JP7430040B2 - 故障箇所特定支援システム - Google Patents

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Description

本発明は、機器の故障箇所を特定する作業を支援する故障箇所特定支援システムに関する。
インフラ、鉄道、産業機器、医療機器などの多くの分野では、アセットの導入後は保全を継続的に実施することで、所定の性能を維持する必要がある。保全においては対象アセットの状態を収集し、異常の有無や問題点を分析する診断を適用した上で、適切な保全作業を適用する。
アセットの診断においては、対象アセットを保全作業者が調査した結果や、センサにより取得された機器の状態を総合して、作業者の対象アセット知識や一般的な工学的知識に基づいて、故障箇所を徐々に絞込み、最終的に故障が発生しており、交換・修理・修復などの処置をとるべき機器を特定することが、一般的な方法である。
特に近年の情報技術の発達により、アセットの状態をセンサで収集し、アセットの現在の状態を把握する診断技術などのIT技術を用いることが容易になり、それを用いた診断支援が検討されている。また、作業者に適切な調査箇所や調査内容を指示することで、作業者の対象アセット知識や工学的知識の不足を補完し、効率のよい調査順序を支持する診断支援が実用化している。
このような診断支援のための故障箇所特定支援システムを実現するためには、たとえば作業者に故障箇所をガイドするための故障箇所候補と調査手段や、現象と故障の関係を整理した故障知識データをもち、それを何らかの方法で順序だてて提示するガイド提供手段を持ったシステムが考えられる。
故障知識データとガイド提供手段を持った診断支援システムの例としては、特許文献1に上げたものがある。文献1では、故障モード分析の結果をグラフデータで表現し、それと検査方法指示をリンクされた、単一の故障知識データを用いて、診断支援を行う。
特開2014-174983号公報
故障箇所候補や調査箇所候補が作業員に適時提示される診断支援システムを用いた故障診断を行う場合、作業員が可能性のあるすべての故障候補や調査箇所候補を調べずに、作業員が妥当と考えた時点で調査を打ち切って故障箇所を判断してしまうことがある。これにより、ほかに可能性が高い故障が存在していてもそこまで調査が及ばず、誤った故障診断を行ってしまうことがある。また、その診断に基づいて誤った修理を行っても、直ちには故障に関連する機能が使用されない、あるいは故障自体が間欠的な発生を伴うものであるために、誤診が認識されないことがある。
このような調査の不適切な打ち切りによる誤診は、故障の再発を招くだけでなく、故障記録の正確性を損ない、信頼性データに基づいた保全実施計画や、本発明が対象とするような故障診断支援システムでは、信頼性データに基づいた故障診断結果に誤りをもたらす可能性がある。
そこで本発明の目的とするところは、作業員が未調査の項目に、派生している症状に関係性があり、かつ診断結果を変えてしまうリスクが高いものが残っているか判定することで、作業員に適切な診断の終了判断を可能とする故障箇所特定支援システムを提供することである。
以上のことから本発明においては、対象アセットの異常発生時に対象アセットの調査手順を提示するとともに作業者の調査結果及び判断結果を得て対象アセットの故障箇所の特定と診断の支援を行う故障箇所特定支援システムであって、対象アセットの故障などの知識を記録した故障知識データを用いて作業者に故障箇所特定手順を指示する調査手順生成ユニットと、診断終了処理前に重要な調査未実施項目が残っていないかを判定する診断妥当性判定ユニットとを備え、作業者が故障知識データに基づいた故障箇所特定作業を行う際に、故障箇所を選択して故障調査を終了することが妥当であるかを確認することで、見落としが無い調査を実現して故障調査結果の信頼性を向上することを特徴とする。
また本発明は、対象アセットの異常発生時に対象アセットの調査手順を提示するとともに作業者の調査結果及び判断結果を得て対象アセットの故障箇所の特定と診断の支援を行う故障箇所特定支援システムであって、対象アセットを構成する部品ごとに、故障とその故障発生確率を示すスコアを、当該故障の影響側と原因側のノードとともに故障知識データとして保持する故障知識データベースと、故障知識データを用いて作業者に故障箇所特定手順を提示する調査手順生成ユニットと、作業者に情報を提示し作業者の入力を得る診断HMIと、診断の妥当性を判定する診断妥当性判定ユニットとを備え、調査手順生成ユニットは、故障の影響側と原因側のノードを作業者に提示するとともに、作業者の調査結果に基づいて故障のスコアを重みづけし、診断妥当性判定ユニットは、作業者が調査終了を指示した時に、重みづけされた情報を用いて調査を未実施のノードの中から調査を継続実行すべき項目を選択して作業者に提示することを特徴とする。
