JP2954183B1 - スチームトラップの検査方法、同検査装置及び同管理システム - Google Patents
スチームトラップの検査方法、同検査装置及び同管理システムInfo
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Abstract
い得るようにする。 【解決手段】 計測器3と処理器4とから検査器本体1
を構成し、計測器3には、閉弁時のスチームトラップの
振動を検出する振動検知部10を設けた。また、処理器
4には、検出したスチームトラップの振動値を、使用蒸
気圧力値を用いて基準蒸気圧力値下でのスチームトラッ
プの弁シール性能の劣化状態を表すシール性能劣化値に
換算する性能劣化値演算部43と、シール性能劣化値か
ら求めたシール性能のランクを表示する表示部47と、
スチームトラップの識別情報と共にシール性能劣化値お
よびシール性のランクを記憶するトラップリスト記憶部
44とを設けた。
Description
めに蒸気配管系や蒸気を使用して運転される機器の復水
系に介設されるスチームトラップの検査方法、同検査装
置及び同管理システムに関するものである。
機器の復水系においては、熱交換や放熱によって復水が
生じることがあり、この復水を配管系に滞留させること
は運転効率を損う原因となることから、一般には、配管
系の適所にスチームトラップを介設して復水を外部に排
出するようにしている。
年劣化や作動不良等により開閉弁のシール性能が損なわ
れることがある。このような場合には、蒸気配管系内の
蒸気がスチームトラップを介して外部に漏れ、無駄な蒸
気損失を招くこととなり、例えば、数千〜数万個のスチ
ームトラップが使用されている大型のプラント等では、
スチームトラップからの蒸気の漏れ量が過大なものとな
り、蒸気漏洩による損失金額も無視できないものとな
る。そのため、スチームトラップの定期的な点検作業が
要求され、従来では、熟練作業員が診断棒や振動計をト
ラップに当て、蒸気漏れにより生じる弁部の振動等から
経験的に蒸気漏れの有無を判断してスチームトラップの
メンテナンスを行っていた。しかし、熟練作業員の経験
に基づいてスチームトラップの保守点検を行うのでは、
効率性に欠け、また、点検結果に個人差がでることもあ
り好ましくない。また、大型プラント等では、スチーム
トラップの点検作業はもとより、その結果の集計、管理
も大変である。
公平6−14381号公報に開示されるようなシステム
が提案されている。このシステムは、スチームトラップ
の蒸気漏れの有無および蒸気漏れ量を検出する検出器
と、これによる検出データを集計するホストコンピュー
タとを備え、上記検出器に搭載されたセンサによりスチ
ームトラップの振動および温度を検出することにより、
そのデータに基づいて蒸気漏れの有無および蒸気漏れ量
を自動的に求め、さらに、これらのデータをホストコン
ピュータに伝送し、そこで伝送データに対して集計処理
を施して損失金額、不良率、あるいはスチームトラップ
の経時劣化を記録するようになっている。そのため、ス
チームトラップの保守点検作業、あるいは点検結果の集
計等を効率的に行うことができる。
14381号公報に開示される装置は、スチームトラッ
プの蒸気漏れの有無および蒸気漏れ量を求め、これに基
づいてスチームトラップの良否を判断しているため、ス
チームトラップの点検作業を正確に行う上で問題があ
る。
チームトラップであっても使用される蒸気圧力によって
値が異なり、また、蒸気漏れ量が同じ値を示す場合で
も、スチームトラップの型式によって正常と判断してよ
いものや異常と判断すべきものがある。そのため、蒸気
漏れの有無や蒸気漏れ量を検出し、これに基づいてスチ
ームトラップの良否を判断するのでは、スチームトラッ
プの良否を正確に判断することは難しい。特に、携帯性
を有する検出器による測定の段階でスチームトラップの
良否判断を行うことは商品管理上むしろ好ましいといえ
るが、従来の蒸気の漏れ量を得る装置では、一概に良否
判断することができないこととなり、上記要請に応える
ことは困難である。
れたものであり、スチームトラップの点検作業をより正
確に行うことができるスチームトラップの検査方法、同
検査装置及び同管理システムを提供することを目的とし
ている。
に、本発明のスチームトラップの検査方法は、閉弁時の
スチームトラップの振動を検出し、この検出振動レベル
を、使用される蒸気圧力値を用いて、基準蒸気圧力下で
の該スチームトラップの弁シール性能の劣化レベルを表
すシール性能劣化値に換算し、このシール性能劣化値に
基づいて上記スチームトラップのシール性能を評価する
ようにしたものである(請求項1)。
ムトラップが異なる蒸気圧力の下で使用されている場合
でも各スチームトラップのシール性能を正しく評価する
ことができる。そして、このようにしてシール性能を調
べることで、蒸気漏れが生じているスチームトラップを
正確に検知することが可能となる。
づいて求めてもよい(請求項2)。
乗算することで、さらに精度の高いシール性能劣化値を
得ることが可能となる。
