JP2942723B2 - 掘削混練機 - Google Patents

掘削混練機

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JP2942723B2 JP25058595A JP25058595A JP2942723B2 JP 2942723 B2 JP2942723 B2 JP 2942723B2 JP 25058595 A JP25058595 A JP 25058595A JP 25058595 A JP25058595 A JP 25058595A JP 2942723 B2 JP2942723 B2 JP 2942723B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、上下水道の配管工
事,建築物の基礎工事等において、造成地の掘削によっ
て生じた土とセメント系懸濁液を原位置で混練して略長
方形状のソイルセメント壁(土留壁)を形成する掘削混
練機に関する。
【0002】
【従来の技術】略長方形状のソイルセメント壁を形成す
る掘削混練機は、例えば、実公平4−34205号公報
に示されている。かかる掘削混練機においては、上端部
を駆動スプロケットにより支持されまた下端部を従動ス
プロケットにより支持されて駆動スプロケットを駆動す
る駆動装置によって移送される無端ローラーチェーンに
取付けた掘削刃により造成地が掘削されるものであり、
造成地の掘削によって生じた土と当該掘削混練機の供給
管を通して供給されるセメント系懸濁液が掘削刃等によ
って混練されることによって、無端ローラーチェーンの
下方移送側に取付けた掘削刃から上方移送側に取付けた
掘削刃までの長さを壁幅としかつ掘削刃の幅を壁厚とす
る平坦なソイルセメント壁が形成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した公
報の掘削混練機においては、セメント系懸濁液を供給す
る供給管の下端部が鋼板で形成した従動スプロケットの
一側に沿って配設されていて、その吐出口は従動スプロ
ケットの一側にて無端ローラーチェーンの一側(詳細に
は、無端ローラーチェーンを構成する一側のリンクプレ
ートから側方に突出した掘削刃の背部)に向けて開口し
ている。このため、従動スプロケットの他側において、
セメント系懸濁液が掘削刃と非掘削土間に的確に供給さ
れず、掘削刃が的確に冷却されないといった問題やセメ
ント系懸濁液による掘削促進効果(非掘削土を軟弱とす
る効果)が十分に期待できないといった問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記した問題
に対処すべくなされたものであり、その主たる目的は特
殊形態の従動スプロケットと無端掘削ローラーチェーン
とを用いてセメント系懸濁液を掘削刃と非掘削土間に的
確に供給することが可能な掘削混練機を提供することに
あり、当該掘削混練機を、造成地の掘削によって生じた
土とセメント系懸濁液を原位置で混練して略長方形状の
ソイルセメント壁を形成する掘削混練機であって、搬送
可能で地上に略垂直に設置される主柱と、この主柱に上
下動可能に組付けられて支柱駆動装置によって上下動さ
れる可動支柱と、この可動支柱の下端に所定の軸方向間
隔で回転自在に組付けた一対の従動スプロケットと、前
記可動支柱の上部に回転自在に組付けられてスプロケッ
ト駆動装置によって回転駆動される駆動スプロケット
と、この駆動スプロケットに順次係合する駆動ローラー
をリンクプレート間内に設けかつ前記各従動スプロケッ
トに順次係合する一対の従動ローラーを前記リンクプレ
ート間外に前記駆動ローラーに対して同軸的に設けまた
掘削刃を前記リンクプレートに設けてなり前記駆動スプ
ロケット及び従動スプロケットに巻装されて移送される
無端掘削ローラーチェーンと、前記両従動スプロケット
間の空間に配置されて下方に向けて開口する吐出口を有
