JP2789210B2 - 電子線発生装置及び該電子線発生装置を用いた画像形成装置 - Google Patents

電子線発生装置及び該電子線発生装置を用いた画像形成装置

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、MIM型電子放出素子を多数配列したマルチ
電子線発生装置及び該マルチ電子線発生装置を用いた画
像形成装置(例えば平板形CRT)に関する。
[従来の技術] 従来、平板状ディスプレイ装置としては、種々のタイ
プのものが提案されているが、その代表的なものとして
はルミネッセンス方式、プラズマ方式、及び液晶方式等
を用いた平板状ディスプレイ装置がある。
しかし、上記方式を例えば、カラーテレビジョン等の
様な高速走査で画素密度の高い画像の要求されるディス
プレイ装置に用いようとした場合には、その発光効率に
限度があり又、大画面用としても実用的ではない。この
為テレビジョン用等には従来、真空中で電子源より放出
された電子を、高電圧で加速して蛍光体に衝突発光させ
て、画像を再現させる電子線加速型の平板状ディスプレ
イ装置が有力候補の一つとなっている。
この電子線加速型の平板状ディスプレイ装置に於て
は、例えば、画素に電子源が一対一で対応しているマル
チ電子源構造とすることが考えられており、この場合の
電子線源としては例えば、MIM型電子放出素子が知られ
ている。
第13図はMIM型電子放出素子の一般的な構成を示す模
式図である。
MIM型電子放出素子は、同図に示すように、金属M1上
に薄い絶縁層Iを介して薄い金属M2が積層形成された構
造を有している。そして、金属M2の仕事関数φmより大
きな電圧Vを金属M1及びM2に印加することによって、絶
縁層をトンネルした電子のうち真空準位により大きなエ
ネルギーを有するものが金属M2表面から放出される。
第14図は、従来のMIM型電子放出素子の概略的断面図
である。同図に示すように、電子放出部Wでは、金属M2
が薄く形成されている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、これらのMIM型電子放出素子を画像形
成装置に応用する場合、一般には、基板上に多数の素子
(以下MIM型電子放出素子を素子と略す)を配列形成
し、各素子間を薄膜もしくは厚膜の電極で電気的に配線
し、マルチ電子ビーム源として用いていたが、配線抵抗
で生じる電圧降下の為に、各素子毎に印加される電圧が
ばらついてしまうという現象が生じる。その結果、各素
子から放出される電子ビームの電流量にばらつきが生
じ、形成される画像に濃度むらが起きるという問題が発
生していた。
第15図及び第16図はこの問題をより詳しく説明する為
の図で、両図とも(a)は素子と配線抵抗及び電源を含
む等価回路図であり、(b)は各素子の正極と負極の電
位を示す図、また(c)は各素子の正負極間に印加され
る電圧を示す図である。第15図(a)は、並列接続され
たN個の素子D1〜DNと電源VEとを接続した回路を示すも
ので、電源の正極と素子D1の正極を、また電源の負極と
素子DNの負極を接続したものである。また、各素子を並
列に結ぶ共通配線は、図に示すように隣接する素子間で
rの抵抗成分を有するものとする。(画像形成装置で
は、電子ビームのターゲットとなる画素は、通常、等ピ
ッチで配列されている。従って、素子も空間的に等間隔
をもって配列されており、これらを結ぶ配線は幅や膜厚
が製造上ばらつかない限り、素子間で等しい抵抗値を有
する。) また、全ての素子D1〜DNは、ほぼ等しい抵抗値Rdを各
々有するものとする。
前記第15図(a)の回路図に於て、各素子の正極及び
負極の電位を示したのが同図(b)である。図の横軸
は、D1〜DNの素子番号を示し、縦軸は電位を示す。●印
は各素子の正極電位を、■印は負極電位を表わしてお
り、電位分布の傾向を見易くする為、便宜的に●印(■
印)を実線で結んでいる。
本図から明らかなように、配線抵抗rによる電圧降下
は一様に起こるわけではなく、正極側の場合は素子D1
近い程急峻であり、逆に負極側では素子DNに近い程急峻
になっている。これは、正極側では、D1に近い程配線抵
抗rを流れる電流が大きく、また、負極側では、逆にDN
に近い程大きな電流が流れる為である。
これから、各素子の正負極間に印加される電圧をプロ
ットしたのが同図(c)である。図の横軸はD1〜DNの素
子番号を、横軸は印加電圧を各々示し、同図(b)と同
様、傾向を見易くする為に便宜的に を実線で結んでいる。
