JP2940074B2 - セラミックグリーンシート間の接着性評価方法 - Google Patents

セラミックグリーンシート間の接着性評価方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はセラミックグリーンシート間の接着性を評価
する方法に関し、さらに詳しくは、多層基板,コンデン
サ,バリスタ,圧電アクチュエータ,センサ,電池,チ
ップコイル等のセラミック電子部品の製造工程における
シート積層プロセスで用いられるセラミックグリーンシ
ート間の接着性評価方法に関するものである。
[従来の技術] 近年、電子機器に対する小型化,高機能化,高信頼
性,低コスト化への要求は極めて大きく、それに伴いセ
ラミック電子部品の製造プロセスの一つであるグリーン
シート積層技術の重要性もますます増えている。
シート積層技術は、各セラミック電子部品の特性に下
記のようなメリットを生み出す。
(1)多層基板……三次元配線が可能、微細配線の形成
が容易、ヴィアホール接続の信頼性が高い等の特徴があ
り、低温焼結性絶縁材料の適用により、低抵抗導体との
同時焼成が可能となり、更に高密度化・高速化・高周波
数化が達成できる。
(2)コンデンサ……形状の小型化と共に、大容量化を
図ることができる。
(3)バリスタ……立ち上がり電圧の低減、形状の小型
化およびサージ耐量の改良を行うことができる。
(4)アクチュエータ……低電圧でも大きな変位を得る
ことができる。
第2図は、シート積層プロセスのフローチャートを示
したもので、このうち、グリーンシートは、その性質が
後工程の条件や特性に大きな影響を与えるため、(I)
厚みが均一であること,(II)異方性がないこと,(II
I)傷,ひび割れ,汚れ,ピンホール等の欠陥がないこ
と,(IV)放置中あるいは後工程での寸法変化や特性変
化が少ないこと,(V)切断や穴開け等の加工性が優れ
ていること,(VI)ハンドリングに耐える強度を持つこ
と,(VII)積層時の接着性が良いこと等が要求され
る。よって、シート特性の十分な評価および制御が必要
不可欠となる。
セラミックグリーンシートの評価方法で既に確立され
ているものには、寸法や形状の測定,密度や通気
率,機械的特性,柔軟性(曲げやすさ)等が挙げら
れる。まず、については、厚みとそのばらつき,平滑
度,光沢度,経時寸法安定性等の測定が一般的には行わ
れており、焼成収縮率のばらつきを抑制したり、均一な
印刷を行うために、厚みを高精度を制御する方法や印
刷,乾燥工程時の寸法変化等が検討されている。一方、
については、外形寸法と重量から密度を算出したり、
厚み方向に気圧差を設け、空気が通過する速度を測定す
ることで評価されている。については、シートに可塑
剤が添加されているぶん、柔軟性を有しており、粘弾性
的性質を示すので、加工性,応力がかかった状態での寸
法安定性、ハンドリング性を考慮に入れ、応力と歪の関
係曲線、引っ張り強度、圧縮強度、引き裂き強度等が評
価されている。については、紙やパルプ等の評価に用
いられているクラーク式、テーバー式、ガーレー式のス
ティフネステスターが有効である。
[発明が解決しようとする課題] 一方、積層時のシート間の接着が不十分な場合、その
後の成形体の機械加工時の脱バインダ時に層間の剥離に
よる破壊が起きてしまうため、積層時のシート間の接着
性も非常に重要な評価項目である。
例えば、セラミックグリーンシート間の接着性は、そ
の柔軟性の影響を大きく受ける。前述した通り、シート
は可塑剤が添加されているぶん、柔軟性を有するが、そ
の程度は可塑剤の種類や添加量はもちろん、シートに残
留している溶剤量によっても変化する。グリーンシート
はドクターブレード法によって作製されるので、キャリ
ヤフィルム上にブレードを通して薄くひかれたスラリー
の乾燥方法、温度プロファイル、フィルムの搬送速度、
フィルムの厚み等によって、その乾燥状態は異なってい
る。このように可塑剤および成膜条件によって左右され
るシート柔軟性が良くない場合には、接着性不足により
成形体の機械加工時や脱バインダ時に層間の剥離による
破壊が発生し易くなる。
また、接着性はセラミックグリーンシート内の粉末や
有機結合剤、可塑剤の充填状態による影響も受ける。即
ち、充填密度が高いため、シート密度が大きく、通気性
が悪い場合も接着性不足により層間剥離不良が多発す
る。
さらに、グリーンシート表面あるいは裏面における有
機結合剤の分布の影響もある。有機結合剤の分布量が少
ない場合は、光沢がなく、かつ表面粗さは大きくなる
が、その時層間剥離は起こり易い。
しかし、種々の特性を有するシートの接着性を簡易的
に評価する十分確立された手段は見当たらず、実際の工
程に流さないとそのシートが不良か否か判定できないの
が現状である。
本発明は、このような従来の課題を解決するためにな
されたもので、容易にセラミックグリーンシート間の接
着性を評価することができ、更には層間剥離発生の可能
性を判定することの可能な接着性評価方法を提供するこ
とにある。
[課題を解決するための手段] 本発明は、セラミック微粉末を含むグリーンシートを
