JP2948568B1 - 傾斜式自動閉鎖ハンガードアにおける気密構造 - Google Patents

傾斜式自動閉鎖ハンガードアにおける気密構造

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JP2948568B1 JP10829598A JP10829598A JP2948568B1 JP 2948568 B1 JP2948568 B1 JP 2948568B1 JP 10829598 A JP10829598 A JP 10829598A JP 10829598 A JP10829598 A JP 10829598A JP 2948568 B1 JP2948568 B1 JP 2948568B1
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Abstract

【要約】 【課題】 気密材の調整が不要で、且つコーナー部分で
の気密性能も維持する簡易な構造の傾斜式自動閉鎖ハン
ガードアにおける気密構造の提供。 【解決手段】 上枠4に設けられた傾斜レール120 に扉
2が開閉可能に吊り下げられてなる傾斜式自動閉鎖ハン
ガードア1に適用され、上枠に、室外側に行くに従って
上方に延出する傾斜部92を備える気密材9が設けられ、
下枠5に、室外側に行くに従って下方に延出する傾斜部
92を備える気密材9が設けられ、上枠の気密材の傾斜部
の先端部92a に、扉の室内側面の上端部に設けられた気
密材180 が当接される一方、下枠の気密材の傾斜部に、
扉の室内側面の下端部が当接されて扉が閉鎖される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、建設業における
住宅、ビル等の玄関、トイレ及び室内等に用いられる引
戸全般、特に傾斜式自動閉鎖ハンガードア(自閉式上吊
り引戸)に適用され、閉鎖時における気密性能・遮音性
能を向上させるための「傾斜式自動閉鎖ハンガードアに
おける気密構造」に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、引戸の閉鎖時の気密性を良くする
ための第1の方法として、上下の隙間をモヘヤやゴムパ
ッキン等で埋めるようにしたものがあった。しかしなが
ら、この第1の方法では、モヘヤやゴムパッキン等の取
付位置・寸法が正しく設定されていない場合には、隙間
があいたり、或いは逆に、きつく接触して開閉に支障を
きたしてしまうおそれがあった。しかも、施工後には、
調整(やり直し)ができないことが多かった。また、第
2の方法として、上部には、前記第1の方法と同様にモ
ヘヤやゴムパッキン等を使用する一方、下部には、開き
扉用のドアボトムという気密用の金物を使用したものが
あった。つまり、引戸の下端側内面に、ロッドの進入に
よって下向きに湾曲する板ばねを設け、引戸を閉めたと
き、ロッドが引戸の中に押し込まれることによって、板
バネが下側に湾曲して気密パッキン材を引戸から下方に
突出させて、下部の隙間を埋めるようにしたものがあっ
た。しかしながら、この第2の方法の場合、気密材を上
下させるロッドを押しきるには、ある程度の力で引戸を
閉める必要があるのに対し、傾斜レールによる自閉式の
場合には、危険防止とはね返り止めのために最後のあた
りでブレーキをかけて減速するので、引戸がロッドを押
し切る位置まで閉まりきらないという問題があった。な
お、引戸が完全に閉まりきるように油圧キャッチ等を使
って無理に閉めると、今度は、引戸を開けるのが重くな
り、上吊り引戸の利点である軽い開閉が失われてしまう
ものであった。
【0003】このような問題を解決するために、本件出
願人は、先に「自閉式の上吊り引戸」を発明し、特許出
願している(特願平8−297706号)。この「自閉
式の上吊り引戸」によれば、図4に示すように、扉Aの
下部内に板バネBを介在させて気密材Cを配置し、扉閉
鎖時点での下枠Dと扉Aとの隙間がなくなるように気密
材Cの調整を行う一方、扉A上部から側方に当て金Eを
延出させ、枠F側に設けた気密材Gに扉閉鎖時点で接触
させる機構となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
扉下部内に気密材を設置する構造のものでは、扉閉鎖時
点での気密材の調整に熟練を要し、調整時間が必要とな
るものであった。すなわち、この構成の場合、気密材が
