JP2941474B2 - ウナギ稚魚用飼料 - Google Patents
ウナギ稚魚用飼料Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はウナギ稚魚用飼料に関す
る。
る。
【0002】
【従来の技術】近年、ウナギ需要の増加に伴って食用ウ
ナギの養殖が盛んになっている。ウナギの養殖は、その
稚魚であるシラスウナギ、次いでクロコの飼育から始ま
るため、シラスウナギやクロコ等のウナギ稚魚による嗜
好性が良好で、しかも品質の良好な取扱い性のよい飼料
が望まれている。従来、ウナギ稚魚用の飼料としては、
河川の底に生息するイトミミズが主として用いられてき
たが、河川の汚染等によってその生息域が減少し、国内
で必要量を安定して確保するのが困難になっており、外
国からの輸入に頼っている。その上、イトミミズは河川
の底に生息するために汚物や病原菌等を体の内外に保有
していることが多く、それを給与すると飼育水槽の汚染
やウナギ稚魚の体内への汚物や病原菌の取り込みが生じ
て、ウナギ稚魚に病気が発生し易くなり、場合によって
はウナギ稚魚の全滅という大きな被害を生じている。
ナギの養殖が盛んになっている。ウナギの養殖は、その
稚魚であるシラスウナギ、次いでクロコの飼育から始ま
るため、シラスウナギやクロコ等のウナギ稚魚による嗜
好性が良好で、しかも品質の良好な取扱い性のよい飼料
が望まれている。従来、ウナギ稚魚用の飼料としては、
河川の底に生息するイトミミズが主として用いられてき
たが、河川の汚染等によってその生息域が減少し、国内
で必要量を安定して確保するのが困難になっており、外
国からの輸入に頼っている。その上、イトミミズは河川
の底に生息するために汚物や病原菌等を体の内外に保有
していることが多く、それを給与すると飼育水槽の汚染
やウナギ稚魚の体内への汚物や病原菌の取り込みが生じ
て、ウナギ稚魚に病気が発生し易くなり、場合によって
はウナギ稚魚の全滅という大きな被害を生じている。
【0003】上記の点から、助宗ダラ、カレイ、イワ
シ、サバ、ニシン、サンマ、アサリ、カキ等の魚介類を
ミンチ状にした飼料をウナギ稚魚に給与することが行わ
れているが、これらの飼料は、給与した場合に散逸し易
く、また生ものであることにより腐敗が生じ易く、長期
保存ができないという欠点がある。そこで、長期保存が
可能であり、且つ簡単に取り扱えることから、上記のよ
うな魚介類を乾燥して粉末状にした粉末飼料が、ウナギ
稚魚用の飼料として販売、使用されている。そして、上
記した魚介類粉末からなる飼料は、水や油等を加えて混
練し練餌にしてウナギ稚魚に給与されるが、嗜好性を向
上させるために、上記した魚介類粉末に更にイカ粉末を
配合したものが使用されている。
シ、サバ、ニシン、サンマ、アサリ、カキ等の魚介類を
ミンチ状にした飼料をウナギ稚魚に給与することが行わ
れているが、これらの飼料は、給与した場合に散逸し易
く、また生ものであることにより腐敗が生じ易く、長期
保存ができないという欠点がある。そこで、長期保存が
可能であり、且つ簡単に取り扱えることから、上記のよ
うな魚介類を乾燥して粉末状にした粉末飼料が、ウナギ
稚魚用の飼料として販売、使用されている。そして、上
記した魚介類粉末からなる飼料は、水や油等を加えて混
練し練餌にしてウナギ稚魚に給与されるが、嗜好性を向
上させるために、上記した魚介類粉末に更にイカ粉末を
配合したものが使用されている。
【0004】ところで、イカ粉末を配合したウナギ稚魚
用の粉末飼料は、水等を加えて混練した場合に、均一に
混練されず、ダマ等の不均一部が発生し易いという欠点
があり、ダマ等の不均一部分を含む練餌はウナギ稚魚に
よる摂餌性が劣っていた。そして、そのような従来の粉
末飼料からダマ等のない均一な練餌を得ようとする場合
は、混練を長時間行う必要があり、手間や時間がかかっ
た。
