JP2976136B2 - 電子線発生装置とその製造方法及び画像形成装置 - Google Patents
電子線発生装置とその製造方法及び画像形成装置Info
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- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J2201/00—Electrodes common to discharge tubes
- H01J2201/30—Cold cathodes
- H01J2201/316—Cold cathodes having an electric field parallel to the surface thereof, e.g. thin film cathodes
- H01J2201/3165—Surface conduction emission type cathodes
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- Cold Cathode And The Manufacture (AREA)
- Electrodes For Cathode-Ray Tubes (AREA)
- Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、電子放出素子を用いた電子線発生装置及び
該装置を用いた画像形成装置に関し、特に複数の電子放
出素子を高密度に配置した電子線発生装置とその製造方
法及び画像形成装置に関する。
該装置を用いた画像形成装置に関し、特に複数の電子放
出素子を高密度に配置した電子線発生装置とその製造方
法及び画像形成装置に関する。
[従来の技術] 従来、簡単な構造で電子の放出が得られる素子とし
て、例えばエム・アイ・エリンソン(M.I.Elinson)等
によって発表された冷陰極素子が知られている[ラジオ
・エンジニアリング・エレクトロン・フィジィッス(Ra
dio Eng.Electron.Phys.)第10巻,1290〜1296頁,1965
年]。
て、例えばエム・アイ・エリンソン(M.I.Elinson)等
によって発表された冷陰極素子が知られている[ラジオ
・エンジニアリング・エレクトロン・フィジィッス(Ra
dio Eng.Electron.Phys.)第10巻,1290〜1296頁,1965
年]。
これは、基板上に形成された小面積の薄膜に、膜面に
平行に電流を流すことにより、電子放出が生ずる現象を
利用するもので、一般には表面伝導形電子放出素子と呼
ばれている。
平行に電流を流すことにより、電子放出が生ずる現象を
利用するもので、一般には表面伝導形電子放出素子と呼
ばれている。
この表面伝導形電子放出素子としては、前記エリンソ
ン等により開発されたSnO2(Sb)薄膜を用いたものの
他、Au薄膜によるもの[ジー・ディトマー“スイン・ソ
リド・フィルムス”(G.Dittmer:“Thin Solid Film
s"),9巻,317頁,(1972年)]、ITO薄膜によるもの
[エム・ハートウェル・アンド・シー・ジー・フォンス
タッド:“アイ・イー・イー・イー・トランス・イー・
ディー・コンフ”(M.Hartwell and C.G.Fonstad:“I
EEE Trans.ED Conf.")519頁,(1975年)]、カーボ
ン薄膜によるもの[荒木久他:“真空",第26巻,第1
号,22頁,(1983年)]等が報告されている。
ン等により開発されたSnO2(Sb)薄膜を用いたものの
他、Au薄膜によるもの[ジー・ディトマー“スイン・ソ
リド・フィルムス”(G.Dittmer:“Thin Solid Film
s"),9巻,317頁,(1972年)]、ITO薄膜によるもの
[エム・ハートウェル・アンド・シー・ジー・フォンス
タッド:“アイ・イー・イー・イー・トランス・イー・
ディー・コンフ”(M.Hartwell and C.G.Fonstad:“I
EEE Trans.ED Conf.")519頁,(1975年)]、カーボ
ン薄膜によるもの[荒木久他:“真空",第26巻,第1
号,22頁,(1983年)]等が報告されている。
また、我々は鋭意検討した結果、新型表面伝導形電子
放出素子を技術開示した。
放出素子を技術開示した。
本発明で使用できる表面伝導形電子放出素子は、上記
以外にもその電子放出部が金属微粒子分散によって形成
されているものであっても良い。
以外にもその電子放出部が金属微粒子分散によって形成
されているものであっても良い。
一般に表面伝導形電子放出素子とは、前記電極間距離
が0.01μm〜100μm、前記電子放出素子のシート抵抗
が103Ω/□〜109Ω/□のものをいう。
が0.01μm〜100μm、前記電子放出素子のシート抵抗
が103Ω/□〜109Ω/□のものをいう。
また上記以外にも薄膜熱カソードやMIM形放出素子等
有望な電子放出素子が多数報告されている。
有望な電子放出素子が多数報告されている。
これらは、成膜技術やホトリソグラフィー技術の急速
な進歩に伴い基板上に多数の素子を形成することが可能
となりつつあり、マルチ電子線源として、蛍光表示管、
平板型CRT等の各種画像形成装置への応用が期待される
ところである。
な進歩に伴い基板上に多数の素子を形成することが可能
となりつつあり、マルチ電子線源として、蛍光表示管、
平板型CRT等の各種画像形成装置への応用が期待される
ところである。
これらの素子を画像表示装置に応用した場合、一般に
は、基板上に多数の素子を配列し、各素子間を薄膜もし
くは厚膜の電極で電気的に配線し、マルチ電子線源とし
て用いている。
は、基板上に多数の素子を配列し、各素子間を薄膜もし
くは厚膜の電極で電気的に配線し、マルチ電子線源とし
て用いている。
