JP2951984B2 - 電子放出素子列及びそれを用いた画像表示装置 - Google Patents
電子放出素子列及びそれを用いた画像表示装置Info
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- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J2201/00—Electrodes common to discharge tubes
- H01J2201/30—Cold cathodes
- H01J2201/316—Cold cathodes having an electric field parallel to the surface thereof, e.g. thin film cathodes
- H01J2201/3165—Surface conduction emission type cathodes
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- Cold Cathode And The Manufacture (AREA)
- Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は多数の電子放出素子と前記多数の電子放出素
子から放出される電子ビーム群を変調するためのグリツ
ド電極とを備えた画像表示装置に関する。
子から放出される電子ビーム群を変調するためのグリツ
ド電極とを備えた画像表示装置に関する。
従来、簡単な構造で電子の放出が得られる素子とし
て、例えば、エム・アイ・エリンソン(M.I.Elinson)
等によって発表された冷陰極素子が知られている[ラジ
オ・エンジニアリング・エレクトロン・フイジイツス
(Radio Eng.Electron.Phys.)第10巻,1290〜1296頁,1
965年]。
て、例えば、エム・アイ・エリンソン(M.I.Elinson)
等によって発表された冷陰極素子が知られている[ラジ
オ・エンジニアリング・エレクトロン・フイジイツス
(Radio Eng.Electron.Phys.)第10巻,1290〜1296頁,1
965年]。
これは、基板上に形成された小面積の薄膜に、膜面に
平行に電流を流すことにより、電子放出が生ずる現象を
利用するもので、一般には表面伝導形放出素子と呼ばれ
ている。
平行に電流を流すことにより、電子放出が生ずる現象を
利用するもので、一般には表面伝導形放出素子と呼ばれ
ている。
この表面伝導形放出素子としては、前記エリンソン等
により開発されたSnO2(Sb)薄膜を用いたものの他、Au
薄膜によるもの[ジー・デイトマー:“スイン・ソリド
・フイルムス”(G.Dittmer:“Thin Solid Films"),9
巻,317頁,(1972年)]ITO薄膜によるもの(エム・ハ
ートウエル・アンド・シー・ジー・フオンスタツド:
“アイ・イー・イー・イー・トランス・イー・デイー・
コンフ”(M.Hartwell and c.G.Fonstad:“IEEE Tra
ns.ED Conf.")519頁,(1975年)]、カーボン薄膜に
よるもの[荒木久他:“真空",第26巻,第1号,22頁,
(1983年)]、さらには、特開平1−200532号公報、特
開平1−105445号公報、特開平1−93024号公報、特開
平1−97354に記載されもの等がある。
により開発されたSnO2(Sb)薄膜を用いたものの他、Au
薄膜によるもの[ジー・デイトマー:“スイン・ソリド
・フイルムス”(G.Dittmer:“Thin Solid Films"),9
巻,317頁,(1972年)]ITO薄膜によるもの(エム・ハ
ートウエル・アンド・シー・ジー・フオンスタツド:
“アイ・イー・イー・イー・トランス・イー・デイー・
コンフ”(M.Hartwell and c.G.Fonstad:“IEEE Tra
ns.ED Conf.")519頁,(1975年)]、カーボン薄膜に
よるもの[荒木久他:“真空",第26巻,第1号,22頁,
(1983年)]、さらには、特開平1−200532号公報、特
開平1−105445号公報、特開平1−93024号公報、特開
平1−97354に記載されもの等がある。
これらの表面伝導形放出素子は、 1)高い電子放出効率が得られる、 2)構造が簡単であるため、製造が容易である、 3)同一基板上に多数の素子を配列形成できる、 4)応答速度が速い、 等の利点があり、今後広く応用される可能性をもってい
る。
る。
とりわけ、近年の成膜技術やフオトリソグラフイー技
術の急速な進歩とあいまって、基板上に多数の素子を形
成することが可能となりつつあり、マルチ電子ビーム源
として、画像表示装置への応用が期待されるところであ
る。
術の急速な進歩とあいまって、基板上に多数の素子を形
成することが可能となりつつあり、マルチ電子ビーム源
として、画像表示装置への応用が期待されるところであ
る。
ところで、これらの電子放出素子を画像表示装置に応
用する場合、一般には、基板上に多数の素子を配列形成
し、各素子間を薄膜もしくは厚膜の電極で電気的に配線
し、マルチ電子ビーム源として用いるが、配線抵抗で生
じる電圧降下のために、各素子毎に印加される電圧がば
らついてしまうという現像が起きる。その結果、各放出
素子から放出される電子ビームの電流量にばらつきが生
じ、形成される画像に輝度(濃度)むらが起きるという
問題が発生していた。
用する場合、一般には、基板上に多数の素子を配列形成
し、各素子間を薄膜もしくは厚膜の電極で電気的に配線
し、マルチ電子ビーム源として用いるが、配線抵抗で生
じる電圧降下のために、各素子毎に印加される電圧がば
らついてしまうという現像が起きる。その結果、各放出
素子から放出される電子ビームの電流量にばらつきが生
じ、形成される画像に輝度(濃度)むらが起きるという
問題が発生していた。
第5図は、この問題をより詳しく説明するための図
で、(a)は電子放出素子と配線抵抗及び電源を含む等
価回路図であり、(b)は各電子放出素子の正極と負極
の電位を示す図、また(c)は各素子の正負極間に印加
