JP2948504B2 - 光学活性アゼチジン−2−オン誘導体の製造方法 - Google Patents

光学活性アゼチジン−2−オン誘導体の製造方法

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JP2948504B2 JP7135614A JP13561495A JP2948504B2 JP 2948504 B2 JP2948504 B2 JP 2948504B2 JP 7135614 A JP7135614 A JP 7135614A JP 13561495 A JP13561495 A JP 13561495A JP 2948504 B2 JP2948504 B2 JP 2948504B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、チエナマイシンに代表
されるカルバペネム系抗生物質の合成中間体として有用
な次の一般式(I)
【0002】
【化4】
【0003】で表される(1’R,3S)−3−(1’
−トリ置換シリルオキシエチル)アゼチジン−2−オン
の製造方法に関する。
【0004】
【従来の技術】本発明により製造される(1’R,3
S)−3−(1’−t−ブチルジメチルシリルオキシエ
チル)アゼチジン−2−オンは、抗菌性物質として現在
最も注目されているカルバペネム系抗菌剤等のβ−ラク
タム系抗菌剤を製造するための出発物質として有用であ
る。これらカルバペネム系抗菌剤は、いずれも(1’
R,3S)−3−(1’−ヒドロキシエチル)アゼチジ
ン−2−オンを基本骨格として有している。
【0005】カルバペネム系抗生物質を合成する際の原
料として用いるのに好都合な立体配置を有する(1’
R,3S)−3−(1’−t−ブチルジメチルシリルオ
キシエチル)アゼチジン−2−オンの合成に関しては、
次のような報告がある。
【0006】例示すると、2−アミドメチルアセト酢酸
エステルを不斉水素化した後、酸加水分解、ラクタム
化、シリル化を経て合成する、次式(化5)で示される
野依等の方法( J. Am. Chem. Soc., 111 , 9134 ,(198
9)、高砂香料工業株式会社、特公平6−23150号公
報)、
【0007】
【化5】
【0008】光学活性なオキサゾリドンとクロトン酸ク
ロリドから合成されるイミドとアセトアルデヒドをホウ
素試薬の存在下、不斉アルドール縮合後、7段階を経て
合成する、次式(化6)で示される David A. Evans等
の方法(Tetrahedron Letters, 27 ,4961 , (1986) 参
照)、
【0009】
【化6】
【0010】2−アミドメチルアセト酢酸エステルを不
斉水素化後、加水分解して(2S,3R)−2−アミノ
メチル−3−ヒドロキシ酪酸とした後、t−ブチルジメ
チルクロロシラン(TBSCl)でt−ブチルジメチル
シリル化して得られる(2S,3R)−2−アミノメチ
ル−3−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)酪酸を、
2,2’−ジベンゾチアゾリルジスルフィドとトリフェ
ニルホスフィンを用いてラクタム化する、次式(化7)
で示される方法(高砂香料工業株式会社、特開平4−1
73795号公報)、
【0011】
【化7】
【0012】スルフェンアミド誘導体とトリフェニルホ
スフィンを用いてラクタム化する次式(化8)で示され
る方法(高砂香料工業株式会社、特開平4−17377
6号公報)、
【0013】
【化8】
【0014】又、2−フタルイミドメチルアセト酢酸エ
ステルを不斉水素化後、シリル化、ヒドラジンによる脱
保護により得られる(2S,3R)−2−アミノメチル
−3−(t−ブチルジメチルシロキシ)酪酸エステル
を、グリニヤー試薬によりラクタム化する、次式(化
9)で示される方法(高砂香料工業株式会社、特開平5
−239019号公報)、
【0015】
【化9】
【0016】等が報告されている。
【0017】又、2−アミドメチルアセト酢酸エステル
を5,6−ジヒドロ−1,3,4H−オキサジニル−5
−カルボン酸エステル誘導体へ環化し、これを好ましい
立体配置へと異性化後、加水分解、ラクタム化、シリル
化を行なって合成する、次式(化10)で示されるチバ
ガイギー(株)の方法(米国特許4927507号明細
書、特開昭63−297360号公報参照)
【0018】
【化10】
【0019】も開示されている。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
野依らの方法は、特開平2−134349号公報に示す
立体選択的不斉水素化反応を用いた合成法であるが、不
斉水素化反応により得られたアミドアルコールを加水分
解して得られるヒドロキシアミノ酸をラクタム化する際
に比較的に高価なジピリジルジスルフィドを用いてお
り、この点、工業的合成法としては問題がある。
