JP3332529B2 - 電子線発生装置及び画像形成装置 - Google Patents

電子線発生装置及び画像形成装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、情報信号に応じた複数
の放出電子線パタ−ンを形成する電子線発生装置及び画
像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、複数の電子放出素子をマトリック
ス配線して成る電子線発生装置を電子源として用いた画
像形成装置、特に、薄型フラットディスプレ−装置の研
究開発が盛んに行われている。図3にこの画像形成装置
の一例を概略構成図をもって示す。
【0003】図3の画像形成装置は、複数の電子放出素
子Aが基体31上に面状配置されており、またこれら電
子放出素子Aは一走査線毎に配線電極32a、32bに
配線されている。基体31上方には、該各素子から放出
される電子線を情報信号に応じて変調するための変調電
極33が、該走査線に対してXYマトリックス状に配置
されている。尚、34は電子線が通過し得る開口部であ
る。
【0004】図3の画像形成装置における通常の駆動方
法は、まず、一走査線上の各電子放出素子Aに、該素子
が電子放出するに要する電圧を印加し、画像一ライン分
の情報信号に基づく変調電圧(電子線のオン/オフ電圧
並びに階調電圧)を変調電極33に印加することで、開
口部34を通過した一ライン分の放出電子パタ−ンを形
成し、かかる放出電子パタ−ンが画像形成部材35に照
射されることで画像形成部材35面に一ライン分の画像
が形成される。かかる動作を画像の各ラインに対し順次
行うことにより一画面が形成される。ここで、該画像形
成部材35が発光体である場合には、複数の輝点パタ−
ン36による画像表示がなされる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】複数の電子放出部が高
密度に配置された電子源を用いる上述画像形成装置の従
来の駆動方法においては、各電子線に対する変調電圧
が、隣接し合う電子線間で影響を及ぼし合うため、電子
線の飛翔軌道の変化、画像形成部材面での電子線のスポ
ットサイズや形状の変化を生じ、高精細画像を形成し難
いという問題があった。
【0006】例えば、図4において、一走査線上の電子
放出部40a、40b、40cからの3本の電子線をそ
れぞれ変調する変調電極41a、41b、41cに正電
圧(オン電圧)を印加した場合、電子放出部40a、4
0b、40cからそれぞれ対応する発光体(画像形成部
材)42a、42b、42cに向けて電子線が出射され
るが、電子放出部が互いに近接(高密度配置)している
と、各電子放出部からの各電子線44は電子線通過孔4
3を通過後、図4に示す様に隣接変調電極による外方向
の力fを受け軌道を曲げられ且つ拡がり、各発光体上で
のスポットサイズが広がり過ぎてしまう。
【0007】また、図5において、一走査線上の電子放
出部50a、50b、50cからの電子線をそれぞれ変
調する変調電極51a、51b、51cのうち、変調電
極51b、51cに正電圧(オン電圧)を、変調電極5
1aに負電圧(カットオフ電圧)をそれぞれ印加した場
合にも、電子放出部50b、50cからの電子線54は
電子線通過孔53を通過後、図5に示す様に隣接変調電
極51b、51cによる力fを受け軌道を曲げられ、発
光体52b、52c上でのスポット形状が非対称となっ
てしまう。
【0008】以上の例のように、複数の電子放出部が高
密度に配置された電子源を用いる画像形成装置の従来の
駆動方法においては、走査線上の電子線放出パタ−ン毎
に、各電子線の飛翔軌道、スポットサイズ、スポット形
状などの変化を生じ、高精細で鮮明且つ高コントラスト
の画像を形成し難いものであった。特にこの問題は、画
像形成部材としてレッド、ブル−、グリ−ンの各色発光
体を順次配置したカラ−画像形成装置の場合には、上記
電子線の飛翔軌道、スポットサイズ、スポット形状が変
化すると、設定色以外の発光体に電子線が衝突し、画像
の色純度を低下させ、色調ムラのある色再現性の劣る画
像となってしまうため、発光体を高密度に配置できない
という極めて重大な問題を生じてしまう。また、画像形
