JP2953486B2 - 自動販売機の商品選択装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は自動販売機の商品選択装
置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】商品選択スイッチを操作して商品を選択
する自動販売機では、図７と図８に示すように自動販売
機本体の接客面Ａに設けられた商品選択スイッチ１は、
前面扉２の内側で背面板３と窓材４とで囲まれたサンプ
ル展示室Ｂに展示された各展示サンプル５に対応して取
り付けられている。具体的には、一枚のプリント配線基
板６に各商品選択スイッチ１が取り付けられ、各商品選
択スイッチ１はプリント配線基板６を介してワイヤーハ
ーネス７で販売制御装置８に接続されている。販売制御
装置８は商品選択スイッチ１の操作に基づいて商品の払
い出しを実行する。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】このような構成では、
サンプル展示室Ｂの組み立て作業に際して大きなプリン
ト配線基板６と数十本のリード線を平たく帯状に加工し
たワイヤーハーネス７の引き回しが必要であって組み立
て作業性が悪いのが現状である。

【０００４】本発明はサンプル展示室Ｂの組み立ての作
業性が良好な商品選択装置を提供することを目的とす
る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の商品選択
装置は、商品選択スイッチを操作して商品を選択する自
動販売機において、商品選択スイッチと通信制御部およ
び通信制御部に接続され操作された商品選択スイッチの
データに応じて駆動される送信手段とを内蔵した押釦ユ
ニットと、接客面に取り付けられた押釦ユニットの前記
送信手段の位置に対応して自動販売機本体に取り付けら
れ、押釦ユニットからのデータを解読する受信手段とを
設けたことを設けたことを特徴とする。

【０００６】請求項２記載の商品選択装置は、商品選択
スイッチを操作して商品を選択する自動販売機におい
て、商品選択スイッチと通信制御部および通信制御部に
接続され操作された商品選択スイッチのデータに応じて
駆動される送信手段とを内蔵した押釦ユニットと、押釦
ユニットの前記送信手段の位置に対応して取り付けら
れ、押釦ユニットからのデータを解読する受信手段とを
設けたことを設けたことを特徴とする。

【０００７】

【作用】請求項１の構成によると、自動販売機本体とは
別に組み立てられた押釦ユニットの送信手段と自動販売
機本体に内蔵された受信手段との間で通信して、押釦ユ
ニットから自動販売機本体へ選択データが伝送される。

【０００８】請求項２の構成によると、接客面から操作
できるようにサンプル展示室に取り付けられた押釦ユニ
ットの送信手段とサンプル展示室に取り付けられた受信
手段との間で通信して、押釦ユニットから自動販売機本
体へ選択データが伝送される。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の実施例を図１〜図６に基づい
て説明する。なお、従来例を示す図７，図８と同様の作
用をなすものには同一の符号を付けて説明する。

【００１０】図１〜図４は第１の実施例を示す。第１の
実施例の商品選択装置を備えた自動販売機は、次のよう
に構成されている。図１と図２に示すように、サンプル
展示室Ｂと外部とを仕切る窓材４には自動販売機本体の
外部か押釦ユニット９が取り付けられている。押釦ユニ
ット９には図３に示すように商品選択スイッチ１のほか
に通信制御部10ａと受信部11とフォトダイオード12およ
び送信手段を構成する送信部13と反射制御ユニット14と
押釦ユニット９の電子回路の消費電力を賄う電池15が内
蔵されている。フォトダイオード12と反射制御ユニット
14とを所定の位置関係で組み立てた第１の送受信ブロッ
ク16は、図２に示すように押釦ユニット９の端部に取り
付けられている。

【００１１】反射制御ユニット14は、反射板17とこの反
射板17の反射面を被う液晶シャッタ18とで構成されてい
る。液晶シャッタ18はサンドイッチ型セル構造で、電極
間に印加する電圧をとオンオフすることによって“透過
性あり”の状態から“透過性なし”の状態に変化して、
自動販売機本体の側から見ると“透過性あり”の状態で
は反射板17が存在し、“透過性なし”の状態では反射板
17が無いのと等価な状態が作り出される。

