JP2940816B2 - 難燃性フェノール樹脂銅張積層板およびその製造方法 - Google Patents
難燃性フェノール樹脂銅張積層板およびその製造方法Info
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- JP2940816B2 JP2940816B2 JP8104492A JP10449296A JP2940816B2 JP 2940816 B2 JP2940816 B2 JP 2940816B2 JP 8104492 A JP8104492 A JP 8104492A JP 10449296 A JP10449296 A JP 10449296A JP 2940816 B2 JP2940816 B2 JP 2940816B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハロゲンフリーで
難燃性、電気特性、打抜加工性に優れた難燃性フェノー
ル樹脂銅張積層板およびその製造方法に関する。
難燃性、電気特性、打抜加工性に優れた難燃性フェノー
ル樹脂銅張積層板およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、人体及び環境の保全という見地か
ら難燃剤規制の動きが強まっている。有機系プリント基
板に用いられている難燃剤の代表的なものは、ハロゲン
特に臭素系のもので、テトラブロモビスフェノールAを
中心とする誘導体が広く使用されているが、ハロゲン系
難燃剤を全く使用しない脱ハロゲン化プリント基板の要
求が高まり、その開発が要望されている。
ら難燃剤規制の動きが強まっている。有機系プリント基
板に用いられている難燃剤の代表的なものは、ハロゲン
特に臭素系のもので、テトラブロモビスフェノールAを
中心とする誘導体が広く使用されているが、ハロゲン系
難燃剤を全く使用しない脱ハロゲン化プリント基板の要
求が高まり、その開発が要望されている。
【0003】また、フェノール樹脂銅張積層板は、打抜
き加工性が特に重視されており、そのため従来のフェノ
ール樹脂銅張積層板に使用されるフェノール樹脂は、乾
性油変性をしたフェノール樹脂がほとんどであった。
き加工性が特に重視されており、そのため従来のフェノ
ール樹脂銅張積層板に使用されるフェノール樹脂は、乾
性油変性をしたフェノール樹脂がほとんどであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の事情
に鑑みてなされたもので、ハロゲンフリーで難燃性、電
気特性、打抜加工性、耐熱性、耐湿性に優れた難燃性フ
ェノール樹脂銅張積層板およびその製造方法を提供しよ
うとするものである。
に鑑みてなされたもので、ハロゲンフリーで難燃性、電
気特性、打抜加工性、耐熱性、耐湿性に優れた難燃性フ
ェノール樹脂銅張積層板およびその製造方法を提供しよ
うとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成しようと鋭意研究を重ねた結果、後述の難燃性
樹脂組成物および銅張積層板の製造方法を用いることに
よって、上記の目的が達成できることを見いだし、本発
明を完成したものである。
的を達成しようと鋭意研究を重ねた結果、後述の難燃性
樹脂組成物および銅張積層板の製造方法を用いることに
よって、上記の目的が達成できることを見いだし、本発
明を完成したものである。
【0006】即ち、本発明の難燃性フェノール樹脂銅張
積層板は、紙基材にフェノール樹脂を含浸・乾燥させて
プリプレグを得、該プリプレグの少なくとも片面に銅箔
を重ね合わせ加熱加圧成形されたフェノール樹脂銅張積
層板において、前記紙基材が、予め樹脂量 3〜30重量%
となるように水溶性フェノール樹脂の塗布・予備含浸処
理をしたものであり、前記フェノール樹脂がベンゾグア
ナミン変性フェノール樹脂及びリン酸エステルを必須成
分とするとともに乾性油変性及びフタル酸エステルの添
加をしない難燃性樹脂組成物であることを特徴とするも