成部材に到達する電子量を増やすために変調電極の電圧
(オン電圧)を高くすると上記欠点がよりクロ−ズアッ
プされるため、あまり電子量を増やせず画像の輝度やコ
ントラストを高められないという問題もある。
【0009】本発明は以上の問題点に鑑みなされた発明
であって、その目的は、上述の問題を解決した、高精細
で鮮明かつ高コントラストの画像が得られる電子線発生
装置及び画像形成装置を提供することにある。
【0010】更に本発明の目的は、色調ムラが極めて少
なく、色再現性に優れるフルカラ−画像形成のための画
像形成装置並びに電子線発生装置の駆動方法並びに該駆
動方法により駆動される電子線発生装置及び画像形成装
置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明は、複数の走査配線電極及び信号配線電極に接続され
た表面伝導型電子放出素子がマトリックス状に配置され
た電子源と、該電子源から放出される電子線を情報信号
に応じて変調する変調手段とを有する電子線発生装置に
おいて、該変調手段は、1行分の情報信号を蓄積するメ
モリーと、該メモリーに蓄積された情報信号とカットオ
フ信号とを切換える信号切換回路と、該情報信号に基づ
いて階調電圧を、該カットオフ信号に基づいてカットオ
フ電圧をそれぞれ出力する手段を有し、該信号配線電極
への該階調電圧の印加を、該信号配線電極のn列(n≧
1)おきに、時間的にn+1回に分割して行い、且つ該
階調電圧が印加されていない該信号配線電極には該カッ
トオフ電圧を印加することを特徴とする電子線発生装置
である。
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】以下に本発明の好ましい態様について詳述
する。
【0019】例えば、図3に示す様に、複数の電子放出
素子Aを有する線電子放出素子(X1 、X2 、・・)
と、変調電極群(Y1 、Y2 、・・)とがXYマトリッ
クス状(行列状)に配置されている装置において、複数
の線電子放出素子(X1 、X2、・・)のうち任意の一
列に、電子放出に必要な電圧Vfが印加され、変調電極
群(Y1 、Y2 、・・)には該一列分の情報信号に応じ
た電圧が印加されて、該一列分の情報信号に応じた電子
線の放出パタ−ンが形成される。かかる動作を前記線電
子放出素子の各列毎に順次行い、一画面分、さらには多
画面分の電子線放出パタ−ンが形成される。更に、該放
出パタ−ンの電子線を画像形成部材35面に照射させる
ことにより、一画面分、さらには多画面分の画像が該画
像形成部材面に形成される。
【0020】ここで、本発明の駆動方法においては、上
記変調電極群(Y1 、Y2 、・・)への情報信号に応じ
た電圧印加にあたって、オン電圧が印加される変調電極
(例えばY2)と隣接する変調電極(Y1 、Y3 )には、
情報信号にかかわらずカットオフ電圧が印加される。こ
のような駆動方法を採ることにより、オン電圧によって
画像形成部材へ飛翔する電子線は、上述の如き隣接する
変調電極列へ印加される電圧の悪影響を受けない。
【0021】本発明の上記駆動方法の例を挙げるなら
ば、上記変調電極群への情報信号の入力を上記変調電極
のn列(n≧1)おきに、時間的にn+1回に分割して
行い、且つ該情報信号が入力されていない変調電極には
カットオフ信号を入力する駆動方法である。
【0022】図1は、図3の装置において、上記nを1
とした場合の例を示している。図1において、情報信号
は変調電極群の偶数列と奇数列とに、2回に分割して入
力され、各回の情報信号非入力の変調電極にはカットオ
フ信号が入力される。例えば、電子放出に必要な電圧V
fは線電子放出素子のX2 列に印加され、変調電極群
(Y1 、Y2 、Y3 ・・)への情報信号の入力は、1)
まず、変調電極Y2m +1(m=0、1、2、・・)列に情
報信号が、変調電極Y2m+2列にはカットオフ信号がそれ
ぞれ入力され、次に、2)変調電極Y2m+2列に情報信号
が、変調電極Y2m+1列にはカットオフ信号がそれぞれ入
力されて、X2 列分の情報信号に応じた電子線放出パタ
−ンが形成される。かかる動作を各線電子放出素子列毎
に順次行い一画面分、さらには多画面分の電子線放出パ
タ−ンが形成される。更に、該放出パタ−ンの電子線を