【0021】Evans等の方法は、工程数が長く、しかも
高価な試薬を用いている等の問題点がある。米国特許第
4927507号明細書(特開昭63−297360号
公報)記載の方法は、5, 6−ジヒドロ−1,3,4H−
オキサジニル−5−カルボン酸エステル誘導体へ導いた
のちジアステレオマーの分離を行っており、ジアステレ
オマーの分離精製が煩雑で工程数が長く、又、ラクタム
化にトリフェニルホスフィン−ジピリジルジスルフィ
ド、トリフェニルホスフィン−メルカプトピリジン−二
酸化マンガンを使用しており、ラクタム化における廃物
が多くなる等の問題点を有している。
【0022】特開平4−173795号公報記載の方法
は、シリル化の際に比較的に高価なシリル化剤を過剰に
用いる必要があること、またラクタム化試薬として用い
るジベンゾチアゾリルジスルフィド及びトリフェニルホ
スフィンに由来する廃物の量が多くなる等の問題点を有
している。
【0023】又、特開平5−239019号公報記載の
方法は、不斉水素化の選択性が低く、又グリニヤー試薬
によるラクタム化の収率が比較的に低い等の問題点を有
している。
【0024】すなわち、本発明の目的もしくは課題は、
このような実状において、前記の問題点を解消しつつ、
(1’R,3S)−3−(1’−トリ置換シリルオキシ
エチル)アゼチジン−2−オンを、容易な反応過程で効
率よく製造する新規な製造方法を提供することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】かかる実状において、本
発明者らは、鋭意研究を行った結果、以下に示す容易な
反応過程で、(1’R,3S)−3−(1’−トリ置換
シリルオキシエチル)アゼチジン−2−オンを製造しう
ることを見出すに至り、本発明を完成したものである。
【0026】すなわち、本発明は、次式(II)
【0027】
【化11】
【0028】で表される(2S,3R)−2−アミノメ
チル−3−ヒドロキシ酪酸を、塩化チオニル、塩化水素
及びp−トルエンスルホン酸から選ばれる1種又は2種
以上の存在下、アルコールと反応させて、次の一般式
(III)
【0029】
【化12】
【0030】で表される(2S,3R)−2−アミノメ
チル−3−ヒドロキシ酪酸エステルの塩とし、次いで、
金属触媒の存在下、トリ置換シラン化合物と反応せしめ
て水酸基を保護した後、塩基を作用させて、次の一般式
(V)
【0031】
【化13】
【0032】で表される(2S,3R)−2−アミノメ
チル−3−(トリ置換シリルオキシ)酪酸エステルと
し、更に、グリニヤー試薬又は金属アミドの存在下に反
応せしめてラクタム化を行うことを特徴とする、一般式
(I)で表される(1’R,3S)−3−(1’−トリ
置換シリルオキシエチル)アゼチジン−2−オンの製造
方法である。
【0033】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明において原料として用いられる(2S,3R)−2
−アミノメチル−3−ヒドロキシ酪酸は、式(II)で
表される化合物であり、公知の方法(特公平6−231
50号公報)により、3−オキソブタン酸エステル類を
ルテニウム−光学活性ホスフィン錯体を触媒として不斉
水素化を行い3−ヒドロキシブタン酸類を生成し、次い
で希塩酸等で加水分解し、苛性ソーダ等で中和した後、
濃縮することにより容易に得ることができる。
【0034】次いで、この(2S,3R)−2−アミノ
メチル−3−ヒドロキシ酪酸(II)は、他の公知の方
法(泉屋信夫等、「ペプチド合成の基礎と実験」丸善
(1985)第926頁、Brenner 等、Helv.Chim. Act
a, 36, 1109 (1953))により、アルコール中、例えば塩
化チオニル、塩化水素、p-トルエンスルホン酸から選ば
れる1種又は2種以上を作用させることにより、(2
S,3R)−2−アミノメチル−3−ヒドロキシ酪酸エ
ステルの塩(III)に導くことができる。ここで用い
るアルコールとしてはメタノール、エタノール、プロパ
ノール、ブタノール等がある。
【0035】前記の化合物(III)は、アミノ基部分
がアンモニウム塩として保護された形になっており、ヒ
ドロキシ基のみがシリル基で保護できるので好都合であ
る。この化合物(III)は、次いで、金属触媒とトリ
置換シラン化合物を用いてシリル化して、次の一般式
(IV)
【0036】
【化14】
【0037】で表される化合物に導かれる。
【0038】ここで用いる金属触媒としては、パラジウ
ム−炭素、塩化パラジウム、酢酸パラジウム、パラジウ
ム−アルミナ、パラジウム−シリカアルミナ等を挙げる
ことができる。又、トリ置換シラン化合物としては、ア
リール基やアルキル基でトリ置換されたシランが好まし
く、具体的には、トリエチルシラン、t−ブチルジメチ
ルシラン、トリフェニルシラン、フェニルジメチルシラ