のであり、本発明の製造方法は、紙基板に予め樹脂量が
3〜30重量%となるように水溶性フェノール樹脂を塗布
・予備含浸処理し、さらに前記予備含浸をした紙基材に
ベンゾグアナミン変性フェノール樹脂及びリン酸エステ
ルを必須成分とするとともに乾性油変性及びフタル酸エ
ステルの添加をしない難燃性樹脂組成物を含浸・乾燥さ
せてプリプレグを得、該プリプレグの少なくとも片面に
銅箔を重ね合わせて加熱加圧成形することを特徴とする
難燃性フェノール樹脂銅張積層板の製造方法である。
積層板は、紙基材にフェノール樹脂を含浸・乾燥させて
プリプレグを得、該プリプレグの少なくとも片面に銅箔
を重ね合わせ加熱加圧成形されたフェノール樹脂銅張積
層板において、前記紙基材が、予め樹脂量 3〜30重量%
となるように水溶性フェノール樹脂の塗布・予備含浸処
理をしたものであり、前記フェノール樹脂がベンゾグア
ナミン変性フェノール樹脂及びリン酸エステルを必須成
分とするとともに乾性油変性及びフタル酸エステルの添
加をしない難燃性樹脂組成物であることを特徴とするも
のであり、本発明の製造方法は、紙基板に予め樹脂量が
3〜30重量%となるように水溶性フェノール樹脂を塗布
・予備含浸処理し、さらに前記予備含浸をした紙基材に
ベンゾグアナミン変性フェノール樹脂及びリン酸エステ
ルを必須成分とするとともに乾性油変性及びフタル酸エ
ステルの添加をしない難燃性樹脂組成物を含浸・乾燥さ
せてプリプレグを得、該プリプレグの少なくとも片面に
銅箔を重ね合わせて加熱加圧成形することを特徴とする
難燃性フェノール樹脂銅張積層板の製造方法である。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。
【0008】本発明に用いる難燃性樹脂組成物は、ま
ず、ベンゾグアナミン変性フェノール樹脂及びリン酸エ
ステルを必須成分とするものである。それらの各成分に
ついて説明する。
ず、ベンゾグアナミン変性フェノール樹脂及びリン酸エ
ステルを必須成分とするものである。それらの各成分に
ついて説明する。
【0009】難燃性樹脂組成物の成分であるベンゾグア
ナミン変性フェノール樹脂としては、フェノール類とベ
ンゾグアナミンとホルムアルデヒドとを反応させて得ら
れる樹脂を使用することができる。ここで使用するフェ
ノール類としては、フェノール、クレゾール、キシレノ
ール等が挙げられ、これらは単独又は混合して使用する
ことができる。また、ベンゾグアナミンとしては通常工
業的に生産されるものが用いられ、特に限定されるもの
ではなく使用することができる。ホルムアルデヒドとし
ては、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、ホル
マリン水溶液等が挙げられる。ベンゾグアナミン変性フ
ェノール樹脂のベンゾグアナミン変性割合は、ベンゾグ
アナミン変性フェノール樹脂の10〜70重量%であること
が望ましい。変性割合が10重量%未満では難燃性に劣
り、リン酸エステル配合後の包括作用が不十分であり、
また、70重量%を超えると打抜加工性、耐熱性に劣り好
ましくない。
ナミン変性フェノール樹脂としては、フェノール類とベ
ンゾグアナミンとホルムアルデヒドとを反応させて得ら
れる樹脂を使用することができる。ここで使用するフェ
ノール類としては、フェノール、クレゾール、キシレノ
ール等が挙げられ、これらは単独又は混合して使用する
ことができる。また、ベンゾグアナミンとしては通常工
業的に生産されるものが用いられ、特に限定されるもの
ではなく使用することができる。ホルムアルデヒドとし
ては、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、ホル
マリン水溶液等が挙げられる。ベンゾグアナミン変性フ
ェノール樹脂のベンゾグアナミン変性割合は、ベンゾグ
アナミン変性フェノール樹脂の10〜70重量%であること
が望ましい。変性割合が10重量%未満では難燃性に劣