画像形成部材面に照射させることにより、一画面分、さ
らには多画面分の画像が該画像形成部材面に形成され
る。
【0023】図2は、図1の装置において、上記nを2
とした場合の例を示している。図2において、情報信号
は変調電極の2列おきに、3回に分割して入力され、各
回の情報信号非入力の変調電極にはカットオフ信号が入
力される。例えば、電子放出に必要な電圧Vfは線電子
放出素子のX2 列に印加され、変調電極群への情報信号
の入力は、1)まず、変調電極Y3m+1列に情報信号が、
変調電極Y3m+2列及びY3m+3列にはカットオフ信号がそ
れぞれ入力され、2)次に、変調電極Y3m+2列に情報信
号が、変調電極Y3m+1列及びY3m+3列にはカットオフ信
号がそれぞれ入力され、3)最後に、変調電極Y3m+3
に情報信号が、変調電極Y3m+1列、Y3m+2列にはカット
オフ信号がそれぞれ入力されて、X2 列分の情報信号に
応じた電子線放出パタ−ンが形成される。かかる動作を
各線電子放出素子列毎に順次行い、一画面分、さらには
多画面分の電子線放出パタ−ンが形成される。更に、該
放出パタ−ンの電子線を画像形成部材面に照射させるこ
とにより、一画面分、さらには多画面分の画像が該画像
形成部材面に形成される。
【0024】ここで、電子線発生装置からの上記放出パ
タ−ンの電子線を効率的に画像形成部材面に照射させる
ために、該画像形成部材に適度な電圧が印加されるが、
かかる電圧の大きさは、上記オン電圧並びにカットオフ
電圧の大きさ、及び用いる電子放出素子の種類によって
適宜選定される。
【0025】また、上記情報信号(変調信号)は、オン
信号、即ち、電子線の画像形成部材への一定量以上の照
射を許容し得る電圧信号と上記カットオフ信号、即ち、
電子線の画像形成部材への照射を阻止し得る電圧信号と
を有するが、画像の諧調表現を行う場合には更に、諧調
信号、即ち、電子線の画像形成部材への照射量を可変す
る電圧信号をも含む。また、上記オン信号、カットオフ
信号は、用いられる電子放出素子の種類、あるいは該画
像形成部材に印加される電圧の大きさなどによって適宜
設定されるものである。
【0026】また本発明の駆動方法にて駆動が行われる
電子線発生装置及び画像形成装置の構成については、例
えば、画像形成部材として、レッド(R)、グリ−ン
(G)、ブル−(B)の蛍光体を配置した、フルカラ−
表示の画像形成部材であっても良い。
【0027】また本発明の駆動方法にて駆動が行われる
電子線発生装置及び画像形成装置の上記分割数は、図
1、図2で示した分割数に限られるものではなく、適宜
設定される。
【0028】また、本発明の駆動方法が好適に採用され
る装置の、特に、変調手段及び電子放出素子について好
ましい例を以下に挙げる。
【0029】まず、上述の電子線発生装置及び画像形成
装置にとって、特に好ましい変調手段について以下に例
を挙げる。
【0030】図6は、電子放出素子Aと変調電極3とが
同一基体1面に並設された形態を示したものであり、図
7は、電子放出素子Aの裏面に絶縁性基体1を介して変
調電極3が積層された形態を示したものである。該形態
においては、配線電極2a、2b間に複数の電子放出部
を有する線電子放出素子と変調電極3とがXYマトリッ
クス状に配置される。また、図8は、一般に単純マトリ
ックス構成とよばれるもので、複数の電子放出素子Aが
行列配置され、各素子が信号配線電極3bと走査配線電
極3aにより配線されている。
【0031】以上例示した3形態の変調手段は、図3の
電子通過孔34を設けた変調手段に比べ、電子放出部と
電子通過孔との厳密な位置合せの必要がなく、電子放出
部と電子通過孔との位置ずれによる発光画像輝度のムラ
を生じることがない。
【0032】また、本発明の駆動方法が採用される装置
にとって、電子放出素子の形態は特に限定されるもので
はないが、冷陰極型素子であることが好ましい。熱カソ
−ドを複数用いた場合には、熱カソ−ドの電子放出特性
は温度分布の影響を受けるため、大面積にわたっての均
一な電子放出特性を得ずらい。更に、本発明で用いられ
る電子放出素子は、表面伝導形電子放出素子であること
が好ましい。
【0033】表面伝導形電子放出素子としては、従来よ
り、例えば、エム アイ エリンソン(M.I.Eli