いては、スチームトラップのシール性能をシール性能劣
化値に基づきランク分けすることにより評価するように
してもよい(請求項3)。このようにすれば、スチーム
トラップのシール性能を客観的に容易に判断することが
可能となる。
し、この検出温度が、復水未滞留時における予め設定さ
れた特定温度以上のときにシール性能劣化値を求めてシ
ール性能を調べるようにしてもよい(請求項4)。
が未滞留時に比べて低下する。これはつまり、スチーム
トラップの弁のシール性能が良好であることを意味して
いる。そのため、このような温度を特定温度とし、その
温度以上のときにのみシール性能劣化値を求めるように
すればシール性能の評価を合理的に行うことが可能とな
る。なお、請求項4の記載において「未滞留時」とは、
スチームトラップが適正に作動している状態において復
水が溜っていない時を意味する。
のスチームトラップの検査装置は、スチームトラップの
検査装置であって、閉弁時のスチームトラップの振動を
検出する振動レベル検出手段と、検出された振動レベル
を、使用される蒸気圧力値を用いて基準蒸気圧力下での
該スチームトラップの弁シール性能の劣化レベルを表す
シール性能劣化値に換算する演算手段と、求めたシール
性能劣化値及び該シール性能劣化値から求められるシー
ル性能の評価のうち少なくとも一方を報知可能な報知手
段とを備えているものである(請求項5)。
よれば、検出される振動レベルからシール性能劣化値が
自動的に求められてその報知およびシール性能の評価の
うち少なくとも一方が報知される。報知の形態として
は、音声の他、CRTやLCD等のモニタ上への表示で
もよい。そのため、請求項1又は2記載の方法に基づく
スチームトラップの検査を効率的に行うことが可能とな
る。
基づいてシール性能をランク分けするように演算手段を
構成し、このランクを報知可能なように報知手段を構成
すれば(請求項6)、請求項3に記載の方法に基づくス
チームトラップの検査を効率的に行うことが可能とな
る。
温度検出手段と、検出温度が、復水未滞留時における予
め設定された特定温度未満のときに該検出温度に基づい
てスチームトラップにおける復水排出状態を調べる排出
状態診断手段とを設け、復水排出状態に対する診断結果
を報知するように上記報知手段を構成するようにすれば
(請求項7)、復水排出不良によるスチームトラップの
異常をも自動的に検知することが可能となる。
記特定温度以上のときに上記シール性能劣化値を求める
ように演算手段を構成すれば(請求項8)、請求項4記
載の方法に基づくスチームトラップの検査を効率的に行
うことができる。
のスチームトラップの管理システムは、携帯性を有し、
スチームトラップ所定個分のシール性能劣化値を含む検
査結果が取り込み可能にされた請求項5〜8のいずれか
に記載の検査装置と、シール性能劣化値を含むスチーム
トラップの種々の情報を集計分析する管理部と、上記検
査装置の検査結果を上記管理部に伝送する伝送部とを備
えるので(請求項9)、検査結果の集計や分析に要する
時間を大幅に削減することが可能となる。なお、この場
合には、各スチームトラップのシール性能劣化値を用い
て蒸気漏れ量を求めるとともに、この蒸気漏れによる損
失金額を求め得るように管理部を構成するのが望ましい
(請求項10)。このようにすれば、スチームトラップ
の保守点検に必要な資料の管理作成等の作業が極めて効
率的に行われる。
を用いて説明する。図1は、本発明に係るスチームトラ
ップの検査装置(システム)を概略的に示している。こ
の図に示すようにスチームトラップの検査装置(以下、
検査装置と略す)は、検査器本体1と検査結果の分析集
計のための汎用コンピュータからなるホストコンピュー
タ2(管理部)とを備えており、作業者が検査器本体1
を携帯してプラントの配管系各所に設けられたスチーム
トラップを検査し、検査終了後に、有線又は無線の伝送
手段を介して検査器本体1とホストコンピュータ2とを
接続し、少なくとも検査器本体1から管理部2へ、好ま
しくは相互にデータを伝送し得るように構成されてい
る。
3と、これにケーブルを介して接続される処理器4とか
らなり、計測器3をスチームトラップの表面に当接させ
ながら検査を行い、得られるデータを処理器4で処理す
るように構成されている。
いる。この図に示すように、計測器3は、スチームトラ
ップの振動を検出する振動検知部10(振動レベル検出
手段)と、スチームトラップの温度を検出する温度検知
部11(温度検出手段)と、計測開始用スイッチ5及び
検温時の感度切換えスイッチ6(図1に示す)を有する
入力部12と、上記感度切換スイッチ6の操作状況を表
示する表示部13と、計測器3を統括的に制御する第1
中央処理部14とを備えており、上記振動検知部10等
がこの第1中央処理部14にそれぞれ接続されている。
また、振動検知部10及び温度検知部11による各検出
データを処理器4に転送するための転送部15が設けら
れ、これが上記第1中央処理部14に接続されるととも
に、転送前のデータを格納するバッファ16が設けら
