JP2947123B2 - 複合断熱防水シート及び塗膜防水施工物 - Google Patents

複合断熱防水シート及び塗膜防水施工物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は複合断熱防水シート及び
塗膜防水施工物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の建造物ではその屋上駆体面を防水
施工するのが一般的である。
【0003】この種の防水施工はアスファルト施工、シ
ート施工、塗膜施工の3種に大別される。
【0004】アスファルト施工は高温に溶融したアスフ
ァルトを駆体面に施工するものである。このアスファル
ト施工は作業が迅速にでき且つコストが安価にできる利
点がある。しかしこの方法は施工時の火災発生の危険
性、悪臭発散性、施工後の悪い耐候性、悪い低温脆化割
れ性、施工厚さを薄くできない等の難点がある。
【0005】これに対してシート施工はゴムシート又は
プラスチックシートを駆体面に施工するものである。こ
のシート施工はゴムシート又はプラスチックシートを用
いることから施工厚さを薄くでき且つ耐候性に優れてい
るという利点がある。しかしこの方法はシート材料が高
く且つ工場生産したシート材料の寸法に比して駆体面の
寸法が広いことからシートの接続工事個所が多くなると
いう難点がある。
【0006】これらに対して塗膜施工は駆体面に防水塗
料を薄く塗布して防水塗膜を形成する方法である。この
塗膜施工は施工厚さを薄くでき且つ塗膜を用いる方法で
あることからシート接続工事を省略できる言う利点があ
る。しかし有機溶剤型防水塗料では施工時の火災発生の
危険性があり、また水分散型防水塗料では施工時の乾燥
性が劣り且つ施工後の塗膜の耐水性と耐候性とが劣ると
言う難点がある。
【0007】他方、塗膜防水塗料としては火災発生の危
険性がなく、施工時の乾燥性がよく且つ施工後の耐水性
と耐候性が優れたものが実用されるようになってきてい
る。このため従来の塗膜防水の難点が解消される気運に
ある。
【0008】例えば、無溶剤ポリウレタン防水塗料を用
いた塗膜施工は施工厚さを薄くできると共にシート接続
工事を省略できると言う利点に加えて、施工が常温でで
きるという利点がある。このため高温アスファルト施工
時のような火災発生の危険性や悪臭発生がなく、しかも
アスファルト施工では避けられなかった悪い耐候性、悪
い低温脆化割れ性、施工厚さを薄くできない等の難点も
ない。
【0009】この様な訳で無溶剤ポリウレタン防水塗料
を駆体面に施工したポリウレタン塗膜防水工法が注目さ
れるようになってきている。
【0010】他方、近年の防水工法では省エネルギー性
と居住環境性等の点から防水性と共に断熱性も要求され
るようになってきている。しかもその断熱方式は屋根ス
ラブを保護する意味から外断熱が主流となってきてい
る。
【0011】ここにおいて断熱材としては高発泡ポリエ
チレンフォーム、ポリスチレンフォーム、ポリウレタン
フォーム等が用いられている。なお、無溶剤ポリウレタ
ン防水塗料を用いたポリウレタン塗膜防水における断熱
材としては耐溶剤性の点から高発泡ポリエチレンフォー
ムが多用されている。
【0012】さて、従来の無溶剤ポリウレタン防水塗料
を用いたポリウレタン塗膜防水の施工方法は次の二通り
により行っていた。
【0013】(第1の方法) (1)駆体面上に接着剤塗布 (2)塗布された接着剤面上に断熱材の敷設 (3)敷設した断熱材上に無溶剤ポリウレタン防水塗料
を塗布してポリウレタン塗膜の形成 (4)塗布したポリウレタン塗膜上に補強材の敷設 (5)敷設した補強材上に無溶剤ポリウレタン防水塗料
を塗布してポリウレタン塗膜の形成 (第2の方法) (1)駆体面上に接着剤塗布 (2)塗布された接着剤面上に断熱材の敷設 (3)敷設した断熱材上に接着剤塗布 (4)断熱材上に塗布された接着剤面上に通気性緩衝シ
ートの敷設 (5)敷設した通気性緩衝シート上に無溶剤ポリウレタ
ン防水塗料を塗布してポリウレタン塗膜の形成 しかしながらこれらの二方法は上記の通り工程が5段階
を経て行うため工事の施工性、迅速性、コスト等の点で
難点がある。しかもこれらの二方法では断熱材を駆体面