nson)等によって発表された冷陰極素子が知られて
おり[ラジオ エンジニアリング エレクトロン フィ
ジックス(Radio Eng.Elect−ron
Phys.)第10巻、1290〜1296頁、196
5年]、これは、基板上に形成された小面積の薄膜に、
膜内に平行に電流を流すことにより、電子放出が生ずる
現象を利用するものである。また、この他、前記エリン
ソン等により開発された、SnO2 (Sb)薄膜を用い
たもの、Au薄膜によるもの[ジ−・ディトマ−“スイ
ン ソリド フィルムス”(G.Dittmer:“T
hin Solid Films”)第9巻、317
頁、1972年)、ITO薄膜によるもの[エム ハ−
トウエル アンド シ−ジ−フォンスタッド“アイイ−
イ−イ−トランス”イ−ディ−コンファレン(M.Ha
rtwell and C.G.Fonstad;“I
EEETrans.ED Conf.”)519頁、1
983年]等が報告されている。
【0034】これらの表面伝導形電子放出素子の典型的
な素子構成を図9に示す。同図において22及び23は
電気的接続を得るための電極、25は電子放出材料で形
成される薄膜、21は基板、24は電子放出部を示す。
従来、これらの表面伝導形電子放出素子においては、電
子放出を行なう前に予めフォ−ミングと呼ばれる通電加
熱処理によって電子放出部を形成する。即ち、前記電極
22と電極23の間に電圧を印加する事により、薄膜2
5に通電し、これにより発生するジュ−ル熱で薄膜25
を局所的に破壊、変形もしくは変質せしめ、電気的に高
抵抗な状態にした電子放出部24を形成することにより
電子放出機能を得ている。尚、電気的に高抵抗な状態と
は、薄膜25の一部に、亀裂を有し、かつ亀裂内がいわ
ゆる島構造を有する不連続状態膜を言い、かかる膜は、
空間的に不連続で電気的には連続な膜である。従来、表
面伝導形電子放出素子は上述の高抵抗不連続膜に電極2
2、23により電圧を印加し、素子表面に電流を流すこ
とにより電子を放出せしめるものである。
【0035】また、本発明者らは、特開平1−2005
32号公報及び特開平2−56822号公報において、
電極間に電子を放出せしめる微粒子を分散配置した新規
な表面伝導形電子放出素子を技術開示した。また、その
後の本発明者らの知見によれば、上記分散配置される微
粒子は、その平均粒径が5オングストロ−ム〜300オ
ングストロ−ムの範囲内にあり、且つ、微粒子間隔が5
オングストロ−ム〜100オングストロ−ムの範囲内に
ある表面伝導形電子放出素子であることが、電子放出効
率、放出電子の安定性等の点で特に優れることがわかっ
た。これら微粒子を分散配置したタイプの表面伝導形電
子放出素子は、(1)高い電子放出効率が得られる。
(2)構造が簡単であるため、製造が容易である。
(3)同一基板上に多数の素子を配列形成できる。等の
利点を有する素子である。これらの表面伝導形電子放出
素子の典型的な素子構成を図10に示す。図10におい
て、22及び23は電気的接続を得るための素子電極、
27は電子放出せしめる微粒子26が分散配置した電子
放出部、21は基板である。
【0036】
【実施例】以下に本発明について、実施例を挙げて更に
説明する。
【0037】(実施例1)本実施例の駆動方法は、電子
放出素子として表面伝導形電子放出素子を用いた以下の
画像形成装置にて行われた。
【0038】[画像形成装置の作成例]画像形成装置の
作成方法について図11及び図12を用いて説明する。 .絶縁性基体60としてガラス基板を用い、該基板面
上に素子電極61a、61bと配線電極62a、62b
を形成する。該電極材料は、導電性材料であれば特に限
定されず、本実施例においてはNi金属を用いて形成し
た。尚、素子電極61a、61bの互いの電極間隔は2
μmとし、また、配線電極62a、62bのピッチは
0.5mmとした。 .次に、有機パラジウム(奥野製薬(株)製、CCP
−4230)を、素子電極61a、61b間に塗布し、
これを300℃で1時間焼成して酸化パラジウムからな
る微粒子膜63を形成した。 .次に、該基板60上方に、電子通過孔65を有する
変調電極64を配線電極62a、62bと直交するよう
にXYマトリクス状に架張し固定した。 .次に、内面に透明電極66と蛍光体67が配置され