ン等を挙げることができる。反応溶媒としては、アセト
ニトリル、プロピオニトリル、N,N−ジメチルアセト
アミド、N−メチルピロリドン、1,3−ジメチル−2
−イミダゾリジノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n
−ブチル、メチルイソブチルケトン、トルエン等が用い
られる。
【0039】反応条件は、特に限定されず適宜変えるこ
とができるが、前記の化合物(III)及び金属触媒を
溶媒に懸濁しておき、そこにトリ置換シラン化合物を滴
下、又は一度に加えて、反応温度30℃〜100℃、好
ましくは60℃〜90℃で、約1時間〜24時間、好ま
しくは約1時間〜3時間反応せしめるのがよい。トリ置
換シランの反応量は、化合物(III)に対して 1. 0
〜1. 5モル、好ましくは約 1. 0 〜 1. 1 モルとするの
がよい。金属触媒の量は、化合物(III)に対し、モ
ル比で1/50〜1/1000、好ましくは1/50〜
1/200である。
【0040】次いで、このようにして得られた一般式
(IV)の化合物は、塩基、例えば炭酸水素ナトリウ
ム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム等の水溶液で処理して、次の一般式(V)
【0041】
【化15】
【0042】で表される(2R,3S)−2−アミノメ
チル−3−トリ置換シリルオキシ酪酸アルキルエステル
に導くことができる。
【0043】最後に、この一般式(V)で示される化合
物を、グリニヤー試薬又は金属アミドの存在下、ジエチ
ルエーテル、テトラヒドロフラン、1、3−ジオキソラ
ン等のエーテル系溶媒及び/又はヘキサン、ヘプタン、
トルエン等の炭化水素系溶媒中で反応させることによ
り、目的化合物である(1’R,3S)−3−(1’−
トリ置換シリルオキシエチル)アゼチジン−2−オン
(I)へ導くことができる。
【0044】ここで用いられるグリニヤー試薬として
は、次の一般式(VI) R3 MgX (VI) (式中、R3 は炭素数1乃至6のアルキル基、アラルキ
ル基、アリール基、Xはハロゲン原子を示す。)で表さ
れるグリニヤー試薬が用いられる。これらを例示すれ
ば、エチルマグネシウムクロリド、エチルマグネシウム
ブロミド、iso−プロピルマグネシウムブロミド、n
−ブチルマグネシウムクロリド、n−ブチルマグネシウ
ムブロミド、t−ブチルマグネシウムクロリド、t−ブ
チルマグネシウムブロミド、t−アミルマグネシウムク
ロリド、t−アミルマグネシウムブロミド等のアルキル
グリニヤー試薬、ベンジルマグネシウムクロリド等のア
ラルキルグリニヤー試薬、フェニルマグネシウムブロミ
ド等のアリールグリニヤー試薬を挙げることができる。
好ましくは、t−ブチルマグネシウムクロリド、t−ブ
チルマグネシウムブロミド、t−アミルマグネシウムク
ロリド、t−アミルマグネシウムブロミド等の第三級ア
ルキルグリニヤー試薬である。又、金属アミドを例示す
れば、ジエチルリチウムアミド、iso−プロピルリチ
ウムアミド等を挙げることができる。
【0045】グリニヤー試薬又は金属アミド試薬の反応
量は、化合物(V)に対して少なくとも2倍モル、好ま
しくは2〜4倍モル用いることが望ましい。反応温度及
び反応時間は、特に限定はなく適宜変えることができる
が、通常0. 5〜24時間、反応温度−20℃〜30
℃、好ましくは−5℃〜15℃で反応せしめるのがよ
い。グリニヤー試薬又は金属アミドと(2R,3S)−
2−アミノメチル−3−トリ置換シリルオキシエチル酪
酸アルキルエステル(V)との反応は、化合物(V)の
溶液にグリニヤー試薬又は金属アミドを加える場合と、
逆にグリニヤー試薬又は金属アミド試薬溶液に化合物
(V)の溶液を加える場合とがあるが、好ましくは、後
者の方法である。
【0046】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。
【0047】実施例に示す各項目の測定には、次の機器
類及び条件を採用して実施した。 融点 :MP−500D(ヤナコ機器開発研究所製) 赤外吸収スペクトル :IR−810型(日本分光工業
(株)製)1 H核磁気共鳴スペクトル :AM−400型(400MH
z)(ブルッカー(株)製) 内部標準物質:テトラメチルシラン( CDCl3)、3−
(トリメチルシリル)−1−プロパンスルホン酸ナトリ
ウム( D2O)
【0048】なお、実施例に示す最終生成物が異性化し
ていないことは、下記条件のガスクロマトグラフィー及
び/ 又はNMRにより確認した。 ガスクロマトグラフィー :HP−5890(ヒューレッ
ト パッカード(株)製) カラム:Neutrabond−1(0.25mm×30m )
(ジーエルサイエンス(株)製) 条件 : キャリヤー:ヘリウム、注入温度:200℃、
検知温度:250℃ 初期温度:100℃、最終温度:250℃、昇温速度:
5℃/min.
