JP2946225B2 - 樹脂組成物およびそれを用いる成形体ならびにそれらの製造方法 - Google Patents

樹脂組成物およびそれを用いる成形体ならびにそれらの製造方法

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JP2946225B2 JP10685190A JP10685190A JP2946225B2 JP 2946225 B2 JP2946225 B2 JP 2946225B2 JP 10685190 A JP10685190 A JP 10685190A JP 10685190 A JP10685190 A JP 10685190A JP 2946225 B2 JP2946225 B2 JP 2946225B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、耐熱性および成形加工性に優れ、かつ、特
にメッキ密着性および外観に優れた樹脂組成物およびそ
れを用いる成形体ならびにそれらの製造方法に関するも
のである。
[従来の技術] 樹脂表面にメッキを施す場合には、樹脂表面層がメッ
キに適した性状であることが必要である。具体的には、
樹脂表面に対するメッキ皮膜の密着度(以下「メッキ強
度」という)が充分得られるような表面状態であること
が重要である。
全芳香族系サーモトロピック液晶ポリエステル樹脂の
成形体にメッキする場合には、メッキ用成形体を酸また
はアルカリに可溶な無機充填材を配合した樹脂組成物で
成形し、得られた成形体の表面を酸またはアルカリでエ
ッチングすることにより、その表面に存在する前記無機
充填材をすべてあるいは部分的に溶解または変形させる
ことにより、樹脂表面をメッキに適するように改質す
る。これは、メッキ層がいわゆる投錨効果で成形体表面
に保持されるので、メッキ強度を上げるためには、同時
に成形体の表面層の機械的強度も優れていることが必要
である。
しかるに、全芳香族系液晶ポリエステル樹脂はその溶
融温度が高いことに起因して、共存水分により加水分解
され易い。これは、存在する酸またはアルカリに可溶な
無機充填材それ自体またはそれが含む不純物としての他
の金属成分の接触作用により更に加速される。また、分
解により生成する酸によって更に反応が進行することも
ある。その結果、全芳香族系液晶ポリエステル樹脂中に
は分解生成物が生ずることが多い。
樹脂組成物中の共存水分は、配合される無機充填材、
例えば、炭酸カルシウムに由来する水分あるいは樹脂そ
れ自体の吸着水などに起因する。全芳香族系ポリエステ
ルの場合、それ自体の吸着水は少ないが融点が高いため
に、微量の水分であっても加水分解反応は迅速に進行す
る。
従って、無機充填材を含む全芳香族系ポリエステル組
成物の場合、加水分解の可能性は常に考慮する必要があ
る。
また、加熱溶融時に、通常の樹脂であれば溶融分子は
無秩序に配列しているところであるが、サーモトロピッ
ク液晶樹脂の特徴として、溶融時に剪断力をかけると液
晶性を示す。このことは樹脂が溶融時に容易に配向して
流動することを示し、これに起因して樹脂中に分解生成
物などの低粘度物質が存在すると、それらは特に溶融樹
脂表面、すなわち壁面との界面に集中移動する傾向があ
る。
その結果、分解生成物は表面に偏在することになる。
このことは樹脂全体としては僅かな量の分解生成物の生
成であっても、表面に偏在することによって、その成形
体の表面状態に大きな影響を及ぼすことを意味する。
通常の樹脂、すなわち、例えば、単なる非液晶性のポ
リエステル樹脂でも、結晶性の樹脂であれば、溶融成形
した成形体の表面には異物(非液晶性樹脂の場合には低
分子量樹脂などと思われる)が遍在することが観察され
る場合がある。しかしながら、これらの樹脂では、通常