たフェ−スプレ−ト68を、支持枠69を介し、基板6
0からの距離4mmの位置に配置して、該支持枠69と
フェ−スプレ−ト68との接合部にフリットガラスを塗
布、430℃で10分以上焼成し接着した。 .以上の様にして作成された外囲器(基板60、支持
枠69、フェ−スプレ−ト68で構成)内の雰囲気を真
空ポンプにて排気し、充分な真空度(好ましくは、10
-6torr〜10-7torr)に達した後、配線電極6
2a、62b間に特定波形の電圧パルスを印加し、素子
電極61a、61b間に電子放出領域70を形成した。
尚、各電子放出領域70のピッチは0.5mmとなるよ
うに形成した。また、SEM像から、該電子放出領域内
の微粒子の平均粒径は100オングストロ−ムであり、
粒子間隔は20オングストロ−ムであった。尚、以上の
様に作成した電子放出素子の各々には、配線電極62
a,62bを通じ素子電極61a,61b間に、電子放
出電圧Vfとして14Vを印加することで十分な電子放
出量が得られた。
【0039】以上の様に、複数の電子放出素子を行列配
置した電子源を用いた画像形成装置を作成したが、本装
置は、透明電極66への印加電圧が5〜10kVにおい
て、変調電極64に印加される電圧が、−30V以下で
放出電子線のカットオフ制御ができ、0V以上で放出電
子線のオン制御ができた。また、−30〜0Vの間で放
出電子線の電子量を連続的に変化でき、階調表示も可能
であった。尚、図11の71は蛍光体の輝点を表す。
【0040】[装置の駆動方法例]本実施例の装置の駆
動方法について図13を用いて説明する。
【0041】図13のM=1列より順次走査する場合に
おいて、まず、 (1)電圧印加手段(不図示)にて、透明電極66(図
11)に定電圧を印加し、M=1列に電子放出電圧Vf
を印加する。 (2)1(=M)走査列分の情報信号のうち、偶数列の
変調電極(N=2、4、・・・)に入力される情報信号
がメモリ−80内に蓄積される。また、奇数列の変調電
極(N=1、3、5、・・・)に入力される情報信号
は、電圧印加手段81を通じて、該情報信号に応じたオ
ン電圧、カットオフ電圧及び階調電圧を有する変調電圧
(Vm1 、Vm3 、Vm5 )としてそのまま該奇数列の
変調電極に入力される。この間、偶数列の変調電極(N
=2、4、・・)には情報信号にかかわらず、信号切換
回路(信号分割手段)82からカットオフ信号が発せら
れ、電圧印加手段83を通じてカットオフ電圧(Vof
f)が印加される。 (3)次に、信号切換回路82により、1(=M)走査
列分の情報信号のうち、先にメモリ−80に蓄積された
分の情報信号が、偶数列の変調電極に入力されるよう切
換られ、電圧印加手段83を通じて、該情報信号に応じ
たオン電圧、カットオフ電圧及び階調電圧を有する変調
電圧(Vm2 、Vm4 )として該偶数列の変調電極に入
力される。この間、奇数列の変調電極(N=1、3、
5、・・)には情報信号にかかわらず、信号切換回路8
2からカットオフ信号が発せられ、電圧印加手段81を
通じてカットオフ電圧(Voff)が印加される。
【0042】尚、以上のような、一走査列分の情報信号
を、偶数列と奇数列とに2分割して変調電極に入力する
動作は、一走査列分の表示のタイミングの間に行われ
る。
【0043】以上(1)〜(3)の動作を各走査列毎に
順次繰り返し、一画面分、さらには多画面分の画像が蛍
光体面に表示される。
【0044】本実施例の駆動方法によれば、蛍光体面で
の表示画像を形成する複数の輝点(スポット)は、互い
に極めて均一で安定したサイズと形状を呈し、しかも、
クロスト−クのない、高精細で鮮明な画像を表示するこ
とができた。
【0045】以上の本実施例においては、変調電極を図
11に示す様に配置したが、上述のごとく図6、図7に
示す態様であっても良く、いずれの態様においても、本
実施例と同様の駆動方法(図14、図15)により得ら
れる表示画像はやはり、互いに極めて均一で安定したス
ポットサイズとスポット形状を呈し、しかも、クロスト
−クのない、高精細で鮮明な画像であった。尚、図6、
図7のいずれの態様も、透明電極への印加電圧が5〜1
0kVにおいて、変調電極に印加される電圧が、−40
V以下で放出電子線のカットオフ制御ができ、10V以