本発明を用いることで、未調査項目中に要調査項目が残っていないことを確認することで、故障調査を終了することが可能となり、不十分な調査による誤診や、信頼性の低い診断結果を出すことを防止することが可能となり、必要十分な工数での故障調査実施が可能となる。また、診断結果の精度及び信頼性の向上により、故障記録に基づいた適切な保全計画策定が可能となり、また、故障知識の更新とそれに基づいた故障箇所特定支援の性能向上も可能となる。
本発明の故障箇所特定支援システムの構成例を示す図。 故障知識データベースDB1に記録する故障知識データD1の例を示す図。 アセットの例として鉄道の客室ドアの構造展開を示す図。 図2の関係を一部図式化して示した図。 元ノードと先ノードを網羅的にグラフ形式の表現を主に用いて記述した図。 図2の関係の全体を図式化して示した図。 調査手順生成ユニット2の処理フロー例を示す図。 故障クレーム報告書の例を示す図。 候補提示画面の一例を示す図。 確定確認画面の一例を示す図。 要確認箇所提示画面の一例を示す図。 診断妥当性判断ユニット3の処理フロー例を示す図。 要確認箇所提示画面の一例を示す図。
以下本発明の実施例について図面を参照して説明する。
本発明の課題を解決するための実施例1の故障箇所特定支援システムとしては、対象アセットの故障などの知識を記録した故障知識データと、故障調査知識に調査の優先度等を付与し、また、調査の進展に応じて作業者への指示内容を生成する調査手順生成ユニットと、調査手順を作業者に提示し、また、作業者の調査状況の入力を受付けて、調査手順生成ユニットに調査過程を伝達する、診断HMIと、診断結果の妥当性を判定して調査の継続または終了を指示する診断妥当性判定ユニットを用いる。
図1は、本発明の故障箇所特定支援システムの構成例を示す図である。計算機で構成される故障箇所特定支援システム1は、その演算部の機能で表現すると調査手順生成ユニット2、診断妥当性判定ユニット3を備えるものということができ、さらに入出力のインターフェイスである診断HMI5、各種データを保存記憶するデータベースDBを含んで構成されている。図1では各種データベースDBとして、故障知識データD1を格納する故障知識データベースDB1、診断データD2を格納する診断データデータベースDB2、故障調査結果データD3を格納する故障調査結果データデータベースDB3を備えている。以下、各部の構成と機能を、処理の流れに従って説明する。
なお、本発明は、特定のアセット、診断技術、分析技術に限定されるものではないが、事例として鉄道の客室ドアの診断を例として、以降の説明を行う。
故障知識データベースDB1は、故障知識データD1として対象アセット4の構造、故障モードや機能故障と故障モードの関係性、機能故障と故障影響の関係性、及び故障時に観察される現象と故障モードの関係性を記録している。なお、故障知識データD1では、対象アセット1全体の故障知識を単一の関係性のネットワークで記録している必要は無く、対象知識の構造または機能の部分ごとに作成された故障知識が保存されている場合もありうる。また、対象アセット全体の構造展開データも記録されているものとする。
図2に、故障知識データベースDB1に記録する故障知識データD1の例を示す。この故障知識データD1は、部品ID(D11)を付した対象部品D12、故障モードD13、故障原因D14、故障影響D15の各項目が関連付けて記述されている。また、故障知識データD1には、図3に示すようなアセット(この例では鉄道の客室ドア)の構造展開を示すデータも記録されている。
例えば図3のアセットは、図2の故障知識データベースDB1において部品ID(D11)としてP1を付与された部品(D12)であるドアに関して、ドアP1はドアを構成する部品としてドアレールP2、ドア板P3、アクチュエータP4、空気配管P7で構成されており、このうちアクチュエータP4はピストンP5、シリンダP6、調整バルブP8により構成されていることを例示している。
図2の故障知識データベースDB1に記録する故障知識データD1では、これら大小、あるいは上下関係にある各種部品について、D11の項目に部品ID、D12の項目に機器を構成する部品名を網羅的に記載している。
また図2の故障知識データベースDB1に記録する故障知識データD1では、各部品について想定しえる故障モードを、項目D13に列挙している。これらの故障モードは故障モードIDごとに対応付けされ、かつこの故障モードの例えば発生確率に基づいたスコアが付与されている。図示の例では、ドアP1について故障モードIDがM1.1.1はドアが開かないという事象でスコアが60、故障モードIDがM1.1.2は開時間が長いという事象でスコアが79、故障モードIDがM1.1.3は開時間が短いという事象でスコアが40である。これらの情報は、各部品について記述されている。