これら電子線ディスプレイ装置は、基本的に次のよう
な構造からなる。
な構造からなる。
第5図及び第6図は従来ディスプレイ装置の概要を示
すものである。第5図中、1は基板、12は支持体、8は
配線電極、4は電子放出部、10は電子通過孔、5は変調
電極、11はガラス板、13は画像形成部材で、例えば蛍光
体、レジスト材等電子が衝突することにより発光,変
色,帯電,変質等する部材から成る。11,13はフェース
プレート、15は蛍光体の輝点である。電子放出部4は薄
膜技術により形成され、基板(ガラス)1とは接触する
ことがない中空構造を成すものである。配線電極8は電
子放出部材と同一の材料を用いて形成しても、別材料を
用いても良く、一般に融点が高く電気抵抗の小さいもの
が用いられる。支持体12は絶縁体材料もしくは導電体材
料で形成されている。
すものである。第5図中、1は基板、12は支持体、8は
配線電極、4は電子放出部、10は電子通過孔、5は変調
電極、11はガラス板、13は画像形成部材で、例えば蛍光
体、レジスト材等電子が衝突することにより発光,変
色,帯電,変質等する部材から成る。11,13はフェース
プレート、15は蛍光体の輝点である。電子放出部4は薄
膜技術により形成され、基板(ガラス)1とは接触する
ことがない中空構造を成すものである。配線電極8は電
子放出部材と同一の材料を用いて形成しても、別材料を
用いても良く、一般に融点が高く電気抵抗の小さいもの
が用いられる。支持体12は絶縁体材料もしくは導電体材
料で形成されている。
これら電子線ディスプレイ装置は、配線電極8に電圧
を印加せしめ中空構造をなす電子放出部より電子を放出
させ、これら電子流を情報信号に応じて変調する変調電
極5に電圧を印加することにより電子を取り出し、取り
出した電子を加速させ蛍光体13に衝突させるものであ
る。また、配線電極8と変調電極5でXYマトリックスを
形成せしめ、画像形成部材たる蛍光体13上に画像表示を
行うものである。
を印加せしめ中空構造をなす電子放出部より電子を放出
させ、これら電子流を情報信号に応じて変調する変調電
極5に電圧を印加することにより電子を取り出し、取り
出した電子を加速させ蛍光体13に衝突させるものであ
る。また、配線電極8と変調電極5でXYマトリックスを
形成せしめ、画像形成部材たる蛍光体13上に画像表示を
行うものである。
また、第6図において、91は基板、92は変調電極、93
は熱電子線源(電子放出素子)94は、上偏向電極、95は
下偏向電極、96は透明電極と蛍光体(画像形成部材)を
設けたフェースプレートであって、基板91上に変調電極
92,電子放出素子93及び画像形成部材を順次配置した構
成を有する電子線ディスプレイ装置である。かかる装置
においては、同図被線円内に示す如く、変調電極92と電
子放出素子93とは、間に空間を有して配置されている。
また、熱電子線源93は、タングステン線に電子放出物質
を被覆したもので、外径は約35μm、動作温度は700〜8
50℃で熱電子を放出する。
は熱電子線源(電子放出素子)94は、上偏向電極、95は
下偏向電極、96は透明電極と蛍光体(画像形成部材)を
設けたフェースプレートであって、基板91上に変調電極
92,電子放出素子93及び画像形成部材を順次配置した構
成を有する電子線ディスプレイ装置である。かかる装置
においては、同図被線円内に示す如く、変調電極92と電
子放出素子93とは、間に空間を有して配置されている。
また、熱電子線源93は、タングステン線に電子放出物質
を被覆したもので、外径は約35μm、動作温度は700〜8
50℃で熱電子を放出する。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上記従来例の原理に基づき、複数配置
された点状あるいは線状電子放出素子を用いて前記電子
放出素子と複数の変調電極との間でXYマトリクスを構成
する画像表示装置では、以下の問題点があった。
された点状あるいは線状電子放出素子を用いて前記電子
放出素子と複数の変調電極との間でXYマトリクスを構成
する画像表示装置では、以下の問題点があった。
.変調電極が電子放出素子の電子放出方向上方に配置
されるため、上記電極と電子放出素子との位置合せが難
しく、大画面かつ高精細な画像表示装置が作製し難い。
されるため、上記電極と電子放出素子との位置合せが難
しく、大画面かつ高精細な画像表示装置が作製し難い。
.変調電極が電子放出部との間に空間を介して配置さ
れるため、変調電極と放出部との距離を全て一定に揃え
ることが難しく、大画面で高精細な画像表示装置が作製
し難い。
れるため、変調電極と放出部との距離を全て一定に揃え
ることが難しく、大画面で高精細な画像表示装置が作製
し難い。
.大画面,高精細な画像表示装置を作製しようとする
と、表示画像の輝度むらが顕著となる。
と、表示画像の輝度むらが顕著となる。
すなわち、本発明の目的とするところは、上述した製
造上の問題点を解決し、複数の電子放出素子と変調電極
との位置合わせを容易にし、更に、チャージアップ等に
起因するクロストーク等を防止し得る電子線発生装置及
びそれを用いた高密度高精細を可能ならしめる画像形成
装置を提供することにある。
造上の問題点を解決し、複数の電子放出素子と変調電極
との位置合わせを容易にし、更に、チャージアップ等に
起因するクロストーク等を防止し得る電子線発生装置及
びそれを用いた高密度高精細を可能ならしめる画像形成
装置を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明者等は、従来の画像表示装置における先述した
作製上の問題点である変調電極と電子放出素子の電子放
出部とのアライメントの困難性と、大画面で高精細の画
像形成装置を作製した際の該装置の表示むらの発生との
