JP2526000B2 - コ―クス炉炭化室群の気密性の測定方法及び炭化室の補修方法 - Google Patents

コ―クス炉炭化室群の気密性の測定方法及び炭化室の補修方法

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JP2526000B2
JP2526000B2 JP4239355A JP23935592A JP2526000B2 JP 2526000 B2 JP2526000 B2 JP 2526000B2 JP 4239355 A JP4239355 A JP 4239355A JP 23935592 A JP23935592 A JP 23935592A JP 2526000 B2 JP2526000 B2 JP 2526000B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多数の炭化室からなる
コークス炉団の気密性能を定量的に測定する方法及び気
密性不良の炭化室を補修する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に工業用室炉式大型コークス炉は、
多数のそれぞれ独立した炭化室と燃焼室が交互に隣接し
構成されており、一般に炭化室100室前後を配置して
1炉団を構成している。更に、1炉団のコークス炉は、
石炭乾留中に発生するコークス炉発生ガス(以下COG
と称する。)を安定的に吸引する為に、炭化室20〜3
0室分程度を一括吸引する集合管単位に区分されてい
る。
【0003】図1のCOG吸引排送経路の説明図に示す
ように、炭化室で発生したCOGはベンド管2の安水ス
プレー3によるエジェクター吸引力により各上昇管1よ
り導かれ、更に、COGは、集合管であるドライメーン
4、サクションメーン5を介してその下流側に設けた吸
引ブロワー(図示せず)によって、ガス精製工程に圧送
される。
【0004】尚、COGの圧送を効果的に行うため、ド
ライメーンの圧力を5〜10mmAq程度に保持すべ
く、サクションメーン5に設置されているダンパー6の
開度を自動的に調整する事が一般的である。
【0005】室炉式コークス炉を管理する上で最も重要
な事は、石炭を装入し乾留を行う炭化室の気密性能の維
持である。コークス炉炭化室は、高温に耐えうる硅石煉
瓦を主体に構築されているものの、長年の稼動により硅
石煉瓦相互を接着しているモルタルの剥離・脱落による
目地切れ、あるいは、煉瓦そのものの割れ・欠損等によ
り隣接する燃焼室及び大気との気密性が経年とともに喪
失する傾向にある。特に、炭化室の炉蓋近傍は石炭乾留
後のコークス排出毎に蓋を外すため、その近傍の煉瓦壁
は加熱と冷却の繰り返しからなる熱負荷を受け、損傷し
易い。
【0006】炭化室の気密性能の低下を防止するには、
煉瓦・目地切れ部に対して、モルタル吹きつけ等の補修
を迅速に行う必要があるが、補修能力及びコークス炉の
操業を継続しながらの補修である事から、1日で補修を
する量が限られており、どこの炭化室が損傷している
か、また、対象炭化室のどの部位の損傷が激しいのか、
等を正確に且つ迅速に把握する必要がある。
【0007】従来行われてきた方法としては、例えば、
炭化室硅石煉瓦の目地切れであれば、赤熱コークス押出
し後、炭化室を空の状態とし、熟練作業者が目視にて炭
化室内を観察する事により、損傷炭化室の損傷程度、損
傷部位を特定する事が行われていた。しかし、目視観察
法であると、多数の炭化室の全数を定期的に観察するこ
とは、大変な高熱作業であり効率が極めて悪い作業であ
った。
【0008】これを改善する方法として、例えば、特開
昭54−041902号は、煙道または煙突に設けた煤
煙濃度計の黒煙検知信号とタイミングと装入作業との対
応関係を用いて黒煙を出した炭化室を判別する方法を開
示している。また、特開昭57−094085号に上記
同様の技術開示がある。また、特開平01−03318
4号は、煙道でSO2 濃度を測定し、上記同様の判別を