本図から明らかなように、同図(a)のような回路の
場合には、両端の素子(D1及びDN)に近い程大きな電圧
が印加され、中央部付近の素子では印加電圧が小さくな
る。従って、各素子から放出される電子ビームは、両端
の素子程ビーム電流が大きくなり、画像形成装置に応用
した場合極めて不都合であった。(例えば、両端に近い
部分の画像は濃度が濃く、中央部付近の濃度は淡くなっ
てしまう。) 一方、第16図に示すのは、並列接続された素子列の片
側(本図では素子D1側)に、給電手段(電源)の正負極
を接続した場合である。この様な回路の場合には、同図
(b)に示すように、正極側,負極側ともD1に近い程配
線抵抗rによる電圧降下が大きくなる。
従って、各素子に印加される電圧は、同図(c)に示
すように、D1に近い程大きなものとなり、画像形成装置
として応用するには極めて不都合であった。
以上、二つの例で示したような素子毎の印加電圧のば
らつきの程度は、並列接続される素子の総数N,素子抵抗
Rdと配線抵抗rの比(=Rd/r),あるいは給電手段(電
源)の接続位置により異なるが、一般には、Nが大きい
程、Rd/rが小さい程ばらつきは顕著となり、また前記第
15図よりも第16図の接続方法のほうが、素子に印加され
る電圧のばらつきが大きい。
例えば、第15図の接続法で素子抵抗Rd=1kΩ,r=10m
Ωの場合、N=100であれば、印加電圧の最も大きな素
子と最も小さな素子を比較すると、Vmax:VMIM=102:100
程度であるが、N=1000であれば、Vmax:VMIM=472:100
と、ばらつきの割合は大きくなる。
また、N=1000,Rd=1kΩ,r=1mΩの場合には、Vmax:
VMIM=127:100程度であるが、r=10mΩの場合には、V
max:VMIM=472:100程度というようにばらつきの程度は
大きくなる。
以上説明したように、特性の等しい素子を複数個並列
に接続した場合には、配線抵抗により生ずる電圧降下の
為、各素子に実効的に印加される電圧は素子毎にばらつ
いてしまい、電子ビームの放出量が不均一となり、画像
形成装置として応用する場合に不都合であった。
特に、画素数の多い(すなわちNの大きい)大容量表
示装置を実現しようとする場合には、上記ばらつきの割
合は顕著となり、画像の濃度むらが大きな問題となって
いた。
[課題を解決するための手段及び作用] 本発明は、各素子からの放出電流量のばらつきを補償
した電子線発生装置及び該電子線発生装置を用いた画像
形成装置を提供するものである。
即ち、本発明の電子線発生装置は、複数の素子が結線
された電子源を有する電子線発生装置において、前記素
子はMIM型の素子であり、かつ前記電子源は、前記複数
の素子の各々に実効的に印加される電圧のばらつきに基
づく各素子からの放出電流量のばらつきを補償するよう
に、MIM型電子放出素子を構成する上部電極の電子放出
部の面積を互いに異なるものとすることによって、もし
くはMIM型電子放出素子を構成する上部電極の電子放出
部の厚さを互いに異なるものとすることによって、もし
くはMIM型電子放出素子を構成する上部電極の材料を互
いに異なるものとすることによって、Ie(放出電流量)
対V(印加電圧)特性を互いに異ならしめた2種以上の
電子放出素子を含むことを特徴とする。
前記特性の互いに異なる電子放出素子は、前記電子源
への給電手段の接続端から遠い電子放出素子程、同じ印
加電圧に対する放出電流量が大きいものであったりす
る。具体的には、例えば前記電子源への給電手段が、複
数の電子放出素子を共通接続した電子放出素子列の一端
から正電圧、他端から負電圧を印加する給電手段である
場合には、前記電子放出素子列の両端の電子放出素子よ
りも中央付近の電子放出素子程、同じ印加電圧に対する
放出電流量が大きいものとすることができ、また、前記
電子源への給電手段が、複数の電子放出素子を共通接続
した電子放出素子列の一端に正電圧と負電圧を印加する
給電手段である場合には、係る一端に近い電子放出素子
よりも遠い電子放出素子程、同じ印加電圧における放出
電流量が大きいものとすることができる。更に具体的に
は、前記接続端から遠い電子放出素子程、前記電子放出
部の面積が大きいものであったり、前記電子放出部の厚
さが薄いものであったり、前記上部電極が仕事関数の小
さな材料で構成されるものであったりする。
また本発明の画像形成装置は、上述の電子線発生装置
と、該電子線発生装置から放出される電子線の照射によ