【0049】[合成例1] (2S,3R)−2−アミ
ノメチル−3−ヒドロキシ酪酸の合成 特公平6−23150号公報記載の方法により、表題化
合物を合成した。あらかじめ窒素置換を行った11のス
テンレスオートクレーブに、2−(N−ベンゾイルアミ
ノ)メチル−3−オキソ酪酸メチル(25.0g,0.1mol)、
ルテニウム−光学ホスフィン錯体Ru2 Cl4 ((+)
−BINAP)2 NEt3 ( 850mg,1.0mmol)を塩化メ
チレン( 175ml)に溶かしたものを加え、50℃、水素
圧100kg/cm2 で20時間撹拌して不斉水素化を
行った。水素化反応物の溶媒を留去し、残留物をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(展開液、酢酸エチル:
ヘキサン=1:1)で精製し、(2S,3R)−2−
(N−ベンゾイルアミノ)メチル−3−ヒドロキシ酪酸
メチル(21.8g,0.08mol,87%) を得た。
【0050】(+)−メトキシトリフロロメチルフェニ
ル酢酸のエステルに誘導したのち、下記条件にて高速液
体クロマトグラフィーを用いて光学純度を決定した。光
学純度は、98%e. e.であった。 液体クロマトグラフィーの条件 カラム:Develosil 100−3( 4.6mm×25
0mm )(野村化学(株) 製) 検出測定波長:254nm 展開溶媒:ヘキサン:ジエチルエーテル(9:1) 流速:1ml/min.
【0051】得られた(2S,3R)−2−(N−ベン
ゾイルアミノ) メチル−3−ヒドロキシ酪酸メチル(2
0.08g,0.08mol)を12N塩酸(60.8g )にいれ、6 時
間加熱還流した後、反応液を室温まで冷却した。析出し
た固体をろ過により除去し、ろ液をトルエン( 100ml)
で2回洗浄し、水層を減圧濃縮した。得られた残留物に
アセトニトリル( 250ml)を加え、氷冷下、トリエチル
アミン(0.08g,0.08mol)を加えて、1 晩室温で撹拌を
行った。析出した固体を濾取し、アセトニトリル( 200
ml)で洗浄した後、減圧乾燥を行って、(2S,3R)
−2−アミノメチル−3−ヒドロキシ酪酸( 8.51g,0.0
6mol,80%)を得た。この化合物は、 1H−NMRスペク
トルにより、前記特許公告公報記載のものと一致するこ
とが確認された。
【0052】
【実施例1】(2S,3R)−2−メトキシカルボニル
−3−ヒドロキシブチルアミン塩酸塩(III、R2
Me、X=塩素原子)の合成 窒素雰囲気下、(2S,3R)−2−アミノメチル−3
−ヒドロキシ酪酸(18.49g,0.139mol )をメタノール
(70ml)に懸濁した液を−5℃で撹拌し、塩化チオニル
( 17.35g,0.146mol)を10分間で滴下し、その後15
〜20℃で1晩撹拌を続けた。高速液体クロマトグラフ
ィーで原料の消失を確認した後、減圧にてメタノールを
除去してからアセトニトリル( 170ml)を加え、60℃
に加熱して析出した固体を完全に溶解してから溶液を室
温まで冷却した。更にアセトニトリル(15ml)を加えて
から−5℃まで冷却して30分間撹拌を行った後、析出
した結晶をろ過し、乾燥を行って、(2S,3R)−2
−メトキシカルボニル−3−ヒドロキシブチルアミン塩
酸塩(23.41g,91.8%)を得た。
【0053】得られた生成物の物性は次のとおりであっ
た。 IR (KBr) cm -1 : 1740 NMR (D2O) : 1.27 ( d, J=6.5Hz, 3H ), 2.9 ( m, 1H
), 3.33 ( dd, J=4.3, 13.4Hz, 1H ), 3.39 ( dd, J=
8.4, 13.4Hz, 1H ), 3.80 ( s, 3H ), 4.43 ( dq,J=5.
0, 6.5Hz, 1H )
【0054】
【実施例2】(2S,3R)−2−アミノメチル−3−
(t−ブチルジメチルシリルオキシ) 酪酸メチルエステ
ル(V、R1 =t−ブチルジメチルシリル基、R2 =M
e)の合成 窒素気流下、(2S,3R)−2−メトキシカルボニル
−3−ヒドロキシブチルアミン塩酸塩(5.51g,30.0mmo
l)、5%パラジウムシリカアルミナ(27.5mg,0.5wt%
)とN−メチルピロリドン(30ml)の懸濁液を80℃
に加熱、撹拌して塩酸塩が溶解したのを確認したのち、
t−ブチルジメチルシラン(3.84g,33.0mmol)を2時間
かけて滴下した。滴下終了後、更に17時間、80℃で
撹拌を続けたのち室温まで冷却した。反応液を減圧濃縮
した後、トルエン(50ml)を加えてセライトろ過し、触
媒を除いた。ろ液に10%炭酸ナトリウム水溶液(50m
l)を加えて30分間撹拌した。分液したのち、トルエ
ン層を水(30ml)で洗浄し、減圧濃縮して得られた粗生
成物を蒸留(73℃/0.3mmHg)して、(2S,3R)−2
−アミノメチル−3−(t−ブチルジメチルシリルオキ
シ)酪酸メチルエステル(6.89g,26.4mmol,88.0%)を得
た。
【0055】得られた生成物の物性は次のとおりであっ
た。 性状 :油状 IR (neat) cm-1 : 1740 NMR (CDCl3) : 0.04 ( s, 3H ), 0.06 ( s, 3H ), 0.87