また図2の故障知識データベースDB1に記録する故障知識データD1では、各部品の各故障モードについて故障影響の情報D14が記述されている。例えばドアP1の故障モードIDがM1.1.1の「ドアが開かない」という事象に対する故障影響は、故障影響IDとしてE1.1.1がつけられた「乗客乗り降り不可」であり、この場合に安全影響は低、運用影響が高という情報が付属的に付与されている。またドアP1の故障モードIDがM1.1.2の「開時間が長い」という事象に対する故障影響は、故障影響IDとしてE1.1.2がつけられた「運行遅延」であり、この場合に安全影響は低、運用影響が中という情報が付属的に付与されている。またドアP1の故障モードIDがM1.1.3の「開時間が長い」という事象に対する故障影響は、故障影響IDとしてE1.1.3がつけられた「開時間が短い」であり、この場合に安全影響は低、運用影響が中という情報が付属的に付与されている。
また図2の故障知識データベースDB1に記録する故障知識データD1では、各部品の各故障モードについて故障原因の情報D15が記述されている。例えばドアP1の故障モードIDがM1.1.1の「ドアが開かない」という事象に対する故障原因は、故障原因IDとしてC1.1.1がつけられた「ドア板が動かない」である。またドアP1の故障モードIDがM1.1.2の「開時間が長い」という事象に対する故障原因は、故障原因IDとしてC1.1.2がつけられた「ドア開検知不良」、あるいは故障原因IDとしてC1.1.3がつけられた「ドア板移動が遅い」である。またドアP1の故障モードIDがM1.1.3の「開時間が長い」という事象に対する故障原因は、故障原因IDとしてC1.1.4がつけられた「ドア板移動が速い」である。なお故障原因は、故障モードに対して複数ある場合がある。
このように図2で示した故障知識データD1の各行は、対象部品D11及びD12、故障モードD13、故障影響D14、故障原因D15の組み合わせを示しており、本発明ではこれを故障知識の小単位として考える。ここで、故障知識データD1中の各要素間の故障原因D15と故障影響D14の関係性を追記することで、故障影響D14がどのような要因で引き起こされるかを記述することが可能である。ある部品に起こる故障影響D14について、故障影響D14がどの故障モードによって引き起こされるか、さらに故障モードはどの故障原因D15によって引き起こされるかを、故障知識データD1中のID(故障モードID、故障影響ID、故障原因ID)間の関係性として記述する。
また、異なる部品間についても、下位機能を提供する部品に故障が発生した際に、その故障影響D14が上位機能の故障原因D15となる、因果の連鎖を記述することができる。例えば図3において、ピストンP5の故障は、アクチュエータP4の故障影響D14であり、アクチュエータP4からみるとピストンP5は故障原因D15である。
また、図2の表においては、各故障モードに対してスコアを付与している。このスコアは、過去の故障発生履歴から算出し、高いスコアは故障発生の可能性が高いことを示す。これは例えば、過去の故障率に比例して設定することが考えられる。
図4にこの関係性を、図2の故障知識データの一部についてグラフ形式で表現したものを示す。図4は図2の関係を図式化したものであり、ドアP1、ドアレールP2、ドア板P3のみを例示している。これらの部品は図4では部品ノードと定義されている。
このうちドアP1についての故障影響は、E1.1.1「乗客乗り降り不可」、E1.1.2「運行遅延」、E1.1.3「乗客が挟まる」であり、それぞれ対応する故障モードは、M1.1.1「開不能」、M1.1.2「開時間が長い」、M1.1.3「開時間が短い」である。これらの関係は、同一部品内の関係性を示すものであり、これらは図4では故障影響ノードと定義されている。
またドアP1についての故障原因は、故障モードごとにM1.1.1「開不能」に対してはC1.1.1がつけられた「ドア板が動かない」、M1.1.2「開時間が長い」に対してはC1.1.2がつけられた「ドア開検知不良」あるいはC1.1.3がつけられた「ドア板移動が遅い」、M1.1.3「開時間が短い」に対してはC1.1.4がつけられた「ドア板移動が速い」である。これらの関係は、異なる部品間での関係性を示すものであり、これらは図4では故障原因ノードと定義されている。
同様の故障影響ノード、故障原因ノードの関係は、図4ではドアレールP2、ドア板P3についても同様に表記されている。そしてここで重要なことは、部品間での影響の相関が示されていることである。例えばドアP1の故障原因ノードであるE1.1.1「乗客乗り降り不可」、E1.1.2「運行遅延」、E1.1.3「乗客が挟まる」は、ドアP1の下位部品であるドアレールP2の故障影響ノードE1.2.1、E1.3.1「ドア板の動作が阻害され異音発生」になっているという相関がある。
