JP2940919B2 - デューティソレノイド制御装置 - Google Patents
デューティソレノイド制御装置Info
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- JP2940919B2 JP2940919B2 JP63182380A JP18238088A JP2940919B2 JP 2940919 B2 JP2940919 B2 JP 2940919B2 JP 63182380 A JP63182380 A JP 63182380A JP 18238088 A JP18238088 A JP 18238088A JP 2940919 B2 JP2940919 B2 JP 2940919B2
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- Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
Description
本発明は、自動車用エンジンの各種制御用バルブ,例
えばアイドル回転数制御用のアイドルスピードコントロ
ールバルブ(ISCバルブ)等に用いられるデューティソ
レノイドの制御装置に関するものである。
えばアイドル回転数制御用のアイドルスピードコントロ
ールバルブ(ISCバルブ)等に用いられるデューティソ
レノイドの制御装置に関するものである。
従来、自動車用エンジンの各種制御バルブには、例え
ば特開昭59−128943号公報,特開昭59−211741号公報な
どで示されるISCバルブのように、アクチュエータとし
て比例形のソレノイドが使用されており、これはコイル
に流れる電流値とバルブのリフト量(開度)が略比例す
るもので、通常、電流値はパルス電圧のデューティ比の
形で与えられ、そのデューティ比によってリフト量を制
御している。 上記デューティソレノイドの駆動回路を模擬的に表わ
すと第2図に示すようになり、制御ユニットからの出力
デューティ信号によりパワートランジスタからなる駆動
回路15をデューティ比に応じてオン・オフすることによ
り、所定のバッテリ電圧VBが印加されているデューティ
ソレノイド7aに駆動電流Iが流れ、例えばISCバルブ7
はデューティ信号に応じたりリフト量lの開度となる。
ば特開昭59−128943号公報,特開昭59−211741号公報な
どで示されるISCバルブのように、アクチュエータとし
て比例形のソレノイドが使用されており、これはコイル
に流れる電流値とバルブのリフト量(開度)が略比例す
るもので、通常、電流値はパルス電圧のデューティ比の
形で与えられ、そのデューティ比によってリフト量を制
御している。 上記デューティソレノイドの駆動回路を模擬的に表わ
すと第2図に示すようになり、制御ユニットからの出力
デューティ信号によりパワートランジスタからなる駆動
回路15をデューティ比に応じてオン・オフすることによ
り、所定のバッテリ電圧VBが印加されているデューティ
ソレノイド7aに駆動電流Iが流れ、例えばISCバルブ7
はデューティ信号に応じたりリフト量lの開度となる。
ところで、上記のような構成において、デューティソ
レノイド7aにはコイル抵抗Rがあり、ISCバルブ7の温
度が変化するとその抵抗値Rも変化し、一定のバッテリ
電圧VBを印加していても、デューティソレノイド7aに流
れる駆動電流Iは変動する。つまり制御ユニットから同
一のデューティ信号を出力していても、ISCバルブ7の
温度変化によってリフト量lすなわちバルブ開度が変化
してしまう。 また、電源電圧(バッテリ電圧)VBについても同様
で、電源電圧VBが変化するとデューティソレノイド7aに
流れる駆動電流Iも変動する。したがって、同一デュー
ティ比に対して、電源電圧VBやバルブ温度すなわちデュ
ーティソレノイド7aの抵抗値Rが変化すると、バルブ開
度も変化し、制御系の外乱となって制御性を悪化させる
原因となり、アイドル回転数が不安定となることがあ
る。このため、例えば特開昭59−176447号公報にしめさ
れるように、電流値のフィードバック制御を行なうよう
にしたものもあるが、システムが複雑になるという問題
がある。 本発明は、上記のような問題を解決するためになされ
たもので、簡素なシステム構成で、制御系の制御性を向
上できるようにしたデューティソレノイド制御装置を提
供することを目的とする。
レノイド7aにはコイル抵抗Rがあり、ISCバルブ7の温
度が変化するとその抵抗値Rも変化し、一定のバッテリ
電圧VBを印加していても、デューティソレノイド7aに流