に接着剤を介して接着させるため、駆体面に微量の水分
でも残留していると断熱材が駆体面から剥離したり、膨
れが生じたりする難点があった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる点に立
って為されたものであって、その目的とするところは前
記した従来技術の欠点を解消し、工事の施工性と迅速性
に優れ且つ安いコストで施工でき、しかも施工後には断
熱材が駆体面から剥離したり、膨れが生じたりすること
がない信頼性の高い塗膜防水施工ができる複合断熱防水
シート及びその複合断熱防水シートを用いた塗膜防水施
工物を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは、加硫ゴムシートの上層側に上層側不織布が融着し
てあり、前記加硫ゴムシートの下層側に断熱層が融着し
てあり且つその断熱層の表面に下層側不織布が融着して
成ることを特徴とする複合断熱防水シート及びその複合
断熱防水シートを用いた塗膜防水施工物にある。
【0016】本発明において加硫ゴムシートとしてはJ
IS−A6008に定める合成高分子系ルーフイングシ
ートに適合するものならよく、例えば加硫エチレンプロ
ピレンジエンゴムシート、クロロスルホン化ポリエチレ
ンシート、クロロプレンゴムシート等がある。
【0017】また本発明において上層側不織布としては
工業用に実用されているものならよく、特に分子内に極
性基を有する繊維の不織布はポリウレタン塗膜との接着
性が優れている点から好適である。ここにおいて分子内
に極性基を有する繊維の不織布としてはポリエステル繊
維系不織布、ポリアミド繊維系不織布、アクリル繊維系
不織布等がある。
【0018】この種の分子内に極性基を有する繊維の不
織布は、ポリオレフィン系フイルムとニードルパンチに
よって結合される。
【0019】ここにおいてポリオレフィン系フイルムと
してはポリエチレンフィルム、エチレン・αオレフィン
コポリマーフィルム、エチレン・酢酸ビニルコポリマー
フィルム、エチレン・アクリル酸コポリマーフィルム、
エチレン・アクリル酸エステルコポリマーフィルム等が
用いられる。
【0020】これらのポリオレフィン系フイルムは熱融
着性があることから、ポリオレフィン系フイルムとニー
ドルパンチによって結合された不織布は加硫ゴムシート
に容易に熱融着させることができる。そしてポリオレフ
ィン系フイルムとニードルパンチによって結合された不
織布は有機溶剤に触れても剥離することがない。
【0021】また本発明において下層側不織布としては
分子内に極性基を持たない非極性繊維の不織布、例えば
ポリオレフィン繊維の不織布が望ましい。これは非極性
繊維の不織布が耐水性、低吸水性、耐アルカリ性に優
れ、その結果駆体面に水分があっても加水分解劣化や接
着破壊等を起こさず且つ通気緩衝性にも優れているため
である。
【0022】本発明において断熱層としては加硫ゴムシ
ートとの接着性の点からポリエチレンフォームシートが
望ましい。ここにおいてポリエチレンフォームシートは
独立気泡から構成された発泡倍率25倍程度のものが適
切である。
【0023】本発明において塗膜防水塗料としては火災
発生の危険性がなく、施工時の乾燥性がよく且つ施工後
の耐水性と耐候性が優れたものならよく、例えば無溶剤
ポリウレタン防水塗料、無溶剤タールポリウレタン防水
塗料、無溶剤ポリサルファイド防水塗料、無溶剤シリコ
ーン防水塗料、無溶剤エポキシ樹脂防水塗料、無溶剤ポ
リエステル樹脂防水塗料、液状クロロプレンゴム防水塗
料、アクリル樹脂防水塗料等がある。
【0024】一方、このようにして得られた複合断熱防
水シートと塗膜防水塗料とを駆体面上に施工するときに
は次のように行う。
【0025】 まず駆体面上に接着剤、例えば樹脂モ
ルタル或いはエポキシ接着剤を塗布し、次にその接着剤
上に複合断熱防水シートを敷設施工する。
【0026】この段階で得られた施工物には駆体面上に
下層側不織布層が存在することになるから通気性があ
り、その結果たとえ駆体面上に水分が残留していても加
硫ゴム防水層に膨れ不良が発生することがない。
【0027】 次に、敷設施工された複合断熱防水シ
ートの上層側不織布層の上に、防水塗料、例えば無溶剤
