JP2949922B2 - コンテナ船 - Google Patents

コンテナ船

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JP2949922B2
JP2949922B2 JP3171564A JP17156491A JP2949922B2 JP 2949922 B2 JP2949922 B2 JP 2949922B2 JP 3171564 A JP3171564 A JP 3171564A JP 17156491 A JP17156491 A JP 17156491A JP 2949922 B2 JP2949922 B2 JP 2949922B2
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清二 五十嵐
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、幅と高さとが同一寸法
とした正四角形断面形状のコンテナをダイヤ形に積重ね
て搭載するようにしたコンテナ船に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から公知に属するコンテナ船におい
ては、たとえば、図4に示すように、コンテナ積込みホ
ールド11内に、コンテナ12,12,12,・・・を
箱積み方式に積重ねて搭載していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
従来のコンテナ船においては、次のような問題点があっ
た。第1に、積込まれるコンテナ12の数に応じて、ボ
トムスタッカ金物13を装備するほか、とくに、隣接す
るコンテナ12,12,12,・・・の隅角部ごとの長
手方向および幅方向の間にダブルスタッカ金物14を装
着する必要があった。第2に、積上げ段数が増せば、ラ
ッシング作業やチョッキングユニット装着作業を行なう
必要があり、とくに、積込み段数が増せば増すほど、コ
ンテナ船の動揺によるコンテナ12の倒れ込み荷重(加
速度荷重)が増すため、ラッシング金物がゆるんで危険
な状態になる。第3に、これら金物装着作業やラッシン
グ作業は、狭い場所や高所で行なわなければならないの
で、危険である。第4に、コンテナ積込み時間の大半
は、これらラッシング作業や金物装着作業に使われてい
た。
【0004】本発明は、上記のような問題点を解決しよ
うヒするものである。すなわち、本発明は、コンテナ積
込みごとにダブルスタッカ金物やチョッキングユニット
装着作業をする必要がなく、またコンテナサイドのラッ
シング金物も不用となって、ラッシング作業のためのス
ペースを考慮する必要がなく、しかも、ホールド内での
コンテナ吊上げ、吊下げ作業およびラッシング作業員が
不用となって、コンテナ荷役作業時間を大幅に短縮させ
るこができるコンテナ船を提供することを目的とするも
のである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のコンテナ船は、コンテナ積込みホールドの
底部に設置されたコンテナ積込み用基礎金物と、該ホー
ルドの側壁部のコンテナ当り部に設けられたコンテナ止
め金物とを備え、かつ、前記コンテナ積込み用基礎金物
は、上部の頂角が90度で下部の両底角がともに45度
の二等辺三角形の断面形状を有するものからなり、しか
も、幅と高さが同一寸法とした正四角形断面形状のコン
テナをダイヤ形に積重ねて搭載するようにした。
【0006】
【作用】本発明によれば、コンテナ積込みホールドの底
部に頂角が90度で両底角が45度の二等辺三角形の断
面形状を有するコンテナ積込み用基礎金物と、該ホール
ドの側壁部のコンテナ当り部にコンテナ止め金物とを備
えているので、幅と高さとを同一寸法とした正四角形断
面形状のコンテナを、ダイヤ形に積重ねて搭載すること
ができる。したがって、コンテナ自体が、がっしりと組
合う形で搭載されていくため、動揺による荷くずれの心
配もなくなり、ダブルスタッカ金物やラッシング金物等
の装備作業を必要としなくなる。
【0007】
【実施例】図1は本発明の一実施例を示した断面正面図
である。図1において、1はコンテナ船、2は幅と高さ
を同一寸法(たとえば、8フイート)とした正四角形断
面形状のコンテナ、3はコンテナ積込みホールドの底部
に多数設置されたコンテナ積込み用基礎金物、4は該ホ
ールドの側壁部のコンテナ当り部に多数設けられたコン
テナ止め金物、5は最上段ラッシングバーまたはワイ
ヤ、6(縦の平行斜線を施している部分)は空所(デッ
ドスペース)である。
【0008】図2は図1のコンテナ積込み用基礎金物3
