JP2954513B2 - 吸収式空調装置 - Google Patents

吸収式空調装置

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JP2954513B2
JP2954513B2 JP7278523A JP27852395A JP2954513B2 JP 2954513 B2 JP2954513 B2 JP 2954513B2 JP 7278523 A JP7278523 A JP 7278523A JP 27852395 A JP27852395 A JP 27852395A JP 2954513 B2 JP2954513 B2 JP 2954513B2
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    • Y02B30/62Absorption based systems

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  • Other Air-Conditioning Systems (AREA)
  • Sorption Type Refrigeration Machines (AREA)
  • Air Conditioning Control Device (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は吸収式空調装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】送風ファンを付設するとともに、冷水が
通過する室内熱交換器と、前記冷水の流通を制御する開
閉弁と、前記送風ファン及び前記開閉弁を制御する室内
制御器とを有し、各部屋に設置される複数の室内機と、
室外熱交換器、冷却水ポンプ、吸収器伝熱管、及び凝縮
器伝熱管を順に環状接続し、冷却水が循環する冷却水回
路と、加熱源により低濃度吸収液中の冷媒を気化させて
高濃度吸収液と蒸気冷媒とに分離する再生器、前記凝縮
器伝熱管を配設するとともに前記再生器から高温の蒸気
冷媒が送り込まれる凝縮器、蒸発器伝熱管を配設すると
ともに前記凝縮器で液化した液冷媒を減圧下で蒸発させ
る蒸発器、該蒸発器に併設され前記吸収器伝熱管を配設
し前記蒸発器で蒸発した蒸気冷媒を前記再生器から送ら
れる高濃度吸収液に吸収させる吸収器、及び該吸収器内
の低濃度吸収液を前記再生器に戻す溶液ポンプを有する
吸収液回路と、複数の室内熱交換器、及び前記蒸発器伝
熱管を順に環状接続してなる冷水回路の前記冷水を循環
させる冷水ポンプと、前記冷却水ポンプ、前記加熱源、
及び前記冷水ポンプを制御する室外制御器とを備え、屋
外に設置される室外機とにより構成される吸収式空調装
置が従来より知られている。この吸収式空調装置におい
て、設置工事時に行う冷水回路への注水(エア抜き)
は、冷水ポンプを作動させ、複数の室内機の全ての開閉
弁を開弁状態にして行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の吸収式空調
装置は、注水作業が終了するのに長い時間(約1時間)
かかり、試験運転を速やかに行えないという不具合があ
る事を発明者らは、見い出した。注水作業に時間がかか
るのは、冷水ポンプを作動させ、各室内機の開閉弁を全
て開弁状態にして注水を行うと、冷水ポンプによる冷水
の循環力が低下するとともに、大量の気泡が発生して冷
水回路を塞ぐ為である。本発明の目的は、冷水回路の注
水時間を短縮できる吸収式空調装置の提供にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、以下の構成を採用した。 (1)(a) 送風ファンを付設するとともに、冷水が通過
する室内熱交換器と、前記冷水の流量を制御する流量制
御弁と、前記送風ファン及び前記流量制御弁を制御する
室内制御器とを有し、各部屋に設置される複数の室内機
と、(b) 室外熱交換器、吸収器伝熱管、及び凝縮器伝熱
管を順に環状接続し、冷却水ポンプにより冷却水を循環
させる冷却水回路と、加熱源により低濃度吸収液中の冷
媒を気化させて高濃度吸収液と蒸気冷媒とに分離する再
