JP2943168B2 - 受信装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、圧縮符号化データ伝送方式における受信装
置に関し、より具体的には、高精細画像信号の受信装置
に関する。

［従来の技術］ 近年、高精細テレビジョン信号を利用した静止画放送
方式の開発が進められている。ハイビジョンと呼ばれる
高精細テレビジョン信号は、現行のNTSC放送テレビジョ
ン方式に対して５倍以上の画像情報量を持ち、且つ画面
がワイドなことから、緻密で臨場感のある映像を楽しめ
る。

しかし、静止画とはいえ情報量が極めて多いので、放
送電波や通信要領の制限から、圧縮符号化方式により圧
縮し、狭い伝送帯域（又は伝送レート）でも伝送できる
ようにしている。第２図は、そのような圧縮符号化され
た画像信号の受信装置の従来例の構成ブロック図を示
す。

第２図において、受信回路10は例えばアンテナで受信
した放送電波を、圧縮された静止画情報信号に変換して
出力し、復号回路12は、受信回路10から出力される圧縮
された静止画信号を復号して元の静止画データを出力す
る。複合回路12により復合された画像データはフレーム
メモリ14に、フレーム単位で記憶される。画面制御回路
16は、画像情報と共に送信されてくる画面制御信号に従
いメモリ14の記憶データを読み出して、出力端子18を介
して表示装置等に出力する。

静止画像信号は低ビット・レートで数秒から数十秒を
かけて伝送され、図示受信装置は、１画面を構成できる
だけの情報量を得られた時点から、出力端子18から受信
映像信号を出力するが、その際のメモリ14からの読出し
レートは、テレビジョン・システムの本来の高ビット・
レートで行なわれる。従って、圧縮符号化されたデータ
の復号処理のような複雑な処理は、メモリ14からの読出
し後ではなく、メモリ14への書込み前に行なわれる。

また、メモリ14から画像データを読み出している最中
にも、次の１画面のデータの復号及びメモリ14への書込
みが行なわれるので、メモリ14としては少なくとも２フ
レーム分のメモリ容量が必要になる。

［発明が解決しようとする課題］ しかし近年、大容量の記録媒体、例えば光ディスクと
か光磁気ディスクなどが一般的に利用可能になり、受信
した静止画像をそのような記録媒体に記録し、必要に応
じて再生するといった利用法が考えられている、 このような記録を行なう場合、出力端子18から出力さ
れるテレビジョン信号を記録媒体に記録する方法が考え
られるが、このような高ビット・レートの信号を記録す
るには、記録容量を大きくしなければならず、且つ、高
速のディジタル処理回路が必要であり、好ましくない。
また、画面表示回路16により画面表示様に再構成される
前の１フレームの画像情報及びその画面制御信号などの
付加情報を記録することも考えられるが、この場合に
は、メモリ14の記憶データを画面表示とは独立に記録装
置に出力する構成が必要になる。メモリ14の読出しレー
トは非常に高速なので、復号回路12の出力データを記憶
する同容量の別のメモリが必要になり、ハードウェアが
大規模且し、高価な装置になってしまう。

そこで本発明は、受信画像の記録媒体への記録を簡単
に行なえ、且つ安価に製造できる受信装置を提供するこ
とを目的とする。

［課題を解決するための手段］ 本発明に係る受信装置は、伝送路を介して伝送される
圧縮信号を受信する受信手段と、当該受信手段により受
信された圧縮信号を復号する復号手段と、当該復号手段
の出力信号を記憶する第１のメモリ手段と、第１のメモ
リ手段の記憶データを所定の信号形式で出力する出力手
段と、当該復号手段による復号前の圧縮信号を記憶する
第２のメモリ手段と、当該第２のメモリ手段の記憶デー
タを外部に出力し、外部からのデータを当該第２のメモ
リ手段に格納する入出力手段とからなることを特徴とす
る。

［作用］ 上記第２のメモリ手段及び入出力手段を設けることに
よって、受信画像を圧縮データの形態で外部に出力でき
る。また、第１のメモリ手段とは別個に動作し得る第２
のメモリ手段を設けたので、上記出力手段による出力と
は独立したタイミングで動作させることができる。受信
情報を圧縮された形態で得られるので、記録媒体に記録
する再にも、記録容量が少なくて済む。

［実施例］ 以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。

第１図は本発明の一実施例の構成ブロック図を示す。
30は受信回路10と同様の受信回路、32は復号回路12と同
様の復号回路、34は復号回路32の出力データを記憶する
少なくとも２フレーム分のメモリ容量のフレームメモ
リ、36は受信回路30の出力データを画面単位で記憶する
メモリ、38はメモリ34,36を制御するメモリ制御回路、4
0は画面制御回路16と同様の画面制御回路、42は不図示
の画像表示装置に接続する映像出力端子、44は不図示の
記録装置に接続する入出力端子、46は符号化信号入出力
回路、である。