れ、これが上記転送部15に接続されている。
の振動検出部分となる振動プローブ20と、振動プロー
ブ20から伝達される振動の強さに応じた電荷を発生す
る圧電型セラミツク素子からなる振動センサ21と、入
力される振動の周波数帯域を特定するフィルタ22と、
振動センサ21の発生電荷による出力電圧を所定ゲイン
で増幅する増幅器23と、増幅器23の出力をA/D変
換して第1中央処理部14に出力するA/D変換器24
とを備えている。
が、ある特定の正常なスチームトラップを所定の基準蒸
気圧力下で使用したときに該スチームトラップの弁と弁
座とが理想的な閉弁状態にあるとき値0として、全開状
態で蒸気のみを流出しているとき値100として出力さ
れるように入出力値の換算関係が予め設定されている。
例えば、上記所定の基準蒸気圧力下で使用されているス
チームトラップに対して振動レベルの検出が行われたと
きは、値0〜100の範囲の値がデジタル値として出力
されることとなる一方、該スチームトラップが上記所定
の基準蒸気圧力以上の圧力で使用されているときは、値
100を越えたデジタル値が出力されることもあり得る
こととなる。
に形成された計測器3の先端に突設されている。
の表面から発せられる赤外線に反応して、その強さに応
じた電荷を発生する赤外線検知型の温度センサ30と、
この温度センサ30の出力電圧を所定ゲインで増幅する
増幅器31と、増幅器31の出力をA/D変換するA/
D変換器32と、上記温度センサ30近傍の温度レベル
の電圧を出力する基準温度発生器34と、基準温度発生
器34からの出力をA/D変換するA/D変換器35
と、各A/D変換器32,35の出力からスチームトラ
ップの温度値を求めて上記第1中央処理部14に出力す
る温度出力部33とを備えている。
て上記振動プローブ20の基端部近傍に配設されてお
り、そのため温度センサ30の感度はスチームトラップ
が振動プローブ20の先端に当接している状態で正確な
温度を検出できるように調整されている。なお、温度セ
ンサ30の感度は複数段階に切換え可能とされ、本実施
の形態では3段階に切換え可能となっている。切換え
は、上記感度切換スイッチ6を作業者が操作することに
より行い、上記温度出力部33は、A/D変換器32の
出力値に所定の感度調整演算を行い、設定された感度レ
ベルに応じた温度値を第1中央処理部14に出力するよ
うになっている。
される振動及び温度の各データを受信しつつバッファ4
1に格納する受信部40と、スチームトラップの復水排
出状態を診断する復水排出診断部42(排出状態診断手
段)と、スチームトラップの閉弁性能(シール性能)の
劣化レベルを表す数値(シール性能劣化値)を求めるた
めの性能劣化値演算部43(演算手段)と、復水排出状
態の診断結果や求められたシール性能劣化値等を記憶す
るトラップリスト記憶部44と、処理器4を統括的に制
御する第2中央処理部45とを備えており、上記受信部
40等がこの第2中央処理部45にそれぞれ接続されて
いる。また、スチームトラップの点検や管理に必要な情
報を入力するための複数のキーからなるユーザー入力部
46と、復水排出状態の診断結果等を表示するための例
えば液晶表示器からなる表示部47(報知手段)と、上
記ホストコンピュータ2との間でデータを送受信する通
信部48とが設けられ、これらが上記第2中央処理部4
5にそれぞれ接続されている。
して、例えば、検査対象となるスチームトラップが存在
するエリア名(配置場所名)、スチームトラップの識別
番号、作動原理で分類されるスチームトラップのタイプ
名、メーカー型式(製品名)および使用蒸気圧力等が入
力され、この情報が第2中央処理部45においてスチー
ムトラップ毎のデータとしてリスト化(トラップリスト
という)されてトラップリスト記憶部44に格納され
る。なお、上記トラップリストは上記ホストコンピュー
タ2において予め作成することもでき、この場合には、
トラップリストのデータが通信部48を介して処理器4
に転送されてトラップリスト記憶部44に格納される。
及び温度の各データに基づき上記復水排出診断部42お
よび性能劣化値演算部43において後述するようにして
復水排出状態の診断やシール性能劣化値の演算を行うと
ともに、求めたシール性能劣化値に基づいてシール性能
をランク分けし、これらの結果を上記トラップリストに
記録してトラップリスト記憶部44に格納するように構
成されている。
ームトラップの検査方法について図3のフローチャート
を用いて説明する。
及び温度の各検出データのうち温度データを用いてスチ
ームトラップの復水排出状態を診断する。診断方法は、
スチームトラップの弁作動原理によるタイプによって多
少異なるが、ここでは、サーモスタティツク型のスチー
ムトラップの診断方法を例に説明する。
が予め設定されてる適正温度Tr1以上か否かを判断す
る。適正温度Tr1は、復水未滞留時のスチームトラッ
プの温度であって使用蒸気圧力値に基づいて求められて
いる。
の排出は正常に行われていると判断してステップS4に
移行する。
検出温度Tが許容温度値Tr2(Tr1>Tr2)以上
