JP2754522B2 - 斜面安定化植生棚 - Google Patents

斜面安定化植生棚

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JP2754522B2
JP2754522B2 JP7021275A JP2127595A JP2754522B2 JP 2754522 B2 JP2754522 B2 JP 2754522B2 JP 7021275 A JP7021275 A JP 7021275A JP 2127595 A JP2127595 A JP 2127595A JP 2754522 B2 JP2754522 B2 JP 2754522B2
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泰弘 山田
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  • Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は斜面に形成して景観を
良好にするための植生棚に関するものであって、特に斜
面の安定化も図ることが可能である斜面安定化植生棚に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】斜面の景観を良好にするためと、斜面の
安定化との双方の目的を達成するために、図6に示すよ
うな植生棚が開発されている。植生棚は、地山の水平方
向に適宜間隔離して複数のアンカーaを打設し、このア
ンカーaにフラットな連続する壁部分bを固定し、壁部
分bと地山の間に客土cを詰めて植生している。このよ
うな植生棚では植生によって景観を良好にし、アンカー
aによって固定した壁部分bによって地山の崩れを押さ
えるものである。
【0003】図6に示す植生棚では、アンカーaにより
固定した部分はプレストレス力によって地山方向への力
が作用し、壁部分bの隣合うアンカーa・aの中間部分
には反対方向の力が作用し、図の下部に示すような応力
分布図となる。このような力に対応するためには、壁部
分bに鉄筋dを平行に二本以上配して、いわゆるRC剛
構造としなければならない。従ってその設計・施工が複
雑で難しく、また構造材としての鉄筋やコンクリートな
ども多く必要となり、施工が手間取るとともに施工費も
高騰する。
【0004】
【この発明が解決しようとする課題】このために、本件
出願人は既に特願平5ー47193号(特開平6ー24
0679号公報)として新しい構造の植生棚を提供して
いる。同出願にかかる植生棚は、エキスパンドメタルな
どの金網材を袋状にしてその両端をアンカーに固定し、
地山の荷重を金網のフープテンション力によって受ける
フープテンション材として使用するものである。
【0005】前記した植生棚は、金網材をフープテンシ
ョン材として使用するため、壁部分の構造が簡易になり
地山の崩壊の荷重をフープテンション構造で押さえるこ
とが可能となる。しかしながら、このような構造は美観
の点でいまひとつ充分と言えない。つまり斜面を眺望す
るとき、壁部分はフラットに断差状の形状としか表われ
ず、美観に乏しい。また、フープテンション構造よりも
地山の土砂荷重や客土荷重に対して耐力の大きな構造が
求められ、よりスパンを大きく取れてアンカーの数を少
なくすることが可能な構造が求められている。
【0006】この発明は以上のような課題を解決するた
めになされたもので、構造体としての構造が簡易であ
り、大きな土砂荷重に耐え得られアンカーの数も少なく
するとともに、更に美観が良好で、斜面の景観を著しく
向上させる斜面安定化植生棚を提供することを目的とす
るものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明にかかる斜面安
定化植生棚は、斜面の地山には、左右に適宜間隔づつ離
してアンカーを打設する。このアンカーとしてはロック
ボルトタイプのものも採用できるが、複数本の緊張材を
シースの中に通して地山に掘削した削孔内に挿入し、硬