される電圧を示す図である。第5図(a)は、並列接続
されたN個の電子放出素子DI〜DNと電源VEとを接続した
回路を示すもので、電源の正極と素子DIの正極を、また
電源の負極と素子DNの負極を接続したものである。ま
た、各素子を並列に結ぶ共通配線は、図に示すように隣
接する素子間でrの抵抗値を有するものとする。(画像
表示装置では、電子ビームのターゲツトとなる画素は、
通常等ピツチで配列されている。従って、電子放出素子
も空間的に等間隔をもって配列されており、これらを結
ぶ配線は幅や膜厚が製造上ばらつかない限り、素子間で
等しい抵抗値を有する。) また、全ての電子放出素子DI〜DNは、ほぼ等しい抵抗
値Rdを各々有するものとする。
で、(a)は電子放出素子と配線抵抗及び電源を含む等
価回路図であり、(b)は各電子放出素子の正極と負極
の電位を示す図、また(c)は各素子の正負極間に印加
される電圧を示す図である。第5図(a)は、並列接続
されたN個の電子放出素子DI〜DNと電源VEとを接続した
回路を示すもので、電源の正極と素子DIの正極を、また
電源の負極と素子DNの負極を接続したものである。ま
た、各素子を並列に結ぶ共通配線は、図に示すように隣
接する素子間でrの抵抗値を有するものとする。(画像
表示装置では、電子ビームのターゲツトとなる画素は、
通常等ピツチで配列されている。従って、電子放出素子
も空間的に等間隔をもって配列されており、これらを結
ぶ配線は幅や膜厚が製造上ばらつかない限り、素子間で
等しい抵抗値を有する。) また、全ての電子放出素子DI〜DNは、ほぼ等しい抵抗
値Rdを各々有するものとする。
前記第5図(a)の回路図に於て、各素子の正極及び
負極の電位を示したのが第5図(b)である。図の横軸
は、DI〜DNの素子番号を示し、縦軸は電位を示す。●印
は各素子の正極電位、■印は負極電位を表わしており、
電位分布の傾向を見易くするため、便宜的に●印(■
印)を実線で結んでいる。
負極の電位を示したのが第5図(b)である。図の横軸
は、DI〜DNの素子番号を示し、縦軸は電位を示す。●印
は各素子の正極電位、■印は負極電位を表わしており、
電位分布の傾向を見易くするため、便宜的に●印(■
印)を実線で結んでいる。
本図から明らかなように、配線抵抗rによる電圧降下
は、一様に起こるわけではなく、正極側の場合は、素子
DIに近い程急峻であり、逆に負極側では、素子DN近い程
急峻になっている。これは、正極側ではDIに近い程、配
線抵抗rを流れる電流が大きく、また、負極側ではDNに
近い程、大きな電流が流れるためである。
は、一様に起こるわけではなく、正極側の場合は、素子
DIに近い程急峻であり、逆に負極側では、素子DN近い程
急峻になっている。これは、正極側ではDIに近い程、配
線抵抗rを流れる電流が大きく、また、負極側ではDNに
近い程、大きな電流が流れるためである。
これから、各素子の正負極間に印加される電圧をプロ
ツトしたのが第5図(c)である。図の横軸は、DI〜DN
の素子番号、縦軸は印加電圧を各々示し、第5図(b)
と同様傾向を見易くするために便宜的に を実線で結んでいる。
ツトしたのが第5図(c)である。図の横軸は、DI〜DN
の素子番号、縦軸は印加電圧を各々示し、第5図(b)
と同様傾向を見易くするために便宜的に を実線で結んでいる。
本図から明らかなように、第5図(a)のような回路
の場合には、両端の素子(DI及びDN)に近い程大きな電
圧が印加され、中央部付近の素子では印加電圧が小さく
なる。
の場合には、両端の素子(DI及びDN)に近い程大きな電
圧が印加され、中央部付近の素子では印加電圧が小さく
なる。
従って、各電子放出素子から放出される電子ビーム
は、両端の素子程ビーム電流が大きくなり、画像表示装
置に応用した場合、極めて不都合である。(例えば、両
端に近い部分の画像は濃度が濃く、中央部付近の濃度は
淡くなってしまう。) 以上、示したような電子放出素子毎の印加電圧のばら
つきの程度は並列接続される電子放出素子の数が多いほ
ど顕著となる傾向がある。
は、両端の素子程ビーム電流が大きくなり、画像表示装
置に応用した場合、極めて不都合である。(例えば、両
端に近い部分の画像は濃度が濃く、中央部付近の濃度は
淡くなってしまう。) 以上、示したような電子放出素子毎の印加電圧のばら
つきの程度は並列接続される電子放出素子の数が多いほ
ど顕著となる傾向がある。
そこで、画素数の多い(すなわち、多数の電子放出素
子を必要とする)大容量表示装置を実現しようとする場
合には、第6図に示すように電子放出素子を複数の群に
分割し、並列接続された各群を直列接続する方法が考え
られる。第6図の場合電子放出素子はm個の群に分けら
れ、各群毎にn個の電子放出素子が並列接続されてい
る。(電子放出素子の総数をNとするとN=m×nであ
る)。
子を必要とする)大容量表示装置を実現しようとする場
合には、第6図に示すように電子放出素子を複数の群に
分割し、並列接続された各群を直列接続する方法が考え
られる。第6図の場合電子放出素子はm個の群に分けら
れ、各群毎にn個の電子放出素子が並列接続されてい
る。(電子放出素子の総数をNとするとN=m×nであ
る)。
この方法によれば、各電子放出素子に印加される電圧
のばらつきは、前記第5図に示したN個の素子すべてを
並列接続する場合と比較して、大幅に低減する事がで
き、各電子放出素子から放出される電子ビームの電流量
のばらつきが低減される。
のばらつきは、前記第5図に示したN個の素子すべてを
並列接続する場合と比較して、大幅に低減する事がで
き、各電子放出素子から放出される電子ビームの電流量
のばらつきが低減される。
具体的に、前記複数個(N=m×n個)の電子放出素
子を並列隣接と直列接続を組合せて、直線状に結線され
た電子放出素子列とする為には第7図(a)に示すよう
な方法が行われる。第7図(a)は、例えばガラスなど
のような電気的絶縁性の基板(不図示)上に配列形成さ
れた複数の電子放出素子101を金属などの電気的良導体
を用いた配線電極103で接続した一列を示すための平面
図で、図中101で示される電子放出素子の一部分である1
02(黒く塗られた部分)は電子放出部を示している。