はその移動は僅かであって、液晶性ポリマーの場合とは
比較にならない。
しかるに、サーモトロピック液晶ポリマーの場合に
は、分解生成物などの低粘度物の物質移動は極めて容易
である。言い替えると、サーモトロピック液晶ポリマー
の場合、既に説明したように僅かな異物(分解生成物)
であっても、表面により遍在し易い。すなわち、分解生
成物はその生成量が僅かであっても、成形体表面に与え
る影響は、非液晶性樹脂とは比較になるない程大である
と考えられる。
例えば、メッキ用液晶ポリエステル樹脂組成物を開示
する特開平1−92241号公報は、比較例において、炭酸
カルシウムを配合したものは好ましくないとしている
(同公報、実施例1の試験片成形方法および比較例
6)。
しかるに、同比較例においては、一旦無機充填材と樹
脂を溶融混合してペレットを製造した後、そのペレット
を乾燥し、乾燥後に試験片を成形している。このペレッ
ト製造時には、樹脂は充填材と共に加熱溶融されてい
る。すなわち、水の存在下に充填材と共に樹脂を溶融し
ているために、既に樹脂に加水分解が生じており、この
加水分解生成物が樹脂成形体の表面に局在化し、成形体
のメッキ強度の低下が見られるものと推測される。一旦
分解生成物が生成すると、これを重合体中から除去しな
い限り、その後の成形加工でも同様にメッキ用としての
成形品に悪影響を及ぼすことは当然である。またそのよ
うな除去は容易ではない。
なお、通常のメッキ処理工程の前処理として行なわれ
るエッチング処理液や有機溶剤を混合してなるエッチン
グ処理液または併用される有機溶剤による各処理によっ
ては、上記のような場合の表面積の加水分解物は簡単に
除去できるものではない。たとえ除去できるとしても、
かなりの程度に加水分解が進行したものに限られる。ま
た、それほどには分解が進行せず、除去できないかまた
は除去しきれないような分解生成物が残留すれば、やは
り成形体表面に対しメッキ用として悪影響を及ぼすもの
と考えられる。それ故、何れにしても加水分解を抑制す
ることが肝要となる。
さらに液晶ポリエステル樹脂は、電気電子部品用途へ
の展開が次世代用として図られているが、このような分
野においてはメッキを施すことが必須要件とされてい
る。
[発明が解決すべき課題] 本発明は上述のような無機充填材、例えば、炭酸カル
シウムを使用した全芳香族系液晶ポリエステル組成物お
よび成形体の有する課題を解決することを目的とするも
のである。
[課題を解決するための手段] 本発明の第一の発明は、全芳香族系サーモトロピック
液晶ポリエステル樹脂にアルカリ土類金属の炭酸塩から
なる無機充填材5〜60重量%を含有させた樹脂組成物で
あって、該組成物の製造過程における溶融工程への供給
物の水分含有量が0.1重量%以下であることを特徴とす
る樹脂組成物およびそれを用いる成形体に関するもので
ある。
第二の発明は、全芳香族系サーモトロピック液晶ポリ
エステル樹脂に、アルカリ土類金属の炭酸塩からなる無
機充填材を組成物全体に対して5〜60重量%となるよう
に含有せしめてなる水分含有量が0.1重量%以下の混合
物を溶融することを特徴とする樹脂組成物の製造方法に
関するものである。
以下に本発明を更に詳細に説明する。
先ず本発明でいうサーモトロピック液晶ポリマーと
は、溶融時に光学的異方性を示す熱可塑性の溶融可能な
ポリマーである。このような溶融時に光学的異方性を示
すポリマーは、溶融状態でポリマー分子鎖が規則的な平
行配列をとる性質を有している。光学的異方性溶融相の
性質は、直交偏光子を利用した通常の偏光検査法により
確認できる。
サーモトロピック液晶ポリマーは、一般に細長く偏平
で、分子の長鎖に沿って剛性が高く、同軸または平行の
何れかの関係にある複数の連鎖伸長結合を有しているよ
うなモノマーから製造される。