れる駆動電流Iは変動する。つまり制御ユニットから同
一のデューティ信号を出力していても、ISCバルブ7の
温度変化によってリフト量lすなわちバルブ開度が変化
してしまう。 また、電源電圧(バッテリ電圧)VBについても同様
で、電源電圧VBが変化するとデューティソレノイド7aに
流れる駆動電流Iも変動する。したがって、同一デュー
ティ比に対して、電源電圧VBやバルブ温度すなわちデュ
ーティソレノイド7aの抵抗値Rが変化すると、バルブ開
度も変化し、制御系の外乱となって制御性を悪化させる
原因となり、アイドル回転数が不安定となることがあ
る。このため、例えば特開昭59−176447号公報にしめさ
れるように、電流値のフィードバック制御を行なうよう
にしたものもあるが、システムが複雑になるという問題
がある。 本発明は、上記のような問題を解決するためになされ
たもので、簡素なシステム構成で、制御系の制御性を向
上できるようにしたデューティソレノイド制御装置を提
供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、制御対象を動作
させるデューティソレノイドをデューティ信号によって
駆動し、このデューティ信号のデューティ比に応じて上
記制御対象を制御するデューティソレノイド制御装置に
おいて、エンジンの運転状態に基づいて基準条件の下で
の基準デューティ比を算出するデューティ比算出手段
と、上記デューティソレノイドに流れる駆動電流を検出
する駆動電流検出手段と、上記デューティソレノイドへ
出力された前回の制御で算出された出力デューティ比と
上記駆動電流検出手段によって検出された駆動電流とに
より、予め設定されている補正値マップから、温度変化
による上記デューティソレノイドの抵抗値変化を補償す
る補正値を求める補正値算出手段と、上記駆動電流検出
手段の検出遅れに起因する上記補正値の過渡的急変を上
記補正値を平滑化することで抑制するフィルタ手段と、
上記基準デューティ比を上記フィルタ手段によって平滑
化された補正値により補正して今回の制御で用いる出力
デューティ比を算出し、該出力デューティ比をもつデュ
ーティ信号を上記デューティソレノイドに対して出力す
るデューティ比比補正手段とを設けたものである。
させるデューティソレノイドをデューティ信号によって
駆動し、このデューティ信号のデューティ比に応じて上
記制御対象を制御するデューティソレノイド制御装置に
おいて、エンジンの運転状態に基づいて基準条件の下で
の基準デューティ比を算出するデューティ比算出手段
と、上記デューティソレノイドに流れる駆動電流を検出
する駆動電流検出手段と、上記デューティソレノイドへ
出力された前回の制御で算出された出力デューティ比と
上記駆動電流検出手段によって検出された駆動電流とに
より、予め設定されている補正値マップから、温度変化
による上記デューティソレノイドの抵抗値変化を補償す
る補正値を求める補正値算出手段と、上記駆動電流検出
手段の検出遅れに起因する上記補正値の過渡的急変を上
記補正値を平滑化することで抑制するフィルタ手段と、
上記基準デューティ比を上記フィルタ手段によって平滑
化された補正値により補正して今回の制御で用いる出力
デューティ比を算出し、該出力デューティ比をもつデュ
ーティ信号を上記デューティソレノイドに対して出力す
るデューティ比比補正手段とを設けたものである。
上記構成により、エンジンの運転状態に基づいて、デ
ューティ比算出手段で基準条件(基準電源電圧VB14,バ
ルブの基準温度等)のもとで算出された基準デューティ
比を、温度変化によるデューティソレノイドの抵抗値変
化を補償するために、デューティソレノイドへ出力され
る出力デューティ比と駆動電流検出手段によって検出さ
れた駆動電流とにより予め設定されているマップを検索
して補正値を求めるが、この補正値は出力デューティ比
のステップ状変化に対して駆動電流の応答遅れにより過
渡的な急変が生じるので、フィルタリングして平滑化
し、平滑化された補正値により補正して出力デューティ
比を算出し、過渡的な過補正を生じることなく、同一の
基準デューティ比に対して常に一定のバルブ開度を保つ
ことができる。
ューティ比算出手段で基準条件(基準電源電圧VB14,バ
ルブの基準温度等)のもとで算出された基準デューティ
比を、温度変化によるデューティソレノイドの抵抗値変
化を補償するために、デューティソレノイドへ出力され
る出力デューティ比と駆動電流検出手段によって検出さ
れた駆動電流とにより予め設定されているマップを検索
して補正値を求めるが、この補正値は出力デューティ比
