JP2941226B2 - 回転式粉末圧縮成型装置とその運転方法 - Google Patents

回転式粉末圧縮成型装置とその運転方法

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JP2941226B2
JP2941226B2 JP9073527A JP7352797A JP2941226B2 JP 2941226 B2 JP2941226 B2 JP 2941226B2 JP 9073527 A JP9073527 A JP 9073527A JP 7352797 A JP7352797 A JP 7352797A JP 2941226 B2 JP2941226 B2 JP 2941226B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粉末を圧縮成形し
て錠剤等の粉末圧縮成型品を製造する回転式粉末圧縮成
型装置とその運転方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば錠剤を多数連続的に製造するのに
使用されている打錠機等の回転式粉末圧縮成型装置は、
回転盤の回転に従い、この回転盤に上下動可能に取付け
られた上下の杵の先端部が夫々個別に挿入される多数の
臼の夫々に、粉末供給位置で粉末供給器により供給(充
填)される粉末を秤量してから、圧縮成型位置の上下の
圧縮ロール間に上下の杵を通過させることにより、上下
の杵の杵先間隔を狭めて、臼内に供給された粉末を圧縮
して成型し、次いで、成型された成型品のうち不良品を
スクレーパやシュート等の不良品排出手段で回転盤上か
ら取出すとともに、同様に成型品のうち良品を良品排出
手段で回転盤上から取出し、この後、前記粉末供給位置
に戻って、次の成型を繰り返すようになっている。
【0003】この回転式粉末圧縮成型装置には、上下の
圧縮ロールが一組のものもあるが、最近の多くのものは
上下の圧縮ロールが複数組設けられており、その中で
も、最終圧縮成型位置に配置された一組の上下圧縮ロー
ルを、最終圧縮成型用のいわゆる本圧ロールとし、その
前段の圧縮成型位置に配置された他の一組の上下圧縮ロ
ールを予備圧縮成型用のいわゆる予圧ロールとした二段
圧縮式のものが多くを占めている。予圧ロールの成型圧
力は本圧ロールの成型圧力よりも低い。
【0004】この種回転式粉末圧縮成形装置では、それ
が製造する成型品の品質(例えば錠剤の場合には錠重量
精度、錠硬度精度、錠剤厚み精度)を保証するために種
々の対策が講じられている。
【0005】厚み一定の成型条件下で粉末を圧縮成型す
る回転式粉末圧縮成型装置においては、例えば、特開昭
59―42200号公報に示されているように、上下の
圧縮ロール間を上下の杵が通過する際に杵に掛かる成型
圧力(打錠機では打錠圧力と称する。)を、圧縮ロール
部に組み込まれた圧力センサで検出して、経時的に変動
する最終成型圧力が目標制御圧力から外れるかどうかを
比較器で比較判断し、外れた時に粉末供給位置の重量調
節軌道の高さ位置を変更させるフイードバック制御をか
けることにより、臼内への粉末供給量(充填量)を変化
させて、成型品重量の一定化を図っている。この場合
に、圧縮成型品を所定時間ごとに自動的に所定数サンプ
リングして、その実重量を自動秤量器により測定し、測
定された実重量の平均と成型品の平均成型圧力との相関
関係を演算回路により求め、この相関関係と予め設定さ
れた目標重量とから成型基準圧力を演算して、この基準
圧力を比較器に自動的に設定している。
【0006】同様な重量制御において、その高精度化と
初期設定の入力の手間を省略するとともに初期設定に伴
い無駄に成型品が捨てられることを少なくするために、
特公平3―13960号公報の特許請求の範囲に記載の
構成を備えた回転式粉末圧縮成型装置も知られている。
【0007】これらの重量制御を可能とした構成におい
て、圧力センサは最終圧縮成型位置に配置された圧縮ロ
ール部(したがって、予圧ロールがない回転式粉末圧縮
成型装置では一組の上下本圧ロールからなる圧縮成型ロ
ール部、多段圧縮する回転式粉末圧縮成型装置では最終
段に配置された上下本圧ロールからなる圧縮成型ロール
部)に設けられている。
【0008】また、硬度の一定化を図って成型品を製造
できるようにした回転式粉末圧縮成型装置は、例えば実
公昭59―32475公報で知られている。この公報の
記載の技術は、上下の圧縮ロールのいずれか一方をばね
等で回転盤方向に付勢し、この付勢力を安定付勢機構に
より調節可能とするとともに、前記ばねで付勢された一
方の圧縮ロールの変位を検出する変位センサを設けて、
このセンサの検出に基づいて重量調節軌道を昇降させる
フィードバック制御をかけるものである。
【0009】それにより、前記付勢力を特別に著しく高
めて、この付勢力を受ける一方の圧縮ロールを実質的に
動かないように保持する場合での厚みの一定化を可能と
した成型による定寸成型と、その以外の場合における厚
みの多少の変化は許容して圧力一定で成型をすると同時
に前記フィードバック制御により成型重量を一定化する
定圧成型とを選択できるようになっている。
【0010】この技術においても、変位センサは最終圧
縮成型位置に配置された圧縮ロール部に設けられてい
る。
【0011】また、良品排出手段と不良品排出手段と
は、最終圧縮成型位置と粉末供給位置との間に配置され
ていて、最終圧縮成型時に杵一本一本に掛かる成型圧力
を検出して、それを比較器に設定された良品規格重量の
許容範囲に相当する設定圧力値と比較して、この範囲か
ら外れた成型品については不良品排出手段により回転盤
上から取出し、その他の良品の成型品は良品排出手段に
より回転盤上から取出すようになっている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】前記のように従来の回
転式粉末成型装置は、いずれも最終成型圧力の変化を圧
力値または可動し得る一方の圧縮ロールの変位量で検出
することに基づいて、臼への粉末供給量を制御して重量
を一定化するものが主流であり、例外的に実公昭59―
32475号公報で定圧成型を可能とした技術が知られ
ているに過ぎない。
【0013】ところで、前記定寸成型によれば、付勢力
を強大に高めることによって可動し得る一方の圧縮ロー
ルの変位を機械的に妨げ、上下の杵の杵先間隔を一定に
保持することで定寸成型を実現する構成であるから、粉
末の物性の影響等で臼への粉末供給量が変動すると、こ
の変動量にしたがって成型品の密度が変わるとともに、
成型圧力も変わってしまうから、硬度を一定化して製造
できないという問題がある。
【0014】しかも、前記定寸成型は上下の杵の杵先間
隔が一定であることが前提となっているが、この条件は
成型品の品質を現状以上により高精度にしようとする場
合には、正確には保証できないことが、本発明者の研究
により分かった。
【0015】詳しくは、運転を開始して一定時間経過し
た後には回転式粉末圧縮成型装置全体の温度が上昇する
ため、それに伴い杵の温度も運転開始初期に比較して前
記一定時間後には温度上昇する。それにより、上下の杵
にもその長さが延びる方向に変化が起きて、上下の杵間
の杵先間隔が狭くなるから、成型圧力が変わって硬度が
変化してしまう。また、仮に、運転を開始してから一定
以上の時間を経過しても杵の温度に変化がないとして
も、粉末原料のバッチ間やロット間に見られる微妙な物
性の変化等により成型条件が変わることもあり、こうし
た場合にも硬度が変化してしまうことがある。
【0016】また、前記特公平3―13960号公報に
よる重量制御は、成型品重量を制御するための制御目標
重量の設定値を、定期的にサンプリングされた所定量の
成型品の実測データに基づいて継続的に更新することに
より、目標とする重量制御を保証できる点で優れてい
る。この重量制御によれば、目標とする重量から成型品
の重量が外れることはないが、杵の熱膨張に伴う杵先間
隔の変化量に応じて成型圧力が変化することまでは妨げ
得ないから、成型品の硬度が変化してしまうという問題
がある。
【0017】このように従来においては成型品の硬度を
一定にして成型することができない。そのため、特に、
錠剤の場合には、その溶出性又は崩壊性を保証できな
い。すなわち、従来の回転式粉末圧縮成型装置は、それ
が製造した成型品の前記崩壊性等についての品質保証を
高めるのには適当ではなかった。
【0018】
【0019】また、前記定寸成型において成型品の硬度
を一定化するには、ばねが変形しない程度にその付勢力
を強大に高める必要があるので、その作業に手間が掛か
るとともに、幾通りもの硬度を設定することは困難であ
るという問題もある。
【0020】
【0021】また、前記両公報の記載において成型品の
重量制御を行う技術は、既述のように上下の杵先間隔が
一定に保持されるという条件を前提とした上で、特公平
3―13960号公報の第3図に示されるように成型品
の重量と成型圧力との間に一定の相関関係が成立するこ
とを利用している。
【0022】ところで、前記のように従来は重量制御を
最終圧縮成型位置で検出される成型圧力に基づいて行っ
ているので、以下の問題がある。すなわち、成型品の品
質向上のために、成型圧力の大きさに比例して変化する
成型品の硬度を精度良く安定化させたいという要請に応
じるためには、成型品に対して最終的に成型圧力が加わ
る最終圧縮成型位置において硬度制御をすれば、成型品
硬度を一定化することが可能である。
【0023】しかし、成型品の重量制御と硬度制御とを
最終圧縮成型位置に配置された圧力センサの検出圧力に
基づいて行う、言い換えれば、例えば成型品硬度が高い
ことに基づいて最終成型圧力を下げる制御をしたり、こ
の逆に成型品硬度が低いことに基づいて最終成型圧力を
上げる制御をしたりする硬度制御を行うと、これらの硬
度制御によって、上下の杵先間隔が変更されて、重量制
御の前提が変更されてしまう。
【0024】したがって、前記杵先間隔の変更により成
型品の厚みを変化させて硬度を調整できるものの、杵先
間隔を一定に保持した条件下で圧縮成型を行うという定
寸式重量制御の前提が崩れてしまうから、重量制御用の
成型圧力の基準値がそれまでの値とは異なり、錠剤等の
成型品の品質評価の上で一般的に最重要の重量精度を保
証できなくなるという問題がある。
【0025】その上、前記のような硬度制御のために回
転式粉末圧縮成型装置の運転の途中で成型圧力が変化し
た場合には、その後に成型された成型品が正しい重量制
御の下で製造されているかどうか不明であって、実際に
実重量との相関関係を調べてみるまでは分からないか
ら、その期間に製造される成型品は重量精度についての
品質保証がなく無駄にせざるを得ない。もしくは、前記
期間は運転を中断して無駄な成型品が製造されないよう
にする必要があり、稼働率が低下する。
【0026】前記のような重量制御と硬度制御との二律
背反性は、重量制御用の圧力検出部位と硬度を決定付け
る杵先間隔の調節部位が、双方とも同じ最終圧縮成型位
置であることに起因している。
【0027】したがって、本発明が解決しようとする
の課題は、成型品に対する重量制御と硬度制御とを相
互に支障なく両立できる回転式粉末圧縮成型装置運転方
法を得ることにある。
【0028】更に、回転式粉末圧縮成型装置では、重量
制御を実施する最終圧縮成型位置に引き続いて良品・不
良品の排出部が設けられているから、これらの間の距離
が短い。そのため、製造能力向上のために回転盤の回転
速度を高速化しようとするほど、排出信号の処理時間が
短くなって、前記排出部でのタイミングが取りずらくな
ってしまい、より高速の運転が妨げられ易いという問題
がある。
【0029】したがって、本発明が解決しようとする
の課題は、任意の硬度の成型品を容易に成型できると
ともに、前記任意硬度の成型品を粉末の物性や臼への粉
末供給量の変化等に拘らず製造でき、しかも、高速運転
にも適する回転式粉末圧縮成型装置を得ることにある。
【0030】また、従来の回転式粉末圧縮成型装置の多
くは、成型品重量の変化を成型圧力の変化として検出
し、それに基づいて重量制御を行うから、重量制御を精
度良く実行するためには、検出される成型圧力の分解能