り、リン酸エステル配合後の包括作用が不十分であり、
また、70重量%を超えると打抜加工性、耐熱性に劣り好
ましくない。
【0010】難燃性樹脂組成物の成分であるリン酸エス
テルとしては、例えばトリフェニルホスフェート(TP
P)、クレジルフェニルホスフェート(CPP)、クレ
ジルジフェニルホスフェート(CDP)、キシレンジフ
ェニルホスフェート(XDP)、レゾルシルジフェニル
ホスフェート(RDP)、レオフォス(味の素社製、商
品名)等が挙げられ、これらは単独又は混合して使用す
ることができる。リン酸エステルの配合割合は、ベンゾ
グアナミン変性フェノール樹脂の固形分に対して20〜60
重量%で含有するように配合することが望ましい。配合
割合が20重量%未満であると難燃性が十分でなく、樹脂
の可塑化不足で打抜加工性が悪く好ましくない。また、
60重量%を超えるとベンゾグアナミン変性フェノール樹
脂のリン酸エステル包括作用が不十分であり、耐熱性、
耐湿性等の諸特性を損ない好ましくない。
テルとしては、例えばトリフェニルホスフェート(TP
P)、クレジルフェニルホスフェート(CPP)、クレ
ジルジフェニルホスフェート(CDP)、キシレンジフ
ェニルホスフェート(XDP)、レゾルシルジフェニル
ホスフェート(RDP)、レオフォス(味の素社製、商
品名)等が挙げられ、これらは単独又は混合して使用す
ることができる。リン酸エステルの配合割合は、ベンゾ
グアナミン変性フェノール樹脂の固形分に対して20〜60
重量%で含有するように配合することが望ましい。配合
割合が20重量%未満であると難燃性が十分でなく、樹脂
の可塑化不足で打抜加工性が悪く好ましくない。また、
60重量%を超えるとベンゾグアナミン変性フェノール樹
脂のリン酸エステル包括作用が不十分であり、耐熱性、
耐湿性等の諸特性を損ない好ましくない。
【0011】本発明に用いる水溶性フェノール樹脂とし
ては、フェノールとホルマリン水溶液をアミン触媒下で
反応させて得られる樹脂である。必要に応じて、メラミ
ン類、アルキルフェノール類で変性した水溶性フェノー
ル樹脂が使用でき、これらは単独又は混合して使用する
ことができる。水溶性フェノール樹脂は紙基材繊維との
親和性があり、難燃性樹脂組成物の含浸性、処理性を向
上させるために使用するものである。この水溶性フェノ
ール樹脂には、本発明の目的に反しない範囲において、
他の成分を添加配合することができる。
ては、フェノールとホルマリン水溶液をアミン触媒下で
反応させて得られる樹脂である。必要に応じて、メラミ
ン類、アルキルフェノール類で変性した水溶性フェノー
ル樹脂が使用でき、これらは単独又は混合して使用する
ことができる。水溶性フェノール樹脂は紙基材繊維との
親和性があり、難燃性樹脂組成物の含浸性、処理性を向
上させるために使用するものである。この水溶性フェノ
ール樹脂には、本発明の目的に反しない範囲において、
他の成分を添加配合することができる。
【0012】水溶性フェノール樹脂の付着量は、紙基材
に対して 3〜30重量%となるように塗布・予備含浸させ
ることが望ましい。付着量がこの範囲を外れると難燃
性、耐湿性、打抜加工性のバランスのとれた特性が得ら
れず、好ましくない。
に対して 3〜30重量%となるように塗布・予備含浸させ
ることが望ましい。付着量がこの範囲を外れると難燃
性、耐湿性、打抜加工性のバランスのとれた特性が得ら
れず、好ましくない。
【0013】本発明に用いる紙基材としては、クラフト
紙、コットンリンター紙等、通常紙基材銅張積層板に使
用されているものはいずれも使用することができる。
紙、コットンリンター紙等、通常紙基材銅張積層板に使
用されているものはいずれも使用することができる。
【0014】本発明に用いる銅箔としては、電解銅箔、
圧延銅箔等、通常銅張積層板に使用されているものを使
用することができ、厚さについても特に制限されるもの
ではなく、広く使用することができる。
圧延銅箔等、通常銅張積層板に使用されているものを使
用することができ、厚さについても特に制限されるもの