のステップ状変化に対して駆動電流の応答遅れにより過
渡的な急変が生じるので、フィルタリングして平滑化
し、平滑化された補正値により補正して出力デューティ
比を算出し、過渡的な過補正を生じることなく、同一の
基準デューティ比に対して常に一定のバルブ開度を保つ
ことができる。
以下、本発明をアイドル回転数制御用のISCバルブを
例にして、第1図ないし第6図によって説明する。 第1図において、符号1はエンジンで、そのシリンダ
ジャケットにはエンジン冷却水温度Twを検出する水温セ
ンサ2が吸気ポートの前段にはインジェクタ3が設けら
れ、また、スロットルバルブ4にはアイドリング状態を
検出するアイドルスイッチ5が設置されている。そして
スロットルバルブ4をバイパスして吸気管にはバイパス
通路6が配設されており、ここにアイドリング時のエン
ジンの吸入空気流量を規定するバルブ手段としてのISC
バルブ7が設けられ、ISCバルブ7の開度は制御ユニッ
ト8によりデューティソレノイド7aに与えられる制御信
号(デューティ信号)のデューティ比によって設定され
る。 制御ユニット8は、マイクロコンピュータ等から構成
され、水温センサ2,アイドルスイッチ5からの信号とと
もに、クランク角センサ(エンジン回転数センサ)9,吸
気温センサ10,エアフローメータ11,ブースト圧力センサ
12,O2センサ13などからの信号を取込み、空燃比制御,
点火時期制御などの他にアイドル回転数制御を行なう。 このアイドル回転数制御は、スロットルバルブ4の全
開をアイドルスイッチ5で検出すると、制御ユニット8
はエンジン1がアイドリング状態に入ったと判定し、水
温センサ2によって検出されるエンジン冷却水温度Twに
基づいて目標アイドル回転数Niを設定し、さらにエアコ
ン補正などを加え、クランク角センサ9の信号により検
出される実際のエンジン回転数Neとの偏差に応じてデュ
ーティ信号を、第2図に示すようにパワートランジスタ
等からなる駆動回路15へ出力し、そのオン・デューティ
に応じてISCバルブ7のデューティソレノイド7aに駆動
電流を供給し、デューティ信号のデューティ比に応じた
リフト量lすなわち弁開度を設定し、エンジン回転数Ne
を目標アイドル回転数Niにフィードバック制御する。 しかしISCバルブ7は、エンジン室内でエンジン1に
近接して配置されているので、高温となることもありか
つ温度変化も大きいので、デューティソレノイド7aのコ
イル抵抗Rも変化する。コイル抵抗Rが変化すると、電
源電圧VBが一定でも駆動電流Iも変化するので、同一の
デューティ比ISCdutyに対してISCバルブ7の開度は変化
する。また電源電圧VBが基準電源電圧VB14から変化する
と、ISCバルブ7の開度は同様に変化するので、これら
を補正するための補正値Kdが、第3図に示すように出力
デューティ比ISCDUTYと、検出された駆動電流Iを電源
電圧VBの変動に応じて換算した基準駆動電流I′(=I
×(VB14/VB))とをパラメータとして、実験的に求め
てROM内等にマップの形で設定されている。 ところでデューティソレノイド7aを流れる駆動電流I
は、パワートランジスタ15のエミッタ側で抵抗r,コンデ
ンサCとからなる駆動電流検出手段17により平滑化して
検出しているので、その時定数Tにより、第4図に示す
ように今、出力デューティ比ISCDUTYがエンジンの運転
状態の変化,例えばエアコンスイッチのオン等によりス
テップ状に変化すると、駆動電流Iは時定数T分遅れて
t1からt2へと変化する。したがってマップから求められ
る補正値Kdは、第3図に示すように出力デューティ比変
化開始点PoにおいてKd1であったものが、変化直後の時
点P1では駆動電流Iが変化しないのでKd2へと移行し、
その後、駆動電流検出手段17の時定数Tに応じてt1から
t2にかけて検出される駆動電流Iは増加するので、補正
値Kd2からKd1へと復帰する。この補正値Kdの過渡的な急
変は、そのままバルブ開度の急変となり制御系に外乱と
して作用するので、後述するようにマップ検索で得られ
る補正値Kdにフィルタリングして例えば荷重平均等の処
理を施せば、その影響を最小限に抑えることができる。 次に上記のようなデューティソレノイドの制御動作
を、第5図に示す機能ブロック図および第6図に示すフ
ローチャート図によって説明する。 制御ユニット8は、まず、エンジン運転状態検出手段
16からのエンジン回転数Ne,エンジン冷却水温度Tw,エア
コンスイッチ信号ACなどの各状態信号を取込み(ステッ
プS100)、デューティ比算出手段20においてエンジン冷