用の粉末飼料は、水等を加えて混練した場合に、均一に
混練されず、ダマ等の不均一部が発生し易いという欠点
があり、ダマ等の不均一部分を含む練餌はウナギ稚魚に
よる摂餌性が劣っていた。そして、そのような従来の粉
末飼料からダマ等のない均一な練餌を得ようとする場合
は、混練を長時間行う必要があり、手間や時間がかかっ
た。
【0005】
【発明の内容】本発明者らは、水や油等を加えて混練し
た場合に、ダマ等の発生がなく、滑らかで均一な且つウ
ナギ稚魚による嗜好性の良好な練餌にすることができる
ウナギ稚魚用の粉末飼料を得ることを目的として研究を
行ってきた。その結果、上記したイカ粉末を含有するウ
ナギ稚魚用の粉末飼料中にイカに由来する軟骨等の骨質
部が多く含まれるとダマ等の不均一部が発生し易いこ
と、このイカ由来の骨質部の含有量を特定量以下にする
とダマ等の発生を防止できることを見出して本発明を完
成した。
た場合に、ダマ等の発生がなく、滑らかで均一な且つウ
ナギ稚魚による嗜好性の良好な練餌にすることができる
ウナギ稚魚用の粉末飼料を得ることを目的として研究を
行ってきた。その結果、上記したイカ粉末を含有するウ
ナギ稚魚用の粉末飼料中にイカに由来する軟骨等の骨質
部が多く含まれるとダマ等の不均一部が発生し易いこ
と、このイカ由来の骨質部の含有量を特定量以下にする
とダマ等の発生を防止できることを見出して本発明を完
成した。
【0006】 すなわち、本発明は、イカ粉末に対し
て、その他の魚介類粉末を混合するか、またはその他の
魚介類粉末と他の飼料成分を混合してなるウナギ稚魚用
粉末飼料であって、ウナギ稚魚用粉末飼料の全重量に基
づいて、イカ粉末の含有量が3〜20重量%およびその
他の魚介類粉末の含有量が50〜80重量%であり且つ
イカ由来骨質部の含有量が7重量%以下であることを特
徴とするウナギ稚魚用粉末飼料である。本発明でいうウ
ナギ稚魚とは、シラスウナギおよびクロコの両方を意味
し、本発明の飼料は、特にシラスウナギに適している。
て、その他の魚介類粉末を混合するか、またはその他の
魚介類粉末と他の飼料成分を混合してなるウナギ稚魚用
粉末飼料であって、ウナギ稚魚用粉末飼料の全重量に基
づいて、イカ粉末の含有量が3〜20重量%およびその
他の魚介類粉末の含有量が50〜80重量%であり且つ
イカ由来骨質部の含有量が7重量%以下であることを特
徴とするウナギ稚魚用粉末飼料である。本発明でいうウ
ナギ稚魚とは、シラスウナギおよびクロコの両方を意味
し、本発明の飼料は、特にシラスウナギに適している。
【0007】 本発明でいう上記「イカ由来の骨質部」
(以後「イカ骨質部」という)とは、イカの肉部分、内
臓、皮等の軟質部分以外の、通常、イカのペン(背
骨)、口ばし等と称されている軟骨等からなる骨質分お
よびイカの足の吸盤先端部にある硬質部分の総称であ
る。
(以後「イカ骨質部」という)とは、イカの肉部分、内
臓、皮等の軟質部分以外の、通常、イカのペン(背
骨)、口ばし等と称されている軟骨等からなる骨質分お
よびイカの足の吸盤先端部にある硬質部分の総称であ
る。
【0008】 本発明のウナギ稚魚用粉末飼料は、生の
イカと生の他の魚介類を混合しそれを粉砕し乾燥してな
る粉末飼料ではなくて、上記したように、予め粉末化し
たイカ粉末に対して、他の魚介類粉末を混合するか、ま
たは他の魚介類粉末と他の飼料成分を混合してなる粉末
飼料である。予め粉末化したイカ粉末を用いてなる本発
明のウナギ稚魚用粉末飼料では、イカ骨質部の含有量が
ウナギ稚魚用粉末飼料の全重量に基づいて7重量%以下
であることにより、ウナギ稚魚用粉末飼料に水や油等を
加えて混練して練餌にする際にダマ等の発生がなく滑ら
かで均一な練餌が得られ、且つ該練餌はウナギ稚魚によ
る嗜好性が良好である。ウナギ稚魚用粉末飼料におい
て、イカ骨質部の含有量が7重量%よりも多いと、ダマ
等の不均一部の発生が多くなる。イカ骨質部が含有量が