り画像を形成する画像形成部材とを備えたものである。
[実施例] 以下に、実施例を用いて本発明を具体的に詳述する。
実施例1 第1図〜第4図は、本発明の第1の実施例を説明する
ものであり、先ず第1図は、本発明適用の電子線発生装
置の一部を示す斜視図である。
本図に於て、1は絶縁性基板(例えば、ガラス板)
で、その上に複数の素子と導電路2a,2b(電気配線)が
形成されている。
かかる導電路2a,2bは、例えばAu,Cu,Al,Ni,Ag等の金
属より成り、2aは素子の上部電極5に正電圧を印加する
ためのもので、一方、2bは素子の下部電極3に負電圧を
印加するためのものである。
また、4は中間絶縁層である。
上部電極5の一部に設けられた円形領域6は、従来技
術の項で説明したように金属の厚さを薄くしてあり、こ
の部分が電子放出部6となる。
第1図には、4素子のみ示されているが、本発明はよ
り多数の素子列に対しても有効で、本実施例も実際に
は、図示外のL方向に約200素子が形成されている。
さらに、本実施例の場合、素子列を駆動する際には前
記第15図のように、正電圧と負電圧を各々素子列の相対
する端から供給するものとする。
また、本発明の特徴とする電圧降下による電子ビーム
放出量のばらつきへの対応策としては、電子放出部6の
面積を素子毎に適宜変えることで、電子放出特性を調整
している。
このことを説明する為に、前記第1図に示す素子列の
中心(各電子放出部6の中心)を通り、基板1と垂直な
面における断面図を第2図に示す。
本図に於て、下部電極3及び中間絶縁層4の形状は、
どの素子も等しく形成されているが、上部電極5の薄肉
部分(厚さ一定)、すなわち電子放出部6の面積は、素
子毎に異なる大きさを成している。つまり、本実施例で
は、電子放出部6が円形である為、断面図に現われる
d1,d2,d3d4は、各素子の電子放出部6の直径を表わし、
素子毎に適宜異なる大きさを有している。(尚、素子の
電子放出部6は円形でなくてもよく、むろん本発明の適
用は、他の形に対しても可能である。) 次に、本発明の作用を説明する為、電子放出部6の面
積が異なる場合の電子放出特性の相違を第3図に例示す
る。図中、横軸は素子に印加する電圧で、縦軸は素子か
ら出力されるビーム電流を示す。例えば、電子放出部6
の面積がS1の素子とS2の素子(但し、S1>S2とする)
に、電圧を印加していくと、図に示すように、電子放出
特性は異なったものとなる。
従って、電圧がV1しか印加されないことが想定される
場所には、予め電子放出部6の面積がS1の素子を形成
し、同時に、電圧がV2だけ印加されることが想定される
場所には、電子放出部6の面積がS2の素子を形成すれ
ば、これらの素子からは等しい大きさのビーム電流が得
られることになる。
そこで、前記第1図の素子列に於ては、第4図のグラ
フに示すように、各素子の電子放出部6の面積を変えて
おくことにより、どの素子からも等しいビーム電流を得
ることができる。図中、横軸は前記第15図(c)と同様
各番号に対応する素子を表わし、また、縦軸は各素子の
電子放出部6の面積を表わしている。
本実施例に於ては、素子印加電圧は第15図(c)に示
したように、両端の素子に比べて中央の素子の方が小さ
くなることから、これを補正する為に第4図に示したよ
うに、両端の素子に比べて中央の素子の方が電子放出部
6の面積を広く設けてある。
一方、第16図のような給電方法で駆動される場合に
は、第5図に示すように、給電手段(電源)に近い素子
(D1側)ほど電子放出部6の面積を小さくすれば、各素
子から等しいビーム電流を得ることができる。
実施例2 次に第2の実施例として、上部電極5の凹部(電子放
出部6)の厚さを適宜変えることにより、素子毎に電子
放出特性を調整し出力ビーム電流を均一化した例を挙げ
る。
第6図〜第8図は、本実施例を説明する為の図であ
る。先ず、第6図に素子の断面図を示すが、本実施例に
於ては、複数の素子を配列する際、下部電極3や中間絶
縁層4の面積,厚さ,及び電子放出部6の面積を等しく
し、かつ、上部電極5の電子放出部6の厚さtのみを適
宜変えるものである。
そこで、tを変えた場合の電子放出特性の違いを第7
図に例示する。t1<t2とした時、素子印加電圧の増加に
伴い、ほぼ等しい電圧で電子放出が開始されたが、その
後さらに電圧を増加させると厚さt1の素子の方がt2の素
子に比べて出力ビーム電流は大幅に増加した。
従って、前記第1実施例から類推されるように、素子
印加電圧のばらつきにあわせて予め適当な厚さtの素子