して前記可動支柱に沿って配設され上端に設けた供給口
からセメント系懸濁液が圧送される供給管とを備える構
成とした。
【0005】上記した構成において、前記両従動スプロ
ケットの外側壁外周部に同従動スプロケットと一体的に
回転して掘削するカッタを取付けること、また前記掘削
刃を前記無端掘削ローラーチェーンの前記各ローラーに
合わせて外側に配置すること、更に前記従動スプロケッ
トより上方部位の前記可動支柱に前記無端掘削ローラー
チェーンによって回転駆動される撹拌器を設けることが
望ましい。
【0006】
【発明の作用効果】本発明による掘削混練機において
は、造成地の所望の位置に主柱を略垂直に設置した状態
でスプロケット駆動装置によって駆動スプロケットを回
転駆動して無端掘削ローラーチェーンを移送させるとと
もに支柱駆動装置によって可動支柱を下降させ、掘削刃
による掘削が開始するのに併せて供給管にセメント系懸
濁液を圧送すると、掘削刃によって地盤の掘削が行われ
るとともに、掘削によって生じた土とセメント系懸濁液
が撹拌混練されて未固化のソイルセメントが作られる。
また、所定量の掘削が完了した後に、セメント系懸濁液
の圧送を停止させるとともに支柱駆動装置によって可動
支柱を上昇させると、可動支柱の上昇に応じて上記した
ソイルセメントが主として掘削刃によって撹拌混練され
て均一化される。このときにセメント系懸濁液を適宜圧
送供給して補充することも可能である。また、全ての掘
削刃が地上に上昇した時点でスプロケット駆動装置によ
る駆動スプロケットの回転駆動を停止させて無端掘削ロ
ーラーチェーンの移送を停止させると、地中に未固化の
ソイルセメント壁が形成される。なお、所定量の掘削が
完了した時点にてスプロケット駆動装置による駆動スプ
ロケットの回転駆動を停止させて実施することも可能で
ある。
【0007】上記のようにして形成されたソイルセメン
ト壁は、無端掘削ローラーチェーンの下方移送側に設け
た掘削刃から上方移送側に設けた掘削刃までの長さを壁
幅とし、かつ掘削刃の幅を壁厚とするものであり、略長
方形状で平坦なソイルセメント壁が形成される。また、
上記した作動を一サイクルとした施工を所定間隔で繰り
返し実行することにより連続したソイルセメント壁を構
築することができる。
【0008】ところで、本発明による掘削混練機におい
ては、従動スプロケットとして、可動支柱の下端に所定
の軸方向間隔で回転自在に組付けた一対の従動スプロケ
ットが採用されるとともに、無端掘削ローラーチェーン
として、駆動スプロケットに順次係合する駆動ローラー
をリンクプレート間内に設けかつ各従動スプロケットに
順次係合する一対の従動ローラーをリンクプレート間外
に前記駆動ローラーに対して同軸的に設けまた掘削刃を
リンクプレートに設けてなり駆動スプロケット及び従動
スプロケットに巻装されて移送される無端掘削ローラー
チェーンが採用され、またセメント系懸濁液が圧送され
る供給管の吐出口が両従動スプロケット間の空間に配置
されて下方に向けて開口しているため、セメント系懸濁
液は一対の従動スプロケット間の空間及び無端掘削ロー
ラーチェーンの駆動ローラー間を通して掘削刃と非掘削
土間に片寄り無く的確に供給される。したがって、掘削
刃が的確に冷却されて掘削刃の寿命を向上させることが
できるとともに、セメント系懸濁液による掘削促進効果
が十分に期待できて掘削効率が向上する。また、掘削時
において、掘削刃によって掘削された土の一部(小石等
が混在しているものであってもよい)が無端掘削ローラ
ーチェーンの駆動ローラー間及び両従動スプロケット間
の空間を通過可能であるため、掘削抵抗を低減すること
ができて、これによっても掘削効率が向上する。
【0009】また、本発明による掘削混練機において、
両従動スプロケットの外側壁外周部に同従動スプロケッ
トと一体的に回転して掘削するカッタを取付けた場合に
は、このカッタによっても掘削刃と同様に掘削撹拌混練
ができて、均質で壁面の平滑なソイルセメント壁を形成