内蔵された扉を現場において扉枠に吊り下げ状態に取り
付けるのであるが、扉に対する下枠の位置関係が微妙に
相違しているため、安定した気密性能を発揮しながら且
つ扉が完全に閉まるようにするためには、扉を扉枠に取
り付けた後に気密材の高さ位置の微調整を欠くことがで
きないものであった。また、先行発明の方法では、気密
材と下枠との接触により気密性能を発揮させる構造であ
るため、下枠にゴミや小石等が付着していた場合、気密
材がゴミや小石の上に載る状態になり、隙間が発生し気
密性能が損なわれる結果になるものであった。さらに、
調整式の気密材は、ガイド用の枠や板バネ等を必要とす
るのでコストが高く、扉内に設置する費用も発生するも
のであった。その上、扉四周に同一パッキンを使用でき
ないものであった。しかも、扉の厚さ方向の異なる位置
で気密材を設けているため、コーナー部分で互いに隣合
う辺の気密材を連続させることが難しく、つまり気密材
の接触部が同一面でないため、コーナー部分での隙間が
大きくなり、気密性能が損なわれるものであった。この
発明は、これらの課題を解決するためになされたもので
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の傾斜式自動閉鎖ハンガードアにおける気密
構造は、上枠に設けられた傾斜レールに扉が開閉可能に
吊り下げられてなる傾斜式自動閉鎖ハンガードアに適用
され、上枠に、室外側に行くに従って上方に延出する傾
斜部を備える気密材が設けられ、下枠に、室外側に行く
に従って下方に延出する傾斜部を備える気密材が設けら
れ、上枠の気密材の傾斜部の先端部に、扉の室内側面の
上端部に設けられた気密材が当接される一方、下枠の気
密材の傾斜部に、扉の室内側面の下端部が当接されて扉
が閉鎖されることを特徴とする。また、好ましくは上記
構成に加えて、戸先側縦枠に、室外側に行くに従って戸
先側に延出する傾斜部を備える気密材が設けられ、戸先
側縦枠と戸尻側縦枠との略中間部に立設された方竪に、
室外側に行くに従って戸尻側に延出する傾斜部を備える
気密材が設けられ、戸先側縦枠の気密材の傾斜部に、扉
の室内側面の戸先側端部が当接される一方、方竪の気密
材の先端部に、扉の室内側面の戸尻側端部に設けられた
気密材が当接されて扉が閉鎖されることを特徴とする傾
斜式自動閉鎖ハンガードアにおける気密構造である。さ
らに好ましくは、上記構成に加えて、上枠、下枠、戸先
側縦枠及び方竪に設けられる前記各気密材は、同一断面
形状に形成されてなり、扉の上端部及び戸尻側に設けら
れる前記各気密材は、扉の室内側面に平板状の気密材が
貼着されてなることを特徴とする傾斜式自動閉鎖ハンガ
ードアにおける気密構造である。
【0006】なお、本明細書において、「室内」(I
N)及び「室外」(OUT)の語は、便宜上のものであ
り、それらは相互に変更可能である。例えば、廊下に面
するトイレ入口のハンガードアに本発明を適用する場合
においては、トイレ側を室内側としてもよいし、或いは
逆に廊下側を室内側として本発明を適用してもよいので
ある。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の「傾斜式自動閉鎖
ハンガードアにおける気密構造」について、さらに詳細
に説明する。図1は、本発明の気密構造の第1実施例が
適用された傾斜式自動閉鎖ハンガードア(引戸)1の外
観を示す正面図である。なお、図示の例では、右引きを
示しているが、本発明は左引きにも適用可能なことは言
うまでもない。また、図2及び図3は、この実施例のハ
ンガードア1を示す縦断面図と横断面図である。この実
施例のハンガードア1は、扉2の約2倍の大きさの扉枠
3に、扉2(引戸)が左右に開閉可能に吊り下げられて
なる構成である。扉枠3は、上枠4、下枠5、戸先側縦
枠6及び戸尻側縦枠7によって矩形状に構成されてい
る。
【0008】上枠4は、図2に示すように、水平に配置
された板状の上側片41と、この上側片41の室内側端
部に連設され、上側片41に対して垂直下方に延出する
室内側片42と、この室内側片42の下端部に連設さ
れ、室内側片42に対して室外側に垂直に屈曲された下
側片43と、前記上側片41の室外側端部に連設され、
上側片に対して垂直下方に延出する室外側片44とを備
えてなる。なお、室内側片42は、室外側片44よりも
十分長く下方に延出されており、下側片43は、上側片