関連性に着目し、鋭意研究の結果以下のことを解明し
た。先ず、変調電極の電子ビーム通過孔と電子放出素子
の電子放出部との若干の位置ずれが画像形成部材に達す
る電子ビームの飛翔に大きな影響を与え、結果として画
像形成部材面での輝度むらを生じてしまう。更には、個
々の、変調電極と電子放出素子の電子放出部間の距離の
相違が画像形成部材に達する電子ビームの飛翔に大きな
影響を与え、結果として画像形成部材面での輝度むらを
生じてしまう。以上の事を知見し、後述する構成を有す
る本発明に至った。
作製上の問題点である変調電極と電子放出素子の電子放
出部とのアライメントの困難性と、大画面で高精細の画
像形成装置を作製した際の該装置の表示むらの発生との
関連性に着目し、鋭意研究の結果以下のことを解明し
た。先ず、変調電極の電子ビーム通過孔と電子放出素子
の電子放出部との若干の位置ずれが画像形成部材に達す
る電子ビームの飛翔に大きな影響を与え、結果として画
像形成部材面での輝度むらを生じてしまう。更には、個
々の、変調電極と電子放出素子の電子放出部間の距離の
相違が画像形成部材に達する電子ビームの飛翔に大きな
影響を与え、結果として画像形成部材面での輝度むらを
生じてしまう。以上の事を知見し、後述する構成を有す
る本発明に至った。
すなわち、本発明の第1は、基板上に、電子放出素子
と、該電子放出素子から放出される電子ビームを情報信
号に応じて変調する変調電極とを有する電子線発生装置
において、前記電子放出素子が、前記変調電極上に絶縁
層を介して積層配置されており、該変調電極は、熱伝導
率10W/m・K以上の導電性材料からなり、該基板の裏面
の一部から露出していることを特徴とする電子線発生装
置にある。
と、該電子放出素子から放出される電子ビームを情報信
号に応じて変調する変調電極とを有する電子線発生装置
において、前記電子放出素子が、前記変調電極上に絶縁
層を介して積層配置されており、該変調電極は、熱伝導
率10W/m・K以上の導電性材料からなり、該基板の裏面
の一部から露出していることを特徴とする電子線発生装
置にある。
上記本発明の第1の電子線発生装置は、さらにその特
徴として、 前記絶縁層の厚さが、0.1μm〜200μmであること、 前記電子放出素子の電子線放出方向での厚さが、0.1
μm〜200μmであること、 前記電子放出素子が、基板面に沿って並設された電極
間に、該電極を介して電圧が印加される電子放出部を有
する電子放出素子であること、 前記電子放出素子が、表面伝導形電子放出素子である
こと、 前記電子放出素子の複数が結線された線状電子放出素
子の複数と、前記変調電極の複数とがXYマトリクスを構
成していること、をも含む。
徴として、 前記絶縁層の厚さが、0.1μm〜200μmであること、 前記電子放出素子の電子線放出方向での厚さが、0.1
μm〜200μmであること、 前記電子放出素子が、基板面に沿って並設された電極
間に、該電極を介して電圧が印加される電子放出部を有
する電子放出素子であること、 前記電子放出素子が、表面伝導形電子放出素子である
こと、 前記電子放出素子の複数が結線された線状電子放出素
子の複数と、前記変調電極の複数とがXYマトリクスを構
成していること、をも含む。
また、本発明の第2は、上記本発明の第1の電子線発
生装置の製造方法であって、前記変調電極を形成する工
程が、前記基板の裏面の一部を除去した後、除去した領
域に該変調電極材料層を形成する工程を有することを特
徴とする電子線発生装置の製造方法にある。
生装置の製造方法であって、前記変調電極を形成する工
程が、前記基板の裏面の一部を除去した後、除去した領
域に該変調電極材料層を形成する工程を有することを特
徴とする電子線発生装置の製造方法にある。
さらに、本発明の第3は、上記本発明の第1の電子線
発生装置の電子放出側に、少なくとも、電子が衝突して
画像を形成する画像形成部材を設けたことを特徴とする
画像形成装置にある。
発生装置の電子放出側に、少なくとも、電子が衝突して
画像を形成する画像形成部材を設けたことを特徴とする
画像形成装置にある。
以下、本発明の構成要素及び作用について詳細に説明
する。
する。
本発明における電子放出素子は、従来より画像形成装
置の電子源として用いられているものであれば、熱陰
極,冷陰極のいずれであっても良いが、熱陰極の場合は
基板への熱拡散により電子放出効率が低下するので好ま
しくは冷陰極である方がよい。さらには、冷陰極の中で
も表面伝導形電子放出素子と呼ばれる電子放出素子を用
いた方が、本発明の電子線発生装置及び画像形成装置に
あっては、 1)高い電子放出効率が得られる、 2)構造が簡単であるため、製造が容易である、 3)同一基板上に多数の素子を配列形成できる、 4)応答速度が速い、 5)輝度コントラストが優れている、 等の利点を有するので特に好ましい。前記利点の中でも
とりわけ5)に関しては、表面伝導形電子放出素子が薄
膜素子であることに大きく起因している。即ち、本発明
に係る変調電極は、電子放出素子の電子放出側と反対側
面に、あるいは、放出素子と同一面上に配置されるた
め、電子放出素子の厚さ(電子ビームの放出方向での厚
さ)が極端に厚すぎると変調電極と電子放出素子の電子
放出面との距離が離れすぎて、放出される電子ビームの
充分な変調ができなくなる為、輝度コントラストが悪く
なる等の新たな問題点を生じてしまう。従って、本発明
に用いられる電子放出素子は、その厚さが100Å〜200μ
mであることが好ましく、優れた輝度コントラストを得
る為に特に好ましくは100Å〜10μmであることが望ま
しい。ここで表面伝導形電子放出素子とは、例えば、エ
ム・アイ・エリンソン(M.I.Elinson)等によって発表
された冷陰極素子[ラジオ・エンジニアリング・エレク
トロン・フィジィッス(Radio Eng.Electron.Phys.)