図5は、これらの部品ノード、同一部品内の関係性を示す故障影響ノード、異なる部品間での関係性を示す故障原因ノードといったノードを、ノードごとに故障原因側に位置するノードを元ノードとし、当該原因の影響側にあるノードを先ノードとして、その全てを網羅的にグラフ形式の表現を主に用いて記述したものである。図5のように整理されたノード間関係表に記述されたデータは、故障知識データD1の一部として故障知識データベースDB1に記録されている。
このような故障知識を用いることで、故障調査のガイダンスを行うことが可能である。たとえば図4において、作業者が“ドア開が異常に遅く、運行が遅延した”という報告を受けた場合、図4の進行線Lに示すようにE1.1.2の運行遅延とM1.1.2の開時間が長いというノードから、実際にドアの調査を行うなどして、C1.1.3ドア板移動時間が遅い、E1.2.1ドア板の動作が阻害、M1.2.1抵抗増大とたどり、最終的にC1.2.2グリス喪失を確認できれば、P2ドアレールにグリスを追加するという処置をとることができる。図6にはこのような故障知識データのより大きな例をしめす。
このように故障知識を用いて行う診断において、作業者に提示する故障調査のガイダンスで、提示する故障候補に順位をつけることで、効率よく故障調査を行うことが可能である。このためには、例えば、過去の故障記録から各故障モードの発生率を算出しておき、それに基づいて提示順位をつけることに加え、報告された故障内容との類似性、あるいは、故障調査が進展したことで、可能性が無くなった・あるいは高まった故障の重要性を変更することが可能である。本実施例ではそのうちの一つの方法例に基づいた説明を行う。
本発明では、係るガイダンスを可能とすべく、図2の故障知識データD1の中に、故障モードごとの故障発生確率を意味するスコア情報を装備している。
故障知識を用いた診断の進め方として、作業者は報告された故障クレームを元にして、図6に示すような相関の故障知識データD1を、発生した状況に対応していると思われるものから、調査を進めつつ下にたどり、最終的に最下位の故障モードに到達した時点で、調査を完了する手順を考える。
この時作業者がたどる順序を、図1の調査手順生成ユニット2において生成することで、効率の良い故障調査を実現することが可能である。図7に調査手順生成ユニット2のフロー例を示す。以下、このフローに基づいて説明する。
図7において調査手順生成ユニット2は、まず処理ステップS21において故障クレーム30を読み込む。故障クレーム30は、アセットの作業者からの、アセット異常の状況に関するクレームであり、例えば図8のようなもので与えられる。ここでは故障クレーム30には、テキストで発生した問題に関する情報として、対象装置が鉄道ドアAであり、発生日時とともに、報告内容として「駅にてドア開時間が長くかかり、運行が遅延した。」が記載されているものとする。
調査開始ノード決定処理ステップS22では、故障知識データベースDB1に記録する故障知識データD1を参照し、故障クレーム30の内容から、故障知識データD1のうち、どこから故障調査を開始するかを決定する。ここでは、故障クレーム30のテキスト内容と故障知識データD1におけるノード内容間の単語のマッチングから、図6にグラフの形式で示した故障知識データのどのノードから調査を開始するかを決める。図8のテキストの場合には、運行遅延、ドア開時間が長いなどのワードは、図4のE1.1.2「運行遅延」、あるいはM1.1.2「開時間が長い」が類似あるいは同一のワードであることから、このノード周辺が調査開始点として選択されることになる。
提示候補順位づけ処理ステップS23では、現在調査対象としているノード(上記事例ではM1.1.2)から、どの下位ノード(上記事例ではC1.1.2とC1.1.3がある)に向けて調査を進めるか、作業者が決定することを補助するために、下位ノードへの順位付けを行う。
例えば提示候補順位付け処理ステップS23では、故障知識データD1と現時点での調査結果を元として、故障知識データD1中の故障モードノードに対して、故障が発生している可能性を評価して確信度を付与する。確信度の算出方法としては、図2で各故障モードに対して付与されたスコアと、図6で示したような故障知識データD1の各ノード間の接続関係と、提示候補順位付け処理を実施した時点での調査状況を勘案して、スコアを補正して、その結果確信度が高いものから順位をつけることが考えられる。以下、その方法を示す。
図2に示すように、本実施例では故障知識データD1にスコアを付与している。また、故障知識データD1の上下関係を用いて、各ノードに重みW(i)を付与する。ここで、iは各ノードの識別子である。重みW(i)の一例は、(1)式で表すことができる。
[数1]