が一定のレベル以上であることが必要である。ところ
が、成型品重量が100mgにも満たない成型品を製造
する場合には、成型圧力も比較的低く、それに伴って制
御しようとする重量管理幅も狭くなるので、成型圧力が
200kgfを下回るような場合は、重量の制御精度が
極端に低下する。
【0031】これは、粉末圧縮成型における検出圧力の
精度限界に起因するものであるから、成型圧力の検出感
度をいくら上げても1mgにも満たない重量変動に相当
する成型圧力を的確に検出することは困難であり、検出
された成型圧力にそれ程の信頼性を期待できない。その
ため、前記フイードバック制御は、前記のような低圧の
成型領域では不安定とならざるを得ないという問題があ
る。更に、同様な理由から杵一本一本に作用する最終成
型圧力によって制御される不良品排出部の不良品排出動
作にも信頼性が低下することは避けられない。このよう
なことから成型圧力が200kgfを下回るような成型
には、従来のものは不適当であるという問題がある。
【0032】したがって、本発明が解決しようとする
の課題は、前記第1の課題を解決しつつ、低圧成型領
域での圧縮成型であっても、それより成型圧力が高い成
型領域での圧縮成型であっても、重量制御の信頼性を確
保できる回転式粉末圧縮成型装置運転方法を得ることに
ある。
【0033】本発明が解決しようとする第4の課題は、
前記第2の課題を解決しつつ、低圧成型領域での圧縮成
型であっても、それより成型圧力が高い成型領域での圧
縮成型であっても、重量制御の信頼性を確保できる回転
式粉末圧縮成型装置を得ることにある。
【0034】本発明が解決しようとする第5の課題は、
前記第2の課題を解決するあたり、杵の熱膨張による影
響を排除して定寸式重量制御を実施でき、成型品の品質
特性をより高めることができる回転式粉末圧縮成型装置
を得ることにある。
【0035】本発明が解決しようとする第6の課題は、
前記第2の課題を解決するあたり、杵の熱膨張による影
響を排除して定圧式重量制御を実施でき、成型品の品質
特性をより高めることができる回転式粉末圧縮成型装置
を得ることにある。
【0036】本発明が解決しようとする第7の課題は、
前記第2、4、5の課題のうちのいずれかの課題を解決
するにあたり、重量制御のための成型圧力を検出する圧
力センサの分解能を向上して重量制御の信頼性をより向
上できる回転式粉末圧縮成型装置を得ることにある。
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
【課題を解決するための手段】前記第1の課題を解決す
るための請求項1および3の発明方法は、回転盤に設け
られた臼に上下動可能な杵の先端部を挿入して、これら
の杵を複数組の上下の圧縮ロール間に次々に通過させる
ことにより、前記上下の杵の杵先間隔を狭めて、前記臼
内に供給された粉末を複数回圧縮して成型するととも
に、軌道昇降機構により昇降される重量調節軌道で前記
臼内への粉末供給量を調節するようにした回転式粉末圧
縮成型装置運転方法を前提とする。
【0042】そして、請求項1の発明方法は、最終圧縮
成型位置より前側の圧縮成型位置での成型時に発生する
第1成型圧力を検出し、この第1成型圧力に基づいて前
記重量調節軌道の昇降を制御し、この後、前記最終圧縮
成型位置での成型時に発生する第2成型圧力を検出し、
この第2成型圧力が硬度制御用の目標制御圧力より外れ
た時に、前記最終圧縮成型位置に配置された上下の前記
圧縮ロール間を前記上下の杵が通過する際における前記
杵先間隔を変更することを特徴とするものである。
【0043】この請求項1の発明方法においては、最終
圧縮成型位置より前側の圧縮成型位置で検出される第1
成型圧力に基づいて重量調節軌道を昇降させて、臼内へ
の粉末供給量、言い換えれば、成型品の重量を一定とな
るように制御する。この後、最終圧縮成位置から検出さ
れる第2成型圧力に基づいて前記最終圧縮成型位置での
上下の杵先間隔を変更して、最終圧縮成型位置での第2
成型圧力を一定に維持する。それにより、成型品の硬度
を一定化する。すなわち、成型品に対する重量制御と硬
度制御とを互いに独立した制御系により実行して、これ
ら両制御が干渉して互いに悪影響を与えないようにでき
る。
【0044】また、請求項3の発明方法は、最終圧縮成
型位置より前側の圧縮成型位置での成型時に発生する、
この前側の圧縮成型位置に配置された前記上下の第1圧
縮ロールの一方の変位を検出し、検出された前記一方の
第1圧縮ロールの変位量に基づいて前記重量調節軌道の
昇降を制御し、この後、前記最終圧縮成型位置での成型
時に発生する第2成型圧力を検出し、この第2成型圧力
が硬度制御用の目標制御圧力より外れた時に、前記最終
圧縮成型位置に配置された前記上下の第2圧縮ロール間
を前記上下の杵が通過する際における前記杵先間隔を変
更させることを特徴とするものである。
【0045】この請求項3の発明方法においては、最終
圧縮成型位置より前側の圧縮成型位置に配置された上下
の第1圧縮ロールの一方が、前記前側の圧縮成型位置で
発生する成型圧力に応じて変位されることにより、前記
前側の圧縮成型位置で検出される前記一方の圧縮ロール
の変位に基づいて重量調節軌道を昇降させて、臼内への
粉末供給量、言い換えれば、成型品の重量を一定となる
ように制御する。この後、最終圧縮成位置から検出され
る第2成型圧力に基づいて前記最終圧縮成位置での上下
の杵先間隔を変更して、最終圧縮成型位置での第2成型
圧力を一定に維持する。それにより、成型品の硬度を一
定化する。すなわち、成型品に対する重量制御と硬度制
御とを互いに独立した制御系により実行して、これら両
制御が干渉して互いに悪影響を与えないようにできる。
【0046】請求項2又は4の発明装置は、回転盤に設
けられた臼に上下動可能な杵の先端部を挿入して、これ
らの杵を上下の圧縮ロール間に通過させることにより、
前記上下の杵の杵先間隔を狭めて、前記臼内に供給され
た粉末を複数回圧縮して成型するとともに、軌道昇降機
構により昇降される重量調節軌道で前記臼内への粉末供
給量を調節し、かつ、成型された成型品のうち良品を前
記回転盤上から取出す良品排出手段、および不良品を前
記回転盤上から取出す不良品排出手段を有した回転式粉
末圧縮成型装置を前提とする。
【0047】そして、前記第2の課題を解決するために
請求項2の発明装置は、前記成型品の重量を一定化する
定寸式重量制御手段と、前記成型品の硬さを一定化する
硬度制御手段とを具備し、前記定寸式重量制御手段が、
最終圧縮成型位置より前側の圧縮成型位置に配置された
前記上下の第1圧縮ロールのいずれか一方から第1成型
圧力を検出する第1圧力センサと、検出された前記第1
成型圧力を重量制御用の第1目標制御圧力と比較して前
記第1成型圧力が前記第1目標制御圧力より外れた時
に、前記軌道昇降機構を動作させる第1重量制御部とを
有してなり、前記硬度制御手段が、前記最終圧縮成型位
置に配置された前記上下の第2圧縮ロールのいずれか一
方を昇降させるロール昇降機構と、前記上下の第2圧縮
ロールのいずれか一方から第2成型圧力を検出する第2
圧力センサと、検出された前記第2成型圧力を硬度制御
用の第2目標制御圧力と比較して前記第2成型圧力が前
記第2目標制御圧力より外れた時に、前記ロール昇降機
構を動作させて前記杵先間隔を変更させる硬度制御部と
を有してなり、前記第1成形圧力に基づいて前記両排出
手段のうちの一方の動作を制御することを特徴とするも
のである。
【0048】この請求項2の発明装置においては、定寸
式重量制御手段と硬度制御手段とによって、前記請求項
の発明方法を実施できるので、成型品に対する重量制
御と硬度制御とを、互いに独立した制御系である定寸式
重量制御手段と硬度制御手段とにより個別に実行するの
で、両制御が干渉して互いに悪影響を与えることがな
い。それだけではなく、硬度制御部に硬度制御用の第2
目標制御圧力を設定することにより、この目標制御圧力
で指定された任意の硬度の成型品を成型できるととも
に、前記設定を容易にでき、そして、こうした設定にし
たがって前記請求項1の発明方法を実施するので、成型
品の前記任意硬度を粉末の物性や臼への粉末供給量の変
化等に拘らずに一定にできる。しかも、良品・不良品の
排出手段が配置された排出部と重量制御のために検出圧
力を得る圧縮成型位置との間には、最終圧縮成型位置の
上下圧縮ロールが配置される構成であるから、第1成形
圧力に基づいて前記両排出手段のうちの一方の動作を制
御して、回転盤上から成型品を取出す排出位置と重量制
御のための第1成型圧力を得る圧縮成型位置との間の距
離を長くできる。それにより、回転盤を高速回転させて
も回転盤上からの成型品の排出のタイミングを取り易く
できる。
【0049】また、前記第2の課題を解決するために
求項4の発明装置は、最終圧縮成型位置より前側の圧縮
成型位置に配置された前記上下の第1圧縮ロールのいず
れか一方を変位可能に設けるとともに、前記成型品の重
量を一定化する定圧式重量制御手段と、前記成型品の硬
さを一定化する硬度制御手段とを具備し、前記定圧式重
量制御手段が、前記変位可能な一方の第1圧縮ロールを
回転盤方向に付勢する付勢手段と、前記変位可能な一方
の第1圧縮ロールの変位量を検出する変位センサと、こ
の変位センサで検出された前記変位量を重量制御用の目
標制御変位量と比較して前記変位量が前記目標制御変位
量より外れた時に、前記軌道昇降機構を動作させる第2
重量制御部とを有してなり、前記硬度制御手段が、前記
最終圧縮成型位置に配置された前記上下の第2圧縮ロー
ルのいずれか一方を昇降させるロール昇降機構と、前記
上下の第2圧縮ロールのいずれか一方から成型圧力を検
出する圧力センサと、検出された成型圧力を硬度制御用
の目標制御圧力と比較して前記成型圧力が前記目標制御
圧力より外れた時に、前記ロール昇降機構を動作させて
前記杵先間隔を変更させる硬度制御部とを有してなり、
前記変位量に基づいて前記両排出手段のうちの一方の動
作を制御することを特徴とするものである。
【0050】この請求項4の発明装置においては、定圧
式重量制御手段と硬度制御手段とによって、前記請求項
の発明方法を実施できるので、成型品に対する重量制
御と硬度制御とを、互いに独立した制御系である定圧式
重量制御手段と硬度制御手段とにより個別に実行するの
で、両制御が干渉して互いに悪影響を与えることがな
い。それだけではなく、硬度制御部に硬度制御用の目標
制御圧力を設定することにより、この目標制御圧力で指
定された任意の硬度の成型品を成型できるとともに、前
記設定を容易にでき、そして、こうした設定にしたがっ
て前記請求項4の発明方法を実施するので、成型品の前
記任意硬度を粉末の物性や臼への粉末供給量の変化等に
拘らずに一定にできる。しかも、良品・不良品の排出手
段が配置された排出位置と重量制御のために検出圧力を
得る圧縮成型位置との間には、最終圧縮成型位置の上下
圧縮ロールが配置される構成であるから、前記変位量に
基づいて前記両排出手段のうちの一方の動作を制御し
て、回転盤上から成型品を取出す排出位置と重量制御の
ための第1成型圧力を得る圧縮成型位置との間の距離を
長くできる。それにより、回転盤を高速回転させても回
転盤上からの成型品の排出のタイミングを取り易くでき
る。
【0051】また、前記第2の課題を解決するための
求項5の発明方法は、回転盤に設けられた臼に上下動可
能な杵の先端部を挿入して、これらの杵を複数組の上下
の圧縮ロール間に次々に通過させることにより、前記上
下の杵の杵先間隔を狭めて、前記臼内に供給された粉末
を複数回圧縮して成型するとともに、軌道昇降機構によ
り昇降される重量調節軌道で前記臼内への粉末供給量を
調節するようにした回転式粉末圧縮成型運転方法を前提
とする。
【0052】そして、この発明方法は、最終圧縮成型位
置より前側の圧縮成型位置での成型時に、前記前側圧縮
成型位置に配置された前記上下の第1圧縮ロールの一方
の変位を検出し、検出された前記一方の第1圧縮ロール
の変位量に基づいて前記重量調節軌道の昇降を制御し、
この後、前記最終圧縮成型位置での成型時に発生する第
2成型圧力を検出し、この第2成型圧力が硬度制御用の
目標制御圧力より外れた時に、前記最終圧縮成型位置に
