JP2953319B2 - コークス炉窯口部の乾留促進方法 - Google Patents

コークス炉窯口部の乾留促進方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、室炉式コークス炉で
コークスを製造する方法において、不均一乾留を改善す
るための窯口部の乾留促進方法に関する。
【0002】
【従来の技術】室炉式コークス炉でのコークス製造にお
いては、炭化室の炉長、炉高、炉幅方向で生成するコー
クス品質にバラツキの発生することが知られている。通
常、室炉式コークス炉の炭化室は、炉長13〜17m、
炉高4〜7.5m、炉幅0.4〜0.5mである。この
コークス炉の炭化室への原料石炭の装入は、通常水分5
〜10%、3mm以下の粒分80〜90%の配合炭、あ
るいは該配合炭と粒径20〜50mmの成型炭からなる
装入炭を、装炭車から重力落下により装入している。こ
のため、炭化室内の装入嵩密度は、落下時の衝撃や粒径
差に基く安息角の相違等によって、炭化室の上下、左右
方向で嵩密度に偏析が生じることは避けられない。
【0003】また、炭化室は、両側の25〜30余のフ
リュー列からなる燃焼室から炉壁を介して間接加熱され
る。この燃焼室の端フリューは、図4に示すとおり、炉
壁41を介して外気と接触しており、また、コークス押
出しの都度炉蓋42が取り外され、窯口が外気に晒され
るので、熱放散が大きく、各フリュー列の平均温度に比
較して100℃近く低くなる。しかも、コークス押出し
終了後取付けられる炉蓋42は、コークス押出しの間外
気に接触して冷却され、かつ、炉蓋42の断熱煉瓦43
は装入される常温の装入炭44と接触して冷却されると
共に、炉蓋42からの熱放散が大きい。このため、窯口
近傍の装入炭は、コークス化が炉中央部より遅れること
が避けられない。
【0004】このように、炭化室窯口部における品質偏
差は、際立って大きく、これら窯口部の不均一乾留の改
善を図らなければ、コークス炉の乾留効率化とコークス
品質の安定化はあり得ないとさえ言えるほどである。こ
の窯口部の不均一乾留改善のための対策としては、端部
フリューに供給する燃料ガス量を他のフリューに比べて
多くしたり、燃料ガスのカロリーを高くして昇温する等
の対策も試みられている。しかし、端フリューの温度の
上昇には限度があり、十分な効果を挙げるまでには至っ
ていない。また、窯口部に装入する装入炭の水分を、中
央部に装入する装入炭の水分より低減する方法(特開昭
60−32885号公報)が提案されている。この方法
は、原理的には肯定できるものの、水分の異なる装入炭
を炭化室の窯口部と中央部にそれぞれ装入する具体的な
方法が確立されておらず、実用的でない。
【0005】また、炉蓋側の積極的対策としては、図5
に示すとおり、炉蓋51の本体金物52に断熱材53を
内張りし、連結部材54を介して耐熱板55を設置し、
断熱材53と耐熱板55の間に乾留時の発生コークス炉
ガスの導出を促進するガス通路56を垂直に形成せし
め、さらにこのガス通路56内に管57を介して空気ま
たは酸素を導入し、燃焼させて積極的に増熱をはかる炉
蓋(特公平5−38795号公報)、炉蓋に炭化室から
の発生ガスを導入し得るようにした燃焼室を形成すると
共に、該燃焼室に外気導入口を形成したものとして準備
し、乾留末期において前記外気導入口から外気を導入し
て炭化室から導入された発生ガスを上記燃焼室で燃焼せ
しめ、窯口部におけるコークスの乾留律速を解消する方
法(特開平1−172490号公報)、補強用ファイバ
ーを混入し中央部にガス通路を形成せしめると共に、断
熱部との連結部は装入炭がガス通路に侵入しないよう閉
じた形状としたキャスタブルからなる複数の耐熱部材
を、それぞれ空隙部を残して嵌合して、コークス炉炉蓋