か否かを判断する。許容温度値Tr2は、例えば、復水
が一時的に滞留した時の温度であり、使用蒸気圧力値に
基づいて求められている。ここで、YESの場合には、
スチームトラップは正常、すなわち復水の排出状態およ
びシール性能のいずれも良好であると判断する。すなわ
ち、検出温度Tが適正温度Tr1未満で、かつ許容温度
値Tr2以上となるのは、上述のように復水が正常に滞
留した場合であり、しかもこれはスチームトラップに漏
れが生じていないことを意味している。そのため、シー
ル性能を調べる処理(後述のステップS4以降の処理)
を行うことなくスチームトラップは「正常」であると評
価する。
テップS3に移行し、検出温度Tが限界温度値Tr3
(Tr2>Tr3)以上か否かを判断する。限界温度値
Tr3は、スチームトラップが作動状態にあるときと休
止状態にあるときとの境界温度であり、ここで、YES
の場合には、スチームトラップに復水が多量滞留してい
る、つまり「排出不良」であると評価する。また、NO
の場合にはスチームトラップが「休止又は閉塞」と評価
する。すなわち、スチームトラップが閉塞状態にある場
合も検出温度Tが許容温度値Tr3未満となるケースが
多く休止と閉塞の区別がつかない。そのため、この場合
には、「休止又は閉塞」と評価する。
使用蒸気圧力に拘束されない正規化された値である0〜
100までの範囲のシール性能劣化値に換算する処理を
行う。
ームトラップのシール性能の劣化状態が同じでも使用蒸
気圧力が大きいとそれに伴い大きくなるなど使用蒸気圧
力の大小で異なってくる。また、使用蒸気圧力が極端に
小さくなると発生する振動の強さが検知困難な程度まで
弱まり、逆に極端に大きくなると振動強きが圧力増加に
伴わないほぼ一定した値となることが実験的に知られて
いる。そのため、計測器3により検出された振動データ
に対して圧力補正を施してシール性能劣化値を求め、こ
れをシール性能評価の基準とする。
シール性能劣化値を求める。
い程シール性能の劣化が少ない、すなわちシール性能が
良好であることを示す。
ータ(A/D変換器24の出力値)の平均値である。す
なわち、本実施形態では、後述するようにスチームトラ
ップの振動を0.5秒間隔で10秒間検出するようにし
ており、検出振動レベルViはこれらデータの平均値を
意味する。
開始直後のデータの信頼性が低いことからそのようなデ
ータを除去し、さらに、振動データのうち、値の小さい
所定数のデータを抽出して平均値を求める。つまり、シ
ール性能を調べるのに必要な振動データは、スチームト
ラップ閉弁時の振動データであるが、スチームトラップ
が閉弁状態にあるか開弁状態にあるかをスチームトラッ
プ外部から判断することは難しく、一方、開弁時の振動
データ値は閉弁時のデータ値に比べて大きくなることが
経験的に知られている。そのため、振動データのうち値
の小さなデータをスチームトラップ閉弁時の振動データ
とみなし、その平均値を検出振動レベルViとする。
ームトラップの種類を表す係数である。すなわち、検出
する振動データの値は厳密には使用蒸気圧力が同一でも
スチームトラップの構造等によっても異なる。そのた
め、圧力補正と共にスチームトラップのタイプ補正をも
併せて行っている。なお、このタイプ係数ηは、同種の
スチームトラップの測定を行う専用器であれば、固定化
された値を使用すればよいし、あるいは精度の面から必
要に応じて要不要を検討するようにしてもよい。また、
補正係数aは、振動レベルと使用蒸気圧力との特性曲線
の変化量を補正するもので、通常、値1が採用され、あ
るいは予めの実験から得られる特性曲線から実験的に所
要の値が設定される。
cを求めたら、次いでシール性能劣化値Vcに基づいて
シール性能をランク分けする。
値Vcに対する比較値Vr1(=10),Vr2(=3
0),Vr3(=50),Vr4(=70)に基づき、
まず、ステップS5で、シール性能劣化値Vcが比較値
Vr1より大きいか否かを判断し、NOの場合にはスチ
ームトラップは「正常」であると評価する。YESの場
合には、ステップS6に移行し、シール性能劣化値Vc
が比較値Vr2より大きいか否かを判断し、NOの場合
にはシール性能を「小」、すなわちシール性能の劣化の
程度は小さいと評価する。YESの場合には、ステップ
S7に移行してシール性能劣化値Vcが比較値Vr3よ
り大きいか否かを判断する。ここで、NOの場合には、
シール性能を「中」、すなわちシール性能の劣化の程度
は中程度であると評価し、YESの場合には、ステップ
S8に移行してシール性能劣化値Vcが比較値Vr4よ
り大きいか否かを判断する。そして、ここでNOの場合
にはシール性能を「大」、すなわちシール性能の劣化の
程度が大きいと評価し、YESの場合には「吹放し」、
すなわちスチームトラップが常時開弁状態、あるいはこ
れに近い状態にあると評価する。
値Vcに基づいてスチームトラップのシール性能を5段
階にランク分けする。そしてさらに、同図に示すよう
に、「正常」と「吹放し」を除く各範囲を3段階に分割
し全体を0〜10の範囲で数値化した劣化レベルを求め
