JP2944050B2 - 鉄筋コンクリート壁の構造 - Google Patents
鉄筋コンクリート壁の構造Info
- Publication number
- JP2944050B2 JP2944050B2 JP3001526A JP152691A JP2944050B2 JP 2944050 B2 JP2944050 B2 JP 2944050B2 JP 3001526 A JP3001526 A JP 3001526A JP 152691 A JP152691 A JP 152691A JP 2944050 B2 JP2944050 B2 JP 2944050B2
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- JP
- Japan
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- wall
- reinforced concrete
- streak
- concrete wall
- vertical
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- Expired - Lifetime
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- Load-Bearing And Curtain Walls (AREA)
- Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は壁の剛性を調整しうる
鉄筋コンクリート壁の構造に関する。
鉄筋コンクリート壁の構造に関する。
【０００２】
【発明が解決しようとする課題】柱、梁フレーム内を一
体打ちした在来の鉄筋コンクリート壁は、柱、梁フレー
ムの剛性に比べ、剛性が極めて高いため、地震によるせ
ん断力の多くを負担し、初期の段階でひび割れが発生す
る。これを防止するためには壁の剛性を制御しなくては
ならない。
体打ちした在来の鉄筋コンクリート壁は、柱、梁フレー
ムの剛性に比べ、剛性が極めて高いため、地震によるせ
ん断力の多くを負担し、初期の段階でひび割れが発生す
る。これを防止するためには壁の剛性を制御しなくては
ならない。
【０００３】一体打ちした従来の壁は幅と高さがスパン
間隔と階高で決まり、壁の剛性は壁厚（ｔ）によっての
み調整ができる。しかし、壁の幅が大きい従来の壁では
大きな曲げ応力が作用するので、せん断耐力を大きくし
ないとせん断破壊となる。このためにせん断補強筋の量
が多くなり、配筋が混んでコンクリートの密実な充填が
難しくなる等の問題があった。
間隔と階高で決まり、壁の剛性は壁厚（ｔ）によっての
み調整ができる。しかし、壁の幅が大きい従来の壁では
大きな曲げ応力が作用するので、せん断耐力を大きくし
ないとせん断破壊となる。このためにせん断補強筋の量
が多くなり、配筋が混んでコンクリートの密実な充填が
難しくなる等の問題があった。
【０００４】この発明は上記問題点に着目しなされたも
のである。その目的は剛性をコントロールして少ない配
筋量で必要とするせん断耐力を確保できる鉄筋コンクリ
ート壁の構造を提案するにある。
のである。その目的は剛性をコントロールして少ない配
筋量で必要とするせん断耐力を確保できる鉄筋コンクリ
ート壁の構造を提案するにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】この鉄筋コンクリート壁
の構造は、上下の梁間に壁厚の大きい複数の壁筋部をス
パン方向に並列して配し、前記壁筋部間を壁厚の小さい
無筋のひび割れ誘発目地部で連続せしめてなり、前記壁
筋部は上下の梁に定着した厚さ方向に並列した縦筋と縦
筋を拘束する帯筋および並列した縦筋内側に位置するＸ
形筋が配筋してあることを特徴とする。
の構造は、上下の梁間に壁厚の大きい複数の壁筋部をス
パン方向に並列して配し、前記壁筋部間を壁厚の小さい
無筋のひび割れ誘発目地部で連続せしめてなり、前記壁
筋部は上下の梁に定着した厚さ方向に並列した縦筋と縦
筋を拘束する帯筋および並列した縦筋内側に位置するＸ
形筋が配筋してあることを特徴とする。
【０００６】
【実施例】図１、図２、図３において、上下の梁１，１
間に壁厚の大きい複数の壁筋部２を上下方向に長く、か
つスパン方向に並列して配し、コンクリート３を打設し
て鉄筋コンクリート壁４を構成している。すなわち壁筋
部２，２間のコンクリート３は壁筋部２のコンクリート
３よりも厚さが薄く、無筋で凹状のひび割れ誘発目地部
５となっている。
間に壁厚の大きい複数の壁筋部２を上下方向に長く、か
つスパン方向に並列して配し、コンクリート３を打設し