することができるとともに、刃幅の異なるカッタに交換
することにより、ソイルセメント壁の壁厚(掘削刃の幅
にカッタの幅を加えた長さの壁厚)を適宜変更すること
が可能であって、ソイルセメント壁の壁厚を容易に変更
設定することができる。また、掘削刃を無端掘削ローラ
ーチェーンの各ローラーに合わせて外側に配置した場合
には、掘削刃が無端掘削ローラーチェーンにおける駆動
ローラー間の隙間を塞ぐのを防止できて、駆動ローラー
間の隙間を十分に確保することができ、駆動ローラー間
の隙間を通して上記したセメント系懸濁液及び掘削され
た土等を良好に通過させることができる。更に従動スプ
ロケットより上方部位の可動支柱に無端掘削ローラーチ
ェーンによって回転駆動される撹拌器を設けた場合に
は、この撹拌器によってもソイルセメントの撹拌混練が
なされて上記に比して均質なソイルセメント壁が形成さ
れるとともに無端掘削ローラーチェーンの振れ防止を図
ることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の一実施形態を図
面に基づいて説明する。図1及び図2は無限軌道付きの
重機Aに組付けた本発明による掘削混練機100を示し
ていて、この掘削混練機100は重機Aに倒した状態
(傾動可能部位を図1の時計方向に略90度傾動した状
態)でも搬送できるように組付けられている。また掘削
混練機100は、重機AのフレームA1に組付けた主柱
10と、これに組付けた可動支柱20,無端掘削ローラ
ーチェーン30,カッタ40,供給管50等によって構
成されている。なお、重機AのフレームA1後部には左
右一対のアウトリガB(一方は図示省略)が取付けられ
ている。
【0011】主柱10は、重機AのフレームA1先端に
ブラケットアセンブリ60を介して起伏可能かつ左右方
向(図1の紙面上下方向)にて傾動可能にまた長手方向
軸線S回りに回動可能に組付けられていて、下端に取付
けたアウトリガBにて地面Gに対して略垂直に設置され
るようになっており、また重機Aにより図1の起立状態
にても搬送可能となっている。ブラケットアセンブリ6
0は、重機AのフレームA1先端に固着したブラケット
A2にピン61を介して回動可能に組付けたブラケット
62と、このブラケット62にピン63を介して回動可
能に組付けられて主柱10を長手方向軸線S回りに回動
可能に支持するスリーブ64と、このスリーブ64に一
体的に組付けたブラケット65によって構成されてい
て、ブラケット62とブラケット65間にはブラケット
62に対してブラケット65及びスリーブ64等をピン
63回りに回動して主柱10を左右方向へ傾動させる油
圧シリンダC1が介装され、またブラケット65と主柱
10に組付けたブラケット11間には主柱10を長手方
向軸線S回りに回動させる油圧シリンダC2が介装され
ている。また、重機AのフレームA1と主柱10の中間
部に回動可能に組付けたスリーブ19間には主柱10を
起伏させるための油圧シリンダC3が介装されている。
なお、各油圧シリンダC1,C2,C3の作動は重機A
の操作室にて制御可能となっている。
【0012】また、主柱10には、可動支柱20を主柱
10に沿って移動させるための左右一対のガイドレール
12と左右一対のガイドアーム13が組付けられてい
る。左右一対のガイドレール12は、主柱10の前側に
固着されていて、図1にて示したように、上部から下端
に至るまで延在しており、下端にはガイドアーム13の
下方への移動を規制するストッパ12aが設けられてい
る。左右一対のガイドアーム13は、図1及び図3にて
示したように、左右一対のガイドレール12に上下動可
能に組付けられていて、ブラケット14によって互いに
連結されている。
【0013】可動支柱20は、図1にて示したように、
上部背面に設けた左右一対のガイド21にて主柱10の
左右一対のガイドレール12に、また図1及び図3にて
示したように、上部を除く後部両側に長手方向に設けた
