未満となることが必要である。ラミネートフィルム
の厚さは、使用される紙の坪量に応じて変化することも
あるが、一般的に、10〜100μm、好ましくは20
〜80μmの範囲内である。一例として、坪量160k
g/m2の紙の場合、その両面にラミネートされるフィ
ルムの厚さは30〜40μmの範囲内であることが好ま
しい。紙の両面にフィルムをラミネートしても、櫛歯3
の切断露出面15から吸水が行われ、シャークコーム1
は膨潤することができる。
【0020】ゲル電解質層は例えば5%ポリアクリルア
ミドなどから形成されているが、これは透明な物質であ
る。また、泳動板を構成するガラス板も透明である。こ
のため、従来の泳動板ではサンプルの注入場所が非常に
わかりにくかった。これに対し、本発明の紙製シャーク
コームは白色なので、これを使用すればサンプル注入場
所が一目瞭然で容易に確認できる。その結果、サンプル
の注入誤りが無くなり、従来のものに比べて多数のサン
プル注入場所(すなわち、泳動レーン)を作ることがで
き、泳動板当たりの分析サンプル数を増大させることが
でき、分析のスループットが向上する。しかし、本発明
の紙製シャークコームは白色に限定されることは無い。
サンプル注入作業を促進できれば、その他の色彩の紙製
シャークコームも当然使用できる。
【0021】また、図6に示されるように、サンプル注
入場所を明示するための識別手段17を紙面に配設する
こともできる。このような識別手段は例えば、印刷によ
り紙面に配設することができる。例えば、A,T,C,
Gの4種類のDNAを一群として、1〜8群のサンプル
レーンを明示する数字や罫線などを印刷することができ
る。特に、開口7の上端に延びる縦罫線は、開口7の位
置を認識し易くすると共に、この縦罫線に沿ってキャピ
ラリなどの注入手段の先端を開口7からサンプル充填空
間5の内部に挿入させることにより、サンプル注入作業
を容易かつ迅速に行うことができる。また、横罫線は各
群の境界を識別するのに役立つ。数字や罫線などの印刷
は例えば、黒色インキなどの単色で施すこともできる
し、各群毎に色を変化させて施すこともできる。なお、
サンプル群の番号を示す数字及び罫線の付されていな
い、左右両側の複数のレーンは、サンプルが垂直に泳動
されるようにするため、サンプルと同じ位の塩濃度の液
体(例えば、リアクションバッファ、ローディングダイ
及び水からなる液体)を注入するために使用される。
【0022】更に、図6に示されるように、シャークコ
ーム1の上部両端につかみ片19,19を設けることも
できる。図7に示されるように、つかみ片19,19は
泳動板74の上端部より十分に突出するような長さを有
することが好ましい。つかみ片19,19が泳動板74
の上端部より突出するので、このつかみ片19,19を
把持することにより、シャークコーム1を泳動板74か
ら容易に除去することができる。本発明のシャークコー
ムを使用する主たる目的は、各泳動レーンへのサンプル
注入を容易にすることである。従って、各泳動レーンの
ゲル電解質層上部へのサンプル注入が済み、その後サン
プルがゲル電解質層内に進入したら、本発明のシャーク
コームは最早用済みとなるので、泳動板中に存在させて
おく必要はない。むしろ、電気泳動中も本発明のシャー
クコームを存在させておくと、シャークコームに由来す
る不純物のために電気泳動が悪影響を受けるおそれがあ
ること、及び/又は、シャークコームの存在によりゲル
電解質層に電界が一様に印加されない可能性があるので
好ましくない。このため、サンプルが各泳動レーンのゲ
ル電解質層内に進入したら、電圧の印加を一端停止し、
本発明のシャークコームを泳動板から除去し、その後再
び電圧を印加して電気泳動を行うことが好ましい。つか
み片19,19はこの本格的電気泳動前における、泳動
板からのシャークコーム抜き取り作業を容易に行うこと
ができるようにするために配設されている。
【0023】このシャークコーム1をプラスチックで形
成した場合、本発明の効果を得ることはできない。なぜ
なら、プラスチックの薄板は場所により厚さにバラツキ
が生じやすい。また、スペーサやガラス板自体にも反り
による変形が生じることがあるので、プラスチック製シ