第10巻,1290〜1296頁,1965年]であり、これは基板面上
に設けられた小面積の薄膜(電子放出部)を挟持した電
極(素子電極)間に電圧を印加して、該膜面に平行に電
流を流すことにより、電子放出が生じる素子である。か
かる素子については、エリンソン等により開発されたSn
O2(Sb)薄膜を用いたものの他、Au薄膜によるもの[ジ
ー・ディトマー:“スイン・ソリッド・フィルムス”
(G.Dittmer:“Thin Solid Films"),9巻,317頁,(1
972年)]、ITO薄膜によるもの[エム・ハートウェル・
アンド・シー・ジー・フォンスタッド:“アイ・イー・
イー・イー・トランス・イー・ディー・コンフ(M.Hart
well and C.G.Fonstad:“IEEE Trans.ED Conf.")5
19頁,(1975年)]、カーボン薄膜によるもの[荒木久
他:“真空",第26巻,第1号,22頁,(1983年)]等が
報告されている。
置の電子源として用いられているものであれば、熱陰
極,冷陰極のいずれであっても良いが、熱陰極の場合は
基板への熱拡散により電子放出効率が低下するので好ま
しくは冷陰極である方がよい。さらには、冷陰極の中で
も表面伝導形電子放出素子と呼ばれる電子放出素子を用
いた方が、本発明の電子線発生装置及び画像形成装置に
あっては、 1)高い電子放出効率が得られる、 2)構造が簡単であるため、製造が容易である、 3)同一基板上に多数の素子を配列形成できる、 4)応答速度が速い、 5)輝度コントラストが優れている、 等の利点を有するので特に好ましい。前記利点の中でも
とりわけ5)に関しては、表面伝導形電子放出素子が薄
膜素子であることに大きく起因している。即ち、本発明
に係る変調電極は、電子放出素子の電子放出側と反対側
面に、あるいは、放出素子と同一面上に配置されるた
め、電子放出素子の厚さ(電子ビームの放出方向での厚
さ)が極端に厚すぎると変調電極と電子放出素子の電子
放出面との距離が離れすぎて、放出される電子ビームの
充分な変調ができなくなる為、輝度コントラストが悪く
なる等の新たな問題点を生じてしまう。従って、本発明
に用いられる電子放出素子は、その厚さが100Å〜200μ
mであることが好ましく、優れた輝度コントラストを得
る為に特に好ましくは100Å〜10μmであることが望ま
しい。ここで表面伝導形電子放出素子とは、例えば、エ
ム・アイ・エリンソン(M.I.Elinson)等によって発表
された冷陰極素子[ラジオ・エンジニアリング・エレク
トロン・フィジィッス(Radio Eng.Electron.Phys.)
第10巻,1290〜1296頁,1965年]であり、これは基板面上
に設けられた小面積の薄膜(電子放出部)を挟持した電
極(素子電極)間に電圧を印加して、該膜面に平行に電
流を流すことにより、電子放出が生じる素子である。か
かる素子については、エリンソン等により開発されたSn
O2(Sb)薄膜を用いたものの他、Au薄膜によるもの[ジ
ー・ディトマー:“スイン・ソリッド・フィルムス”
(G.Dittmer:“Thin Solid Films"),9巻,317頁,(1
972年)]、ITO薄膜によるもの[エム・ハートウェル・
アンド・シー・ジー・フォンスタッド:“アイ・イー・
イー・イー・トランス・イー・ディー・コンフ(M.Hart
well and C.G.Fonstad:“IEEE Trans.ED Conf.")5
19頁,(1975年)]、カーボン薄膜によるもの[荒木久
他:“真空",第26巻,第1号,22頁,(1983年)]等が
報告されている。
本発明で使用できる表面伝導形電子放出素子として
は、上記以外にも後述する様にその電子放出部が金属微
粒子分散によって形成されているものであっても良い。
ここで述べられる表面伝導形電子放出素子とは、一般に
0.01μm〜100μmの電極間隔を有し、該電極間にシー
ト抵抗103〜109Ω/□の薄膜を有する素子をさす。
は、上記以外にも後述する様にその電子放出部が金属微
粒子分散によって形成されているものであっても良い。
ここで述べられる表面伝導形電子放出素子とは、一般に
0.01μm〜100μmの電極間隔を有し、該電極間にシー
ト抵抗103〜109Ω/□の薄膜を有する素子をさす。
更に、本発明に係る変調電極とは、情報信号に応じて
電圧を印加することにより、電子放出素子から放出され
る電子ビームのON/OFF制御をする為の電極であり、熱伝
導率10W/m・K以上の導電性材料であればいかなる材料
から形成されていても良い。
電圧を印加することにより、電子放出素子から放出され
る電子ビームのON/OFF制御をする為の電極であり、熱伝
導率10W/m・K以上の導電性材料であればいかなる材料
から形成されていても良い。
更に、本発明に係る基板とは、電子放出素子と変調電
極の両方を保持する為の基体であって、絶縁性材料であ
ればいかなる材料から形成されていても良い。
極の両方を保持する為の基体であって、絶縁性材料であ
ればいかなる材料から形成されていても良い。
更に、本発明に係る絶縁層は、変調電極と電子放出素
子の電子放出面との距離が、全ての電子放出素子に対し
て等しくなる様に、その厚さが均一に形成されているこ
とが望ましい。
子の電子放出面との距離が、全ての電子放出素子に対し
て等しくなる様に、その厚さが均一に形成されているこ
とが望ましい。
以上述べたように、電子放出素子と変調電極が基板を
媒体として一体に形成されることで、アライメント精度
の向上を図ることができ、従来例に観るような問題点を
解消できる。
媒体として一体に形成されることで、アライメント精度
の向上を図ることができ、従来例に観るような問題点を
解消できる。
すなわち、本発明の技術思想は、変調電極と電子放出
素子とを絶縁性基板を媒介として一体に形成し、かつ、