て鉄筋コンクリート壁４を構成している。すなわち壁筋
部２，２間のコンクリート３は壁筋部２のコンクリート
３よりも厚さが薄く、無筋で凹状のひび割れ誘発目地部
５となっている。
【０００７】壁筋部２には平面視方形をなして配し並列
した複数の縦筋６−１、６−２（縦筋６−１は曲げ補強
筋、縦筋６−２はせん断補強筋）、縦筋６−１、６−２
の周りを螺旋形をなしとり回いた螺旋形帯筋７および並
列した縦筋６−１、６−２の内側に位置し、上下方向に
長いＸ形筋８が配筋してある。縦筋６−１、６−２の上
下端は、それぞれ、上下の梁１，１に定着させるととも
に、上下階に配した縦筋６と重ね継手９で接合してあ
る。
した複数の縦筋６−１、６−２（縦筋６−１は曲げ補強
筋、縦筋６−２はせん断補強筋）、縦筋６−１、６−２
の周りを螺旋形をなしとり回いた螺旋形帯筋７および並
列した縦筋６−１、６−２の内側に位置し、上下方向に
長いＸ形筋８が配筋してある。縦筋６−１、６−２の上
下端は、それぞれ、上下の梁１，１に定着させるととも
に、上下階に配した縦筋６と重ね継手９で接合してあ
る。
【０００８】図４、５は柱１０，１０、上下梁１，１で
囲まれたフレーム内に形成したこの構造の鉄筋コンクリ
ート壁４であり、図４はフレーム内すべてに壁４を設け
たものであり、図５はフレーム内の一部に開口部１１を
残し、鉄筋コンクリート壁４を設けた例である。
囲まれたフレーム内に形成したこの構造の鉄筋コンクリ
ート壁４であり、図４はフレーム内すべてに壁４を設け
たものであり、図５はフレーム内の一部に開口部１１を
残し、鉄筋コンクリート壁４を設けた例である。
【０００９】この実施例ではひび割れ誘発目地部５は厚
さの薄い無筋のコンクリート３で構成し、その形状は図
６のごとく凹状で断面台形となしたが、その形状、寸法
は壁筋部の壁厚および壁のせん断変形角等の条件によっ
て決められる。この目地部５は、ひび割れを誘発させる
ことを前提としているので、原則的に詰物１２を詰込み
閉塞する。
さの薄い無筋のコンクリート３で構成し、その形状は図
６のごとく凹状で断面台形となしたが、その形状、寸法
は壁筋部の壁厚および壁のせん断変形角等の条件によっ
て決められる。この目地部５は、ひび割れを誘発させる
ことを前提としているので、原則的に詰物１２を詰込み
閉塞する。
【００１０】その壁の構造は現場打ちコンクリートでは
なく、図７のごとく、壁筋部２とひび割れ誘発目地部５
からなるプレキャストコンクリート壁板１３を用い構成
することもできる。この場合は目地部５を上下の梁１の
下面または上面まで設けないで、梁１および柱１０で囲
まれた壁をプレキャストコンクリート壁板１３を現場で
取付け構成する。縦筋はスリーブ継手等で接続させるこ
とができる。
なく、図７のごとく、壁筋部２とひび割れ誘発目地部５
からなるプレキャストコンクリート壁板１３を用い構成
することもできる。この場合は目地部５を上下の梁１の
下面または上面まで設けないで、梁１および柱１０で囲
まれた壁をプレキャストコンクリート壁板１３を現場で
取付け構成する。縦筋はスリーブ継手等で接続させるこ
とができる。
【００１１】
【発明の効果】この鉄筋コンクリート壁の構造は、壁厚
の大きい壁筋部とその間を連続する無筋で壁厚の小さい
ひび割れ誘発目地部から構成されるので、１つの壁筋部
と目地部の幅と壁厚との２つのパラメーターによって壁
の剛性をコントロールできる。壁筋部の幅は、従来のス
パン間隔いっぱいに形成した一体形の壁に比べ小とする
ことができ、作用する曲げ応力は小となる。従って、せ
ん断耐力もそれ程大きくする必要がなく、少ないせん断
補強筋で必要とする耐力が得られる。
の大きい壁筋部とその間を連続する無筋で壁厚の小さい
ひび割れ誘発目地部から構成されるので、１つの壁筋部
と目地部の幅と壁厚との２つのパラメーターによって壁
の剛性をコントロールできる。壁筋部の幅は、従来のス
パン間隔いっぱいに形成した一体形の壁に比べ小とする
ことができ、作用する曲げ応力は小となる。従って、せ
ん断耐力もそれ程大きくする必要がなく、少ないせん断
補強筋で必要とする耐力が得られる。
【００１２】壁筋部は並列した縦筋の周りを螺旋形の帯
筋がとり囲み拘束し、かつ並列した縦筋の内側にＸ形筋
が配してあり、十分なせん断補強ができ、配筋構造の上
から高いせん断耐力を付与することができる。
筋がとり囲み拘束し、かつ並列した縦筋の内側にＸ形筋
が配してあり、十分なせん断補強ができ、配筋構造の上
から高いせん断耐力を付与することができる。
【００１３】このように壁筋部が充分なせん断耐力を有
するので、その間を連続する無筋のひび割れ誘発目地部
で破壊が先行して起り、せん断破壊を起こすことなく、
応力を吸収でき、構造物全体の耐力に影響を及ぼすこと