を配列することにより、出力ビーム電流の大きさを揃え
ることが可能となる。
第8図及び第9図に示すのは、各々前記第15図と第16
図の給電方法を行なう場合に、厚さtの異なる素子の配
列パターンを示した図であり、図中、横軸は素子番号
を、縦軸は厚さtを表わしている。
尚、本実施形態の場合、厚さtをあまり大きくすると
十分な出力ビーム電流が得られなくなり、逆にあまり小
さくすると、耐久性が不十分になる為、一般に、100Å
≦t≦500Åの範囲で選択するのが望ましい。
また、N個の素子各々全ての厚さtを変えなくとも、
数個〜数10個を1グループとして、グループ毎に変える
ことによっても、ある程度ばらつきは低減でき、さらに
製造工程の簡単化という利点がある。
実施例3 次に、本発明の第3の実施例について説明する。
本実施例では、前記第1,第2実施例と異なり、各素子
の形状や大きさは同一で、上部電極5に適宜異なった金
属材料を用いることにより電子放出特性を変えるもので
ある。
この場合用いられる材料は、例えば、Au,Ag,Cu,W,Al,
Ni,Ta,Cu等の金属、Mo/Th,W/Th,Ta/Th等の合金、あるい
は金属のホウ化物、もしくは炭化物、もしくは酸化物等
も含まれる。
本実施形態においては、素子列の中で上部電極5とし
て、印加電圧の小さな素子には仕事関数の小さな材料を
用い、印加電圧の大きな素子には比較的仕事関数の大き
な材料を用いる。このように、上部電極5に用いる材料
を適宜、選択して変える事により、各素子から放出され
る出力ビーム電流のばらつきを低減することが可能であ
る。
以上、本発明の実施例を3形態説明したが、本発明の
基本思想は、並列接続された複数の素子において、配線
抵抗で生ずる電圧降下に起因した素子印加電圧のばらつ
きに応じて、予め素子の電子放出特性を適宜、調整する
ことにより、各素子から放出される電子ビームを均一に
する点にある。従って、この基本思想に沿うものであれ
ば、上記以外の方法であってもよいし、また上記の3つ
の方法を組み合わせて行ってもよい。
次に第10図〜第12図において、本発明を適用した平板
型画像形成装置の一実施形態を説明する。第10図は、表
示パネルの構造を示す為の一部切欠きの斜視図、第11図
は、表示パネルを駆動するブロック回路を示す図、第12
図は、表示パネル各部の駆動タイミングを示すタイムチ
ャートである。
以下、本装置の動作を順を追って説明する。
第10図は表示パネルの構造を示しており、図中、VCは
ガラス製の真空容器で、その一部であるFPは表示面側の
フェースプレートを示している。フェースプレートFPの
内面には、例えばITOを材料とする透明電極が形成さ
れ、さらにその内側には、電子線の照射により画像を形
成する画像形成部材である、赤,緑,青の蛍光体がモザ
イク状に塗り分けられ、CRTの分野では公知のメタルバ
ック処理が施されている。(透明電極,蛍光体,メタル
バックは図示せず。)また、前記透明電極は、加速電圧
を印加する為に端子EVを通じて、真空容器外と電気的に
接続されている。
また、Sは前記真空容器VCの底面に固定されたガラス
基板で、その上面には本発明の素子がN個×l列にわた
り配列形成されている。該素子群は、列毎に電気的に並
列接続されており、各列の正極側配線(負極側配線)
は、端子Dp1〜Dpl(端子Dm1〜Dml)によって真空容器外
と電気的に接続されている。すなわち、本装置では、前
述第15図の給電方法による素子列がl列にわたり基板S
上に形成されている。(1列あたりの素子数はN個であ
る。)また、各素子の電子放出部は、言うまでもなく前
記実施例に示したように、適宜電子放出特性を調整して
ある。
また、基板SとフェースプレートFPの中間には、スト
ライプ状のグリッド電極GRが設けられている、グリッド
電極GRは、前記素子列と直交してN本設けられており、
各電極には、電子ビームを透過する為の空孔Ghが設けら
れている。空孔Ghは、第10図に示すように各素子に対応
して1個づつ設けてもよいし、あるいは微小な孔をメッ
シュ状に多数設けてもよい。
各グリッド電極は端子G1〜GNによって、真空容器外と
電気的に接続されている。
本表示パネルでは、l個の素子列と、N個のグリッド
電極列により、XYマトリクスが構成されている。素子列
を一列づつ順次駆動(走査)するのと同期してグリッド
電極列に画像1ライン分の変調信号を同時に印加するこ
とにより、各電子ビームの画像形成部材への照射を制御
し、画像を1ラインづつ表示していくものである。