上記光学的異方性溶融相を形成するポリマーである全
芳香族系ポリエステル樹脂のエステル構成成分として
は、いずれも芳香族化合物であって、 (A)芳香族ジカルボン酸および脂環族ジカルボン酸系
化合物の少なくとも1種、 (B)芳香族ヒドロキシカルボン酸系化合物の少なくと
も1種、 (C)芳香族ジオール、脂環族ジオールおよび脂肪族ジ
オール系化合物の少なくとも1種、 (D)芳香族ジチオール、芳香族チオフェノールおよび
芳香族チオールカルボン酸系化合物の少なくとも1種、
および (E)芳香族ヒドロキシアミンおよび芳香族ジアミン系
化合物の少なくとも1種等が挙げられる。これ等は単独
で構成される場合もあるが、多くは(A)と(C)、
(A)と(D)、(A)(B)と(C)、(A)(B)
と(E)、あるいは(A)(B)(C)と(E)等のよ
うに組み合せて構成される。
上記(A1)芳香族ジカルボン酸系化合物としては、テ
レフタル酸、4,4′−ジフェニルジカルボン酸、4,4′−
トリフェニルジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボ
ン酸、ジフェニルエーテル−4,4′−ジカルボン酸、ジ
フェノキシエタン−4,4′−ジカルボン酸、ジフェノキ
シブタン−4,4′−ジカルボン酸、ジフェニルエタン−
4,4′−ジカルボン酸、イソフタル酸、ジフェニルエー
テル−3,3′−ジカルボン酸、ジフェノキシエタン−3,
3′−ジカルボン酸、ジフェニルエタン−3,3′−ジカル
ボン酸、ナフタレン−1,6−ジカルボン酸のごとき芳香
族ジカルボン酸またはクロロテレフタル酸、ジクロロテ
レフタル酸、ブロモテレフタル酸、メチルテレフタル
酸、ジメチルテレフタル酸、エチルテレフタル酸、メト
キシテレフタル酸、エトキシテレフタル酸のアルキル、
アルコキシまたはハロゲン置換体等が挙げられる。
(A2)脂環族ジカルボン酸としては、トランス−1,4−
シクロヘキサンジカルボン酸、シス−1,4−シクロヘキ
サンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸
等の脂環族ジカルボン酸またはトランス−1,4−(1−
メチル)シクロヘキサンジカルボン酸、トランス−1,4
−(1−クロル)シクロヘキサンジカルボン酸等、上記
脂環族ジカルボン酸のアルキル、アルコキシまたはハロ
ゲン置換体等が挙げられる。
(B)芳香族ヒドロキシカルボン酸系化合物としては、
4−ヒドロキシ安息香酸、3−ヒドロキシ安息香酸、6
−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、6−ヒドロキシ−1−
ナフトエ酸等の芳香族ヒドロキシカルボン酸または3−
メチル−4−ヒドロキシ安息香酸、3,5−ジメチル−4
−ヒドロキシ安息香酸、2,6−ジメエチル−4−ヒドロ
キシ安息香酸、3−メトキシ−4−ヒドロキシ安息香
酸、3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキシ安息香酸、6−
ヒドロキシ−5−メチル−ナフトエ酸、6−ヒドロキシ
−5−メトキシ−ナフトエ酸、2−クロロ−4−ヒドロ
キシ安息香酸、3−クロロ−4−ヒドロキシ安息香酸、
2,3−ジクロロ−4−ヒドロキシ安息香酸、3,5−ジクロ
ロ−4−ヒドロキシ安息香酸、2,5−ジクロロ−4−ヒ
ドロキシ安息香酸、3−ブロモ−4−ヒドロキシ安息香
酸、6−ヒドロキシ−5−クロロ−2−ナフトエ酸、6
−ヒドロキシ−7−クロロ−2−ナフトエ酸、6−ヒド
ロキシ−5,7−ジクロロ−2−ナフトエ酸等の芳香族ヒ
ドロキシカルボン酸のアルキル、アルコキシまたはハロ
ゲン置換体が挙げられる。
(C1)芳香族ジオールとしては、4,4′−ジヒドロキシ
ジフェニル、3,3′−ジヒドロキシジフェニル、4,4′−