W(i)=A(i)×(ΣW(j)+S(i)) (1)
ここで、Jを重みW(i)の子ノードの集合としているので、j⊂Jであり、この項は下位ノードの重みの和を表す。図2で定義されたスコアSで、ノードが故障モードの時に付与される。
またA(i)は、各ノードが後述する候補提示・入力受付処理ステップS24から呼び出された図9の候補提示画面を用いて設定される係数である。例えば「なし」を選択された場合は0、「確認」を選択された場合は1、未選択の場合は0.5を付与することで、すでに故障可能性を確認されたノードは、上位ノードの重みに寄与しないようにする。図9の候補提示画面および係数設定の意味合いについては後述する。
このように計算された重みを用いることで、各ノードに対して重みを付与することができる。これを用いて、現在調査対象となっているノードの重みを比較して、重みW(i)が大きいものから順に、高い順位をつけることが可能である。
次に候補提示・入力受付処理ステップS24では、次の調査箇所候補を作業者に提示するために、順位図けされた提示候補を診断HMI5に送り、表示する。
図9に候補提示画面90の例を示す。ここで候補提示画面90は、現在の調査対象を表示する画面領域91と次の調査箇所を表示する画面領域92を含んでいる。これらの領域にはそれぞれ、前のステップで作業者が選択した候補と、調査箇所候補が提示される。提示の際には、調査箇所は前記の提示候補順位処理でつけられた順位に沿って上から提示され、作業者は提示候補の上位のものから調査を進めることで効率的な故障調査を実現できる。
図9の表示に際し、図6のデータを辿ることを考えると、現ノード・下位ノードの組み合わせとしては、現ノードが故障影響であり下位ノードが故障モードである第1の組み合わせ、現ノードが故障モードであり下位ノードが故障原因である第2の組み合わせ、現ノードが故障原因であり下位ノードが故障影響である第3の組み合わせの3つのパタンがありうるが、いずれの場合も図9の左側の画面領域91に、前ステップまでに選択されたノード、右側の画面領域92に、調査箇所に対応する下位ノードを提示する。
図9の左側の画面領域91には、現在の調査対象表示枠912と戻りボタン911が形成されており、現在の調査対象表示枠912には部品名と故障内容あるいは故障状況が対になって表示されている。なお戻りボタン911が操作されると、画面領域91と画面領域92は、1回前の上流側の表示内容に夫々入れ替わる。
図9の右側の画面領域92には、調査箇所表示枠921が形成されているが、この表示個数はその時々の状況に応じて変更されて表示される。図9の表示例では、図4、図6を参照して明らかなようにドアのドア板移動が遅いという事象C1.1.3を取り上げており、このとき下流の故障原因側にはドアレールの異常、ドア板の異常、アクチュエータの異常が想定されるので、調査箇所表示枠921としてはそれぞれに対応した3組が表示されている。各組の調査箇所表示枠921内には、部品名922と故障内容あるいは故障状況923が対になって表示されており、かつ確認ボタン925となしボタン924をそれぞれ備えている。
ここでは、どのノードも部品と関連付けて表示することで、調査をサポートすることにする。これにより、調査箇所表示枠921に表示する調査箇所の候補には、部品名表示922、異なるノード種別に対応した故障影響・故障モード・故障原因のいずれかの表示923が表示される。以降、この故障影響・故障モード・故障原因の3種類の表示923のことを、確認現象と呼ぶ。
また、作業者が調査箇所を調べて実際にそれが発生していると確認できた場合は、確認ボタン925を押すことで、その調査箇所を選択し、調査を進めていく。なお、表示された選択肢がどれも適切ではないと思われる場合は、画面領域91に示す戻るボタン911を押下することで、前回の調査箇所の確認処理を行った段階に、診断を戻ってやり直すことも可能である。また、調査箇所に表示された問題が実際には発生していなかった場合は、なしボタン924を押下することで、発生が無いことを記録する。
前述した(1)式の係数A(i)は、作業者による上記判断を反映したものであり、例えば画面領域92の調査箇所に表示された問題が実際には発生していなかった場合は、なしボタン924を押下することでA(i)=0とされ、(1)式のW(i)=0となる。これにより、健全性が確認されたこの項目は今後の調査の可能性が否定される。
作業者が調査箇所を調べて実際にそれが発生していると確認できた場合は、確認ボタン925を押すことでA(i)=1とされ、(1)式のW(i)=(ΣW(j)+S(i))となる。これにより、この項目の調査の可能性が高く評価される。
作業者が調査箇所を選択せず、確認ボタン925となしボタン924のいずれも押下しなかった場合には、A(i)=0.5とされ、(1)式のW(i)=(ΣW(j)+S(i))/2となる。これにより、今後の調査に対して調査の可能性があることの含みを持たせる。