るというようにしてスチームトラップのシール性能を評
価するようにしている。
ラップの具体的な検査手順と検査器本体1の動作につい
て図5及び図6のフローチャートを用いて説明する。
器4にトラップリストを記憶させておく。検査は、検査
器本体1とスチームトラップの位置を記した配管図面又
は配置図面等を作業者が携帯して作業にあたる。
部46を操作して表示部47に対象となるスチームトラ
ップが存在するエリア名及びスチームトラップの識別番
号を表示させ、計測器3を把持して振動プローブ20を
スチームトラップの表面に当接させてから計測開始用ス
イッチ5を操作して計測を開始する。この際、感度切換
えスイッチ6を操作して予め温度センサ30の感度を所
望の感度に設定しておく。
測開始用スイッチ5(OPキー)が押されたか否かを判
断し、NOの場合には感度切換えスイッチ6(ADJキ
ー)が操作されたか否かを判断する(ステップS10,
S21)。感度切換えスイッチ6が操作されたと判断し
た場合には温度センサ30をこの操作に応じた感度に切
換える(ステップS22)。
ッチ5(OPキー)が押されると、上記第1中央処理部
14内のタイマーT1,T2,T3をそれぞれセットす
る(ステップS11)。ここで、タイマーT1は振動デ
ータの検出時間ピッチ、タイマーT2は温度検出時間、
タイマーT3は基準検査時間であり、本実施の形態で
は、T1=0.5秒、T2=4秒、T3=10秒に設定
される。
タイムアップしたか否かを判断し、ここでYESと判断
した場合には振動データをバッファ16に格納して再び
タイマーT1をセットする(ステップS13,S1
4)。
断し(ステップS15)、YESと判断した場合にはス
テップS16に移行してタイマーT2がタイムアップし
たか否かを判断する。
マーT2をクリアし、温度データをバッファ16に格納
する(ステップS17,S18)。そして、検出温度が
上記限界温度値Tr3未満か否かの判断およびバッファ
16に格納されている振動データの全てが良好値Va以
下か否かの判断を行い(ステップS19,20)、いず
れかの判断においてYESと判断した場合にはステップ
S24に移行する。また、いずれの判断においてもNO
と判断した場合にはステップS12に移行する。ここ
で、上記の良好値Vaとは、シール性能が適正なスチー
ムトラップの閉弁時の振動レベルである。なお、ステッ
プS16においてNOと判断した場合にはステップS1
2に移行する。
断した場合には、タイマーT3がタイムアップしたか否
かを判断し(ステップS23)、ここでNOと判断した
場合にはステップS12に移行する。一方、YESと判
断した場合にはタイマーT1,T3をクリアし、転送部
15を介して処理器4に対してデータの転送要求信号を
出力した後、バッファ16に格納したデータを処理器4
に転送する(ステップS24〜S26)。そして、該デ
ータの受信終了信号が計測器3に入力されると(ステッ
プS27)、ステップS10に移行して待機状態に入
る。
隔でスチームトラップの振動を検出することにより10
秒間で20個のデータを検出することを基本とし、計測
開始から4秒たった時点でスチームトラップの温度を検
出する。但し、この時点で上記ステップS19,S20
の条件が満たされている場合には以後の振動の検出を中
止し、既にバッファ16に格納されているデータを処理
器4に転送するようにしている。つまり、ステップS1
9において復水排出状態が「休止又は閉塞」と判断した
場合、ステップS20において、振動による診断が正常
と判断できる振動データを得ることができた場合には、
直に検査を終了して検査時間の短縮を図るようにしてあ
る。
器4においては、図6に示すように、まず、検査対象と
なるスチームトラップのエリア名及びスチームトラップ
の識別番号が表示部47に表示されているか否かを判断
する(ステップS30)。ここで、NOと判断した場合
には、入力要求、すなわちユーザー入力部46によるエ
リア名等の入力待ち状態となり、検査対象となるスチー
ムトラップのエリア名及びスチームトラップの識別番号
の入力があったか否かを判断する(ステップS31,S
32)。なお、ステップS31でNOと判断した場合に
はステップS30に移行する。
た場合には、処理器4に格納されているトラップリスト
内に、該当するスチームトラップが存在するか否かを判
断し、該当するものがある場合には、該スチームトラッ
プのエリア名及びスチームトラップの識別番号を表示部
47に表示してステップS30に移行する(ステップS
33,34)。なお、ステップS32でNOと判断した
場合にはステップS31に移行する。
ムトラップがトラップリスト内にないと判断した場合に
は、新規登録の入力要求があったか否かを判断し、ここ
でNOと判断した場合にはステップS30に移行する
(ステップS35)。一方、YESと判断した場合に
は、スチームトラップのタイプ名、メーカー型式(製品
名)および使用蒸気圧力等の情報が入力されたか否かを
順次判断し(ステップS36,S37)、これらの情報