の本体金物に設けた断熱部に連結部材を用いて固定した
炉蓋(実開平5−736号公報)等が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記特公平5−387
95号公報に開示の炉蓋51の耐熱板55としては、経
済性を考慮してステンレス鋼材が一般に使用されている
が、熱変形や腐食等の問題から耐久性が不十分である。
また、耐久性を有するセラミック材も試用されてはいる
が、高価であると共に耐衝撃性に劣り実用に耐えるもの
ではない。さらに、連結部材54は、導入された空気ま
たは酸素による高温燃焼ガスに直接さらされるために熱
変形や腐食を受け、その耐久性に問題がある。さらにま
た、耐熱板55と炉壁との間には、炉蓋装脱着時の接触
トラブルを回避するために、所定の間隙が設けられてい
るが、耐熱板55が薄いためにこの間隙から装入炭の一
部がガス通路56に侵入し、コークス化して固着し、炉
蓋脱着作業が円滑にできないばかりでなく、窯口への落
骸が多量に発生し、窯出し作業に支障をきたす場合があ
る。特に最近の調湿炭操業ではこの傾向は著しい。ま
た、この炉蓋構造では、ガス通路を通過するコークス炉
ガスが金属製ドアフレームと直接接触することは避け得
ず、ガス通路内に導入した空気または酸素により燃焼し
た熱のかなりの部分はドアフレームを通じて外部へ放散
され、窯口の乾留改善に有効に使用されないばかりか、
ドアフレームを介して通常鋳物製の保護板の昇温を招
き、保護板の膨張損傷により、炉体に重大な損傷を与え
る可能性が大きい。これらの理由から未だ実用化される
に至っていない。
【0007】また、特開平1−172490号公報に開
示の方法は、炉蓋に炭化室からの発生ガスを導入し得る
ようにした燃焼室を形成し、乾留末期に外気導入口から
外気を導入して炭化室から導入した発生ガスを燃焼させ
るため、窯口部の乾留遅れは解消できるが、炉蓋の燃焼
室での燃焼熱によって炉蓋に熱歪が生じ、炉蓋からのガ
ス漏れが多発するばかりでなく、炉蓋の耐久性に問題を
有している。さらに、実開平5−736号公報に開示の
炉蓋は、複数の耐熱部材中央部に形成した垂直のガス通
路を介して乾留時の発生ガスを上部空間に導出し、窯口
部の乾留促進を図るもので、窯口部の乾留遅れはある程
度改善できるが、満足できるものではない。
【0008】この発明の目的は、前記炉蓋の欠点を解消
し、窯口部ガス圧を低減しつつ、操炉作業上の支障とな
るガス通路内への装入炭の侵入を防止すると共に、前記
窯口部のコークス乾留遅れを改善できるコークス炉窯口
部の乾留促進方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく種々試験研究を行った。その結果、補強用
ファイバーを混入した断面がほぼ凹形状のキャスタブル
製耐熱部材の複数個を、上下端の傾斜面を隙間を残して
嵌合して炉蓋の本体金物に断熱部を介して取付け、形成
したガス通路へ空気もしくは酸素を吹き込むことによ
り、窯口部ガス圧を減少し、さらに、ガス通路内への挿
入炭の侵入を防止しつつ炭化室からガス通路へのコーク
ス炉ガス流れが確保でき、空気または酸素による安定的
な燃焼が可能となると共に、ドアフレームへの抜熱が防
止できることを見い出し、この発明に到達したものであ
る。
【0010】すなわちこの発明は、コークス炉の炉蓋の
本体金物の内側に設けた断熱部に、断熱部との接合部は
装入炭がガス通路に侵入しないよう密接し、内部にガス
通路を形成した断面がほぼ凹形状で、側面部厚さが前面
部厚さより厚く、かつ上端面が外向きに傾斜し、下端面
が内向きに傾斜した補強用ファイバー入りのキャスタブ
ル製縦長の耐熱部材の複数個を、縦向きに配列し、上下
端の傾斜面を隙間をもって対向させて連結部材で本体金
物に固定し、垂直方向に形成せしめたガス通路に空気も