上で放出電子線のオン制御ができた。また、−40〜1
0Vの間で放出電子線の電子量を連続的に変化でき、階
調表示も可能であった。
【0046】(実施例2)本実施例の駆動方法は、実施
例1の素子電極61a、61bと配線電極62とを、図
8、図16に示す様に配線した(62aは走査配線電
極、62bは信号配線電極、72は絶縁性部材である)
点、実施例1の変調電極を配置しなかった点、及び蛍光
体としてレッド(R)、グリ−ン(G)、ブル−(B)
を、一電子放出素子当たり一蛍光体(R、GまたはB)
が対応する様に図18に示す通りブラックストライプ構
成とした点とを除いて、実施例1と同様に作成された。
尚、本実施例においては、実施例1の変調電極に代っ
て、後述の信号配線電極が同様の役割を果たす。
【0047】[装置の駆動方法例]本実施例の装置の駆
動方法について図17を用いて説明する。
【0048】図17のM=1列より順次走査する場合に
おいて、まず、 (1)電圧印加手段(不図示)にて、透明電極に定電圧
を印加し、M=1列に電子放出電圧Vfを印加する。 (2)1(=M)走査列分の情報信号のうち、グリ−ン
表示の信号配線電極G及びブル−表示の信号配線電極B
に入力される情報信号がメモリ−80内に蓄積される。
また、レッド表示の信号配線電極Rに入力される情報信
号は、電圧印加手段81を通じて、該情報信号に応じた
オン電圧、カットオフ電圧及び階調電圧を有する変調電
圧(VmR)としてそのまま該信号配線電極Rに入力さ
れる。この間、信号配線電極G及びBには、情報信号に
かかわらず、信号切換回路82からカットオフ信号が発
せられ、電圧印加手段83を通じてカットオフ電圧(V
off)が印加される。 (3)次に、信号切換回路82により、1(=M)走査
列分の情報信号のうち、先にメモリ−80に蓄積された
情報信号のうち、グリ−ン表示の情報信号が信号配線電
極Gに入力されるよう切換られ、電圧印加手段を通じ
て、該情報信号に応じたオン電圧、カットオフ電圧及び
階調電圧を有する変調電圧(VmG)が信号配線電極G
に入力される。この間、信号配線電極R及びBには情報
信号にかかわらず、信号切換回路82からカットオフ信
号が発せられ、電圧印加手段を通じてカットオフ電圧
(Voff)が印加される。 (4)次に、信号切換回路82により、1(=M)走査
列分の情報信号のうち、先にメモリ−80に蓄積された
情報信号のうち、ブル−表示の情報信号が信号配線電極
Bに入力されるよう切換られ、電圧印加手段を通じて、
該情報信号に応じたオン電圧、カットオフ電圧及び階調
電圧を有する変調電圧(VmB)が信号配線電極Bに入
力される。この間、信号配線電極R及びGには情報信号
にかかわらず、信号切換回路82からカットオフ信号が
発せられ、電圧印加手段を通じてカットオフ電圧(Vo
ff)が印加される。
【0049】尚、以上のような、一走査列分の情報信号
を各色毎に、即ち、2列おきに、時間的に3分割して信
号配線電極に入力する動作は、一走査列分の表示のタイ
ミングの間に行われる。以上から明らかな通り、本実施
例における信号配線電極への変調電圧(VmR,Vm
G,VmB)の印加は、実施例1における変調電極への
電圧印加に相当するものである。
【0050】以上(1)〜(4)の動作を各走査列毎に
順次繰り返し、一画面分、さらには多画面分のフルカラ
−画像が蛍光体面に表示される。
【0051】本発明による画像形成装置は、高品位テレ
ビジョン受像器やコンピュータの端末はもとより、大画
面ホームシアターや、テレビ会議システム、あるいはテ
レビ電話など、民生用あるいは産業用として広く応用が
可能である。
【0052】
【発明の効果】本実施例の駆動方法によれば、各色蛍光
体面での表示画像を形成する複数の輝点(ポット)は、
互いに極めて均一で安定したサイズと形状を呈し、しか
も、クロスト−クがなく、画像の色純度の向上した色再
現性に優れるフルカラ−画像を表示できた。以上の本実
施例においては、変調手段を図8、図16に示す単純マ
トリックス配線としたが、上述のごとく図6、図7、図
11に示す変調電極を配置した態様であっても良く、い
ずれの態様においても、本実施例と同様の駆動方法によ
り得られる表示画像はやはり、互いに極めて均一で安定