配置された前記上下の第2圧縮ロール間を前記上下の杵
が通過する際における前記杵先間隔を変更させることを
特徴とするものである。
【0053】この請求項5の発明方法においては、最終
圧縮成型位置より前側の圧縮成型位置から検出される第
1成型圧力に基づいて重量調節軌道を昇降させて、臼内
への粉末供給量、言い換えれば、成型品の重量が一定と
なるように定寸式重量制御をする。或いは、前記前側の
圧縮成型位置に配置された上下の第1圧縮ロールの一方
が、前記前側の圧縮成型位置で発生する成型圧力に応じ
て変位されることにより、前記前側の圧縮成型位置で検
出される前記一方の第1圧縮ロールの変位に基づいて重
量調節軌道を昇降させて、臼内への粉末供給量、言い換
えれば、成型品の重量が一定となるように定圧式重量制
御をする。この後、最終圧縮成位置から検出される第2
成型圧力に基づいて前記最終圧縮成位置の上下の杵先間
隔を変更して、最終圧縮成型位置での第2成型圧力を一
定に維持し、それにより、成型品の硬度を一定化する。
すなわち、成型品に対する重量制御と硬度制御とを、互
いに独立した制御系により実行するので、両制御が干渉
して互いに悪影響を与えることがない。
【0054】しかも、前記定圧式重量制御は成型品重量
が小さい場合に選択され、定寸式重量制御は成型品重量
が大きい場合に選択される。ところで、成型品重量が小
さい場合でも、最終圧縮成型位置より前側の圧縮成形位
置では、粉末が未圧縮か、圧縮されていてもその程度が
低いから、この位置での成型圧力が小さくとも、その成
型に伴い上下動可能な杵に大きな変位を得ることがで
き、この変位にしたがって実施される定圧式重量制御に
よる重量制御の信頼性を確保できる。また、成型品重量
が大である場合には、検出される成型圧力も大きいか
ら、その分解能を一定レベル以上に確保でき、検出され
た成型圧力にしたがって実施される定寸式重量制御によ
る重量制御の信頼性を確保できる。そして、これらの選
択は、前記定寸式重量制御における検出成型圧力の精度
限界もしくはそれより多少大きい成型圧力を選択基準と
すればよい。
【0055】また、前記第4の課題を解決するための
求項6の発明装置は、回転盤に設けられた臼に上下動可
能な杵の先端部を挿入して、これらの杵を上下の圧縮ロ
ール間に通過させることにより、前記上下の杵の杵先間
隔を狭めて、前記臼内に供給された粉末を複数回圧縮し
て成型するとともに、軌道昇降機構により昇降される重
量調節軌道で前記臼内への粉末供給量を調節し、かつ、
成型された成型品のうち良品を前記回転盤上から取出す
良品排出手段、および不良品を前記回転盤上から取出す
不良品排出手段を有した回転式粉末圧縮成型装置を前提
とする。
【0056】そして、この請求項6の発明装置は、最終
圧縮成型位置より前側の圧縮成型位置に配置された前記
上下の第1圧縮ロールのいずれか一方を変位可能に設け
るとともに、前記成型品の重量を一定化する定寸式重量
制御手段と、前記成型品の重量を一定化する定圧式重量
制御手段と、前記成型品の硬さを一定化する硬度制御手
段と、前記両重量制御手段のいずれか一方を選択させる
切換え手段と、を具備し、前記定寸式重量制御手段が、
前記最終圧縮成型位置より前側の圧縮成型位置に配置さ
れた前記上下の第1圧縮ロールのいずれか一方から第1
成型圧力を検出する第1圧力センサと、検出された前記
第1成型圧力を重量制御用の第1目標制御圧力と比較し
て前記第1成型圧力が前記第1目標制御圧力より外れた
時に、前記軌道昇降機構を動作させる第1重量制御部と
を有してなり、前記定圧式重量制御手段が、前記変位可
能な前記一方の第1圧縮ロールを回転盤方向に付勢する
付勢手段と、前記変位可能な一方の第1圧縮ロールの変
位量を検出する変位センサと、検出された前記変位量を
重量制御用の目標制御変位量と比較して前記変位量が前
記目標制御変位量より外れた時に、前記軌道昇降機構を
動作させる第2重量制御部とを有する第2重量制御手段
とを有してなり、前記硬度制御手段が、前記最終圧縮成
型位置に配置された前記上下の第2圧縮ロールのいずれ
か一方を昇降させるロール昇降機構と、前記上下の第2
圧縮ロールのいずれか一方から成型圧力を検出する第2
圧力センサと、検出された前記第2成型圧力を硬度制御
用の第2目標制御圧力と比較して、前記第2成型圧力が
前記第2目標制御圧力より外れた時に、前記ロール昇降
機構を動作させて前記杵先間隔を変更させる硬度制御部
とを有してなり、前記切換え手段が、予め定めた識値成
型圧力以上の成型条件の時に前記定寸式制御手段を選択
させ、前記識値成型圧力以下の成型条件の時に前記定圧
式制御手段を選択させるものであり、前記第1成形圧力
又は前記変位量に基づいて前記両排出手段のうちの一方
の動作を制御することを特徴としている。
【0057】この請求項6の発明装置においては、切換
え手段が予め定めた識値成型圧力を境に低圧式制御手段
か定寸式制御手段かのいずれか一方を選択して、重量制
御を行わせる。したがって、定寸式重量制御手段を選択
した場合には、この手段と硬度制御手段とによって、前
請求項1の発明方法を実施でき、また、定圧式重量制
御手段を選択した場合には、この手段と硬度制御手段と
によって、前記請求項3の発明方法を実施できる。そし
て、硬度制御部に目標制御圧力を設定することにより、
その目標圧力で指定された任意の硬度の成型品を成型で
きるとともに、前記設定を容易に行うことができ、さら
に、こうした設定にしたがって前記請求項1又は3の発
明方法を実施するので、成型品の前記任意硬度を粉末の
物性や臼への粉末供給量の変化等に拘らずに一定にでき
るものである。しかも、良品・不良品の排出手段が配置
された排出位置と重量制御のための成型圧力を検出する
圧縮成型位置との間に、最終圧縮成型位置の上下圧縮ロ
ールが配置される構成であるから、前記第1成形圧力又
は前記変位量に基づいて前記両排出手段のうちの一方の
動作を制御して、回転盤上から成形品を取出す排出位置
と重量制御のための成型圧力を検出する圧縮成型位置と
の間の距離を長くできる。それにより、回転盤を高速回
転させても排出部でのタイミングを取り易くできる。ま
た、臼への粉末供給量が少量であることなどにより成型
圧力が比較的低圧の場合には、前記定圧式重量制御手段
が働いて重量制御を行うから、昇降可能な一方の第1圧
縮ロールが前記前側の圧縮成型位置での粉末の圧縮動作
に伴い比較的大きく変位される。そのため、このような
変位量に応じた分解能を得て重量制御を行うので、成型
圧力が比較的低圧であっても適正な重量制御を実現でき
る。
【0058】前記第5の課題を解決するために、請求項
2又は6に従属する請求項7の発明装置は、前記圧縮成
型された成型品を所定時間ごとに自動サンプリングする
サンプリング手段と、サンプリングされた成型品の中か
ら所定数の成型品の実重量を自動測定する自動秤量器
と、測定された前記実重量と前記第1成型圧力との相関
関係を求め、前記第1重量制御部に設定される第1目標
制御圧力の設定値を、前記第1目標制御圧力と前記相関
関係とから求めて、この設定値を前記第1重量制御部に
自動的に設定する第1設定値更新部を設けたことを特徴
とするものである。
【0059】この請求項7の発明装置は、請求項2又は
の発明に従属するので、前記第2又は第4の課題を解
決できることに加えて、次の作用がある。すなわち、サ
ンプリング手段と、自動秤量器と、第1重量設定値更新
部とは、定寸式重量制御を行う第1重量制御部に設定さ
れた設定値が変化することがあっても、実際の測定実重
量を基準に前記設定値を設定し直して、定寸式重量制御
を行う定寸重量制御手段用の補正手段を形成している。
そのため、杵の温度変化により杵先間隔が変化するに伴
って成型圧力が変化しても、成型品重量が目標とする基
準重量から外れることがないように定寸式重量制御を実
施できる。つまり、杵の熱膨張による影響を排除して、
成型品重量を高精度に一定化しつつ厚みを一定化でき、
成型品の品質特性をより高めることができる。しかも、
この場合に、前記補正手段による補正が硬度制御に影響
することがない。
【0060】前記第6の課題を解決するために、請求項
4又は6に従属する請求項8の発明装置は、前記圧縮成
型された成型品を所定時間ごとに自動サンプリングする
サンプリング手段と、サンプリングされた成型品の中か
ら所定数の成型品の実重量を自動測定する自動秤量器
と、測定された前記実重量と前記第1圧縮ロールの変位
量との相関関係を求め、前記第2重量制御部に設定され
る第1目標制御変位量の設定値を、前記第1目標制御変
位量と前記相関関係とから求めて、この設定値を前記第
2重量制御部に自動的に設定する第2設定値更新部を設
けたことを特徴とするものものである。
【0061】この請求項8の発明装置は、請求項4又は
の発明に従属するので、前記第2又は第4の課題を解
決できることに加えて、次の作用がある。すなわち、サ
ンプリング手段と、自動秤量器と、第2重量設定値更新
部とは、定圧式重量制御を行う第2重量制御部に設定さ
れた設定値が変化することがあっても、実際の測定実重
量を基準に前記設定値を設定し直して、定圧式重量制御
を行う定圧式重量制御手段用の補正手段を形成してい
る。そのため、杵の温度変化により杵先間隔が変化する
に伴って成型圧力が変化しても、成型品重量が目標とす
る基準重量から外れることがないように定圧式重量制御
を実施できる。つまり、杵の熱膨張による影響を排除し
て、成型品重量を高精度に一定化しつつ厚みを一定化で
き、成型品の品質特性をより高めることができる。しか
も、この場合に、前記補正手段による補正が定圧式硬度
制御に影響することがない。
【0062】また、前記第7の課題を解決するために、
前記請求項2、4、6、7のいずれかの発明に従属する
請求項9の発明装置は、前記最終圧縮成型位置より前側
の圧縮成型位置に配置された前記上下の第1圧縮ロール
が予圧ロールであるとともに、前記最終圧縮成型位置に
配置された前記上下の第2圧縮ロールが前記予圧ロール
よりも大きい成型圧力を前記成型品に与える本圧ロール
であることを特徴とするものである。
【0063】この請求項9の発明においては、予圧ロー
ルが配置された圧縮成型位置から検出した成型圧力に基
づいて重量制御を行い、かつ、これよりも後段位置であ
って本圧ロールが配置された最終圧縮成型位置から検出
した成型圧力に基づいて硬度制御を行う。そして、予圧
位置での成型は本圧位置での成型に比較して圧力や変位
に大きな変化量を得ることができるから、重量制御のた
めの成型圧力を検出する圧力センサの分解能が向上され
て重量制御の信頼性をより向上できるなお、前記請求項
1〜8の発明方法および装置において、最終圧縮成型位
置での圧縮成型に使用する上下の圧縮ロールは、いわゆ
る本圧ロールに限らず、前記硬度制御を行わせることの
みを目的とした硬度制御用圧縮ロール、または、成型品
のスプリングバックを小さくするために、前記前側の圧
縮成型位置に使用される上下の圧縮ロールに作用する第
1成型圧力と同じかそれより低い或いは高い第2成型圧
力を作用させる整形用圧縮ロール、或いはただ単に最終
の成型圧力を検出し表示させるための圧力表示用圧縮ロ
ールであってもよい。また、同様に、前記前側の圧縮成
型位置に配置される上下の圧縮ロールは、いわゆる予圧
ロールに限らず、単に重量制御を行わせることのみを目
的とした重量制御用圧縮ロールでもよい。
【0064】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図6を参照して本発
明の第1の実施の形態を説明する。
【0065】図1に示されるように回転式粉末圧縮成型
装置としての回転式打錠装置は、回転式粉末圧縮成型機
としての回転式打錠機1と、自動秤量器2と、外郭を図
示しない制御盤とを備えている。制御盤には、硬度制御
手段3、定寸式重量制御手段4、定圧式重量制御手段
5、切換え手段6、定寸式重量制御手段用の第1設定値
更新部としての補正手段7、および定圧式重量制御手段
用の第2設定値更新部としての補正手段8等が収容さ
れ、これら各手段3〜8の夫々には前記制御盤の正面パ
ネル側での操作により適当な設定値を設定し得るように
なっている。
【0066】回転式打錠装置は円形の回転盤11を備