左右一対のガイドレール22にて主柱10に組付けた左
右一対のガイドアーム13に上下動可能に組付けられて
いて、重機Aの操作室にて制御可能な支柱駆動装置70
によって上下動されるようになっている。また、可動支
柱20の上部には、図1及び図2に示したように、無端
掘削ローラーチェーン30の上部を覆うカバー29が脱
着可能に組付けられていて、このカバー29の下端が地
面Gに当接するまで深く掘削する場合にはカバー29が
取り外されるようになっている。また、左右一対のガイ
ドレール22の下端には、主柱10に組付けた左右一対
のガイドアーム13に下方から係合して持ち上げる係合
子22aが設けられている。
【0014】支柱駆動装置70は、引き上げ用ワイヤ7
1と、これを巻き取り巻き戻すウインチ72と、引き下
げ用ワイヤ73と、これを巻き取り巻き戻すウインチ7
4とにより構成されていて、ウインチ74にてワイヤ7
3を巻き取りかつウインチ72にてワイヤ71を巻き戻
すことにより可動支柱20を下動させることができ、ま
たウインチ72にてワイヤ71を巻き取りかつウインチ
74にてワイヤ73を巻き戻すことにより可動支柱20
を上動させることができるようになっている。なお、引
き上げ用ワイヤ71は一端にて主柱10の上部に固着さ
れ可動支柱20の上端に組付けた滑車P1と主柱10の
上端に組付けた滑車P2,P3と主柱10の中間部に組
付けたスリーブ19の背部に組付けたローラ(図示省
略)を介してウインチ72に巻き付けられており、また
引き下げ用ワイヤ73は一端にて可動支柱20の上部に
固着され主柱10の下部に組付けた滑車P4と主柱10
の中間部に組付けた滑車P5を介してウインチ74に巻
き付けられている。
【0015】無端掘削ローラーチェーン30は、図2〜
図7にて示したように、地盤を掘り起こし土を運び出し
て穴をあける掘削手段であり、かつソイルセメントを撹
拌混練するものであって、可動支柱20の上部を除く部
位を左右から囲うようにして配設されていて、可動支柱
20の上部に軸方向に二枚重ねで回転自在に組付けられ
てスプロケット駆動装置80によって回転駆動される一
対の駆動スプロケット23(図1参照)と可動支柱20
の下端に回転軸25を介して所定の軸方向隙間で回転自
在に組付けた一対の従動スプロケット24(図1,図2
及び図8参照)に装着されている。なお、駆動スプロケ
ット23と従動スプロケット24の回転軸間距離は可動
支柱20の下部を上下に分割可能として介装したシムプ
レート26によって調整可能となっており、この回転軸
間距離の調整と、駆動スプロケット23と従動スプロケ
ット24間にて可動支柱20に長さ調整可能に組付けた
チェーン振れ止め用の三対のガイド27(図2及び図9
参照)によって、無端掘削ローラーチェーン30の張力
調整が可能となっている。
【0016】また、無端掘削ローラーチェーン30は、
図6及び図7に詳細に示したように、両端部が小径の連
結ピン31とこれの両端に固着した一対の押さえボルト
32によって組み立てられた一対の内側リンクプレート
33,一対の外側リンクプレート34,筒状のブッシュ
35,駆動ローラー36及び一対の従動ローラー37を
備えていて、リンクプレート間内に設けた駆動ローラー
36にて駆動スプロケット23に順次係合し、またリン
クプレート間外に設けた一対の従動ローラー37にて各
従動スプロケット24に順次係合しており、両内側リン
クプレート33の一端に設けたフランジ33aには図4
及び図5に示したように掘削抵抗の低減を図った三種類
の掘削刃38A,38B,38Cと掘削効率及び土質対
応性を上げるためのビット39が順次取付けられてい
る。各掘削刃38A,38B,38C及びビット39
は、駆動ローラー36及び一対の従動ローラー37等に
合わせて、無端掘削ローラーチェーン30の外側に配置
されていて、各駆動ローラー36間の隙間が十分に確保
されている。なお、掘削すべき造成地の土質が軟らかい
場合には、ビット39を設けないで実施することも可能