しくは酸素を吹き込み、乾留中の発生コークス炉ガスの
一部を燃焼させることを特徴とするコークス炉窯口部の
乾留促進方法である。
【0011】
【作用】この発明においては、断熱部との接合部は装入
炭がガス通路に侵入しないよう密接し、内部にガス通路
を形成した断面がほぼ凹形状で、側面部厚さが前面部厚
さより厚く、かつ上端面が外向きに傾斜し、下端面が内
向きに傾斜した補強用ファイバー入りのキャスタブル製
縦長の耐熱部材の複数個を、縦向きに配列し、上下端の
傾斜面を隙間をもって対向させて連結部材で本体金物に
固定したことによって、高温に晒され、かつ、装入炭に
より押圧される耐熱部材は、熱変形や腐食に強く、耐久
性に優れると共に、キャスタブルの使用で耐久性と経済
性も改善される。また、耐熱部材の側面部厚さを前面部
厚さより厚くしたことによって、ガス通路に侵入した発
生コークス炉ガスの燃焼により得られた熱を炭化室内装
入炭に有効に伝達し、炉壁側への熱伝達を少なくして、
ドアーフレームからの抜熱による熱損失を抑制すること
ができる。さらに、本体金物への連結部材は、キャスタ
ブル中に埋設すれば、高温燃焼ガスに晒されることな
く、耐久性を維持できる。さらにまた、断熱部と密着し
た耐熱部材は、箱型のガス通路を形成し、また、上下端
の傾斜面を隙間をもって対向させて取り付けたので、重
力装炭により装入された装入炭のガス通路への侵入を防
止しつつ炭化室からガス通路へのコークス炉ガス流れを
確保することができるのである。この結果、空気または
酸素によるコークス炉ガスの安定的な燃焼が可能とな
る。
【0012】この発明における補強用ファイバーとして
は、各種スチールファイバー、カーボンファイバー、セ
ラミックファイバー等を使用することができる。ガス通
路を流れる乾留中に発生したコークス炉ガスの一部を吹
き込みノズルから吹き込む空気または酸素により燃焼さ
せる場合のガス通路の温度は、600℃以上とすること
が必要である。これは、乾留中に発生するコークス炉ガ
ス中にはタール成分が含有されており、600℃以下で
は一部コンデンスし炭化室とガス通路の空隙部を閉塞す
る恐れがあるからである。また、乾留末期の窯口部コー
クス端面温度は、700℃以上となるように加熱するこ
とが好ましい。その理由は、乾留不足による窯出し時の
黒煙・粉塵発生防止、コークスの収縮確保の観点から当
然のことである。ガス通路温度の上限については、温度
上昇に伴う炉蓋の本体金物の熱歪みによるシール性悪化
の程度を勘案して決定すればよい。
【0013】
【実施例】
実施例1 以下にこの発明方法の詳細を使用する炉蓋の一例を示す
図1ないし図3に基づいて説明する。図1はこの発明方
法に使用する炉蓋の概略横断面図、図2は図1のa−a
矢視図、図3は同じくこの発明方法に使用する炉蓋の断
熱部材嵌合部の模式図である。図1ないし図3におい
て、1はこの発明方法に使用する炉蓋で、炉蓋1は本体
金物2、断熱材3、内部にガス通路4を形成せしめた断
面凹状の耐熱部材5、断熱材3に耐熱部材5を密着固定
する連結部材6およびガス通路4への空気吹き込みノズ
ル7とからなる。耐熱部材5は、補強用ファイバーを混
入したキャスタブルで形成し、装入炭のガス通路4への
侵入を防止するため、図2、図3に示すとおり、上端面
を外向き傾斜面8とし、下端面を内向き傾斜面9とな
し、耐熱部材5の複数個を、縦向きに配列して上下端の
傾斜面を隙間10をもって対向させ、各耐熱部材5、5
間の間隔Aは、50mm以下とし、重複部Bを50mm
以上として隙間10を設けて連結部材6により断熱材3
に密着固定することが好ましい。この耐熱部材5、5間
の間隔Aを50mm以下としたのは、これ以上ではガス
通路4への装入炭の侵入が十分防止できないことがテス
