JP2955219B2 - 植物の栽培方法及びそれに用いる栽培装置 - Google Patents

植物の栽培方法及びそれに用いる栽培装置

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JP2955219B2
JP2955219B2 JP7303464A JP30346495A JP2955219B2 JP 2955219 B2 JP2955219 B2 JP 2955219B2 JP 7303464 A JP7303464 A JP 7303464A JP 30346495 A JP30346495 A JP 30346495A JP 2955219 B2 JP2955219 B2 JP 2955219B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空地や池等、遊休
空間を利用することのできる植物の栽培方法及びそれに
用いる栽培装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、水稲や各種野菜の食物栽培、あ
るいはチューリップやバラ等の花卉栽培などは、大地に
これらの植物を植えつけて育成、栽培している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】したがって、このよう
な従来の植物栽培においては土地のあることが必要不可
欠とされ、そのために植物を栽培することのできる耕地
面積が限られることになる。
【0004】また、同じ耕地であっても、場所によって
は日当たりや風向きが異なり、また年によっても違って
くるので、全ての栽培植物を平均化して育成することは
難しい。
【0005】さらに、大地に直接植えつけているため、
栽培植物を移動させることができず、台風等の天候の急
変に対しては、その場で強風雨にさらす他はなく、たと
え支柱等を立てて補強準備をしていても完全に被害を免
れることはできない。害虫の発生に対しても同様のこと
がいえる。
【0006】そこで、本発明は、各地に存在する空地や
溜池等のスペースを一時利用して植物を栽培することが
でき、平均した植物の育成、栽培が可能で、天候変化や
害虫への対応準備が簡単な栽培方法及びそれに用いる栽
培装置の提供を課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は次のように特定されることを特徴とする。
【0008】まず、本発明のうち請求項1に記載の発明
(以下「第1発明」という。)は、水上に浮かべたコン
テナの中に保水性の床を設置して該床に水を含ませ、下
部に開口を有する容器に土を充填して、この容器を上記
コンテナの中で下部が上記床と接触するように設置する
と共に、その接触によって上記容器内に吸い上がる水の
高さを上記床に含ませた水量を変更することによって調
整し、この水に肥料を加えながら上記容器内で植物を栽
培することを特徴とする植物の栽培方法に関するもので
ある。
【0009】この第1発明によれば、まず、水上に浮か
べたコンテナの中に設置した容器内で植物を栽培するの
で、食物栽培や花卉栽培を溜池等の水上で行なうことが
でき、遊休スペースが有効活用される。そして、水上に
浮かべたコンテナは水の浮力で軽く移動させることがで
き、その場所や向きを変えることによって、全ての栽培
植物に平均に陽光をあて、また風を送ることが可能とな
る。さらに、台風や害虫に対しても、コンテナを池から
引き上げて一時退避させることで簡便に被害から免れる
ことができ、また水、肥料の補給等の作業時は、コンテ
ナを岸に引き寄せることで岸の一箇所で行なうことがで
きる。
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】そして、その場合に、コンテナの中に保水
性の床を設置して該床に水を含ませ、この水を含んだ床
下部が接触するように植物栽培用の容器を設置して、
水が該容器内に吸い上がるようにする。そして、容器内
における水の吸い上がる高さを、上記床に含まれる水の
量を増減することによって調整する。さらに、肥料を適
時、適量、この水中に加えて床に含ませ、上記容器内で
植物を栽培する。
【0014】これにより、複数の栽培容器を設置して多
数の植物を育成する場合にあっても、床が均一に含水す
るので、全ての栽培容器に均等な量だけ水、肥料を施す
ことができる。その場合に、容器の下部と床との接触
は、該容器をこの床の上に載置するだけでよい。また、
栽培容器を床に所定量埋め込んで固定するように設置し
てもよい。
【0015】また、水、肥料を栽培容器の下から与える
ので、植物の根が確実に下方に伸び、強い植物を育成す
ることができる。
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】ここで、保水性の床としては、一般に市販
されているフローラルフォームが好ましい。栽培容器を
載置しても変形することがなく、また貯水性も優れるた
めに一週間に一度程度の水の補給で足りるからである。
【0020】そして、請求項に記載の発明(以下「第
発明」という。)は、水上に浮揚可能なコンテナの中
に保水性の床が設置され、この床に、下部に開口を有
し、土が充填された容器が載置されていると共に、該容
器の下部と上記床との接触によって容器内に吸い上がる
水の高さを上記床に含ませる水量を変更することによっ
て調整する水量変更手段が備えられていることを特徴と
する植物の栽培装置に関する。
【0021】この第発明の植物栽培装置を使用する
と、上記第1発明の栽培方法を実施することができる。
また、コンテナを水上に浮かべず、空地に並べて上記栽
培方法に使用してもよい。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき説明する。
【0023】図1に、本発明に係る装置を用いて植物P
…Pの栽培を行なっている様子を示す。
【0024】まず、この栽培装置1の構成を説明する
と、水上に船形状のコンテナ11が浮かんでおり、該コ
ンテナ11の底部には保水性を有するフローラルフォー
ム12が敷き詰められている。このフローラルフォーム
12の所定部位には導水管13が突入されて、該導水管
13にジョイント14を介して給水ポンプ(図示せず)
を接続することにより、外部からコンテナ11内に水が
供給され、フローラルフォーム12に貯留されるように
なっている。
【0025】また、フローラルフォーム12の上には、
植物P…Pが植えつけられた複数個の円筒形プランタ1
5…15が載置されている。各プランタ15の中には植
物栽培用の土壌Sが充填されていると共に、底面の開口
に不織布16が取り付けられている。
【0026】一方、コンテナ11の上部には、支柱17
…17によって天幕18が着脱自在に備えられており、
防風又は日よけ用として適宜使用できるようになってい
る。不要であれば、天幕18及び支柱17…17はコン
テナ11から外しておく。
【0027】次に、この装置1を用いた植物の栽培方法
を説明する。まず、土壌S中に種子を埋め、このプラン
タ15…15をフローラルフォーム12上に載置したの
ち、導水管13を介して該フローラルフォーム12に肥
料を添加した水を蓄積させる。すると、毛細管現象によ
り、フローラルフォーム12中の水が、不織布16が取
り付けられたプランタ15の底面から該プランタ15内
に吸い上がり、土壌Sに水及び肥料が与えられることに
なる。
【0028】その場合に、種子や土壌Sの種類によって
も異なるが、一般に、種子撒きの当初は、水がプランタ
15内の土壌Sの下三分の一程度まで吸い上がるよう
に、フローラルフォーム12中の水量を調節する。な
お、所定の高さまで水が上昇するように、フローラルフ
ォーム12を越えて水をコンテナ11内に供給してもよ
い(図2参照。符号Lがコンテナ11内の水面の高さで
ある。)。
【0029】このようにして種子撒きが終了すると、当
該コンテナ11を水上に放流する。その場合に、コンテ
ナ11をロープ等で岸とつないでおき、いつでも引き寄
せることができるようにしておく。また、複数のコンテ
ナ11…11を順に連結しておいてもよい。
【0030】そして、発芽後、根が伸びるに従って、土
壌S中の水の高さを次第に低くしていくようにする。こ
れは、導水管13を介してコンテナ11内に水を補給
し、又は吸い出して、フローラルフォーム12に含まれ
ている水の量、もしくはコンテナ11内の水面の高さを
増減調節することにより行なう。このとき、水をプラン
タ15の上方から与えないようにする。また、育成中
は、適宜、肥料を水に加えて補給する。これにより、植
物Pの根が確実に下方に伸び、強く育成することにな
る。さらに、底面開口部の不織布16によって、プラン
タ15より下方に伸びることがなく、根が周囲にはびこ
ることが阻止される。
【0031】このような給水作業や除草等の他の作業
は、コンテナ11を岸に引き寄せて行なう。その場合
に、コンテナ11は水の浮力によって軽く移動するの
で、簡単に岸に引き寄せることができる。また、水上に
放流中に、コンテナ11の位置や向きを変えることがで
きるので、各栽培植物P…Pに対する照射条件や通風条
件等の成育環境を等しく同じにすることが可能となり、
平均化して栽培することができる。
【0032】そして、水上にコンテナ11を浮かべ、こ
のコンテナ11内で植物の栽培を行なうので、溜池等の
遊休空間を有効に活用できると共に、天候が荒れたり害
虫が発生した場合には、コンテナ11を岸に引き上げて
一時退避させることができるため、被害が回避される。
【0033】さらに、コンテナ11が水上に浮かんで水
平を保つので、フローラルフォーム12に蓄積される水
や肥料が均一となり、またはコンテナ11内の水面Lが
水平となって、全てのプランタ15…15に均等な量だ
け水、肥料が行き渡ることになる。
【0034】また、池等に限らず、例えば入り江などの
比較的穏やかな海洋上においても植物栽培が可能とな
る。一方、コンテナ11を池等に浮かべず、空地に並べ
て使用することも可能で、この場合もやはり遊休地の有
効利用が図られる。
【0035】次に、図3及び図4に、コンテナ11内に
おけるプランタ15…15の別の設置態様を示す。
【0036】図3は、フローラルフォーム12上にプラ
ンタ15…15を単に載置するのではなく、所定量埋め
込んで固定するように設置した場合である。プランタ1
5…15の設置安定性が増すと共に、フローラルフォー
ム12中の水が効率よく吸い上げられることになる。
【0037】図4は、フローラルフォーム12の一部を
欠くことにより、水量が容易に判別、確認できるように
した場合である。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
空地や溜池等の遊休スペースを有効活用して植物栽培を
行なうことができると共に、栽培する複数の植物全てを
平均に育成することが可能となり、また台風等の被害を
簡単に回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る栽培装置を用いて植物を栽培
している様子を示す断面図である。
【図2】 同じく、本発明に係る栽培装置を用いて植
物を栽培している様子を示す断面図である。
【図3】 本発明に係る栽培装置におけるプランタの
別の設置態様を示す断面図である。
【図4】 同じく、プランタの別の設置態様を示す断
面図である。
【符号の説明】
1 栽培装置 11 コンテナ 12 フローラルフォーム(保水性の床) 13 導水管 15 プランタ(栽培容器) P 植物 S 土壌

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水上に浮かべたコンテナの中に保水性の
    床を設置して該床に水を含ませ、下部に開口を有する容
    器に土を充填して、この容器を上記コンテナの中で下部
    が上記床と接触するように設置すると共に、その接触に
    よって上記容器内に吸い上がる水の高さを上記床に含ま
    せた水量を変更することによって調整し、この水に肥料
    を加えながら上記容器内で植物を栽培することを特徴と
    する植物の栽培方法。
  2. 【請求項2】 水上に浮揚可能なコンテナの中に保水性
    の床が設置され、この床に、下部に開口を有し、土が充
    填された容器が載置されていると共に、該容器の下部と
    上記床との接触によって容器内に吸い上がる水の高さを
    上記床に含ませる水量を変更することによって調整する
    水量変更手段が備えられていることを特徴とする植物の
    栽培装置。
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JP5466535B2 (ja) * 2010-03-03 2014-04-09 邦和 柴田 フローラルフォームを使用した植木鉢
JP6576632B2 (ja) * 2014-05-21 2019-09-18 ヤンマーグリーンシステム株式会社 栽培装置及び栽培方法
CN115104455A (zh) * 2022-08-13 2022-09-27 广州观星农业科技有限公司 一种漂浮水稻种植平台

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