ジヒドロキシトリフェニル、ハイドロキノン、レゾルシ
ン、2,6−ナフタレンジオール、4,4′−ジヒドロキシジ
フェニルエーテル、ビス(4−ヒドロキシフェノキシ)
エタン、3,3′−ジヒドロキシジフェニルエーテル、1,6
−ナフタレンジオール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メ
タン等の芳香族ジオールまたはクロロハイドロキノン、
メチルハイドロキノン、t−ブチルハイドロキノン、フ
ェニルハイドロキノン、メトキシハイドロキノン、フェ
ノキシハイドロキノン、4−クロロレゾルシン、4−メ
チルレゾルシン等の芳香族ジオールのアルキル、アルコ
キシまたはハロゲン置換体が挙げられる。
(C2)脂環族ジオールとしては、トランス−1,4−シク
ロヘキサンジオール、シス−1,4−シクロヘキサンジオ
ール、トランス−1,4−シクロヘキサンジメタノール、
シス−1,4−シクロヘキサンジメタノール、トランス−
1,3−シクロヘキサンジオール、シス−1,2−シクロヘキ
サンジオール、トランス−1,3−シクロヘキサンジメタ
ノールのような脂環族ジオールまたはトランス−1,4−
(1−メチル)シクロヘキサンジオール、トランス−1,
4−(1−クロロ)シクロヘキサンジオールのような脂
環族ジオールのアルキル、アルコキシまたはハロゲン置
換体が挙げられる。
(C3)脂肪族ジオールとしては、エチレングリコール、
1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペ
ンチルグリコール等の直鎖状または分岐状脂肪族ジオー
ルが挙げられる。
(D1)芳香族ジチオールとしては、ベンゼン−1,4−ジ
チオール、ベンゼン−1,3−ジチオール、2,6−ナフタレ
ン−ジチオール、2,7−ナフタレン−ジチオール等が挙
げられる。
(D2)芳香族メルカプトカルボン酸としては、4−メル
カプト安息香酸、3−メルカプト安息香酸、6−メルカ
プト−2−ナフトエ酸、7−メルカプト−2−ナフトエ
酸等が挙げられる。
(D3)芳香族メルカプトフェノールとしては、4−メル
カプトフェノール、3−メルカプトフェノール、6−メ
ルカプトフェノール、7−メルカプトフェノール等が挙
げられる (E)芳香族ヒドロキシアミン、芳香族ジアミン系化合
物としては、4−アミノフェノール、N−メチル−4−
アミノフェノール、1,4−フェニレンジアミン、N−メ
チル−1,4−フェニレンジアミン、N,N′−ジメチル−1,
4−フェニレンジアミン、3−アミノフェノール、3−
メチル−4−アミノフェノール、2−クロロ−4−アミ
ノフェノール、4−アミノ−1−ナフトール、4−アミ
ノ−4′−ヒドロキシジフェニル、4−アミノ−4′−
ヒドロキシジフェニルエーテル、4−アミノ−4′−ヒ
ドロキシジフェニルメタン、4−アミノ−4′−ヒドロ
キシジフェニルスルフィド、4,4′−ジアミノフェニル
スルフィド(チオジアニリン)、4,4′−ジアミノジフ
ェニルスルホン、2,5−ジアミノトルエン、4,4′−エチ
レンジアニリン、4,4′−ジアミノジフェノキシエタ
ン、4,4′−ジアミノジフェニルメタン(メチレンジア
ニリン)、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル(オキ
シジアニリン)等が挙げられる。
本発明で用いるサーモトロピック液晶ポリマーは、上
記化合物を溶融アシドリシス法やスラリー重合法等の多
様なエステル形成法により製造することができる。
本発明で用いるサーモトロピック液晶ポリマーには、
一つの高分子鎖の一部が異方性溶融相を形成するポリマ
ーのセグメントで構成され、残りの部分が異方性溶融相
を形成しない熱可塑性樹脂のセグメントから構成される
ポリマーも含まれる。また、複数のサーモトロピック液