生器、前記凝縮器伝熱管を配設するとともに前記再生器
から高温の蒸気冷媒が送り込まれる凝縮器、蒸発器伝熱
管を配設するとともに前記凝縮器で液化した液冷媒を減
圧下で蒸発させる蒸発器、該蒸発器に併設され前記吸収
器伝熱管を配設し前記蒸発器で蒸発した蒸気冷媒を前記
再生器から送られる高濃度吸収液に吸収させる吸収器、
及び該吸収器内の低濃度吸収液を前記再生器に戻す溶液
ポンプを有する吸収液回路と、複数の前記室内熱交換
器、前記冷水を貯水するシスターン、及び前記蒸発器伝
熱管を順に環状接続してなる冷水回路の前記冷水を循環
させる冷水ポンプと、前記室内制御器と電気接続される
とともに、前記冷却水ポンプ、前記加熱源、及び前記冷
水ポンプを制御する室外制御器とを備え、屋外に設置さ
れる室外機とにより構成される吸収式空調装置におい
て、前記冷水回路に前記冷水を注水する場合、前記室外
制御器は、前記冷水ポンプを作動させるとともに、各室
内機の前記流量制御弁が順次、開弁状態になる様に各室
内制御器に指示して注水を行う。
【0005】(2)上記(1) の構成を有し、前記注水
中、前記室外制御器は、前記シスターン内の前記冷水の
液面低下が認められなくなった時、前記室内制御器に指
示して次の流量制御弁を開弁状態にする事。
【0006】(3)上記(1) の構成を有し、前記注水
中、前記室外制御器は、前記流量制御弁の開弁から所定
時間が経過すると、前記室内制御器に指示して次の流量
制御弁を開弁状態にする。
【0007】(4)上記(1) 乃至(3) の何れかの構成を
有し、前記室外機の前記室外制御器と、複数の前記室内
制御器とは、双方向通信回路により双方向通信を行う。
【0008】
【作用】
〔請求項1について〕吸収式空調装置を設置した場合、
複数の室外熱交換器、冷水を貯水するシスターン、及び
蒸発器伝熱管を順に環状接続してなる冷水回路に冷水を
注水する必要がある。そこで、室外制御器は、冷水ポン
プを作動させるとともに、各室内機の流量制御弁が順
次、開弁状態になる様に各室内制御器に指示して注水を
行う。
【0009】〔請求項2について〕冷水ポンプを作動さ
せ、所定の流量制御弁を開弁状態にして、その流量制御
弁に対応した室内熱交換器を有する冷水回路への注水を
行う訳であるが、冷水回路内にエアが残っている間は、
エアと冷水とが置換するのでシスターン内の冷水に液面
低下が生じる。冷水回路内のエアが抜けると(注水が終
了すると)、シスターン内の冷水に液面低下が生じなく
なるので、室外制御器は、室内制御器に指示し、次の流
量制御弁を開弁状態にして、その流量制御弁に対応した
室内熱交換器を有する冷水回路への注水を継続する。
【0010】〔請求項3について〕冷水ポンプを作動さ
せ、所定の流量制御弁を開弁状態にして、その流量制御
弁に対応した室内熱交換器を有する冷水回路への注水を
行う訳であるが、流量制御弁の開弁から所定時間が経過
しない間は冷水回路にエアが残っている。流量制御弁の
開弁から所定時間(試験により定める)が経過すると冷
水回路のエアが抜けるので、室外制御器は、室内制御器
に指示し、次の流量制御弁を開弁状態にして、その流量
制御弁に対応した室内熱交換器を有する冷水回路への注
水を継続する。
【0011】〔請求項4について〕双方向通信回路によ
り、室外機の室外制御器と、複数の室内制御器との間で
双方向通信を行わせる。
【0012】(冷房運転について)エア抜き終了後、吸
収式空調装置は、以下に示す様に冷房運転がなされる。
再生器は加熱源により加熱され、低濃度吸収液は、高濃
度吸収液と蒸気冷媒とに分離する。再生器から蒸気冷媒
が凝縮器に送り込まれる。凝縮器伝熱管を流れる冷却水
により蒸気冷媒が凝縮し、凝縮器内に溜まる。
【0013】凝縮器から蒸発器に送り込まれた液冷媒
は、冷水が流れる蒸発器伝熱管に当たって蒸発し冷水を
冷却する。冷却された冷水が室内熱交換器を通過する事
により室内冷房が行われる。蒸発器で蒸発した蒸気冷媒
は、再生器から送られる高濃度の吸収液に吸収され、低
濃度となり吸収器内に溜まる。吸収器内に溜まった低濃
度吸収液は、溶液ポンプにより再生器に戻される。
【0014】
【発明の効果】
〔請求項1について〕冷水ポンプを作動させるととも
に、各室内機の流量制御弁が順次、開弁状態になる様