第11図に示すのは、前記第10図の表示パネルを駆動す
る為の電気回路をブロックとして示したもので、図中7
は第10図で示した表示パネル,8は素子列駆動回路,9は変
調グリッド駆動回路,10は高電圧電源(給電手段)であ
る。表示パネル7の電極端子EVは、高電圧電源10から10
KV程度の加速電圧を供給される。また、素子列の負極側
配線端子(Dm1〜Dml)は、グランドレベル(0V)に接地
され、正極側の配線端子(Dp1〜Dpl)は素子列駆動回路
8と接続されている。また、グリッド電極は、端子G1
GNを通じて変調グリッド駆動回路9と接続されている。
素子列駆動回路8及び、変調グリッド駆動回路9から
は、第12図の駆動タイムチャートに示すタイミングで信
号電圧が出力される。第12図中(a)〜(d)は、素子
列駆動回路8から表示パネル7のDp1,Dp2,Dp3及びDpl端
子に印加される信号を示すが、図から分かる通り、Dp1,
Dp2,Dp3,…(Dp4〜Dp(l−1)は図中略)Dplの順に、
順次、振幅VE[V]の駆動パルスが印加される。これと
同期して変調グリッド駆動回路9からは、端子G1〜GN
対し同図(e)に示すタイミングで変調信号(VG(ON)
またはVG(OFF))が印加される。各端子に対してVG(O
N),VG(OFF)レベルのどちらが印加されるかは、表示
画像のパターンにより決まるものである。
例えばN=200,l=200のパネルに於て、本発明を適用
する以前には、全面発光させた場合、画面の中心部の両
端部に於て20%近い輝度むらが観測されたが、本発明を
適用した結果、同一の表示条件のもとで、輝度むらを従
来の1/20以下に低減でき表示画像の品位を著しく向上さ
せることができた。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明では、複数の素子を並列
接続してマルチビーム用の電子線発生装置を形成する
際、配線部の抵抗で生ずる電圧降下に起因した素子印加
電圧のばらつきに応じて、予め素子の電子放出特性を適
宜調整することにより、各素子から放出される電子ビー
ムを均一化することが可能となった。
これにより、例えば、平板形CRTを実現する際、従来
問題となっていた画像の輝度むらを解消することが可能
となり、薄形で大面積の大容量表示装置の実用性能を大
幅に向上することができた。
本発明の適用は、実施例で示したような平板形画像形
成装置以外に、素子を多数個並列接続した電子源部を有
する画像形成装置の殆どに適用可能で、電子ビーム描画
装置や画像記録装置の分野にも極めて有効なものであ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の第1の実施例である電子線発生装置
の一部斜視図、 第2図は、本発明の第1の実施例である電子線発生装置
の一部断面図、 第3図は、放出部面積の異なるMIM型電子放出素子の出
力特性を示すグラフ、 第4図,第5図は、並列接続したN個の素子の電子放出
部面積を示すグラフ、 第6図は、本発明の第2の実施例を説明する為のMIM型
電子放出素子の断面図、 第7図は、上部電極の厚さが異なる素子の出力特性を示
すグラフ、 第8図,第9図は、並列接続したN個の素子の上側金属
の厚さを示すグラフ、 第10図は、本発明適用の画像形成装置の一部切欠斜視
図、 第11図は、本発明適用の画像形成装置の駆動ブロック回
路図、 第12図は、本発明適用の画像形成装置の各部の動作タイ
ミングを示す駆動タイムチャート、 第13図,第14図は、MIM型電子放出素子を説明する為の
断面図、 第15図,第16図は、複数のMIM型電子放出素子を並列接
続する際従来生じていた問題を説明する為の図である。 1……絶縁性基板、7……表示パネル 2a,2b……導電路、8……素子列駆動回路 3……下部電極、9……変調グリッド駆動回路 4……中間絶縁層、10……高電圧電源(給電手段) 5……上部電極 6……電子放出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金子 哲也 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 野村 一郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−141234(JP,A) 特開 昭63−105437(JP,A) 特開 平2−257541(JP,A) 特開 平2−257554(JP,A) 実開 昭62−89757(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01J 31/12 - 31/15 H01J 29/04 H01J 1/30