え、この回転盤11の周部には複数の臼12が周方向に
一定間隔で並んで取付けられている。なお、臼11は一
列ではなく複数列設けられる場合もある。各臼12の上
面と回転盤11の上面とは面一につらなっている。回転
式打錠装置はその粉末供給位置に配置される粉末供給器
13を備えている。この供給器13の下面開口は回転盤
11の上面に接しており、この下面開口に臨んで臼12
が粉末供給器13を通過することにより、粉末が臼12
の臼孔内に供給されるようになっている。粉末供給器1
3の内部には、臼12内へ供給される粉末の密度を均一
にするために回転攪拌部材が必要により設けられる。
【0067】回転式打錠装置は各臼12の夫々に個別に
対応する上下の杵14、15を備えている。これら各杵
14、15は夫々上下動可能に設けられており、下杵1
5の先端部(上端部)は臼12の臼孔内に常に摺動可能
に挿入されて臼孔の底をなしている。上杵14は臼孔に
対して上方から挿脱されるようになっている。これら上
下の杵14、15は、回転式打錠装置が備える図示しな
い(次に説明する重量調節軌道を除く)各種の案内軌道
等を摺動して、圧縮成型サイクルに必要な軸線方向の動
きを得るようになっている。
【0068】下杵15の下端が摺動する重量調節軌道1
6は、前記粉末供給位置において回転盤11の下方に配
置されている。この軌道16は、軌道昇降機構17に支
持されていて、この機構17の動作により上下動され
る。軌道昇降機構17は、例えばサーボモータ等からな
る昇降駆動モータ18と、重量調節軌道16を上端部に
支持して図示しないガイドに沿って昇降される昇降軸1
9と、内周歯車部を有するとともこの歯車部を昇降軸1
9の下部に形成したねじ部に噛み合わせて設けた歯車2
0と、この歯車20の外周歯車部に噛み合わされて昇降
駆動モータ18により回転される駆動歯車21とを有し
て形成されている。
【0069】前記図示しない各種の案内軌道の中には重
量調節軌道16の直前に配置される低下軌道が含まれて
いる。この低下軌道にしたがう下杵15の下降時に、粉
末供給器13内の粉末が臼孔内に吸い込まれて充填(供
給)され、その直後に下杵15が重量調節軌道17の傾
斜面を摺動して上がることによって、余剰粉末が粉末供
給器13内に吐出され、次いで下杵15が重量調節軌道
17の水平面を摺動しつつ粉末供給器13の後壁13a
の下端で臼12の上面が摺りきられることにより、臼1
2への供給粉末量が秤量される。したがって、軌道昇降
機構17を介して重量調節軌道16の高さ位置を変更す
ることにより、臼12内への粉末供給量を変更し、言い
換えれば、製造しようとする成型品の重量を変更できる
ようになっている。
【0070】回転式打錠装置の第1圧縮成型位置には、
回転盤11の上方および下方に夫々位置して第1圧縮ロ
ールとしての上下の予圧ロール25、26が配置されて
いる。更に、第1圧縮成形位置よりも回転盤11の回転
方向前側にずれた第2圧縮成型位置には、回転盤11の
上方および下方に夫々位置して第2圧縮ロールとしての
上下の本圧ロール27、28が配置されている。
【0071】予圧ロール25、26は、これらの間を通
過する上下の杵14、15を互いに杵先部が近づくよう
に軸線方向に移動させ、こうして杵先間隔を狭められる
上下の杵14、15によって臼12内の粉末を予備的に
圧縮成型するために設けられている。同様に、本圧ロー
ル27、28は、これらの間を通過する上下の杵14、
15を互いに杵先部が近づくように軸線方向に移動さ
せ、こうして杵先間隔を狭められる上下の杵14、15
によって臼12内の粉末を最終的に圧縮成型するために
設けられている。そして、前記予備圧縮力は最終圧縮力
よりも小さく設定される。
【0072】回転式打錠装置の最終圧縮成型位置である
前記第2圧縮成型位置と前記粉末供給位置との間に設定
される排出位置には、回転盤11上から成型品である錠
剤を取出す排出部として、不良品排出手段29と良品排
出手段30とが夫々設けられている。
【0073】不良品排出手段29は、回転盤11の上面
に軽微に摺接する上部室31aから回転盤11の径方向
外側に斜め下方に延びるシュート部を有するシュート3
1と、前記上部室に内蔵されてシュート31方向に圧縮
空気を吹き出し得る噴気ノズル32と、このノズル32
に連通されるとともに中間部に電磁弁33を有した通気
管34とを備えて形成されている。
【0074】シュート31の上部室31aの下面は開口
されているとともに、この上部室31aは臼12の回転
軌跡と交差して回転盤11の径方向に延びるように配置
されている。上部室31aの相対向する側壁にはその下
端から切り欠いて形成されて錠剤を通過させる通過口3
5(一方のみ図示する。)が夫々設けられている。電磁
弁33は常時は閉じ状態を保持し、後述の重量異常又は
硬度異常の検出に基づいて入力される開弁信号に従い所
定の短い時間だけ開弁動作されるようになっている。そ
して、噴気ノズル32に一端が接続された通気管34の
他端は図示しない圧縮空気源に接続されている。
【0075】したがって、この不良品排出手段29に対
し良品に係る錠剤は、シュート31の上部室31aに邪
魔されることなく、その通過口35を通過できるととも
に、この時に不良品排出手段29は錠剤の取出し動作を
することがない。そして、後述の重量異常又は硬度異常
の検出に基づいて不良品排出手段29は、その上部室3
1aに不良品に係る錠剤が丁度移動してきたときに、そ
れとタイミングを合わせて電磁弁33を開き噴気ノズル
32から回転盤11の径方向外側方向に圧縮空気を噴出
させる。それによる空気圧によって、回転盤11上に下
杵15で押し出されている不良品に係る錠剤を下杵15
から剥離すると同時に、前記シュート31方向に吹き飛
ばして、この不良品を回転盤11上から排出することが
できる。
【0076】前記良品排出手段30は、不良品排出手段
29に連結して粉末供給器13側に隣接配置された移動
不能なスクレーパ等からなる。スクレーパ30は臼12
の回転軌跡と斜めに交差して設けれられて、それによ
り、良品に係る錠剤を回転盤11上から取出すようにな
っている。
【0077】なお、本発明において不良品排出手段29
には、前記のような空気圧を利用するものに代えて、ソ
レノイド等の動作源により回転盤11上に押し出された
錠剤を排出する第1位置と、この排出を行わない第2位
置(回転盤11の上方に離れた位置、もしくは臼12の
回転軌跡から外れた位置等)とにわたって高速で動く可
動式スクレーパを採用してもよい。また、はじめに良品
を取出し、次に不良品を排出するように両排出手段2
9、30の位置を変えて排出部を構成しても良い。
【0078】良品排出手段30には、この手段30によ
り取出される良品に係る錠剤の中から錠剤を所定時間毎
に自動的にサンプリングするサンプリング手段36が取
付けられている。この手段36は、良品排出手段30が
有するシュート部30aから分岐されたサンプリングシ
ュート37と、このシュート37の入り口を閉じて通常
は良品に係る錠剤を前記シュート部30aの下端出口に
向かわせるサンプリングシャッタ38と、このシャッタ
38を所定時間毎に開閉動作させるロータリーソレノイ
ド等のサンプリング駆動部39とを備えている。この駆
動部39によりサンプリングシャッタ38がサンプリン
グシュート37の入り口を開いた時に、サンプリングシ
ャッタ38は前記シュート部30aの途中部分を仕切っ
て、良品に係る錠剤をサンプリングシュート37に導入
するようになっている。
【0079】このサンプリング手段36の下側には前記
自動秤量器2が配置されている。この秤量器2には、天
秤機構に変位−電気変換器を組み合わせてなるいわゆる
電子式の秤が使用され、その計量皿2aはサンプリング
シュート37の真下に対向して位置されている。自動秤
量器2は、その計量皿2aに供給された錠剤の中から所
定数の錠剤を取出して、それらの重量を個々に或いは一
括して測定するものであり、その測定結果をA/D変換
して出力するようになっている。
【0080】前記硬度制御手段3は、第2圧縮成型位置
である前記最終圧縮成型位置に配置されたロール昇降機
構41、および第2圧力センサ42と、前記図示されな
い制御盤に内蔵された硬度制御部43とを備えている。
【0081】ロール昇降機構41は、最終圧縮成型位置
に配置された上下の本圧ロール27、28の内のいずれ
か一方のロール、例えば第1の実施の形態では下側の本
圧ロール28を昇降させるように、このロール28の下
方に配置されている。この昇降機構41は、例えばサー
ボモータ等からなる昇降駆動モータ44と、図示しない
ガイドに沿って昇降される昇降軸45と、内周歯車部を
有するとともこの歯車部を昇降軸45の下部に形成した
ねじ部に噛み合わせて設けた歯車46と、この歯車46
の外周歯車部に噛み合わされて昇降駆動モータ44によ
り回転される駆動歯車47とを有して形成されている。
【0082】第2圧力センサ42には、最終成型圧縮時
に下側の杵15に加わる第2成型圧力を検出して、それ
を電気量に変換するロードセル等の圧力―電気量変換器
が使用される。第2圧力センサ42は昇降軸45の上端
に設定されているとともに、このセンサ42の受圧端4
2aは上下動可能な下側の本圧ロール28の支持体28
aの下面に接している。言い換えれば、第2圧力センサ
42は本圧ロール28とロール昇降機構41との間に挟
設されているとともに、このセンサ42を介してロール
昇降機構41が本圧ロール28を上下方向に移動させる
ことができるようになっている。
【0083】図2に示されるように硬度制御部43は、
第2圧力センサ42から入力される第2成型圧力に比例
した電気量(電圧)を増幅する増幅器48と、この増幅
された電気量が入力される硬度設定器49とを備えてい
る。
【0084】硬度設定器49にはいわゆる比較器が使用
され、これは、予め設定された硬度の許容範囲内に前記
第2成型圧力があるかどうかを判断して、設定限界の上
限又は下限を外れる場合には、それに応じた硬度制御信
号を昇降駆動モータ44の図示しない駆動回路に与える
ようになっている。言い換えれば、硬度制御部43は、
その硬度設定器49に設定された硬度基準値、つまり、
硬度制御用の第2目標制御圧力と、第2圧力センサ42
で検出された第2成型圧力とを比較して、硬度制御信号
を必要に応じてロール昇降機構41に出力するものであ
る。そして、硬度設定器49に比較の基準として設定さ
れる第2目標制御圧力は、製造しようとする錠剤に要求
される錠硬度にしたがって図示しない制御盤の操作パネ
ルでの人為的な入力操作により設定されるようになって
いる。
【0085】前記定圧式重量制御手段4は最終圧縮成型
位置より前側の第1圧縮成型位置に配置されたロール昇
降機構51、および第1圧力センサ52と、前記図示さ
れない制御盤に内蔵された第1重量制御部53とを備え
ている。
【0086】ロール昇降機構51は、第1圧縮成型位置
に配置された上下の予圧ロール25、26の内のいずれ
か一方のロール、例えば第1の実施の形態では下側の予
圧ロール26を昇降させるように、このロール26の下
方に配置されている。この昇降機構51は、例えばサー
ボモータ等からなる昇降駆動モータ54と、図示しない
ガイドに沿って昇降される昇降軸55と、内周歯車部を
有するとともこの歯車部を昇降軸55の下部に形成した
ねじ部に噛み合わせて設けた歯車56と、この歯車56
の外周歯車部に噛み合わされて昇降駆動モータ54によ
り回転される駆動歯車57とを有して形成されている。
【0087】第1圧力センサ52には、予備圧縮時に下
側の杵15に加わる第1成型圧力を検出して、それを電
気量に変換するロードセル等の圧力―電気量変換器が使
用される。第1圧力センサ52は昇降軸55の上端に設
定されているとともに、このセンサ52の受圧端52a
は上下動可能な下側の予圧ロール26の支持体26aの
下面に接している。言い換えれば、第1圧力センサ52
は予圧ロール26とロール昇降機構51との間に挟設さ
れているとともに、このセンサ52を介してロール昇降
機構51が予圧ロール26を上下方向に移動させること
ができるようになっている。
【0088】図3に示されるように第1重量制御部53