【００１２】自動販売機本体のサンプル展示室Ｂの組み
立て工程では、押釦ユニット９の取り付け予定位置に対
応して、取り付けられた押釦ユニット９の第１の送受信
ブロック16に対向するように第２の送受信ブロック19が
サンプル展示室Ｂに取り付けられている。第２の送受信
ブロック19は赤外発光ダイオード20とフォトダイオード
21とを所定の位置関係で組み立てて構成されており、赤
外発光ダイオード20は送信部22を介して自動販売機本体
に内蔵された通信制御部10ｂによって駆動されている。
フォトダイオード21は受信部23を介して通信制御部10ｂ
に接続されている。

【００１３】通信制御部10ａ，10ｂは次のように構成さ
れている。通信制御部10ｂは図４の（ａ）に示すように
ポーリングセレクションのタイミングとして定期的に赤
外発光ダイオード20を連続発光させており、この光Ｐを
フォトダイオード12が検出する。押釦ユニット９の通信
制御部10ａに自動販売機本体への要求Ｊが図４の（ｂ）
に示すようにセットされていた場合には、要求Ｊのセッ
トに次いでフォトダイオード12が光Ｐを検出したタイミ
ングＳ１に通信制御部10ａが送信部13を介して液晶シャ
ッタ18を図４の（ｃ）に示すように駆動する。

【００１４】赤外発光ダイオード20の連続発光中に液晶
シャッタ18を駆動すると、赤外発光ダイオード20の光Ｐ
が液晶シャッタ18の駆動に応じて反射板17で反射してフ
ォトダイオード21で受光される。これを識別した通信制
御部10ｂは、押釦ユニット９で要求Ｊがセットされてい
ない場合にはタイミングＳ２で連続発光の１サイクルを
仮想線で示すように終了すべきところ、タイミングＳ２
の後も継続して連続発光を続け、通信制御部10ｂが要求
Ｊの内容に基づいて液晶シャッタ18を駆動してフォトダ
イオード21を介して通信制御部10ｂに情報が伝送され
る。タイミングＳ３で押釦ユニット９から自動販売機本
体への情報の伝送が終了して赤外発光ダイオード20が消
灯するが、自動販売機本体から押釦ユニット９へ情報を
伝送する場合には、赤外発光ダイオード20を情報に応じ
て駆動してフォトダイオード12を介して通信制御部10ａ
に伝送する。

【００１５】このように消費電力を気にする必要のない
自動販売機本体の側の赤外発光ダイオード20を有効に利
用して、押釦ユニット９では赤外発光ダイオードに比べ
て格段に消費電力の少ない液晶シャッタ18を駆動するだ
けで押釦ユニット９から自動販売機本体へ情報を伝達す
ることができ、押釦ユニット９に内蔵された電池15の消
費電力を大幅に低減することができる。

【００１６】さらに、押釦ユニット９の第１の送受信ブ
ロック16と自動販売機本体の側の第２の送受信ブロック
19との間で光通信してデータを伝送することができ、サ
ンプル展示室Ｂでのケーブルの引き回しは、赤外発光ダ
イオード20と送信部22との接続線24とフォトダイオード
21と受信部23との接続線25の数本のリード線からなるケ
ーブル26だけで済むため、作業性が良好である。

【００１７】上記実施例の押釦ユニット９は電池15によ
って消費電力が賄われたが、自動販売機本体１からリー
ド線で押釦ユニット９へ給電するように構成したり、押
釦ユニット９に設けた太陽電池によって押釦ユニットの
消費電力を賄うように構成することもできる。

【００１８】図５は第２の実施例を示す。この第２の実
施例では、第１の実施例と同じように窓材４に外側から
取り付けられた押釦ユニット９へ自動販売機本体からリ
ード線27によって給電すると共に、第１の実施例の反射
制御ユニット14に代わって赤外発光ダイオード28が送信
部13に接続されている。押釦ユニット９の送信部13で駆
動された赤外発光ダイオード28から出た光Ｑは第２の送
受信ブロック19のフォトダイオード21で受光され、受信
部23を介して通信制御部10ｂで認識される。送信部22で
駆動された第２の送受信ブロック19の赤外発光ダイオー
ド20から出た光Ｐは第１の送受信ブロック16のフォトダ
イオード12で受光され、受信部11を介して通信制御部10
ａで認識される。このようにして押釦ユニット９と自動
販売機本体との間で光通信され、第１の実施例と同様に
サンプル展示室Ｂでのケーブルの引き回しは、数本のリ
ード線からなるケーブル26だけで済むため、作業性が良
好である。