41よりも短く、図示の例では約三分の一の長さとされ
ている。上枠4の下側片43の上部には、室外側に開口
したコ字形状の気密材取付溝45が形成されている。図
示の例では、下側片43の室外側端部が室内側に折り返
された後、L字状に上方に屈曲形成されており、その上
方への延出片43aに、一段の階段状の補助片46の一
端片46aが重合されて固定されることにより、気密材
取付溝45が構成されている。なお、補助片46の他端
片46bは、気密材取付溝45の開口部から上方に延出
して配置されている。一方、上枠4の室外側片44の下
端部は、室外側片44に対して室内側に垂直に屈曲され
て水平片44aを形成されており、この水平片44aに
は、蝶番47を介して点検蓋48が開閉可能に取り付け
られている。この点検蓋48の下端部は、コ字形状に上
方に折り返されており、その下側片48aが上枠4の下
側片43と同一平面上に配置されると共に、上方への折
返片48bが、上枠4の気密材取付溝45を形成する前
記補助片46の他端片46bの上端部と同一高さ位置ま
で延出されている。
【0009】下枠5は、扉2の下端面と対向する対向片
51と、この対向片51の室内側の上部に連設され、対
向片51よりもやや上方で対向片51と平行に形成され
た上側片52を備えてなり、対向片51と上側片52と
の間には室外側に開口したコ字形状の気密材取付溝53
が形成されている。この下枠5の気密材取付溝53は、
上枠4の気密材取付溝45よりもやや浅く形成されてい
る。なお、下枠5は、前後方向(扉2の厚さ方向)の長
さが、上枠4の前後方向の長さと略同一とされると共
に、下枠5の上側片52の前後方向長さが、上枠4の下
側片43の前後方向長さと同一に形成されている。そし
て、下枠5は、その気密材取付溝53を上枠4の気密材
取付溝45と同一平面上に開口するよう配設されてい
る。下枠5の対向片51には、図3に示すように、後述
する方竪8と近接した位置に、図2に示すように、ガイ
ドローラー54が上方に突出して設けられている。ガイ
ドローラー54は、短円柱形状であり、上下方向に立設
された軸に対し回動自在に保持されている。なお、ガイ
ドローラー54は、軸の下部に連設された矩形板状の台
座55を、下枠5の対向片51にネジ56にて固定され
て設けられている。
【0010】戸先側縦枠6は、図3に示すように、戸尻
側片61の前後方向中央部に、戸尻側に開口した略矩形
状の凹部62が戸先側に凹んで形成されており、この凹
部62の中央部(底面)が扉2の戸先側端面と対向する
対向面63とされている。また、戸先側縦枠6の凹部6
2の室内側の端部には、室外側に開口したコ字形状の気
密材取付溝64が形成されている。なお、この気密材取
付溝64の形状は、上枠4に形成された気密材取付溝4
5と略同一形状とされている。一方、戸尻側縦枠7は、
戸先側の面が、扉2の戸尻側端面と対向する平面状の対
向面とされている。なお、戸尻側縦枠7の前後方向長さ
は、戸先側縦枠6や上枠4及び下枠5の前後方向長さと
略同一に形成されている。戸先側縦枠6と戸尻側縦枠7
とのほぼ中間部には、方竪8が上枠4と下枠5とを架け
渡すよう垂直に立設されている。この方竪8は、横断面
が戸尻側に開口した略方形に形成されてなり、その室外
側片81の戸先側端部には、室外側に開口したコ字形状
の気密材取付溝82が形成されている。そして、この気
密材取付溝82の形状は、上枠4や戸先側縦枠6に形成
された気密材取付溝45,64と略同一形状とされてい
る。なお、方竪8の戸先側片83の前後方向長さは、戸
先側縦枠6の室内側の戸尻側片61の前後方向長さ(戸
尻側片61の室内側端部から気密材取付溝64の先端部
までの長さ)と同一に形成されており、方竪8の室外側
片81は、戸先側片83の室外側端部よりも僅かに室内
側に位置するよう構成されている。
【0011】扉枠3の組立状態においては、上枠4、下
枠5、戸先側縦枠6及び方竪8の各気密材取付溝45,
53,64,82が、同一平面上に配置される。そし
て、これら各枠材4,5,6,8の気密材取付溝45,
53,64,82には、それぞれ気密材9が装着され
る。この実施例では、各気密材9は同一断面形状のもの
が使用される。そこで、上枠4の気密材取付溝45に装
着される気密材9について説明すると、この気密材9
は、気密材取付溝45の底部に嵌合される基部91と、
この基部91に連設され、気密材取付溝45の下端面に