は、第1圧力センサ52から入力される第1成型圧力に
比例した電気量(電圧)を増幅する増幅器58と、この
増幅された電気量が入力されるピーク値ホールド回路5
9と、比較器60と、増幅器58で増幅された前記電気
量が入力される積分回路61と、第1重量設定器62と
を備えている。
【0089】増幅器58で増幅された第1成型圧力が入
力されるピーク値ホールド回路59は、第1圧縮成型位
置で予圧成型がされるたびに、検出される第1成型圧力
のピーク値、及び予圧ロール25の変位量のピーク値を
検出し、それを比較器60に供給する。この比較器60
には操作盤により良品・不良品判別用の基準圧力の上限
又は下限の値が予め設定されている。比較器60は入力
されたピーク値が前記基準圧力の値を外れる場合に不良
品排出のための前記開弁信号を出力する。それに基づい
て前記不良品排出手段29の電磁弁33は、不良品排出
位置に当該不良品が位置されるタイミングで開弁される
ようになっている。
【0090】なお、本打錠装置は、前記開弁信号が一定
数連続して発生する場合や、第1成型圧力が異常に大き
く前記基準圧力から外れている場合、或いは定寸式重量
制御手段4によるフィードバック制御が片側(錠重量を
増加または減少させる方向)のみに実行されるような場
合には、これらの現象の夫々に対応して比較器60に接
続して設けた図示しない異常検出部での異常検出にした
がって本打錠装置の運転を停止するようになっている。
【0091】更に、増幅器58で増幅された第1成型圧
力は積分回路61を介して第1重量設定器62に供給さ
れる。第1重量設定器62には後述のようにして重量制
御用の基準値となる第1目標制御圧力が自動的に設定さ
れる。この設定器62は、それに設定された第1目標制
御圧力の上限および下限の範囲内に第1成型圧力の値が
あるかどうかを比較判定して、第1目標制御圧力の限界
を外れる場合には、その外れの程度に応じた重量制御信
号を前記ロール昇降機構17の昇降駆動モータ18に図
示しないモータ駆動回路を介して与えるようになってい
る。
【0092】この第1重量設定器62での処理は、第1
成型圧力個々について行うものではなく、第1重量設定
器62が有する演算回路において複数の第1成型圧力の
平均値を取る演算処理をした後、その平均成型圧力との
比較によって実施される。なお、後に詳しく説明する補
正手段7を省略して実施する場合には、第1重量設定器
62に対する第1目標制御圧力の設定は、製造しようと
する錠剤に要求される錠重量にしたがって図示しない制
御盤の操作パネルでの人為的な入力操作により設定すれ
ばよい。
【0093】前記定圧式重量制御手段5は最終圧縮成型
位置より前側の第1圧縮成型位置に配置された付勢手段
65と、変位センサ66と、前記図示されない制御盤に
内蔵された第2重量制御部67とを備えている。
【0094】付勢手段65は、第1圧縮成型位置に配置
された上下の予圧ロール25、26の内のいずれか一方
のロール、例えば第1の実施の形態では上側の予圧ロー
ル25を僅かに昇降させるように、このロール25と関
連して配置されている。すなわち、予圧ロール25を厚
み方向に貫通するロール軸25aの両端部外周には、こ
の軸25aの軸心に対して偏心する(図1中eは偏心量
を示している。)偏心部材68が摺動自在に嵌合されて
いるとともに、この部材68の外周に摺動自在に嵌合し
た付勢アーム69が取付けられている。付勢アーム69
とこの上方に位置された回転式打錠機1の上部フレーム
1aとの間には、変位部材71を介して付勢体としてコ
イルばね70が挟まれている。
【0095】この付勢手段65はそのコイルばね70の
ばね力により予圧ロール25を回転盤11方向に付勢し
ている。そして、この付勢力よりも大きな第1成型圧力
が予圧成型において発生した場合に、それに応じてコイ
ルばね70が縮められるとともに予圧ロール25が変位
されるようになっている。変位部材71は変位軸71b
とばね受け部71aとを有し、ばね受け部71aは上下
方向への変位を伴って回動可能である。このばね受け部
71aの回動によりコイルばね70の付勢力を調整でき
るようになっている。
【0096】前記変位センサ66には、例えば変位軸7
1bの先端位置の変化を予圧ロール25の変位として電
気量に変換して検出する変位―電気量変換器、いわゆる
変位変換器が使用されている。このセンサ66の出力が
供給される第2重量制御部67は、図4に示されるよう
に変位センサ66の出力を増幅する増幅器72と、第2
重量設定器73とを備えている。
【0097】第2重量設定器73には後述のようにして
重量制御用の基準値となる目標制御変位量が設定され
る。この設定器73は、それに設定された目標制御変位
量の上限および下限の範囲内に検出された予圧ロール2
5の変位量の値があるかどうかを比較判定して、目標制
御変位量の限界を外れる場合には、その外れの程度に応
じた重量制御信号を前記ロール昇降機構17の昇降駆動
モータ18に図示しないモータ駆動回路を介して与える
ようになっている。
【0098】この第2重量設定器73での処置は、検出
される変位量の個々について行うものではなく、第2重
量設定器73が有する演算回路において複数の変位量の
平均値を取る演算処理をした後、その平均変位量との比
較によって実施される。なお、後に詳しく説明する補正
手段8を省略して実施する場合には、第2重量設定器7
3に対する目標制御変位量の設定は、製造しようとする
錠剤に要求される錠重量にしたがって前記図示しない制
御盤の操作パネルでの人為的な入力操作により設定すれ
ばよい。
【0099】定圧式重量制御手段5は、主として錠重量
が小さく、したがって第1成型圧力も低い場合に選択し
て使用され、それ以外の時には前記定寸式重量制御手段
4が選択して使用される。そのために前記切換え手段6
が用いられている。この切換え手段6は、前記昇降駆動
モータ18に入力する両制御手段4、5の制御信号を選
択する切換えスイッチからなり、前記操作盤において製
造しようとする錠剤の重量に応じて手作業等により切換
えられるようになっている。この切換えの目安として
は、製造しようとする錠剤の重量が例えば100mmg
(言い換えれば、第1成型圧力が200kgf)を基準
とできる。なお、必要により、検出される第1成型圧力
がある一定値(例えば200kgf)以下になったこと
を検出し、その検出により自動的に定寸式重量制御手段
4から定圧式重量制御手段5による重量制御が有効とな
るように切り換えるように構成することもできる。
【0100】第1設定値更新部としての前記定寸式重量
制御用補正手段7は、測定された実重量と第1成型圧力
との相関関係を求め、第1重量制御部53の第1重量設
定器62に設定される第1目標制御圧力の設定値を、前
記第1目標制御圧力と前記相関関係とから求めるととも
に、第1重量設定器62に自動的に設定するものであ
る。
【0101】詳しくは、補正手段7は図5に示すように
ピーク値ホールド回路59で検出されたピーク値が、A
/D変換器75およびインターバルタイマ回路76を順
次介して供給される圧力演算部77を備えている。イン
ターバルタイマ回路76はサンプリング時間を定めたも
のであり、このタイマ回路76からの出力信号(インタ
ーバルサンプリング信号)にしたがって前記サンプリン
グ駆動部39のサンプリング動作が制御されるようにな
っている。
【0102】圧力演算部77は、サンプリングされた錠
剤に対応した圧縮成型時の第1成型圧力を演算処理す
る。すなわち、インターバルタイマ回路76を通して所
定時間毎に所定数の第1成型圧力のピーク値が入力され
る度に、その所定数の第1成型圧力をその大きさに応じ
て上位圧力グループと下部圧力グループとに分けて、こ
れら両グループの夫々についてのグループ平均の値を算
出する演算処理と、第1成型圧力が入力される度に、入
力された第1成型圧力全体についての全体平均圧力を算
出する演算処理を自動的に行うものである。
【0103】更に、補正手段7は、前記秤量器2から供
給される実重量信号を演算処理する実重量演算部78を
有している。この演算部78は、サンプリングされた錠
剤について個々に測定された実重量データをその大きさ
に応じて上位実重量グループと下部実重量グループとに
分けて、これら両グループの夫々についてのグループ平
均の値を算出する演算処理と、サンプリングされた錠剤
全体についての全体平均重量を算出する演算処理を自動
的に行うものである。
【0104】これら圧力演算部77と実重量演算部78
の出力は相関式演算部79に入力される。この演算部7
9は、第1成型圧力Pと錠剤重量Wとの間に成立する相
関式(P=aW+b)を基礎として、上位実重量グルー
プの平均重量から下位実重量グループの平均重量を引き
算して得た値で、上位圧力グループの平均圧力から下位
圧力グループの平均圧力を引き算した値を割り算して、
前記相関式の定数aの値を求める定数演算処理と、この
定数aとともに前記全体平均実重量と全体平均圧力とを
前記相関式に代入して、この式の変数bを求める変数演
算処理とを自動的に行うものである。
【0105】この相関式演算部79の出力は比較演算部
80に供給される。この演算部80は、以上のようにし
て求められた定数a、変数b、およびWの値を前記相関
式に与えて、製造しようとする錠剤の目標重量Wを得る
ための目標制御圧力Pを求める演算を行うものである。
そして、比較演算部80は、求められた目標制御圧力P
はD/A変換器81を介して前記第1重量設定器62に
設定値として与えるようになっている。
【0106】このような補正手段7を、前記サンプリン
グ手段36とともに前記定寸式重量制御手段4によるフ
ィードバック制御と組み合わせたことにより、この回転
式打錠装置は、次のような定寸式重量制御方法を実行で
きる。
【0107】まず、圧縮成型される錠剤を所定時間毎に
所定数自動サンプリングして、サンプリングされた錠剤
についての個々に実重量を測定してから、測定された実
重量を上位重量グループと下位重量グループとに分け
て、これら両グループの平均重量を夫々算出し、また、
サンプリングされた錠剤全体についての全体平均重量を
算出する。次に、サンプリングされた錠剤に対する圧縮
成型時の第1成型圧力を、その大きさに応じて上位圧力
グループと下位圧力グループとに分けて、これら両グル
ープの平均圧力を夫々算出し、また、サンプリングされ
た錠剤に対する圧縮成型時の第1成型圧力全体について
の全体平均圧力を算出する。この後、上位実重量グルー
プの平均実重量から下位実重量グループの平均実重量を
差し引いた値で、上位圧力グループの平均圧力から下位
圧力グループの平均圧力を差し引いた値を割り算して、
(P=aW+b)の相関式における定数aを算出した
後、この定数aと前記全体平均実重量と全体平均圧力と
を前記相関式に与えて変数bを算出する。次に、算出さ
れた定数a、変数bと、錠剤の目標重量Wを前記相関式
に与えて、目標重量Wを得るための目標制御圧力Pを算
出する。そして、この目標制御圧力を第1圧力設定器6
2に自動的に設定する。
【0108】このような自動設定により、初期設定にお
いて相関式を定めるための手間を不要にでき、設定に伴
い無駄に捨てられる錠剤を少なくし、或いはなくすこと
ができるとともに、相関式の変数だけではなく定数もサ
ンプリングの都度設定し直すので、どのような設定圧力
域においても高精度の重量制御を行わせることが可能で
ある。なお、前記のようにして定寸式重量制御手段4に
対する補正をするにあたり、全体圧力平均値および全体
実重量平均値は必ずしも求める必要はなく、その場合に
相関式演算部79で変数bを算出する際には、上位又は
下位のグループ平均圧力とグループ平均実重量の値を夫
々使用することができる。
【0109】第2設定値更新部としての前記定圧式重量
制御用補正手段8は、測定された実重量と第1成型圧力
と見做し得る予圧ロール25の変位量の相関関係を求
め、第2重量制御部67の第2重量設定器73に設定さ
れる第1目標制御圧力としての第1目標制御変位量の設
定値を、前記第1目標制御変位量と前記相関関係とから
求め、この設定値を第2重量設定器73に自動的に設定
するものである。この補正手段8は前記定寸式重量制御
用補正手段7と同様であるが、個々に繰り返し説明す
