JP2949395B2 - 電子楽器の鍵盤装置 - Google Patents

電子楽器の鍵盤装置

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JP2949395B2 JP6011659A JP1165994A JP2949395B2 JP 2949395 B2 JP2949395 B2 JP 2949395B2 JP 6011659 A JP6011659 A JP 6011659A JP 1165994 A JP1165994 A JP 1165994A JP 2949395 B2 JP2949395 B2 JP 2949395B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、電子楽器、特に電子ピ
アノの鍵盤装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、鍵の回動に連動して回動し鍵に慣
性質量を与えるハンマを備え、アコースティックピアノ
のような鍵タッチを得る電子ピアノが知られる。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】従来の電子ピアノは、
鍵を強打すると、指に働く反力は、図３に示すように、
図４に示すアコースティックピアノと同様に、鍵ストロ
ークの過程において２つの山が現われる。しかしなが
ら、鍵ストロークの深い方の山の位置は、アコースティ
ックピアノの対応する山より鍵ストロークの浅い位置に
表われるので、アコースティックピアノのようなタッチ
感が得られなかった。
【０００４】本発明は、強打したときアコースティック
ピアノの鍵ストロークに対する反力のような反力が得ら
れる電子楽器の鍵盤装置を提供することをその目的とす
るものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するために、フレームに回動自在に設けられた鍵
と、該鍵の回動に連動して回動し鍵に慣性質量を与える
ハンマとを備えた電子楽器の鍵盤装置において、該ハン
マはアームとその一端に固着された錘とから成り、該ア
ームの軸支点と前記一端との間に該ハンマの回動方向に
弾性を有する幅狭部を設けたことを特徴とする。
【０００６】
【作用】図３及び図４において、鍵ストロークの浅い位
置に表われる第１の山は鍵自体の反力であり、深い位置
に表われる第２の山は、ハンマの反力である。アコース
ティックピアノの第２の山の反力が従来の電子ピアノの
第２の山の反力より鍵ストロークの深い位置に表われる
のは、従来の電子ピアノのハンマが、略剛体で、意識的
に弾性を持たせる構造になっていないのに対し、アコー
スティックピアノのハンマは、シャンクが木製で長い丸
棒であり、ハンマ自体にも弾性があるため、強打したと
きハンマシャンクが撓って反力が指へ伝わるのが遅れる
からである。
【０００７】そこで本発明では、アームと錘から構成さ
れるハンマの該アームに、ハンマの回動方向に弾性を有
する幅狭部を設けたので、鍵を強打し、ハンマが回動し
たとき、回動の初期に、ハンマのアームが幅狭部におい
て撓み、そのためハンマの錘による反力が遅れて指に伝
わり、図４に示すアコースティックピアノに近い鍵スト
ローク対反力特性が得られる。
【０００８】
【実施例】以下に本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図１は本発明の一実施例を示す。同図において、
１は白鍵、２は黒鍵、３はハンマである。
【０００９】白鍵１は、横断面がコ字状に形成された合
成樹脂製で、後端の凹部が軸受部材４に嵌合して回動自
在になっており、黒鍵２も図示しないが、ほぼ同様の構
造になっている。該軸受部材４が設けられた鍵盤フレー
ム５には、ハンマ３を軸支する軸受部材６が設けられて
おり、ハンマ３は白鍵１のアクチュエータ７で軸受部材
６より左側部が押圧されることによって回動し、該左側
部の回動によって作動する鍵盤スイッチ８は鍵盤フレー
ム５に固着されたプリント基板９に設けられている。
【００１０】ハンマ３は、アーム１０とその右端に取り
付けられた錘１１とから成り、アーム１０は、その左側
部に前記軸受部材６に嵌合する凹部１２を有し、該凹部
１２と右端との中間部にハンマ３の回動方向に弾性を有
する幅狭部１３が形成され、厚さはアーム１０の全長に
亘って均一に形成されている。
【００１１】図１において、１４は軸受部材４とハンマ
３のアーム１０間に懸架されてハンマ３に復帰方向の力
を与えるばね板、１５は鍵盤フレーム５と白鍵１の後端
に張設された鍵復帰用のばねである。
【００１２】図２は、木製鍵盤に適用された本発明の他
の実施例を示す。
【００１３】この実施例では、白鍵１の回動によって軸
１８を中心にして回動するハンマ３は、白鍵１の後方上
部に設けられ、アーム１０の突出部１６が白鍵１の上端
面にクッション１７を介して接触している。
【００１４】この実施例でも、ハンマ３のアーム１０の
中間部に、その回動方向に弾性を有する幅狭部１３が形
成されている。
【００１５】
【発明の効果】本発明は、上述の構成を有するので、従
来の鍵盤装置に何等部品を追加することなく、強打時の
アコースティックピアノのようなタッチ感が得られると
いう効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明の一実施例の側面図
【図２】 本発明の他の実施例の側面図
【図３】 従来の電子楽器の鍵盤装置の鍵ストロークに
対する反力特性図
【図４】 アコースティックピアノの鍵ストロークに対
する反力特性図
【符号の説明】
１ 白鍵 ３ ハンマ ５ 鍵盤フレーム １０ アーム １１ 錘 １３ 幅狭部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 フレームに回動自在に設けられた鍵と、
    該鍵の回動に連動して回動し鍵に慣性質量を与えるハン
    マとを備えた電子楽器の鍵盤装置において、該ハンマは
    アームとその一端に固着された錘とから成り、該アーム
    の軸支点と前記一端との間に該ハンマの回動方向に弾性
    を有する幅狭部を設けたことを特徴とする電子楽器の鍵
    盤装置。
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JP7208742B2 (ja) * 2018-08-30 2023-01-19 株式会社河合楽器製作所 電子鍵盤楽器の鍵盤装置

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