する方法を開示している。
【0009】上記した各方法は目地切れした等の炭化室
を特定しようとするものであり、最も有用な方法と考え
られるが、石炭装入作業時のトラブル、例えば過装入に
よる炭化室内異常圧力時には、誤った判断をする事にな
ると言う問題点等もあり、更なる改善が要望されてい
た。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】図2の炭化室と燃焼室
の配置態様の一例を示す概要図に示すように、炭化室の
気密性が低下すると、炭化室へ石炭を装入した直後の石
炭乾留初期にはCOGが大量に発生し、COGの一部が
燃焼室側に流入して燃焼室での燃料ガスが不完全燃焼と
なり、黒煙が大気に放出されるという環境上の問題が発
生する。また、石炭乾留末期のCOGの発生が少ない時
期には、炭化室内圧力が低下するので、燃焼室から廃ガ
ス、大気から空気を吸い込む事になり、乾留中のコーク
スの燃焼及び発生したCOGが燃焼することとなる。
【0011】大型のコークス炉においては、4〜6炉団
程度、炭化室数にすると400〜600程度の規模とな
り、これら多数の炭化室の内、損傷の激しい炭化室を迅
速に且つ正確に把握し、補修する事はコークス炉の寿命
延長の観点から重要であると同時に、乾留中のコークス
の燃焼、発生COGの燃焼は歩留りの低下を招き、コー
クス製造コストの上昇につながる事からも改善が必要で
あった。
【0012】更には、炭化室内を目視観察する作業は、
典型的な高熱作業であり、昨今の作業環境改善ニーズの
高まりからも、その軽減を図ることが強く望まれてい
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】
(1)本発明は、コークス炉発生ガス(COG)集合管
単位で、ドライメーン圧力設定値を変化させながら、コ
ークス炉発生ガスの発熱量またはガス組成を測定し、該
測定値と標準値を比較することを特徴とするコークス炉
炭化室群の気密性の測定方法である。
【0014】また本発明は、上記(1)項記載の方法で
炉団内のコークス炉発生ガス集合管単位の気密性の不良
の炭化室群を把握し、次いで当該炭化室群の気密性の不
良の炭化室を個別に検知し、当該炭化室の不良箇所を溶
射補修することを特徴とする炭化室の補修方法である。
【0015】
【作用】本発明は、COG集合管単位で、ドライメーン
圧力設定値を変化させながら、コークス炉発生ガスの発
熱量またはガス組成を測定するので、COG集合管単
位、即ち炭化室20〜30室群からの平均されたCOG
発熱量またはガス組成が得られる。
【0016】しかもドライメーン圧力設定値を変化、具
体的にはドライメーン圧力設定値を低下させるので炭化
室からドライメーンへガスが流れ易くなる。
【0017】結果として炭化室に隣接する燃焼室との間
に目地切れ等があったり、あるいは、炭化室と外気との
間に目地切れ等が存在すると酸素含有ガス(燃焼排ガ
ス、大気)が炭化室に流入し、COGの一部を酸化する
ので、COG発熱量を低下したりあるいはガス組成割合
を変動させる。従って、当該炭化室群に装入した石炭の
種類等でCOG発熱量またはガス組成は既知なのでその
標準値と比較することでコークス炉炭化室群の気密性の
良否が判定できる。
【0018】上記したように、炭化室の気密性が低下す
ると、燃焼室から例えば酸素分5%程度の燃焼廃ガスが
流入する。また、場合によっては大気を吸い込み、これ
らが乾留中に発生しているCOGを燃焼させる事にな
る。従って、炭化室の気密性能が低下するほど、言い換
えれば、燃焼廃ガスあるいは空気の炭化室への流入が多
い程、発生COG中の可燃性成分割合が低下し、また、
燃焼廃ガスあるいは空気中の窒素がCOG中に混入する
ので、COG中の窒素割合が上昇し、結果的にガス組成
が変動することになる。
【0019】上記コークス炉発生ガスの発熱量またはガ
ス組成の測定は、コークス炉での石炭装入作業とか、乾
留完了後のコークス押出し作業等を行っていない時、即