である。
【0017】スプロケット駆動装置80は、重機Aの操
作室にて制御可能な減速機付きのモーターであり、図1
に示したように、可動支柱20の上部に駆動スプロケッ
ト23に対して同軸的に組付けられていて、駆動スプロ
ケット23を回転駆動するようになっており、駆動スプ
ロケット23を図2の図示時計方向へ回転することによ
り無端掘削ローラーチェーン30を図4及び図5の上方
から下方に移送するようになっている。
【0018】カッタ40は、図1,図2,図8,図10
〜図12にて示したように、両従動スプロケット24の
外側壁外周部にボルト44を用いて脱着交換可能に組付
けられて無端掘削ローラーチェーン30の移送に伴って
従動スプロケット24と一体的に回転し、上述した無端
掘削ローラーチェーン30の掘削刃38A,38B,3
8Cと同様に掘削撹拌混練するものであり、従動スプロ
ケット24の外側壁外周部に周方向にて等間隔に固着し
た22個のU字状ホルダ24aに嵌合されるベースプレ
ート41と、このベースプレート41の一側に一体的に
固着され先端にチップ43を有する保持プレート42に
よって構成されている。なお、図2に示した例では、カ
ッタ40をU字状ホルダ24aに一個置きに組付けるよ
うにしたが、この組み付け方は適宜変更可能であり、カ
ッタ40を全てのU字状ホルダ24aに組付けること、
或いはカッタ40をU字状ホルダ24aに二個置きに組
付けることも可能である。また、カッタ40は、チップ
43の刃厚寸法(保持プレート42の板厚方向の寸法)
の異なる種々なカッタが用意されていて、適宜交換可能
となっている。
【0019】供給管50は、図2,図13及び図14に
て示したように、可動支柱20の側面に沿って配設され
ていて、両従動スプロケット24間の空間に配置されて
下方に向けて開口する吐出口51を有しており、上端に
設けた供給口52からセメント系懸濁液が圧送されるよ
うになっている。吐出口51は、図2にて示したよう
に、無端掘削ローラーチェーン30の下方移送側に所定
量変位して配置されている。なお、供給管50は、図2
及び図14に示した伸縮可能部を有していて、この伸縮
可能部では上方の大径管53に対して下方の小径管54
がシールリング55を介して液密的かつ所要量上下動可
能に組付けられており、駆動スプロケット23と従動ス
プロケット24の回転軸間距離の調整に伴って伸縮する
ようになっている。
【0020】また、この実施形態においては、図2,図
3,図15及び図16に示したように、従動スプロケッ
ト24より上方部位の可動支柱20に撹拌器90が設け
られている。撹拌機90は、可動支柱20に長さ調整可
能に組付けた支持アーム91と、この支持アーム91の
先端に回転自在に組付けられて無端掘削ローラーチェー
ン30の駆動ローラー36に係合する一対のスプロケッ
ト92と、これら両スプロケット92の外側に固着され
て一体的に回転する各三枚の撹拌羽根93によって構成
されていて、無端掘削ローラーチェーン30の移送に伴
ってスプロケット92と撹拌羽根93が回転駆動される
ようになっている。
【0021】上記のように構成したこの実施形態の掘削
混練機100においては、可動支柱20を予め持ち上げ
た状態の主柱10を、ソイルセメント壁Wを施す造成地
の所望の位置に重機Aにて搬送して、各油圧シリンダC
1,C2,C3と各アウトリガBを作動させることによ
り略垂直に設置した状態で、スプロケット駆動装置80
によって駆動スプロケット23を回転駆動して無端掘削
ローラーチェーン30を移送させるとともに支柱駆動装
置70によって可動支柱20を下降させ、掘削刃38
A,38B,38C及びビット39と各カッタ40によ
る掘削が開始するのに併せて供給管50にセメント系懸
濁液を圧送すると、掘削刃38A,38B,38C及び
ビット39と各カッタ40によって地盤の掘削が行われ
るとともに、掘削によって生じた土とセメント系懸濁液
が掘削刃38A,38B,38C及びビット39と各カ