晶ポリマーを複合したものも含まれる。
これらサーモトロピック液晶ポリマーの内、好ましく
は、少なくとも一般式 で表わされるモノマー単位を含む重合体または共重合体
であって、具体的には 等がある。
ここで、実質的に全ての構成成分が芳香族化合物によ
り構成されている全芳香族系サーモトロピック液晶ポリ
エステルであって、融点が300℃以上である場合には、
共存水分による加水分解および無機充填材による接触作
用が加速されるために、本発明を採用することにより、
多大な効果が達成されることが期待される。
本発明の無機充填材は、メッキのために配合されるも
のとして公知の無機充填材であって、メッキ全処理工程
としてのエッチングにおける通常の条件下およびエッチ
ング液濃度において、酸またはアルカリにより可溶であ
る。
具体的には、マグネシウム、カルシウムなどのアルカ
リ土類金属の炭酸塩である。これらは、弱アルカリ性で
あり、サーモトロピック液晶樹脂を加水分解し易いため
に、本発明を採用することにおいて大なる効果を発揮す
る。最も好ましいのは炭酸カルシウムである。
なお、アルカリ土類金属の硫酸塩などでは、容易に
酸、アルカリに溶解しないので、通常のメッキ用として
のエッチング処理が容易ではなく好ましくない。
例えば、炭酸カルシウムとしては、一般に樹脂充填用
として市販されているものでよく、軽質炭酸カルシウム
および重質炭酸カルシウム等の種々の製法のものが使用
できる。
無機充填材の平均粒径は特に限定されないが、メッキ
用としては1〜20μm、好ましくは2〜10μmの範囲に
あるものである。平均粒径が小さい方がメッキ面の表面
粗さが良好であって、平滑な表面を持つ成形品を得るこ
とができるが、余りに小さいと密着強度が充分でなく、
逆に大きい粒径の充填材では密着強度や表面粗さが共に
充分ではなくなる。
無機充填材、とりわけ炭酸カルシウム中の不純物の含
有量が少ない高品位のものが好ましく、アルミナや酸化
鉄などの金属不純物は合計1%以下が好ましい。
市販されている炭酸カルシウムの例としては、重質炭
酸カルシウムとしてKS−500(商品名、(株)同和カル
ファイン製)などが挙げられる。
無機充填材の充填量は、サーモトロピック液晶樹脂組
成物の全重量に対して5〜60重量%、望ましくは30〜50
重量%がよい。充填量が5重量%未満の場合にはメッキ
密着強度が不充分であり、一方60重量%を越えると成形
加工性が悪くなり、メッキ表面の平滑な表面の成形品を
得ることができない。
なお、市販の炭酸カルシウムは、特に乾燥しない場合
には、通常かなり多量の吸着水分を含む。この水分が混
練時の加水分解の原因になる。特に炭酸カルシウムは弱
アルカリ性なので、本発明で特定された樹脂が加水分解
を受け易い傾向にある。
更に、前述のようにサーモトロピック液晶樹脂自体に
も吸着水があり得るのである。
従って、本発明においては、組成物および成形体の製
造過程における溶融工程に供給される供給物の水分含量
を0.1重量%以下に保持することが必要である。溶融工
程に使用される装置としては、溶融混合装置、溶融混練
装置、押出機、各種成形機が挙げられる。溶融工程が使
用される例としては、樹脂組成物または成形品を構成す
る各材料を混合した後に、溶融した成形品またはペレッ
ト状もしくはその他の形状の組成物を得る際、該ペレッ
トまたはペレットと他の配合材料との混合物を溶融成形
して成形品を得る際、該ペレットまたは他の配合材料と
の混合物を溶融混合または溶融混練してペレット状の2
次組成物を得る際、あるいは無機充填材を多量に含むマ
スターバッチの製造および該マスターバッチを用いる2
次組成物(ペレット状)あるいは成形品を製造する際等
が挙げられる。
このような溶融工程においては、高温、例えば300℃
以上に加熱され、かつ溶融樹脂は液晶性を示すので、0.