子を並列隣接と直列接続を組合せて、直線状に結線され
た電子放出素子列とする為には第7図(a)に示すよう
な方法が行われる。第7図(a)は、例えばガラスなど
のような電気的絶縁性の基板(不図示)上に配列形成さ
れた複数の電子放出素子101を金属などの電気的良導体
を用いた配線電極103で接続した一列を示すための平面
図で、図中101で示される電子放出素子の一部分である1
02(黒く塗られた部分)は電子放出部を示している。
しかし、第7図(a)に示した配線パターンを用いた
電子放出素子列に於ては、とりわけ、その素子列を構成
する電子放出素子が先述した表面伝導形放出素子である
場合には、その素子列上部に配設され表面伝導形放出素
子より放出された電子ビームの照射により発光するター
ゲツト(不図示)の面上での発光点の位置が第7図
(a)に示した様にy方向にずれてしまうという問題が
生じた。
電子放出素子列に於ては、とりわけ、その素子列を構成
する電子放出素子が先述した表面伝導形放出素子である
場合には、その素子列上部に配設され表面伝導形放出素
子より放出された電子ビームの照射により発光するター
ゲツト(不図示)の面上での発光点の位置が第7図
(a)に示した様にy方向にずれてしまうという問題が
生じた。
このような発光点の位置ずれの問題は、前記第7図に
示す配線パターンの電子放出素子列を複数列設け、これ
らの画像表示装置のマルチ電子ビーム源として応用した
場合には、表示画像の品位を低下し忠実な画像の再現に
おいて支障をきたしてしまう。
示す配線パターンの電子放出素子列を複数列設け、これ
らの画像表示装置のマルチ電子ビーム源として応用した
場合には、表示画像の品位を低下し忠実な画像の再現に
おいて支障をきたしてしまう。
そこで、本発明の目的は、多数の表面伝導形放出素子
から成るマルチ電子ビーム源を用いた画像表示装置にお
いて表示画像全体の輝度むらを無くすとともに輝点のず
れによる表示画像全体の品位の低下を防止して忠実な画
像を再現し得る画像表示装置を提供することにある。
から成るマルチ電子ビーム源を用いた画像表示装置にお
いて表示画像全体の輝度むらを無くすとともに輝点のず
れによる表示画像全体の品位の低下を防止して忠実な画
像を再現し得る画像表示装置を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕 本発明は、基板面に沿って並設された一対の電極間
に、該一対の電極を介して電圧が印加される電子放出部
を有する電子放出素子の複数が並列接続された並列接続
群を複数有し、該複数の並列接続群が直列接続されて成
る電子放出素子列であって、前記電子放出素子列を構成
する複数の電子放出素子の全てが同一直線上に配列さ
れ、且つ、前記電子放出素子列を構成する複数の電子放
出素子の全てが、それぞれの電子放出部に流れる電流の
向きが同一方向となる様に配列されていることを特徴と
する電子放出素子列であり、 更に、本発明は、前記複数の電子放出素子の全てが等
間隔に並べられている電子放出素子列であり、 更に、本発明は、前記複数の電子放出素子の全てが、
前記直線に沿って並べられている電子放出素子列であ
り、 更に、本発明は、基板面に沿って並設された一対の電
極間に、該一対の電極を介して電圧が印加される電子放
出部を有する電子放出素子の複雑が並列接続された並列
接続群を複数有し、該複数の並列接続群が直列接続され
て成る電子放出素子列が複数列と、前記電子放出素子か
ら放出された電子ビームの照射により発光するターゲッ
トと、前記複数の電子放出素子とXYマトリックス状に配
設された複数の変調グリッド電極とを有する画像表示装
置であって、前記電子放出素子列を構成する複数の電子
放出素子の全てが同一直線上に配列され、且つ、前記電
子放出素子列を構成する複数の電子放出素子の全てが、
それぞれの電子放出部に流れる電流の向きが同一方向と
なる様に配列されていることを特徴とする画像表示装置
であり、 更に、本発明は、前記画像表示装置が有する全ての電
子放出素子が、それぞれの電子放出部に流れる電流の向
きが同一方向となる様に配列されている画像表示装置で
あり、 更に、本発明は、前記電子放出素子列を構成する複数
の電子放出素子の全てが等間隔に並べられている画像表
示装置であり、 更に、本発明は、前記電子放出素子列を構成する複数
の電子放出素子の全てが、前記直線に沿って並べられて
いる画像表示装置である。
に、該一対の電極を介して電圧が印加される電子放出部
を有する電子放出素子の複数が並列接続された並列接続
群を複数有し、該複数の並列接続群が直列接続されて成
る電子放出素子列であって、前記電子放出素子列を構成
する複数の電子放出素子の全てが同一直線上に配列さ
れ、且つ、前記電子放出素子列を構成する複数の電子放
出素子の全てが、それぞれの電子放出部に流れる電流の
向きが同一方向となる様に配列されていることを特徴と
する電子放出素子列であり、 更に、本発明は、前記複数の電子放出素子の全てが等
間隔に並べられている電子放出素子列であり、 更に、本発明は、前記複数の電子放出素子の全てが、
前記直線に沿って並べられている電子放出素子列であ
り、 更に、本発明は、基板面に沿って並設された一対の電
極間に、該一対の電極を介して電圧が印加される電子放
出部を有する電子放出素子の複雑が並列接続された並列
接続群を複数有し、該複数の並列接続群が直列接続され
て成る電子放出素子列が複数列と、前記電子放出素子か
ら放出された電子ビームの照射により発光するターゲッ
トと、前記複数の電子放出素子とXYマトリックス状に配
設された複数の変調グリッド電極とを有する画像表示装
置であって、前記電子放出素子列を構成する複数の電子
放出素子の全てが同一直線上に配列され、且つ、前記電
子放出素子列を構成する複数の電子放出素子の全てが、
それぞれの電子放出部に流れる電流の向きが同一方向と
なる様に配列されていることを特徴とする画像表示装置
であり、 更に、本発明は、前記画像表示装置が有する全ての電
子放出素子が、それぞれの電子放出部に流れる電流の向
きが同一方向となる様に配列されている画像表示装置で
あり、 更に、本発明は、前記電子放出素子列を構成する複数
の電子放出素子の全てが等間隔に並べられている画像表