却水温度Twに応じた目標アイドル回転数をマップ検索
し、さらに、エアコンのオン・オフ状態に応じて補正を
加え目標アイドル回転数Niを設定するとともに、検出さ
れたエンジン回転数Neとの偏差に応じて基準条件(基準
電源電圧VB14,ISCバルブ7の基準温度すなわち基準抵抗
値Ro)における基準デューティ比ISCdutyを算出する
(ステップS101)。そして、前回の制御で算出され、出
力された出力デューティ比ISCDUTY・n-1をロードしてお
く(ステップS102)。 次に駆動電流検出手段17によって検出される駆動電流
Iおよび電源電圧検出手段18によって検出される電源電
圧VBを入力し(ステップS103)、補正値算出手段22にお
いてまず検出された駆動電流Iを、基準電源電圧VB14に
おける基準駆動電流I′(=I×(VB14/VB))に換算
し、これとロードされている前回の出力デューティ比IS
CDUTY・n-1とにより、予め設定されている補正値マップ2
3からバルブ温度の変化を含めた補正値Kdを検索して求
め(ステップS104)、フィルタ手段24において加重平均
等の平滑化処理が施され(ステップS105)、出力デュー
ティ比ISCDUTYのステップ状変化に対しても滑らかな補
正が行なわれるようにし、過補正によって制御系に不要
な外乱が作用しないようにする。 この平滑化された補正値Kdは、デューティ比補正手段
21に与えられ、ここでまず補正値Kdの妥当性が、すなわ
ちMin≦Kd≦Maxの範囲内にあるか否かがチェックされ
(ステップS106)、範囲内であれば平滑化された補正値
Kdによりデューティ比算出手段20で算出された基準デュ
ーティ比ISCdutyを補正して、出力デューティ比ISCDUTY
を ISCDUTY←ISCduty×Kd により求める(ステップS107)。一方、範囲外であれば
過度の補正を防止するため、ロードされた前回の出力デ
ューティ比ISCDUTY・n-1で用いられた補正値Kdをそのま
ま固定し(ステップS108)、上式より出力デューティ比
ISCDUTYを算出して出力する(ステップS107)。 そして決定された出力デューティ比ISCDUTYによって
駆動回路15は、パワートランジスタをオン・オフしてデ
ューティソレノイド7aにパルス電圧を印加し、基準デュ
ーティ比ISCdutyに応じた所望のリフト量lによってISC
バルブ7の開度を制御する(ステップS109)。そして最
後に、出力デューティ比をISCDUTY次回の制御のためにI
SCDUTY・n-1としてメモリにストアする(ステップS11
0)。 このように、ISCバルブ7の温度変化すなわちデュー
ティソレノイド7aの抵抗値Rの変化,および電源電圧VB
の変動が補正され、さらに駆動電流検出手段17の時定数
に基づく補正値Kdの過渡的な変化が平滑化された出力デ
ューティ比ISCDUTYによってデューティソレノイド7aを
駆動するようにしたので、ISCバルブ7の開度は、その
温度や電源電圧VBが変化しても、さらに出力デューティ
比ISCDUTYがステップ状に変化しても、常に所望の開度
に一致する。
例にして、第1図ないし第6図によって説明する。 第1図において、符号1はエンジンで、そのシリンダ
ジャケットにはエンジン冷却水温度Twを検出する水温セ
ンサ2が吸気ポートの前段にはインジェクタ3が設けら
れ、また、スロットルバルブ4にはアイドリング状態を
検出するアイドルスイッチ5が設置されている。そして
スロットルバルブ4をバイパスして吸気管にはバイパス
通路6が配設されており、ここにアイドリング時のエン
ジンの吸入空気流量を規定するバルブ手段としてのISC
バルブ7が設けられ、ISCバルブ7の開度は制御ユニッ
ト8によりデューティソレノイド7aに与えられる制御信
号(デューティ信号)のデューティ比によって設定され
る。 制御ユニット8は、マイクロコンピュータ等から構成
され、水温センサ2,アイドルスイッチ5からの信号とと
もに、クランク角センサ(エンジン回転数センサ)9,吸
気温センサ10,エアフローメータ11,ブースト圧力センサ
12,O2センサ13などからの信号を取込み、空燃比制御,
点火時期制御などの他にアイドル回転数制御を行なう。 このアイドル回転数制御は、スロットルバルブ4の全
開をアイドルスイッチ5で検出すると、制御ユニット8
はエンジン1がアイドリング状態に入ったと判定し、水
温センサ2によって検出されるエンジン冷却水温度Twに
基づいて目標アイドル回転数Niを設定し、さらにエアコ
ン補正などを加え、クランク角センサ9の信号により検