る。
【0110】詳しくは、補正手段8は図6に示すように
変位センサ66で検出された予圧ロール25の変位量の
ピーク値が、A/D変換器85を順次介して供給される
変位量演算部87を備えている。変位量演算部87は、
サンプリングされる錠剤に対応した圧縮成型時の予圧ロ
ール25の変位量を演算処理するもので、所定時間毎に
所定数の予圧ロール25の変位量のピーク値が入力され
る度に、その所定数の変位量をその大きさに応じて上位
変位量グループと下部変位量グループとに分けて、これ
ら両グループの夫々についてのグループ平均の値を算出
する演算処理と、予圧ロール25の変位量が入力される
度に、入力された変位量全体についての全体平均変位量
を算出する演算処理を自動的に行うものである。
【0111】更に、補正手段8は、前記秤量器2から供
給される実重量信号を演算処理する実重量演算部88を
有している。この演算部88は、サンプリングされた錠
剤について個々に測定された実重量データを、その大き
さに応じて上位実重量グループと下部実重量グループと
に分けて、これら両グループの夫々についてのグループ
平均の値を算出する演算処理と、サンプリングされた錠
剤全体についての全体平均重量を算出する演算処理を自
動的に行うものである。
【0112】これら変位量演算部87と実重量演算部8
8の出力は相関式演算部89に入力される。この演算部
89は、予圧ロール25の変位量tと錠剤重量Wとの間
に成立する相関式(t=aW+b)を基礎として、上位
実重量グループの平均重量から下位実重量グループの平
均重量を引き算して得た値で、上位変位量グループの平
均変位量から下位変位量グループの平均変位量を引き算
した値を割り算して、前記相関式の定数aの値を求める
定数演算処理と、この定数aとともに前記全体平均実重
量と全体平均変位量とを前記相関式に代入して、この式
の変数bを求める変数演算処理とを自動的に行うもので
ある。
【0113】相関式演算部89の出力は比較演算部90
に供給される。この演算部90は、以上のようにして求
められた定数a、変数b、およびWの値を前記相関式に
与えて、製造しようとする錠剤の目標重量Wを得るため
の目標制御変位量tを求める演算を行うものである。そ
して、比較演算部90は、求められた目標制御変位量t
はD/A変換器91を介して前記第2重量設定器73に
設定値として与えられるようになっている。
【0114】このような補正手段8を、前記サンプリン
グ手段36とともに前記定圧式重量制御手段5によるフ
ィードバック制御と組み合わせたことにより、この回転
式打錠装置は、次のような定圧式重量制御方法を実行で
きる。
【0115】まず、圧縮成型される錠剤を所定時間毎に
所定数自動サンプリングして、サンプリングされた錠剤
についての個々に実重量を測定してから、測定された実
重量を上位重量グループと下位重量グループとに分け
て、これら両グループの平均重量を夫々算出し、また、
サンプリングされた錠剤全体についての全体平均重量を
算出する。次に、サンプリングされた錠剤に対する圧縮
成型時の予圧ロール25の変位量のピーク値を、その大
きさに応じて上位変位量グループと下位変位量グループ
とに分けて、これら両グループの平均変位量を夫々算出
し、また、サンプリングされた錠剤に対する圧縮成型時
の予圧ロール25の変位量全体についての全体平均変位
量を算出する。この後、上位実重量グループの平均実重
量から下位実重量グループの平均実重量を差し引いた値
で、上位変位量グループの平均変位量から下位変位量グ
ループの平均変位量を差し引いた値を割り算して、(t
=aW+b)の相関式における定数aを算出した後、こ
の定数aと前記全体平均実重量と全体平均変位量とを前
記相関式に与えて変数bを算出する。次に、算出された
定数a、変数bと、錠剤の目標重量Wを前記相関式に与
えて、目標重量Wを得るための目標制御変位量tを算出
する。そして、この目標制御変位量tを第2重量設定器
73に自動的に設定する。
【0116】このような自動設定により、初期設定にお
いて相関式を定めるための手間を不要にでき、設定に伴
い無駄に捨てられる錠剤を少なくし、或いはなくすこと
ができるとともに、相関式の変数だけではなく定数のサ
ンプリングの都度設定し直すので、どのような設定圧力
域においても高精度の重量制御を行わせることが可能で
ある。なお、前記のようにして定圧式重量制御手段5に
対する補正をするにあたり、全体変位量平均値および全
体実重量平均値は必ずしも求める必要はなく、その場合
に相関式演算部89で変数bを算出する際には、上位又
は下位のグループ平均変位量とグループ平均実重量の値
を夫々使用することができる。
【0117】前記構成の回転式打錠装置は臼12内に供
給された粉末を2段階の圧縮成型動作により圧縮して錠
剤を製造する。この製造において、予圧を行う第1圧縮
成型位置では第1段目の圧縮成型がなされ、本圧を行う
第2圧縮成型位置では2段目の最終圧縮成型がなされ
る。
【0118】第1段目の圧縮成型では、製造しようとす
る錠剤の重量値が100mg以上の場合、切換え手段6
の操作により定寸式重量制御手段4に基づくフィードバ
ックコントロールによる重量制御が施されて錠剤重量の
一定化が図られ、前記重量値100mg未満の場合、切
換え手段6の操作により定圧式重量制御手段5に基づく
フィードバックコントロールによる重量制御が施されて
錠剤重量の一定化が図られる。
【0119】つまり、定寸式重量制御手段4での制御は
次の通りである。最終の本圧成型位置より前側の予圧成
型位置に設けた第1圧力センサ52が検出した第1成型
圧力は、第1重量設定器62に供給され、この設定器6
2に設定された第1目標制御圧力と比較される。そのた
め、この比較において第1成型圧力が第1制御目標の設
定値から外れる場合に、その外れた程度に応じて軌道昇
降機構17が動作される。それにより、重量調節軌道1
6の高さ位置が変えられ、粉末供給位置にて粉末供給器
13から臼12内に供給される粉末の量、言い換えれ
ば、錠剤の重量が一定となるように制御する。この時、
定圧式重量制御手段5による制御系は無視される。
【0120】また、定圧式重量制御手段5での制御は次
の通りである。前記予圧成型位置に配置された上側の予
圧ロール25は、予備圧縮において発生する第1成型圧
力に応じてコイルばね70の付勢力に抗して変位され、
この変位は変位センサ66で検出される。この検出され
た変位量は第2重量制御部67の第2重量設定器73に
供給されて、この設定器73に設定されている制御目標
変位量tと比較される。そのため、この比較において検
出された変位量が制御目標変位量tの設定値から外れる
場合に、その外れた程度に応じて軌道昇降機構17が動
作される。それにより、重量調節軌道16の高さ位置が
変えられ、粉末供給位置にて粉末供給器13から臼12
内に供給される粉末の量、言い換えれば、錠剤の重量が
一定となるように制御することができる。なお、この時
定寸式重量制御手段4による制御系は無視される。
【0121】このような定圧式重量制御が錠剤重量が小
さい場合に選択されることは次の点で優れている。すな
わち、前記予圧位置に搬入される臼12内の粉末は圧縮
されていないから、前記予圧位置での第1成型圧力が小
さくとも上下動可能な予圧ロール25に大きな変位を得
ることができる。そのため、この変位にしたがって実施
される前記定圧式重量制御による重量制御の信頼性を確
保できる。また、錠剤重量が大である場合に実施される
前記定寸式重量制御手段4において検出される第1成型
圧力は、その圧力値が大きいために検出の分解能を一定
レベル以上に確保できる。そのため、検出された第1成
型圧力にしたがって実施される定寸式重量制御による重
量制御の信頼性は高い。
【0122】したがって、前記のように二系統の制御手
段4、5を備え、それを製造しようとする錠剤重量を基
準に切換えて、フィードバック制御により重量調節軌道
16の高さ位置を変化させて重量制御をする構成によれ
ば、低圧成型領域での圧縮成型であっても、それより成
型圧力が高い成型領域での圧縮成型であっても、重量制
御の信頼性を確保できる。
【0123】また、前記第1段目の圧縮成型後に実施さ
れる第2段目の最終圧縮成型では、製造される錠剤の硬
度を一定化する硬度制御が硬度制御手段3によりなされ
る。
【0124】すなわち、最終の圧縮成型において下側の
本圧ロール28に加わる第2成型圧力は第2圧力センサ
42により検出され、この検出圧力は硬度制御部43の
硬度設定器49に設定された硬度制御用の目標制御圧力
と比較される。そのため、この比較において検出された
第2成型圧力が目標制御圧力の設定値から外れる場合
に、その外れた程度に応じてロール昇降機構41が動作
される。それにより、このロール昇降機構41を介して
本圧ロール28が上昇又は下降され、その昇降に応じて
上下の本圧ロール27、28間を通過する際の上下の杵
14、15の杵先間隔を変更することができる。
【0125】このように硬度制御手段3は、回転盤11
に設けられた臼12に上下動可能な杵14、15の先端
部を挿入して、これらの杵14、15を上下の圧縮ロー
ル27、28間に通過させることにより、上下の杵1
4、15の杵先間隔を狭めて、臼12内に供給された粉
末を圧縮成型する回転式打錠装置の運転において、上下
の杵14、15が上下の本圧ロール27、28間を通過
する際の第2成型圧力を検出し、この成型圧力が硬度制
御用の目標制御圧力より外れた時に、前記通過の際にお
ける杵先間隔を変更させる運転方法を実施するものであ
る。
【0126】こうした杵先間隔の変更を伴う硬度制御に
よれば、錠剤重量の変動や杵14、15の熱膨張、およ
び粉末原料の物性の変化等に起因する成型圧力等の変動
因子に拘らず、最終圧縮成型位置での第2成型圧力を一
定に維持できる。そして、成型圧力と錠剤の硬度とは比
例関係にあるから、前記一定に維持された第2成型圧力
に比例した一定硬度で錠剤を製造することができる。
【0127】しかも、この硬度制御手段3による硬度制
御は、その硬度制御部43の硬度設定器49に設定され
た硬度制御用の目標制御圧力にしたがって、この目標制
御圧力で指定された硬度の錠剤の成型を可能にするか
ら、運転中においても必要により操作盤にて前記目標制
御圧力の設定値を任意に設定して任意硬度の錠剤を成型
できるとともに、前記設定を容易に行うことができる。
【0128】前記のように錠剤に対する重量制御は、最
終圧縮成型位置より前側の予圧成型位置で検出される第
1成型圧力または上側の予圧ロール25の変位量に基づ
いて定寸式重量制御手段4又は定圧式重量制御手段5で
実施され、かつ、最終圧縮成位置で検出される第2成型
圧力に基づいて前記最終圧縮成位置の上下の杵先間隔を
変更して、錠剤の硬度を一定化する自動制御は硬度制御
手段3により実施されている。
【0129】このように錠剤に対する重量制御と硬度制
御とを互いに独立した制御系により実行したので、これ
ら両制御が干渉して互いに悪影響を与えることがない。
【0130】したがって、硬度制御に伴って重量制御の
ために設定した基準の設定値がそれまでの値とは異なる
ことがなく、錠剤の品質評価の上で一般的に最重要の重
量精度を保証することができ、こうして錠剤重量も錠剤
硬度も共に制御できる。しかも、これら両者の精度が夫
々一定化するということは結果的に、一般的に錠剤の品
質としては前記両者に比較してさほど重要ではないとさ
れている錠剤の厚み精度も比較的高い水準に保つことが
できる。すなわち、錠剤の重量精度、硬度精度、厚み精
度の夫々を保証して、製造される錠剤の品質を高めるこ
とができるものである。
【0131】しかも、以上のように運転の途中で硬度制
御のために最終段での第2成型圧力が変化しても、それ
が重量制御には影響しないので、その後に成型された錠
剤も正しい重量制御の下で製造できる。そのため、実際
に実重量との相関関係を調べてみる必要がなくなり、そ
れに伴って重量精度についての品質保証がない検査期間
をなくして、検査期間中の無駄な錠剤をなくすことがで
きるとともに、無駄な錠剤が製造されないようにする必
要から検査期間に応じて運転を中断して稼働率の低下を
招くようなこともない。