かかる変調電極に素子駆動により生じる熱の発散作用を
持たせる点にある。
素子とを絶縁性基板を媒介として一体に形成し、かつ、
かかる変調電極に素子駆動により生じる熱の発散作用を
持たせる点にある。
ここで、上記一体形成は薄膜製造技術を用いることに
より可能となり、また、効率の良い発散作用を得るため
には、変調電極材が10W/m・K以上の熱伝導率を有する
導電性材料である必要がある。
より可能となり、また、効率の良い発散作用を得るため
には、変調電極材が10W/m・K以上の熱伝導率を有する
導電性材料である必要がある。
また、絶縁層の厚さが0.1〜200μmの範囲であれば放
熱作用への寄与率が高くなり、さらに加えて電子放出素
子の電子線放出方向での厚さが、0.1〜200μmの範囲で
あればより好ましい放熱作用を得ることができる。尚、
素子等の幅方向の寸法については、その集積化に応じて
適宜好ましい寸法とするのが良い。
熱作用への寄与率が高くなり、さらに加えて電子放出素
子の電子線放出方向での厚さが、0.1〜200μmの範囲で
あればより好ましい放熱作用を得ることができる。尚、
素子等の幅方向の寸法については、その集積化に応じて
適宜好ましい寸法とするのが良い。
上述のような構成を有する本発明の電子線発生装置を
用いた本発明の画像形成装置にあっては、長時間の駆動
においても画像の輝度,コントラスト等の劣化のない優
れた画像表示を得ることが可能となる。
用いた本発明の画像形成装置にあっては、長時間の駆動
においても画像の輝度,コントラスト等の劣化のない優
れた画像表示を得ることが可能となる。
[作用] 本発明においては、従来別体として設けていた変調電
極を、絶縁性基板を媒介として電子源と一体(電子源の
下方あるいは同一面上)に設けた構造とすることで、電
子源と変調電極のアライメントが容易になる。すなわ
ち、従来の別体置き変調電極では、電子源から一定の間
隔を取ってかかる変調電極を設けているため、その若干
のずれが、画像形成部に達する電子ビームの飛翔に大き
な影響を与えていた。
極を、絶縁性基板を媒介として電子源と一体(電子源の
下方あるいは同一面上)に設けた構造とすることで、電
子源と変調電極のアライメントが容易になる。すなわ
ち、従来の別体置き変調電極では、電子源から一定の間
隔を取ってかかる変調電極を設けているため、その若干
のずれが、画像形成部に達する電子ビームの飛翔に大き
な影響を与えていた。
まさしくこの問題を解消できる作用が、本発明に用い
られる変調電極にはある。
られる変調電極にはある。
また、本発明の特徴であるところの10W/m・K以上の
熱伝導率を有する導電性材料から成る変調電極とするこ
とで、電子放出部で発生した熱を変調電極を介してただ
ちに放熱させ、放出部の温度上昇を極めて小さく抑える
ことを可能としている。
熱伝導率を有する導電性材料から成る変調電極とするこ
とで、電子放出部で発生した熱を変調電極を介してただ
ちに放熱させ、放出部の温度上昇を極めて小さく抑える
ことを可能としている。
さらに、放熱効果を変調電極に具備させるため、変調
電極は極力放出部に近接させることが望ましく、これは
変調電圧の低減にも有効に作用することになる。
電極は極力放出部に近接させることが望ましく、これは
変調電圧の低減にも有効に作用することになる。
次に、本発明の電子線発生装置を用いた画像表示装置
の一態様例を第7図を基に述べる。
の一態様例を第7図を基に述べる。
第7図は表示パネルの構造を示しており、図中、47は
ガラス製の真空容器で、その一部である41は表示面側の
フェースプレートを示している。フェースプレート41の
内面には、例えばITOを材料とする透明電極が形成さ
れ、さらにその内側には、赤,緑,青の蛍光体(画像形
成部材)がモザイク状に塗り分けられ、CRTの分野では
公知のメタルバック処理が施されている。また、前記透
明電極は、加速電圧を印加する為に端子を通じて、真空
容器外と電気的に接続されている。
ガラス製の真空容器で、その一部である41は表示面側の
フェースプレートを示している。フェースプレート41の
内面には、例えばITOを材料とする透明電極が形成さ
れ、さらにその内側には、赤,緑,青の蛍光体(画像形
成部材)がモザイク状に塗り分けられ、CRTの分野では
公知のメタルバック処理が施されている。また、前記透
明電極は、加速電圧を印加する為に端子を通じて、真空
容器外と電気的に接続されている。
また、前記真空容器47の底面には、本発明の電子線発
生装置が固定されている。1はガラス基板(絶縁性基
体)で、その上面には電子放出素子がN個×l列にわた
り配列形成されている。該電子放出素子群は、列毎に電
気的に並列接続されており、各列の正極側配線44(負極
側配線45)は、端子Dp1〜Dpl(端子Dm1〜Dml)によって
真空容器外と電気的に接続されている。
生装置が固定されている。1はガラス基板(絶縁性基
体)で、その上面には電子放出素子がN個×l列にわた
り配列形成されている。該電子放出素子群は、列毎に電
気的に並列接続されており、各列の正極側配線44(負極
側配線45)は、端子Dp1〜Dpl(端子Dm1〜Dml)によって
真空容器外と電気的に接続されている。
また、該基板1を介して、基板1の裏面にはグリッド
電極(変調電極)5が設けられている。かかるグリッド
電極(変調電極)5は、前記素子列と直交してN本設け
られており、また、各グリッド電極(変調電極)5は、
端子46(G1〜GN)によって真空容器外と電気的に接続さ
れている。
電極(変調電極)5が設けられている。かかるグリッド
電極(変調電極)5は、前記素子列と直交してN本設け
られており、また、各グリッド電極(変調電極)5は、
端子46(G1〜GN)によって真空容器外と電気的に接続さ
れている。
本表示パネルでは、l個の電子放出素子列(線電子放