【００１９】図６は第３の実施例を示す。上記の各実施
例では自動販売機本体の窓材４に外側から押釦ユニット
９を取り付けたが、これは図６に示すようにサンプル展
示室Ｂに押釦ユニット９を取り付けて、第１の実施例ま
たは第２の実施例のように第１の送受信ブロック16と第
２の送受信ブロック19との間で光通信するように構成し
た場合であっても、サンプル展示室Ｂの組み立ての作業
性は改善される。

【００２０】

【発明の効果】請求項１の構成によると、商品選択スイ
ッチと通信制御部および通信制御部に接続され操作され
た商品選択スイッチのデータに応じて駆動される送信手
段とを内蔵した押釦ユニットと、接客面に取り付けられ
た押釦ユニットの前記送信手段の位置に対応して自動販
売機本体に取り付けられ、押釦ユニットからのデータを
解読する受信手段とを設けたため、自動販売機本体とは
別に組み立てられた押釦ユニットの送信手段と自動販売
機本体に内蔵された受信手段との間で通信して、押釦ユ
ニットから自動販売機本体へ選択データが伝送され、自
動販売機本体の組み立てに際しては、押釦ユニットの送
信手段の位置に対応して受信手段を取り付ける簡単な作
業で組み上がり、組み上がった自動販売機本体の外側か
ら押釦ユニットを接客面に取り付けるだけで組み立てが
完了し、作業性の大幅な向上が期待できる。

【００２１】請求項２の構成によると、商品選択スイッ
チと通信制御部および通信制御部に接続され操作された
商品選択スイッチのデータに応じて駆動される送信手段
とを内蔵した押釦ユニットと、押釦ユニットの前記送信
手段の位置に対応して取り付けられ、押釦ユニットから
のデータを解読する受信手段とを設けたため、受信手段
と押釦ユニットの送信手段との間で通信して選択データ
が伝送され、自動販売機本体の組み立てに際しては、押
釦ユニットの送信手段の位置に対応して受信手段を取り
付ける簡単な作業で組み上がり、煩わしいワイヤーハー
ネスの引き回し作業も無くなり、組み立ての作業性の大
幅な向上が期待できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の商品選択装置を備えた自動販売機の縦
断面図である。

【図２】同実施例の平面図である。

【図３】同実施例の回路構成図である。

【図４】図３の要部波形図である。

【図５】別の実施例の回路構成図である。

【図６】別の実施例の商品選択装置を備えた自動販売機
の縦断面図である。

【図７】従来の商品選択装置を備えた自動販売機の縦断
面図である。

【図８】従来の商品選択装置の回路構成図である。

【符号の説明】

１ 商品選択スイッチ ９ 押釦ユニット 10ａ 通信制御装置 10ｂ 通信制御装置 14 反射制御ユニット 15 電池 16 第１の送受信ブロック 19 第２の送受信ブロック

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 ＦＩ Ｇ０７Ｆ 9/02 Ｇ０７Ｆ 9/02 Ｚ (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) G07F 5/22 G07F 9/00 G07F 9/02

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 商品選択スイッチを操作して商品を選択
   する自動販売機において、商品選択スイッチと通信制御
   部および通信制御部に接続され操作された商品選択スイ
   ッチのデータに応じて駆動される送信手段とを内蔵した
   押釦ユニットと、接客面に取り付けられた押釦ユニット
   の前記送信手段の位置に対応して自動販売機本体に取り
   付けられ、押釦ユニットからのデータを解読する受信手
   段とを設けた自動販売機の商品選択装置。
2. 【請求項２】 商品選択スイッチを操作して商品を選択
   する自動販売機において、商品選択スイッチと通信制御
   部および通信制御部に接続され操作された商品選択スイ
   ッチのデータに応じて駆動される送信手段とを内蔵した
   押釦ユニットと、押釦ユニットの前記送信手段の位置に
   対応して取り付けられ、押釦ユニットからのデータを解
   読する受信手段とを設けた自動販売機の商品選択装置。
3. 【請求項３】 送信手段を、押釦ユニットの外部に設け
   た発光素子から受光した光を伝送すべき情報で変調して
   受信手段に反射させる反射制御ユニットで構成した請求
   項１，請求項２記載の自動販売機の商品選択装置。