が入力されたと判断すると該スチームトラップのトラッ
プリストを新規に作成してトラップリスト記憶部44に
格納するとともに、該スチームトラップのエリア名及び
スチームトラップの識別番号を表示部47に表示してス
テップS30に移行する(ステップS38,S39)。
なるスチームトラップのエリア名及びスチームトラップ
の識別番号が表示部47に表示されていると判断した場
合には、計測器3から振動及び温度データの転送要求が
あるか否かを判断し、YESと判断した場合には、計測
器3からのデータを受信してバッファ41に格納すると
ともに、計測器3に対して受信終了信号を出力する(ス
テップS40〜S42)。なお、ステップS40におい
てNOと判断した場合には、ステップS31に移行す
る。
うち温度データを復水排出診断部42に読み出し、図3
のステップS1〜S3の処理に基づいて復水排出状態を
診断する(ステップS43)。次いで、診断結果を得ら
れたか否か、すなわち復水排出状態について「正常」、
「排出不良」及び「休止又は閉塞」のうちいずれか一つ
の結果を得ることができたか否かを判断し、得られた場
合にはその結果を表示部47に表示するとともにトラッ
プリストに記録し、その後ステップS30に移行する
(ステップS44〜S46)。
得られない場合には、バッファ41に格納したデータの
うち振動データを性能劣化値演算部43に読み出し、図
3のステップS4〜S8の処理に基づいてシール性能劣
化値Vcを求める(ステップS47)。そして、スチー
ムトラップのシール性能を5段階にランク分けし、さら
に数値化した劣化レベルを求めてこれらのシール性能の
ランク及び数値化された劣化レベルを表示部47に表示
するとともにトラップリストに記録してステップS30
に移行する(ステップS48,S49)。
チームトラップの検査においては、作業者がユーザー入
力部46を操作して対象となるスチームトラップの識別
番号等を表示部47に表示させ、この状態で計測器3を
スチームトラップの表面に当接させることにより、スチ
ームトラップの復水排出状態の評価、シール性能のラン
ク等が自動的に表示部47に表示されるとともに、シー
ル性能劣化値Vcや上記評価、ランク等がトラップリス
トに記録されてトラップリスト記憶部44に記憶される
こととなる。
トコンピュータ2に接続し、トラップリスト記憶部44
に記憶されているデータをホストコンピュータ2に転送
することにより検査結果の分析集計を行うことができ
る。
示すような構成を有している。すなわち、上記処理器4
との通信のための通信部51と、各種リスト作成のため
のデータベース部52と、スチームトラップからの蒸気
漏れ量の演算、集計等のための漏れ量導出部53と、不
良率集計部54と、不良推移集計部55と、ホストコン
ピュータ2を統括制御するための管理部50とを備え、
上記通信部51等がこの管理部50にそれぞれ接続され
ている。また、ディスプレイ等の表示部56とキーボー
ド等からなる入力部57とを備え、これらが管理部50
にそれぞれ接続されている。
うになスチームトラップの管理台帳(トラップ管理台帳
という)を作成、更新するための台帳更新部60と、該
トラップ管理台帳を格納する台帳格納部61とを有して
いる。そして検査器本体1から転送されるトラップリス
トに基づきトラップ管理台帳を作成、更新する一方、ト
ラップ管理台帳からトラップリストを作成し、上記通信
部51を介して検査器本体1にトラップリストを転送で
きるようになっている。また、データベース部52は、
不良リスト作成部62を有し、上記トラップ管理台帳に
記録されているスチームトラップ個々のデータから復水
排出不良やシール性能劣化値Vcが正常範囲を越えてい
るデータを抽出し、図9に示すような不良リストを作
成、更新するとともに、該不良リストを不良リスト格納
部63に格納するようになっている。
録されたトラップを対象に、ソート機能部を利用してス
チームトラップの型式毎やエリア毎等、特定のカテゴリ
ー別に不良率を不良率算出機能部により求めて不良分析
書を表やグラフの形式で作成するようになっている。
求められる不良率や後記漏れ量、漏れ損失等について過
去の複数回の点検結果を含めた不良推移リストの作成、
更新を行うようになっている。
5とこれに接続される漏れ量集計部66及び漏れ損失集
計部67とを有しており、上記漏れ量演算部65におい
て上記不良リストに登録されたスチームトラップからシ
ール性能劣化値Vcが正常範囲を越えているものについ
て各々の漏れ量を演算し、その結果に基づき、上記漏れ
量集計部66及び漏れ損失集計部67においてエリア毎
の総漏れ量や全エリアの総漏れ量、及びその損失額等を
求めるようになっている。
上記シール性能劣化値Vcを用いて例えば次の式から求
められる。
ップの構造により当価漏洩ノズル径dが同一でも、実質
的な蒸気流路の大きさが異なってくるため、これを補完
するために設けられた係数で、スチームトラップの型式
毎に設定されている。
によると、検査終了後、検査器本体1のトラップリスト
記憶部44に記憶されているデータをホストコンピュー