1重量%を超える水分の存在は、上述のような加水分解
生成物の生成および該生成物の偏在を生ぜしめ、本発明
の効果、とりわけ成形体にメッキを施した場合のメッキ
強度が低下するので好ましくない。
なお、このような水分含量の測定は、任意の方法によ
り行なうことがでる。例えば、カールフィッシャー試薬
による水分測定方法が適用できる。
溶融工程への供給物の水分含量を0.1重量%以下にす
るためには、例えば、無機充填材および樹脂をそれぞれ
別個にあらかじめ乾燥して、混練機や成形機等の溶融装
置に供給する。あるいは、樹脂が粉末であるときは樹脂
粉末と充填材をブレンドし、次いで乾燥することもでき
る。勿論、これらの方法を併用することもできる。後述
のように何れの場合にも、乾燥工程後の水分の再吸収に
も充分注意を払い、乾燥空気でシールするか、あるいは
適度に加熱などをすることにより、最終のメッキ成形体
が成形されるまではこれを防止することが重要である。
例えば、無機充填材の乾燥については、一般的な乾燥
方法によるだけでもある程度の効果は得られる。しか
し、無機充填材、例えば炭酸カルシウムが分解しない範
囲の高温(150〜400℃)において、また乾燥時間も2時
間以上かけて乾燥する方法がより効果である。
なお、一旦乾燥した後においても水分の再吸収がある
ので、例えば、乾燥した炭酸カルシウムをただちに充分
に加熱されたフィードホッパーに投入することによって
再吸収を防ぐことができる。この時のフィードホッパー
の温度は150℃以上に保つことが好ましい。
更に本発明の組成物には、種々の添加物を本発明の機
能を損なわない範囲で各種添加剤を添加することもでき
る。
添加剤としては、有機充填材、安定剤、紫外線吸収
剤、顔料、染料、改質剤およびアルカリ土類金属の炭酸
塩以外の無機充填材等が挙げられる。
また、有機充填材として各種の熱可塑性樹脂や熱硬化
性樹脂など全芳香族系サーモトロピック液晶ポリエステ
ル以外の樹脂を添加してもよい。
また、グラスファイバー、カーボンファイバー、各種
ウィスカー等の強化材を適当量充填することもできる。
ファイバーの充填量が樹脂組成物の30重量%を越える
と、平滑な表面の成形品を得ることが困難となり、更に
炭酸カルシウムとの合計量が70重量%を越えると成形性
が悪くなる。
サーモトロピック液晶ポリマーと無機充填材、あるい
は、これに添加される上記充填材の混合方法は、特に制
限されることはなく種々の手段が適用できる。例えば、
それぞれ別々に押出機に供給して溶融混合するか、ある
いは予めヘンシェルミキサーやタンブラー等の混合機で
予備混合した後に押出機に供給してもよい。
本発明の成形方法は、具体的には、一般に従来公知の
射出成形によって行なうが、これ以外に押出成形、圧縮
成形などの他の公知の方法によっても成形可能である。
本発明の方法により得られた成形体にメッキを施す場
合は、前処理として、常法に従い酸またはアルカリ処理
によるエッチング処理を行なう。また、エッチング処理
の前には、適宜に成形体の脱脂処理を行なうこともでき
る。
エッチング処理としての酸処理は、高濃度の酸を含む
水溶液、例えば、70重量%以上の濃度の硫酸、重クロム
酸、無水クロム酸、リン酸、ピロリン酸、p−トルエン
スルホン酸、過マンガン酸などの単独酸または混合酸を
含む水溶液により、一般的には40〜80℃で1〜120分程
度処理する。
また、アルカリ処理は、ナトリウム、カリウム、リチ
ウムなどのアルカリ金属またはストロンチウム、バリウ
ムなどのアルカリ土類金属の水酸化物や酸化物などの10