なお、診断HMI5の画面上では上記判断結果は当該ノードについて例えば色分け表示され、あるいは表示上から削除されることで、図6のような構造上の接続関係が調査の進展と調査結果の反映により次第に簡略化され、あるいは核心に向けて絞り込まれていく様を反映したものとするのがよいことは言うまでもない。調査手順生成ユニット2は、係る表示を含めて次の調査箇所を提示したものということができる。
確認ボタン925が押されると、図7の調査手順生成ユニット2のフローにおいて、診断HMI5から候補提示・入力受付処理ステップS24に処理を戻す。
次に提示候補更新処理ステップS25では、前ステップで確認ボタン925を押下することで確認処理が押された際の確認現象により、次の調査箇所候補を提示するか、あるいは診断終了の確認処理を行う。本発明では、最終的に発生している故障モードを選択することで調査を終了するため、確認現象が故障影響か故障原因であった場合、次の段階に調査を進める。そのために図6に示した故障知識において、確認ボタン925の確認押下によって選択された確認現象に対応するノードの下位ノード一覧を次の調査箇所とすることで、故障知識を下位ノードに下りながら、より詳細な調査を進めることを可能とする。この場合は、新しい調査箇所を対象として、提示候補順位づけ処理ステップS23に処理を戻す。
確認現象が故障モードであった場合、この段階で調査を打ち切るか、更に細分化した故障モードの調査に進むために、調査を続行するかを作業者が選択する。
図10に作業者が選択する故障箇所確認画面93の表示例を示す。ここでは図9の画面領域91、92で形成されている領域に上書きする形式で新たな故障箇所確認画面93を表示する例を示している。この例では、メッセージ「下記で故障箇所を確定しますか」を付して、確定の候補である部品931と故障内容932を表示し、さらに判断結果を入力するための確定ステップSボタン933と継続ボタン934を表示している。ここで継続を選択した場合は、多種の確認現象の場合と同様に、故障モードの下位のノードを次の調査箇所として診断を続行する。
一方で、確定を選択した場合は、診断終了の妥当性を判定するための診断妥当性判定処理ステップS27に進む。ここで、診断妥当性判定ユニット3を呼び出して、診断を終了してよいか、あるいは別の調査箇所を調査するために、診断を継続するかを判定する。診断妥当性判定ユニット3の処理は後述する。
診断妥当性判定ユニット3から戻ってきた判定結果が、終了可であった場合は記録処理ステップS28に進み、選択された故障モードを故障調査結果データベースDB2に記録して、調査作業を終了する。
診断妥当性判定ユニット3から、別の調査箇所を調査するように返ってきた場合は、作業者に対して診断HMI5を通じて、次の調査箇所候補を提示する。
図11に要確認箇所提示画面94の例を示す。要確認箇所提示画面94は、この例では、メッセージ「下記の項目について確認を推奨します」を付して、要確認箇所の候補である案件を要確認箇所候補表示枠941に表示する。要確認箇所候補表示枠941は適宜の個数が表示される。要確認箇所候補表示枠941内には、部品943と故障内容944を表示し、さらに判断結果を入力するための確認実施ボタン935を表示している。また要確認箇所候補表示枠941内には当該箇所の確認を推奨する理由として、必要性の高中低を表示している。
これにより、ここでは、診断妥当性判定ユニット3から提示された調査箇所を一覧し、作業者に表示箇所を確認して、ほかの故障可能性が残っていないかを確認した上で、調査を完了することを促す。この時、後述する診断妥当性判定ユニット3が提示する調査必要性の順に並べて表示することで、作業者に上位のものから選択することを促して、調査効率を高めるようにする。また、この時に作業者に確認の必要性を提示することで、追加の調査を行うか、選択済みの故障モードをもって調査を完了するかの判断を可能とする。図では必要性を高・中・低で表示する例を示している。この調査必要性情報も診断妥当性判定ユニットから取得される。
作業者が他の箇所を調査する場合は、選択した調査箇所の確認実施ボタン945を押下する。これにより、図7の調査手順生成ユニットフローの追加調査実施判定処理ステップS27において、追加調査実施と判定され、選択した調査箇所を次の調査候補として、提示候補順位付け処理ステップS23に戻り、詳細調査を継続する。作業者が調査終了を選んだ場合は、追加の調査指示は行わず、選択された故障モードを故障調査結果データベースDB2に記録して、調査作業を終了する。
次に、診断妥当性判定ユニット3の処理について説明する。診断妥当性判定ユニット3は、作業者が故障調査を完了する判断をした場合に、作業者が選択した故障以外に、発生している可能性があるにも関わらず、調査が実施されていないものが残っていないかを検出し、ある場合はその調査必要性と共に返すことで、不十分な調査によって誤った故障調査を作業者が実施することを防止する。