( s, 9H ), 1.18 ( d,J=6.2Hz, 3H ), 2.45 ( ddd, J=
4.5, 6.7, 8.3Hz, 1H ), 2.98 ( dd, J=4.5, 13.0Hz, 1
H ), 3.04 ( dd, J=8.3, 13.0Hz, 1H ), 3.70 ( m, 1H
), 4.12 ( m, 1H)
【0056】
【実施例3】(2S,3R)−2−アミノメチル−3−
トリエチルシリルオキシ酪酸メチルエステル(V、R1
=トリエチルシリル基、R2 =Me)の合成 窒素気流下、(2S,3R)−2−メトキシカルボニル
−3−ヒドロキシブチルアミン塩酸塩(3.67g,20.0mmo
l)、塩化パラジウム( 10.7mg,0.06mmol)とアセトニ
トリル(30ml)の懸濁液を80℃に加熱、撹拌して塩酸
塩が溶解したのを確認した後、トリエチルシラン(2.33
g,21.0mmol)を20分かけて滴下した。滴下終了後、更
に3時間撹拌を続けた後、反応液を室温まで冷却した。
反応液をセライトろ過したのち、ろ液を減圧濃縮し、残
留物にトルエン(50ml)と飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液(40ml)を加え、20分間撹拌を行った。分液を行
い、トルエン層を水(30ml)で洗浄した後、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥を行った。ろ過を行い、ろ液を減圧濃
縮して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(展開液、酢酸エチル:ヘキサン=1:1)で
精製して、(2S,3R)−2−アミノメチル−3−ト
リエチルシリルオキシ酪酸メチルエステル(4.25g:16.3
mmol,81.5%)を得た。
【0057】得られた生成物の物性は次のとおりであっ
た。 性状 :油状 IR (neat) cm-1 : 1740 NMR (CDCl3) : 0.59 ( q, J=7.9Hz, 6H ), 0.95 ( t, J
=7.9Hz, 9H ), 1.18 ( d, J=6.2Hz, 3H ), 2.45 ( m, 1
H ), 3.01 ( m, 2H ), 3.71 ( s, 3H ), 4.11 (dq, J=
6.2, 7.2Hz, 1H )
【0058】
【実施例4】(2S,3R)−2−アミノメチル−3−
トリフェニルシリルオキシ酪酸メチルエステル(V、R
1 =トリフェニルシリル基、R2 =Me)の合成 窒素気流下、(2S,3R)−2−メトキシカルボニル
−3−ヒドロキシブチルアミン塩酸塩(1.83g,10.0mmo
l)、塩化パラジウム(5.3mg,0.03mmol)、トリフェニ
ルシラン(2.76g,10.6mmol)をアセトニトリル(15ml)
に懸濁し、撹拌しながら80℃に加熱した。80℃にて
3時間撹拌した後、反応液をセライトろ過し、ろ液を減
圧濃縮し、残留物にトルエン(30ml)と飽和炭酸水素ナ
トリウム水溶液(30ml)を加えて、20分間撹拌した。
分液を行い、トルエン層を水(20ml)で洗浄したのち、
無水硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過を行い、ろ液を
減圧濃縮して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(展開液、酢酸エチル:ヘキサン=1:
1)で精製して、(2S,3R)−2−アミノメチル−
3−トリフェニルシリルオキシ酪酸メチルエステル(3.
52g,8.68mmol,86.8%)を得た。
【0059】得られた生成物の物性は次のとおりであっ
た。 性状 :油状 IR (neat) cm-1 : 1735 NMR (CDCl3) : 1.18 ( d, J=6.2Hz, 3H ), 2.55 ( ddd,
J=4.0, 6.2, 8.6Hz, 1H), 2.97 ( dd, J=4.0, 13.1Hz,
1H ), 3.09 ( dd, J=8.6, 13.1Hz, 1H ), 3.56( s, 3H
), 4.31 ( dq, J=6.2, 6.2Hz, 1H ), 7.37 −7.62 (
m, 15H )
【0060】
【実施例5】(1’R,3S)−3−(t−ブチルジメ
チルシリルオキシエチル) アゼチジン−2−オン(I、
1 =t−ブチルジメチルシリル基)の合成 窒素雰囲気下、t−ブチルマグネシウムクロリドのテト
ラヒドロフラン溶液(2M溶液:35ml )とヘプタン(25
ml)の混合液を0℃に冷却、撹拌し、(2S,3R)−
2−アミノメチル−3−(t−ブチルジメチルシリルオ
キシ)酪酸メチルエステル(7.31g,28.0mmol)をヘプタ
ン(26ml)に溶かした溶液を30分かけて滴下した。滴
下終了後、30分間撹拌を行ったのち、1N塩酸( 100
ml)とヘプタン(20ml)を加えて撹拌し、分液を行って
得られた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(30m
l)、水(30ml)で順次洗浄を行った。有機層を無水硫
酸マグネシウムで乾燥後、ろ過濃縮を行って、(1’