4重量%以下であることが好ましい。また、本発明のウ
ナギ稚魚用粉末飼料は、ウナギ稚魚用粉末飼料の全重量
に基づいて、イカ粉末を3〜20重量%およびその他の
魚介類粉末を50〜80重量%の割合で含有しており、
嗜好性、経済性、取り扱い性等の点で優れている。
イカと生の他の魚介類を混合しそれを粉砕し乾燥してな
る粉末飼料ではなくて、上記したように、予め粉末化し
たイカ粉末に対して、他の魚介類粉末を混合するか、ま
たは他の魚介類粉末と他の飼料成分を混合してなる粉末
飼料である。予め粉末化したイカ粉末を用いてなる本発
明のウナギ稚魚用粉末飼料では、イカ骨質部の含有量が
ウナギ稚魚用粉末飼料の全重量に基づいて7重量%以下
であることにより、ウナギ稚魚用粉末飼料に水や油等を
加えて混練して練餌にする際にダマ等の発生がなく滑ら
かで均一な練餌が得られ、且つ該練餌はウナギ稚魚によ
る嗜好性が良好である。ウナギ稚魚用粉末飼料におい
て、イカ骨質部の含有量が7重量%よりも多いと、ダマ
等の不均一部の発生が多くなる。イカ骨質部が含有量が
4重量%以下であることが好ましい。また、本発明のウ
ナギ稚魚用粉末飼料は、ウナギ稚魚用粉末飼料の全重量
に基づいて、イカ粉末を3〜20重量%およびその他の
魚介類粉末を50〜80重量%の割合で含有しており、
嗜好性、経済性、取り扱い性等の点で優れている。
【0009】ウナギ稚魚用粉末飼料中に配合するイカ粉
末としては、生イカを足、口、内臓等を含んだまま丸ご
と摩砕し乾燥して粉末状にしたもの、イカから肉質本体
を分離した後の内臓、口、足等を摩砕し乾燥して粉末状
にしたもの、いわゆるゲソと称されているイカの口およ
び足を摩砕乾燥して粉末状にしたもの、乾燥したスルメ
を丸ごと粉砕して更に乾燥して粉末状にしたもの、スル
メのゲソ部分を粉砕し更に乾燥して粉末状にしたもの等
のいずれもが使用できる。
末としては、生イカを足、口、内臓等を含んだまま丸ご
と摩砕し乾燥して粉末状にしたもの、イカから肉質本体
を分離した後の内臓、口、足等を摩砕し乾燥して粉末状
にしたもの、いわゆるゲソと称されているイカの口およ
び足を摩砕乾燥して粉末状にしたもの、乾燥したスルメ
を丸ごと粉砕して更に乾燥して粉末状にしたもの、スル
メのゲソ部分を粉砕し更に乾燥して粉末状にしたもの等
のいずれもが使用できる。
【0010】その他の魚介類粉末(以後単に「魚介類粉
末」という)としては、従来から養魚用飼料として使用
されている魚介類粉末のいずれもが使用できる。そのよ
うな魚介類粉末の例としては、助宗ダラ、カレイ、イワ
シ、サバ、ニシン、サンマ、ホッケ、ホキ、オキアミ、
メルルーサ、アサリ、カキ等の魚介類を原料とする魚粉
を挙げることができる。これらの魚粉は、原料の入手
法、原料成分等に応じて、通常、工船ミール(助宗ダ
ラ)、北洋トロールミール(助宗ダラ、カレイ)、南方
トロールミール(メルルーサ)、ホールミール(イワ
シ、サバ、助宗ダラ等)、ホキミール(ホキ)、オキア
ミミール(オキアミ)、輸入ミール(片口イワシ、イワ
シ、ニシン等)、内地ミール(助宗ダラ、ホッケ、イワ
シ、サバ、サンマ等)等と称されている。
末」という)としては、従来から養魚用飼料として使用
されている魚介類粉末のいずれもが使用できる。そのよ
うな魚介類粉末の例としては、助宗ダラ、カレイ、イワ
シ、サバ、ニシン、サンマ、ホッケ、ホキ、オキアミ、
メルルーサ、アサリ、カキ等の魚介類を原料とする魚粉
を挙げることができる。これらの魚粉は、原料の入手
法、原料成分等に応じて、通常、工船ミール(助宗ダ
ラ)、北洋トロールミール(助宗ダラ、カレイ)、南方
トロールミール(メルルーサ)、ホールミール(イワ
シ、サバ、助宗ダラ等)、ホキミール(ホキ)、オキア
ミミール(オキアミ)、輸入ミール(片口イワシ、イワ
シ、ニシン等)、内地ミール(助宗ダラ、ホッケ、イワ
シ、サバ、サンマ等)等と称されている。