トにより確認されたからである。また、この耐熱部材
5、5間の間隔Aは、ガス通路4と炭化室とのガス流れ
確保の点から広い方がよく、50mm以下でできるだけ
広い方が好ましい。さらに、各耐熱部材5、5間の重複
部Bを50mm以上としたのは、ガス通路4への装入炭
の侵入防止のためには最低50mmが必要なことをテス
トにより確認したからである。耐熱部材5、5間の間隔
Aを50mm以下、ガス通路4との間隔Bを50mm以
上とし、炭化室の炉壁11と耐熱部材5との隙間を、従
来一般に用いられてきた図4に示す炉蓋並みに10〜2
0mmに設定する。
【0014】また、耐熱部材5は、側面部厚みDを前面
部厚みCより厚くし、ガス通路4に侵入した発生コーク
ス炉ガスの燃焼により得られた熱を炭化室内石炭層に有
効に伝達し、炉壁11側への熱伝達を少なくして、ドア
ーフレーム12からの抜熱による熱損失を抑制する。耐
熱部材5の側面部厚みDと前面部厚みCとの比率は、使
用する耐熱部材5の断熱性能により異なるが、概ねD/
C=2以上とすればドアーフレーム12への抜熱量を最
小限度に抑えることができる。また前面部厚みCは、熱
容量を小さくするために薄い方が好ましく、強度の得ら
れる範囲内で適宜選択すればよい。さらに、ガス通路4
への空気吹き込みノズル7は、炉蓋1の本体金物2下端
に設けられ、耐熱部材5、5間の隙間10からガス通路
4内に流入した発生コークス炉ガスを、空気を吹き込ん
で点火燃焼させるよう構成されている。なお、空気吹き
込みノズル7の先端には、図示していないがイグニッシ
ョンプラグ等の着火装置が設けられている。
【0015】上記のとおり構成したことによって、各耐
熱部材5、5の外向き傾斜面8と内向き傾斜面9間の隙
間10からガス通路4内に流入した発生コークス炉ガス
は、空気吹き込みノズル7からガス通路4内に吹き込ま
れる空気によって燃焼し、ガス通路4の煙突効果によっ
て上部空間に導出される間に、燃焼熱が各耐熱部材5の
前面を介して炭化室内の装入炭13に伝達され、各耐熱
部材5の前面に接触した装入炭13が加熱されて、乾留
が促進される。また、各耐熱部材5の側面部厚みDを前
面部厚みCより厚くしたことによって、ガス通路4に侵
入した発生コークス炉ガスの燃焼により得られた熱が炭
化室内の装入炭13に有効に伝達され、炉壁11側への
熱伝達が少なくなって、ドアーフレーム12からの抜熱
による熱損失を抑制することができる。
【0016】実施例2 炉高7,125mm、炉幅460mm、炉長16,50
0mmのコークス炉において、稼働率95%、平均フリ
ュー温度1038℃、装入炭水分6.1%、平均装入嵩
密度780kg/m3の調湿炭操業条件下で、押出機側
の炉蓋を図1(本発明例・2種類)、図4(比較例
1)、図5(比較例2)に示す4種類に変更して、窯口
部コークスの昇温状況、コークスの火落ち状況、炉蓋か
らの黒煙発生状況およびガス通路への装入炭の漏れ込み
状況を調査した。各炉蓋の諸元を第1表に示す。なお窯
口コークスの昇温状況の調査のために、各炉蓋ともに炉
低より3mの位置で炉蓋中央部に測温孔を設け、装入石
炭層もしくはコークス層の炉蓋に接する端面の温度とガ
ススペースの温度を測定した。図1(本発明例・2種
類)、図4(比較例2)の場合は、炉蓋下部より30c
mの位置に燃焼用の空気吹き込みノズルを設置し、ノズ
ル先端には電気的スパークによる着火装置を設け、装炭
実施2時間後から乾留中に発生するコークス炉ガスの一
部を燃焼させ、ガス通路の温度を800℃に保持した。
試験結果を表2に示す。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】表2に示すとおり、窯出し時における窯口
部コークスの炉蓋に接する端面の温度は、比較例1の従
来炉蓋では、561℃で十分なコークス化温度に達して