〜70重量%濃度の水溶液を用い、30〜80℃で1〜120分
処理する。
アルカリ処理に際しては、有機溶媒、例えば、メチル
アルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコー
ル、イソブチルアルコールなどのアルコール、テトラヒ
ドロフランなどのエーテル、エチルアミン、ジメチルア
ミン、トリメチルアミン、プロピルアミン、アニリン、
ピリジン、ホルムアミドなどの含窒素化合物、クロロベ
ンゼン、o、mまたはp−ジクロロベンゼンなどのハロ
ゲン化芳香族炭化水素の1種または2種以上を混合し、
混合液としてエッチング処理をすることができる。更
に、適宜の界面活性剤をアルカリエッチング液に加える
こともできる。
本発明におけるエッチング処理方法としては、上記の
アルカリ処理、とりわけ水酸化カリウムを用いるアルカ
リ処理が特に好ましい効果をもたらす。
エッチング処理の後、適宜に水洗または湯洗を行な
い、その後に酸またはアルカリにより中和し、更に水洗
して、その後のメッキ工程に供する。
メッキ処理は常法に従い行なうが、その工程として
は、例えば、化学メッキ、蒸着、溶射など、プラスチッ
ク用のメッキ方法として知られている適宜の方法を採用
できる。
[発明の効果] 本発明に係る溶融工程への供給物の水分含量を0.1重
量%以下にして得られた全芳香族液晶ポリエステルおよ
び無機充填材からなる樹脂組成物から得られる成形体
は、それ自体が耐熱性、機械的強度および外観などに優
れており、更にメッキ密着性すなわちメッキ強度に優れ
た性質を示す成形体を提供することができる。
また、本発明の組成物を用いた成形品は、電気電子部
品、その他の機器機械、自動車部品、事務用機器等のメ
ッキ処理や印刷、蒸着、塗装 接着等が必要とされるも
のに使用することができ、更に、メッキ処理が必須とさ
れる回路基盤の製造などに好適である。
しかも、本発明によれば、安価な充填材であるアルカ
リ土類金属の炭酸塩によりメッキなどの好適な成形体を
得られるので極めて経済的である。
[実施例] 以下に本発明を実施例により更に詳細に説明するが、
これらの実施例は本発明の範囲を限定するものではな
く、本発明の好適な実施態様を示すものである。
<実施例1> 平均粒径μmの重質炭酸カルシウム(同和カルファイ
ン(株)製:KS−500)を温度150℃で8時間乾燥した。
次いで乾燥した炭酸カルシウムを吸湿させることなく、
ヘンシェルミキサーにより全芳香族系サーモトロピック
液晶ポリエステル、すなわち、フタル酸、イソフタル
酸、4−ヒドロキシ安息香酸および4,4′−ジヒドロキ
シジフェニルから合成された全芳香族コポリエステル
(商品名:ザイダー、米国アモコパフォーマンスプロダ
クツ社製、DSCによる融点300℃以上)と、それぞれ50重
量%ずつ混合した。得られた混合物を速やかに150℃に
保ってフィードホッパーに投入して、二軸押出機(池貝
鉄工(株)製:PCM−30型)で350℃で混練してペレット
化した。
次に、得られたペレットを吸湿させずに直ちに射出成
形機(東芝機械(株)製:IS80型)で、バレル温度380
℃、射出圧力1000kgf/cm2、金型温度150℃の条件で、10
0mm×100mm×2mmの平板を成形した。
上記ヘンシェルミキサー出口(二軸押出機入口)で採
取した混合物および上記で得られたペレットをサンプリ
ングし、それらの水分量を常法のカールフィッシャー試
薬を用いる水分測定法により、150℃で約1時間採取サ
ンプルを加熱して測定したところ、混合物は200ppm(0.