ポリウレタン防水塗料を塗布してポリウレタン塗膜を形
成させる。この際複合断熱防水シートの上層側不織布層
はポリウレタン塗膜と強力に接着するので、この界面で
の接着不良や膨れ不良は発生することがない。
【0028】なお、このようにして得られたポリウレタ
ン塗膜防水施工物は、断熱層があるので直射日光による
温度上昇が若干高くなる。このため無溶剤ポリウレタン
防水塗料は断熱防水仕様に適合した耐熱性無溶剤ポリウ
レタン防水塗料を使用する事が望ましい。
【0029】
【作用】本発明の複合断熱防水シートは、加硫ゴムシー
トの上層側に上層側不織布、下層側に断熱層と下層側不
織布とを設けることにより、防水加硫ゴムシート上に通
気・緩衝性の上層側不織布と断熱性の断熱層とを一体的
に接着し、それにより駆体面への断熱材の施工及び通気
・緩衝材の施工作業を省略して作業工数の低減、作業効
率の大幅向上が計ることができると共に通気・緩衝性と
断熱性とを発揮させることができる。
【0030】また、塗膜防水施工物は、防水加硫ゴムシ
ート上に通気・緩衝性の上層側不織布と断熱性の断熱層
とを一体的に接着して成る複合断熱防水シートをその下
層側不織布層が下側となるように駆体面上に接着剤を介
して施工し、且つその上層側不織布層の上層に無溶剤防
水塗料を塗布して塗膜を形成させることにより、優れた
通気・緩衝性、断熱性、耐候性、耐水性、接着性、膨れ
防止性等を発揮することができる。
【0031】
【実施例】次に、本発明の複合断熱防水シートの一実施
例及びこの本発明の複合断熱防水シートの一実施例を用
いて成る塗膜防水施工物の一実施例を図面により説明す
る。
【0032】(複合断熱防水シートの一実施例)まず、
厚さ1.0mmの加硫エチレンプロピレンジエンゴムシー
トの上面に、厚さ0.2mmのポリエステル繊維不織布を
加熱融着した。
【0033】次に、かくして得られた上層に厚さ0.2
mmのポリエステル繊維不織布を加熱融着した厚さ1.0
mmの加硫エチレンプロピレンジエンゴムシートの下面
に、厚さ2mmの発泡ポリエチレンシートを加熱融着させ
た。
【0034】最後に、かくして得られた厚さ1.0mmの
加硫エチレンプロピレンジエンゴムシートの上面に、厚
さ0.2mmのポリエステル繊維不織布を加熱融着下面に
厚さ2mmの発泡ポリエチレンシートを加熱融着させて成
るシート状物の発泡ポリエチレンシート層の上に、ポリ
プロピレン不織布を加熱することにより本発明の複合断
熱防水シートの一実施例品を得た。
【0035】図1はかくして得られた本発明の複合断熱
防水シートの一実施例品の横断面図である。
【0036】図1において1は上層不織布層であるポリ
エステル繊維不織布層、2は加硫ゴムシート層である加
硫エチレンプロピレンジエンゴムシート層、3は断熱層
である発泡ポリエチレンシート層、4は下層不織布層で
あるポリプロピレン繊維不織布層である。
【0037】図1からわかるようにこの本発明の複合断
熱防水シートの一実施例品は、第1に加硫ゴムシート層
2の上に上層不織布層として極性繊維から成るポリエス
テル繊維不織布層1が融着しているので、そのポリエス
テル繊維不織布層1の上層に塗膜防水塗料を塗布したと
きには繊維間に浸透して強力に接着できると共にポリエ
ステル繊維不織布層1の極性基と塗膜防水層の極性基と
の化学的結合もプラスして強力に接着できる。その上ポ
リエステル繊維不織布層1は機械的緩衝作用を持つから
使用寿命を延長することができる。
【0038】第2にこの本発明の複合断熱防水シートの
一実施例品は、加硫ゴムシート層2の下に断熱層3を有
しているので、断熱性が優れており、また施工するとき
には別工程の断熱シート敷設工事を省略することができ
る。
【0039】第3にこの本発明の複合断熱防水シートの
一実施例品は、加硫ゴムシート層2の下に断熱層3、更
にその断熱層3の上に下層不織布層である無極性のポリ
プロピレン繊維不織布層4が一体的に融着されているの
で通気・緩衝性、耐水性があり、その結果駆体面に上に
水分が存在していても加硫ゴムシート層2、断熱層3等
を効果的に水から保護すると共に駆体面と複合断熱防水
シートとの接着性を保証することができる。
【0040】(複合断熱防水シートの一実施例品とポリ
ウレタン塗膜との接着試験)かくして得た複合断熱防水