ッタ40並びに撹拌器90によって撹拌混練されて未固
化のソイルセメントが作られる。なお、可動支柱20を
下降初期には、ガイドアーム13が自重でガイドレール
12に沿って下降し主柱10の下端にまで下降したとき
ガイドレール12の下端に設けたストッパ12aに当接
して停止する。
【0022】また、所定量の掘削が完了した後に、セメ
ント系懸濁液の圧送を停止させるとともに支柱駆動装置
70によって可動支柱20を上昇させると、可動支柱2
0の上昇に応じて上記したソイルセメントが掘削刃38
A,38B,38C及びビット39と各カッタ40並び
に撹拌器90によって撹拌混練されて均一化される。こ
のときにセメント系懸濁液を適宜圧送供給して補充する
ことも可能である。また、全ての掘削刃38A,38
B,38C及びビット39と各カッタ40が地上に上昇
した時点でスプロケット駆動装置80による駆動スプロ
ケット23の回転駆動を停止させて無端掘削ローラーチ
ェーン30の移送を停止させると、地中に未固化のソイ
ルセメント壁が形成される。なお、所定量の掘削が完了
した時点にてスプロケット駆動装置80による駆動スプ
ロケット23の回転駆動を停止させて実施することも可
能である。
【0023】上記のようにして形成されたソイルセメン
ト壁は、無端掘削ローラーチェーン30の下方移送側に
設けた掘削刃38A,38B,38C及びビット39か
ら上方移送側に設けた掘削刃38A,38B,38C及
びビット39までの長さを壁幅とし、かつ掘削刃38
A,38B,38Cの幅にカッタ40のチップ43刃厚
を加えた長さを壁厚とするものであり、略長方形状で平
坦なソイルセメント壁が形成される。また、上記した作
動を一サイクルとした施工を所定間隔で繰り返し実行す
ることにより図17及び図18に示した連続したソイル
セメント壁Wを順次構築することができる。なお、上述
したようにして構築されるソイルセメント壁Wに各ソイ
ルセメントの未固化状態にて図19に示したように応力
負担材としてのH形鋼Dを必要に応じて適宜間隔にて埋
設すれば、所望の強度分布を有する土留壁Eを効率的か
つ経済的に構築することができ、その後に図20に示し
たように土留壁Eの一側を所望量掘り下げれば、土留壁
Eの一側面が露呈する。
【0024】ところで、この実施形態の掘削混練機10
0においては、従動スプロケット24として、可動支柱
20の下端に所定の軸方向間隔で回転自在に組付けた一
対の従動スプロケットが採用されるとともに、無端掘削
ローラーチェーン30として、駆動スプロケット23に
順次係合する駆動ローラー36をリンクプレート33,
34間内に設けかつ各従動スプロケット24に順次係合
する一対の従動ローラー37をリンクプレート33,3
4間外に駆動ローラー36に対して同軸的に設けまた掘
削刃38A,38B,38C及びビット39を内側リン
クプレート33の一端に設けてなり駆動スプロケット2
3及び従動スプロケット24に巻装されて移送される無
端掘削ローラーチェーンが採用され、またセメント系懸
濁液が圧送される供給管50の吐出口51が両従動スプ
ロケット24間の空間に配置されて下方に向けて開口し
ているため、セメント系懸濁液は一対の従動スプロケッ
ト24間の空間及び無端掘削ローラーチェーン30の駆
動ローラー36間を通して掘削刃38A,38B,38
C及びビット39と非掘削土間に片寄り無く的確に供給
される。したがって、掘削刃38A,38B,38C及
びビット39が的確に冷却されて掘削刃38A,38
B,38C及びビット39の寿命を向上させることがで
きるとともに、セメント系懸濁液による掘削促進効果が
十分に期待できて掘削効率が向上する。また、掘削時に
おいて、掘削刃38A,38B,38C及びビット39
によって掘削された土の一部(小石等が混在しているも
のであってもよい)が無端掘削ローラーチェーン30の
駆動ローラー36間及び両従動スプロケット24間の空
間を通過可能であるため、掘削抵抗を低減することがで