沿って僅かに室外側に延出した後、室外側に行くに従っ
て上方に傾斜して形成された傾斜部92とが一体成形さ
れてなり、傾斜部92と基部91との連設部の上部は円
弧形状に形成されている。傾斜部92の先端部92a
は、気密材取付溝45の開口から突出して、基部91の
上端部よりもやや下方まで延出されており、先端部92
aは微小な円形状に形成されている。なお、気密材取付
溝45への気密材9の取り付けは、気密材9の基部91
を弾性変形させて強制的に気密材取付溝45に嵌め込ん
だり、気密材取付溝45に気密材9の基部91を接着し
たり、ビス止めしたりして行われる。この上枠4の場合
と同様に、下枠5、戸先側縦枠6及び方竪8の各気密材
取付溝53,64,82にも、上枠4の気密材取付溝4
5に設けられた気密材9と同一形状の気密材9が設けら
れる。その際、各気密材9は、その傾斜部92の先端部
92aを、上枠4、下枠5、戸先側縦枠6及び方竪8で
構成される開口31から外側に向けて取り付けられる。
つまり、傾斜部92の先端部92aを、下枠5では下方
に、戸先側縦枠6では戸先側に、方竪8では戸尻側に向
けて配置される。
【0012】上枠4の室内側片42の内面には、扉2を
吊るすための機構を取り付けるための補助枠110が設
けられている。この補助枠110は、室内側に開口した
コ字形状に形成されてなり、下側片111の室内側端部
が下側片111に対して垂直下方に折り曲げられて当接
片112を形成されている。そして、補助枠110の上
側片113を上枠4の上側片41の内面に当接すると共
に、補助枠110の当接片112を上枠4の室内側片4
2の内面に当接した状態で、補助枠110は上枠4に溶
接等により固定される。補助枠110の室外側片114
には、断面略L字形状のレール120が扉枠3の左右方
向に延出して取り付けられる(図1,図2)。レール1
20は、図2に示すように、一片121が補助枠110
の室外側片114に当接された状態で室外側片114に
ネジ122にて固定される。そして、この一片121の
下端部から室外側に延出する他片123の室外側端部に
は、扉2に設けられる後述の吊り車130を案内するた
めのガイド124が上方に突出して、且つ左右方向(扉
2の幅方向)に延出して形成されている。なお、ガイド
124の上端部は、略半円形状に形成されている。ま
た、レール120の他片123には、前記ガイド124
に隣接してガイド124よりも室内側に、扉2の滑車1
30と平行に設けられたピニオン140とかみ合うラッ
ク125が、ガイド124と平行に左右方向に延出して
設けられている。なお、レール120(ガイド124及
びラック125)は、図1に示すように、戸先側に行く
に従って僅かに下方に傾斜するよう扉枠3(上枠4)設
けられている。これは、扉2を自動閉鎖させるためであ
り、傾斜勾配は例えば3.5/300 程度に設定されている。
【0013】扉2の左右上部には、図1に示すように、
上枠4のレール120に扉2を吊り下げるための吊り車
130やピニオン140等が設けられる略L字形状の取
付部材150がそれぞれ設けられている。この取付部材
150は、図2に示すように、短片151が扉2の上面
にボルト153にて固定され、その短片151の室外側
端部より上方に延出して長片152が設けられている。
取付部材150の長片152の室内側面には、前後方向
に沿って設けられた軸に、吊り車130やピニオン14
0がそれぞれ回動自在に保持されている。一方、取付部
材150の長片152の室外側面には、ブレーキ機構1
54が設けられている。扉2の上端面には、取付部材1
50の短片151との間に平板状の蓋材160が、取付
部材150の短片151を扉2に固定するための前記ボ
ルト153によって固定されている。この蓋材160の
前後方向両端部は、上枠4の補助片46や点検蓋48の
折返片48bよりも前後方向外側へ延出されており、端
縁部161はL字形状に下方に折り曲げられている。扉
2の下端部は、コ字形状の下側力骨170が設けられ
て、下方に開口して形成されている。つまり、下側力骨
170は、前後両端片が扉2の表裏面板の内面にそれぞ
れ重合されて固定されている。なお、下側力骨170の
前後両端片171,172間の内面同士の離間距離は、
下枠5のガイドローラー54の直径よりも僅かに大きい
寸法とされている。
【0014】扉2の室内側面には、上端縁及び戸尻側端