【0011】本発明のウナギ稚魚用粉末飼料は、上記し
たような魚粉のうちの1種類のみを含有していても、ま
たは2種以上の魚粉を含有していてもよい。ウナギ稚魚
による嗜好性、経済性等の点からは、複数の魚粉を混合
使用するのが好ましく、特に、工船ミール、ホキミール
およびホールミールを併用するのがよい。
たような魚粉のうちの1種類のみを含有していても、ま
たは2種以上の魚粉を含有していてもよい。ウナギ稚魚
による嗜好性、経済性等の点からは、複数の魚粉を混合
使用するのが好ましく、特に、工船ミール、ホキミール
およびホールミールを併用するのがよい。
【0012】 予め粉末化したイカ粉末に対して、他の
魚介類粉末または他の魚介類粉末と他の飼料成分を混合
してなる本発明のウナギ稚魚用粉末飼料において、イカ
粉末の含有量を上記した3〜20重量%の範囲とし、且
つイカ骨質部の含有量を上記した7重量%以下にするた
めには、魚介類粉末と混合するイカ粉末としてイカ骨質
部の含有量が50重量%以下のものを使用することが望
ましい。イカ粉末中のイカ骨質部含有量が高いと、他の
魚介類粉末等と混合したときに、ウナギ稚魚用粉末飼料
中のイカ骨質部含有量が必然的に高くなり、イカ骨質部
の含有量を低く抑えようとするとイカ粉末の配合量を減
少させなければならなくなり、ウナギ稚魚による嗜好性
が低下する。
魚介類粉末または他の魚介類粉末と他の飼料成分を混合
してなる本発明のウナギ稚魚用粉末飼料において、イカ
粉末の含有量を上記した3〜20重量%の範囲とし、且
つイカ骨質部の含有量を上記した7重量%以下にするた
めには、魚介類粉末と混合するイカ粉末としてイカ骨質
部の含有量が50重量%以下のものを使用することが望
ましい。イカ粉末中のイカ骨質部含有量が高いと、他の
魚介類粉末等と混合したときに、ウナギ稚魚用粉末飼料
中のイカ骨質部含有量が必然的に高くなり、イカ骨質部
の含有量を低く抑えようとするとイカ粉末の配合量を減
少させなければならなくなり、ウナギ稚魚による嗜好性
が低下する。
【0013】コスト等を度外視してもよい場合には、魚
介類粉末を使用せずに、イカ粉末のみ、またはイカ粉末
に澱粉等の粘結剤を配合してウナギ稚魚用の粉末飼料を
製造することができ、その場合にはイカ粉末としてイカ
骨質部の含有量が約3重量%以下のものを使用するのが
望ましい。
介類粉末を使用せずに、イカ粉末のみ、またはイカ粉末
に澱粉等の粘結剤を配合してウナギ稚魚用の粉末飼料を
製造することができ、その場合にはイカ粉末としてイカ
骨質部の含有量が約3重量%以下のものを使用するのが
望ましい。
【0014】イカ骨質部の含有量が少ないウナギ稚魚用
粉末飼料を得るには、(1)肉質部や内臓を多く含み骨質
部含量の少ない良質のイカ粉末を使用して飼料を製造す
る方法、および(2)イカ骨質部含有量の多いイカ粉末ま
たイカ粉砕物からイカ骨質部を除去してその含有量を少
なくしたものをウナギ稚魚用飼料に使用する方法のいず
れを採用してもよい。
粉末飼料を得るには、(1)肉質部や内臓を多く含み骨質
部含量の少ない良質のイカ粉末を使用して飼料を製造す
る方法、および(2)イカ骨質部含有量の多いイカ粉末ま
たイカ粉砕物からイカ骨質部を除去してその含有量を少
なくしたものをウナギ稚魚用飼料に使用する方法のいず
れを採用してもよい。
【0015】上記(1)の方法は、イカ骨質部を除く手間
がかからないという利点がある反面、コストの高い良質
のイカ粉末を使用することが必要である。一方、上記
(2)の具体的な方法としては、イカ骨質部を多く含む
生のまたは乾燥した原料からペンや口ばし等と称される
軟骨等の骨質部を直接除去した後、摩砕、粉砕、乾燥し
てイカ粉末にする方法、生または乾燥した原料中にイ
カ骨質部を含有させたまま乾燥粉砕物を作り、この乾燥
粉砕物からイカ骨質部を篩分けやその他の方法により分
級処理して除去する方法等を採用することができる。特