R,3S)−3−(t−ブチルジメチルシリルオキシエ
チル)アゼチジン−2−オン(6.02g,26.2mmol,93.6%)
を得た。
【0061】得られた生成物の物性は次のとおりであっ
た。 mp. : 66.5 −68℃ IR (KBr) cm -1 : 1750 NMR (CDCl3) : 0.08 ( s, 6H ), 0.88 ( s, 9H ), 1.20
( d, J=6.2Hz, 3H ), 3.22 ( m, 1H ), 3.29 ( dd, J=
5.1, 5.3Hz, 1H ), 3.35 ( m, 1H ), 4.22 ( m,1H ),
5.67 (broad s, 1H )
【0062】
【実施例6】(1’R,3S)−3−(t−ブチルジメ
チルシリルオキシエチル) アゼチジン−2−オン(I、
1 =t−ブチルジメチルシリル基)の合成 窒素下において、ジエチルアミン(0.88g,12mmol)のテ
トラヒドロフラン(10ml)溶液に0℃でn−ブチルリチ
ウム(1.6Mヘキサン溶液:6.25ml:10mmol)を滴下
し、リチウムジエチルアミド溶液を調製した。この溶液
を、窒素下、0℃に冷却した(2S,3R)−2−アミ
ノメチル−3−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)酪
酸メチルエステル( 1.31g,5.0mmol)のテトラヒドロフ
ラン( 5ml)溶液に30分かけて滴下した。滴下終了
後、10分間撹拌を続けたのち、水(30ml)を反応液に
加えた。反応液をトルエン(30ml)で抽出し、有機層を
水(30ml)で洗浄した後、減圧濃縮によって得られた粗
生成物をシリカゲルカラムクラマトグラフィー(展開
液、酢酸エチル:ヘキサン=1:1)で精製して、
(1’R,3S)−3−(t−ブチルジメチルシリルオ
キシエチル)アゼチジン−2−オン(0.92g,4.0mmol,80
% )を得た。
【0063】
【実施例7】(1’R,3S)−3−(t−トリエチル
シリルオキシエチル)アゼチジン−2−オン(I、R1
=トリエチルシリル基)の合成 窒素気流下、t−ブチルマグネシウムクロリドのテトラ
ヒドロフラン溶液(1M溶液,6ml)を0℃にて撹拌しな
がら、(2S,3R)−2−アミノメチル−3−トリエ
チルシリルオキシ酪酸メチルエステル(523.1mg,2.00mm
ol)をヘプタン(3ml )に溶かした溶液を15分かけて
滴下した。滴下終了後、反応液を更に同温度で30分撹
拌したのち、1N塩酸( 7ml)を加え、ヘプタン(20m
l)にて抽出を行った。ヘプタン層を飽和食塩水(10m
l)で洗浄したのち、無水硫酸マグネシウムで乾燥を行
った。ろ過を行い、ろ液を減圧濃縮して得られた粗生成
物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液、酢
酸エチル:ヘキサン=1:1)にて精製を行って、
(1’R,3S)−3−(1’−トリエチルシリルオキ
シエチル)アゼチジン−2−オン(406.1mg:1.77mmol:8
8.5%)を得た。
【0064】得られた生成物の物性は次のとおりであっ
た。 性状 :油状 IR (neat) cm-1 : 1760 NMR (CDCl3) : 0.60 ( q, J=7.9Hz, 6H ), 0.96 ( t, J
=7.9Hz, 9H ), 1.23 ( d, J=6.2Hz, 3H ), 3.22 ( m, 1
H ), 3.22 ( m, 2H ), 4.20 ( dq, J=5.4,6.2Hz,1H ),
5.66 ( broad s, 1H )
【0065】
【実施例8】(1’R,3S)−3−(t−トリフェニ
ルシリルオキシエチル) アゼチジン−2−オン(I、R
1 =トリフェニルシリル基)の合成 窒素気流下、t−ブチルマグネシウムクロリドのテトラ
ヒドロフラン溶液(1M溶液,6ml)を0℃にて撹拌しな
がら、(2S,3R)−2−アミノメチル−3−トリフ
ェニルシリルオキシ酪酸メチルエステル(810.1mg,2.00
mmol)をヘプタン(3ml )とテトラヒドロフラン( 1m
l)の混合液に溶かした溶液を20分かけて滴下した。
滴下終了後、反応液を更に同温度で30分撹拌したの
ち、1N塩酸( 7ml)を加え、ヘプタン(20ml)にて抽
出を行った。ヘプタン層を飽和食塩水(10ml)で洗浄し
たのち、無水硫酸マグネシウムで乾燥を行った。ろ過を
行い、ろ液を減圧濃縮して得られた粗生成物をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(展開液、酢酸エチル:ヘ
キサン=1:1)にて精製を行って、(1’R,3S)
−3−(1’−トリフェニルシリルオキシエチル)アゼ
チジン−2−オン(605.5mg,1.62mmol,81.0%)を得た。
【0066】得られた生成物の物性は次のとおりであっ
た。 mp. : 129−130 ℃ IR (neat) cm-1 : 1755 NMR (CDCl3) : 1.26 ( d, J=6.2Hz, 3H ), 3.23 ( m, 1
H ), 3.34 ( m, 2H ), 4.31 ( m, 1H ), 5.61( broad
s, 1H ), 7.25 −7.65 ( m, 15H )
【0067】