出素子)と、N個のグリッド電極(変調電極)列によ
り、XYマトリクスが構成されている。上記電子放出素子
列を一列づつ順次駆動(走査)するのと同期してグリッ
ド電極(変調電極)に情報信号に応じて画像1ライン分
の変調信号を同時に印加することにより、各電子ビーム
の蛍光体への照射を制御し、画像を1ラインづつ表示し
ていくものである。
出素子)と、N個のグリッド電極(変調電極)列によ
り、XYマトリクスが構成されている。上記電子放出素子
列を一列づつ順次駆動(走査)するのと同期してグリッ
ド電極(変調電極)に情報信号に応じて画像1ライン分
の変調信号を同時に印加することにより、各電子ビーム
の蛍光体への照射を制御し、画像を1ラインづつ表示し
ていくものである。
以上述べた画像表示装置は、先述した本発明の電子線
発生装置の有する利点に起因して、とりわけ高解像性,
輝度むらがなく、高輝度の高コントラストの表示画像が
得られる画像表示装置となる。
発生装置の有する利点に起因して、とりわけ高解像性,
輝度むらがなく、高輝度の高コントラストの表示画像が
得られる画像表示装置となる。
[実施例] 以下、本発明の実施例を具体的に説明する。
実施例1 第1図は、本発明の第1の実施形態を示す電子線発生
装置の部分断面図である。
装置の部分断面図である。
同図において、1は絶縁性シリコン基板、2はSiO2薄
膜から成る絶縁層、3は表面伝導形電子放出素子の素子
電極、4は電子放出部、5は変調電極である。同図中の
5が本発明の特徴とするところであり、かかる変調電極
5がシリコン基板裏面まで露出しており、変調電極の配
線を兼ねている。また、素子電極3と変調電極5とは絶
縁層2によって電気的に絶縁されている。
膜から成る絶縁層、3は表面伝導形電子放出素子の素子
電極、4は電子放出部、5は変調電極である。同図中の
5が本発明の特徴とするところであり、かかる変調電極
5がシリコン基板裏面まで露出しており、変調電極の配
線を兼ねている。また、素子電極3と変調電極5とは絶
縁層2によって電気的に絶縁されている。
次に、本実施例装置の製造方法を、第2図を用いて略
述する。
述する。
.先ず、充分洗浄,乾燥した絶縁性シリコン基板1上
に、RFスパッタ法を用いて絶縁層2としてのSiO2薄膜を
5μm、基板温度250℃において蒸着した。
に、RFスパッタ法を用いて絶縁層2としてのSiO2薄膜を
5μm、基板温度250℃において蒸着した。
.次に、上記で得られたシリコン基板1裏面に、通
常のフォトリソグラフィ技術を用いてレジストを形成し
た後、真空蒸着によりCr/Ni/Cr薄膜(保護マスク)6を
形成した。
常のフォトリソグラフィ技術を用いてレジストを形成し
た後、真空蒸着によりCr/Ni/Cr薄膜(保護マスク)6を
形成した。
.次に、加熱したKOH液中に上記シリコン基板を入
れ、シリコン基板裏面の一部をエッチング除去し、Cr/N
i/Cr薄膜6をマスクとして穴7を開けた。このとき、シ
リコンとSiO2とのエッチングレートの違いによって、シ
リコンはSiO2部までエッチングされた。
れ、シリコン基板裏面の一部をエッチング除去し、Cr/N
i/Cr薄膜6をマスクとして穴7を開けた。このとき、シ
リコンとSiO2とのエッチングレートの違いによって、シ
リコンはSiO2部までエッチングされた。
.次に、上記シリコン基板表面上に、フォトリソグラ
フィ技術を用いて素子電極3を形成した。用いた材料は
Ni(厚さ約1000Å)であり、素子電極3の間のギャップ
は約2μmである。
フィ技術を用いて素子電極3を形成した。用いた材料は
Ni(厚さ約1000Å)であり、素子電極3の間のギャップ
は約2μmである。
.次に、上記素子電極間及び電極上に有機パラジウム
(奥野製薬工業製ccp4230cs)を塗布,焼成し、電子放
出部4を形成した。
(奥野製薬工業製ccp4230cs)を塗布,焼成し、電子放
出部4を形成した。
.次に、シリコン基板裏面のCr/Ni/Cr薄膜6を除去し
た後、裏面から基板全面に印刷により厚さ約600μmのC
r薄膜を形成して変調電極5とし、電子線発生装置を完
成した。
た後、裏面から基板全面に印刷により厚さ約600μmのC
r薄膜を形成して変調電極5とし、電子線発生装置を完
成した。
以上により得られた電子線発生装置を1×10-6Torrの
真空環境下において、第3図に示す測定系を用いて放出
電流を測定した。尚、この時の引き出し電圧は1KV、素
子電圧は14V、引き出し電極は素子電極の上方5mmに配置
した。
真空環境下において、第3図に示す測定系を用いて放出
電流を測定した。尚、この時の引き出し電圧は1KV、素
子電圧は14V、引き出し電極は素子電極の上方5mmに配置
した。
本実施例における1素子あたりの放出電流値及び放熱
部位の存在しない場合(比較例)における電流値の結果
を以下の表1に示す。
部位の存在しない場合(比較例)における電流値の結果
を以下の表1に示す。
実施例2 第4図は、本発明の第2の実施例であるところの、本
発明に係る素子を用いた画像表示装置である。
発明に係る素子を用いた画像表示装置である。
本実施例で作製した画像表示装置は、先ずガラス基板
1上にCr/Ni/Cr薄膜を用いて変調電極5を形成し、次に
基板全面にSiO2絶縁層2を形成した上で、表面伝導形電
子放出素子を並べた素子列を変調電極5と直交する形で
形成し、最後に放熱作用を兼ねる変調電極配線を形成し
て電子線発生装置を得た。尚、素子列はY方向に25素
子、X方向に25ラインとし、計625素子から成る電子源
とした。
1上にCr/Ni/Cr薄膜を用いて変調電極5を形成し、次に
基板全面にSiO2絶縁層2を形成した上で、表面伝導形電
子放出素子を並べた素子列を変調電極5と直交する形で
形成し、最後に放熱作用を兼ねる変調電極配線を形成し
て電子線発生装置を得た。尚、素子列はY方向に25素
