JP2981765B2 - 電子線発生装置及びそれを用いた画像形成装置 - Google Patents

電子線発生装置及びそれを用いた画像形成装置

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JP2981765B2 JP25681590A JP25681590A JP2981765B2 JP 2981765 B2 JP2981765 B2 JP 2981765B2 JP 25681590 A JP25681590 A JP 25681590A JP 25681590 A JP25681590 A JP 25681590A JP 2981765 B2 JP2981765 B2 JP 2981765B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、情報信号に応じて電子線を放出する電子線
発生装置及び該電子線発生装置を用いた画像形成装置に
関する。
[従来の技術] 従来より、面状に展開した複数の電子放出素子とこの
電子放出素子から放出された電子線の照射を各々受ける
蛍光体ターゲットとを各々相対向させた薄形の画像表示
装置が存在する。これら電子線ディスプレイ装置は、基
本的に次のような構造からなる。
第10図は従来のディスプレイ装置の概要を示すもので
ある。11は基板、12は支持体、13は配線電極、4は電子
放出部、14は電子通過孔、3は変調電極、8はガラス
板、9は画像形成部材で、例えば蛍光体、レジスト材等
電子が衝突することにより発光,変色,帯電,変質等す
る部材から成る。10は蛍光体の輝点である。
ここで、電子放出部4は薄膜技術により形成され、ガ
ラス基板11とは接触することがない中空構造を成すもの
である。配線電極13は電子放出部材と同一の材料を用い
て形成しても、別材料を用いても良く、一般に融点が高
く電気抵抗の小さいものが用いられる。支持体12は絶縁
体材料もしくは導電体材料で形成されている。
これら電子線ディスプレイ装置は、配線電極13に電圧
を印加せしめ中空構造をなす電子放出部より電子を放出
させ、これら電子流を情報信号に応じて変調する変調電
極3に電圧を印加することにより電子を取り出し、取り
出した電子を加速させ蛍光体9に衝突させるものであ
る。また、配線電極13と変調電極3でXYマトリックスを
形成せしめ、画像形成部材たる蛍光体9上に画像表示を
行うものである。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上記従来例の原理に基づき、複数配置
された点状あるいは線状電子放出素子を用いて前記放出
素子と複数の変調電極との間でXYマトリクスを構成する
画像表示装置では、以下の問題点があった。
.変調電極が電子放出素子の電子放出方向上方に配置
されるため、上記電極と電子放出素子との位置合せが難
しく、大画面かつ高精細な画像表示装置が作製し難い。
.変調電極が電子放出部との間に空間を介して配置さ
れるため、変調電極と放出部との距離を全て一定に揃え
ることが難しく、大画面で高精細な画像表示装置が作製
し難い。
.大画面,高精細な画像表示装置を作製しようとする
と、表示画像の輝度むらが顕著となる。
すなわち、本発明の目的とするところは、上述した製
造上の問題点を解決し、複数の電子放出素子と変調電極
との位置合わせを容易にし、更に、チャージアップ等に
起因するクロストーク等を防止し得る電子線発生装置及
びそれを用いた高密度高精細を可能ならしめる画像形成
装置を提供することにある。
[課題を解決するための手段及び作用] 本発明者等は、従来画像形成装置における先述した作
製上の問題点である変調電極と電子放出素子の電子放出
部とのアライメントの困難性と、大画面で高精細の画像
形成装置を作製した際の該装置の表示むらの発生との関
連性に着目し、鋭意研究の結果以下のことを解明した。
先ず、変調電極の電子ビーム通過孔と電子放出素子の電
子放出部との若干の位置ずれが画像形成部材に達する電
子ビームの飛翔に大きな影響を与え、結果として画像形
成部材面での輝度むらを生じてしまう。更には、個々
の、変調電極と電子放出素子の電子放出部間の距離の相
違が画像形成部材に達する電子ビームの飛翔に大きな影
響を与え、結果として画像形成部材面での輝度むらを生
じてしまう。以上の事を知見し、後述する構成を有する