【0132】また、前記回転式打錠装置において、その
運転の継続により上下の杵14、15が熱膨張して予圧
ロール25、26を通過する際の杵先間隔が狭く変化
し、それに伴い第1重量設定器62に設定される目標制
御圧力の設定値が高くなるように変化したり、第2重量
設定器73に設定される目標制御変位量の設定値が短く
なるように変化しても、それを補正して前記定寸式重量
制御または定圧式重量制御を高い信頼性をもって実施で
きる。
【0133】すなわち、回転式打錠装置は定寸式重量制
御用の補正手段7を有しているから、この補正手段7の
既述の動作から明らかなように実際に製造されてサンプ
リングされた錠剤の実重量を基準に、第1重量設定器6
2に設定された目標制御圧力の設定値を自動的に設定し
直して、正しい設定値となるように補正できる。同様
に、回転式打錠装置は定圧式重量制御用の補正手段8を
有しているから、この補正手段8の既述の動作から明ら
かなように実際に製造されてサンプリングされた錠剤の
実重量を基準に、第2重量設定器73に設定された目標
制御変位量の設定値を自動的に設定し直して、正しい設
定値となるように補正できる。したがって、錠剤の品質
特性をより高めることができる。もちろん、これらの補
正制御が前記硬度制御に影響することはない。
【0134】また、前記回転式打錠装置では既述のよう
に最終圧縮成型を行う本圧成型位置の前側の予圧成型位
置で重量制御および不良品排出のための管理データ(第
1成型圧力のピーク値、予圧ロール25の変位量、)を
得るので、最終圧縮された錠剤の回転盤11上からの排
出位置と前記予圧成型位置と間には、本圧成型のための
上下圧縮ロール27、28が配置されており、前記排出
位置と前記予圧成型位置と間の距離を長く確保できる。
【0135】それにより、予圧成型位置での予圧成型毎
に検出される杵一本毎に掛かる第1成型圧力のピーク値
又は予圧ロール25の変位量のピーク値に基づく不良品
の排出制御において、このピーク値を検出し、それを処
理して不良品排出手段29を動作させるまでの時間を長
く確保できる。したがって、錠剤の製造能力向上のため
に回転盤11の回転速度を高速化する場合にも十分な信
号処理時間を確保して、不良品排出手段29での不良品
排出動作のタイミングが取ることができ、より高速で回
転式打錠装置を運転することができる。
【0136】前記第1の実施の形態と同様な構成部分に
は前記第1の実施の形態と同じ符号を付した図7は、本
発明の第2の実施の形態を示している。この実施の形態
に係る回転式打錠装置は、回転式打錠機1と、硬度制御
手段3と、定寸式重量制御手段4と、定圧式重量制御手
段5と、切換え手段6とを具備してなる。つまり、この
第2の実施の形態の回転式打錠装置は、前記第1の実施
の形態の回転式打錠装置の自動秤量器と、定寸式重量制
御用および定圧式重量制御用の補正手段とを夫々省略し
た構成であり、それ以外の構成は前記第1の実施の形態
の回転式打錠装置と同じであるので、その構成および作
用の説明は省略する。
【0137】したがって、この第2の実施の形態に係る
回転式打錠装置は、本発明の第1〜第4の課題および
の課題の夫々を解決できる。なお、その詳細は、前記
第1の実施の形態において既に説明してあるので、重複
を避けるために省略する。
【0138】前記第1の実施の形態と同様な構成部分に
は前記第1の実施の形態と同じ符号を付した図8は、本
発明の第3の実施の形態を示している。この実施の形態
に係る回転式打錠装置は、回転式打錠機1と、硬度制御
手段3と、定圧式重量制御手段5とを具備してなる。つ
まり、この第3の実施の形態の回転式打錠装置は、前記
第1の実施の形態の回転式打錠装置の自動秤量器と、定
寸式重量制御手段と、定寸式および定圧式の両重量制御
用の補正手段と、切換え手段とを夫々省略した構成であ
り、それ以外の構成は前記第1の実施の形態の回転式打
錠装置と同じであるので、その構成および作用の説明は
省略する。なお、この第3の実施の形態において予圧位
置に設けたロール昇降機構51上の第1圧力センサに
は、このセンサに変わるダミー物体52Aが使用され
る。また、この第3の実施の形態においてロール昇降機
構51およびダミー物体52Aは省略できる。
【0139】したがって、この第3の実施の形態に係る
回転式打錠装置は、本発明の第1の課題および第7の課
題の夫々を解決できるとともに、第2および第4の課題
のうち特に低圧成型領域での圧縮成型における重量制御
の信頼性を解決できる。なお、その詳細は、前記第1の
実施の形態において既に説明してあるので、重複を避け
るために省略する。
【0140】前記第1の実施の形態と同様な構成部分に
は前記第1の実施の形態と同じ符号を付した図9は、本
発明の第4の実施の形態を示している。この実施の形態
に係る回転式打錠装置は、回転式打錠機1と、硬度制御
手段3と、定寸式重量制御手段4とを具備してなる。つ
まり、この第4の実施の形態の回転式打錠装置は、前記
第1の実施の形態の回転式打錠装置の自動秤量器と、定
圧式重量制御手段と、定寸式および定圧式の両重量制御
用の補正手段と、切換え手段とを夫々省略した構成であ
り、それ以外の構成は前記第1の実施の形態の回転式打
錠装置と同じであるので、その構成および作用の説明は
省略する。
【0141】したがって、この第4の実施の形態に係る
回転式打錠装置は、本発明の第1の課題および第7の課
題の夫々を解決できるとともに、第2および第4の課題
のうち特に低圧成型領域以外での高圧圧縮成型における
重量制御の信頼性を解決できる。なお、その詳細は、前
記第1の実施の形態において既に説明してあるので、重
複を避けるために省略する。
【0142】
【0143】
【0144】
【0145】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0146】
【0147】請求項1に記載の発明方法によれば、最終
圧縮成型位置より前側の圧縮成型位置で検出される第1
成型圧力に基づく重量制御と、前記最終圧縮成型位置で
検出される第2成型圧力に基づく硬度制御とが互いに独
立しているので、これら両制御が干渉して互いに悪影響
を与えることがなく、成型品に対する重量制御と硬度制
御とを相互に支障なく両立できる。
【0148】請求項1の発明方法を実施する請求項2
記載の発明装置によれば、請求項1の発明の効果を得る
ことができるとともに、回転盤上から成型品を取出す排
出位置と重量制御のための第1成型圧力を得る圧縮成型
位置との間の距離を長く確保できるから、回転盤上から
の成型品の排出のタイミングが取り易くなって、回転盤
の回転速度を速めた高速運転にも適する。
【0149】請求項3に記載の発明方法によれば、最終
圧縮成型位置より前側の圧縮成型位置で検出される上下
動される圧縮ロールの変位量に基づく重量制御と、前記
最終圧縮成型位置で検出される第2成型圧力に基づく硬
度制御とが互いに独立しているので、これら両制御が干
渉して互いに悪影響を与えることがなく、成型品に対す
る重量制御と硬度制御とを相互に支障なく両立できる。
【0150】請求項3の発明方法を実施する請求項4
記載の発明装置によれば、請求項3の発明の効果を得る
ことができるとともに、回転盤上から成型品を取出す排
出位置と重量制御のための第1成型圧力を得る圧縮成型
位置との間の距離を長く確保できるから、回転盤上から
の成型品の排出のタイミングが取り易くなって、回転盤
の回転速度を速めた高速運転にも適する。
【0151】請求項5の発明方法によれば、成型品重量
に応じて、最終圧縮成型位置より前側の圧縮成型位置か
ら検出される第1成型圧力に基づいて成型品重量が一定
となるように制御する定寸式重量制御、または前記前側
の圧縮成型位置に配置された上下の第1圧縮ロールの一
方の変位に基づいて成型品重量が一定となるように制御
する定圧式重量制御と、前記最終圧縮成型位置で検出さ
れる第2成型圧に基づく硬度制御とが互いに独立してい
るので、これらの制御が干渉して互いに悪影響を与える
ことがなく、成型品に対する重量制御と硬度制御とを相
互に支障なく両立できる。しかも、成型品重量が小さい
場合には前記定圧式重量制御を選択するから、低圧成型
領域での圧縮成型であっても、重量制御の信頼性を確保
でき、又、前記定圧成型領域より成型圧力が高い成型領
域での圧縮成型であっても、重量制御の信頼性を確保で
きる。
【0152】請求項6の発明装置によれば、請求項5
発明方法を実施するから、請求項5の発明の効果に加え
て、予め定めた識値成型圧力にしたがって切換え手段
で、成型品重量が小さい場合には前記定圧式重量制御を
選択するから、低圧成型領域での圧縮成型であっても、
それより成型圧力が高い成型領域での圧縮成型であって
も、重量制御の信頼性を確保できる。しかも、回転盤上
から成型品を取出す排出位置と重量制御のための第1成
型圧力を得る圧縮成型位置との間の距離を長く確保でき
るから、回転盤上からの成型品の排出のタイミングが取
り易くなって、回転盤の回転速度を速めた高速運転にも
適する。
【0153】請求項2又は6の発明に従属する請求項7
に記載の発明によれば、請求項2又は6の発明の効果に
加えて、サンプリングされた成型品の実際の測定重量を
基準に定寸式重量制御を補正するから、杵の熱膨張によ
る影響を排除して定寸式重量制御を実施でき、成型品を
品質特性をより高めることができる。
【0154】請求項4又は6の発明に従属する請求項8
に記載の発明によれば、請求項4又は6の発明の効果に
加えて、サンプリングされた成型品の実際の測定重量を
基準に定圧式重量制御を補正するから、杵の熱膨張によ
る影響を排除して定圧式重量制御を実施でき、成型品を
品質特性をより高めることができる。
【0155】請求項2、4、6、7の発明に従属する
求項9に記載の発明によれば、請求項2、4、6、7
いずれかの発明の効果に加えて、重量制御のための成型
圧力を検出する圧力センサの分解能を向上できるので、
重量制御の信頼性をより向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る回転式打錠装
置の構成を概略的に示す図。
【図2】第1の実施の形態に係る回転式打錠装置が備え
る硬度制御部の回路構成を示すブロック図。
【図3】第1の実施の形態に係る回転式打錠装置が備え
る第1重量制御部の回路構成を示すブロック図。
【図4】第1の実施の形態に係る回転式打錠装置が備え
る第2重量制御部の回路構成を示すブロック図。
【図5】第1の実施の形態に係る回転式打錠装置が備え
る定寸式重量制御用の補正手段の回路構成を示すブロッ
ク図。
【図6】第1の実施の形態に係る回転式打錠装置が備え
る定圧式重量制御用の補正手段の回路構成を示すブロッ
ク図。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係る回転式打錠装
置の構成を概略的に示す図。
【図8】本発明の第3の実施の形態に係る回転式打錠装
置の構成を概略的に示す図。
【図9】本発明の第4の実施の形態に係る回転式打錠装
置の構成を概略的に示す図。
【符号の説明】
1…回転式打錠機(回転式粉末圧縮成型機)、 2…自動秤量器、 3…硬度制御手段、 4…定寸式重量制御手段、 5…定圧式重量制御手段、 6…切換え手段、 7…定寸式重量制御用補正手段(第1設定更新部)、 8…定圧式重量制御用補正手段(第2設定更新部)、 11…回転盤、 12…臼、 13…粉末供給器、 14…上側の杵、 15…下側の杵、 16…重量調節軌道、 17…軌道昇降機構、 25…上側の予圧ロール(第1圧縮ロール)、 26…下側の予圧ロール(第1圧縮ロール)、 27…上側の本圧ロール(第2圧縮ロール)、 28…下側の本圧ロール(第2圧縮ロール)、 36…サンプリング手段、 41…ロール昇降機構、 42…圧力センサ(第2圧力センサ)、 43…硬度制御部、 51…ロール昇降機構、 52…圧力センサ(第1圧力センサ)、 53…第1重量制御部、 65…付勢手段、 66…変位センサ、 67…第2重量制御部。

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転盤に設けられた臼に上下動可能な杵の
    先端部を挿入して これらの杵を複数組の上下の圧縮ロ