タ2に転送すれば、トラップ管理台帳や不良リストの作
成更新、蒸気漏れ量の演算集計、不良率や漏れ損失の推
移の集計等を自動的に行うことができ、また、不良分析
書や不良推移リストの表化やグラフ化を行い表示部56
により表示することができる。
ムトラップの検査装置によると、検査時には、検査器本
体1を携帯し、計測器3をスチームトラップに当接させ
た状態で計測開始用スイッチ5を操作すれば、自動的に
該スチームトラップの復水排出状態の評価、シール性能
劣化値Vc、あるいはシール性能のランク等が求めら
れ、処理器4の表示部47にそれらが表示される。その
ため、極めて簡単な作業でスチームトラップの状態を評
価することができる。なお、計測開始用スイッチ5は、
計測器3をスチームトラップに当接したことを検出して
自動的に検査動作の開始を行わせる機械的スイッチであ
ってもよい。
う極めて短い時間で行われるため、大型プラント等にお
いて多数のスチームトラップを検査する場合でも、極め
て迅速に検査を行うことができる。しかも、上記検査器
本体1では、特定の条件が満たされている場合、すなわ
ち復水排出状態が「休止又は閉塞」と判断した場合や、
必要な振動データを得ることができた場合には、直に検
査を終了して検査時間の短縮を図るようにしてあるた
め、プラント等におけるスチームトラップの大部分が正
常に機能しているのが通常であることを考慮すると、こ
の点、検査作業の短縮に貢献するという特徴がある。
トラップの検査では、まず、温度データに基づいてスチ
ームトラップの復水排出状態を診断した後、振動データ
に基づいてスチームトラップのシール性能を調べるよう
にしており、このように多面的な検査を行うことにより
スチームトラップの異常を確実に検知することができる
という特徴がある。特に、スチームトラップのシール性
能は、上述のように検出したスチームトラップの振動デ
ータに圧力(使用蒸気圧力)補正、あるいはタイプ補正
を施した正規化した値(シール性能劣化値)に基づいて
調べるようにしているため、使用蒸気圧力及びスチーム
トラップのタイプが異なる場合でもスチームトラップの
状態を正しく評価することができる。従って、一律に蒸
気漏れの有無や蒸気漏れ量に基づいスチームトラップト
ラップの状態を評価していた従来のこの種の装置と比較
するとスチームトラップの点検をより正確に行うことが
できるという特徴がある。
にシール性能劣化値Vcに応じてスチームトラップのシ
ール性能の程度を5段階にランク分けし、さらに「正
常」と「吹放し」を除く各範囲を3段階に分割し全体を
0〜10の範囲で数値化した劣化レベルを求めるように
しているため、シール性能の劣化状態を客観的に容易に
評価することができるという特徴もある。
をホストコンピュータ2に接続してデータを送信するこ
とにより、このホストコンピュータ2によって検査結果
の集計や分析を行えるようになっているので、スチーム
トラップの保守点検に必要な資料の管理作成等の作業を
極めて効率的に行うことがきるという特徴もある。
チームトラップの検査装置の一の実施の形態であって、
その具体的な構成は本発明の要旨を逸脱しない範囲で変
更可能である。
温度データに基づいてスチームトラップの復水排出状態
を診断した後、振動データに基づいてスチームトラップ
のシール性能の評価を行うようにしているが、復水排出
状態を診断することなく、直ちに、検出振動データに基
づいてシール性能劣化値Vcを求めてシール性能を評価
するようにしてもよい。但し、復水排出状態を診断する
ようにすれば、スチームトラップを多面的に検査できる
ばかりか、上述のように復水排出状態から間接的にシー
ル性能の良否を検知することもでき、スチームトラップ
の正確な検査を合理的に行うことができるという利点が
ある。従って、復水排出状態の診断は行うようにするの
が望ましい。
してはそのランクと数値化した劣化レベルを処理器4の
表示部47に表示するようにしているが、勿論、求めた
シール性能劣化値Vcをそのまま数値として表示するよ
うにしてもよい。但し、上記のようにランクを表示する
等して結果表示の客観性を高める方が、検査を簡単かつ
正確に行う観点から望ましい。
を、検査器本体1とホストコンピュータ2とから構成
し、主に検査結果の集計分析をホストコンピュータ2で
行うようにしているが、このような検査結果の集計分析
の一部、あるいは全部を検査器本体1において行い得る
ように構成してもよい。また、検査器本体1には振動及
び温度の検出およびそのデータの記憶だけの機能をもた
せておき、ホストコンピュータ2に復水排出状態の診断
機能やシール性能劣化値Vcの演算機能等をもたせるよ
うに構成してもよい。
出された振動電圧をA/D変換器24で0〜100の値
に一旦変換し、この変換後の値を、数1に代入してシー
ル性能劣化値Vcを算出するようにしたが、検出された
レベル値をそのまま用いて、数1の式中に、Ps(基準
蒸気圧力)とP(使用蒸気圧力)とを利用して一括で演
算可能な要素を入力してもよい。数1に代えて、該数1
の計算結果を予め取り込んだLUT(ルックアップテー
