JP2951164B2 - 浮上式磁気ヘッド - Google Patents

浮上式磁気ヘッド

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JP2951164B2 JP19789693A JP19789693A JP2951164B2 JP 2951164 B2 JP2951164 B2 JP 2951164B2 JP 19789693 A JP19789693 A JP 19789693A JP 19789693 A JP19789693 A JP 19789693A JP 2951164 B2 JP2951164 B2 JP 2951164B2
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  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、固定磁気ディスク装置
に使用する浮上式磁気ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】図5に示すように、固定磁気ディスク装
置(以下、ディスク装置という。)に使用される浮上式
磁気ヘッド(以下、ヘッドという。)はディスク装置の
駆動が停止しているとき、固定磁気ディスク(以下、デ
ィスクという。)10の表面10Aに接触し停止してい
る。ディスク装置が起動し、ディスク10が高速回転し
始めるとディスク10の表面10Aに発生する空気流と
ヘッドのスライダ20との相関作用により、図6に示す
ように、ヘッドはディスク10の表面10Aより僅かに
浮上し、スライダ20のリーディング側がトレーリング
側よりディスク10の表面10Aに対して持ち上がりス
ライダ20が傾斜浮上しながらディスク10に対して情
報の記録/再生を行う。そして、ディスク装置の駆動が
停止するとヘッドは再びディスク10の表面10Aに接
触し停止する。
【0003】このように、ヘッドがディスク10の表面
10Aに接触し浮上する一連の動作をCSS(コンタク
ト・スタート・ストップ)と呼んでいる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記CSS
の性能の向上を図るために、ヘッドのスライダ20の浮
上面20Aの全面に例えばカーボン等からなる保護膜3
0を形成したものがある。このような構造のものにあっ
てはスライダ20の摺動トルクは図7に示すようにCS
Sの回数が増加しても急激に増加せず、安定したCSS
性能を得ることができる。
【0005】しかし、上記保護膜30はスライダ20の
磁気ギャップ(以下、ギャップという。)を含みトレー
リング側まで被膜されており、ディスク10の表面10
Aと上記トレーリング側、すなわちギャップとの間にス
ペーシングロスが発生し、それにともない電磁変換特性
が劣化し、所望の記録/再生効率を低下させる結果を生
じる。
【0006】そこで、本発明はCSS性能の向上を図る
と共にスペーシングロスがなく、安定した記録/再生を
行い得る浮上式磁気ヘッドを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の浮上式磁
気ヘッドは、スライダのリーディング側がトレーリング
側より磁気ディスク表面に対して持ち上がりスライダが
傾斜浮上するものであって、上記スライダの浮上面に下
記式を満足する保護膜が形成されてなることを特徴とす
る。 h≦l・tanθ h:駆動停止時にスライダの磁気ディスク表面に接触す
る部分の保護膜の厚さ l:スライダの磁気ディスク回転方向におけるトレーリ
ング側端部から保護膜までの距離 θ:スライダが磁気ディスク上を浮上しているときのピ
ッチ角度 請求項2記載の浮上式磁気ヘッドは、スライダのリーデ
ィング側がトレーリング側より磁気ディスク表面に対し
て持ち上がりスライダが傾斜浮上するものであって、上
記スライダの浮上面に保護膜を形成するとともに、この
保護膜の厚さをトレーリング側端部からリーディング側
端部に向かうに従い漸減してなることを特徴とするもの
である。
【0008】
【作用】ヘッドが浮上したとき、ディスク表面からギャ
ップまでの距離は、スライダの浮上面にカーボン等の保
護膜が形成されていても、所定値に設定することができ
る。
【0009】
【実施例】本発明の一実施例を図1を参照し説明する。
【0010】この実施例に係るディスク装置に使用され
るヘッドのスライダ1は一般的にフェライトからなり、
浮上面1Aには二本のレール(図示せず)が平行にディ
スク2の回転方向に延在形成されている。上記各レール
のリーディング側は後述のスライダ浮上始動時にスライ
ダ1がスムーズに浮上し得るようにテーパが形成されて
いる。なお、情報の記録/再生を行うギャップは図示は
省略するがトレーリング側に形成してある。
【0011】スライダ1はディスク装置の駆動が停止し
ているとき、ディスク2の表面(内周表面の待機位置)
2Aに接触し停止している。ディスク装置が起動し、デ
ィスク2が高速回転し始めるとディスク2の表面2Aに
空気流が発生し、この空気流とヘッドのスライダ1との
相関作用により、図2に示すように、スライダ1の上記