に、の方法は、原料コストが低く且つ操作が簡単であ
り好ましい。
がかからないという利点がある反面、コストの高い良質
のイカ粉末を使用することが必要である。一方、上記
(2)の具体的な方法としては、イカ骨質部を多く含む
生のまたは乾燥した原料からペンや口ばし等と称される
軟骨等の骨質部を直接除去した後、摩砕、粉砕、乾燥し
てイカ粉末にする方法、生または乾燥した原料中にイ
カ骨質部を含有させたまま乾燥粉砕物を作り、この乾燥
粉砕物からイカ骨質部を篩分けやその他の方法により分
級処理して除去する方法等を採用することができる。特
に、の方法は、原料コストが低く且つ操作が簡単であ
り好ましい。
【0016】上記の方法が採用できる理由は、次のと
おりである。すなわち、イカの肉質部、内臓、皮等に比
べて、イカ骨質部は硬く、そのために原料の粉砕時に肉
質部、内臓、皮等ほど細かくならず、粗粒となる。そこ
で、生成した乾燥粉砕物を、イカ骨質部が通過しにくい
大きさの目開きを有する篩を使用して篩分けすると、イ
カ骨質部の多くが篩上に残留して、イカ骨質部の含有量
の少ない篩通過分を得ることができる。このの方法に
よる場合に、イカ骨質部の分離除去割合は、使用する原
料の内容、原料中のイカ骨質部の含有割合、粉砕の程度
等の要件により色々異なる。
おりである。すなわち、イカの肉質部、内臓、皮等に比
べて、イカ骨質部は硬く、そのために原料の粉砕時に肉
質部、内臓、皮等ほど細かくならず、粗粒となる。そこ
で、生成した乾燥粉砕物を、イカ骨質部が通過しにくい
大きさの目開きを有する篩を使用して篩分けすると、イ
カ骨質部の多くが篩上に残留して、イカ骨質部の含有量
の少ない篩通過分を得ることができる。このの方法に
よる場合に、イカ骨質部の分離除去割合は、使用する原
料の内容、原料中のイカ骨質部の含有割合、粉砕の程度
等の要件により色々異なる。
【0017】また、上記の方法において、イカ骨質部
から主としてなる粗い被粉砕部分は、肉質部分や内臓部
分等から主としてなる細かい被粉砕部分よりも一般に重
量(比重)が大きいので、空気分級等の比重差を利用す
る分級方法によって比重の大きなイカ骨質部を除去する
こともできる。そして、上記の分級方法によりイカ骨
質部を除去またはその含量を減少させたイカ粉砕物は、
通常はその粒度が未だ大きいので、更に微粉砕して、上
記した魚介類粉末と混合して、または混合せずにウナギ
稚魚用の飼料に使用するのがよい。
から主としてなる粗い被粉砕部分は、肉質部分や内臓部
分等から主としてなる細かい被粉砕部分よりも一般に重
量(比重)が大きいので、空気分級等の比重差を利用す
る分級方法によって比重の大きなイカ骨質部を除去する
こともできる。そして、上記の分級方法によりイカ骨
質部を除去またはその含量を減少させたイカ粉砕物は、
通常はその粒度が未だ大きいので、更に微粉砕して、上
記した魚介類粉末と混合して、または混合せずにウナギ
稚魚用の飼料に使用するのがよい。
【0018】本発明のウナギ稚魚用の粉末飼料またはイ
カ粉末飼料は、上記したイカ粉末、魚介類粉末の他に、
練餌のまとまりを良くするために粘着剤(例えばα化澱
粉、小麦粉、ポリアクリル酸ナトリウム、グアガム、ア
ルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、カルボキシメチ
ルセルース、グルテン等)を含有するのがよい。粘結剤
の配合量は、使用する粘結剤の種類、粉末飼料の組成等
により適宜変わり得るが、通常、ウナギ稚魚用粉末飼料
100重量部当たり、約10〜30重量部にするのがよ
い。さらに、本発明の粉末飼料は、ウナギ稚魚用飼料に
通常用いられているアミノ酸やその塩、ビタミン類、ミ
ネラル類等の栄養成分、界面活性剤、香辛料等の成分を
必要に応じて含有することができる。
カ粉末飼料は、上記したイカ粉末、魚介類粉末の他に、
練餌のまとまりを良くするために粘着剤(例えばα化澱