示装置であり、 更に、本発明は、前記電子放出素子列を構成する複数
の電子放出素子の全てが、前記直線に沿って並べられて
いる画像表示装置である。
本発明において用いられる電子ビーム源は電極間に電
子放出部を有しその電子放出部に電流を流すことで電子
を放出するタイプのいわゆる先述した表面伝導形放出素
子であり、かかる表面伝導形放出素子を用いた本発明の
画像表示装置は、その電子ビーム源のマルチ化における
製作上の容易性並びに装置の低消費電力化等の点で優れ
ている。
子放出部を有しその電子放出部に電流を流すことで電子
を放出するタイプのいわゆる先述した表面伝導形放出素
子であり、かかる表面伝導形放出素子を用いた本発明の
画像表示装置は、その電子ビーム源のマルチ化における
製作上の容易性並びに装置の低消費電力化等の点で優れ
ている。
まず、本発明者らは、本発明を完成する上で、かかる
表面伝導形放出素子の複数個を直列及び並列接続を併有
し電気的に接続して成る第7図(a)に示される様な電
子放出素子列が形成する第7図(b)に示される様なタ
ーゲツト面上の発光点のずれの原因について以下の様に
知見した。
表面伝導形放出素子の複数個を直列及び並列接続を併有
し電気的に接続して成る第7図(a)に示される様な電
子放出素子列が形成する第7図(b)に示される様なタ
ーゲツト面上の発光点のずれの原因について以下の様に
知見した。
即ち、第7図(c)は、前記第7図(a)に示された
電子放出素子列に電源を接続した状態を模式的に表わし
たもので、複数の表面伝導形放出素子が並列接続されて
いる電子放出素子群を電源から近い順に便宜的に第1
群、第2群、第3群、第4群、第5群と順に呼ぶ事とす
る。電源が5×VE[V]の電圧を供給した場合、配線抵
抗により電圧降下を無視すれば配線電極E1の電位は5×
VE[V]、配線電極E2の電位は4×VE[V]…配線電極
E6の電位は0[V]となり、どの表面伝導形放出素子に
もVE[V]の電圧が印加される。この時、第1群の素子
に対しては、配線電極E1が正極、配線電極E2が負極とし
て作用するが、第2群の素子に対しては配線電極E2が正
極、配線電極E3が負極として作用する。同様に見てゆく
と、奇数番目の電子放出素子群に於ては、y軸正方向
(図面上部)に位置する配線電極が正極として働き、逆
に偶数番目の電子放出素子群に於ては、y軸負方向(図
面下部)に位置する配線電極が正極として働く事がわか
る。
電子放出素子列に電源を接続した状態を模式的に表わし
たもので、複数の表面伝導形放出素子が並列接続されて
いる電子放出素子群を電源から近い順に便宜的に第1
群、第2群、第3群、第4群、第5群と順に呼ぶ事とす
る。電源が5×VE[V]の電圧を供給した場合、配線抵
抗により電圧降下を無視すれば配線電極E1の電位は5×
VE[V]、配線電極E2の電位は4×VE[V]…配線電極
E6の電位は0[V]となり、どの表面伝導形放出素子に
もVE[V]の電圧が印加される。この時、第1群の素子
に対しては、配線電極E1が正極、配線電極E2が負極とし
て作用するが、第2群の素子に対しては配線電極E2が正
極、配線電極E3が負極として作用する。同様に見てゆく
と、奇数番目の電子放出素子群に於ては、y軸正方向
(図面上部)に位置する配線電極が正極として働き、逆
に偶数番目の電子放出素子群に於ては、y軸負方向(図
面下部)に位置する配線電極が正極として働く事がわか
る。
ところで、表面伝導形放出素子の場合、かかる素子に
印加する電圧の向き、即ち、電子放出部に流れる電流の
向きにより、放出された電子ビームの飛翔方向に微妙に
異なる事が判明した。
印加する電圧の向き、即ち、電子放出部に流れる電流の
向きにより、放出された電子ビームの飛翔方向に微妙に
異なる事が判明した。
第8図はこの現象を説明する為の図で、103A及び103B
は表面伝導形放出素子に電圧を印加する為に設けられた
配線電極であるが、どちらが正極もしくは負極として作
用するかは、該素子が前記第7図(c)において奇数群
に属しているか偶数群に属しているかにより決まる。該
素子がもし奇数群に属している場合には、配線電極103A
は正極として、103Bは負極として働き、該素子の両端に
VE[V]の電圧を供給するが、この場合、電子放出部10
2より放射される電子ビームは、図中の実線で示すよ
うに、基板面に対する法線方向よりも、やや電極103A寄
りの方向に飛翔する。このように電子ビームが、法線方
向からずれて電極103A寄りの方向に飛翔するのは配線電
極103A及び103Bに印加される電圧により、電子放出部10
2上の空間に、y軸負方向の電界が発生している為と考
えられる。同様に該素子が前記第7図(c)において偶
数群に属している場合には電子放出部102より放射され
る電子ビームは図中の点線で示すように基板面に対す
る法線方向よりもやや電極103B寄りの方向に飛翔する。
は表面伝導形放出素子に電圧を印加する為に設けられた
配線電極であるが、どちらが正極もしくは負極として作
用するかは、該素子が前記第7図(c)において奇数群
に属しているか偶数群に属しているかにより決まる。該
素子がもし奇数群に属している場合には、配線電極103A
は正極として、103Bは負極として働き、該素子の両端に
VE[V]の電圧を供給するが、この場合、電子放出部10
2より放射される電子ビームは、図中の実線で示すよ
うに、基板面に対する法線方向よりも、やや電極103A寄
りの方向に飛翔する。このように電子ビームが、法線方
向からずれて電極103A寄りの方向に飛翔するのは配線電
極103A及び103Bに印加される電圧により、電子放出部10
2上の空間に、y軸負方向の電界が発生している為と考
えられる。同様に該素子が前記第7図(c)において偶
数群に属している場合には電子放出部102より放射され
る電子ビームは図中の点線で示すように基板面に対す
る法線方向よりもやや電極103B寄りの方向に飛翔する。
この結果、奇数群の電子放出素子による発光点と、偶
数群の電子放出素子による発光点は、電子ビームが法線
方向からそれた分だけずれる事となり、前記第7図
(b)に示した様な発光点列となってしまっていたもの
と考えられる。