シートの一実施例品の上層側不織布層に、硬化方式の異
なる3種の無溶剤ポリウレタン防水塗料を塗布してポリ
ウレタン塗膜を形成させ、それから上層側不織布層とポ
リウレタン塗膜との間の接着強度を測定した。
【0041】用いた3種の無溶剤ポリウレタン防水塗料
は次の通りである。
【0042】 ポリウレタン防水塗料A イソシアネート成分としてトリレンジイソシアネート、
硬化剤として3,3´−ジクロロ−4、4´ジアミノジ
フェニルメタンを用いた2液型ポリウレタン防水塗料で
ある。
【0043】 ポリウレタン防水塗料B 上記のポリウレタン防水塗料Aに粘着付与剤を配合して
成る2液型ポリウレタン防水塗料である。
【0044】 ポリウレタン防水塗料C 1液型湿気硬化ポリウレタン防水塗料である。
【0045】次に、これらの接着物について全く熱劣化
しないものについての初期接着強度(kgf/25mm、接着
長さ25mmに亘って剥離したときの最大強度)を測定
し、更に80℃3ケ月熱劣化したものについての熱劣化
後の接着強度を測定した。
【0046】表1はこれらの試験結果を示したものであ
る。
【0047】
【表1】
【0048】表1からわかるようにポリウレタン塗膜A
は初期接着強度が1.6kgf/25mmであるのに対して、
熱劣化後の接着強度は0.5kgf/25mmに低下する。
【0049】ポリウレタン塗膜Bは初期接着強度が1.
5kgf/25mmと粘着付与剤配合によりポリウレタン塗膜
Aより若干小さいが、熱劣化後の接着強度が0.5kgf/
25mmとポリウレタン塗膜Aより若干高くなる。
【0050】これらに対してポリウレタン塗膜Cは初期
接着強度及び熱劣化後の接着強度が共に1.7kgf/25
mmと優れた耐熱性を発揮した。
【0051】また、ポリウレタン塗膜の接がれ、膨れ不
良は、接着強度が熱劣化後においても0.5kgf/25mm
と強力に接着していることから、ポリウレタン塗膜A、
ポリウレタン塗膜B、ポリウレタン塗膜Cの3者とも全
く発生しなかった。
【0052】(ポリウレタン塗膜防水施工物の第1実施
例)次に、上記の複合断熱防水シートの一実施例品を用
いてポリウレタン塗膜防水施工物を施工したまず、コン
クリート駆体面上に接着剤として無溶剤樹脂モルタルを
塗布した。次に、その塗布した樹脂モルタル上に、図1
に示した本発明の複合断熱防水シートの一実施例品を下
層不織布層4が下側となるように敷設し、それから転圧
した。
【0053】ここにおいて複合断熱防水シートの継ぎ目
は突き合わせとし、そこをジョイントテープを用いて接
続した。
【0054】最後に、上層側不織布層の上層に無溶剤ポ
リウレタン防水塗料を塗布してポリウレタン塗膜を形成
させることによりポリウレタン塗膜防水施工物の第1実
施例品を得た。
【0055】図2はかくして得られたポリウレタン塗膜
防水施工物の第1実施例品の斜視説明図である。
【0056】図2において1は上層不織布層であるポリ
エステル繊維不織布層、2は加硫ゴムシート層である加
硫エチレンプロピレンジエンゴムシート層、3は断熱層
である発泡ポリエチレンシート層、4は下層不織布層で
あるポリプロピレン繊維不織布層、5はコンクリート駆
体面、6はコンクリート駆体面5上に塗布した樹脂モル
タル、7は上層側不織布層1の上層に形成したポリウレ
タン塗膜層である。
【0057】(ポリウレタン塗膜防水施工物の第2実施
例)まず、コンクリート駆体面上に無溶剤特殊エポキシ
樹脂接着剤を塗布した。
【0058】次に、その塗布した無溶剤タイプ特殊エポ
キシ樹脂接着剤上に、図1に示した本発明の複合断熱防
水シートの一実施例品を下層不織布層4が下側となるよ
うに敷設し、それから転圧した。
【0059】ここにおいて複合断熱防水シートの継ぎ目
は突き合わせとし、そこをジョイントテープを用いて接
続した。
【0060】最後に、上層側不織布層の上層に無溶剤ポ
リウレタン防水塗料を塗布してポリウレタン塗膜を形成
させることによりポリウレタン塗膜防水施工物の第2実
施例品を得た。
【0061】(ポリウレタン塗膜防水施工物の第1実施
例、第2実施例の特性試験結果)次に、これらのポリウ
レタン塗膜防水施工物を2年間屋外に暴露し、それから
そのポリウレタン塗膜の剥がれ不良、膨れ不良、漏水箇