出される実際のエンジン回転数Neとの偏差に応じてデュ
ーティ信号を、第2図に示すようにパワートランジスタ
等からなる駆動回路15へ出力し、そのオン・デューティ
に応じてISCバルブ7のデューティソレノイド7aに駆動
電流を供給し、デューティ信号のデューティ比に応じた
リフト量lすなわち弁開度を設定し、エンジン回転数Ne
を目標アイドル回転数Niにフィードバック制御する。 しかしISCバルブ7は、エンジン室内でエンジン1に
近接して配置されているので、高温となることもありか
つ温度変化も大きいので、デューティソレノイド7aのコ
イル抵抗Rも変化する。コイル抵抗Rが変化すると、電
源電圧VBが一定でも駆動電流Iも変化するので、同一の
デューティ比ISCdutyに対してISCバルブ7の開度は変化
する。また電源電圧VBが基準電源電圧VB14から変化する
と、ISCバルブ7の開度は同様に変化するので、これら
を補正するための補正値Kdが、第3図に示すように出力
デューティ比ISCDUTYと、検出された駆動電流Iを電源
電圧VBの変動に応じて換算した基準駆動電流I′(=I
×(VB14/VB))とをパラメータとして、実験的に求め
てROM内等にマップの形で設定されている。 ところでデューティソレノイド7aを流れる駆動電流I
は、パワートランジスタ15のエミッタ側で抵抗r,コンデ
ンサCとからなる駆動電流検出手段17により平滑化して
検出しているので、その時定数Tにより、第4図に示す
ように今、出力デューティ比ISCDUTYがエンジンの運転
状態の変化,例えばエアコンスイッチのオン等によりス
テップ状に変化すると、駆動電流Iは時定数T分遅れて
t1からt2へと変化する。したがってマップから求められ
る補正値Kdは、第3図に示すように出力デューティ比変
化開始点PoにおいてKd1であったものが、変化直後の時
点P1では駆動電流Iが変化しないのでKd2へと移行し、
その後、駆動電流検出手段17の時定数Tに応じてt1から
t2にかけて検出される駆動電流Iは増加するので、補正
値Kd2からKd1へと復帰する。この補正値Kdの過渡的な急
変は、そのままバルブ開度の急変となり制御系に外乱と
して作用するので、後述するようにマップ検索で得られ
る補正値Kdにフィルタリングして例えば荷重平均等の処
理を施せば、その影響を最小限に抑えることができる。 次に上記のようなデューティソレノイドの制御動作
を、第5図に示す機能ブロック図および第6図に示すフ
ローチャート図によって説明する。 制御ユニット8は、まず、エンジン運転状態検出手段
16からのエンジン回転数Ne,エンジン冷却水温度Tw,エア
コンスイッチ信号ACなどの各状態信号を取込み(ステッ
プS100)、デューティ比算出手段20においてエンジン冷
却水温度Twに応じた目標アイドル回転数をマップ検索
し、さらに、エアコンのオン・オフ状態に応じて補正を
加え目標アイドル回転数Niを設定するとともに、検出さ
れたエンジン回転数Neとの偏差に応じて基準条件(基準
電源電圧VB14,ISCバルブ7の基準温度すなわち基準抵抗
値Ro)における基準デューティ比ISCdutyを算出する
(ステップS101)。そして、前回の制御で算出され、出
力された出力デューティ比ISCDUTY・n-1をロードしてお
く(ステップS102)。 次に駆動電流検出手段17によって検出される駆動電流
Iおよび電源電圧検出手段18によって検出される電源電
圧VBを入力し(ステップS103)、補正値算出手段22にお
いてまず検出された駆動電流Iを、基準電源電圧VB14に
おける基準駆動電流I′(=I×(VB14/VB))に換算
し、これとロードされている前回の出力デューティ比IS
CDUTY・n-1とにより、予め設定されている補正値マップ2
3からバルブ温度の変化を含めた補正値Kdを検索して求
め(ステップS104)、フィルタ手段24において加重平均
等の平滑化処理が施され(ステップS105)、出力デュー
ティ比ISCDUTYのステップ状変化に対しても滑らかな補
正が行なわれるようにし、過補正によって制御系に不要
な外乱が作用しないようにする。 この平滑化された補正値Kdは、デューティ比補正手段
21に与えられ、ここでまず補正値Kdの妥当性が、すなわ
ちMin≦Kd≦Maxの範囲内にあるか否かがチェックされ
(ステップS106)、範囲内であれば平滑化された補正値
Kdによりデューティ比算出手段20で算出された基準デュ
ーティ比ISCdutyを補正して、出力デューティ比ISCDUTY
を ISCDUTY←ISCduty×Kd により求める(ステップS107)。一方、範囲外であれば