ャークコームを2枚のガラス板の隙間に挿入しても、こ
の隙間を完全に埋めることはできず、ガラス板とシャー
クコームとの間に部分的な空隙が発生することがある。
例えば、スペーサの厚さは一般的に、0.3mm±10
%,プラスチック製シャークコーム自体の厚さは0.3
24±10%の範囲内である。従って、この許容範囲内
でも、泳動板のガラス板とシャークコームとの間には、
最大0.0864mmの隙間が生じてしまう。このた
め、ガラス板の面精度及びスペーサやシャークコームの
厚さのバラツキを極力小さくすればよいのであるが、こ
の対応策ではコストも高くなり、多量の製品を販売する
場合、厚さの品質を一定に保つのは困難では、特に、シ
ャークコームの櫛歯の先端に空隙が生じると、隣接する
サンプル注入空間内のサンプルが隣の泳動レーンに漏れ
込み、サンプル同士が混ざり合い、分析エラーを引き起
こす。水膨潤性の素材からなるシャークコームであれ
ば、シャークコームの初期厚さがシャークコームの場所
により不均一であっても、またガラス板に反りによる変
形があっても、吸水して膨潤することにより、ガラス板
の隙間を完全に埋めることができる。従って、本発明の
シャークコームを使用すれば、シャークコームも含めて
スペーサやガラス板などの部品の精度のバラツキがラフ
でも、測定に悪影響が発生するのを防止することができ
る。
【0024】図8は本発明の水膨潤性シャークコーム1
を使用したDNA塩基配列決定装置の一例の概要斜視図
である。図8に示されるように、本発明によるDNA塩
基配列決定装置20は、暗室にすることのできる測定室
22を有する。測定室22の正面には、開閉可能な扉2
4が配設されていて、測定の際には測定室22を密閉
し、暗室にすることができる。泳動板74は測定室内で
泳動板ホルダ26により垂直に保持される。上部バッフ
ァ槽28はこの泳動板ホルダ26により泳動板74と一
体的に保持される。泳動板74の下部は下部バッファ槽
30内に挿入されている。従って、上部バッファ槽28
内にバッファ液が充填されると、泳動板74の一方のガ
ラス板の切り欠き部から泳動板内のゲル電解質層と接触
する。また、下部バッファ槽30内に緩衝液が充填され
ると、泳動板のゲル電解質層の下端部は緩衝液に浸漬さ
れる。上部緩衝液から泳動板間のゲル電解質層を経て下
部緩衝液に電気を通電するために、上部バッファ槽の電
極32を接続する。同様に、下部バッファ槽にも電極3
4を接続する。クランプ機構36により泳動板74はホ
ルダ26から着脱することができる。泳動板74と直交
する位置にある側壁にはレーザ光照射端38が設けられ
ている。レーザ光照射端の光軸が泳動板のゲル電解質層
に一致するように、レーザ光照射端38が配設されてい
る。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のDNA塩
基配列決定装置で使用するシャークコームは水膨潤性素
材から形成されているので、泳動板の上端からゲル電解
質層内に挿入すると、ゲル電解質層内の水分及びバッフ
ァ液の水分を吸水して膨潤し、泳動板を形成する2枚の
ガラス板の間を隙間を完全に閉塞し、各櫛歯により画成
されるサンプルロード区画を他の区画に充填されたサン
プルによる汚染から確実に保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のDNA塩基配列決定装置における泳動
板に挿入して使用されるシャークコームの一例の平面図
である。
【図2】図1のシャークコームの部分拡大平面図であ
る。
【図3】図1に示されたシャークコームを泳動板に挿入
した状態を示す部分拡大平面図である。
【図4】図3におけるIV-IV線に沿った断面図である。
【図5】両面にプラスチックフィルムがラミネートされ
たシャークコームの概要断面図である。
【図6】別の実施例のシャークコームの平面図である。
【図7】図6に示されたシャークコームを泳動板に挿入
した状態を示す部分拡大平面図である。
【図8】本発明の水膨潤性シャークコームを使用したD
NA塩基配列決定装置の一例の概要斜視図である。
【図9】特開昭63−21556号公報に開示されたD
NA塩基配列決定装置の模式的構成図である。