    ール間に次々に通過させることにより 前記上下の杵の
    杵先間隔を狭めて、前記臼内に供給された粉末を複数回
    圧縮して成型するとともに、軌道昇降機構により昇降さ
    れる重量調節軌道で前記臼内への粉末供給量を調節する
    ようにした回転式粉末圧縮成型装置運転方法において、 最終圧縮成型位置より前側の圧縮成型位置での成型時に
    発生する第1成型圧力を検出し この第1成型圧力に基
    づいて前記重量調節軌道の昇降を制御し、 この後、前記最終圧縮成型位置での成型時に発生する第
    2成型圧力を検出し、この第2成型圧力が硬度制御用の
    目標制御圧力より外れた時に 前記最終圧縮成型位置に
    配置された上下の前記圧縮ロール間を前記上下の杵が通
    過する際における前記杵先間隔を変更することを特徴と
    する回転式粉末圧成型装置運転方法
  2. 【請求項2】回転盤に設けられた臼に上下動可能な杵の
    先端部を挿入して これらの杵を上下の圧縮ロール間に
    通過させることにより 前記上下の杵の杵先間隔を狭め
    て、前記臼内に供給された粉末を複数回圧縮して成型す
    るとともに、軌道昇降機構により昇降される重量調節軌
    道で前記臼内への粉末供給量を調節し かつ、成型され
    た成型品のうち良品を前記回転盤上から取出す良品排出
    手段 および不良品を前記回転盤上から取出す不良品排
    出手段を有した回転式粉末圧縮成型装置において、 前記成型品の重量を一定化する定寸式重量制御手段と、
    前記成型品の硬さを一定化する硬度制御手段とを具備
    し、 前記定寸式重量制御手段が、 最終圧縮成型位置より前側の圧縮成型位置に配置された
    前記上下の第1圧縮ロールのいずれか一方から第1成型
    圧力を検出する第1圧力センサと、検出された前記第1
    成型圧力を重量制御用の第1目標制御圧力と比較して前
    記第1成型圧力が前記第1目標制御圧力より外れた時
    前記軌道昇降機構を動作させる第1重量制御部とを
    有してなり、 前記硬度制御手段が、 前記最終圧縮成型位置に配置された前記上下の第2圧縮
    ロールのいずれか一方を昇降させるロール昇降機構と、
    前記上下の第2圧縮ロールのいずれか一方から第2成型
    圧力を検出する第2圧力センサと、検出された前記第2
    成型圧力を硬度制御用の第2目標制御圧力と比較して前
    記第2成型圧力が前記第2目標制御圧力より外れた時
    前記ロール昇降機構を動作させて前記杵先間隔を変
    更させる硬度制御部とを有してなり、 前記第1成形圧力に基づいて前記両排出手段のうちの一
    方の動作を制御することを特徴とする回転式粉末圧成型
    装置。
  3. 【請求項3】回転盤に設けられた臼に上下動可能な杵の
    先端部を挿入して これらの杵を複数組の上下の圧縮ロ
    ール間に次々に通過させることにより 前記上下の杵の
    杵先間隔を狭めて、前記臼内に供給された粉末を複数回
    圧縮して成型するとともに、軌道昇降機構により昇降さ
    れる重量調節軌道で前記臼内への粉末供給量を調節する
    ようにした回転式粉末圧縮成型装置運転方法において、 最終圧縮成型位置より前側の圧縮成型位置での成型時
    この前側圧縮成型位置に配置された前記上下の第1
    圧縮ロールの一方の変位を検出し 検出された前記一方
    の第1圧縮ロールの変位量に基づいて前記重量調節軌道
    の昇降を制御し、 この後、前記最終圧縮成型位置での成型時に発生する第
    2成型圧力を検出し、この第2成型圧力が硬度制御用の
    目標制御圧力より外れた時に 前記最終圧縮成型位置に
    配置された前記上下の第2圧縮ロール間を前記上下の杵
    が通過する際における前記杵先間隔を変更させることを
    特徴とする回転式粉末圧成型装置運転方法。
  4. 【請求項4】回転盤に設けられた臼に上下動可能な杵の
    先端部を挿入して これらの杵を上下の圧縮ロール間に
    通過させることにより 前記上下の杵の杵先間隔を狭め
    て、前記臼内に供給された粉末を複数回圧縮して成型す
    るとともに、軌道昇降機構により昇降される重量調節軌
    道で前記臼内への粉末供給量を調節し かつ、成型され
    た成型品のうち良品を前記回転盤上から取出す良品排出
    手段 および不良品を 前記回転盤上から取出す不良品排
    出手段を有した回転式粉末圧縮成型装置において、 最終圧縮成型位置より前側の圧縮成型位置に配置された
    前記上下の第1圧縮ロールのいずれか一方を変位可能に
    設けるとともに、前記成型品の重量を一定化する定圧式
    重量制御手段と、前記成型品の硬さを一定化する硬度制
    御手段とを具備し、 前記定圧式重量制御手段が、 前記変位可能な一方の第1圧縮ロールを回転盤方向に付
    勢する付勢手段と、前記変位可能な一方の第1圧縮ロー
    ルの変位量を検出する変位センサと、この変位センサで
    検出された前記変位量を重量制御用の目標制御変位量と
    比較して前記変位量が前記目標制御変位量より外れた時
    前記軌道昇降機構を動作させる第2重量制御部とを
    有してなり、 前記硬度制御手段が、 前記最終圧縮成型位置に配置された前記上下の第2圧縮
    ロールのいずれか一方を昇降させるロール昇降機構と、
    前記上下の第2圧縮ロールのいずれか一方から成型圧力
    を検出する圧力センサと、検出された成型圧力を硬度制
    御用の目標制御圧力と比較して前記成型圧力が前記目標
    制御圧力より外れた時に 前記ロール昇降機構を動作さ
    せて前記杵先間隔を変更させる硬度制御部とを有してな
    り、 前記変位量に基づいて前記両排出手段のうちの一方の動
    作を制御することを特徴とする回転式粉末圧成型装置。
  5. 【請求項5】回転盤に設けられた臼に上下動可能な杵の
    先端部を挿入して これらの杵を複数組の上下の圧縮ロ
    ール間に次々に通過させることにより 前記上下の杵の
    杵先間隔を狭めて、前記臼内に供給された粉末を複数回
    圧縮して成型するとともに、軌道昇降機構により昇降さ
    れる重量調節軌道で前記臼内への粉末供給量を調節する
    ようにした回転式粉末圧縮成型装置運転方法において、 最終圧縮成型位置より前側の圧縮成型位置での成型時に
    発生する第1成型圧力を検出し この第1成型圧力に基
    づいて前記重量調節軌道の昇降を制御する定寸式重量制
    御と、 前記前側の圧縮成型位置に配置された前記上下の第1圧
    縮ロールのうちの一方の変位を検出し 検出された前記
    一方の第1圧縮ロールの変位量に基づいて前記重量調節
    軌道の昇降を制御する定圧式重量制御とを、 前記第1成型圧力の大きさによって選択的に使い分ける
    とともに、 前記最終圧縮成型位置での成型時に発生する第2成型圧
    力を検出し、この第2成型圧力が硬度制御用の目標制御
    圧力より外れた時に 前記最終圧縮成型位置に配置され
    た前記上下の第2圧縮ロール間を前記上下の杵が通過す
    る際における前記杵先間隔を変更させることを特徴とす
    る回転式粉末圧成型装置運転方法。
  6. 【請求項6】回転盤に設けられた臼に上下動可能な杵の
    先端部を挿入して これらの杵を上下の圧縮ロール間に
    通過させることにより 前記上下の杵の杵先間隔を狭め
    て、前記臼内に供給された粉末を複数回圧縮して成型す
    るとともに、軌道昇降機構により昇降される重量調節軌
    道で前記臼内への粉末供給量を調節し かつ、成型され
    た成型品のうち良品を前記回転盤上から取出す良品排出
    手段 および不良品を前記回転盤上から取出す不良品排
    出手段を有した回転式粉末圧縮成型装置において、 最終圧縮成型位置より前側の圧縮成型位置に配置された
    前記上下の第1圧縮ロールのいずれか一方を変位可能に
    設けるとともに、前記成型品の重量を一定化する定寸式
    重量制御手段と、前記成型品の重量を一定化する定圧式
    重量制御手段と、前記成型品の硬さを一定化する硬度制
    御手段と、前記両重量制御手段のいずれか一方を選択さ
    せる切換え手段と、を具備し、 前記定寸式重量制御手段が、 前記最終圧縮成型位置より前側の圧縮成型位置に配置さ
    れた前記上下の第1圧縮ロールのいずれか一方から第1
    成型圧力を検出する第1圧力センサと、検出された前記
    第1成型圧力を重量制御用の第1目標制御圧力と比較し
    て前記第1成型圧力が前記第1目標制御圧力より外れた
    時に 前記軌道昇降機構を動作させる第1重量制御部と
    を有してなり、 前記定圧式重量制御手段が、 前記変位可能な前記一方の第1圧縮ロールを回転盤方向
    に付勢する付勢手段と 、前記変位可能な一方の第1圧縮
    ロールの変位量を検出する変位センサと、検出された前
    記変位量を重量制御用の目標制御変位量と比較して前記
    変位量が前記目標制御変位量より外れた時に 前記軌道
    昇降機構を動作させる第2重量制御部とを有する第2重
    量制御手段とを有してなり、 前記硬度制御手段が、 前記最終圧縮成型位置に配置された前記上下の第2圧縮
    ロールのいずれか一方を昇降させるロール昇降機構と、
    前記上下の第2圧縮ロールのいずれか一方から成型圧力
    を検出する第2圧力センサと、検出された前記第2成型
    圧力を硬度制御用の第2目標制御圧力と比較して、前記
    第2成型圧力が前記第2目標制御圧力より外れた時に
    前記ロール昇降機構を動作させて前記杵先間隔を変更さ
    せる硬度制御部とを有してなり、 前記切換え手段が、予め定めた識値成型圧力以上の成型
    条件の時に前記定寸式制御手段を選択させ 前記識値成
    型圧力以下の成型条件の時に前記定圧式制御手段を選択
    させるものであり、 前記第1成形圧力又は前記変位量に基づいて前記両排出
    手段のうちの一方の動作を制御することを特徴とする回
    転式粉末圧成型装置。
  7. 【請求項7】前記圧縮成型された成型品を所定時間ごと
    に自動サンプリングするサンプリング手段と サンプリ
    ングされた成型品の中から所定数の成型品の実重量を自
    動測定する自動秤量器と、測定された前記実重量と前記
    第1成型圧力との相関関係を求め この相関関係と前記
    第1重量制御部に設定される第1目標制御圧力の設定値
    を、前記第1目標制御圧力と前記相関関係とから求め
    て、この設定値を前記第1重量制御部に自動的に設定す
    る第1設定値更新部を設けたことを特徴とする請求項2
    又は6に記載の回転式粉末圧縮成型装置。
  8. 【請求項8】前記圧縮成型された成型品を所定時間ごと
    に自動サンプリングするサンプリング手段と サンプリ
    ングされた成型品の中から所定数の成型品の実重量を自
    動測定する自動秤量器と、測定された前記実重量と前記
    第1圧縮ロールの変位量との相関関係を求め この相関
    関係と前記第2重量制御部に設定される第1目標制御
    位量の設定値を、前記第1目標制御変位量と前記相関関
    係とから求めて、この設定値を前記第2重量制御部に自
    動的に設定する第2設定値更新部を設けたことを特徴と
    する請求項4又は6に記載の回転式粉末圧縮成型装置。
  9. 【請求項9】前記最終圧縮成型位置より前側の圧縮成型
    位置に配置された前記上下の第1圧縮ロールが予圧ロー
    ルであるとともに、前記最終圧縮成型位置に配置された
    前記上下の第2圧縮ロールが前記予圧ロールよりも大き
    い成型圧力を前記成型品に与える本圧ロールであること
    を特徴とする請求項2、4、6、7のうちいずれか一項
    に記載の回転式粉末圧縮成型装置。
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