化材を注入して定着するグラウンドアンカーが好適であ
る。アンカーの種類は現場の地山条件と施工条件に応じ
て決定する。地山には、左右中間部が斜面に向かって突
き出すように円弧状に湾曲するアーチ部を有する捨て型
枠を起立する。捨て型枠としてはエキスパンドメタルや
クリンプ金網などの金網材を使用する。隣合うアーチ部
の間には、地山に向かって縦部が設けられており、前記
したアンカーの地表からの突出部分を、この縦部の中を
貫通させる。アーチ部と縦部には、コンクリートやモル
タルなどの硬化材を打設してアーチ壁と縦壁を形成す
る。この縦壁の前面にてアンカーを固定するもので、グ
ラウンドアンカーの場合にはプレストレス力を与えた後
アンカーの緊張材をアンカーヘッドなどの定着部に固定
する。アーチ壁と地山との間に客土を詰め、植生する。
【0008】縦壁を予めプレキャスト製としておき、縦
壁を先に設置してアンカーによって固定してもよい。地
山上に設置したこの縦壁内に、地山に打設したアンカー
の地表からの突出部分を貫通させる。プレストレス力を
与えて縦壁にアンカーを定着した後、隣合う縦壁の間に
地山に向かって円弧状に湾曲したアーチ壁用捨て型枠を
起立して、縦壁に突出させた鉄筋と溶接するなどして縦
壁と連結する。このアーチ壁用捨て型枠にコンクリート
やモルタルなどの硬化材を打設する。
【0009】
【作用】アーチ壁は左右両端をアンカーによって固定さ
れた地山に向かって湾曲するアーチ型構造であって、ア
ーチ壁に作用する土砂荷重をアーチ型構造体として受け
る。アーチ型構造は荷重を強固に受ける構造体として機
能するため、壁を薄く、且つ簡易にすることができる。
壁を薄くした分、客土の量を多くすることができ、本格
的な植生が可能となる。地山に向かって湾曲したアーチ
壁は美観に優れ、斜面全体の景観を向上させる。縦壁を
通したアンカーによって地山に固定しており、客土荷重
以外に、崩壊土砂荷重に対しても耐えることができる。
縦壁をプレキャスト製とすることにより、施工を簡易に
できるとともに、先にアンカーにプレストレス力を与え
て定着してその後アーチ壁を構築でき、プレストレス力
によってアーチ壁へ損傷を与えない。
【0010】
【実施例】以下、図に示す実施例に基づきこの発明を詳
細に説明する。図1において1はグラウンドアンカーで
あって、斜面の地山に左右に適宜間隔づつ離れて複数本
打設してある。地山の上に、エキスパンドメタル二枚を
向き合わせにしてスペーサーで間隔を保持した捨て型枠
2を起立する。捨て型枠2は地山に向かって左右中間部
が突き出すように円弧状に湾曲したアーチ部3と地山に
向かって伸びる縦部4を備えており、アーチ部3は左右
に適宜間隔づつ離れて複数設けられており、縦部4は隣
合うアーチ部3の各間から地山に向かって伸びている。
エキスパンドメタルであるため、地山の凹凸にも斜面の
傾斜角度にも容易に合わせることができる。前記したア
ンカー1は、縦部4の中を通しておく。アーチ部3や縦
部4には任意にパイプを配しておき、通水孔11を形成
するようにしてもよい。
【0011】捨て型枠2のアーチ部3と縦部4に硬化材
であるコンクリート5を打設してアーチ壁6と縦壁7を
構築する。コンクリート5が硬化後、アンカー1にプレ
ストレス力を与えて定着する。アーチ壁6と地山との間
に客土8を詰め、植生する。アーチ部6は地山に向かっ
て湾曲したアーチ型構造として機能するため、一般のア
ーチ型構造と同じく荷重を圧縮力として受ける強固な構
造物として機能する。従ってアーチ壁6にはクラックが
入らず、信頼性の高い構造物となる。また強度が強い分
アーチ壁6の厚さを薄く、そして高く形成でき、大量の
客土8を詰めることができる。またアンカー1によって
地山に固定しているため、客土荷重のみならず地山の崩
壊土砂荷重も支えることができ、斜面安定化の構造物と
しても有効に機能する。更にアーチ壁6の地山に向かっ
て湾曲した形状が斜面に表われて、斜面全体の景観を向
上させる。
【0012】図5に示すのは縦壁7をプレキャストコン
クリート製としたものであり、この縦壁7を左右に適宜
間隔づつ離して地山上に設置し、地山に打設したアンカ