【実施例9】(2S,3R)−2−アミノメチル−3−
(t−ブチルジメチルシリルオキシエチル) 酪酸n−ブ
チルエステル( IV、R1 =t−ブチルジメチルシリル
基、R2 =n−ブチル基)の合成 窒素雰囲気下、(2S,3R)−2−アミノメチル−3
−ヒドロキシ酪酸(133.1g:1.00mol)をブタノール( 5
00ml)に懸濁した液を室温で撹拌し、塩化チオニル(12
2.5g:1.03mol)を30分間で滴下し、その後35℃で1
晩撹拌を続けた。高速液体クロマトグラフィーで原料の
消失を確認した後、減圧にてブタノールを除去し、更に
キシレン( 100ml)を加えて、減圧下ブタノールの除去
を完全に行うと共にキシレンの除去も行って、粗(2
S,3R)−2−ブトキシカルボニル−3−ヒドロキシ
ブチルアミン塩酸塩( 229.5g,102%)を粘性油状物とし
て得た。
【0068】窒素雰囲気下、この粗(2S,3R)−2
−ブトキシカルボニル−3−ヒドロキシブチルアミン塩
酸塩(6.60g,29.2mmol)と5%パラジウム炭素(63.0m
g,1%wt )、N−メチルピロリドン(30ml)を80℃に
加熱し、撹拌して塩酸塩が溶解したのを確認したのち、
t−ブチルジメチルシラン(4.46g,38.4mmol)を2. 5
時間かけて滴下した。滴下終了後、更に5時間80℃で
撹拌を続けたのち、室温まで反応液を冷却した。反応液
を減圧濃縮した後、トルエン(50ml)を加えて撹拌し、
セライトろ過を行って触媒を除去した。ろ液に10%炭
酸ナトリウム水溶液(50ml)を加えて30分間撹拌し
た。分液したのち、トルエン層を水(30ml)で洗浄し、
減圧濃縮して得られた粗生成物を蒸留(113 ℃/0.6mmH
g)して、(2S,3R)−2−アミノメチル−3−
(t−ブチルジメチルシリルオキシ)酪酸ブチルエステ
ル(7.71g,25.4mmol,87.0%)を得た。
【0069】得られた生成物の物性は次のとおりであっ
た。 性状 :油状 IR (neat) cm-1 : 1730 NMR (CDCl3) : 0.05 ( s, 3H ), 0.06 ( s, 3H ), 0.87
( s, 9H ), 0.94 ( t,J=7.4Hz, 3H ), 1.18 ( d, J=6.
1Hz, 3H ), 1.4 ( m, 4H ), 1.6 ( m, 2H ), 2.43 ( dd
d, J=4.7, 7.0, 8.1Hz, 1H ), 2.97 ( dd, J=4.6, 13.0
Hz, 1H ), 3.02( dd, J=8.1, 13.0Hz, 1H ), 4.1 ( m,
3H )
【0070】
【実施例10】 (1’R,3S)−3−(t−ブチル
ジメチルシリルオキシエチル) アゼチジン−2−オン
(I、R1 =t−ブチルジメチルシリル基)の合成 窒素気流下、0℃に冷却したt−ブチルマグネシウムク
ロリドのテトラヒドロフラン溶液(2M溶液,4.5ml,9.0
mmol)とヘプタン( 3ml)の混合液を撹拌しながら、こ
の混合液に、(2S,3R)−2−アミノメチル−3−
(t−ブチルジメチルシリルオキシ)酪酸ブチルエステ
ル( 909mg,3.0mmol)をヘプタン( 3ml)に溶かした溶
液を15分かけて滴下した。滴下終了後、更に15分間
撹拌を続けたのち、1N塩酸(50ml)とヘプタン(30m
l)を加え、20分間撹拌した。分液して得られた有機
層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(30ml)、水(30m
l)で順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し
た。ろ過を行い、ろ液を減圧濃縮したのち、得られた粗
生成物をシリカゲルカラムクラマトグラフィー(展開
液、酢酸エチル:ヘキサン=2:1)で精製して、
(1’R,3S)−3−(t−ブチルジメチルシリルオ
キシエチル)アゼチジン−2−オン(496mg,2.16mmol,7
2%)を得た。
【0071】
【実施例11】 (1’R,3S)−3−(t−ブチル
ジメチルシリルオキシエチル) アゼチジン−2−オン
(I.R1 =t−ブチルジメチルシリル基)の合成 窒素雰囲気下、(2S,3R)−2−アミノメチル−3
−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)酪酸メチルエス
テル(7.31g,28.0mmol)をヘプタン(26ml)に溶かした
溶液を0℃に冷却して撹拌しながら、t−ブチルマグネ
シウムクロリドのテトラヒドロフラン溶液(2M溶液,3
5ml )とヘプタン(25ml)の混合液を30分かけて滴下
した。滴下終了後、30分間撹拌を行ったのち、1N塩
酸( 100ml)とヘプタン(20ml)を加えて撹拌し、分液
を行って得られた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液(30ml) 、水(30ml)で順次洗浄を行った。有機層を
無水硫酸マグネシウムで乾燥のち、ろ過濃縮を行い、得
られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
( 展開液、酢酸エチル: ヘキサン1:1)で精製して、