きて、これによっても掘削効率が向上する。また、未固
化のソイルセメントは、可動支柱20の下降時は勿論の
こと上昇時にも、掘削刃38A,38B,38C及びビ
ット39並びに撹拌器90によって的確に撹拌混練され
るため、均質で壁面の平滑なソイルセメント壁Wが形成
される。
【0025】また、この実施形態の掘削混練機100に
おいては、両従動スプロケット24の外側壁外周部に同
従動スプロケット24と一体的に回転して掘削するカッ
タ40を取付けたため、このカッタ40によっても掘削
撹拌混練ができて、カッタ40を設けない場合に比して
均質で壁面の平滑なソイルセメント壁Wを形成すること
ができるとともに、チップ43の刃厚(刃幅)の異なる
カッタに交換することにより、ソイルセメント壁Wの壁
厚を適宜変更することが可能であって、ソイルセメント
壁Wの壁厚を容易に変更設定することができる。
【0026】また、図4及び図5に示したように、掘削
刃38A,38B,38C及びビット39を無端掘削ロ
ーラーチェーン30の各ローラー36,37に合わせて
外側に配置したため、掘削刃38A,38B,38C及
びビット39が無端掘削ローラーチェーン30における
駆動ローラー36間の隙間を塞ぐのを防止できて、駆動
ローラー36間の隙間を十分に確保することができ、駆
動ローラー36間の隙間を通して上記したセメント系懸
濁液及び掘削された土等を良好に通過させることができ
る。更に、従動スプロケット24より上方部位の可動支
柱20に無端掘削ローラーチェーン30によって回転駆
動される撹拌器90を設けたため、この撹拌器90によ
ってもソイルセメントの撹拌混練がなされて均質なソイ
ルセメント壁が形成されるとともに無端掘削ローラーチ
ェーン30の振れ防止を図ることができる。
【0027】上記実施形態においては、供給管50の吐
出口51を無端掘削ローラーチェーン30の下方移送側
に所定量変位して配置し、切削負荷の大きい側に多量の
セメント系懸濁液が供給されるようにしたが、供給管5
0の吐出口51は従動スプロケット24間の空間に配置
されて下方に向けて開口しておればよく、その配設位置
は適宜変更可能である。また、上記実施形態において
は、従動スプロケット24より上方に撹拌器90を設け
て実施したが、これを無くして本発明を実施することも
可能である。
【0028】また、上記実施形態においては、カッタ4
0を従動スプロケット24の両側に設けて実施したが、
カッタ40を無くして本発明を実施することも可能であ
る。この場合には従動スプロケット24に固着したU字
状のホルダ24aも不要である。また、上記実施形態に
おいては、駆動スプロケット23より従動スプロケット
24を大径とし、無端掘削ローラーチェーン30の軌道
幅が従動スプロケット24より駆動スプロケット23に
向けて順次狭くなるようにして、主として従動スプロケ
ット24の下半分の部位に掘削抵抗が作用するようにし
たが、図21に示したように、従動スプロケット24を
小径とし、この従動スプロケット24からガイド27に
至る無端掘削ローラーチェーン30の軌道幅が順次広く
なるようにして、掘削抵抗が従動スプロケット24の下
半分の部位のみならず無端掘削ローラーチェーン30の
図21に示した部位全体にも分散して作用するようにし
て実施することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による掘削混練機の一実施形態を示す
側面図である。
【図2】 図1に示した掘削混練機の正面図である。
【図3】 図2の3−3線に沿った拡大断面図である。
【図4】 図2及び図3に示した無端掘削ローラーチェ
ーンの一部を外側からみた拡大図である。
【図5】 図4に示した無端掘削ローラーチェーンの右
側面図である。
【図6】 図4及び図5に示した無端掘削ローラーチェ
ーンにおけるチェーン部分の一ユニットを拡大し一部を
破断して外側からみた部分破断図である。