ー1の地表からの突出部分を通す。アンカー1にプレス
トレス力を与えて定着し、隣合う縦壁7・7の間にアー
チ壁用捨て型枠9を設置する。アーチ壁捨て型枠9の両
端部は、縦壁7の前面左右に突出させた鉄筋10に溶接
して連結する。アーチ壁用捨て型枠9にコンクリート5
を打設してアーチ壁6を構築する。このように、比較的
強度の劣化の可能性の少ないプレキャスト製の縦壁7
に、先にプレストレス力を与えてアンカー1を定着する
ことによって、縦壁7にクラックなどが発生するなどの
損傷を極力回避でき、また現場打ち形成のアーチ壁6に
はプレストレス力を一切作用させず、アーチ壁6への損
傷がない。
【0013】
【発明の効果】この発明は以上のような構成を有し、以
下の効果を得ることができる。 アーチ型構造となるアーチ壁としてあるため強度が高
く、壁を薄く、高く構築でき、大容量の客土を詰めて本
格的な植生が可能となる。 アーチ型構造となるアーチ壁としてあるため、アーチ
壁には圧縮応力が作用することになり、アーチ壁にはク
ラックが入らず、信頼性の高い構造物となる。 棚は縦壁を通したアンカーによって地山に固定したた
め、客土荷重のみならず崩壊土砂荷重にも耐え得る斜面
安定化構造体としても機能する。 アーチ壁は地山に向かって湾曲した優美なアーチ形状
を表わして美観的に優れており、植生に加えて壁の形状
によっても斜面全体の景観を一層向上させる。 縦壁をプレキャスト製とすることにより、アンカーに
プレストレス力を与えてもアーチ壁には緊張による損傷
を一切与えることがない。 縦壁は現場打ち、プレキャストのいずれも採用でき、
現場に適した形で任意に選択でき、経済性が高い。 アーチ壁はアーチ型構造として地山の土砂荷重や客土
荷重に対しての耐力が大きいので、従来と比較して縦壁
同士の間隔(1スパン)を大きく隔てることが出来、縦
壁やアンカーの数を少なくすることができ、経済的に施
工できる。 アーチ壁はアーチ型構造体であるため強度が高く、鉄
筋などの材料を少なくして、安価に施工可能となる。 型枠は金網状材からなるため、地山の凹凸や斜面の傾
斜に合わせるのが容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】斜面安定化植生棚の斜視図である。
【図2】斜面安定化植生棚の平面図である。
【図3】図2のA−A線断面図である。
【図4】図2のB−B線断面図である。
【図5】プレキャスト製の縦壁を使用した斜視図であ
る。
【図6】従来の植生棚の横断面図である。
【符号の説明】
1 アンカー 2 捨て型枠 3 アーチ部 4 縦部 5 コンクリート 6 アーチ壁 7 縦壁 8 客土 9 アーチ壁用捨て型枠 10 鉄筋 11 通水孔

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 斜面の地山に左右に適宜間隔づつ離して
    アンカーを打設し、斜面に向かって左右中間部が突き出
    すように円弧状に湾曲するアーチ部を有する金網状材か
    らなる捨て型枠を地山上に起立し、捨て型枠には隣合う
    アーチ部間に地山に向かって縦部が設けられており、こ
    の縦部内に前記アンカーを通し、捨て型枠のアーチ部と
    縦部には硬化材を打設してアーチ壁と縦壁を形成し、こ
    の縦壁を前記アンカーに固定し、アーチ壁と地山との間
    に植生用客土を詰めてなる斜面安定化植生棚。
  2. 【請求項2】 斜面の地山に左右に適宜間隔づつ離して
    アンカーを打設し、斜面の地山に左右に適宜間隔づつ離
    してプレキャスト製の縦壁を設置し、この縦壁を前記ア
    ンカーに固定し、隣合う縦壁の間に斜面に向かって左右
    中間部が突き出すように円弧状に湾曲する金網状材から
    なるアーチ壁用捨て型枠を地山上に起立し、このアーチ
    壁用捨て型枠に硬化材を打設してアーチ壁を形成し、ア
    ーチ壁と地山との間に植生用客土を詰めてなる斜面安定
    化植生棚。
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