(1’R,3S)−3−(t−ブチルジメチルシリルオ
キシエチル)アゼチジン−2−オン(3.33g,14.5mmol,5
1.8%)を得た。この化合物の融点、IR、NMRは、実
施例5で得られたものと一致した。
【0072】
【実施例12】(2S,3R)−2−アミノメチル−3
−(t−ブチルジメチルシリルオキシ) 酪酸ブチル
(V、R1 =t−ブチルジメチルシリル基、R2 はn−
ブチル基)の合成 (2S,3R)−2−アミノメチル−3−ヒドロキシ酪
酸(10.1g,50.0mmol)、ブタノール(30.0g,405.4mmol
)、p−トルエンスルホン酸1水和物(9.99g,52.5mmo
l) をトルエン(30ml) と共に、Dean−Stark
装置を用いて1晩加熱還流した。生成する水を留去した
反応液を、減圧下、濃縮して得られた粘性のある残留物
にエーテル(20ml) を加え溶解したのち、ヘキサン(10
ml) を加えて生じた沈殿物(油状)を傾斜法により分離
した。得られた油状物にエーテル(20ml) を加え溶解し
たのち、ヘキサン(10ml) を加え、再度生じた沈殿物
(油状)を傾斜法により分離した。得られた油状物から
減圧下、溶媒を留去して、粗(2S,3R)−2−ブト
キシカルボニル−3−ヒドロキシブチルアミンp−トル
エンスルホン酸塩( 16.72g,46.3mmol,92.6%)を得た。
【0073】得られた生成物の物性は次のとおりであっ
た。 IR(neat) cm -1 :1730 NMR(D2O) : Q0.90(t,J=7.4Hz,3H),1.26(d,J=6.5Hz,3
H),1.37(m,2H),1.65(m,2H)2.38(s,2H),2.84(m,2H),3.34
(m,2H),4.20(m,2H),4.28(m,1H),7.35(d,J=8.0Hz,2H),7.
68(d,J=8.0Hz,2H)
【0074】窒素気流下、この粗(2S,3R)−2−
ブトキシカルボニル−3−ヒドロキシブチルアミンp−
トルエンスルホン酸塩(3.61g,10.0mmol) をトルエン
(15ml) に溶解し、5%パラジウム炭素( 0.04g )を加
えて80℃に加熱したのち、t−ブチルジメチルシラン
(1.39g,12.0mmol) を1時間かけて滴下した。滴下終了
後、同温度で1晩撹拌を続けた。反応液を室温まで冷却
した後、セライトを濾過助剤として濾過を行い、得られ
た濾液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20ml)で洗浄
した。有機層を水(50ml) で洗浄した後、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥した。無水硫酸マグネシウムを濾別し、
濾液を減圧濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー( 展開液、クロロホルム:メタノー
ル=95:5)で精製して、(2S,3R)−2−アミ
ノメチル−3−(t−ブチルジメチルシリルオキシ) 酪
酸ブチル(2.41g,7.95mmol,79.5%) を油状物として得
た。この化合物のIR,NMRは、実施例9で得られた
ものと一致した。
【0075】
【発明の効果】本発明によって、カルバペネム系抗菌剤
等のβ−ラクタム系抗菌剤を製造するための合成中間体
として有用な(1’R,3S)−3−(1’−トリ置換
シリルオキシエチル)アゼチジン−2−オンを、容易な
反応過程で、効率よく、工業的規模で製造することが可
能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−134349(JP,A) 特開 平4−173776(JP,A) 特開 平4−173795(JP,A) 特開 昭63−297360(JP,A) 特開 平3−123771(JP,A) 特開 平5−239019(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07D 205/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(2S,3R)−2−アミノメチル−3−
    ヒドロキシ酪酸を、塩化チオニル、塩化水素及びp−ト
    ルエンスルホン酸から選ばれる1種又は2種以上の存在
    下、アルコールと反応させて、一般式(III) 【化1】 で表される(2S,3R)−2−アミノメチル−3−ヒ
    ドロキシ酪酸エステルの塩とし、次いで、金属触媒の存
    在下トリ置換シラン化合物と反応せしめて水酸基を保護
    した後、塩基を作用させて、一般式(V) 【化2】 で表される(2S,3R)−2−アミノメチル−3−
    (トリ置換シリルオキシ)酪酸エステルとし、更に、グ
    リニヤー試薬又は金属アミドの存在下に反応せしめラク
    タム化して、一般式(I) 【化3】 で表される(1’R,3S)−3−(1’−トリ置換シ
    リルオキシエチル)アゼチジン−2−オンを得ることを
    特徴とする光学活性アゼチジン−2−オン誘導体の製造
    方法。
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