ち、対象とする炭化室群が閉鎖状態にある時に行うと外
乱が侵入しないので精度良く測定できる。
【0020】また本発明は、上記測定結果から気密性能
の低下している炭化室群を選定し、その炭化室群を対象
として気密性の不良の炭化室を個別に検知する。例えば
当該炭化室のそれぞれに設置されている上昇管1を介し
てCOGのサンプリングを行い、COG発熱量またはガ
ス組成成分値を測定して標準値と比較することにより当
該乾留時間帯で、亀裂、目地切れ等により気密性の不良
な炭化室を特定することができる。
【0021】また、コークス押し出し後の炭化室に隣接
する燃焼室に発煙筒を投入すると、有色発煙が亀裂、目
地切れ等から流出するので損傷箇所を特定できる。ある
いは熟練作業者による目視観察のみによっても損傷箇所
を特定できる。
【0022】上記特定の炭化室群から気密性不良の炭化
室を特定し、当該炭化室の損傷部位の特定からなる測定
作業は、4〜6炉団、400〜600炭化室数の内の2
0〜30室を対象とするものであり、大幅の作業負荷、
時間の軽減となる。
【0023】上記のようにして対象炭化室毎に損傷部位
が特定されるとモルタル吹付け補修あるいは溶射補修に
より修復できるものである。
【0024】
【実施例】4炉団からなるコークス炉において、炭化室
25室毎にサクションメーンが設置されており、4炉団
合計で15個の集合管がある。図1に示したように、サ
クションメーン5の途中にサンプリング管7を設け、ダ
ンパー6の開度を調節してドライメーン4の設定圧力値
をそれぞれ7,6,5mmAqの3水準に変化させてC
OGをサンプリングした後分析した。
【0025】図3は、ガス組成として窒素含有量、ガス
発熱量について、15個の集合管の内、特に変動の大き
い3個の集合管、即ち、気密性の不良な炭化室を含む炭
化室群と気密性の不良でない平均的な炭化室群を示し
た。図から判る通り、ドライメーン設定圧力値を5mm
Aqに低下させた時、その差が最も明確に現れた。
【0026】この結果を元に、第4コークス炉のC,D
ドライメーン、第2コークス炉Dドライメーンと接続し
ている炭化室のみについて、集中的に炭化室内の目視観
察を行い、損傷炭化室の特定、損傷部位の特定を行い、
溶射補修によって気密性を修復することができた。
【0027】
【発明の効果】本発明は多数の炭化室を集合管単位で特
定し、特定された炭化室群から気密性不良の炭化室を検
知、特定するので高熱作業の大幅な軽減となり、コーク
スの燃焼ロス防止、発生COGの回収量の向上等、大き
な効果を享受する事が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】COG吸引排送経路の説明図。
【図2】炭化室と燃焼室の配置態様の一例を示す概要
図。
【図3】ドライメーン設定圧力値を変化させてCOG中
の窒素含有量、発熱量を測定したドライメーン単位の値
を示す図。
【符号の説明】
1…上昇管 2…ベンド管 3…安水スプレー 4…ドライメーン 5…サクションメーン 6…ダンパー 7…サンプリング管

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コークス炉発生ガス集合管単位で、ドラ
    イメーン圧力設定値を変化させながら、コークス炉発生
    ガスの発熱量またはガス組成を測定し、該測定値と標準
    値を比較することを特徴とするコークス炉炭化室群の気
    密性の測定方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の方法で炉団内のコークス
    炉発生ガス集合管単位の気密性の不良の炭化室群を把握
    し、次いで当該炭化室群の気密性の不良の炭化室を個別
    に検知し、当該炭化室の不良箇所を耐火物で吹付補修す
    ることを特徴とする炭化室の補修方法。
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