本発明に至った。
すなわち、本発明の第1は、絶縁性基板上に、基板面
に沿って並設された電極間に、該電極を介して電圧が印
加される電子放出部を有する複数の電子放出素子と、該
電子放出素子から放出される電子ビームを情報信号に応
じて変調する変調電極とを有する電子線発生装置におい
て、前記電子放出素子が、前記変調電極上に絶縁層を介
して積層配置されており、かつ、前記変調電極が、少な
くとも前記電子放出素子の電子放出部直下を囲む位置に
存在し、さらに隣接する電子放出素子間に、該電子放出
素子間に存在する絶縁性基板又は絶縁層の表面の電位を
規定する部材が配置されていることを特徴とする電子線
発生装置にある。
また、本発明の第2は、絶縁性基板上に、複数の電子
放出素子と、該電子放出素子から放出される電子ビーム
を情報信号に応じて変調する変調電極とを有する電子線
発生装置において、前記電子放出素子が、冷陰極素子で
あり、前記変調電極上に絶縁層を介して積層配置されて
おり、かつ、前記変調電極が、少なくとも前記電子放出
素子の電子放出部直下を囲む位置に存在し、さらに隣接
する電子放出素子間に、該電子放出素子間に存在する絶
縁性基板又は絶縁層の表面の電位を規定する部材が配置
されていることを特徴とする電子線発生装置にある。
上記本発明の第1又は第2のの電子線発生装置は、さ
らにその特徴として、 前記電子放出素子が、表面伝導形電子放出素子である
こと、 前記電位を規定する部材を設ける位置が、電子放出素
子と同一面上であること、 前記電位を規定する部材を設ける位置が、電子放出素
子の非放出面側の絶縁層を介した位置であり、かつ該電
位を規定する部材の一部が電子放出素子形成面に露出し
ていること、 前記電位を規定する部材に印加される電位は、一定電
位であること、 前記電子放出素子の複数が結線された線状電子放出素
子の複数と、前記変調電極のの複数とがXYマトリクスを
構成していること、またこの場合に、前記電位を規定す
る部材が、隣接する前記線状電子放出素子間に配置され
ていること、 前記電子放出素子の厚さが、100Å〜200μmであるこ
と、をも含む。
さらに、本発明の第3は、上記本発明の第1又は第2
の電子線発生装置の電子放出側に、少なくとも、電子が
衝突して画像を形成する画像形成部材を設けたことを特
徴とする画像形成装置にある。
以下、本発明の構成要素及び作用について詳細に説明
する。
本発明の主たる第1の特徴は、電子放出素子が、該電
子放出素子から放出される電子ビームを変調する変調電
極上に絶縁層を介して積層配置された構成にある。
本発明における電子放出素子は、従来より画像形成装
置の電子源として用いられているものであれば、熱陰
極,冷陰極のいずれであっても良いが、熱陰極の場合は
基板への熱拡散により電子放出効率が低下するので好ま
しくは冷陰極である方がよい。さらには、冷陰極の中で
も表面伝導形電子放出素子と呼ばれる電子放出素子を用
いた方が、本発明の電子線発生装置及び画像形成装置に
あっては、 1)高い電子放出効率が得られる、 2)構造が簡単であるため、製造が容易である、 3)同一基板上に多数の素子を配列形成できる、 4)応答速度が速い、 5)輝度コントラストが優れている、 等の利点を有するもので特に好ましい。前記利点の中で
もとりわけ5)に関しては、表面伝導形電子放出素子が
薄膜素子であることに大きく起因している。即ち、本発
明に係る変調電極は、電子放出素子の電子放出側と反対
側面に、或いは、電子放出素子と同一面に配置されるた
め、電子放出素子の厚さ(電子ビームの放出方向での厚
さ)が極端に厚すぎると変調電極と電子放出素子の電子
放出面との距離が離れすぎて、放出される電子ビームの
充分な変調ができなくなる為、輝度コントラストが悪く
なる等の新たな問題点を生じてしまう。従って、本発明
に用いられる電子放出素子は、その厚さが100Å〜200μ
mであることが好ましく、優れた輝度コントラストを得
る為に特に好ましくは100Å〜10μmであることが望ま
しい。ここで表面伝導形電子放出素子とは、例えば、エ
ム・アイ・エリンソン(M.I.Elinson)等によって発表
された冷陰極素子[ラジオ・エンジニアリング・エレク
トロン・フィジィッス(Radio Eng. Electron.Phy
s.)第10巻,1290〜1296頁,1965年]であり、これは基板
面上に設けられた小面積の薄膜(電子放出部)を挟持し
た電極(素子電極)間に電圧を印加して、該膜面に平行
に電流を流すことにより、電子放出が生じる素子であ
る。かかる素子については、エリンソン等により開発さ
れたSnO2(Sb)薄膜を用いたものの他、Au薄膜によるも
の[ジー・ディトマー:“スイン・ソリッド・フィルム
ス”(G.Dittmer:“Thin Solid Films"),9巻,317
頁,(1972年)]、ITO薄膜によるもの[エム・ハート
ウェル・アンド・シー・ジー・フォンスタッド:“アイ
・イー・イー・イー・トランス・イー・ディー・コンフ
(M.Hartwell and C.G.Fonstad:“IEEE Trans.ED C
onf.")519頁,(1975年)]、カーボン薄膜によるもの
[荒木久他:“真空",第26巻,第1号,22頁,(1983
年)]等が報告されている。
また、我々は鋭意検討した結果、新型表面伝導形電子
放出素子を技術開示した。
本発明で使用できる表面伝導形電子放出素子として
は、上記以外にも後述する様にその電子放出部が金属微
粒子分散によって形成されているものであっても良い。
一般に表面伝導形電子放出素子とは、前記電極間隔が0.
01μm〜100μm、前記放出部の比抵抗が103Ω/□〜10
9Ω/□のものをいう。
更に、本発明に係る変調電極とは、情報信号に応じて
電圧を印加することにより、電子放出素子から放出され
る電子ビームのON/OFF制御をする為の電極であり、導電
性材料であればいかなる材料から形成されていても良
い。
更に、本発明に係る絶縁性基板(以下、「基板」と称
する場合がある)とは、電子放出素子と変調電極の両方
を保持する為の基体であって、絶縁性材料であればいか
なる材料から形成されていても良い。
更に、本発明に係る絶縁層は、変調電極と電子放出素
子の電子放出面との距離が、全ての電子放出素子に対し
て等しくなる様に、その厚さが均一に形成されているこ
とが望ましい。
以上述べたように、電子放出素子と変調電極が基板を
媒体として一体に形成されることで、アライメント精度
の向上を図ることができ、従来例に観るような問題点を
解消できる。
本発明の主たる第2の特徴は、前記絶縁性基板上もし
くは絶縁層上の所定の位置に電位規定部材を設けた構成
にある。この電位規定部材は具体的には、例えば隣接す
る電子放出素子間に設けるなど、前記変調電極による電
子ビームの変調を阻害しないように配置することが好ま
しい。
このように、絶縁性基板表面もしくは絶縁層表面の電
位を規定し、そのチャージアップを防止する効果のある
電位規定部材を所定の位置に設けることで、電子放出素
子周辺のチャージアップを防止し、クロストークを防止
することができるものである。
以上の構成によって得られる電子線発生装置の概略図
を第1図及びそのA−A部断面を第2図に示す。図示す
るように、隣接する電子放出素子(1,2,4)間に絶縁性
基板5表面の電位を規定する手段たる電位規定部材7を
設け、これにより、基板上のチャージを逃がすことで隣
接画素(不図示)へのクロストークを防止する。かかる
電位規定部材の電位は任意であるが、チャージアップの
原因が電子放出素子から放出された電子の照射による場
合には第3図に示したように正の電圧を、電子の加速に
よって生じた真空内残留ガスのイオン照射による場合に
は負の電圧を、それぞれ印加することが効果的である。
また、電位規定部材7を設ける場合については、基板
表面上が効果的であるが、基板内部であっても同部材が
基板表面に露出していれば何ら問題はない。
また、本発明に用いられる電子放出素子としては、熱
電子源,フィールドエミッタ,半導体電子源等いかなる
ものでも応用可能であるが、特に表面伝導形電子放出素
子のように大きな初速度を持った電子が放出される場合
にはより効果的である。
また、本発明に係る構成は、線状に並列配置された電
子放出素子間のみならず、隣接する他の放出素子列との
クロストーク防止にも極めて効果的である。その一例
を、第4図に示す。
同図に示すように、電位規定部材7を放出素子列と平
行に配置し、さらに配線電極上にも同部材7を配置する
ことも可能であり、かかる電位規定部材7において放出
部近傍の全領域の電位を規定することが容易である。
この結果、放出部周辺のチャージアップは完全に防止
され、極めて集束性良好なクロストークのない画像の表
示が実現できる。
[実施例] 以下、本発明の実施例について説明する。
実施例1 第1図は、本発明の電子線発生装置の実施形態を示す
部分斜視図である。同図において、1は高電位側素子電
極、2は低電位側素子電極、3は変調するためのグリッ
ド電極(変調電極)、4は電子放出部、7は電位規定部
材である。また、第2図は第1図のA−A断面図であ
る。
以下に、本図を用いて本発明の電子線発生装置の製造
工程を詳述する。
.先ず、絶縁性基板である石英ガラス5を充分洗浄し
た後、通常のフォトリソグラフィ技術を用いてかかる石
英ガラス5上にグリッド電極3及び電位規定部材7を形
成するためのレジストパターンを形成した。
.次に、真空蒸着によりレジストパターンを形成した
石英ガラス5上全面に、厚さ約50ÅのTi層及び厚さ約95
0ÅのNi層を形成した後、前記レジストパターンを剥離
し、グリッド電極3及び電位規定部材7を形成した。
.次に、RFスパッタ法を用いてSiO2薄膜を層厚約1.5
μmに形成し、絶縁層6を得た。
.次に、グリッド電極3の形成方法と同様の手法を用
いて、素子電極1,2を形成した。かかる素子電極1,2に用
いた材料は、Ti(厚さ約50Å),Ni(厚さ約950Å)であ
り、電極幅は全て15μm、素子電極1,2間のギャップを
2μmとした。
.次に、放出部を成す金属膜塗布領域を形成するた
め、素子電極の形成された石英ガラス上全面に、真空蒸
着によりCr薄膜をほぼ1000Å形成した後、フォトリソグ
ラフィ技術を用いて素子電極ギャップ上及び素子電極上
のCr薄膜をエッチングにより除去した。
除去したCrのサイズは30μm×300μm角であり、素
子電極間のギャップ部及び素子電極上にのみ後述する金
属薄膜塗布領域が形成される形状とした。
.次に、放出部を形成するために、有機パラジウム化
合物を含む有機溶媒(奥野製薬工業製キャタペースト−
ccp)を回転塗布した後、300℃で12分間焼成を行い、パ
ラジウムから成る金属膜を形成して電子放出部とした。
.次に、Cr薄膜をエッチング除去して電子線発生装置
を完成した。この結果、素子電極ギャップ中にのみパラ
ジウムから成る放出部が形成された。この後、電位規定
部材7を露出させるため、RIEによりSiO2をエッチング
除去した。
こうして得られた電子線発生装置の上方5mmの位置に
蛍光板を配置し、全体を約2×10-6Torrの真空容器中に
入れ、素子電極1を+14V,素子電極2をアース電位、蛍
光板を+1KVとし、グリッド電極3及び電位規定部材7
をアース電位としたところ、蛍光板上に放出された電子
線に対応したスポット発光が観察され、隣接素子とのク
ロストークも発生しなかった。
さらに、上記同一条件で、グリッド電極3を−40V〜
+30Vの範囲で外部から電圧印加したところ、印加した
電圧に応じて蛍光板に達する電子線量が連続的に変化
し、グリッド電極がその機能を果していることが確認さ
れた。
次に、電位規定部材7に正の電位を印加して上記と同
様の実験を行っても、クロストークは生じなかった。ま
た、電位規定部材7に正の電圧を印加した状態でグリッ
ドの電圧を変化させた場合にも、グリッド電圧と蛍光板
に到達する電流量及び放出電子のカットオフ電圧の関係
は、電位規定部材7がアース電位の場合と全く同様であ
った。
また、電位規定部材7を放出素子と同一面内に形成す
るため、グリッド電極3を形成した後全面にSiO2薄膜6
を第5図に示したように形成し、平坦化を行った後電子
放出素子(1,2,4)及び絶縁層6表面の電位を規定する
電位規定部材7を形成した。
かかる電子線発生装置の場合にも、前記同様クロスト
ークのない良好な発光輝点が得られた。
実施例2 第6図は、本発明により得られた電子線発生装置を用
いた画像表示装置の一実施形態を示す斜視構成図であ
る。同図において、5はガラス基板、3は変調電極、34
は素子配線電極、1,2は素子電極、4は電子放出部、6
は絶縁層、7は電位規定部材である。素子電極の幅は高
電位側,低電位側ともに25μm、電極間ギャップは2μ
m、放出部幅(l)は300μmとした。また、素子ピッ
チは2mmとして複数配列し、変調電極3及び電位規定部
材7を線状電子放出素子(素子列)に対して直交するよ
う設けた。さらに素子配線電極34をCu2μmにて形成し
た。以上の電子線発生装置部の製造方法は、実施例1と
ほぼ同様である。
また、電位規定部材7に印加する電圧を極力低く抑え
るため、第2図に示したように放出部近傍の電位規定部
材上のSiO2薄膜6をRIEにより除去し、同部材表面を露
出させる形状とした。次に、電子線発生装置上に、5mm
厚のガラススペーサーを介して、ガラス基板8にITO電
極,蛍光体9及びメタルバックを有するフェースプレー
トを設け、フリットガラスによる封着を経て画像表示装
置を完成した。
上記構成から成る画像表示装置内を約2×10-6Torr程
度まで真空排気した後、蛍光体面に+1.5KVの電圧を印
加し、素子電極間に14Vのパルス電圧を印加し、ライン
駆動を行った。電位規定部材7を常時−25Vとすること
で、充分集束した輝点が観察され、隣接放出部とのクロ
ストークも生じなかった。
また、ライン駆動と同時に変調電極3に情報信号電圧
を印加することで画像表示が可能であった。
実施例3 次に、本発明に係る第3の実施例であるところの光信
号供与装置について説明する。ここで光信号供与装置と
は、電気信号を光信号に変換するデバイスで、具体的に
はLED(Light Emitting Diode)アレイ,液晶シャッ
ター等のデバイスを指す。
第11図は、LEDアレイの概略的説明図である。基板51
上にLED52が一次元的に配置され、かかるLEDは基板51上
の電極53と結線され、電極53に電圧を印加することによ
りLEDから光放出させることができる。つまり、電気信
号を電極53に入力することによりLEDアレイから光信号
として出力できる。
第7図は、本発明に係る光信号供与装置の実施態様の
図であり、第8図はその装置の概略的説明図である。第
8図から分かるように、本実施例は実施例1の画像表示
装置の一ラインの構造と同様な構成を成すものであり、
デバイス構造及び作製方法は実施例1とほぼ同等なので
説明を省略する。
次に、本実施例の光信号供与装置の駆動方法について
説明する。素子配線電極34に電圧を印加し、電子放出部
4より電子ビームを放出させる。予め蛍光体9に所定の
電圧を印加し、変調信号に応じて変調電極3に電気信号
を入力することにより電子ビームをON/OFF制御する。制
御された電子ビームは、蛍光体に衝突し光信号として出
力される。
本実施例の電子放出素子として表面伝導形電子放出素
子を用いることで、高輝度,高精細は言うまでもなく、
極めてスイッチングスピードの速い画期的な光信号供与
装置を作製することができた。
実施例4 第9図に、本発明による第4の実施形態を示す電子線
発生装置の概略的上面図を示す。
本実施例では、電子放出素子に表面伝導形電子放出素
子を用いており、変調電極3は絶縁層を介して電子放出
素子非放出面側に形成した。本発明の特徴である電位規
定部材7は、電子放出部4上及び該素子近傍の変調電極
上を除いて、素子電極1,2上を含む全面に形成した。
本電子線発生装置を素子列でライン駆動し、変調電極
で変調を行い、本電子線発生装置上方に蛍光体基板を設
けて実験を行った結果、放出部に対応した良好な発光輝
点が観察された。また、隣接する素子へのクロストーク
も生じなかった。さらに、電位規定部材7を設けたこと
で、異状なチャージアップが発生していないことが確認
された。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明による電子線発生装置に
よれば、 (1).隣接素子とのクロストークのない、高品位な画
像表示を実現できる。
(2).位置合わせを必要としないため、大画面かつ高
精細な画像形成装置が実現できる。
等の効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の特徴をよく表わす電子線発生装置の
概略図である。 第2図は、第1図のA−A部断面図である。 第3図は、本発明の動作原理を示す図である。 第4図及び第5図は、本発明の電子線発生装置の変形例
である。 第6図は、本発明の電子線発生装置を用いた画像表示装
置の概略図である。 第7図及び第8図は、光信号供与装置の図である。 第9図は、本発明の電子線発生装置の第4の実施例を示
す平面図である。 第10図は、従来のディスプレイの概略図である。 第11図は、従来のLEDアレイの図である。 1,2……素子電極、3……変調電極 4……電子放出部、5,11……絶縁性基板 6……絶縁層、7……電位規定部材 8……蛍光体基板、9……蛍光体 10……発光輝点、12……支持体 13,34,(34a,34b)……配線電極 14……電子通過孔、51……基板 52……LED、53……電極 54……光
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金子 哲也 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 三品 伸也 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 鱸 英俊 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−6718(JP,A) 特開 平3−20941(JP,A) 特開 平1−283735(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01J 1/30,3/08 H01J 29/04,29/52 H01J 31/12 - 31/15

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁性基板上に、基板面に沿って並設され
    た電極間に、該電極を介して電圧が印加される電子放出
    部を有する複数の電子放出素子と、該電子放出素子から
    放出される電子ビームを情報信号に応じて変調する変調
    電極とを有する電子線発生装置において、前記電子放出
    素子が、前記変調電極上に絶縁層を介して積層配置され
    ており、かつ、前記変調電極が、少なくとも前記電子放
    出素子の電子放出部直下を囲む位置に存在し、さらに隣
    接する電子放出素子間に、該電子放出素子間に存在する
    絶縁性基板又は絶縁層の表面の電位を規定する部材が配
    置されていることを特徴とする電子線発生装置。
  2. 【請求項2】絶縁性基板上に、複数の電子放出素子と、
    該電子放出素子から放出される電子ビームを情報信号に
    応じて変調する変調電極とを有する電子線発生装置にお
    いて、前記電子放出素子が、冷陰極素子であり、前記変
    調電極上に絶縁層を介して積層配置されており、かつ、
    前記変調電極が、少なくとも前記電子放出素子の電子放
    出部直下を囲む位置に存在し、さらに隣接する電子放出
    素子間に、該電子放出素子間に存在する絶縁性基板又は
    絶縁層の表面の電位を規定する部材が配置されているこ
    とを特徴とする電子線発生装置。
  3. 【請求項3】前記電子放出素子が、表面伝導形電子放出
    素子であることを特徴とする請求項1又は2記載の電子
    線発生装置。
  4. 【請求項4】前記電位を規定する部材を設ける位置が、
    電子放出素子と同一面上であることを特徴とする請求項
    1〜3いずれかに記載の電子線発生装置。
  5. 【請求項5】前記電位を規定する部材を設ける位置が、
    電子放出素子の非放出面側の絶縁層を介した位置であ
    り、かつ該電位を規定する部材の一部が電子放出素子形
    成面に露出していることを特徴とする請求項1〜3いず
    れかに記載の電子線発生装置。
  6. 【請求項6】前記電位を規定する部材に印加される電位
    は、一定電位であることを特徴とする請求項1〜5いず
    れかに記載の電子線発生装置。
  7. 【請求項7】前記電子放出素子の複数が結線された線状
    電子放出素子の複数と、前記変調電極の複数とがXYマト
    リクスを構成していることを特徴とする請求項1〜6い
    ずれかに記載の電子線発生装置。
  8. 【請求項8】前記電位を規定する部材が、隣接する前記
    線状電子放出素子間に配置されていることを特徴とする
    請求項7記載の電子線発生装置。
  9. 【請求項9】前記電子放出素子の厚さが、100Å〜200μ
    mであることを特徴とする請求項1〜8いずれかに記載
    の電子線発生装置。
  10. 【請求項10】請求項1〜9いずれかに記載の電子線発
    生装置の電子放出側に、少なくとも、電子が衝突して画
    像を形成する画像形成部材を設けたことを特徴とする画
    像形成装置。
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