ではなく、広く使用することができる。
【0015】次に、本発明の難燃性フェノール樹脂銅張
積層板の製造方法について説明する。まず、クラフト
紙、コットンリンター紙等紙基材に、予め樹脂の付着量
が 3〜30重量%となるように上述した水溶性フェノール
樹脂を塗布・予備含浸し、次いで上述したベンゾグアナ
ミン変性フェノール樹脂及びリン酸エステルからなる難
燃性樹脂組成物を連続塗布・含浸乾燥させてプリプレグ
とする。このプリプレグの複数枚を重ねたものの少なく
とも片面に銅箔を重ね合わせ、加熱加圧一体に成形して
難燃性フェノール樹脂銅張積層板を製造することができ
る。
積層板の製造方法について説明する。まず、クラフト
紙、コットンリンター紙等紙基材に、予め樹脂の付着量
が 3〜30重量%となるように上述した水溶性フェノール
樹脂を塗布・予備含浸し、次いで上述したベンゾグアナ
ミン変性フェノール樹脂及びリン酸エステルからなる難
燃性樹脂組成物を連続塗布・含浸乾燥させてプリプレグ
とする。このプリプレグの複数枚を重ねたものの少なく
とも片面に銅箔を重ね合わせ、加熱加圧一体に成形して
難燃性フェノール樹脂銅張積層板を製造することができ
る。
【0016】
【発明の実施形態】次に、本発明を実施例によって説明
するが、本発明はこの実施例によって限定されるもので
はない。以下の実施例および比較例において、「部」と
は「重量部」を意味する。
するが、本発明はこの実施例によって限定されるもので
はない。以下の実施例および比較例において、「部」と
は「重量部」を意味する。
【0017】実施例 コンテンサー付き四つ口フラスコにベンゾグアナミン 1
87部、フェノール 113部および37%ホルマリン 349部を
仕込み、モノメチルアミンを添加して pH=6に調整し
た後、攪拌しつつ90℃で 4時間反応させた。次いで減圧
脱水してメタノールで希釈し、樹脂固形分55重量%、粘
度 1.5ポアズ(25℃)、ゲル化時間 2分40秒(150 ℃)
の均一なベンゾグアナミン変性フェノール樹脂溶液を得
た。このベンゾグアナミン変性フェノール樹脂に(固形
分比で)対してリン酸エステルのクレジルジフェニルホ
スフェート40重量%を加えて難燃性フェノール樹脂ワニ
ス(難燃性樹脂組成物)を製造した。
87部、フェノール 113部および37%ホルマリン 349部を
仕込み、モノメチルアミンを添加して pH=6に調整し
た後、攪拌しつつ90℃で 4時間反応させた。次いで減圧
脱水してメタノールで希釈し、樹脂固形分55重量%、粘
度 1.5ポアズ(25℃)、ゲル化時間 2分40秒(150 ℃)
の均一なベンゾグアナミン変性フェノール樹脂溶液を得
た。このベンゾグアナミン変性フェノール樹脂に(固形
分比で)対してリン酸エステルのクレジルジフェニルホ
スフェート40重量%を加えて難燃性フェノール樹脂ワニ
ス(難燃性樹脂組成物)を製造した。
【0018】また、フェノール 560部および37%ホルマ
リン 875部を仕込み、トリエチルアミン20部を添加して
70℃で 4時間反応させて水溶性フェノール樹脂を製造し
た。次に厚さ10ミルスの積層用紙基材であるクラフト紙
に、水溶性フェノール樹脂を紙基材に対して10重量%に
なるように塗布・含浸して、下塗り加工紙を得た。この
下塗り加工紙に前述した難燃性フェノール樹脂ワニスを
55重量%になるように塗布・含浸してプリプレグを製造
した。
リン 875部を仕込み、トリエチルアミン20部を添加して
70℃で 4時間反応させて水溶性フェノール樹脂を製造し
た。次に厚さ10ミルスの積層用紙基材であるクラフト紙
に、水溶性フェノール樹脂を紙基材に対して10重量%に
なるように塗布・含浸して、下塗り加工紙を得た。この
下塗り加工紙に前述した難燃性フェノール樹脂ワニスを
55重量%になるように塗布・含浸してプリプレグを製造
した。
【0019】比較例 コンデンサー付き四つ口フラスコににフェノール 590
部、ノニルフェノール 300部、桐油 350部および37%ホ