02重量%)で、ペレットは50ppmであった。
上記の平板を50mm×100mm×2mmに切断し、以下に述べ
る方法で順に処理し銅のメッキを行なった。
硫酸銅/硫酸浴を用い、プラスチック用メッキの通常
の方法で、メッキ厚50μmになるまで電解メッキを行な
った。
得られたメッキ成形品に、幅10mmの切れ目を入れ、切
れ目の一端をメッキ面に対して90度の方向に引っ張り、
メッキ剥離強度を測定した。また、その外観も観察し
た。
また、得られたペレットを、直ちに射出成形機(住友
重機械(株)製:ネスタールSG25型)で、バレル温度38
0℃、射出圧力1000kgf/cm2、金型温度150℃の条件で、A
STMD−638に規定された曲げ試験片を成形し、得られた
試験片を用いて、曲げ強度および熱変形温度を測定し
た。
<実施例2> 実施例1の炭酸カルシウムの量を30重量%に変えて、
その他は同様にして各性能の測定を行なった。
なお実施例1と同様のサンプルについて水分量を測定
したところ、混合物は280ppm(0.028重量%)で、ペレ
ットは50ppmであった。
<実施例3> 実施例1の乾燥条件を300℃、2時間に変えて、その
他は同様にして各測定を行なった。
なお実施例1と同様のサンプルについて水分量を測定
したところ、混合物は180ppm(0.018重量%)で、ペレ
ットは30ppmであった。
<比較例> 実施例1と同じ重質炭酸カルシウムを予め乾燥するこ
となく、ヘンシェルミキサーで、実施例1と同じ全芳香
族コポリエステルと50重量%ずつ混合し、同様にして速
やかに350℃で二軸押出機により混練してペレットを得
た。直ちにこのペレットを使って実施例1と同様に射出
成形し、平板を得てその評価を行なった。
なお、ヘンシェルミキサー出口(二軸押出機入口)に
おける充填材と樹脂との混合物をサンプリングし、その
水分を前述のカールフィッシャー試薬を用いる水分測定
法により150℃で約1時間採取サンプルを加熱し測定し
たところ0.2重量%(2000ppm)であった。
これらの結果を第1表にまとめて示す。
実施例と比較例とを比べると、実施例では、何れも水
分含量0.1重量%以下の供給物を溶融工程へ供給するこ
とにより、メッキ剥離強度、外観、機械強度の全てにお
いて良好な結果が得られた。また、各種の試験用サンプ
ルも問題なく、何れも射出成形することができた。
比較例では、実施例に比較するとメッキ剥離強度が著
しく低下しており、かつその他の物性が何れも不充分な
値であった。また射出成形による平板や強度試験用試験
片の成形において、ノズルから樹脂の鼻垂れが起こり易
く、成形が安定しなかった。
以上の結果より、水分量を限定した供給物を用いるこ
とが非常に有効であることが認められ、炭酸カルシウム
のような安価な充填材を用いてメッキ特性に優れた樹脂
組成物および成形体を得ることができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 67/00 - 67/08 C08K 3/00 - 3/40 C08K 9/00

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】全芳香族系サーモトロピック液晶ポリエス
    テル樹脂にアルカリ土類金属の炭酸塩からなる無機充填
    材5〜60重量%を含有せしめてなる樹脂組成物であっ
    て、該組成物の製造過程における溶融工程への供給物の
    水分含有量が0.1重量%以下であることを特徴とする樹
    脂組成物。
  2. 【請求項2】全芳香族系サーモトロピック液晶ポリエス
    テル樹脂の融点が300℃以上である請求項1に記載の樹
    脂組成物。
  3. 【請求項3】全芳香族系サーモトロピック液晶ポリエス
    テル樹脂が、下記式で表わされるモノマー単位を含む請
    求項1に記載の樹脂組成物。
  4. 【請求項4】無機充填材の平均粒径が1〜20μmである
    請求項1に記載の樹脂組成物。
  5. 【請求項5】前記樹脂組成物がメッキ用樹脂組成物であ
    る請求項1から4の何れかに記載の樹脂組成物。
  6. 【請求項6】全芳香族系サーモトロピック液晶ポリエス
    テル樹脂に、アルカリ土類金属の炭酸塩からなる無機充
    填材を組成物全体に対して5〜60重量%となるように含
    有せしめてなる水分含有量が0.1重量%以下の混合物を
    溶融することを特徴とする樹脂組成物の製造方法。
  7. 【請求項7】請求項1に記載の樹脂組成物を用いて溶融
    成形により成形体を製造する方法。
  8. 【請求項8】請求項7に記載の方法によって得られた成
    形体。
  9. 【請求項9】請求項1に記載の樹脂組成物であって、水
    分含有量が0.1重量%以下のものを用いて溶融成形によ
    り成形体を製造する方法。
  10. 【請求項10】請求項9に記載の方法によって得られた
    成形体。
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