過度の補正を防止するため、ロードされた前回の出力デ
ューティ比ISCDUTY・n-1で用いられた補正値Kdをそのま
ま固定し(ステップS108)、上式より出力デューティ比
ISCDUTYを算出して出力する(ステップS107)。 そして決定された出力デューティ比ISCDUTYによって
駆動回路15は、パワートランジスタをオン・オフしてデ
ューティソレノイド7aにパルス電圧を印加し、基準デュ
ーティ比ISCdutyに応じた所望のリフト量lによってISC
バルブ7の開度を制御する(ステップS109)。そして最
後に、出力デューティ比をISCDUTY次回の制御のためにI
SCDUTY・n-1としてメモリにストアする(ステップS11
0)。 このように、ISCバルブ7の温度変化すなわちデュー
ティソレノイド7aの抵抗値Rの変化,および電源電圧VB
の変動が補正され、さらに駆動電流検出手段17の時定数
に基づく補正値Kdの過渡的な変化が平滑化された出力デ
ューティ比ISCDUTYによってデューティソレノイド7aを
駆動するようにしたので、ISCバルブ7の開度は、その
温度や電源電圧VBが変化しても、さらに出力デューティ
比ISCDUTYがステップ状に変化しても、常に所望の開度
に一致する。
以上述べたように、本発明によれば、エンジン運転状
態に応じて算出される基準デューティ比を、温度変化に
よるデューティソレノイドの抵抗値変化を補償するため
に補正するとともに、その補正値の駆動電流検出手段の
時定数に起因する変化を平滑化するようにしたので、同
一の基準デューティ比に対して常に一定のバルブ開度を
保持でき、またデューティ比のステップ状の変化に対し
ても滑らかに追従できるので、バルブ温度の変化等が制
御系の外乱として作用することはなく、また駆動電流検
出手段の時定数に起因する不都合も生じず、制御性が向
上するとともに、より快適な制御を行なうことができる
という効果がある。
態に応じて算出される基準デューティ比を、温度変化に
よるデューティソレノイドの抵抗値変化を補償するため
に補正するとともに、その補正値の駆動電流検出手段の
時定数に起因する変化を平滑化するようにしたので、同
一の基準デューティ比に対して常に一定のバルブ開度を
保持でき、またデューティ比のステップ状の変化に対し
ても滑らかに追従できるので、バルブ温度の変化等が制
御系の外乱として作用することはなく、また駆動電流検
出手段の時定数に起因する不都合も生じず、制御性が向
上するとともに、より快適な制御を行なうことができる
という効果がある。
第1図は本発明が適用されるアイドル回転数制御系の一
列を示す構成図、第2図はISCバルブの駆動回路図、第
3図は補正値マップを示す図、第4図は補正値の過渡的
な急変を示す図、第5図は本発明による制御ユニットの
構成を示すブロック図、第6図はその動作を示すフロー
チャート図である。 7…ISCバルブ、7a…デューティソレノイド、8…制御
ユニット、17…駆動電流検出手段、18…電源電圧検出手
段、20…デューティ比算出手段、21…デューティ比補正
手段、22…補正値算出手段、23…補正値マップ、24…フ
ィルタ手段。
列を示す構成図、第2図はISCバルブの駆動回路図、第
3図は補正値マップを示す図、第4図は補正値の過渡的
な急変を示す図、第5図は本発明による制御ユニットの
構成を示すブロック図、第6図はその動作を示すフロー
チャート図である。 7…ISCバルブ、7a…デューティソレノイド、8…制御
ユニット、17…駆動電流検出手段、18…電源電圧検出手
段、20…デューティ比算出手段、21…デューティ比補正
手段、22…補正値算出手段、23…補正値マップ、24…フ
ィルタ手段。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−174549(JP,A) 特開 昭62−93459(JP,A) 特開 昭59−176447(JP,A) 特開 昭62−261627(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02D 41/06,41/08,41/20
Claims (1)
- 【請求項1】制御対象を動作させるデューティソレノイ
ドをデューティ信号によって駆動し、このデューティ信
号のデューティ比に応じて上記制御対象を制御するデュ
ーティソレノイド制御装置において、 エンジンの運転状態に基づいて基準条件の下での基準デ
ューティ比を算出するデューティ比算出手段と、 上記デューティソレノイドに流れる駆動電流を検出する