【図7】 図6に示した無端掘削ローラーチェーンにお
けるチェーン部分の右側面図である。
【図8】 図1に示した従動スプロケット部分の拡大縦
断側面図である。
【図9】 図2の9−9線に沿った拡大断面図である。
【図10】 図1,図2及び図9に示したカッタ単体の
正面図である。
【図11】 図1,図2及び図9に示したカッタ単体の
側面図である。
【図12】 図1,図2及び図9に示したカッタ単体の
部分破断底面図である。
【図13】 図2の13−13線に沿った拡大断面図で
ある。
【図14】 図2に示した供給管の伸縮部を拡大して示
した部分破断正面図である。
【図15】 図2に示した撹拌器部分の拡大正面図であ
る。
【図16】 図15に示した左方の撹拌器の横断平面図
である。
【図17】 図1及び図2に示した掘削混練機によって
ソイルセメント壁が連続的に形成されて土留壁が形成さ
れる場合の正面図である。
【図18】 図1及び図2に示した掘削混練機によって
ソイルセメント壁が連続的に形成されて土留壁が形成さ
れる場合の平面図である。
【図19】 H形鋼によって補強された土留壁の平面図
である。
【図20】 土留壁の一側が掘り下げられた場合の断面
図である。
【図21】 従動スプロケットとこれに巻装される無端
掘削ローラーチェーンの下方部位の変形実施形態を示す
部分正面図である。
【符号の説明】 100…掘削混練機、10…主柱、20…可動支柱、2
3…駆動スプロケット、24…従動スプロケット、30
…無端掘削ローラーチェーン、33,34…リンクプレ
ート、36…駆動ローラー、37…従動ローラー、38
A,38B,38C…掘削刃、40…カッタ、50…供
給管、51…吐出口、52…供給口、70…支柱駆動装
置、80…スプロケット駆動装置、90…撹拌器、W…
ソイルセメント壁。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 造成地の掘削によって生じた土とセメン
    ト系懸濁液を原位置で混練して略長方形状のソイルセメ
    ント壁を形成する掘削混練機であって、搬送可能で地上
    に略垂直に設置される主柱と、この主柱に上下動可能に
    組付けられて支柱駆動装置によって上下動される可動支
    柱と、この可動支柱の下端に所定の軸方向間隔で回転自
    在に組付けた一対の従動スプロケットと、前記可動支柱
    の上部に回転自在に組付けられてスプロケット駆動装置
    によって回転駆動される駆動スプロケットと、この駆動
    スプロケットに順次係合する駆動ローラーをリンクプレ
    ート間内に設けかつ前記各従動スプロケットに順次係合
    する一対の従動ローラーを前記リンクプレート間外に前
    記駆動ローラーに対して同軸的に設けまた掘削刃を前記
    リンクプレートに設けてなり前記駆動スプロケット及び
    従動スプロケットに巻装されて移送される無端掘削ロー
    ラーチェーンと、前記両従動スプロケット間の空間に配
    置されて下方に向けて開口する吐出口を有して前記可動
    支柱に沿って配設され上端に設けた供給口からセメント
    系懸濁液が圧送される供給管とを備えた掘削混練機。
  2. 【請求項2】 前記両従動スプロケットの外側壁外周部
    に同従動スプロケットと一体的に回転して掘削するカッ
    タを取付けたことを特徴とする請求項1に記載の掘削混
    練機。
  3. 【請求項3】 前記掘削刃を前記無端掘削ローラーチェ
    ーンの前記各ローラーに合わせて外側に配置したことを
    特徴とする請求項1に記載の掘削混練機。
  4. 【請求項4】 前記従動スプロケットより上方部位の前
    記可動支柱に前記無端掘削ローラーチェーンによって回
    転駆動される撹拌器を設けたことを特徴とする請求項1
    に記載の掘削混練機。
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