縁に沿って気密材180,190が設けられている。各
気密材180,190は、同一厚さの断面矩形の板状に
形成され、扉2の上端縁又は戸尻側端縁に沿って、扉2
の室内側面に貼着されている。なお、扉枠3への扉2の
取付状態において、上側の気密材180は、上枠4の気
密材取付溝45の上端部よりもやや下方まで延出する寸
法とされ、吊元側の気密材190は、扉2の閉まった状
態で、方竪8の気密材取付溝82の戸尻側端部よりもや
や戸先側まで延出する寸法とされている。このような構
成であるから、扉枠3に扉2を吊り下げて扉2を閉めた
状態では、図2や図3に示すように、上枠4の気密材9
の傾斜部92の先端部92aに、扉2の上側に設けられ
た気密材180の下端部が当接され、方竪8の気密材9
の傾斜部92の先端部92aに、扉2の戸尻側に設けら
れた気密材190の戸先側端部が当接される。しかも、
その状態では、下枠5の気密材9の傾斜部92の斜面の
中央部に、扉2の室内側面の下端部が上から当接され、
戸先側縦枠6の気密材9の傾斜部92の先端部92a
に、扉2の室内側面の戸先側端部が当接される。扉枠3
は、戸先側縦枠6と方竪8との間が、部屋の内外を連通
する開口部に配置された状態で、戸尻側縦枠7と方竪8
との間が壁材999で塞がれて建物に設置される。本発
明のハンガードア1の用途は、特に限定されるものでは
ないが、玄関扉等の気密性が要求される場所の扉や、ハ
ンガードアの利点を生かすために病院の病室の扉や、ト
イレの扉等に適用するのが好ましい。
【0015】扉2は、ガイド124に一対の釣り車13
0の周側面を掛けると共にラック125に一対のピニオ
ン140をかみ合わせた状態でレール120に吊り下げ
られる。この際、扉2の下端部の開口部(下側力骨17
0の前後両端片171,172間)にガイドローラー5
4を配置する。これにより、扉2は、レール120に沿
って左右方向に開閉自在とされ、しかもレール120は
戸先側に行くに従って下方に傾斜して設けられているの
で、開けた後は自動的に閉まることとなる。なお、戸尻
側縦枠7と扉2の戸尻側との間に、扉2を開いた後に予
め設定された時間だけ開放状態を保持するタイムストッ
パーを取り付けてもよい。つまり、扉の戸尻側にタイム
ストッパー受け金具211を取り付ける一方、戸尻側縦
枠7にタイムストッパー本体212を取り付け、扉2を
開けたときの両者211,212の結合作用により予め
設定された時間だけ扉2の開放状態を維持してもよい。
これにより、高齢者や車椅子の方でも、安心して通過す
ることができる。また、図3に示すように、扉2の戸尻
側端面に化粧板220を取り付けて使用してもよい。こ
の化粧板220は、扉2の戸尻側端面から室内側に延出
して形成された長片221の室内側端部に、この長片2
21に対して戸先側に向けて垂直に短片222が連設さ
れてなる。そして、その短片222が、扉2を閉めた状
態で、方竪8の室内側片84に設けられた補助材230
と、方竪8の室外側片81との間に差し込まれる構成で
あり、扉2を閉めたときの戸尻側の見栄えを良くするこ
とができる。
【0016】ところで、扉枠3に設けられた気密材9
は、ゴム等の柔軟性のある材料によって形成されるのみ
ならず、気密材取付溝45,53,64,82に固着さ
れる基部91に対し扉2への当接部である傾斜部92を
傾斜させて延出するという柔軟性のある形状としたこと
により、傾斜したレール120によって自閉する扉2の
閉鎖時点で、扉枠3の開口部31に沿って設けられた気
密材9を扉2に完全に当接する機構とすることができ
る。つまり、戸先側縦枠6と方竪8に配置された気密材
9,9は、扉2の閉鎖時点でのみ扉2に当接される構成
であるし、上枠4と下枠5に配置された気密材9,9
は、扉上部の気密材180や扉の室内側面の下端部を傾
斜部92,92にそれぞれ接触したとしても、僅かに弾
性変形しつつ扉2を離隔するよう押圧・付勢し、扉2の
閉鎖時点で完全に扉2に当接される構成である。よっ
て、気密材9の位置調整が不要となり、調整に要する時
間を無くすことができる。
【0017】また、下枠5に設けられる気密材9は、傾
斜部92が斜め下方に延出するよう設けられ、その傾斜
部92の上面に扉2の下端部が当接される構成であり、
且つその気密材9の傾斜部92の先端部92aは下枠5
の対向面51より上方に浮いて配置されているので、扉
閉鎖時に支障が生じない程度の大きさのゴミや小石等が