がない。
するので、その間を連続する無筋のひび割れ誘発目地部
で破壊が先行して起り、せん断破壊を起こすことなく、
応力を吸収でき、構造物全体の耐力に影響を及ぼすこと
がない。
【００１４】この鉄筋コンクリート壁の構造によって、
少ない鉄筋量で必要とするせん断耐力を確保でき、従来
の鉄筋コンクリート壁の欠点の解消と低コスト化を図る
ことができる。
少ない鉄筋量で必要とするせん断耐力を確保でき、従来
の鉄筋コンクリート壁の欠点の解消と低コスト化を図る
ことができる。
【図１】実施例の鉄筋コンクリート壁の配筋を示す正面
断面図である。
断面図である。
【図２】図１のＡ−Ａ断面図である。
【図３】図１のＢ−Ｂ断面図である。
【図４】(a) は柱、梁フレーム内のすべてに設けた鉄筋
コンクリート壁の正面図、(b)は横断面図である。
コンクリート壁の正面図、(b)は横断面図である。
【図５】(a) は柱、梁フレーム内の一部に設けた鉄筋コ
ンクリート壁の正面図、(b) は横断面図である。
ンクリート壁の正面図、(b) は横断面図である。
【図６】ひび割れ誘発目地部の拡大断面図である。
【図７】プレキャストコンクリート壁板を用い構成した
鉄筋コンクリート壁の正面図である。
鉄筋コンクリート壁の正面図である。
１……梁、２……壁筋部、３……コンクリート、４……
鉄筋コンクリート壁、５……ひび割れ誘発目地部、６…
…縦筋、７……螺旋形帯筋、８……Ｘ形筋、９……重ね
継手、１０……柱、１１……開口部、１２……詰物、１
３……プレキャストコンクリート壁板。
鉄筋コンクリート壁、５……ひび割れ誘発目地部、６…
…縦筋、７……螺旋形帯筋、８……Ｘ形筋、９……重ね
継手、１０……柱、１１……開口部、１２……詰物、１
３……プレキャストコンクリート壁板。
フロントページの続き (72)発明者 島田 晃治 東京都港区元赤坂１丁目２番７号 鹿島 建設株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−27680（ＪＰ，Ａ) 特開 昭60−16674（ＪＰ，Ａ)
Claims (1)
- 【請求項１】 上下の梁間に壁厚の大きい複数の壁筋部
をスパン方向に並列して配し、前記壁筋部間を壁厚の小
さい無筋のひび割れ誘発目地部で連続せしめてなり、前
記壁筋部は上下の梁に定着した厚さ方向に並列した縦筋
と縦筋を拘束する帯筋および並列した縦筋内側に位置す
るＸ形筋が配筋してあることを特徴とする鉄筋コンクリ
ート壁の構造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3001526A JP2944050B2 (ja) | 1991-01-10 | 1991-01-10 | 鉄筋コンクリート壁の構造 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3001526A JP2944050B2 (ja) | 1991-01-10 | 1991-01-10 | 鉄筋コンクリート壁の構造 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04238973A JPH04238973A (ja) | 1992-08-26 |
| JP2944050B2 true JP2944050B2 (ja) | 1999-08-30 |
Family
ID=11503960
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3001526A Expired - Lifetime JP2944050B2 (ja) | 1991-01-10 | 1991-01-10 | 鉄筋コンクリート壁の構造 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2944050B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6016674A (ja) * | 1983-07-08 | 1985-01-28 | フジタ工業株式会社 | 間柱を有する耐震壁 |
| JPS6327680A (ja) * | 1986-07-18 | 1988-02-05 | 有限会社スペース工房２１ | 耐震曲げ壁 |
-
1991
- 1991-01-10 JP JP3001526A patent/JP2944050B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH04238973A (ja) | 1992-08-26 |
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