受信回路30にはアンテナ、同軸ケーブル、光ケーブル
などの伝送路を介して、画像放送信号が入力し、受信回
路30は先に説明したように、圧縮符号化された画像デー
タを出力する。受信回路30の出力は復号回路32及びメモ
リ36に印加される。復号回路32は圧縮された画像データ
を復号して、元の画像データを出力し、この出力データ
はメモリ制御回路38の制御下で、フレームメモリ34に展
開記憶される。画面制御回路40は、画像放送信号に含ま
れる画面制御信号に従ってフレームメモリ34の記憶デー
タを読み出し、所定規格のテレビジョン信号の形態で出
力端子42に出力する。

他方、メモリ36には受信回路30の出力データそのもの
が記憶される。圧縮符号化による圧縮率が1/4であれ
ば、メモリ36のメモリ容量は、フレームメモリ34のメモ
リ容量の1/4でよい。メモリ36の記憶データは必要によ
り読み出され、符号化信号入出力回路46を介して入出力
端子44に出力され、不図示の記録装置に供給されて記録
媒体に記録される。即ち、出力端子42に接続する表示装
置の画面を見て、記録しておきたい画像であるときに
は、メモリ制御回路38にコマンドを入力して、現在表示
中であってメモリ34に記憶されているデータに対応する
メモリ36の圧縮データのアドレスを発生させ、入出力回
路46に当該圧縮データを供給させる。

上記構成により、外部表示装置での表示のための読出
しとは独立に、即ち、外部記録装置の入力又は記録レー
トに合わせた読出しレートで、圧縮データを外部記録装
置に供給できる。この構成に寄るハードウェアの増加
は、主としてメモリ36の増設によるが、メモリ容量は小
さくて済むので、それ程大きな負担ではない。

また、外部記録装置の記録容量の点から見ても、圧縮
された状態で記録するので、１画面当たりの記録容量は
小さくて良い。

このように外部記録装置の記録媒体に記録した画像を
再生表示する場合には、再生された圧縮データを入出力
端子44に入力し、入出力回路46を介してメモリ36に書き
込む。そして、メモリ36から記憶データを読み出して復
号回路32に印加して復号し、復号された画像データをメ
モリ34に格納する。以下、上述の受信時と同様に、画面
制御回路40の制御下で、外部表示装置に画像が表示され
る。

外部記録装置から入力される圧縮データをメモリ36に
書き込むときの書込みレートが通常放送受信時と異なる
場合には、メモリ36に１画面分の情報が記憶されてか
ら、復号以降の処理を行なうが、メモリ制御回路38は、
その時のメモリ34及びメモリ36のアドレス関係も制御す
る。

上記実施例では、記録媒体に記録された静止画像情報
を再生する場合に、受信装置内の復号回路32、メモリ34
及び画面制御回路40を利用するので、外部記録装置を含
めた全体としてもハードウェア規模を小さくでき、安価
なシステムを構築できる。

また、高精細画像信号を記録媒体に記録する場合、記
録量を削減するために通常は一定の圧縮処理を施してか
ら記録媒体に記録するが、本実施例では、もともと圧縮
されたデータが入力されるので、圧縮処理は不要であ
り、記録媒体の記録再生に伴う画質劣化は生じない。

［発明の効果］ 以上の説明から容易に理解できるように、本発明によ
れば、僅かなハードウェアの増加で、受信画像を記録媒
体に記録できる。また、記録媒体の記録容量も少なくて
済む。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の構成ブロック図、第２図は
従来例の構成ブロック図である。 30:受信回路、32:復号回路、34:フレーム・メモリ、36:
メモリ、38:メモリ制御回路、40:画面制御回路、42:出
力端子、44:入出力端子、46:符号化信号入出力端子

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】伝送路を介して伝送される圧縮信号を受信
   する受信手段と、当該受信手段により受信された圧縮信
   号を復号する復号手段と、当該復号手段の出力信号を記
   憶する第１のメモリ手段と、第１のメモリ手段の記憶デ
   ータを所定の信号形式で出力する出力手段と、当該復号
   手段による復号前の圧縮信号を記憶する第２のメモリ手
   段と、当該第２のメモリ手段の記憶データを外部に出力
   し、外部からのデータを当該第２のメモリ手段に格納す
   る入出力手段とからなることを特徴とする受信装置。