ルマリン 720部を仕込み、モノエチルアミンを添加して
pH=6 に調整した後、攪拌しつつ100 ℃ 3時間反応さ
せた。次いで減圧脱水してトルエン/メタノール= 7/
3 の混合溶媒で希釈し、樹脂固形分55重量%、粘度 2.3
ボアズ(25℃)、ゲル化時間 2分10秒(150 ℃)の均一
な桐油変性フェノール樹脂溶液を得た。この桐油変性フ
ェノール樹脂(固形分比で)の60重量%、臭素化エポキ
シ樹脂のYDB400T−60(東都化成社製、商品
名)20重量%、リン酸エステルのクレジルジフェニルホ
スフェート20重量%を加えて難燃性フェノール樹脂ワニ
ス(難燃性樹脂組成物)を製造した。
部、ノニルフェノール 300部、桐油 350部および37%ホ
ルマリン 720部を仕込み、モノエチルアミンを添加して
pH=6 に調整した後、攪拌しつつ100 ℃ 3時間反応さ
せた。次いで減圧脱水してトルエン/メタノール= 7/
3 の混合溶媒で希釈し、樹脂固形分55重量%、粘度 2.3
ボアズ(25℃)、ゲル化時間 2分10秒(150 ℃)の均一
な桐油変性フェノール樹脂溶液を得た。この桐油変性フ
ェノール樹脂(固形分比で)の60重量%、臭素化エポキ
シ樹脂のYDB400T−60(東都化成社製、商品
名)20重量%、リン酸エステルのクレジルジフェニルホ
スフェート20重量%を加えて難燃性フェノール樹脂ワニ
ス(難燃性樹脂組成物)を製造した。
【0020】次に厚さ10ミルスの積層用紙基材であるク
ラフト紙に、実施例で製造した水溶性フェノール樹脂を
紙基材に対して10重量%になるように塗布・含浸して、
下塗り加工紙を得た。この下塗り加工紙に前述した難燃
性フェノール樹脂ワニスを55重量%になるように塗布・
含浸してプリプレグを製造した。
ラフト紙に、実施例で製造した水溶性フェノール樹脂を
紙基材に対して10重量%になるように塗布・含浸して、
下塗り加工紙を得た。この下塗り加工紙に前述した難燃
性フェノール樹脂ワニスを55重量%になるように塗布・
含浸してプリプレグを製造した。
【0021】実施例および比較例で製造したプリプレグ
を 8枚重ね、その両側に厚さ35μmの接着剤付き銅箔を
重ね合わせて、170 ℃, 100kg/cm2 で70分間、加
熱加圧成形して、厚さ 1.6mmの難燃性フェノール樹脂
銅張積層板を製造した。これらの銅張積層板について、
引剥がし強さ、半田耐熱性、絶縁抵抗、難燃性、打抜加
工性の試験を行い結果を得たので表1に示した。本発明
がバランスよく優れており、本発明の効果を確認するこ
とができた。
を 8枚重ね、その両側に厚さ35μmの接着剤付き銅箔を
重ね合わせて、170 ℃, 100kg/cm2 で70分間、加
熱加圧成形して、厚さ 1.6mmの難燃性フェノール樹脂
銅張積層板を製造した。これらの銅張積層板について、
引剥がし強さ、半田耐熱性、絶縁抵抗、難燃性、打抜加
工性の試験を行い結果を得たので表1に示した。本発明
がバランスよく優れており、本発明の効果を確認するこ
とができた。
【0022】
【表1】
【0023】
【発明の効果】以上の説明および表1から明らかなよう
に、本発明の難燃性フェノール樹脂銅張積層板の製造方
法によれば、ハロゲンフリーで難燃性、電気特性、打抜
加工性、耐熱性、耐湿性に優れた難燃性フェノール樹脂
銅張積層板を製造することができる。
に、本発明の難燃性フェノール樹脂銅張積層板の製造方
法によれば、ハロゲンフリーで難燃性、電気特性、打抜
加工性、耐熱性、耐湿性に優れた難燃性フェノール樹脂
銅張積層板を製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B32B 15/08 C08J 5/24 H05K 1/03
Claims (4)
- 【請求項1】 紙基材にフェノール樹脂を含浸・乾燥さ
せてプリプレグを得、該プリプレグの少なくとも片面に
銅箔を重ね合わせ加熱加圧成形されたフェノール樹脂銅
張積層板において、前記紙基材が、予め樹脂量 3〜30重