ここでは、提示候補順位づけ処理ステップS23で生成した重みWを用いる方法を示す。図12に診断妥当性判定ユニット3の処理フローを示す。この一連の処理では初めに、調査状況読み込み処理ステップS31において、調査手順生成ユニット2から現在の全ノードの重みのセットと、故障知識データベースDB1から故障知識データD1を取得する。
次に処理ステップS32と処理ステップS37の間で、未調査ノードiを可変に変更する繰り返し処理を実行する。これは、確認あるいはなしの調査処理が行われていない未調査ノードに関して、どちらかを確定した場合に、重みWがどのように変化するかを確認するために、未調査ノードを順次処理するものである。この順次処理するループを上位ループとする。
また、上記上位ループ内には処理ステップS33と処理ステップS36の間で、(1)式のA(i)変更パタンj未調査ノードiを可変に変更する繰り返し処理を実行する下位ループの処理を行う。この下位ループ内では、処理ステップS33において、W(i)算出式の係数A(i)を、現在の調査結果による係数A(i)の値から変更したパタンをjとして、A‘(i、j)でループする。それに基づいて、処理ステップS34でW‘(h、i、j)、h⊂H、Hは全ノード集合を算出する。ここでW’(h)はWの算出式において、ノードhに関して、A(h)をjに変化させたものである。
次に重み順位変化算出処理ステップS35では係数Aを変更したことで、故障知識データ全体にわたる重みWがどれほど変化するかを、重み順位の変化量をCとして、(2)式を実行する。
[数2]
C(i、j)=Σ(RANK(W‘(i、j、h))-RANK(W(h))・・(2)
ここで、RANK(W)は、全ノードの中でのWの大きさの順位を算出するものである。この重み順位変化算出処理を、未調査ノードi、Aの変化パタンj全てに対して算出する。
つぎに、調査影響大ノード検出処理ステップS38では、算出された順位変化量Cが閾値Tより大きい重み順位の変化量C(i、j)を抽出する。
ここで抽出された順位の変化が大きい重み順位の変化量C(i、j)を持つ未調査ノードiは、作業者が故障調査を行うことで係数Aが変更され、調査が必要なノードが大きく変動することから、確認が重要であると判断できる。
一方で、順位変化が小さいノードは調査の有無にかかわらず調査状況の変化が小さいことから、調査実施の影響が小さいと判断できる。このことから、重み順位の変化量Cが大きいノードを抽出して、これを作業者に提示することで、未調査だが結果への影響が大きいノードの確認を促して、調査結果の信頼性を向上することが可能となる。
要調査ノード提示処理ステップS39では、抽出された重み順位の変化量Cが大きい未調査ノードiの組を、調査手順生成ユニット2に通知する。この時に重み順位の変化量Cが大きさによって、調査必要性情報を付与することも可能である。ここでは重み順位の変化量Cを適切な閾値によって高・中・低のような段階に分けて、その情報を付与する。また、重み順位の変化量Cが大のものを優先するように、重み順位の変化量Cの大きさで順位をつけて、それの情報も付与する。
本実施例では、作業者の調査によって各ノードの発生状況有無を判定することで係数A(i)を更新しながら診断を進める方法を示したが、診断データベースDB3をすでに保有しており、他仕様アセットの診断データD3を利用可能な場合は、各ノードの発生状況判定を、診断データを用いて行うことも可能である。
これは、例えば故障モードごとにセンサデータに応じた発生の判定式を設定して、判定結果が真の場合は係数A(i)=1、偽の場合は係数A(i)=0とすることができる。あるいは、発生の判定が真・偽ではなく確率的に得られる場合は、係数A(i)に連続の確率値を入れてもよい。
特に係数A(i)が0または1に確定しておらず、連続の確率値が入っている場合は、最終的に作業者が発生有無を確認することで、確定作業を行う必要がある。上記説明での未調査ノードと同じ扱いとして、未調査ノードでのループ処理ステップS32と診断妥当性判定ユニットの係数A(i)の変更パタンでのループ処理ステップS33の対象となる。
このとき、係数A(i)を前記説明のように、0、0.5、1などで変化させるので、係数A(i)の算出根拠となる、センサデータや人による測定結果に未確定のものがある場合は、そのパタンを変化させたときに、係数A(i)がどのように変化し、結果として変化した重みW‘(i、j)と最終的に重み順位の変化量Cがどのような値が変化するかを考えることが可能である。このときは、係数A(i)の変化パタンループ処理ステップS33では、係数A(i)の値そのものを変えるのではなく、係数A(i)の算出に関係するセンサデータと測定結果の変化パタンでループさせることで、ありうるパタンを網羅して、センサと調査の見落としを防ぐことができる。