に、室外制御器が各室内制御器に指示してエア抜きを行
う構成である。この為、冷水ポンプによる冷水の循環力
が確保できるとともに、発生気泡が少ないので、冷水回
路のエアを速やかに抜く事ができ、注水時間を大幅に短
縮できる。
【0015】〔請求項2について〕シスターン内の冷水
の液面低下の有無によって、開弁中の流量制御弁に対応
した熱交換器を有する冷水回路のエアが抜けたか否かを
判定する構成であるので、その冷水回路のエアが抜けた
時点を確実に把握でき、その時点で次の室内熱交換器を
有する冷水回路のエア抜き作動に移る様にすれば、効率
良く冷水回路のエアを抜く事ができ、注水時間の短縮に
有利である。
【0016】〔請求項3について〕流量制御弁の開弁か
ら所定時間が経過した事により、開弁中の流量制御弁に
対応した室内熱交換器を有する冷水回路のエアが抜けた
とする構成であるので、その冷水回路のエアが抜ける筈
の時点で次の冷水回路のエア抜き作動に移る様にすれ
ば、効率良く冷水回路のエアを抜く事ができ、注水時間
の短縮に有利である。
【0017】〔請求項4について〕双方向通信回路によ
り、室外機の室外制御器と、複数の室内制御器との間で
双方向通信を行わせる事により、室外制御器と室内制御
器とを接続する接続線の本数が少なく(例えば二本)て
済む。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の第1実施例(請求項1、
2、4に対応)を、図1〜図6に基づいて説明する。図
1、2に示す様に、家庭用の吸収式冷暖房装置Aは、各
部屋に設置される、1号室内機1、2号室内機2、及び
3号室内機3と、屋外に設置される室外機4とにより構
成される。
【0019】1号室内機1は、図1〜3に示す様に、運
転スイッチ101と、送風ファン111を付設した室内
熱交換器11と、冷温水72の流量を制御する流量制御
弁12と、室温を設定する室温設定器13と、設定室温
を表示する表示器131と、室温を検出する室温サーミ
スタ14と、室外制御器9と電源コード19を介して双
方向通信を行うとともに、検出室温が室温設定器13が
設定した設定室温になる様に送風ファン111及び流量
制御弁12を制御する室内制御器15と、燃焼ランプ
(赤色)16、タイマーランプ(黄色)17、運転ラン
プ(緑色)18とを有する。尚、電源コード19は、基
端を端子台100に接続し、先端を室外機4の端子台4
00に接続している。
【0020】2号室内機2は、図1〜3に示す様に、運
転スイッチ102と、送風ファン211を付設した室内
熱交換器21と、冷温水72の通過流量を制御する流量
制御弁22と、設定室温を設定する室温設定器23と、
設定室温を表示する表示器231と、室温を検出する室
温サーミスタ24と、室外制御器9と電源コード29を
介して双方向通信を行うとともに、検出室温が室温設定
器23が設定した設定室温になる様に送風ファン211
及び流量制御弁22を制御する室内制御器25と、燃焼
ランプ(赤色)26、タイマーランプ(黄色)27、運
転ランプ(緑色)28等を有する。尚、電源コード29
は、基端を端子台200に接続し、先端を室外機4の端
子台400に接続している。
【0021】3号室内機3は、図1〜3に示す様に、運
転スイッチ103と、送風ファン311を付設した室内
熱交換器31と、冷温水72の通過流量を制御する流量
制御弁32と、設定室温を設定する室温設定器33と、
設定室温を表示する表示器331と、室温を検出する室
温サーミスタ34と、室外制御器9と電源コード39を
介して双方向通信を行うとともに、検出室温が室温設定
器33が設定した設定室温になる様に送風ファン311
及び流量制御弁32を制御する室内制御器35と、燃焼
ランプ(赤色)36、タイマーランプ(黄色)37、運
転ランプ(緑色)38等を有する。尚、電源コード39
は、基端を端子台300に接続し、先端を室外機4の端
子台400に接続している。
【0022】室外機4は、図2、3に示す様に、冷却水
回路40と、ガスバーナ51、高温再生器52、低温再
生器53、凝縮器6、吸収器7、蒸発器8、溶液ポンプ
54を有する吸収液回路5と、冷温水回路70と、冷温
水ポンプ71と、室外制御器9とを備える。