数群の電子放出素子による発光点は、電子ビームが法線
方向からそれた分だけずれる事となり、前記第7図
(b)に示した様な発光点列となってしまっていたもの
と考えられる。
以上の知見に基づき本発明者らは、前記電子放出素子
列を構成する並列及び直列接続を併有し電気的に接続さ
れた複数の表面伝導形放出素子の各々に印加される電圧
の向きが全て同一方向となる様に即ち、個々の表面伝導
形放出素子の電子放出部に流れる電流の向きが全て同一
方向となる様に前記複数の表面伝導形放出素子を配設す
ることにより、先述した発光点列のずれを解決し得る事
を知見し本発明に至った。
列を構成する並列及び直列接続を併有し電気的に接続さ
れた複数の表面伝導形放出素子の各々に印加される電圧
の向きが全て同一方向となる様に即ち、個々の表面伝導
形放出素子の電子放出部に流れる電流の向きが全て同一
方向となる様に前記複数の表面伝導形放出素子を配設す
ることにより、先述した発光点列のずれを解決し得る事
を知見し本発明に至った。
本発明において、前記電子放出素子列を構成する複数
の表面伝導形放出素子のより具体的な配設方法について
第2図及び第3図を用いて更に説明する。
の表面伝導形放出素子のより具体的な配設方法について
第2図及び第3図を用いて更に説明する。
第2図は、本発明における電子放出素子列の一態様を
示した平面図である。
示した平面図である。
第2図に示された電子放出素子列は、基体(不図示)
面上に接続電極103にて並列に接続された3個の表面伝
導形放出素子を一つの群とし、前記電子放出素子群の複
数群をさらに接続電極103にて直列接続して形成された
素子列である。この素子列において、各表面伝導形放出
素子101は、等間隔で且つ直線状に配列されている。
又、表面伝導形放出素子101は、接続電極103と電気的に
接続された一対の電極(高電位側電極105と低電位側電
極104)間に電子放出部102を有して成るが、本態様にお
いては、かかる表面伝導形放出素子101の複数個を前記
の様に配列するに際して光電位側電極105と低電位側電
極104とが必ず交互に配列される様にする。
面上に接続電極103にて並列に接続された3個の表面伝
導形放出素子を一つの群とし、前記電子放出素子群の複
数群をさらに接続電極103にて直列接続して形成された
素子列である。この素子列において、各表面伝導形放出
素子101は、等間隔で且つ直線状に配列されている。
又、表面伝導形放出素子101は、接続電極103と電気的に
接続された一対の電極(高電位側電極105と低電位側電
極104)間に電子放出部102を有して成るが、本態様にお
いては、かかる表面伝導形放出素子101の複数個を前記
の様に配列するに際して光電位側電極105と低電位側電
極104とが必ず交互に配列される様にする。
次に第3図は、本発明における電子放出素子列の別の
態様を示した平面図である。
態様を示した平面図である。
第3図に示された電子放出素子は、前記第2図に示さ
れた電子放出素子列において、各電子放出素子群の直列
接続部分にあたる表面伝導形放出素子の低電位側電極10
4と高電位側電極105とを共通の電極107としたものであ
る。
れた電子放出素子列において、各電子放出素子群の直列
接続部分にあたる表面伝導形放出素子の低電位側電極10
4と高電位側電極105とを共通の電極107としたものであ
る。
以上、本発明における電子放出素子列の具体的態様を
示したが、かかる二態様のみに限定されるものではな
く、電子放出列を構成する並列及び直列接続を併有し電
気的に接続された複数の表面伝導形放出素子の各々の電
子放出部に流れる電流の向きが同一方向となるように複
数の表面伝導形放出素子が配設されているものであれば
良い。
示したが、かかる二態様のみに限定されるものではな
く、電子放出列を構成する並列及び直列接続を併有し電
気的に接続された複数の表面伝導形放出素子の各々の電
子放出部に流れる電流の向きが同一方向となるように複
数の表面伝導形放出素子が配設されているものであれば
良い。
次に、以上述べた電子放出素子列の複数列と、前記電
子放出素子列中の表面伝導形放出素子から放出された電
子ビームの照射により発光するターゲツトと、前記複数
の電子放出素子列とXYマトリツクス状に配設された複数
の変調グリツト電極とを有する本発明の画像表示装置に
ついて以下詳述する。
子放出素子列中の表面伝導形放出素子から放出された電
子ビームの照射により発光するターゲツトと、前記複数
の電子放出素子列とXYマトリツクス状に配設された複数
の変調グリツト電極とを有する本発明の画像表示装置に
ついて以下詳述する。
第1図は本発明の画像表示装置の一具体例を示す図で
あり、図中VCはガラス製の真空容器で、その一部である
FPは、表示面側のフエースプレートを示している。フエ
ースプレートFPの内面には、例えばITOを材料とする透
明電極が形成され、さらにその内側には、赤、緑、青の
蛍光体がモザイク状に塗り分けられ、CRTの分野では公
知のメタルバツク処理が施されている。(透明電極、蛍
光体、メタルバツクは図示せず。)また、前記透明電極
は、加速電圧を印加するために、端子EVを通じて真空容
器外と電気的に接続されている。
あり、図中VCはガラス製の真空容器で、その一部である
FPは、表示面側のフエースプレートを示している。フエ
ースプレートFPの内面には、例えばITOを材料とする透
明電極が形成され、さらにその内側には、赤、緑、青の
蛍光体がモザイク状に塗り分けられ、CRTの分野では公
知のメタルバツク処理が施されている。(透明電極、蛍
光体、メタルバツクは図示せず。)また、前記透明電極
は、加速電圧を印加するために、端子EVを通じて真空容
器外と電気的に接続されている。
また、Sは前記真空容器VCの底面に固定されたガラス
基板で、その上面には、表面伝導形電子放出素子がN個
×l列にわたり配列されている。各列の表面伝導形放出
素子の配設方法は、先述した第2図の如く配設されてい
るが、先述した第3図の如く配設方法であっても構わな
い。各列の配線は、端子Dp1〜DplおよびDm1〜Dmlによっ
て真空容器外と電気的に接続されている。すなわち本装
置では、第2図の接続法による素子列がl列にわたり、