駆動電流検出手段と、 上記デューティソレノイドへ出力された前回の制御で算
出された出力デューティ比と上記駆動電流検出手段によ
って検出された駆動電流とにより、予め設定されている
補正値マップから、温度変化による上記デューティソレ
ノイドの抵抗値変化を補償する補正値を求める補正値算
出手段と、 上記駆動電流検出手段の検出遅れに起因する上記補正値
の過渡的急変を上記補正値を平滑化することで抑制する
フィルタ手段と、 上記基準デューティ比を上記フィルタ手段によって平滑
化された補正値により補正して今回の制御で用いる出力
デューティ比を算出し、該出力デューティ比をもつデュ
ーティ信号を上記デューティソレノイドに対して出力す
るデューティ比補正手段とを設けたことを特徴とするデ
ューティソレノイド制御装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63182380A JP2940919B2 (ja) | 1988-07-20 | 1988-07-20 | デューティソレノイド制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP63182380A JP2940919B2 (ja) | 1988-07-20 | 1988-07-20 | デューティソレノイド制御装置 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0230946A JPH0230946A (ja) | 1990-02-01 |
JP2940919B2 true JP2940919B2 (ja) | 1999-08-25 |
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ID=16117301
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63182380A Expired - Fee Related JP2940919B2 (ja) | 1988-07-20 | 1988-07-20 | デューティソレノイド制御装置 |
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JP (1) | JP2940919B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102331071A (zh) * | 2011-08-17 | 2012-01-25 | 青岛海信日立空调系统有限公司 | 风管式空调室内机抗电压波动的静压自动识别方法及系统 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0733802B2 (ja) * | 1983-03-25 | 1995-04-12 | トヨタ自動車株式会社 | 内燃機関のアイドル回転速度制御方法 |
JPS6293459A (ja) * | 1985-10-21 | 1987-04-28 | Honda Motor Co Ltd | 内燃エンジンの吸入空気量制御用電磁弁のソレノイド電流制御方法 |
JPS62174549A (ja) * | 1986-01-29 | 1987-07-31 | Japan Electronic Control Syst Co Ltd | 内燃機関のアイドルスピ−ド制御弁の駆動回路 |
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1988
- 1988-07-20 JP JP63182380A patent/JP2940919B2/ja not_active Expired - Fee Related
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CN102331071A (zh) * | 2011-08-17 | 2012-01-25 | 青岛海信日立空调系统有限公司 | 风管式空调室内机抗电压波动的静压自动识别方法及系统 |
CN102331071B (zh) * | 2011-08-17 | 2013-12-25 | 青岛海信日立空调系统有限公司 | 风管式空调室内机抗电压波动的静压自动识别方法及系统 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0230946A (ja) | 1990-02-01 |
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