この場合は要調査ノード提示処理ステップS339において、要調査のノードとその調査必要性、順位だけではなく、抽出された影響の大きいセンサや測定を同時に調査手順生成ユニットに通知して、調査手順生成ユニットから作業者に提示することで、単に要調査のノードを示すだけではなく、より具体的な確認すべきセンサ・測定の情報を作業者に示して、効率的に故障調査の見落としを防止することが可能となる。
図13にこの場合の要確認箇所提示の画面例を示す。図13の画面94では、図11の要確認箇所候補表示枠941にさらに測定を推奨する要確認箇所の情報946を表示する。
以上の実施例により、対象アセットの故障などの知識を記録した故障知識データと、作業者に故障箇所特定手順を指示する作業指示ユニットと、未確認項目中に重要な確認事項が無いことを確認する診断完了判定ユニットを備え、故障知識データに基づいて効率の高い調査手順を指示しつつ、未確認項目中に確認が必要な重要項目が残っていないことを、仮に未確認項目に調査結果が入力された場合に診断結果が変化しないことから検証することで、不完全な調査によって誤診が発生することを防止する作業指示を提示する、故障箇所特定支援システムが実現する。
1:故障箇所特定支援システム
2:調査手順生成ユニット
3:診断妥当性判定ユニット
5:診断HMI
4:対象アセット
DB1:故障知識データベース
DB2:故障調査結果データベース
DB3:監視診断データベース

Claims (6)

  1. 対象アセットの異常発生時に対象アセットの調査手順を提示するとともに作業者の調査結果及び判断結果を得て対象アセットの故障箇所の特定と診断の支援を行う故障箇所特定支援システムであって、
    対象アセットを構成する部品ごとに、故障とその故障発生確率を示すスコアを、当該故障の影響側と原因側のノードとともに故障知識データとして保持する故障知識データベースと、対象アセットの故障などの知識を記録した前記故障知識データを用いて作業者に故障箇所特定手順を提示する調査手順生成ユニットと、作業者に情報を提示し作業者の入力を得る診断HMIと、診断終了処理前に診断の妥当性を判定する診断妥当性判定ユニットとを備え、
    前記調査手順生成ユニットは、故障の影響側と原因側のノードを作業者に提示するとともに、作業者の調査結果に基づいて前記故障の前記スコアを重みづけし、
    前記診断妥当性判定ユニットは、作業者が調査終了を指示した時に、前記重みづけされた情報を用いて調査を未実施のノードの中から調査を継続実行すべき項目を選択して作業者に提示し、かつ作業者が故障知識データに基づいて故障個所特定作業を行う際に、故障調査状況に基づいて故障個所を選択して故障調査を終了することが妥当であるかを確認することを特徴とする故障箇所特定支援システム。
  2. 請求項1に記載の故障箇所特定支援システムであって、
    前記重みづけに反映する前記作業者の調査結果は、前記原因側のノードにおける異常の有無、調査不要の判断であることを特徴とする故障箇所特定支援システム。
  3. 請求項2に記載の故障箇所特定支援システムであって、
    調査を未実施のノードの中から調査を継続実行すべき項目を選択するために、前記調査不要とした項目について調査を実施した場合と実施しない場合との影響の大きさを評価して定めることを特徴とする故障箇所特定支援システム。
  4. 請求項1に記載の故障箇所特定支援システムであって、
    前記診断妥当性判定ユニットにおける診断妥当性の判定において、調査未実施項目に仮に結果が入力された場合に、各故障箇所候補の故障発生確率の変化を調べることで、変化が大きい調査未実施項目があった場合は、その調査未実施項目を作業者に提示することで、作業者が重要な調査未実施項目を残して診断を完了することを防止することで、故障調査結果の信頼性を向上することを特徴とする故障箇所特定支援システム。
  5. 請求項1または請求項4に記載の故障箇所特定支援システムであって、
    複数の重要な調査未実施項目に、故障発生確率の変化が大きい順に順位をつけて提示することを特徴とする故障箇所特定支援システム。
  6. 請求項1または請求項4に記載の故障箇所特定支援システムであって、
    対象アセットのセンサデータと測定データに基づく診断を利用して故障調査を進める際に、センサあるいは測定データの不足により未確定の診断結果がある場合に、可能性のあるセンサまたは測定データが得られた際に、故障発生の蓋然性の変化が大きい項目を抽出することで、作業員にデータの取得を促すことを特徴とする故障箇所特定支援システム。
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