基板S上に形成されている。(1列あたりの素子列はN
個である。)又、装置が有する全ての電子放出素子が、
その電子放出部に流れる電流の向きが同一方向となるよ
うに配設されている。
基板で、その上面には、表面伝導形電子放出素子がN個
×l列にわたり配列されている。各列の表面伝導形放出
素子の配設方法は、先述した第2図の如く配設されてい
るが、先述した第3図の如く配設方法であっても構わな
い。各列の配線は、端子Dp1〜DplおよびDm1〜Dmlによっ
て真空容器外と電気的に接続されている。すなわち本装
置では、第2図の接続法による素子列がl列にわたり、
基板S上に形成されている。(1列あたりの素子列はN
個である。)又、装置が有する全ての電子放出素子が、
その電子放出部に流れる電流の向きが同一方向となるよ
うに配設されている。
また、基板SとフエースプレートFPの中間には、スト
ライプ状のグリツド電極GRが設けられている。グリツド
電極GRは、前記素子列と直交してN本設けられており、
各電極には電子ビームを透過するための空孔Ghが設けら
れている。空孔Ghは、第1図の列のように各電子放出素
子に対応して1個づつ設けてもよいし、あるいは微小な
孔をメツシユ状に多数設けてもよい。各グリツト電極
は、端子GI〜DNによって真空容器外と電気的に接続され
れいる。
ライプ状のグリツド電極GRが設けられている。グリツド
電極GRは、前記素子列と直交してN本設けられており、
各電極には電子ビームを透過するための空孔Ghが設けら
れている。空孔Ghは、第1図の列のように各電子放出素
子に対応して1個づつ設けてもよいし、あるいは微小な
孔をメツシユ状に多数設けてもよい。各グリツト電極
は、端子GI〜DNによって真空容器外と電気的に接続され
れいる。
本パネルでは、l個の電子放出素子列とN個のグリツ
ト電極列により、XYマトリクスが構成されている。電子
放出列を一列づつ順次駆動(走査)するのと同期してグ
リツト電極列に画像1ライン分の変調信号を同時に印加
することにより、各電子ビームの蛍光体への照射を制御
し、画像を1ラインづつ表示していくものである。
ト電極列により、XYマトリクスが構成されている。電子
放出列を一列づつ順次駆動(走査)するのと同期してグ
リツト電極列に画像1ライン分の変調信号を同時に印加
することにより、各電子ビームの蛍光体への照射を制御
し、画像を1ラインづつ表示していくものである。
次に実施例を挙げて本発明を更に詳述に説明する。
(実施例) 実施例1. 第1図に示した本発明の画像表示装置を作製した。
尚、第1図及び第2図に於ては、図示の容易さから、
3素子をもって、1つの群をなしているが、実際に作製
した表示装置に於ては、100素子よりなる電子放出素子
群を、5群形成し、1列あたり500素子(N=500)を配
列した。このような電子放出素子列を、400列(l=40
0)並べ、500×400画素の表示パネルとした。
3素子をもって、1つの群をなしているが、実際に作製
した表示装置に於ては、100素子よりなる電子放出素子
群を、5群形成し、1列あたり500素子(N=500)を配
列した。このような電子放出素子列を、400列(l=40
0)並べ、500×400画素の表示パネルとした。
また、本実施例に用いた表面伝導形放出素子は、第2
図の円の中に、拡大して示された素子101である。該、
表面伝導形放出素子は、以下の手順により作成した。す
なわち、コーニング社製7059ガラスを用いた基板S上
に、まずAuを材料とする厚さ1000Å程度の薄膜104(10
5)を、フオトリソグラフイー、エツチングより形成す
る。薄膜104(105)は、図示のように、素子中央部の一
部が細くくびれた形状とするが、これは後述のフオーミ
ング処理を容易に行なう為である。次に、Niを材料とす
る厚さ1μm程度の薄膜を積層し、配線電極103を形成
するが、その際、前記薄膜パターン104(105)上に、一
部重ねて積層する事により、電気的な、導通を良好なも
のとしておく 次に、従来公知のフオーミング処理により、電子放出
部102を形成する。すなわち、電極103を通じて、薄膜10
4(105)の両端に電圧を印加し、該薄膜を通電加熱す
る。この際、該薄膜の細くくびれた部分が周辺の巾の広
い部分よりも電気抵抗が大きい為、この部分が集中的に
加熱され、その結果一部が変質して不連続膜となり、電
子放出部102が形成される。
図の円の中に、拡大して示された素子101である。該、
表面伝導形放出素子は、以下の手順により作成した。す
なわち、コーニング社製7059ガラスを用いた基板S上
に、まずAuを材料とする厚さ1000Å程度の薄膜104(10
5)を、フオトリソグラフイー、エツチングより形成す
る。薄膜104(105)は、図示のように、素子中央部の一
部が細くくびれた形状とするが、これは後述のフオーミ
ング処理を容易に行なう為である。次に、Niを材料とす
る厚さ1μm程度の薄膜を積層し、配線電極103を形成
するが、その際、前記薄膜パターン104(105)上に、一
部重ねて積層する事により、電気的な、導通を良好なも
のとしておく 次に、従来公知のフオーミング処理により、電子放出
部102を形成する。すなわち、電極103を通じて、薄膜10
4(105)の両端に電圧を印加し、該薄膜を通電加熱す
る。この際、該薄膜の細くくびれた部分が周辺の巾の広
い部分よりも電気抵抗が大きい為、この部分が集中的に
加熱され、その結果一部が変質して不連続膜となり、電
子放出部102が形成される。
以上の手順により、第1図の表示装置に用いた表面伝
導形放出素子を作成したが、次に第4図を用いて、本実
施例の装置の各構成要素の位置関係について説明する。
第4図は、前記第1図の表示装置を、X軸と平行で基板
S面と垂直な面で切った断面の一部を示している。
導形放出素子を作成したが、次に第4図を用いて、本実
施例の装置の各構成要素の位置関係について説明する。
第4図は、前記第1図の表示装置を、X軸と平行で基板
S面と垂直な面で切った断面の一部を示している。
表面伝導形放出素子101が設けられた基板Sは、真空
容器VCの底面から、ho=0.5mmの位置に、図示外の固定
手段により固定されている。ただし、該基板Sと容器底