粉、小麦粉、ポリアクリル酸ナトリウム、グアガム、ア
ルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、カルボキシメチ
ルセルース、グルテン等)を含有するのがよい。粘結剤
の配合量は、使用する粘結剤の種類、粉末飼料の組成等
により適宜変わり得るが、通常、ウナギ稚魚用粉末飼料
100重量部当たり、約10〜30重量部にするのがよ
い。さらに、本発明の粉末飼料は、ウナギ稚魚用飼料に
通常用いられているアミノ酸やその塩、ビタミン類、ミ
ネラル類等の栄養成分、界面活性剤、香辛料等の成分を
必要に応じて含有することができる。
【0019】本発明のウナギ稚魚用粉末飼料は、水や油
等を加えて混練し練餌にして、ウナギ稚魚に給与するこ
とができる。その際には、例えば本発明のウナギ稚魚粉
末飼料100重量部に対して、水約120〜180重量
部および油0〜約10重量部を加えて混練するのがよ
い。混練に際しては、養鰻用撹拌練機、家庭用もちつき
器等を使用することができる。また、本発明のウナギ稚
魚用粉末飼料は、その他のウナギ稚魚用飼料に適宜の量
で配合して使用してもよい。
等を加えて混練し練餌にして、ウナギ稚魚に給与するこ
とができる。その際には、例えば本発明のウナギ稚魚粉
末飼料100重量部に対して、水約120〜180重量
部および油0〜約10重量部を加えて混練するのがよ
い。混練に際しては、養鰻用撹拌練機、家庭用もちつき
器等を使用することができる。また、本発明のウナギ稚
魚用粉末飼料は、その他のウナギ稚魚用飼料に適宜の量
で配合して使用してもよい。
【0020】実施例表1に示したシラスウナギ用粉末飼
料(粉末飼料A)を準備した。なお、表1におけるイカ
粉末は、ゲソ部分、内臓およびイカ骨質部を含まないイ
カの本体肉質部のみを乾燥して粉末状にしたイカ粉末で
あり、したがってこのイカ粉末中のイカ骨質部の含有量
は0重量%である。
料(粉末飼料A)を準備した。なお、表1におけるイカ
粉末は、ゲソ部分、内臓およびイカ骨質部を含まないイ
カの本体肉質部のみを乾燥して粉末状にしたイカ粉末で
あり、したがってこのイカ粉末中のイカ骨質部の含有量
は0重量%である。
【0021】
【表1】
【0022】別に、イカのペン(軟骨)部分のみを回収
し、これを乾燥、粉砕してイカ骨質部100%からなる
イカ骨質部粉末(イカ骨質部粉末B)を調製した。粉末
飼料Aとイカ骨質部粉末Bを、下記の表2に示した割合
で混合して、7種類のシラスウナギ用粉末飼料1〜7を
調製した。
し、これを乾燥、粉砕してイカ骨質部100%からなる
イカ骨質部粉末(イカ骨質部粉末B)を調製した。粉末
飼料Aとイカ骨質部粉末Bを、下記の表2に示した割合
で混合して、7種類のシラスウナギ用粉末飼料1〜7を
調製した。
【0023】上記シラスウナギ用粉末飼料1〜7の各5
00gに、水900mlおよび油25mlを加えて、餅
つき器[(株)エムケイ精工製;もちつきPM−541
Z]を使用して30秒間混練して練餌を作った。上記で
得られた各練餌を薄くのばして表面を観察して、表面に
存在する直径5mm以上のダマの総数を数えることによ
り、イカ骨質部含有量によるダマの発生状況を調べた。
その結果を表2に示す。
00gに、水900mlおよび油25mlを加えて、餅
つき器[(株)エムケイ精工製;もちつきPM−541
Z]を使用して30秒間混練して練餌を作った。上記で
得られた各練餌を薄くのばして表面を観察して、表面に
存在する直径5mm以上のダマの総数を数えることによ
り、イカ骨質部含有量によるダマの発生状況を調べた。
その結果を表2に示す。
【0024】
【表2】
【0025】表2の結果から、イカ骨質部の含有量が7
重量%以下である本発明のウナギ稚魚用の粉末飼料は、
水や油等を加えて混練したときに、ダマの発生が全くな
いか僅かであり、均一で良好な練餌になることがわか