下枠5に付着していても気密性能が損なわれることがな
い。さらに、特願平8−297706号のような調整式
の気密材を使用した場合のように、下向きに付勢するた
め板バネを扉の下部内に内蔵したりして構造が複雑とな
るおそれがなく、扉加工の必要がなく、コストの低減を
図ることができる。扉上部についても、扉2の室内側面
に気密材180を貼付し、枠4側に設置された気密材9
とが扉自閉時点でのみ接触することで、扉可動状態では
気密材9による抵抗がなく軽い力で扉2を開けることが
できる。気密性能についても、気密材9の扉2に対する
接触部が扉2の同一面であり、しかも同一方向に押圧す
る作用があるので、気密性能の向上が期待できる。
【0018】
【発明の効果】以上詳述したとおり、この本発明の「傾
斜式自動閉鎖ハンガードアにおける気密構造」によれ
ば、柔軟性のある材質及び形状の気密材を扉枠の側に設
置したことにより、気密材の調整が不要で、調整に要す
る時間を無くすことができる。また、下枠に設けた気密
材の傾斜部に扉の下端部を当接する構成であり、扉の下
端部に設けられた気密材を下枠に当接させる構成ではな
いので、ゴミや小石等が下枠に付着していても気密性能
が損なわれることがない。さらに、気密材を扉枠に取り
付けるだけでよく、扉に板バネ等を組付ける必要がない
ので、扉加工の必要もなく、コストの低減を図ることが
できる。その上、気密材は、傾斜部を形成することによ
り柔軟性のある形状に形成されてなり、しかも扉を上方
に押圧するよう作用して、扉自閉状態で扉に接触する構
成であるから、扉可動状態では気密材による抵抗がな
く、軽い力で扉を開くことができる。また、気密材と扉
との接触を同一平面上で行うので、扉の角部においても
隣接する辺の気密材を連続させることができ、気密性能
の向上を図ることができる。しかも、扉四周に同一パッ
キンを使用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の気密構造が適用された傾斜式自動閉鎖
ハンガードアの一実施例の外観を示す正面図である。
【図2】図1のハンガードアの一部を省略した縦断面図
である。
【図3】図1のハンガードアの一部を省略した横断面図
である。
【図4】先行発明に係るハンガードアの一部を省略した
縦断面図である。
【符号の説明】
1 ハンガードア 2 扉 3 扉枠 4 上枠 5 下枠 6 戸先側縦枠 7 戸尻側縦枠 8 方竪 9 気密材 91 基部 92 傾斜部 92a 先端部 120 レール 180 気密材 190 気密材

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上枠に設けられた傾斜レールに扉が開閉
    可能に吊り下げられてなる傾斜式自動閉鎖ハンガードア
    に適用され、 上枠に、室外側に行くに従って上方に延出する傾斜部を
    備える気密材が設けられ、 下枠に、室外側に行くに従って下方に延出する傾斜部を
    備える気密材が設けられ、 上枠の気密材の傾斜部の先端部に、扉の室内側面の上端
    部に設けられた気密材が当接される一方、下枠の気密材
    の傾斜部に、扉の室内側面の下端部が当接されて扉が閉
    鎖されることを特徴とする傾斜式自動閉鎖ハンガードア
    における気密構造。
  2. 【請求項2】 戸先側縦枠に、室外側に行くに従って戸
    先側に延出する傾斜部を備える気密材が設けられ、 戸先側縦枠と戸尻側縦枠との略中間部に立設された方竪
    に、室外側に行くに従って戸尻側に延出する傾斜部を備
    える気密材が設けられ、 戸先側縦枠の気密材の傾斜部に、扉の室内側面の戸先側
    端部が当接される一方、方竪の気密材の先端部に、扉の
    室内側面の戸尻側端部に設けられた気密材が当接されて
    扉が閉鎖されることを特徴とする請求項1記載の傾斜式
    自動閉鎖ハンガードアにおける気密構造。
  3. 【請求項3】 上枠、下枠、戸先側縦枠及び方竪に設け
    られる前記各気密材は、同一断面形状に形成されてな
    り、 扉の上端部及び戸尻側に設けられる前記各気密材は、扉
    の室内側面に平板状の気密材が貼着されてなることを特
    徴とする請求項2記載の傾斜式自動閉鎖ハンガードアに
    おける気密構造。
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