量%となるように水溶性フェノール樹脂の塗布・予備含
浸処理をしたものであり、前記フェノール樹脂がベンゾ
グアナミン変性フェノール樹脂及びリン酸エステルを必
須成分とするとともに乾性油変性及びフタル酸エステル
の添加をしない難燃性樹脂組成物であることを特徴とす
る難燃性フェノール樹脂銅張積層板。 - 【請求項2】 難燃性樹脂組成物における、ベンゾグア
ナミン変性フェノール樹脂のベンゾグアナミン変性割合
が10〜70重量%であり、またベンゾグアナミン変性フェ
ノール樹脂に対するリン酸エステルの配合割合が20〜60
重量%である請求項1記載の難燃性フェノール樹脂銅張
積層板。 - 【請求項3】 紙基板に予め樹脂量が 3〜30重量%とな
るように水溶性フェノール樹脂を塗布・予備含浸処理
し、さらに前記予備含浸をした紙基材にベンゾグアナミ
ン変性フェノール樹脂及びリン酸エステルを必須成分と
するとともに乾性油変性及びフタル酸エステルの添加を
しない難燃性樹脂組成物を含浸・乾燥させてプリプレグ
を得、該プリプレグの少なくとも片面に銅箔を重ね合わ
せて加熱加圧成形することを特徴とする難燃性フェノー
ル樹脂銅張積層板の製造方法。 - 【請求項4】 難燃性樹脂組成物における、ベンゾグア
ナミン変性フェノール樹脂のベンゾグアナミン変性割合
が10〜70重量%であり、またベンゾグアナミン変性フェ
ノール樹脂に対するリン酸エステルの配合割合が20〜60
重量%である請求項3記載の難燃性フェノール樹脂銅張
積層板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8104492A JP2940816B2 (ja) | 1996-04-02 | 1996-04-02 | 難燃性フェノール樹脂銅張積層板およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8104492A JP2940816B2 (ja) | 1996-04-02 | 1996-04-02 | 難燃性フェノール樹脂銅張積層板およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09267437A JPH09267437A (ja) | 1997-10-14 |
JP2940816B2 true JP2940816B2 (ja) | 1999-08-25 |
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ID=14382042
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8104492A Expired - Fee Related JP2940816B2 (ja) | 1996-04-02 | 1996-04-02 | 難燃性フェノール樹脂銅張積層板およびその製造方法 |
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---|---|
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---|---|---|---|---|
CN116039206B (zh) * | 2023-02-14 | 2023-09-12 | 江苏耀鸿电子有限公司 | 一种无卤阻燃型酚醛树脂覆铜板的生产工艺 |
CN118288634A (zh) * | 2024-04-15 | 2024-07-05 | 江苏耀鸿电子有限公司 | 一种氧化铝填充的酚醛树脂基阻燃覆铜板及其制备方法 |
-
1996
- 1996-04-02 JP JP8104492A patent/JP2940816B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09267437A (ja) | 1997-10-14 |
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