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の電子放出素子が結線された電子源を
    有する電子線発生装置において、前記電子放出素子はMI
    M型の電子放出素子であり、かつ前記電子源は、前記複
    数の電子放出素子の各々に実効的に印加される電圧のば
    らつきに基づく各電子放出素子からの放出電流量のばら
    つきを補償するように、MIM型電子放出素子を構成する
    上部電極の電子放出部の面積を互いに異なるものとする
    ことによってIe(放出電流量)対V(印加電圧)特性を
    互いに異ならしめた2種以上の電子放出素子を含むこと
    を特徴とする電子線発生装置。
  2. 【請求項2】複数の電子放出素子が結線された電子源を
    有する電子線発生装置において、前記電子放出素子はMI
    M型の電子放出素子であり、かつ前記電子源は、前記複
    数の電子放出素子の各々に実効的に印加される電圧のば
    らつきに基づく各電子放出素子からの放出電流量のばら
    つきを補償するように、MIM型電子放出素子を構成する
    上部電極の電子放出部の厚さを互いに異なるものとする
    ことによってIe(放出電流量)対V(印加電圧)特性を
    互いに異ならしめた2種以上の電子放出素子を含むこと
    を特徴とする電子線発生装置。
  3. 【請求項3】複数の電子放出素子が結線された電子源を
    有する電子線発生装置において、前記電子放出素子はMI
    M型の電子放出素子であり、かつ前記電子源は、前記複
    数の電子放出素子の各々に実効的に印加される電圧のば
    らつきに基づく各電子放出素子からの放出電流量のばら
    つきを補償するように、MIM型電子放出素子を構成する
    上部電極の材料を互いに異なるものとすることによって
    Ie(放出電流量)対V(印加電圧)特性を互いに異なら
    しめた2種以上の電子放出素子を含むことを特徴とする
    電子線発生装置。
  4. 【請求項4】前記特性の互いに異なる電子放出素子は、
    前記電子源への給電手段の接続端から遠い電子放出素子
    程、同じ印加電圧に対する放出電流量が大きい請求項1
    〜3のいずれかに記載の電子線発生装置。
  5. 【請求項5】前記電子源への給電手段が、複数の電子放
    出素子を共通接続した電子放出素子列の一端から正電
    圧、他端から負電圧を印加する給電手段であって、前記
    電子放出素子列の両端の電子放出素子よりも中央付近の
    電子放出素子程、同じ印加電圧に対する放出電流量が大
    きい請求項4に記載の電子線発生装置。
  6. 【請求項6】前記電子源への給電手段が、複数の電子放
    出素子を共通接続した電子放出素子列の一端に正電圧と
    負電圧を印加する給電手段であって、係る一端に近い電
    子放出素子よりも遠い電子放出素子程、同じ印加電圧に
    おける放出電流量が大きい請求項4に記載の電子線発生
    装置。
  7. 【請求項7】前記電子源が、複数の電子放出素子が並列
    接続されたライン状電子源である請求項1〜6のいずれ
    かに記載の電子線発生装置。
  8. 【請求項8】前記電子源が、複数の電子放出素子が並列
    接続されたライン状電子源を複数ライン有する電子源で
    ある請求項1〜6のいずれかに記載の電子線発生装置。
  9. 【請求項9】更に、前記電子源から放出される電子線の
    変調を行う手段を有する請求項1〜8のいずれかに記載
    の電子線発生装置。
  10. 【請求項10】電子源を有する電子線発生装置と、該電
    子線発生装置から放出される電子線の照射により画像を
    形成する画像形成部材とを備えた画像形成装置におい
    て、前記電子線発生装置が請求項1〜9のいずれかに記
    載の電子線発生装置であることを特徴とする画像形成装
    置。
  11. 【請求項11】前記画像形成部材が蛍光体である請求項
    10に記載の画像形成装置。
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