【図10】図9に示された装置で使用される泳動板の部
分拡大斜視図である。
【符号の説明】
1 本発明のシャークコーム 3 櫛歯 5 サンプル注入空間 7 サンプル注入開口 9 キャピラリ先端 11 サンプル 13 プラスチックフィルム 17 サンプル注入場所識別手段 19 つかみ片
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C12Q 1/68 C12Q 1/68 Z G01N 27/26 315B (72)発明者 三品 喜典 東京都渋谷区東3丁目16番3号 日立電 子エンジニアリング株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−262554(JP,A) 特開 昭64−43750(JP,A) 特開 平1−262457(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01N 27/447

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方のガラス板の上端部の一部が幅方向
    に切り欠かれた2枚のガラス板の間にゲル電解質層を挟
    装してなる泳動板を収容する測定室を有し、泳動板のゲ
    ル電解質層の下部および上部を緩衝液に浸漬するための
    下部バッファ槽および上部バッファ槽をそれぞれ有し、
    レーザ光を照射する光励起用のレーザ光照射手段、レー
    ザ光によって照射されたDNA断片から発生された蛍光
    を検出し電気信号に変換する蛍光検出手段とからなるD
    NA塩基配列決定装置において、前記泳動板の上端部か
    ら泳動板の隙間に挿入される、水膨潤性の素材からなる
    シャークコームであり、該シャークコームの一方の端部
    には複数の櫛歯が形成され、該櫛歯は根本から先端に向
    けて細くなるようにテーパが付けられていることを特徴
    とするDNA塩基配列決定装置。
  2. 【請求項2】 シャークコームは紙から構成されている
    請求項1のDNA塩基配列決定装置。
  3. 【請求項3】 坪量が150g/m2〜250g/m2
    範囲内の紙からシャークコームが構成されている請求項
    2のDNA塩基配列決定装置。
  4. 【請求項4】 坪量が160g/m2〜180g/m2
    範囲内の紙からシャークコームが構成されている請求項
    3のDNA塩基配列決定装置。
  5. 【請求項5】 シャークコームの両面にプラスチックフ
    ィルムがラミネートされている請求項2のDNA塩基配
    列決定装置。
  6. 【請求項6】 プラスチックフィルムはポリエチレンフ
    ィルムである請求項5のDNA塩基配列決定装置。
  7. 【請求項7】 30μm〜40μmの範囲内の厚さを有
    するポリエチレンフィルムがシャークコームの両面にラ
    ミネートされている請求項5のDNA塩基配列決定装
    置。
  8. 【請求項8】 シャークコームの櫛歯の先端は横方向に
    直線状に切断されている請求項1のDNA塩基配列決定
    装置。
  9. 【請求項9】 シャークコームの一部の櫛歯の根本部分
    にサンプル注入場所を示す識別手段が配設されている請
    求項1のDNA塩基配列決定装置。
  10. 【請求項10】 識別手段は記号と罫線をシャークコー
    ム表面に印刷することにより配設される請求項9のDN
    A塩基配列決定装置。
  11. 【請求項11】 記号は数字又は文字から選択され、罫
    線は縦罫線と横罫線からなる請求項10のDNA塩基配
    列決定装置。
  12. 【請求項12】 シャークコームの上端の左右両側に、
    該上端から突出する所定の幅のつかみ片が設けられてい
    る請求項1のDNA塩基配列決定装置。
  13. 【請求項13】 シャークコームの櫛歯の先端が所定の
    深さまでゲル電解質層内に進入される請求項1のDNA
    塩基配列決定装置。
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