の拡大断面図である。すなわち、コンテナ積込み用基礎
金物3は、上部の頂角θが90度で下部の両底角θ
がともに45度の二等辺三角形の断面形状を有するもの
からなり、かつ、その頂角部および両底角部が角張らな
いように僅かに削られた形状になっている。またコンテ
ナ止め金物4は、コンテナ2を受ける面の傾斜が合って
おればよいのであるが、この実施例では、直角二等辺三
角形の断面形状を有するものからなっている。図3は図
2のコンテナ積込み用基礎金物3の平面図であり、同図
で、下方にみられる該金物3はホールド端部用であり、
上方にみられる該金物3はホールド中間用である。ここ
で、コンテナ積込み用基礎金物3の頂角と底角の間の辺
の長さは、コンテナ2の幅(高さ)と同一寸法にしてあ
り、またコンテナ止め金物4も、コンテナ2をダイヤ形
に積重ねた場合のコンテナ2の幅(高さ)に対応する上
下間隔にして荷重を十分に受けられるようにしてある。
【0009】図1に示すように構成されたコンテナ船1
においては、図示されていない遠隔操作式のコンテナ片
側コーナ吊りクレーンを用意し、コンテナ2を最下段か
ら順序よく、上段へと90度傾斜置きで、つまり、ダイ
ヤ形に積上げていく。このようにして、コンテナ2をダ
イヤ形に積上げていけば、コンテナ2自体が、がっちり
と組合う形で搭載されるため、従来のようなダブルスタ
ッカ金物、チョッキングユニットおよびラッシング金物
等の装着作用が不用となる。したがって、コンテナ荷役
作業時間も大幅に短縮される。
【0010】なお図1に示すように、上甲板から上に突
出させてコンテナを積上げることもできる。その場合に
は、最上段部分に簡単なラッシングバーまたはラッシン
グワイヤ5を設けるだけで、荷くずれの心配はない。ま
たコンテナ止め金物3を取外し式にし、取外し時は装着
用穴にキャップ等で蓋をすることで、一般用貨物ホール
ドとして使用可能である。
【0011】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のコンテナ
船によれば、コンテナ積込みホールドの底部に設置され
た頂角が90度で両底角が45度の二等辺三角形の断面
形状を有するコンテナ積込み用基礎金物と、該ホールド
の側壁部のコンテナ当り部に設けられたコンテナ止め金
物とを備えているので、幅と高さとを同一寸法とした正
四角形断面形状のコンテナを、ダイヤ形に積重ねて搭載
することができる。したがって、コンテナ自体が、がっ
しりと組合う形で搭載されているため、動揺による荷く
ずれの心配もなくなり、ダブルスタッカ金物、チョッキ
ングユニット、ラッシング金物等の装備作業を必要とし
なくなり、コンテナ荷役作業時間も大幅に短縮され、ま
た前記各金物等の取付け作業用スペースの必要もなくな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示した断面正面図である。
【図2】図1のコンテナ積込み用基礎金物の拡大断面正
面図である。
【図3】図2の平面図である。
【図4】従来の技術の一例を示した正面図である。
【符号の説明】
1: コンテナ船 2: コンテナ 3: コンテナ積込み用基礎金物 4: コンテナ止め金物

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンテナ積込みホールドの底部に設置さ
    れたコンテナ積込み用基礎金物と、該ホールドの側壁部
    のコンテナ当り部に設けられたコンテナ止め金物とを備
    え、かつ、前記コンテナ積込み用基礎金物は、上部の頂
    角が90度で下部の両底角がともに45度の二等辺三角
    形の断面形状を有するものからなり、しかも、幅と高さ
    が同一寸法とした正四角形断面形状のコンテナをダイヤ
    形に積重ねて搭載するようにしたことを特徴とする、コ
    ンテナ船。
  2. 【請求項2】 コンテナ積込み用基礎金物の頂角部およ
    び両底角部が、角張っていないように僅かに削られた形
    状になっている請求項1記載のコンテナ船。
  3. 【請求項3】 コンテナ積込み用基礎金物およびコンテ
    ナ止め金物が、多数設けられている請求項1または2記
    載のコンテナ船。
  4. 【請求項4】 コンテナ積込み用基礎金物が、取外し可
    能に設けられている請求項1、2または3記載のコンテ
    ナ船。
JP3171564A 1991-04-15 1991-04-15 コンテナ船 Expired - Fee Related JP2949922B2 (ja)

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