テーパの作用によりスライダ1のリーディング側がトレ
ーリング側より先にディスク2の表面2Aに対して持ち
上がる。この時、スライダ1の浮上面1A、すなわちレ
ール面はディスク2の表面2Aを摺動しながら浮上す
る。
【0012】そして、ヘッドはディスク2の表面2Aよ
り僅かに浮上(傾斜浮上)しながらディスク2に対して
情報の記録/再生を行う。
【0013】そして、ディスク装置の駆動が停止すると
ヘッドは再びディスク2の表面2Aに接触し摺動しなが
ら停止する。
【0014】上記スライダ1の各レール面には例えばカ
ーボン等からなる保護膜3がスパッタリング等により形
成されている。上記保護膜3のトレーリング側は切り欠
かれ段差部3aが形成されている。なお、この保護膜3
は上記レール面のみならずスライダ1のディスク対向面
となる浮上面1Aの全面に形成されていても良い。
【0015】次に、上記保護膜3の形成位置について説
明する。
【0016】上記保護膜3は次の式(1)を満足する位
置に形成されている。
【0017】h≦l・tanθ・・・・(1) h:駆動停止時にスライダの磁気ディスク表面に接触す
る部分の保護膜の厚さ l:スライダの磁気ディスク回転方向におけるトレーリ
ング側端部から保護膜までの距離 θ:スライダが磁気ディスク上を浮上しているときのピ
ッチ角度 この実施例においては、θ=150μrad、l=0.
1mmとするとh=0.015μmとなる。
【0018】このようにレール面に保護膜3を形成する
ことにより、図3に示すようにCSSの回数が増加して
もスライダ1の摺動トルクは急激に増加せず、安定した
CSS性能を得ることができる。また、ギャップ形成部
分に保護膜3が形成されていないので、ギャップ部分の
スペーシングロスが無く、電磁変換特性の劣化は無く、
所望の性能効率をもって情報の記録/再生を行うことが
できる。
【0019】次に、本発明の他の実施例を図4を参照し
ながら説明する。
【0020】なお、この実施例において、上述した実施
例と構成が同一の部分については同一符号を付し詳細な
説明は省略する。
【0021】この実施例において、保護膜4はスライダ
1のリーディング側からトレーリング側に向かうに従い
膜厚が漸減し、ギャップ部分には保護膜4が形成されて
いない。この実施例にあっても、上述した実施例と同様
にCSS性能の向上を図ることができ、且つスペシング
ロスが無く、安定した効率をもって情報の記録/再生を
行うことができる。
【0022】なお、本発明はスライダのディスク接触部
分に保護膜が形成されていて、ギャップ部分に保護膜が
被膜形成されていないものであれば、上記実施例と同一
の効果を創出するものである。
【0023】
【発明の効果】本発明はCSS性能の向上を図ると共に
スペーシングロスがなく、安定した効率をもって記録/
再生を行い得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す概略側面図であり、ス
ライダの浮上前の状態を示す
【図2】図1のスライダの浮上後の状態を示す概略側面
【図3】ヘッドのCSS特性を示す図
【図4】本発明の他の実施例を示す概略側面図
【図5】従来例を示す概略側面図であり、スライダの浮
上前の状態を示す
【図6】図5のスライダの浮上後の状態を示す概略側面
【図7】従来の浮上式磁気ヘッドのCSS特性を示す図
【符号の説明】
スライダ 1 浮上面 1A 磁気ディスク 2 表面 2A 保護膜 3、4
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G11B 5/60 G11B 21/21 101

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スライダのリーディング側がトレーリン
    グ側より磁気ディスク表面に対して持ち上がりスライダ
    が傾斜浮上する浮上式磁気ヘッドであって、上記スライ
    ダの浮上面に下記式を満足する保護膜が形成されてなる
    浮上式磁気ヘッド。 h≦l・tanθ h:駆動停止時にスライダの磁気ディスク表面に接触す
    る部分の保護膜の厚さ l:スライダの磁気ディスク回転方向におけるトレーリ
    ング側端部から保護膜までの距離 θ:スライダが磁気ディスク上を浮上しているときのピ
    ッチ角度
  2. 【請求項2】 スライダのリーディング側がトレーリン
    グ側より磁気ディスク表面に対して持ち上がりスライダ
    が傾斜浮上する浮上式磁気ヘッドであって、上記スライ
    ダの浮上面に保護膜を形成するとともに、この保護膜の
    厚さをトレーリング側端部からリーディング側端部に向
    かうに従い漸減してなる浮上式磁気ヘッド。
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KR100422425B1 (ko) * 1996-11-14 2004-06-04 삼성전자주식회사 하드디스크드라이브에서마찰및흡착최소화를위한구조를가지는헤드
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