る。また、表2の結果から、イカ骨質部の含有量が4重
量%以下であると一層良好な結果が得られることがわか
る。
重量%以下である本発明のウナギ稚魚用の粉末飼料は、
水や油等を加えて混練したときに、ダマの発生が全くな
いか僅かであり、均一で良好な練餌になることがわか
る。また、表2の結果から、イカ骨質部の含有量が4重
量%以下であると一層良好な結果が得られることがわか
る。
【0026】
【発明の効果】本発明のウナギ稚魚用粉末飼料は、水や
油等を加えて混練した場合に、短時間の混練操作によっ
て、ダマ等の不均一部の発生がないかまたは極めて少な
い、均一で滑らかな練餌にすることができる。その結
果、本発明のウナギ稚魚用粉末飼料から作られた練餌
は、水中に散布した際に飼料の散逸がなく、しかもウナ
ギ稚魚による摂餌性が良好であり、その成長を促進する
ことができる。
油等を加えて混練した場合に、短時間の混練操作によっ
て、ダマ等の不均一部の発生がないかまたは極めて少な
い、均一で滑らかな練餌にすることができる。その結
果、本発明のウナギ稚魚用粉末飼料から作られた練餌
は、水中に散布した際に飼料の散逸がなく、しかもウナ
ギ稚魚による摂餌性が良好であり、その成長を促進する
ことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−59152(JP,A) 特開 平3−43064(JP,A) 特開 昭63−251038(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A23K 1/18 A23K 1/10 A23L 1/333
Claims (1)
- 【請求項1】 イカ粉末に対して、その他の魚介類粉末
を混合するか、またはその他の魚介類粉末と他の飼料成
分を混合してなるウナギ稚魚用粉末飼料であって、ウナ
ギ稚魚用粉末飼料の全重量に基づいて、イカ粉末の含有
量が3〜20重量%およびその他の魚介類粉末の含有量
が50〜80重量%であり且つイカ由来骨質部の含有量
が7重量%以下であることを特徴とするウナギ稚魚用粉
末飼料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3089201A JP2941474B2 (ja) | 1991-03-29 | 1991-03-29 | ウナギ稚魚用飼料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3089201A JP2941474B2 (ja) | 1991-03-29 | 1991-03-29 | ウナギ稚魚用飼料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04304850A JPH04304850A (ja) | 1992-10-28 |
JP2941474B2 true JP2941474B2 (ja) | 1999-08-25 |
Family
ID=13964103
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3089201A Expired - Fee Related JP2941474B2 (ja) | 1991-03-29 | 1991-03-29 | ウナギ稚魚用飼料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2941474B2 (ja) |
-
1991
- 1991-03-29 JP JP3089201A patent/JP2941474B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04304850A (ja) | 1992-10-28 |
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