【0023】冷却水回路40は、冷却塔ファン431を
付設した冷却塔43と、冷却水槽44と、冷却水ポンプ
45と、吸収器伝熱管46と、凝縮器伝熱管47とを順
に環状接続して構成され、冷房運転時(図5参照)には
冷却水ポンプ45(1230リットル/h)を作動させ
て冷却水48を循環させる。
【0024】冷却塔ファン431は、交流コンデンサモ
ータ432(100V- 消費電力80W、8μF、12
00rpm/60Hz)により駆動される。該交流コン
デンサモータ432は、トライアックを介してAC- 1
00Vに電気接続され、温度センサ433が検出する冷
却水48の温度が31.5℃に維持される様に室外制御
器9により制御される。尚、温度センサ433は、冷却
水ポンプ45- 吸収器伝熱管46間を接続する冷却水管
461中に配設され、吸収器伝熱管46に供給される冷
却水48の温度を検出する。暖房運転時(図6参照)
は、冷却水回路40内の冷却水48は全て抜かれ、交流
コンデンサモータ432には通電されない。
【0025】ガスバーナ51は、ブンゼン式であり、ガ
ス電磁弁511、512、ガス比例弁513を連設した
ガス管514によりガスが供給され、燃焼用ファン51
5により燃焼用空気が供給されて燃焼する。冷房運転時
(比例制御時)、ガスバーナ51は、室内熱交換器1
1、21、31に供給される冷温水72の平均水温が7
℃になる(冷温水サーミスタ10、20、30により検
出)様にインプット量が室外制御器9により比例制御
(1500kcal〜4800kcal)される。
【0026】高温再生器52は、ガスバーナ51により
加熱されるドーム状の加熱室521、上方に立設する吹
出筒522、及び希液59(本実施例では58%臭化リ
チウム水溶液)中の冷媒(水)を蒸発させて中液55
(60%臭化リチウム水溶液)と蒸気冷媒56とに分離
する分離筒523等により構成される。尚、加熱室52
1には、高温再生器52の温度(希液59の温度)を測
定する為の温度センサ520が配設されている。尚、冷
房運転時は、冷暖切替弁81が閉弁しているので、中液
55(165℃)は、中液配管551→高温熱交換流路
552→オリフィス553付きの中液配管554を経て
低温再生器53の上部に送り込まれる。
【0027】低温再生器53は、高温再生器52を内包
し、冷房運転時には、高温再生器52から送り込まれた
中液55を濃液57(62%臭化リチウム水溶液)と蒸
気冷媒58とに分離する。又、暖房運転時、中液55は
低温再生器53に送り込まれない。
【0028】凝縮器6には、暖房運転時、オリフィス6
1付きの蒸気冷媒配管62を介して高温再生器52から
高温の蒸気冷媒56が送り込まれるが、冷却水48が凝
縮器伝熱管47内を流れていないので凝縮しない。
【0029】冷房運転時には高温再生器52、低温再生
器53から蒸気冷媒56、58が凝縮器6に送り込ま
れ、蒸気冷媒56、58は、コイル状の凝縮器伝熱管4
7を流れる冷却水48によって冷却され液化し、液冷媒
(水)63は凝縮器6の底部に溜まる。尚、昇温(3
7.5℃)した冷却水48は、冷却塔43で冷却(3
1.5℃)される。
【0030】蒸発器8は、コイル状(溝付き)の蒸発器
伝熱管82を配設している。そして、暖房運転時には冷
暖切替弁81が開弁するので、中液配管551(冷暖切
替弁81)→暖房配管80を介して高温の中液55が蒸
発器8に送り込まれる。又、同時に、凝縮器6からは高
温の蒸気冷媒が、冷媒配管83(冷媒弁84)を介して
送り込まれる。
【0031】冷房運転時に冷媒弁84が開弁すると、液
冷媒63は、冷媒配管83(冷媒弁84)→散布器85
を介して蒸発器伝熱管82に散布され、蒸発器8内は略
真空(約6.5mmHg)であるので、液冷媒63は蒸
発器伝熱管82内を流れる冷温水72から気化熱を奪っ
て蒸発する。そして、冷却された冷温水72は室内に配
置された室内熱交換器11、21、31を通過して室内
に送風される空気と熱交換(最大能力時、吸熱4340
kcal/h)して昇温し、昇温した冷温水72は再び
蒸発器伝熱管82を通過して冷却される。
【0032】吸収器伝熱管46を配設した吸収器7は、
蒸発器8に併設され、上部等が蒸発器8と連絡してい
る。そして、冷房運転時には、蒸発器8で蒸発した蒸気
冷媒86は上部等から吸収器7内に進入し、低温再生器
53→濃液配管571→低温熱交換流路572→濃液配
管573→散布器574を介して吸収器伝熱管46上に
散布される濃液57に吸収され、低濃度となった希液5
9は吸収器7の底部に溜まる。又、暖房運転時には、蒸
発器8から高温の冷媒が送り込まれる。
【0033】溶液ポンプ54は、AC- 100Vで動作
する三相DCブラシレスモータ(定格出力200W、消
費電力250W)である。この溶液ポンプ54には、ホ
ール素子541が取り付けられ、室外制御器9によりフ
ィードバック制御される。尚、冷温水72の流量制御は
精度を要求されないので、冷温水ポンプ71と溶液ポン
プ54とを一台のタンデムポンプで構成しても良い。
【0034】吸収器7の底部に溜まった希液59(暖房
運転時は吸収液)は、希液配管591→溶液ポンプ54
(最大流量100リットル/h)→希液配管592→低
温熱交換流路593→高温熱交換流路594→希液配管
595を介して高温再生器52の加熱室521に送られ
る。
【0035】冷温水回路70は、図2、3に示す様に、
室内熱交換器11、21、31と、シスターン73と、
冷温水ポンプ71と、蒸発器伝熱管82とを順に、冷温
水配管74、75により環状接続して構成され、設置工
事の際には後述する手順で冷温水72が満たされる。
【0036】冷却塔43に併設されるシスターン73
は、シスターン73内の冷温水72の低水位を検知する
Loレベルセンサ76と、高水位を検知するHiレベル
センサ77とを有する。
【0037】Loレベルセンサ76は、冷温水72の液
面がLoレベル未満であるとオフ信号を室外制御器9に
送出し、Loレベル以上であるとオン信号を送出する。
又、Hiレベルセンサ77は冷温水72の液面がHiレ
ベル未満であるとオフ信号を室外制御器9に送出し、H
iレベル以上であるとオン信号を送出する。
【0038】室外制御器9は、運転スイッチ101、1
02、103、Loレベルセンサ76、Hiレベルセン
サ77、冷温水サーミスタ10、20、30、室温サー
ミスタ14、24、34、温度センサ433、520か
らの信号に基づき、以下の被制御部材を制御する。被制
御部材……給水バルブ78、ガス電磁弁511、51
2、ガス比例弁513、冷温水ポンプ71、溶液ポンプ
54、交流コンデンサモータ432、冷媒弁84、冷暖
切替弁81、冷却水ポンプ45、燃焼ランプ16、2
6、36、タイマーランプ17、27、37、運転ラン
プ18、28、38 尚、燃焼ランプ16、26、36はガスバーナ51が燃
焼中に点灯するランプ、タイマーランプ17、27、3
7はタイマー動作中の場合に点灯するランプ、運転ラン
プ18、28、38は運転中に点灯するランプである。
【0039】次に、吸収式冷暖房装置Aを設置した際の
作動(エア抜きに関係する部分)を述べる。設置工事
は、室外機4を屋外に設置し、各室内機を各部屋に設置
し、室外機4と各室内機とを冷温水配管74、75で接
続する。そして、電源コード42の基端を端子台400
に接続し、先端のプラグ41を屋外コンセント(図示せ
ず)に差し込む。
【0040】リセットスイッチ(図示せず)を押圧する
と、給水バルブ78が開弁し、水道水がシスターン73
内に供給され、冷温水72(水道水)の液面が上昇(L
oレベル→Hiレベル→満水レベル)していく。そし
て、満水レベルを越えるとシスターン73から溢れて冷
却塔43に流下し、冷却水槽44内に溜まる(冷房運転
を行う場合)。尚、上記動作中、冷温水ポンプ71は停
止状態、流量制御弁12、22、32は閉弁状態に保持
される。
【0041】冷却水ポンプ45を作動させて冷却水48
を循環させ、電極441がHiレベルを継続して検知す
る様になると、冷却水回路40への注水が終了し、室外
制御器9は、冷却水ポンプ45を停止し、給水バルブ7
8を一旦、閉弁する。冷却水回路40への注水が終了す
ると、室外制御器9- 室内制御器15、25、35間で
双方向通信を行い、吸収式冷暖房装置Aは、冷温水回路
70への注水を行う注水モードに入る。
【0042】ステップs1で室外制御器9のマイクロコ
ンピュータは、冷温水ポンプ71を作動状態にするとと
もに、室内制御器15に指示して流量制御弁12を全開
状態にして1号室内機1への注水を行う。
【0043】1号室内機1の室内熱交換器11内にエア
が残っていると、エアが冷温水72と置換するのでシス
ターン73内の水位が下がり、Hiレベルセンサ77、
又はLoレベルセンサ76がオフ信号を送出する。
【0044】1号室内機1への注水中、シスターン73
内の水位が下がり、Hiレベルセンサ77がオフ信号を
出力すると、室外制御器9のマイクロコンピュータは、
給水バルブ78を開弁状態にしてHiレベルセンサ77
がオン信号を出力するまでシスターン73内に水道水を
供給し続ける。
【0045】Hiレベルセンサ77が継続して(例えば
5秒間)オン信号を送出する様になる(ステップs2で
YES)と、室外制御器9のマイクロコンピュータは、
1号室内機1への注水が完了したと見なしてステップs
3に進む。又、継続してオン信号を送出しない場合(ス
テップs2でNO)は、1号室内機1への注水が終了し
ていないと見なし、ステップs1に戻り、1号室内機1
への注水を継続する。
【0046】ステップs3で室外制御器9のマイクロコ
ンピュータは、室内制御器25に指示し流量制御弁22
を全開状態にして、2号室内機2への注水を行う。尚、
室内制御器15への指示は継続され流量制御弁12は全
開状態を維持する。2号室内機2の室内熱交換器21内
にエアが残っていると、エアが冷温水72と置換するの
でシスターン73内の水位が下がり、Hiレベルセンサ
77、又はLoレベルセンサ76がオフ信号を送出す
る。
【0047】2号室内機2への注水中、シスターン73
内の水位が下がり、Hiレベルセンサ77がオフ信号を
出力すると、室外制御器9のマイクロコンピュータは、
給水バルブ78を開弁状態にしてHiレベルセンサ77
がオン信号を出力するまでシスターン73内に水道水を
供給し続ける。
【0048】Hiレベルセンサ77が継続して(例えば
5秒間)オン信号を送出する様になる(ステップs4で
YES)と、室外制御器9のマイクロコンピュータは、
2号室内機2への注水が完了したと見なしてステップs
5に進む。又、継続してオン信号を送出しない場合(ス
テップs4でNO)は、2号室内機2への注水が終了し
ていないと見なし、ステップs3に戻り、2号室内機2
への注水を継続する。
【0049】ステップs5で室外制御器9のマイクロコ
ンピュータは、室内制御器35に指示し流量制御弁32
を全開状態にして、3号室内機3への注水を行う。尚、
室内制御器15、25への指示は継続され流量制御弁1
2、22は全開状態を維持する。
【0050】3号室内機3の室内熱交換器31内にエア
が残っていると、エアが冷温水72と置換するのでシス
ターン73内の水位が下がり、Hiレベルセンサ77、
又はLoレベルセンサ76がオフ信号を送出する。
【0051】3号室内機3への注水中、シスターン73
内の水位が下がり、Hiレベルセンサ77がオフ信号を
出力すると、室外制御器9のマイクロコンピュータは、
給水バルブ78を開弁状態にしてHiレベルセンサ77
がオン信号を出力するまでシスターン73内に水道水を
供給し続ける。
【0052】Hiレベルセンサ77が継続して(例えば
5秒間)オン信号を送出する様になる(ステップs6で
YES)と、室外制御器9のマイクロコンピュータは、
全ての室内機への注水が完了した(注水終了)と見な
す。又、継続してオン信号を送出しない場合(ステップ
s6でNO)は、3号室内機3への注水が終了していな
いと見なしてステップs5に戻り、3号室内機3への注
水を継続する。
【0053】注水が終了する(ステップs6でYES)
と、何れかの室内機の運転スイッチ101〜103がオ
ンされるまで、吸収式冷暖房装置Aは待機状態(冷温水
ポンプ71停止、給水バルブ78閉弁)を維持する。
【0054】本実施例の吸収式冷暖房装置Aは、以下に
示す利点を有する。 〔ア〕先ず1号室内機1、次に(1号室内機1+2号室
内機2)、次に(1号室内機1+2号室内機2+3号室
内機3)の順に、冷温水回路70への注水を行う構成で
あるので、従来の方法に比べ、注水時間を大幅に短縮
(約1時間→約15分)する事ができる。又、これによ
り、設置工事の時間を短縮でき、試験運転を速やかに行
える。
【0055】〔イ〕各室内機への注水を順に行う構成で
あるので、冷温水配管75中に大量の気泡が発生しな
い。この為、シスターン73の急激な水位低下が起こら
ず、エア抜き中に冷温水ポンプ71が空回りしない。
【0056】〔ウ〕各室内機のエアが抜けたか否かを、
シスターン73内の冷温水72の水位低下(Hiレベル
センサ77により検出)現象に基づいて判別しているの
で、エアが抜けた時点を正確に検知できる。
【0057】次に、本発明の第2実施例(請求項1、
3、4に対応)を、図1〜図6に基づいて説明する。本
実施例の吸収式冷暖房装置Bは、1号室内機1、(1号
室内機1+2号室内機2)、及び(1号室内機1+2号
室内機2+3号室内機3)への注水を、所定時間(5
分、6分、7分)継続して行う点が吸収式冷暖房装置A
と異なる。エア抜きモードにおける吸収式冷暖房装置B
の具体的な作動を、図4のフローチャートとともに述べ
る。
【0058】ステップs1で室外制御器9のマイクロコ
ンピュータは、冷温水ポンプ71を作動状態にするとと
もに、室内制御器15に指示して流量制御弁12を全開
状態にして1号室内機1への注水を5分間行う。
【0059】ステップs2で、1号室内機1のエア抜き
から5分が経過したか否か判別し、経過している場合
(YES)は1号室内機1への注水が完了したと見な
し、ステップs3に進む。
【0060】ステップs3で室外制御器9のマイクロコ
ンピュータは、室内制御器25に指示し流量制御弁22
を全開状態にして、2号室内機2への注水を6分間行
う。尚、室内制御器15への指示は継続され流量制御弁
12は全開状態を維持する。
【0061】ステップs4で、2号室内機2への注水か
ら6分が経過したか否か判別し、経過している場合(Y
ES)は2号室内機2への注水が完了したと見なし、ス
テップs5に進む。ステップs5で室外制御器9のマイ
クロコンピュータは、室内制御器35に指示し流量制御
弁32を全開状態にして、3号室内機3への注水を7分
間行う。尚、室内制御器15、25への指示は継続され
流量制御弁12、22は全開状態を維持する。
【0062】ステップs6で、3号室内機3への注水か
ら7分が経過したか否か判別し、経過している場合(Y
ES)は3号室内機3への注水が完了したと見なし、注
水を終了する。注水が終了する(ステップs6でYE
S)と、何れかの室内機の運転スイッチ101〜103
がオンされるまで、吸収式冷暖房装置Bは待機状態(冷
温水ポンプ71停止、給水バルブ78閉弁)を維持す
る。
【0063】本実施例の吸収式冷暖房装置Bは、上記
〔イ〕に準じた利点以外に以下に示す利点を有する。 〔エ〕先ず1号室内機1を5分間、次に(1号室内機1
+2号室内機2)を6分間、次に(1号室内機1+2号
室内機2+3号室内機3)を7分間、冷温水回路70へ
の注水を行う構成であるので、従来の方法に比べ、注水
時間を大幅に短縮(1時間→18分)する事ができると
ともに、注水時点を判別する構成が簡単で済む。又、エ
ア抜きが早まるので、設置工事の時間を短縮でき、試験
運転を速やかに行える。
【0064】本発明は、上記実施例以外に、つぎの実施
態様を含む。 a.室内機の台数は三台に限定されない。又、1号室内
機への注水後、2号室内機や3号室内機への注水を単独
で行っても良い。 b.室内機の台数が例えば四台の場合、1号室内機単独
の注水後、(1号室内機+2号室内機)への注水を行
い、3号室内機単独の注水を行い、(3号室内機+4号
室内機)への注水を行う構成でも良い。 c.上記実施例では、冷却水回路40への注水が終了し
てから冷温水回路70への注水を行うものを示したが、
冷温水回路70を先に注水する様にしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1、第2実施例に係る吸収式冷暖房
装置の外観図である。
【図2】本発明の第1、第2実施例に係る吸収式冷暖房
装置のシステム図である。
【図3】本発明の第1、第2実施例に係る吸収式冷暖房
装置の原理図である。
【図4】その吸収式冷暖房装置をエア抜きする際におけ
る、室外制御器の作動を示すフローチャートである。
【図5】その吸収式冷暖房装置を冷房運転させた場合の
作動説明図である。
【図6】その吸収式冷暖房装置を暖房運転させた場合の
作動説明図である。
【符号の説明】
A、B 吸収式冷暖房装置(吸収式空調装置) 1〜3 室内機 4 室外機 5 吸収液回路 6 凝縮器 7 吸収器 8 蒸発器 9 室外制御器 11、21、31 室内熱交換器 12、22、32 流量制御弁 15、25、35 室内制御器 40 冷却水回路 43 冷却塔(室外熱交換器) 45 冷却水ポンプ 46 吸収器伝熱管 47 凝縮器伝熱管 48 冷却水 51 ガスバーナ(加熱源) 52 高温再生器 53 低温再生器 54 溶液ポンプ 55 中液(中濃度吸収液) 56 蒸気冷媒 58 蒸気冷媒 59 希液(低濃度吸収液) 70 冷温水回路(冷水回路) 71 冷温水ポンプ(冷水ポンプ) 72 冷温水(冷水) 73 シスターン 82 蒸発器伝熱管 111、211、311 送風ファン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−60346(JP,A) 特開 平5−302770(JP,A) 特開 昭54−108447(JP,A) 特開 平8−21669(JP,A) 特開 平8−28997(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F25B 15/00 306 F25B 15/00 F24F 5/00 101 F24F 11/02 102

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a) 送風ファンを付設するとともに、冷
    水が通過する室内熱交換器と、 前記冷水の流量を制御する流量制御弁と、 前記送風ファン及び前記流量制御弁を制御する室内制御
    器とを有し、各部屋に設置される複数の室内機と、 (b) 室外熱交換器、吸収器伝熱管、及び凝縮器伝熱管を
    順に環状接続し、冷却水ポンプにより冷却水を循環させ
    る冷却水回路と、 加熱源により低濃度吸収液中の冷媒を気化させて高濃度
    吸収液と蒸気冷媒とに分離する再生器、前記凝縮器伝熱
    管を配設するとともに前記再生器から高温の蒸気冷媒が
    送り込まれる凝縮器、蒸発器伝熱管を配設するとともに
    前記凝縮器で液化した液冷媒を減圧下で蒸発させる蒸発
    器、該蒸発器に併設され前記吸収器伝熱管を配設し前記
    蒸発器で蒸発した蒸気冷媒を前記再生器から送られる高
    濃度吸収液に吸収させる吸収器、及び該吸収器内の低濃
    度吸収液を前記再生器に戻す溶液ポンプを有する吸収液
    回路と、 複数の前記室内熱交換器、前記冷水を貯水するシスター
    ン、及び前記蒸発器伝熱管を順に環状接続してなる冷水
    回路の前記冷水を循環させる冷水ポンプと、 前記室内制御器と電気接続されるとともに、前記冷却水
    ポンプ、前記加熱源、及び前記冷水ポンプを制御する室
    外制御器とを備え、屋外に設置される室外機とにより構
    成される吸収式空調装置において、 前記冷水回路に前記冷水を注水する場合、前記室外制御
    器は、前記冷水ポンプを作動させるとともに、各室内機
    の前記流量制御弁が順次、開弁状態になる様に各室内制
    御器に指示して注水を行う事を特徴とする吸収式空調装
    置。
  2. 【請求項2】 前記注水中、前記室外制御器は、前記シ
    スターン内の前記冷水の液面低下が認められなくなった
    時、前記室内制御器に指示して次の流量制御弁を開弁状
    態にする事を特徴とする請求項1記載の吸収式空調装
    置。
  3. 【請求項3】 前記注水中、前記室外制御器は、前記流
    量制御弁の開弁から所定時間が経過すると、前記室内制
    御器に指示して次の流量制御弁を開弁状態にする事を特
    徴とする請求項1記載の吸収式空調装置。
  4. 【請求項4】 前記室外機の前記室外制御器と、複数の
    前記室内制御器とは、双方向通信回路により双方向通信
    を行う事を特徴とする、請求項1乃至請求項3の何れか
    に記載の吸収式空調装置。
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