子、X方向に25ラインとし、計625素子から成る電子源
とした。
そして、かかる電子線発生装置の上方5mmの位置に、
ガラス基板11上に蛍光体13が塗布されたフェースプレー
トを設けた。該画像表示装置を1×10-6Torrの真空環境
下において、素子配線電極8と変調電極5でXYマトリク
スを形成した。
ガラス基板11上に蛍光体13が塗布されたフェースプレー
トを設けた。該画像表示装置を1×10-6Torrの真空環境
下において、素子配線電極8と変調電極5でXYマトリク
スを形成した。
上記画像表示装置の各素子列に順次+14Vの電圧を印
加し、各電子放出部4から電子を放出させ、変調電極5
に適当な電圧を印加ることにより、電子放出素子から電
子を引き出し、蛍光体13に電子を衝突させた。尚、蛍光
体13を設けた画像形成部材には、500〜10000Vの電圧を
印加した。
加し、各電子放出部4から電子を放出させ、変調電極5
に適当な電圧を印加ることにより、電子放出素子から電
子を引き出し、蛍光体13に電子を衝突させた。尚、蛍光
体13を設けた画像形成部材には、500〜10000Vの電圧を
印加した。
本実施例において画像形成部材上に受光素子を設け明
るさを測定したところ、30時間経過後も目立った低下は
なかった。
るさを測定したところ、30時間経過後も目立った低下は
なかった。
実施例3 第7図は本発明の他の実施例として画像表示装置を示
す斜視図である。5は変調電極、3は素子電極、4は電
子放出部、8は配線電極、41はフェースプレートであ
る。
す斜視図である。5は変調電極、3は素子電極、4は電
子放出部、8は配線電極、41はフェースプレートであ
る。
電子放出素子をライン状に2mmピッチで複数配列し、
かつ複数の変調電極5を該ライン状電子放出素子に直交
し配列し、配線電極8であるCuを厚さ2μmに積層した
以外は実施例1と全く同様の方法にて基板1である青板
ガラス(市川特殊ガラス社製)上に電子線発生装置を形
成した。
かつ複数の変調電極5を該ライン状電子放出素子に直交
し配列し、配線電極8であるCuを厚さ2μmに積層した
以外は実施例1と全く同様の方法にて基板1である青板
ガラス(市川特殊ガラス社製)上に電子線発生装置を形
成した。
次に画像形成部材である蛍光体を有するフェースプレ
ート41を基板1から5mm(=l)離して設け、画像表示
装置を作製した。
ート41を基板1から5mm(=l)離して設け、画像表示
装置を作製した。
蛍光体面に1.5KVの電圧を印加し、一対の配線電極8
に14Vの電圧パルスを印加しライン状に並べた複数の電
子放出素子から電子を放出させた。と同時に情報信号と
して変調電極群に電圧を印加することにより電子ビーム
をON/OFF制御した。
に14Vの電圧パルスを印加しライン状に並べた複数の電
子放出素子から電子を放出させた。と同時に情報信号と
して変調電極群に電圧を印加することにより電子ビーム
をON/OFF制御した。
更にこの隣りの配線電極に電圧パルスを印加し前述の
一ライン表示を行なった。これを順次行い一画面の画像
を形成した。つまり配線電極を走査電極として走査電極
と変調電極でXYマトリクスを形成し画像表示が可能であ
った。
一ライン表示を行なった。これを順次行い一画面の画像
を形成した。つまり配線電極を走査電極として走査電極
と変調電極でXYマトリクスを形成し画像表示が可能であ
った。
[発明の効果] 以上述べた本発明の電子線発生装置は、変調電極と電
子放出素子との位置合せが容易である為、その作製が簡
単である上、従来にくらべて充分な電子放出量が得ら
れ、駆動時の意図せぬ電子放出量の変動や複数の電子ビ
ーム間での変調むらが著しく改善された。
子放出素子との位置合せが容易である為、その作製が簡
単である上、従来にくらべて充分な電子放出量が得ら
れ、駆動時の意図せぬ電子放出量の変動や複数の電子ビ
ーム間での変調むらが著しく改善された。
又、本発明の電子線発生装置を用いた画像形成装置に
おいては、表示画像のコントラストに優れており、高輝
度でかつ輝度むらの少ない画像形成装置であった。
おいては、表示画像のコントラストに優れており、高輝
度でかつ輝度むらの少ない画像形成装置であった。
さらに、絶縁性基板を媒体として、電子放出素子と変
調電極を一体に形成せしめ、かつ、変調電極を放熱部材
として用いる本発明の電子線発生装置及びこれを用いた
画像形成装置によれば、以下のような効果がある。
調電極を一体に形成せしめ、かつ、変調電極を放熱部材
として用いる本発明の電子線発生装置及びこれを用いた
画像形成装置によれば、以下のような効果がある。
(1).基板温度上昇がかなり抑制できるため、素子特
性が劣化しない。
性が劣化しない。
(2).駆動等による外的制御がいらないため、素子に
とって最適な駆動方法がとれる。
とって最適な駆動方法がとれる。
(3).放熱板等を設ける必要がなく、構成が単純であ
る。
る。
(4).変調電極が放熱手段を兼ねるため、高密度配置
が可能となる。
が可能となる。
【図面の簡単な説明】 第1図は、本発明の電子線発生装置の一例を示す部分断
面図である。 第2図は、第1図に示す電子線発生装置の製造工程を示
す図である。 第3図は、特性評価装置の概略図である。 第4図は、実施例2で示した画像表示装置の部分斜視図
である。 第5図及び第6図は、従来の電子放出素子を用いた画像
表示装置の概略図である。 第7図は、本発明の電子線発生装置を用いた画像表示装
置の一例を示す構成図である。 1……絶縁性基板、2……絶縁層 3……素子電極、4……電子放出部 5,9……変調電極、6……保護マスク 7……穴(変調電極形成部)、8……配線電極 10……電子通過孔、11……ガラス板 12……支持体、13……蛍光体 14……フェースプレート、15……蛍光体の輝点 41……フェースプレート、44……配線端子 46……変調電極端子、47……真空容器 91……基板、92……変調電極 93……熱電子源、94……上偏向電極 95……下偏向電極、96……透明電極と蛍光体