ブル)を利用するようにしてもよい。この場合、テーブ
ル内の各値は、数1を用いず、実験した結果等から決定
するようにしたものでもよい。
トラップの検査方法は、閉弁時のスチームトラップの振
動を検出し、この検出振動レベルを、使用される蒸気圧
力値を用いて基準蒸気圧力下での該スチームトラップの
弁シール性能の劣化レベルを表すシール性能劣化値に換
算し、このシール性能劣化値に基づいて上記スチームト
ラップのシール性能を評価するようにしたので、同一構
成の複数のスチームトラップが異なる蒸気圧力の下で使
用される場合でも各スチームトラップのシール性能を正
確かつ迅速に評価することができる。
をシール性能劣化値に基づきランク分けして評価するよ
うにすれば、スチームトラップのシール性能を客観的に
容易に判断することができ便利である。
この検出温度が、復水未滞留時における予め設定された
特定温度以上のときにシール性能劣化値を求めてシール
性能を調べるようにすれば、シール性能の評価を合理的
に行うことができる。
は、検査装置による検査作業中にシール性能劣化値を得
ると共に報知可能としたので、検査段階で正確かつ迅速
なスチームトラップの良否評価ができることとなり、商
品管理上に好適であり、また作業性も向上すると共に、
スチームトラップの保守点検に必要な資料の管理作成等
の作業が極めて効率的に行われる。
ステム)を示す斜視概略図である。
る。
チャートである。
分けおよび劣化レベルを説明する図である。
トである。
トである。
ロック図である。
ある。
Claims (10)
- 【請求項1】 閉弁時のスチームトラップの振動を検出
し、この検出振動レベルを、使用される蒸気圧力値を用
いて、基準蒸気圧力下での該スチームトラップの弁シー
ル性能の劣化レベルを表すシール性能劣化値に換算し、
このシール性能劣化値に基づいて上記スチームトラップ
のシール性能を評価することを特徴とするスチームトラ
ップの検査方法。 - 【請求項2】 上記シール性能劣化値を下記式に基づい
て求めることを特徴とする請求項1記載のスチームトラ
ップの検査方法。 Vc=Vi・{1+a・(Ps−P)/P} ここに、Vc;シール性能劣化値 Vi;検出振動レベル a;補正係数 Ps;基準蒸気圧力 P;使用蒸気圧力 - 【請求項3】 上記評価は、スチームトラップのシール
性能をシール性能劣化値に基づきランク分けすることに
より行うことを特徴とする請求項1又は2記載のスチー
ムトラップの検査方法。 - 【請求項4】 スチームトラップの温度を検出し、この
検出温度が、復水未滞留時における予め設定された特定
温度以上のときに上記シール性能劣化値を求めてシール
性能を評価することを特徴とする請求項1乃至3のいず
れかに記載のスチームトラップの検査方法。 - 【請求項5】 スチームトラップの検査装置であって、
閉弁時のスチームトラップの振動を検出する振動レベル
検出手段と、検出された振動レベルを、使用される蒸気
圧力値を用いて基準蒸気圧力下での該スチームトラップ
の弁シール性能の劣化レベルを表すシール性能劣化値に
換算する演算手段と、求めたシール性能劣化値及び該シ
ール性能劣化値から求められるシール性能の評価のうち
少なくとも一方を報知可能な報知手段とを備えているこ
とを特徴とするスチームトラップの検査装置。 - 【請求項6】 上記演算手段は、シール性能劣化値に基
づいてスチームトラップのシール性能をランク分けする
ように構成され、上記報知手段は、このランクを報知可
能に構成されていることを特徴とする請求項5記載のス
チームトラップの検査装置。 - 【請求項7】 スチームトラップの温度を検出する温度
検出手段と、検出温度が、復水未滞留時における予め設
定された特定温度未満のときに該検出温度に基づいてス
チームトラップにおける復水排出状態を調べる排出状態
診断手段とを備え、上記報知手段は、復水排出状態に対
する診断結果を報知するように構成されていることを特
徴とする請求項5又は6記載のスチームトラップの検査
装置。 - 【請求項8】 上記演算手段は、温度検出手段による検
出温度が上記特定温度以上のときに上記シール性能劣化
値を求めるように構成されていることを特徴とする請求
項7記載のスチームトラップの検査装置。 - 【請求項9】 携帯性を有し、スチームトラップ所定個
分のシール性能劣化値を含む検査結果が取り込み可能に
された請求項5〜8のいずれかに記載の検査装置と、シ
ール性能劣化値を含むスチームトラップの種々の情報を
集計分析する管理部と、上記検査装置の検査結果を上記
管理部に伝送する伝送部とを備えていることを特徴とす
る請求項5乃至8のいずれかに記載のスチームトラップ
の管理システム。 - 【請求項10】 上記管理部は、各スチームトラップの
シール性能劣化値を用いて蒸気漏れ量を求めるととも
に、この蒸気漏れによる損失金額を求める機能を有して
いることを特徴とする請求項9記載のスチームトラップ
の管理システム。
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