したスポットサイズとスポット形状を呈し、しかも、ク
ロスト−クのなく、画像の色純度の向上した色再現性に
優れるフルカラ−画像を表示できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の駆動方法を説明するための図。
【図2】本発明の他の駆動方法を説明するための図。
【図3】従来の画像形成装置の概略構成図。
【図4】従来の駆動方法における問題点を説明するため
の図。
【図5】従来の駆動方法における問題点を説明するため
の図。
【図6】本発明の画像形成装置にかかる電子源部分の態
様を示す概略構成図。
【図7】本発明の画像形成装置にかかる電子源部分の他
の態様を示す概略構成図。
【図8】本発明の画像形成装置にかかる電子源部分の他
の態様を示す概略構成図。
【図9】従来の表面伝導形放出素子を示す概略構成図
(平面図)。
【図10】表面伝導形電子放出素子の他の態様を示す概
略構成図(平面図)。
【図11】本発明の画像形成装置の概略構成図。
【図12】本発明の画像形成装置にかかる電子源の部分
拡大図。
【図13】本発明の駆動方法を説明するための図。
【図14】本発明の他の駆動方法を説明するための図。
【図15】本発明の他の駆動方法を説明するための図。
【図16】本発明の画像形成装置にかかる他の電子源の
部分拡大図。
【図17】本発明の他の駆動方法を説明するための図。
【図18】本発明の画像形成装置にかかる画像形成部材
の他の態様を示す図。
【符号の説明】
1,4,21,31,60 基体 2a,2b,32a,32b、62a,62b 配線電
極 3,33,41(a,b,c),51(a,b,c),
64 変調電極 34,43,53,65 電子線通過孔 35 画像形成部材 36,71 輝点 68 フェ−スプレ−ト 40(a,b,c),50(a,b,c) 電子放出部 42(a,b,c),52(a,b,c),67 蛍光
体 44,54 放出電子線 66 透明電極 69 支持枠 3a,62a 走査配線電極 3b,62b 信号配線電極 22,23,61a,61b 素子電極 24,27,70 電子放出領域 25,63 導電薄膜 26 微粒子 72 絶縁性部材 81,83 電圧印加手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金子 哲也 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤ ノン株式会社内 審査官 西島 篤宏 (56)参考文献 特開 昭62−206592(JP,A) 特開 昭59−169282(JP,A) 特開 平5−313600(JP,A) 特開 平3−20941(JP,A) 特開 平3−284790(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G09G 1/00 - 3/38 H04N 5/66 - 5/74

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の走査配線電極及び信号配線電極に
    接続された表面伝導型電子放出素子がマトリックス状に
    配置された電子源と、該電子源から放出される電子線を
    情報信号に応じて変調する変調手段とを有する電子線発
    生装置において、該変調手段は、1行分の情報信号を蓄
    積するメモリーと、該メモリーに蓄積された情報信号と
    カットオフ信号とを切換える信号切換回路と、該情報信
    号に基づいて階調電圧を、該カットオフ信号に基づいて
    カットオフ電圧をそれぞれ出力する手段を有し、該信号
    配線電極への該階調電圧の印加を、該信号配線電極のn
    列(n≧1)おきに、時間的にn+1回に分割して行
    い、且つ該階調電圧が印加されていない該信号配線電極
    には該カットオフ電圧を印加することを特徴とする電子
    線発生装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の電子線発生装置と、電
    子線の照射により発光する蛍光部材とを有する画像形成
    装置。
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