面図である。 第2図は、第1図に示す電子線発生装置の製造工程を示
す図である。 第3図は、特性評価装置の概略図である。 第4図は、実施例2で示した画像表示装置の部分斜視図
である。 第5図及び第6図は、従来の電子放出素子を用いた画像
表示装置の概略図である。 第7図は、本発明の電子線発生装置を用いた画像表示装
置の一例を示す構成図である。 1……絶縁性基板、2……絶縁層 3……素子電極、4……電子放出部 5,9……変調電極、6……保護マスク 7……穴(変調電極形成部)、8……配線電極 10……電子通過孔、11……ガラス板 12……支持体、13……蛍光体 14……フェースプレート、15……蛍光体の輝点 41……フェースプレート、44……配線端子 46……変調電極端子、47……真空容器 91……基板、92……変調電極 93……熱電子源、94……上偏向電極 95……下偏向電極、96……透明電極と蛍光体
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01J 29/62 H01J 29/62 31/12 31/12 C (72)発明者 三品 伸也 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 小野 治人 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 鱸 英俊 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−6718(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01J 1/30 H01J 31/12 - 31/15 H01J 29/04,3/08,29/62
Claims (8)
- 【請求項1】基板上に、電子放出素子と、該電子放出素
子から放出される電子ビームを情報信号に応じて変調す
る変調電極とを有する電子線発生装置において、前記電
子放出素子が、前記変調電極上に絶縁層を介して積層配
置されており、該変調電極は、熱伝導率10W/m・K以上
の導電性材料からなり、該基板の裏面の一部から露出し
ていることを特徴とする電子線発生装置。 - 【請求項2】前記絶縁層の厚さが、0.1〜200μmである
ことを特徴とする請求項1記載の電子線発生装置。 - 【請求項3】前記電子放出素子の電子線放出方向での厚
さが、0.1〜200μmであることを特徴とする請求項1又
は2記載の電子線発生装置。 - 【請求項4】前記電子放出素子が、基板面に沿って並設
された電極間に、該電極を介して電圧が印加される電子
放出部を有する電子放出素子であることを特徴とする請
求項1〜3いずれかに記載の電子線発生装置。 - 【請求項5】前記電子放出素子が、表面伝導形電子放出
素子であることを特徴とする請求項4に記載の電子線発
生装置。 - 【請求項6】前記電子放出素子の複数が結線された線状
電子放出素子の複数と、前記変調電極の複数とがXYマト
リクス構成していることを特徴とする請求項1〜5いず
れかに記載の電子線発生装置。 - 【請求項7】請求項1〜6いずれかに記載の電子線発生
装置の製造方法であって、前記変調電極を形成する工程
が、前記基板の裏面の一部を除去した後、除去した領域
に該変調電極材料層を形成する工程を有することを特徴
とする電子線発生装置の製造方法。 - 【請求項8】請求項1〜6いずれかに記載の電子線発生
装置の電子放出側に、少なくとも、電子が衝突して画像
を形成する画像形成部材を設けたことを特徴とする画像
形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25681490A JP2976136B2 (ja) | 1990-09-28 | 1990-09-28 | 電子線発生装置とその製造方法及び画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25681490A JP2976136B2 (ja) | 1990-09-28 | 1990-09-28 | 電子線発生装置とその製造方法及び画像形成装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04137331A JPH04137331A (ja) | 1992-05-12 |
JP2976136B2 true JP2976136B2 (ja) | 1999-11-10 |
Family
ID=17297807
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25681490A Expired - Fee Related JP2976136B2 (ja) | 1990-09-28 | 1990-09-28 | 電子線発生装置とその製造方法及び画像形成装置 |
Country Status (1)
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---|---|
JP (1) | JP2976136B2 (ja) |
-
1990
- 1990-09-28 JP JP25681490A patent/JP2976136B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04137331A (ja) | 1992-05-12 |
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---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |