JP4204075B2 - 集束用コーティングを備える電子放出装置及びそれを有するフラットパネルディスプレイ装置 - Google Patents
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Description
本発明は電子放出装置に関連する。詳細には、本発明は、CRTタイプのフラットパネルディスプレイへの使用に好適な電子放出装置の構造及び製造に関する。
背景技術
第1図は、従来のカラーフラットパネルCRTディスプレイのアクティブ領域における基本的な構造を例示する。このCRTディスプレイは電界放出原理に基づいて動作する。第1図の電界放出ディスプレイ(「FED」)は、電子放出装置及び発光装置からなる。一般に、カソードと呼ばれる電子放出装置は、広範囲に電子を放出する電子放出素子1を備える。放出された電子は、発光装置の対応する領域上に配置された発光素子2に向けられる。電子が衝当すると、発光素子2は発光し、FEDの画面上に画像を形成する。
特に、電子放出素子1は、エミッタ電極3の上方に位置し、その内の1つが図1に示される。制御電極4がエミッタ電極3と交差し、電気的に絶縁される。電子放出素子1のセットが、制御電極4と交差する各エミッタ電極3に電気的に接続される。単純化するために、第1図は、各電極が交差する位置に電子放出素子1を1つだけ示す。好適な電圧を制御電極4とエミッタ電極3との間に加えると、制御電極4と組になっている電子放出素子1から電子を引き出す。発光装置内のアノード(図示せず)は、発光素子2に電子を引きつける。この発光素子2は、透明なフェースプレート6の上にあるブラックマトリクス5によって横方向に分割されている。
組になっている制御電極4の制御下の1つの電子放出素子1からの電子放出は、固形の円錐形全体から概ね放出される。この時の最大1/2角は第1図の垂直方向に対して45度以上である。参照として、1つの電子放出素子1の先端部で1/2角が45度の円錐形を示す。発光装置において、偏向されない電子は、第1図の要素7によって概ね示される領域の上に分散される。カソード構造体とアノード構造体との距離が大きくなると、領域7は増大する。第1図に例示するように、1つの電子放出素子1から放出された偏向されない電子は、目的の発光素子2の外側の領域に衝当する可能性がある。
輝度及び寿命を改善する高いアノード電圧で動作するFEDは、アノードの構成部品とカソード構造体との間の電気放電を避けるために、カソード−アノード間に比較的大きな空間を必要とする。電子が望ましくない場所(目的の発光素子2に隣接する発光素子2)に衝当する可能性は、高いアノード電圧で動作するFEDにとって重要な問題である。
FEDの電子放出装置は、一般に集束システム(focusing system)を含む。この集束システムが電子の軌道の制御を促進することにより、電子が概ね目的の発光素子にのみ衝当する。集束システムは通常、制御電極の上に位置する。集束システムと電子放出素子のセットとの横方向の関係は、高いディスプレイ性能を達成するのに重要である。
第2A図−第2C図は、第1図のFEDに集束システム8が加えられた従来の変更例を示している。集束システム8は、電子の軌跡を偏向する電子的なレンズを形成するように、アノードとカソード構造との間に存在する電界を局部的に変形する。電子の軌跡の偏向量は、初めの軌跡、電子レンズの強さ、レンズ内での飛行の時間などの要因による。理想的には、集束システム8の特性が、第2a図に示されるように殆ど全ての衝当する電子が目的の発光素子2に衝当するように選択される。しかしながら、電子レンズが第2b図に示されるような集束不足、あるいは第2c図に示されるような過剰集束の時、電子は好ましくない領域に衝当する場合が多い。
電子レンズが放出された電子を好適に集束する性能は、集束システムの物理的構造による。一般に、集束システムには所望の電位を保持する機能が必要とされる。米国特許第5,528,103号は、電位を保持することができるFED内の電子集束システムの種々の構造を例示する。残念なことに、米国特許第5,528,103号の全ての集束システムは、不十分な集束性能であるか、或いは制御電極が電気的にショートする問題を起こすかのどちらかを伴う。
集束システムの導電材料が制御電極などの他の構成部品と電気的にショートする大きなリスクのない、電子放出装置の好適な電子偏向量を供給する集束システムが望ましい。加えて、信頼性の問題を伴わないように、集束システムに電子の軌跡を制御する電位が供給されるべきである。そのような集束システムを容易に製造する技術も望まれている。
本発明の開示
本発明は、フラットパネルCRTディスプレイ特にFEDに使用される、好適な電子放出装置の電子集束システムを提供する。本発明の電子集束システムを利用する電子放出装置の基本的な形態においては、電子が誘電体層の開口に位置する電子放出素子によって放出される。この電子放出素子は、誘電体層の上に延在する制御電極の制御開口を介して露出されている。
本発明の電子集束システムは、ベース部集束用構造体(base focusing structure)及び集束用コーティングを含む。このベース部集束用構造体は誘電体層の上に位置し、電子放出素子の上に概ね位置する集束用開口を備える。電子放出素子から放出された電子は、集束用開口を通過する。
集束用コーティングは、集束用開口内のベース部集束用構造体上に延在する。集束用コーティングが集束用開口の途中までしか延在しないことが望ましい。即ち集束用コーティングは集束用開口の底部の手前に留まっている。この集束用コーティングは通常、電気的に非絶縁材料から形成される。即ち導電物質または電気抵抗物質のどちらかである。集束用コーティングはまた、ベース部集束用構造体より通常は低い抵抗を有する。したがって、集束用コーティングは通常、放出された電子に対する大きな集束制御を行う。
集束用コーティングが集束用開口の途中までしか延在しない本発明の集束システムの構造には、2つの利点がある。まず第1に、集束用コーティングは通常、制御電極から自動的に間隔をおいて位置する。したがって、集束用コーティングと制御電極とのショートが回避される。次ぎに、望ましい程度の集束制御が、集束用開口に集束用コーティングが延在する範囲を単に調整することによる本発明によって達成される。即ち、集束用コーティングが集束用開口の途中まで延在することにより、概ねショートの問題を回避する一方、容易に最高の集束制御の達成が可能となる。
電子集束システムは、電子の集束を制御する電位を受容する好適なアクセス用導体を備えることが望ましい。このアクセス用導体は誘電体層の上に位置し、典型的にはベース部集束用構造体のアクセス用開口を通る集束用コーティングの下側表面に沿って集束用コーティングと電気的に接続される。したがって、集束用制御電位が、アクセス用導体から集束用コーティングに供給される。
ベース部集束用構造体は典型的には、制御電極及びアクセス用導体の一部の上に位置する。制御電極及びアクセス用導体の両方が誘電体層の上に位置するため、アクセス用導体は、制御電極としての電子放出装置のレベルと基本的に同じである。従って、電子放出素子を制御する制御電極に電圧が印加されるのと概ね同じように、集束用制御電位がアクセス用導体に印加される得る。これにより信頼性が改善され、電気的接続、及び集束用コーティングの上側表面に沿って接触しようとすることから起こり得る問題を回避する。
制御電極及びアクセス用導体は典型的には、主として同じ導体からなる。特に、アクセス用導体は通常、制御電極の形成中に形成される。この方法で形成される集束システムには、他の方法による集束用コーティングの上側表面と接触するアクセス用導体の配設に要する時間が、この方法で形成される集束システムには必要ない。
集束用コーティングは通常、アングルド(angled)被着技術によって形成される。即ち、集束用コーティングが、誘電体層に概ね平行な面に対して入射角90度未満でベース部集束用構造体の上に被着される。集束用コーティング材料が望ましくはアングルド被着時に集束用開口の途中までしか被着されないように、入射角が十分に小さい。
電子放出装置においては、電子集束制御に最も重要な横方向特性が存在する。たとえば、集束用開口の寸法が第1の横方向と垂直をなす第2の横方向より第1の横方向に大きいことを考えてみる。集束制御は、第1方向より第2方向でより重要となる。
集束用コーティング材料がアングルド被着源から被着される場合、処理中の電子放出装置に対して概ね一定の入射角(90度以下)で装置の周りを同時に回転する。この時の第1方向における集束用開口の寸法が大きいことにより、集束用開口の集束用コーティング材料が不均一な被着となるのが一般的である。第2方向(すなわち、集束制御がより重要である方向)の最適(最適に近い)集束制御となる数値で被着入射角を設定すると、望ましくない結果となり得る。特に、概ね横方向のスピードで瞬間的に第1方向の集束用開口に衝当する集束用コーティング材料が、集束用開口の底部に到達可能であり、集束用コーティングと制御電極とをショートさせる可能性がある。しかし、概ね横方向のスピードで瞬間的に第2方向の集束用開口に衝当する集束用コーティング材料は、集束用開口の途中までしか到達しない。
上記の問題は、アングルド集束用コーティング被着を実行する本発明によって対策が取られる。この被着は、適切に選択された2つの対向する位置、典型的には集束用開口の外側の対向する両側の位置から行われる。ここで用いられる被着位置とは、集束用コーティング材料などの材料が、集束用開口などのターゲットに向けられる位置である。
本発明の対向位置被着技術の利点は、集束用開口が、一対の対向する第2側面壁と一対の対向する第1側面壁とがそれぞれ交差することによって形成される場合、何が起こるかを考えれば理解できるであろう。アングルド被着は、第1側面壁の後方の対向する位置から行われることにより、集束用コーティング材料が第1側面壁の途中までしか被着されない。2つの対向する被着位置を集束用開口から十分に離して配置することによって及び/または集束用コーティング材料が各位置から集束用開口に向けられる1/2角を適切に調整することによって、集束用コーティング材料が、第2側面壁の被着が第1側面壁の被着より深くなることは通常はない。これは、第1側面壁が第2側面壁より縦方向に長くても短くても真実である。
次に、上記の第1方向に第1側面壁を延在させる一方、第2側面壁は第2方向に延在させる。上記の問題と同様に、集束制御は第1方向より第2方向において重要であるが、集束用開口の寸法は、第2方向より第1方向に大きい。従って、第1側面壁は、第2側面壁より長い。
集束用コーティング材料を、本発明の対向位置技術により被着することにより、集束用コーティング材料が第2側面壁の下側向きに被着される距離は、たとえ第2側面壁の長さのほうが長くても、集束用コーティング材料が第1側面壁の下側向きに被着される距離より大きくはならない。集束制御が第2方向においてより重要であり、ここではまさしく望まれていることである。従って、本発明の被着技術は、集束用コーティングと制御電極とのショートを避ける一方、所望の集束制御を生み出す。上記の方法で2つの対向する位置から集束用コーティング材料を被着することはまた、集束用コーティングをアクセス用導体に電気的に接続する必要性と一致する。
両方の被着位置は、各位置から被着している間、所定の位置(たとえば第1方向)に移動可能である。この方法で被着位置を移動することにより、集束用コーティングの厚さの一様性の改善が促進される。また、所定の位置に多数の集束用開口が延在する時、集束用コーティングが集束用開口内に延在する開口から開口への被着深さの一様性の改善にも貢献する。所定の位置に被着位置を移動することはさらに、広範囲の集束用コーティングの被着を容易にする。従って極めて大きな被着システムの必要性が緩和される。
本発明の被着技術は柔軟性に富んでいる。被着条件を調節することによって、サイズ及び解像度の異なる種々の装置に適合可能である。即ち、本発明は重大な利点を提供する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、従来の電子放出装置の一部の単純化した模式的な側断面図である。
第2a図、第2b図、及び第2c図は、集束システムを備える従来の電子放出装置の一部の単純化した模式的な側断面図である。第2a図−第2c図はそれぞれ、適切な集束、集束不足、過剰集束の状態を例示する。
第3図は、本発明に従って形成された集束システムを備える電子放出装置の一部の側断面図である。第3図の断面図は、第4図及び第5図のそれぞれの面3−3に沿ったものである。
第4図は、第1図の電子放出装置の一部の平面図である。
第5図は、第3図の電子放出装置のベース部集束用構造体、列電極、及び2つのエミッタ電極の平面図である。
第6a図−第6d図は、第3図−第5図の電子放出装置のベース部集束用構造体の製造において、本発明の教示を用いた工程を表す側断面図である。
第7図は、本発明に従って形成された集束システムを備える別の電子放出装置の一部の側断面図である。
第8図は、第7図の電子放出装置に用いられたタイプの電子集束システムを備える電子放出装置の一部の単純化した側断面図である。第8図は、本発明に従って電子集束システムの集束用コーティングがいかに電気的に接続されているかを示している。
第9図−第11図は、第8図の電子放出装置の3つの変更例の単純化された平面図である。各変更例が、本発明に従い、異なった方法の集束用コーティングの接触を用いている。第8図の断面図は、第9図の面8−8に沿ったものである。
第12図は、本発明に用いる好適なアングルド被着システムの模式図である。
第13図は、本発明に従った集束用コーティングのアングルド被着時の、第8図及び第9図の電子放出装置の一部の単純化した平面図である。
第14a図及び第14b図は、本発明に従った第8図及び第9図の電子放出装置の集束用コーティングを被着する工程を表す単純化した側断面図である。
第15図は、本発明に従って集束用コーティングがベース部集束用構造体の上に形成される時、第8図、第9図、及び第13図の電子放出装置の一部がいかに起こるかを示す単純化した斜視図である。
第16図は、第8図、第9図、第13図、及び第15図の電子放出装置にいかに集束制御が現れるかを示す模式的な側断面図である。
図面及び好適実施例の説明において、参照符号などが、同じあるいは類似な要素を表すために用いられている。
好適な実施例の説明
本発明は、マトリクス上にアドレス指定された電子放出装置を提供することである。この電子放出装置において、ショートの問題を緩和するように集束用コーティングが集束用開口の途中までしか延在しないことにより、電子集束用が達成される。(a)電子放出装置の制御電極のレベルに位置し、(b)信頼性を高めるように制御電極と概ね同じ方法で外部に接続可能なアクセス用導体によって、集束用コーティングに、集束用制御電位が供給されるのが望ましい。本発明の電子エミッタは通常、電子を発生させるのに電界放出原理に基づいて動作する。この電子が、対応する発光装置の発光燐光体素子から放射される視認光を引き起こす。電子放出及び発光装置の組み合わせにより、パーソナルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、またはワークステーションのフラットパネルビデオモニタ及びフラットパネルテレビなどのフラットパネルディスプレイのCRTを形成する。
以下の説明において用いられる用語「電気的に絶縁性の」(または「誘電体の」)は、概ね1010Ω・cmより大きい抵抗率を有する材料に対して用いられる。従って、用語「電気的に非絶縁性の」は、抵抗率が1010Ω・cm未満の材料に用いられる。電気的に非絶縁性の材料は、(a)抵抗率が1Ω・cm未満の導電性材料と、(b)抵抗率が1〜1010Ω−cmの範囲にある電気的に抵抗性の材料とに分けられる。これらのカテゴリーは、1volt/μm未満の電界で決定される。同様に、用語「電気的に非導電性の」と呼ばれる材料は、少なくても1Ω・cmの抵抗を備える材料、及び電気的に抵抗性の材料ならびに電気的に絶縁性の材料を含む。
導電性材料(または導体)の例には、金属、金属−半導体化合物(金属ケイ化物など)、及び金属−半導体共融混合物が含まれる。電気的に導電性の材料には、中程度から高程度の濃度までドープされた(n型またはp型の)半導体が含まれる。電気的に抵抗性の材料には、真性半導体及び低濃度にドープされた(n型またはp型の)半導体が含まれる。電気的に抵抗性の材料のさらなる例は、(a)サーメット(埋没金属粒子を含むセラミック)などの金属−絶縁体合成材料、(b)黒鉛、非晶質炭素、改質(例:薄くドーピングされた、またはレーザーによって改質された)ダイヤモンド、(c)シリコン−炭素−窒素(silicon-carbon nitrogen)などのシリコン−炭素化合物がある。
図面を参照すると、第3図は、本発明に従って形成された集束システムを備える、マトリクス上にアドレス指定された電子放出装置の一部の側断面図を例示する。第3図の装置は電子放出モードで動作し、ここでは電界エミッタとして呼ばれる場合が多い。第4図は、第3図に示される電界エミッタの一部の平面図を描いている。図解を単純化するために、第4図の垂直方向の寸法が、水平方向の寸法と比べ縮尺されて示されている。
第3図及び第4図の電界エミッタは、カラー画素(「画素」)の行及び列に分割されているカラーFEDに用いられる。行方向(即ち画素の行に沿った方向)は、第3図及び第4図においては水平方向である。行方向と直角をなし画素の列に沿って延在する列方向は、第3図の面に垂直をなして延在する。列方向は第4図では垂直方向に延在する。各カラー画素は、赤、緑、青の3つの副画素を備える。
第3図及び第4図の電界エミッタは、典型的には、厚さ約1mmのSchott D263ガラスなどのガラスからなる薄い透明の平坦なベースプレート10から形成される。平行する不透明なエミッタ電極12の一群が、ベースプレート10の上に位置し、行電極を形成するように行方向に延在する。平面図における各エミッタ電極12は、エミッタ開口18によって分割される一対のレール14及び一群の横木部分16からなり、概ね梯子状である。電極12は通常、200nmの厚さのニッケルまたはアルミの合金で形成される。
電気的に抵抗性の層20が、エミッタ電極12上に位置する。抵抗層20が、各エミッタ電極12とその上に位置する下記の電子放出素子との間に少なくとも106Ωの抵抗、典型的には1010Ωの抵抗を供給する。層20は典型的には、厚さ0.3〜0.4μmのサーメットから形成される。透明な誘電体層22は、抵抗層20の上層をなす。誘電体層22は典型的には、厚さ0.1〜0.2μmのシリコン酸化物からなる。
横方向に分割されセットになっている電子放出素子24の一群が、誘電体層22を貫通する各開口26の中に位置する。それぞれの電子放出素子24のセットが、各エミッタ電極12の横木部分16の1つの上に位置する放出領域を占有する。各エミッタ電極12の上に位置する特定の素子24は、抵抗層20を介して電極12と電気的に接続されている。素子24は種々の形状が可能である。第3図の例において、素子24は、概ね円錐体状であり典型的にはモリブデンからなる。
概ね平行であり不透明な制御電極28の複合剤の一群が、誘電体層22の上に位置し列電極を形成するように列方向に延在する。各制御電極28は、複画素の一列を制御する。従って、3つの連続する電極28が画素の一列を制御する。
各制御電極28が、主制御部30及びエミッタ電極12と同数のゲート隣接部32の一群からなる。主要制御部30は、電界エミッタと列方向に十分に交差して延在する。ゲート部32の一部が、主要部30を通って延在する大きな制御開口34の中に位置する。電子放出素子24は、ゲート開口36を介して露出される。そのゲート開口36は、大きな制御開口34に位置するゲート部32のセグメントである。制御開口34が、電子放出素子24のセットの放出領域を外側方向に囲むため、各制御開口34は時として「スイートスポット」と呼ばれる。主要制御部30は典型的には、厚さ0.2μmのクロムからなる。ゲート部分32は典型的には、厚さ0.04μmのクロムからなる。
フェースプレート10の上側表面に対して垂直方向から見ると、概ねワッフルのようなパターンに整列された電子集束システム37が、主制御部30の一部及び制御電極28によって覆われていない誘電体層22の上に位置する。第3図を参照すると、集束システム37は、電気的に非導電性のベース部集束用構造体38と、電気的に非絶縁性の薄い集束用コーティング39とからなる。この集束用コーティング39は、ベース部集束用構造体38の一部の上に位置する。集束用コーティング39は薄く、ベース部集束用構造体38の周囲外形に概ね従っているので、集束システム37のベース部構造体38の平面図のみが第4図に示されている。
非導電性のベース部集束用構造体38は通常、電気的に絶縁材料から形成されるが、制御電極28が電気的に互いに結合しないような、十分に高い抵抗からなる電気的抵抗物質から形成され得る。非絶縁性集束用コーティング39は通常、導電物質からなり、典型的には厚さ100nmのアルミニウムなどの金属である。集束用コーティング39の他の候補は、クロム、ニッケル、金、銀である。集束用コーティング39のシート抵抗は通常、1〜10Ω/□である。或る形態においては、コーティング39は、電気的に抵抗性の物質から形成され得る。いかなる場合も、コーティング39の抵抗はベース部構造体38の抵抗よりかなり小さくなければならない。
ベース部集束用構造体38は一群の開口40を備え、各開口はそれぞれ異なる電子放出素子24のセットのためにある。特に、集束用開口40はゲート部32を露出させる。集束用開口40は、大きな制御開口(スイートスポット)34と同じ中心点を持ちそれより大きい。
第4図において、行方向(水平の)より列方向(垂直の)の縮尺が大きいことにより、集束用開口40が列方向より行方向に大きく見えている。実際はこの反対の場合が多い。開口40の行方向における横方向の寸法は、通常は50〜150μmであり典型的には、80〜90μmである。開口40の列方向における横方向の寸法は、通常は75−300μmであり、典型的には120〜140μmである。従って、開口40の縦方向における横方向の寸法は、開口40の行方向における横方向の寸法より著しく大きい。
集束用コーティング39が、ベース部集束用構造体38の頂部表面の上層をなし、集束用開口40の中に途中まで延在し、典型的には開口の約50%〜75%まで延在する。非導電性のベース部集束用構造体38が制御電極28に接触するが、非絶縁集束用コーティング39は、どこの場所においても制御電極28から離れている。ベースプレート10の上側表面に対して垂直方向から見ると、それぞれの異なる電子放出素子24のセットが、ベース部構造体38によって側面が囲まれており、従ってコーティング39によっても囲まれている。
主として非絶縁性の集束用コーティング39からなる集束システム37が、それぞれの電子放出素子24のセットから放出された電子を集束することにより、その電子が燐光体材料に衝当する。この燐光体材料は、電子放出装置と対向側に位置する発光装置の対応する発光素子の中にある。言い換えれば、集束システム37が、電子放出素子24から放出された電子を各副画素に集束することにより、電子がその副画素の燐光体材料に衝当する。電子集束用機能の性能を高めるためには、コーティング39が素子24のかなり上に延在すること、及びそれぞれの素子24のセットとシステム37の一定部分との横方向の距離、特にコーティング39の一定部分との距離が十分に制御されることが必要である。
より詳細には、通常は画素が概ね正方形であり、画素の3つの副画素が行方向に位置を揃えて配列される画素群の各行の間の活性画素領域の一部が通常、スペーサウォール(spacer wall)の受容エッジとして割り当てられる。結果として、大きな制御開口34が、典型的には列方向より行方向でかなり接近する。したがって、列方向より行方向によりよい集束制御が必要である。故に、優れた電子集束用を達成するために制御される重要な距離は、集束システム37の横方向エッジから大きな制御開口34の最も近いエッジ34Cまでの行方向距離である。エッジ34Cが列方向に延在するため、ここでは列方向エッジと呼ばれる。
第3図及び第4図の電界エミッタを備えるFEDの内部圧力は極めて低く、一般には約1.33×10-5〜1.33×10-4Pa(10-7〜10-6torr)である。ベースプレート10は薄く、集束システム37がまた、スペーサ(典型的にはスペーサウォール)と接触する表面としての機能を果たす。このスペーサにより、ディスプレイの電子放出部分と発光部分との間の所望の空間を維持する一方、FEDが空気圧などの外圧に耐えることが可能となる。
前述の距離及びスペーサとの接触の問題は、ベース部集束用構造体38を、高い主要ベース部38Mと、臨界的に整列された離れたベース部38Lの対向する組になった一群として形成することによって対処する。離れて対向し対になったベース部38Lのそれぞれの離れた2つのベース集束用部38Lが、対応する1つの大きな制御開口34の対向する両側に位置する。第3図の例において、離れたベース集束用部38Lは主要ベース集束用部38Mより短い。集束用コーティング39の一部が、短い集束用部38Lの側面壁を途中まで下がって集束用開口40の中に延在する。
一対の対向する短いベース部集束用部分38Lのそれぞれが、特定の制御電極28の外側側面の縦方向エッジの部分28Cと垂直方向に整列した横方向の列方向エッジ38Cを備える。この制御電極28が、対応する電子放出素子24のセットを制御する。制御電極エッジ部28Cの各対から(即ち対応する集束用構造体の列方向エッジ38Cの対から)、対応する電子放出素子24のセットのための大きな制御開口34の列方向エッジ34Cとの距離が、固定されたフォトマスク寸法によって決まるため十分に制御できる。従って、対向する集束用部38Lの各対の上に位置する一部の集束用コーティング39が、十分に制御された行方向距離によって、対応する電子放出素子24のセットから離れて位置する。
電極28及び12に対するベース部集束用構造体38の平面の図形が、第4図と同じ方向で第5図に示されている。第5図には2つのエミッタ電極12が示されている。第5図の要素42は、連続する電極12の各対の間の領域を示している。ディスプレイの組立中に、スペーサウォールが集束用コーティング39の一部と接触するように組み立てられる。この集束用コーティング39は、領域42の一部あるいは全てに概ね沿って主要集束用部38Mの上に延在する。所望に応じて、スペーサ接触領域42の上の主集束用部38Mのストリップが、短い集束用部38Lとして概ね同じ高さに延在する集束用材料に取り替え可能である。このように取り替えることにより、ベース集束用部38に溝が配設され、それらが集束用コーティング39で覆われているので、スペーサウォールの受容エッジとなり得る。
ベース部集束用構造体38は通常、ネガ型の電気的に絶縁性の化学作用をもつ材料から形成される。この化学線材料は、選択的に化学線に曝され現像される。化学線材料は光重合可能なポリイミドが望ましく、通常はOlin OCG7020ポリイミドである。主要集束用部38Mは典型的には、誘電体層22の上45〜50μmの厚さで延在する。離れた集束用部38Lは通常、主要部38Mより10%〜20%低い。
ディスプレイが動作中に、電子集束を制御するように、好適な電位が集束システム37、特に集束用コーティング39に印加される。集束用制御電位は通常、電子放出素子24のそれぞれのセットから放出された電子が発光装置の対応する(対向側)燐光体領域に集束するよう、グランドに対して20〜50Vの値である。
第3図−第5図の電界エミッタは通常、以下の方法で形成される。エミッタ電極材料のブランケット層が、ベースプレート10に堆積され、梯子型エミッタ電極12を形成するように好適なフォトレジストマスクを用いてパターン形成される。
抵抗層20が合成された構造体の上に堆積される。誘電体層22が、抵抗層20の上に堆積される。
主制御部30の導電材料からなるブランケット層が、層22の上に堆積され、制御開口34を含む主要制御部30を形成するために好適なフォトレジストマスクを用いてパターン形成される。下記の通り、集束用制御電位をも集束用コーティング39に供給するアクセス用導体すなわち導体が、通常はパターン形成過程の間にブランケット制御層から形成される。このフォトレジストマスクは、開口34の列方向縁部34Cを含む主制御部30の所望のパターンを備えるフォトマスク(レチクル)から形成される。
ゲート材料からなるブランケット層が、構造体の上部に堆積され、ゲート部32を形成するように別のフォトレジストマスクを用いてパターン形成される。ゲート開口36及び誘電体開口26は、それぞれゲート部32及び誘電体層22に形成される。この形成は、米国特許第5,559,389号または米国特許第5,564,959号に示されたタイプの荷電粒子追跡に従って行われる。これら2つの特許の内容は参照として本明細書の一部とする。電子放出素子24は、導電材料を被着することによって円錐形状に形成される。この時、上記の特許のどちらか1つに示されたタイプの被着技術を用いて、ゲート開口36を通過して誘電体開口26の中に形成される。
ベース部集束用構造体38が、第6a図−第6d図に示されたように形成される。電気的に絶縁性のネガ型の化学線材料の主要ブランケット層38Pが、構造体の上に配設される。この電子放出構造体は、第6b図に示されるようにベースプレート10の下側表面に衝当する後方化学線46に曝される。
ベースプレート10及び誘電体層22は、後方化学線46を十分に透過する。一方、抵抗層20が化学線46を直接透過する割合は、典型的には約40%〜80%である。電極12及び28は、化学線46に対して概ね非透過性である。従って、電極12及び28によって遮光されなかった主要化学線層38Pの部分38Qは、化学線46に曝され、化学構造が変化する。従って、化学線46は、エミッタ開口18を透過する。横方向の制御電極エッジ28Cと垂直方向に整列した主要層38Pの一部が、化学線材料46に曝されることにより、ベース部集束用構造体38の列方向の横方向エッジ38Cが確定される。
部分的に仕上がった構造体は、ここで、構造体の上部に衝当する前方化学線48にフォトマスク47を通して露光される。第6c図参照。フォトマスク47は、集束用開口40の上方の領域に遮光領域47Pを備える。遮光領域47Pのそれぞれが、第3図又は第4図の水平方向の矢印44及び垂直方向の矢印40によって示される領域に対応する。
下記に詳述するように、フォトマスク47は、1つ又は複数の位置のそれぞれの上に更なる遮光領域(図示せず)を備える。その位置とは、対応するアクセス用導体に接続するように、集束用コーティング39がベース部集束用構造体38の厚さに沿って延在する位置である。このアクセス用導体は、主制御部30の形成に用いられるブランケット制御層から形成される。これらの追加された遮光領域の下の主要化学線材料は、アクセス用導体即ち導体の上に位置し、後方化学線46に曝されない。遮光領域47B及び追加された遮光領域によって影にならない主要層38Pの材料が、前方化学線48に曝され化学構造が変化する。
後方露光及び前方露光が実施される順番は、一般に重要ではない。化学線材料がOlin OCG7020ポリイミドなどの光重合可能なポリイミドである場合、両方の露光に用いられる化学線材料は通常、露光されたポリイミドを重合するUV光である。
現像工程が、主要層38Pの露光されなかった部分を取り除くために行われる。これにより、第6b図に示されるように、ベース部集束用構造体38及び集束用開口40が形成される。集束用コーティング39と対応するアクセス用導体との接触を可能とする、ベース部集束用構造体38に至る各開口(図示せず)が、同時に形成される。ベースプレート10の存在により、通常は後方化学線46は、後方露光領域では、主要層38Pに十分には透過しない。離れたベース部集束用構造体38Lが後方化学線46のみに露光されるため、集束用部38Lは通常は主要集束部38Mより低い。
好適な集束用コーティング材料のアングルド蒸着を実施することによって、集束用コーティング39が、ベース部集束用構造体38の上に形成される。アングルド蒸着の詳細は、下記に示す。この蒸着により集束システム37の構造が完成し、第3図−第5図の電界エミッタが現れる。
次の工程では、電界エミッタが、外壁によって発光装置に密閉される。密閉工程は通常は、発光装置の外部壁及びスペーサウォールを取付けることを伴う。続いて、この形成された構造体が電界エミッタと当接され、ディスプレイ内部の圧力が典型的には約1.33×10-5〜1.33×10-4Pa(10-7〜10-6torr)となるように密閉される。スペーサウォールは、第5図の領域42の一部又は全てに沿って集束システム37と接する。
第3図−第5図の電界エミッタは通常、Spindt他によって同時出願された国際出願番号 、代理人整理番号M−4386PCTに開示された、さらなる横方向の寸法を持ち、この特許に示された更なる工程情報に従い形成される。この特許の内容は参照として本明細書の一部とする。
第7図は、集束システム37に類似した集束システム37Aを備える、マトリクス上にアドレス指定されたゲート電界エミッタの一部の側断面図である。第7図の電界エミッタは、その他の点は概ね同じであり、第3図−第5図の電界エミッタとほぼ同じ方法で形成される。
第7図の集束システム37Aは、別法で、ネガ型化学線材料38Pを加工することによって形成される。この別法とは、遮光する縞状部分を備えるフォトマスクを介して、主要層38Pが前方化学線48に初めに露光されることを含み、このフォトマスクが、ディスプレイ用のアクティブ領域に十分にわたって行方向に延在する。フォトマスク47と同様に、このフォトマスクは、それぞれの目的の位置の上に更なる遮光領域を備える。この位置とは、対応するアクセス用導体に接触するように、集束用コーティングがベース部集束用構造体の厚さに沿って延在する位置である。前方化学線48は露光領域で十分に層38Pに透過することにより、行方向の縞状の遮光部分及び追加された遮光領域の下側の露光された化学線材料の化学構造が変化する。
後方化学線46による露光がこの時点で行われ、露光領域で化学線46が部分的に主要層38Pに透過する。化学線46に曝された主要化学線材料(電極12及び28に遮光されない)は、長方形の列方向の主要化学線ストリップからなる。この化学線ストリップは、各集束用開口の行の集束用開口40用に定められた位置の間に位置する。したがって、主要層38Pの露光された材料は、概ね第3図及び第4図の列方向集束用エッジ38Cの位置に、制御電極の列方向エッジ28Cの一部と垂直方向に整列された列方向エッジ38Eを備える。
続いて主要層38Pは、露光されなかった化学線材料を取り除くために現像される。層38Pの露光された残りの部分が、集束用開口40を備える電気的に非絶縁性のベース部集束用構造体38Aを形成する。ベース部集束用構造体38Aが、延在するアクセス用導体と集束用コーティングが接触するそれぞれの位置に、アクセス用開口(図示せず)を備える。後方露光された領域でも後方化学線46は主要層38Pの一定部分までしか浸透していないため、集束用開口40間にある列方向に長方形の集束用ストリップの幅全体の高さは、概ね一様でありベース部集束用構造体38Aの残りの部分の高さより低い。このことと、平面図において、この集束用開口40が、第4図の開口40より長方形であることを除いて、ベース部構造体38Aの形は、第3図及び第4図に示されるベース部構造体38と概ね同じである。
第6a図−第6d図の工程の後方露光と同じように、別法の後方露光が実行可能である。この時、露光される領域で後方化学線46が十分に主要化学線層38Pに透過するように露光される。したがって、各集束用開口の行の集束用開口40間に位置する(a)列方向に長方形の集束用ストリップと(b)ベース部集束用構造体38Aの残りの部分との高さの違いが減少或いはなくなる。
ベース部集束用構造体38Aは、集束システム37Aを形成するように集束用コーティング39と類似の電気的に非絶縁性の集束用コーティング39Aを備える。集束用コーティング39Aは通常、集束用コーティング39を形成するのに用いられる方法によって蒸着された導電性の材料からなる。その結果、電界エミッタが概ね第7図に示されるように現れる。要素38T及び39Tのそれぞれが、この装置以外のベース部集束用構造体38A及び集束用コーティング39Aの高い位置まで延在する材料の頂部表面を示す。
集束システム37又は37Aは、特性がレンズの寸法によって概ね決まる電子集束用レンズを形成する。レンズの寸法がどのように電子の集束に影響を及ぼすかという基本的な考えは、第7図の電界エミッタを参照すると容易である。第7図の集束用コーティング39Aの頂部表面は、比較的平坦である。第7図の要素80、82、及び84は、適切なレンズ寸法を示す。第3図−第5図の電界エミッタの電子用レンズは、第7図のそれと同じ方法で動作する。
電子用レンズ内での飛行時間は、放出された電子がレンズの影響を強力に受ける時間と基本的に同じである。第7図を参照すると、集束システム37Aに形成されたレンズの飛行時間は距離80による。この距離80は、集束用コーティング39Aが、集束用開口40のベース部集束用構造体38Aの列方向の側面壁に垂直に沿って延在する部分である。
電子がレンズに入る入口点は、垂直距離82よって決まる。この距離82は、列電極28の頂部から集束用開口40のベース部集束用構造体38Aの列方向の側面壁に沿った集束用コーティング39Aの底部までである。列電極28の上部表面の高さのばらつきは、第7図に例示する寸法の入口点距離82の大きな部分であるが、電極28の上部表面の実際の高さのばらつきは、入口点距離82にとって些細な部分であり、入口点距離に関する限り無視できる範囲である。一般に、入口点距離82が小さくなるとフラットパネルディスプレイ性能が向上する。従って、距離82は通常、集束用コーティング39Aと電極28とのショートが実質的に起こらない範囲で、できるだけ小さくされる。