所の有無、亀裂の有無等を観察した。
【0062】その結果第1実施例及び第2実施例の塗膜
防水施工物は2年間暴露しても剥がれ不良、膨れ不良、
漏水箇所、亀裂等が全く発生しなかった。特にコンクリ
ート駆体面上に無溶剤特殊エポキシ樹脂接着剤を塗布し
た第2実施例のポリウレタン塗膜防水施工物は2年間暴
露してもコンクリート駆体面上に強力に接着していた。
【0063】しかもこれらの塗膜防水施工物は通気・緩
衝性、断熱性、耐候性、耐水性をも発揮した。
【0064】
【発明の効果】本発明の複合断熱防水シートは、第1に
上層に塗膜防水塗料を塗布したときには繊維間に浸透し
て強力に接着でき、第2に加硫ゴムシート層の下に断熱
層を有しているので断熱性が優れており且つ施工すると
きには別工程の断熱シート敷設工事を省略でき、第3に
その断熱層の上に下層不織布層が一体的に融着されてい
るので通気・緩衝性、耐水性及び接着性を発揮すること
ができるものであり、工業上有用である。
【0065】また、本発明のポリウレタン塗膜防水施工
物は長期間屋外に暴露しても塗膜防水層の剥がれ不良、
膨れ不良、漏水箇所の発生、亀裂の発生等が起こらず優
れた耐水性、耐候性、通気・緩衝性、断熱性を発揮する
ことができるものであり、工業上有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の複合断熱防水シートの一実施例品の横
断面図である。
【図2】本発明の塗膜防水施工物の第1実施例品の斜視
説明図である。
【符号の説明】
1 上層不織布層 2 加硫ゴムシート層 3 断熱層 4 下層不織布層 5 コンクリート駆体面 6 接着剤層 7 塗膜層
フロントページの続き (72)発明者 大熊 正春 大阪府大阪市中央区北浜3丁目5番29号 日立電線株式会社 関西支店内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E04D 11/02 E04D 7/00 E04D 5/10

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】加硫ゴムシートの上層側に上層側不織布が
    融着してあり、前記加硫ゴムシートの下層側に断熱層が
    融着してあり且つ該断熱層の表面には下層側不織布が融
    着して成ることを特徴とする複合断熱防水シート。
  2. 【請求項2】加硫ゴムシートが加硫合成ゴムであること
    を特徴とする請求項1記載の複合断熱防水シート。
  3. 【請求項3】加硫ゴムシートの上層側に融着して設けら
    れる不織布が極性基を有する繊維から成るものであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の複合断熱防水シート。
  4. 【請求項4】加硫ゴムシートの上層側に融着して設けら
    れる不織布がオレフィン系フイルムとニードルパンチと
    によって接合されたものであることを特徴とする請求項
    1記載の複合断熱防水シート。
  5. 【請求項5】加硫ゴムシートの下層側に断熱層を介して
    設けられる下層側不織布が無極性繊維から成るものであ
    ることを特徴とする請求項1記載の複合断熱防水シー
    ト。
  6. 【請求項6】加硫ゴムシートの下層側に融着して設けら
    れる下層側断熱層が発泡ポリエチレンシートであること
    を特徴とする請求項1記載の複合断熱防水シート。
  7. 【請求項7】加硫ゴムシートの上層側に上層側不織布が
    融着してあり、前記加硫ゴムシートの下層側に断熱層が
    融着してあり且つ該断熱層表面に下層側不織布が融着し
    て成る複合断熱防水シートを該下層側不織布層が下側と
    なるように、表面に接着剤が塗布してある駆体面上に接
    着施工してあり且つ前記上層側不織布層の上層に防水塗
    料を塗布して成る塗膜防水層が施工されて成ることを特
    徴とする塗膜防水施工物。
  8. 【請求項8】塗膜防水層がポリウレタン塗膜であること
    を特徴とする請求項7記載の塗膜防水施工物。
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