いるとは言えず、窯出し時の目視観察でもこのことは認
められた。調湿炭操業で装入時窯口部圧力が増大その結
果比較例1の従来炉蓋ではガス漏れが認められた。これ
に対し、本発明例1,2では、コークス端面温度は81
4℃と十分なコークス化温度に到達していることが確認
された。ドアフレーム温度、バックステー温度共に若干
上昇しているものの操業バラツキの範囲内であり問題と
なる温度ではない。さらにガス漏れは全く認められず、
ガス通路への石炭漏れ込みも全く認められなかった。
【0020】一方、比較例2では、コークス端面温度は
比較例1の従来炉蓋に比べ上昇しているものの、本発明
例1、2には及ばなかった。また、ドアフレーム温度、
バックステー温度は、従来炉蓋に比べいずれも大幅に上
昇している。ガス漏れについては、全く認められなかっ
たものの、ガス通路への石炭漏れ込みは非常に多く、通
常の操業では容認できるものではなかった。本発明例で
の火落ち時間は、窯口部での昇温が早く、乾留遅れが改
善されたことによって、本発明例1で20.6時間、本
発明例2で20.9時間へと大幅に改善された、比較例
1の従来法に比べ2.2時間、比較例2に比べても0.
7時間短縮されており、本発明法の効果の大きいことが
確認された。
【0021】
【発明の効果】以上述べたとおり、補強用ファイバーを
混入したキャスタブル製耐熱部材を空隙部を残して嵌合
して炉蓋の本体金物に取り付け、形成したガス通路へ空
気もしくは酸素を吹き込むこの発明方法によれば、ガス
通路内への装入炭の侵入を防止しつつ炭化室からガス通
路へのガス流れが確保でき、空気または酸素によって安
定的に乾留中の発生ガスの一部を燃焼させることによ
り、ドアフレームの昇温に伴う炉体損傷の畏れなしに、
有効に端部石炭の加熱が可能となり、乾留の均一化、生
産性の向上、乾留熱量の低減およびコークス品質の改善
を図ることができ、コークス炉の乾留効率化とコークス
品質の安定化に大きく寄与する。また、装炭時の窯口圧
力も低減できガス漏れ、黒煙発生も防止され、環境改善
の面においても優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示す概略横断面図であ
る。
【図2】図1のa−a矢視図である。
【図3】この発明の一実施例の断熱部材嵌合部の模式図
である。
【図4】従来の炉蓋構造例の一例を示す概略横断面図で
ある。
【図5】従来の炉蓋構造例の他の一例を示す概略横断面
図である。
【符号の説明】
1、42、51 炉蓋 2、52 本体金物 3、53 断熱材 4、56 ガス通路 5 耐熱部材 6、54 連結部材 7 空気吹き込みノズル 8 外向き傾斜面 9 内向き傾斜面 10 隙間 11、41 炉壁 12 ドアーフレーム 13、44 装入炭 43 断熱煉瓦 55 耐熱板 57 管

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コークス炉の炉蓋の本体金物の内側に設
    けた断熱部に、断熱部との接合部は装入炭がガス通路に
    侵入しないよう密接し、内部にガス通路を形成した断面
    がほぼ凹形状で、側面部厚さが前面部厚さより厚く、か
    つ上端面が外向きに傾斜し、下端面が内向きに傾斜した
    補強用ファイバー入りのキャスタブル製縦長の耐熱部材
    の複数個を、縦向きに配列し、上下端の傾斜面を隙間を
    もって対向させて連結部材で本体金物に固定し、垂直方
    向に形成せしめたガス通路に空気もしくは酸素を吹き込
    み、乾留中の発生コークス炉ガスの一部を燃焼させるこ
    とを特徴とするコークス炉窯口部の乾留促進方法。
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