電子集束用レンズの第3の決定要因は、横方向の1/2幅(half width)であり、その横方向1/2幅に渡ってレンズが各集束開口40を通過する電子に局部的に影響を与える。第7図の電界エミッタにおいて、各集束用開口40の横方向の1/2幅は、行方向距離84である。この距離84は、集束用開口40の集束用コーティング39Aから開口40の列電極28の行方向の中心までである。横方向の1/2幅84が行方向距離86の大部分を占めるはずである。この距離86は、各集束用開口40に沿ったベース部集束用構造体38Aの列方向ストリップの行方向の中心から開口40の列電極28の行方向の中心までである。好ましくない電子の軌跡を起こすレンズの異常は、横方向の1/2幅84が行方向距離86の大部分を占める時減少する。
第8図は、集束システム37Aに集束用制御電位を供給する集束用コーティング39Aに電気的接続がなされる位置から、いかに第7図の電界エミッタが長方形のアクティブ領域90の周辺に沿って現れるかを示している。第8図の要素92は、(とりわけ)コーティング39Aに集束用制御電位が供給されるように、その下側表面に沿って電気的に接続されている周辺領域である。
アクティブ領域90及び周辺領域92の単純化された平面図が第9図に示されている。第9図の要素38Bは、ベース部集束用構造体38Aの外側の境界である。要素94は、典型的なスペーサウォールが集束用コーティング39A(第9図では別々に示されていない)と接触することにより、FEDの電子放出部分と発光部分とを分割している位置を示す。
アクティブ領域90のベース部集束用構造体38Aの部分は、多数の行方向ストリップ96Rからなる。この行方向ストリップ96Rは、多数の列方向ストリップ96Cと交差し集束用開口40を画定する。3つの行方向ストリップ96Rは、中間にある1つのストリップ96Rの上に位置するスペーサウォールの位置94と共に第9図に示されている。第9図には示されていないが、行方向ストリップ96Rは通常、列方向ストリップ96Cより高い。各集束用開口40は、囲まれた空間によって形成される。この空間は、2つの連続する行方向ストリップ96Rの一組の対向する行方向集束用側面壁98Rと、2つの連続する列方向ストリップ96Cの一組の対向する列方向集束用側面壁98Cとがそれぞれ交差する場所である。
周辺領域92は、一列のダミーの副画素を備える。この副画素は、アクティブ領域90の真の副画素の最初と最後の列のそれぞれに隣接する。このダミーの副画素は、FEDのテストに用いられる。ダミーの副画素のそれぞれの列が、ダミーの主要列部分30D及びダミーのゲート部32Dの一群とによって形成されるダミーの列電極28Dを備える。それぞれのダミーに副画素が、ベース部集束用構造体38Aを通って延在するダミーの集束用開口40Dを備える。それぞれのダミーの集束用開口40Dが、ベース部構造体38Aの1つの列方向ストリップ96C及び幅広の列方向ストリップ100Cとによって行方向に囲まれている。列方向においては、一対の行方向ストリップ96Rがダミーの各集束用開口40Dを囲む。各ダミーの副画素は、行電極12の1つの横木部分16を備えるが、電子放出素子を1つも備えていない。
アクセス用開口(バイア)102の一群が、ダミーの副画素の最後の列に隣接するベース部集束用構造体38Aを貫通して延在する。1つのアクセス用開口102は、複数の副画素群の行、典型的には約20の副画素群の行に対して設けられている。1つの開口102は、1組のスペーサウォール位置94間に位置する。
アクセス用開口102は、ベース部集束用構造体38Aの列方向ストリップ100Cと、列方向ストリップ104Cとによって行方向に囲まれている。列方向においては、各アクセス用開口102は、一組の行方向ストリップ96Rによって囲まれている。したがって、各開口102は囲まれた空間に形成される。この空間は、2つの行方向ストリップ96Rの一対の対向する側面壁98Rと、列方向ストリップ100C、及び104Cの対向する列方向側面壁105Cとがそれぞれ交差する位置にある。開口102は、横方向の寸法において集束用開口40より大きい。集束用開口40の行方向の寸法は50〜100μmであり、典型的には80〜90μmである。またアクセス用開口102の行方向の寸法は、80〜500μmであり、典型的には120〜140μmである。
集束用コーティング39Aは、アクセス用導体106に接触するようにアクセス用開口102に十分に深く延在する。このアクセス用導体106は、開口102の底部の誘電体層22の上に位置する。従ってアクセス用導体106は、コーティング39Aの下側表面に接触する。少なくともコーティング39Aは、導体106に接触するように各開口102の左手側側面壁105Cの下側に十分に延在する。コーティング39Aはまた、典型的には、導体106に接触するように各開口102の右手側側面壁105Cの下側に十分に延在する。左手側側面壁105Cに沿ってコーティング39Aと導体106とが接触していれば、これは必ずしも必要ではない。
第8図は、集束用コーティング39Aが、図示されたアクセス用開口102の底部に位置するアクセス用導体106の全ての部分に接触することを示している。同様に、これは望ましいことではあるが必ずしも必要ではない。言い換えれば、各開口102の底部のコーティング39Aに隙間が存在し得る。但し、この時コーティング39Aは、左手側側面壁105Cに沿った導体106と接触する。同様にコーティング39Aが、導体106と接触するように各開口102の行方向側面壁98Rの下側に十分に延在することが望ましいが、必ずしも必要ではない。一般に、導体106とコーティング39Aとの接触領域を最大化すること、及び各開口102の内部にあるコーティング39Aの部分の隙間のサイズを最小化することが望ましい。
集束用コーティング39Aは、境界38B内の全ての領域におけるベース部集束用構造体38Aの上に位置する。但し、集束用開口40(及びダミーの集束用開口40D)の下側部分に沿った部分は除く。従って、コーティング39Aとアクセス用開口102内のアクセス用導体106との接触により、集束用開口40の全ての集束用コーティング部分が導体106と電気的に接続されていることを確実とする。
スペーサウォール位置94によって分割される、複数のアクセス用開口102を介する集束用コーティング39Aと、アクセス用導体106との接触により、過剰な接続部分が設けられる。これは、あらゆる位置94でのスペーサウォールとコーティング39Aとの接触、またはコーティング39Aの上のスペーサウォールへの二次的な圧力により、コーティング39Aに損傷が起こる場合に備えてである。このような損傷が、スペーサウォールの下の位置94で発生しても、アクセス用導体106は損傷を受けず、損傷した両側のコーティング39Aの部分に集束用制御電位を印加することができる。従って、スペーサウォール位置94のコーティング39Aの1つまたは複数の損傷が発生したとしても、コーティング39Aの全てに集束用制御電位が供給される。
アクセス用導体106が、第9図に示されるようにベース部集束用構造体の境界38Bを越えて、列方向に延在する。導体106の両端が境界38Bを越えて、集束用コーティング39Aに伝達する導体106に集束用制御電位が供給される位置まで延在することが望ましい。集束用制御電位は通常、密閉された低圧のエンクロージャの外側に位置する電圧源から供給される。このエンクロージャは、電子放出装置と発光装置とFEDの外部壁とによって形成される。行電極12及び列電極28(ダミーの列電極28Dを含む)と同様に、導体106がFEDの外部壁を通って延在する。
アクセス用導体106及びアクセス用開口102が、アクティブ領域90の素子を形成する段階で形成される。特に、導体106は、列方向の導電性材料からなるブランケット層の一部から形成される。この導電材料は、主要列部分30(及びダミーの主要列状部30D)の形成に用いられる。集束用開口40(及びダミーの集束用開口40D)の形成中に、開口102がベース部集束用構造体38Aに形成される。従って、導体106及び開口102の形成には、追加工程が伴わない。
第10図及び第11図は、第9図の電界エミッタのアクティブ領域90及び周辺領域92の別法の平面図2つを示している。第10図及び第11図のアクティブ領域90は、基本的には第9図のそれと同じである。集束用コーティング39A(第10図又は第11図では別々に示されていない)はまた、境界38B内の全ての領域のベース部集束用構造体38Aの上層をなす。但し、集束用開口40(及びダミーの集束用開口40D)の下側部分に沿った部分は含まない。
第8図及び第9図の電界エミッタと第10図の電界エミッタとの主な相違は、集束用コーティング39Aに集束用制御電位を供給する導電材料が、第8図及び第9図のように開口102を介するのではなく、第10図の境界38Bに沿ってコーティング39Aに接触する。特に、コーティング39Aが、境界38Bの両方の列方向部分の側面壁に沿って延在することにより、2つのアクセス用導体108とそれぞれ電気的に接続する。第10図には示されていないが、アクセス用導体108は、誘電体層22の上に位置する。導体108の一部が、ベース部集束用構造体38Aの下に位置し、列方向の縦方向に延在する。各導体108の両端が、列方向の境界38Bを越えて、集束用制御電位が印加される位置まで延在する。アクセス用導体106と同様に、各導体108は通常、外側の電源から集束用制御電位が印加されるように、FEDの外部壁を貫通する。
第11図の電界エミッタは、第8図及び第9図の電界エミッタと同様に複数のアクセス用開口102を備える。しかしながら、開口102を介してアクセス用導体106に接続される代わりに、第11図の集束用コーティング39Aは、開口102を介してに延在することにより、開口102の底部のアクセス用導体110の過剰な部分にまで電気的に接続する。アクセス用導体110の導体の余分な部分は、ベース部集束用構造体38Aの底部の下の誘電体層22の上に位置するが、通常は境界38Bを越えては延在しない。アクセス用導体110はさらに、一組の指状型アクセス用開口112の底部に沿ってコーティング39Aと接続されている。このアクセス用開口112は、第11図の構造体38Bの右手側上部角及び右手側下部角付近のベース部構造体38Aを貫いて延在する。
もう一組の指状アクセス用開口114が、第11図の電界エミッタの左手側上部角、及び左手側下部角付近の集束用構造体38Aを貫いて延在する。集束用コーティング39Aが、アクセス用開口114を介して延在し、ベース部構造体38Aの底部の下の誘電体層22の上に位置する一組のアクセス用導体116のそれぞれに延在する。アクセス用導体110とは対照的に、アクセス用導体116は境界38Bを越えて、集束用制御電位が供給される位置まで延在する。
アクセス用導体110及び116の全てが、集束用コーティング39Aの下部表面に沿ってその集束用コーティング39Aに接触する。アクセス用開口102と共に周辺部領域92に位置する指状型のアクセス用開口112及び114は、その形状から、コーティング39Aが好適に導体110及び116に接触するための開口112及び114の側面壁の下に向かって延在する面積が増加する。
対応するアクセス用開口114を通る、どちらか一方のアクセス用導体116への接続により、集束用コーティング39Aに通常は十分な集束用制御電位が供給される。スペーサウォールが位置94でコーティング39へと接触することによる結果、または二次的に発生するスペーサウォールのコーティング39への圧力の結果として、どのスペーサウォール位置94に沿ってコーティング39Aが損傷した場合も、アクセス用導体110とアクセス用開口102及び112の組み合わせが、損傷に耐える十分な過剰部分を備えている。特に、コーティング39Aの一部が一方の開口114から開口112の行方向に延在することにより、開口114が集束用制御電位がコーティング39Aの右手側側面に伝達されるのを可能とする。したがって、各開口102及びどちらか一方の開口112による導体110とコーティング39Aとの接続により、集束用制御電位が、第9図の電界エミッタの上述された集束用コーティングの損傷をバイパスすることが可能となる。したがって、コーティング39Aの全ての部分に、集束用制御電位が供給される。
第10図の電界エミッタにおいて、アクセス用導体108は、制御電極28の形成に用いられる主要列層から形成される。第11図の電界エミッタのアクセス用導体110及び116についても同様である。第11図の電界エミッタのアクセス用開口112及び114は、集束用開口40が形成される時に同時に形成される。第8図及び第9図の電界エミッタと同様に、第10図または第11図の電界エミッタの集束用コーティング39Aに集束用制御電位を供給する構造の製造には、発生領域90の要素の形成に必要な工程以外の工程は必要としない。
集束用コーティング39または39Aを形成する、アングルド金属蒸着に好適な真空メタライジングシステムが、第12図に示される。第12図の要素120が、部分的に仕上がった電界エミッタを表す。この電界エミッタ120は、XYZ座標軸のXY面に沿って位置する。電界エミッタ120の上側表面のほぼ中心が、XYZ座標系の中心である。
集束用コーティング金属が、電界エミッタ120から比較的遠い(横方向)距離に位置する金属蒸着源122から供給される。この金属源122は、XZ面に位置する点放射源に近づけるように配置される。集束用コーティング金属の電子が、金属面122から蒸発し、アパーチャプレート124の開口を通過する。蒸着金属原子の主軸126がXZ面にあり、Y軸に対して垂直をなす。
プレート124の開口が、蒸着金属原子の分配を、蒸着主軸126に対して半角αをもつ概ね均質の円錐形に制限する。半角αの角度は、ベース部集束用構造体38Aの上側表面全体にわたって、集束用コーティング金属が均質に蒸着されるように選択される。この時、ベース部構造体38Aの上側表面の高さの変化の影響を受ける。通常、角度αは1〜5度の範囲である。蒸着領域の横方向の外形寸法が340mm×320mmであり、高さの変化が10μmの場合、角度αは典型的には3度である。
入射角θは、X軸(電界エミッタ120の)と被着主軸126との角度である。入射角θの角度は、種々の決定要因による。その決定要因とは、集束用開口40の深さ(すなわち、各開口40の間の列方向ストリップ96Cの高さ)と、集束用コーティング金属が開口40に進入する基準深さと、良好なディスプレイ性能を保つ集束用コーティング金属材料が開口40に進入する最低及び最大の深さと、行方向の開口40の寸法と、可能であれば列方向の開口40の寸法と、追加された開口102または112及び114の深さと、開口102または112及び114の行方向の寸法と、可能であれば開口102または112及び114の列方向の寸法と、集束用コーティング39または39Aの基準厚さとである。入射角θは通常、5〜25度の範囲である。第8図及び第9図の電界エミッタにおいて、集束用開口40及びアクセス用開口102のそれぞれの行方向寸法が、典型的には、80〜90μm、120〜140μmであり、集束用開口40の中への最大メタライゼーション深さは約25μmであり、コーティングの厚さは50μmであり、この時の入射角θは典型的には15度である。
第12図のシステムの集束用金属アングルド蒸着が、以下の方法で行われる。集束用コーティング39Aがベース部集束用構造体38Aの上側表面のほぼ全体に形成されるが、各集束用開口40の中へは途中までしか延在しない。コーティング39Aがどの列電極28とも電気的にショートしないように、集束用コーティング金属のどの部分も、集束用開口40のどの側面壁に沿っても十分に深く蒸着されるべきではない。
第8図及び第9図の電界エミッタにおいて、アングルド被着が以下の方法で行われる。集束用コーティング39Aが、アクセス用導体106に接触するように、各アクセス用開口102の少なくても1つの側面壁に十分深く延在し、少なくても105Cの左手側側面壁に延在するのが好ましい。アクセス用開口112及び114の中へのアングルド被着に関しても、導体110及び116の接触が必要であり、第11図の電界エミッタと同様のことが言える。第10図の電界エミッタへのアングルド被着は、コーティング39Aが、ベース部集束用構造体の境界38Bの右手側及び左手側のエッジの下側に十分に延在することにより、アクセス用導体108に接触するように行われる。
前述の2つのパラグラフに従えば、集束用コーティング39Aのアングルド被着が、第12図のシステム122/124を用いて種々の方法で実施される。例えば、集束用開口が、ベースプレート10に対して垂直方向から見て概ね矩形または円形である場合、アングルド被着が、システム122/124をフィールドエミッタに対して回転して実行可能であり、逆にフィールドエミッタを回転しても可能である。入射角θは、集束用コーティング金属のいかなる部分も、開口40の底部のどこにも到達しないように入射角θが選択される。この回転技術を用いて、第8図及び第9図の電界エミッタのアクセス用開口102の少なくとも1つの横方向の寸法または、第11図の電界エミッタのアクセス用開口112、及び114の少なくとも1つの横方向の寸法が、集束用開口40の寸法より十分に大きくなければならない。そうすることにより、選択された入射角θで、集束用コーティング金属が、開口102または112及び114の底部に到達する。システム122/124の電界エミッタに対して回転する速度は一定、或いは変動も可能である。
集束用開口40は、横方向の寸法が、それと交差する横方向の寸法より著しく大きい場合が多い。一定の入射角θでこの回転技術に従ってアングルド被着が行われた場合、開口40の一横方向の寸法が、それと交差する横方向の寸法より著しく大きいということは、集束用コーティング金属が、著しく不均一の深さに開口40に被着されることである。状況によっては、この不均一の被着により、集束用コーティング39または39Aと制御電極28とのショートの危険性が著しく高まる可能性がある。
たとえば、集束用開口40は通常、行方向の寸法が80〜90μmであり、列方向の寸法が120〜140μmである。第9図を参照すると、開口40の列方向側面壁98Cは、行方向側面壁98Rより著しく長い。入射角θが一定に保たれると仮定し、電界エミッタが蒸着システム122/124に対して回転されながら、コーティング39Aのアングルド被着が実行されると、集束用コーティング金属の開口40への被着は、列方向側面壁98Cより行方向側面壁98Rへの被着が深くなる。
上記の通り、良好な電子集束を達成するために、第7図の入り口点距離82の値を小さく(距離80と82の和に対して)する必要がある。入り口点距離82の数値が小さいと言うことは、集束用コーティング39Aが、列方向側面壁98Cに沿って開口40に深く延在することである。集束用金属アングルド被着が、一定の入射角θで回転技術にしたがって実施される場合、入り口点距離82を小さくしようとすると、列電極28と行方向側面壁98Rに沿った集束用コーティング39Aとのショートの可能性がある。なぜなら、開口40への集束用コーティング金属の被着が、側面壁98Cより側面壁98Rに沿って深いからである。
アングルド蒸着の別の実施例では、電界エミッタに対向する2つの静止位置から集束用コーティング金属を蒸着する。これら2つの静止位置を適切に選択することにより、集束用開口40の一横方向の寸法がそれと交差する横方向の寸法より著しく大きいために起こる、集束用コーティング39または39Aが制御電極28とショートする可能性が実質的に回避できる。一般に、対向位置技術は、各位置において、蒸着用主軸が集束用開口40の寸法が最大となる横方向に垂直になるように、蒸着システムを整列することを含む。開口40の列方向の寸法が横方向の寸法より大きいという典型的な例では、対向位置のそれぞれの被着用主軸が列方向に概ね垂直をなす。
それぞれの被着用主軸と、集束用開口の最大の寸法の横方向との角度のある程度の方位角(偏揺れ)変動(即ち垂直方向の角度変動)は、許容範囲であり、場合によっては望ましい。たとえば、行方向ストリップ96Rが、列方向ストリップ96Cより高い場合、もし被着主軸が、列方向に対して完全に垂直をなすと、行方向側面壁98Rの部分に堆積する集束用コーティング金属の量が比較的少ない。この側面壁98Rは、行方向ストリップ96Rの頂部から、列方向ストリップ96Cの頂部へと下方向に向かって延在する。
この問題は、それぞれの被着主軸を、集束用開口40の寸法が最大となる横方向に対して垂直から方位角5〜25度、典型的には10度ずらして配置することによって対処している。2つの対向位置が、互いに対向するように保たれることから、それぞれの被着主軸の方位角(すなわち垂直方向から見て)が概ね180度異なっている。
この僅かに垂直からずれた集束用コーティング39Aの被着により、1つの位置からの被着の間、集束用コーティング金属が、行方向側面壁98Rのそれぞれ対向する上記の一対の部分の一方に十分に被着され、他方の位置からの被着の時、他方の側面壁部分に十分に被着される。結果として、コーティング39Aが、ベース部構造体38Aの頂部に沿って連続する。このベース部構造体38Aは、行方向ストリップ96Rの頂部から列方向ストリップ96Cの頂部に下に向かって延在する行方向側面壁98Rの部分を含む。方位角、及びコーティング39Aが列方向側面壁98Cに沿って集束用開口40の中に延在する深さを選択することによって、コーティング39Aが開口40の行方向側面壁に延在して列電極28と接触することを容易に避けられる。
対向位置のアングルド被着は、1つの角度がついた被着源を用いて連続して実行することが可能である。即ち、集束用コーティング材料が一方の位置から被着し、続いて被着源が他方の位置に設置され、集束用コーティング材料がさらに、第2の位置から被着することが可能である。別法では、対向位置のアングルド被着が、2つの被着源で実行可能であり、典型的には同時に2つのそれぞれ異なる位置の被着源で行われる。
上述の方法で選択された2つの対向する位置から、アングルド被着を実行する重要な点は、アクセス用開口102、112、及び114などの開口の寸法を選択することにより、集束用コーティング材料が、集束用開口40の中の途中までしか延在しなくても、集束用コーティング材料が、これらの開口の底部に到達することが容易に可能となる。これにより、開口40の底部で、コーティング39または39Aと制御電極28とがショートすることなく、集束用コーティング39または39Aが、その下側表面にそって電気的に接続され、集束用コーティング電位が供給される。
第13図は、どのように本発明の対向位置被着技術が、第8図及び第9図の電界エミッタに用いられ、集束用コーティング39Aを形成するかを示す。2行の集束用開口と7列の集束用開口(ダミーの集束用開口1列を含む)が、第13図に示されている。第13図の要素128及び130は、被着システム122/124が集束用金属アングルド被着の実行に用いられる対向位置を表す。位置128及び130が、アクティブ領域90及び周辺領域92の横方向外側に位置する。位置128は、領域90及び92を越えて、アクセス用開口102の右側に位置する。位置130は、領域90及び92を越えて、集束用開口40の第1の列の左側に位置する。
被着システム122/124の被着主軸126が、上述の方位角変動に従い、列方向に概ね垂直となるように位置128が配置される。同様に位置130がシステム122/124の被着主軸126が列方向に概ね垂直となるように配置される。集束制御が列方向より行方向により重要なため、位置128及び130の被着主軸126が、横方向に概ね垂直になるように延在する。この横方向とは、最も重要な集束制御の横方向と垂直をなす。被着主軸126はまた、概ね同じ垂直面に位置する。
第14a図及び第14b図は、いかにシステム122/124を用いた対向位置被着が、第8図及び第9図の電界エミッタ上で行われるかを示す。第14a図及び第14b図の要素132が、制御電極28及びベース部集束用構造体38Aの下の構造体(電子放出素子24及び行電極12を含む)を概ね表す。第14a図においては、アングルド被着が位置128から開始される。集束用コーティング金属の電子が、ベース部集束用構造体38Aの上部に蒸着され、左手側側面壁98Cに沿った集束用開口40(及びダミーの集束用開口40D)の中の途中までと、左手側側面壁105Cに沿ったアクセス用開口102の中の全てと、開口102の底部のアクセス用導体106の一部とに延在する。
電界エミッタ及び被着システム122/124が、位置130にシステム122/124が位置するように、互いに180度の方位角をなすように回転させられる。これには、電界エミッタの移動とシステム122/124の移動と、電界エミッタ及びシステム122/124の両方の移動が伴い得る。
位置130から、集束用コーティング金属の原子がベース部集束用構造体38Aの頂部の上に蒸着され、右手側側面壁98Cに沿った集束用開口40(及びダミーの集束用開口40D)の中の途中までと、右手側側面壁105Cに沿ったアクセス用開口102の中全てと、開口102の底部のアクセス用導体106の一部とに延在する。その結果として、集束用コーティング39Aが、各集束用開口40(または40D)の中には途中までしか延在しないが、少なくとも側面壁105Cの両方に沿ってアクセス用開口102の中まで延在する。いかなる集束用開口40の制御電極28ともショートすることなく、アクセス用導体106が、開口102の中の下側表面に沿った集束用コーティング39Aと電気的に接触する。
各集束用開口40に延在する、右手側側面壁98Cに対する左手側側面壁98Cの集束用コーティング39Aの量は、各開口40によって異なる。適切な被着パラメータの選択により、通常はこの変動が十分に少ないため、電子が集束不足または過剰集束によって目的以外の発光素子に到達することは殆どない。この発光素子は、最終的なFEDの電界エミッタの対向側に位置する発光装置の中に位置する。第14b図に示される例において、集束用コーティング金属は、アクセス用開口102を介して露出されるアクセス用導体106のすべての部分には蒸着されていない。隙間134が、それぞれの開口102の底部の集束用コーティング39Aの中に存在する。この隙間134は、被着条件の調節/または行方向の開口102の寸法の調節によって取り除くことが可能である。
停止被着とは別に、各位置128及び130から被着する間、被着位置128及び130が、概ね横方向に限定された中で横方向に移動可能である。通常は、この移動は列方向に行われる。例えば、位置128が、集束用開口40の底部の行付近から、開口40の上部の行付近に移動が可能である(そのまた逆も同様である)。位置130にも同様のことが言える。
円錐形の半角αを適切に制限することにより、列方向に位置128及び130を移動することにより、集束用コーティング39Aの厚さを、ベース部集束用構造体38Aの上部全体にわたって概ね一様とすることが可能である。同様にコーティング39Aが、列方向側面壁98Cに沿って集束用開口40の中に延在する深さは、各開口40の列の各開口40が概ね均質となる。加えて、位置128及び130の列方向の移動により、位置128及び130が電界エミッタに近づくことになる。従って、被着位置を電界エミッタから離すことなく、コーティング39Aが電界エミッタの広い領域に被着可能であり、特別に大きな被着チャンバを必要としない。
対向位置アングルド被着時に、シャドーマスク(図示せず)が、通常は、集束用コーティング38Aの周辺部に用いられる。これは集束用コーティング金属が、電極28、28D、及び12の露出した端部に付着し互いにショートすることを防ぐためである。別法では、電極28、28D、及び12並びに導体16の露出した端部の上に付着した全ての集束用コーティング金属を、好適なマスクを用いたエッチング処理に従って除去することも可能である。この好適なエッチング処理は、電極28、28D、12、及び導体106からなる材料次第であり、また集束用コーティング金属によっても異なる。
第14a図及び第14b図に概ね示される工程に従って処理された、第8図、第9図、及び第13図の電界エミッタの集束システム37Aの一部の斜視図が、第15図に示される。第15図の要素136は、集束システム37Aの下側の構造体を示す。第15図は、いかに集束用コーティング39Aの開口40の中への延在が、開口40の列方向側面壁98Cほど開口40の行方向側面壁98Rに深く延在しないかを示す。
第16図は、第8図、第9図、第13図、及び第15図の電界エミッタを備えるFEDのアクティブ領域90の一部を例示する。各集束用開口40を通過する電子を放出する電子放出素子24の各セットが、第16図では単純化のために1つの素子24によって示されている。発光装置は、第16図の電界エミッタの対向側に位置する。この発光装置は、典型的にはガラスからなる平坦で透明なフェースプレート140を備える。横方向に分離された燐光体発光素子142が、電界エミッタの電子放出素子24のセットのパターンに対応するパターンのフェースプレート140の内側表面の上に位置する。ブラックマトリクス144は、発光素子142を横方向に取り囲む。薄い光反射アノード層146は、発光素子142及びブラックマトリクス144の上に位置する。
集束制御の各極値が、第16図に示されている。第16図の右側の集束用開口40に延在する集束用コーティング39Aは、右手側側面壁98Cより左手側側面壁98Cに沿って深く延在する。右手側集束用開口40については反対のことが言える。中心の集束用開口40の集束用コーティング39Aは、列方向側面壁98Cに沿って集束用開口40の中に概ね等距離に延在する。中心の開口40のコーティング39Aの部分が、平均して概ね左右対称に、電子を中心の開口40を通過させて対向側(すなわち目的の)発光素子146に衝当させる。左側または右側の開口40の場合は、衝当するパターンが左または右に曲がるが、開口40に沿った集束用コーティング39Aの部分が、それでも電子の軌跡を制御し、実質的に放出された電子の全てが、対向側の発光素子146に衝当する。
本発明に従って製造された電子放出装置を備えるフラットパネルCRTディスプレイが、以下の方法で動作する。発光装置のアノードが、制御電極28及びエミッタ電極12に対して高いプラス電位に保たれる。好適な電位が、選択された1つの制御電極28と選択された1つのエミッタ電極12との間に印加されると、選択されたゲート部分32が選択された電子放出素子24のセットから電子を引き出し、結果としての電子流の大きさを制御する。発光素子が高電圧燐光体である場合に発光素子で計測された電流密度が0.1mA/cm2であり、印加されたゲート−カソード電界が20V/μmまたはそれ未満に到達する時、所望のレベルの電子放出が通常は起こる。引き出された電子がアノード層を通過して、選択的に燐光体素子に衝当することにより、発光素子が、発光装置の外側表面に視認できる光を発光する。
「頂部」、「底部」、「上側」、及び「下側」などの方向の用語が、座標系を明確にするために本発明の説明に用いられ、本発明の種々の構成部分がいかに適合するかが読者に容易に理解できるであろう。実際の実施においては、本発明の電子放出装置の構成部分は、ここで用いられる要素に示された方向とは異なった方向に位置する場合もある。製造工程が本発明に従って実行された場合も同様である。方向の用語は、説明を容易にするために用いられており、この方向の用語によって示された実施例とは異なる方向の実施例も含まれる。
本発明は特定の実施例を用いて説明されているが、この説明は単に図解の目的だけであり、以下の本発明の請求項の範囲を限定するものと解釈されものではない。たとえば、集束用コーティング39Aの被着時に、被着システム122/124が電界エミッタの周りを回転され得る(逆も同様である)。このときの入射角θは、コーティング39Aが行方向側面壁98Rに完全には延在せず、かつ列方向側面壁98Cの途中まで延在するように、適切に調節され得る。
システム122/124が電界エミッタに対して被着主軸126が列方向に垂直となる位置から主軸126が列方向に平行となる位置に回転する時、入射角θが小さくなる。逆もまた同様である。
集束用開口40並びにアクセス用開口102、112、及び114は、長方形以外の形も可能である。コーティング39Aの被着に用いられる技術は、集束用コーティング39にも利用可能である。蒸着以外の別の被着方法が、コーティング39または39Aに用いられ得る。
電子放出素子24の各セットが、多数の素子24よりむしろ1つの素子24からなり得る。多数の電子放出素子が、誘電体層22を通る1つの開口に位置することも可能である。電子放出素子24は、円錐形以外の形も取り得る。一例としてフィラメント型がある一方、ダイヤモンドグリットなどのそれぞれの形が異なるものもある。
本発明の原理は、マトリクス上にアドレス指定されたフラットパネルディスプレイの別のタイプにも適用可能である。この目的のフラットパネルディスプレイの候補には、マトリクス上にアドレス指定されたプラズマディスプレイ及びアクティブマトリクス(active matrix)液晶ディスプレイも含まれる。添付の請求項に記載された本発明の精神から逸脱することなく、当業者によって種々の変更及び応用が可能である。
Claims (4)
- ディスプレイ用の電子放出装置であって、
前記電子放出装置のアクティブ領域内において行方向及び列方向に並んで設けられ、各々が複数の電子放出素子を備える、複数の電子放出素子セットと、
複数の誘電体開口を有する誘電体層であって、前記複数の電子放出素子の各々は、前記複数の誘電体開口の対応する1つの内部に位置する、該誘電体層と、
該誘電体層の上に設けられた、前記複数の電子放出素子セットにそれぞれ対応する複数の制御開口を有する制御電極であって、前記複数の電子放出素子セットの各々は、行方向及び列方向に並んで設けられた前記複数の制御開口の対応する1つを介して露出されており、隣接する制御開口が列方向より行方向に接近して配置されている、該制御電極と、
前記誘電体層の上に位置し、前記電子放出素子を露出し、前記制御開口より大きな集束用開口を備える、ベース部集束用構造体と、
前記制御電極と接触せずに、前記ベース部集束用構造体の頂部から前記集束用開口内の途中まで延在する、前記ベース部集束用構造体の上に設けられた集束用コーティングとを含み、
前記集束用開口は、列方向に延在する一対の第1側面壁と、該一対の第1側面壁と交差し、行方向に延在する一対の第2側面壁によって規定されており、
前記列方向における前記第1側面壁の幅が、前記行方向における前記第2側面壁の幅より長く、
前記集束用コーティングは、前記第2側面壁上よりも前記第1側面壁上において、前記集束用開口内の深い位置まで延在することを特徴とする電子放出装置。 - 行方向に並べられた赤色、青色、緑色の3つの副画素からなる画素を複数備える発光装置が設けられたフェースプレートと、
電子放出装置と該電子放出装置の上に備え付けられた集束システムが設けられたバックプレートと、
前記発光装置と前記電子放出装置との間の空間を維持するべく前記フェースプレートと前記バックプレートとの間に設けられ、行方向に延在するスペーサウォールとを有する、フラットパネルディスプレイ装置であって、
前記電子放出装置が、
(i)前記電子放出装置のアクティブ領域内に行方向に並んで設けられ、各々が複数の電子放出素子を備える、複数の電子放出素子セットと、
(ii)前記複数の電子放出素子の各々が位置する開口を備える誘電体層と、
(iii)前記誘電体層の一部の上に位置し、前記複数の電子放出素子セットにそれぞれ対応する複数の制御開口を備える制御電極と、を備え、
前記集束システムが、
(a)前記誘電体層の他の一部の上に位置するアクセス用導体と、
(b)前記誘電体層の上に位置し、前記複数の電子放出素子セットのそれぞれを露出し、前記制御開口より大きな集束用開口を備えるベース部集束用構造体と、
(c)前記ベース部集束用構造体の上に設けられ、かつ前記制御電極と接触せずに前記ベース部集束用構造体の頂部から前記集束用開口内の途中まで延在し、前記アクセス用導体に接続される集束用コーティングと、を備え、
前記集束用開口は、列方向に延在する一対の第1側面壁と、該一対の第1側面壁と交差し、行方向に延在する、一対の第2側面壁によって規定されており、
前記列方向における前記第1側面壁の幅が、前記行方向における前記第2側面壁の幅より長く、
前記集束用コーティングは、前記第2側面壁上よりも前記第1側面壁上において、前記集束用開口内の深い位置まで延在し、
前記集束用コーティングの上に前記スペーサウォールが配置されることで前記集束用コーティングと前記スペーサウォールが接触しており、前記アクセス用導体と前記集束用コーティングとの接続が、前記スペーサと前記集束用コーティングとの接触面の長手方向の中心線によって分割された、前記集束用コーティングの表面上の2以上の領域のそれぞれにおいてなされていることを特徴とするフラットパネルディスプレイ装置。 - 前記集束用コーティングが、前記ベース部集束用構造体に設けられたアクセス開口の内部に位置する前記アクセス用導体まで延在することで、前記集束用コーティングと前記アクセス用導体とが接続されていることを特徴とする請求項2に記載のフラットパネルディスプレイ装置。
- 前記電子放出装置は、エミッタ開口が所定の間隔で複数設けられた梯子状のエミッタ電極を備えており、隣り合う2つの前記エミッタ開口の間に位置する前記エミッタ電極の一部の上に、前記電子放出素子セットが設けられていることを特徴とする請求項2または3に記載のフラットパネルディスプレイ装置。
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