面との距離hoは、電子ビームの軌道とは、直接関係しな
いので、必ずしも、ho=0.5mmでなくても差し支えな
い。
容器VCの底面から、ho=0.5mmの位置に、図示外の固定
手段により固定されている。ただし、該基板Sと容器底
面との距離hoは、電子ビームの軌道とは、直接関係しな
いので、必ずしも、ho=0.5mmでなくても差し支えな
い。
また、基板S上には、前記第2図(平面図)で説明し
た様に、X方向に沿って、素子群が配列形成されてい
る。
た様に、X方向に沿って、素子群が配列形成されてい
る。
基板Sから、h1=1.0mmの位置には、グリツド電極GR
が設けられているが、その空孔Ghは、直径D1=0.8mmの
円形であり、その中心は、電子放出部102の中心よりも
d=0.3mmほど、正極寄りの位置にある。
が設けられているが、その空孔Ghは、直径D1=0.8mmの
円形であり、その中心は、電子放出部102の中心よりも
d=0.3mmほど、正極寄りの位置にある。
また、グリツド電極GRと、蛍光面(フエースプレート
FPの下面)との距離は、h2=4mmとした。表示動作を行
う際には、表面伝導形放出素子列を順次駆動し、これと
同期してグリツドGRに変調電圧を印加するが、素子を駆
動するには各素子の正負極間に12[V]の電圧を印加し
た。すなわち、本実施例の装置では100素子よりなる群
を5群直列接続して1ラインを構成しているので、第1
図の配線端子DpとDmの間に60[V]を印加した。この
時、素子の負極電位は群毎に異なるが、これをVmと表わ
すと、変調電極GRに印加する変調電圧は、発光させる場
合にはVm+25[V]とし、非発光(電子ビームをカット
オフ)させる場合には、Vm−25[V]とした。(すなわ
ち、群毎にVmの値が異なるので、変調電圧も異なる。)
また、フエースプレート・FP下面の蛍光面には5K[V]
の加速電圧を印加した。
FPの下面)との距離は、h2=4mmとした。表示動作を行
う際には、表面伝導形放出素子列を順次駆動し、これと
同期してグリツドGRに変調電圧を印加するが、素子を駆
動するには各素子の正負極間に12[V]の電圧を印加し
た。すなわち、本実施例の装置では100素子よりなる群
を5群直列接続して1ラインを構成しているので、第1
図の配線端子DpとDmの間に60[V]を印加した。この
時、素子の負極電位は群毎に異なるが、これをVmと表わ
すと、変調電極GRに印加する変調電圧は、発光させる場
合にはVm+25[V]とし、非発光(電子ビームをカット
オフ)させる場合には、Vm−25[V]とした。(すなわ
ち、群毎にVmの値が異なるので、変調電圧も異なる。)
また、フエースプレート・FP下面の蛍光面には5K[V]
の加速電圧を印加した。
以上説明したような構成の表示装置により、500×400
画素のマトリクス表示を行ったが、表示画像の輝度むら
及び発光点列のずれは全くなくなり、文字あるいは図形
を高い画像品位で表示する事が可能となった。
画素のマトリクス表示を行ったが、表示画像の輝度むら
及び発光点列のずれは全くなくなり、文字あるいは図形
を高い画像品位で表示する事が可能となった。
実施例2 本実施例の表面伝導形放出素子はその一部が第3図中
の楕円内に拡大して示された形状を有する素子となって
いる。該電子放出素子は次の様な手順で製造される。す
なわち、まずガラス基板S上にNiもしくはCrを材料とす
る厚さ約5000Åの薄膜104、105、107を真空成膜とフオ
トリソグラフイーエツチングにより形成する。該薄膜パ
ターンはW=2μmの間隔をもって対向して設けられる
が、この105と104,105と107,107と104で挟まれた部分を
ギヤツプと呼ぶ事とする。
の楕円内に拡大して示された形状を有する素子となって
いる。該電子放出素子は次の様な手順で製造される。す
なわち、まずガラス基板S上にNiもしくはCrを材料とす
る厚さ約5000Åの薄膜104、105、107を真空成膜とフオ
トリソグラフイーエツチングにより形成する。該薄膜パ
ターンはW=2μmの間隔をもって対向して設けられる
が、この105と104,105と107,107と104で挟まれた部分を
ギヤツプと呼ぶ事とする。
ギヤツプは電子放出素子が完成した際に、電子放出部
102となる領域であるので、X方向に等間隔で配置され
ている。
102となる領域であるので、X方向に等間隔で配置され
ている。
次に、厚さ約1μmのNiを材料とする配線電極103を
形成する。その際、前記薄膜104,105,107との電気的接
続を良好とする為に、103が一部104,105,107を覆うよう
にする。
形成する。その際、前記薄膜104,105,107との電気的接
続を良好とする為に、103が一部104,105,107を覆うよう
にする。
さらに、前記ギヤツプにパラジウムの超微粒子を付着
させる。すなわち、奥野製薬製のパラジウム微粒子分散
液(商品名:CCP4230)をスピナーを用いて、スピンコー
トした後、140℃前後の温度で乾燥させる。尚、この
際、ギヤツプ以外の部分に微粒子が付着しても、差し支
えなく、スピンコート以外の手法(例えば、デイツピン
グやスプレー等)で塗布を行なっても良い。
させる。すなわち、奥野製薬製のパラジウム微粒子分散
液(商品名:CCP4230)をスピナーを用いて、スピンコー
トした後、140℃前後の温度で乾燥させる。尚、この
際、ギヤツプ以外の部分に微粒子が付着しても、差し支
えなく、スピンコート以外の手法(例えば、デイツピン
グやスプレー等)で塗布を行なっても良い。
次に配線103に電圧を印加し、電子放出特性が安定化
するまでエージングを行う。
するまでエージングを行う。
以上の手順で第3図の電子放出素子列を製造した。
尚、前記、第4図で示したh0、h1、h2、D1の各パラメー
タは、前記第1実施例と同様とした。
尚、前記、第4図で示したh0、h1、h2、D1の各パラメー
タは、前記第1実施例と同様とした。
ただし、本実施例の場合、電子放出素子の駆動電圧と
しては17[V]が好適であるので、一列あたり5群を直
列接続した場合には、装置全体として85[V]を印加し
た。蛍光体およびグリツドGRの印加電圧は、前記第1実
施例とほぼ同一の条件で表示装置を駆動した。
しては17[V]が好適であるので、一列あたり5群を直
列接続した場合には、装置全体として85[V]を印加し
た。蛍光体およびグリツドGRの印加電圧は、前記第1実
施例とほぼ同一の条件で表示装置を駆動した。
本実施例に於ても、表示画像の輝度むら及び発光点列
の位置ずれという問題は解決され、高画質な表示が可能
となった。
の位置ずれという問題は解決され、高画質な表示が可能
となった。
以上説明した本発明の電子放出素子列及び画像表示装
置はその製作が容易であることはもちろんの事、表示画
像全体の輝度むらが無くしかも同一走査線上の発光点が
一直線上に並ぶようになったので、文字あるいは図形等
の画像を高品位で再現性良く表示することができ、産業
用あるいは家庭用として、その利用範囲を大幅に広げる
事を可能とした。
置はその製作が容易であることはもちろんの事、表示画
像全体の輝度むらが無くしかも同一走査線上の発光点が
一直線上に並ぶようになったので、文字あるいは図形等
の画像を高品位で再現性良く表示することができ、産業
用あるいは家庭用として、その利用範囲を大幅に広げる
事を可能とした。
第1図は本発明の画像表示装置の構成を示す全体図、第
2図及び第3図は本発明の電子放出素子列を示す平面
図、第4図は第1図で示された画像表示装置の一部断面
図、第5図は並列配線時の素子印加電圧のばらつきを説
明する為の図、第6図は並列・直列配線を示す図、第7
図は本発明以外の電子放出素子列を示す平面図及び発光
点の位置ずれを説明する為の図、第8図は表面伝導形放
出素子における電子ビームの飛翔特性を説明する為の図
である。 102……電子放出部 103,103A,103B……配線電極 104……低電位側電極 105……高電位側電極 107……共通電極 FP……フエースプレート Gh……電子ビーム透過孔 GR……グリツド電極 vc……真空容器 S……基体
2図及び第3図は本発明の電子放出素子列を示す平面
図、第4図は第1図で示された画像表示装置の一部断面
図、第5図は並列配線時の素子印加電圧のばらつきを説
明する為の図、第6図は並列・直列配線を示す図、第7
図は本発明以外の電子放出素子列を示す平面図及び発光
点の位置ずれを説明する為の図、第8図は表面伝導形放
出素子における電子ビームの飛翔特性を説明する為の図
である。 102……電子放出部 103,103A,103B……配線電極 104……低電位側電極 105……高電位側電極 107……共通電極 FP……フエースプレート Gh……電子ビーム透過孔 GR……グリツド電極 vc……真空容器 S……基体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野村 一郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 金子 哲也 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭51−135460(JP,A) 特開 平2−247962(JP,A) 実開 昭62−183353(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01J 1/30 H01J 31/12
Claims (7)
- 【請求項1】基板面に沿って並設された一対の電極間
に、該一対の電極を介して電圧が印加される電子放出部
を有する電子放出素子の複数が並列接続された並列接続
群を複数有し、該複数の並列接続群が直列接続されて成
る電子放出素子列であって、前記電子放出素子列を構成
する複数の電子放出素子の全てが同一直線上に配列さ
れ、且つ、前記電子放出素子列を構成する複数の電子放
出素子の全てが、それぞれの電子放出部に流れる電流の
向きが同一方向となる様に配列されていることを特徴と
する電子放出素子列。 - 【請求項2】前記複数の電子放出素子の全てが等間隔に
並べられている請求項(1)に記載の電子放出素子列。 - 【請求項3】前記複数の電子放出素子の全てが前記直線
に沿って並べられている請求項(1)または請求項
(2)に記載の電子放出素子列。 - 【請求項4】基板面に沿って並設された一対の電極間
に、該一対の電極を介して電圧が印加される電子放出部
を有する電子放出素子の複数が並列接続された並列接続
群を複数有し、該複数の並列接続群が直列接続されて成
る電子放出素子列が複数列と、前記電子放出素子から放
出された電子ビームの照射により発光するターゲット
と、前記複数の電子放出素子列とXYマトリックス状に配
設された複数の変調グリッド電極とを有する画像表示装
置であって、前記電子放出素子列を構成する複数の電子
放出素子の全てが同一直線上に配列され、且つ、前記電
子放出素子列を構成する複数の電子放出素子の全てが、
それぞれの電子放出部に流れる電流の向きが同一方向と
なる様に配列されていることを特徴とする画像表示装
置。 - 【請求項5】画像表示装置が有する全ての電子放出素子
が、それぞれの電子放出部に流れる電流の向きが同一方
向となる様に配列されている請求項(4)に記載の画像
表示装置。 - 【請求項6】前記電子放出素子列を構成する複数の電子
放出素子の全てが等間隔に並べられている請求項(4)
または請求項(5)に記載の画像表示装置。 - 【請求項7】前記電子放出素子列を構成する複数の電子
放出素子の全てが前記直線に沿って並べられている請求
項(4)〜(6)のいずれかに記載の画像表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34480689A JP2951984B2 (ja) | 1989-12-28 | 1989-12-28 | 電子放出素子列及びそれを用いた画像表示装置 |
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- 1989-12-28 JP JP34480689A patent/JP2951984B2/ja not_active Expired - Fee Related
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