複数枚積層し、低圧で熱圧着させて一体化された積層体
を作製し、中央部から切り出した試料の切断面に着色し
た液体を浸み込ませ、次いで該切断面を研磨した後、着
色部分の面積率を算出することが接着具合を判定するこ
とを特徴とするセラミックグリーンシート間の接着性評
価方法、およびセラミック微粉末を含むグリーンシート
の厚みの積層すべき枚数分の和と、該グリーンシートを
積層し、低圧で熱圧着させて一体化した積層体の厚みと
の比率を算出することから接着具合を判定することを特
徴とするセラミックグリーンシート間の接着性評価方
法、およびセラミック微粉末を含むグリーンシートを複
数枚積層し、低圧で熱圧着させて一体化された積層体を
作製し、該積層体を電気炉中で焼成するときに層間剥離
が起こらない臨界昇温速度を決定することから接着具合
を判定することを特徴とするセラミックグリーンシート
間の接着性評価方法である。
[実施例] 次に、本発明の実施例について図面を参照して、詳細
に説明する。
実施例1 第1図に本発明のセラミックグリーンシート間接着性
評価方法の一例をフローチャートで示す。まず、アルミ
ナとホウケイ酸系鉛ガラスの混合粉末からなる柔軟性の
異なるグリーンシートを幾つか用意し、あらかじめその
接着性評価から柔軟性に優れたシートほど接着性も優れ
ていることを確認した。柔軟性の優れたシートをA、中
位をB、劣るシートをCとする。なお、通気性、密度や
光沢、表面粗さはほぼ同一とする。
まず、第1図(a)に示すように、140mm角のセラミ
ックグリーンシート1を50枚ずつ、20,30,40Kg/cm2、11
0℃、10minの条件で各々積層、熱圧着して第1図(b)
に示すような積層体2を形成する。次に、得られた積層
体2から第1図(c)に示すように中央部積層体3 20mm
を切り出し、その四方の切断面を紙やすりで平坦に研磨
する。さらに、研磨面にマジックインク等の着色した液
体を浸み込ませ、乾燥させる。着色させた面をまた紙や
すりで面取りし、粘着テープ等で削り粉を取り除いた後
に、金属顕微鏡で各々の切断面を観察する。接着性の悪
い積層体はシート接着部分にインクが浸み込み、線とし
て鮮明に現れる。その部分の長さを写真から算出し、全
体の長さ(例えば、50層、20mm角の積層体の場合は、20
×4×(50−1)=3920mmとなる。)で除した値を面積
率とした。
表−1に3種類のシートを用いた場合の各圧力での面
積率を示す。
上表から、柔軟性が良くないシートC、即ち接着性の
良くないシートCは、いずれの圧力下でも面積率が大き
いことがわかる。
一方、積層、熱圧着を行う前に予め各グリーンシート
1の厚みを測定する。その際、シート中央部の5点の平
均値を採用する。また、積層、熱圧着後の積層体2の厚
みも測定する。これらの値を基に求めた圧縮率、即ち各
グリーンシートの厚みの和を積層体厚みで除した値をプ
レス圧40Kg/cm2の場合についてまとめた結果を表−2に
示す。
上表から、接着性の良い積層体ほど、一般に圧縮率は
高く、十分接着具合の目安となることがわかる。
さらに、中央部積層体3を切り出した残りの周辺部積
層体4(第1図(C)参照)に関しては、電気炉中で高
速昇温した時に層間剥離が発生し始める臨界昇温速度を
求めるのに用いた。表−3にプレス圧が40Kg/cm2の場合
について、各昇温速度における層間剥離の有無を示す。
上表より、接着性の劣る積層体は、より低い昇温速度
でも層間剥離による破壊が発生し、シートCの場合、10
0℃/Hが臨界値となる。一方、接着性の優れた積層体A
は375℃/Hまで破壊しない。
以上の結果から、積層体の断面観察による面積率が小
さいほど、また圧縮率が大きいほど、さらに臨界昇温速
度が高いほどその接着性は良く、これらは接着性評価の
基準となり得ることが判明した。また、実際の製品不良
率と照合することにより、シートの柔軟性の最下限を設
定することもでき、製品管理にも非常に役立つと言え
る。
実施例2 アルミナとホウケイ酸系鉛ガラスの混合粉末からなる
通気性の異なるグリーンシートを幾つか用意し、同様の
評価を進めた。通気性の良いシートをD,中位をE,ほとん
どないシートをFとする。あらかじめ、その接着性評価
から、通気性の良いシートほど接着性も優れていること
を確認した。なお、柔軟性や光沢,表面粗さはほぼ同一
とする。評価方法は、実施例1と同様である。表−4に
その結果をまとめた。
上表から、積層体の面積率が小さいほど、また圧縮率
が大きいほど、さらに臨界昇温速度が高いほど接着性が
良いことがわかる。また、実際の製品不良品と照合する
ことによって、シート通気性の最下限も設定できた。
実施例3 アルミナとホウケイ酸系鉛ガラスの混合粉末からなる
光沢の異なるグリーンシートを幾つか用意し、同様の評
価を進めた。光沢のあるシートをG,中位をH,ほとんどな
いシートをIとする。あらかじめ、その接着性評価か
ら、光沢のあるシートほど接着性も優れていることを確
認した。なお、柔軟性や通気性はほぼ同一とする。評価
方法は、実施例1,2と同様である。表−5にその結果を
まとめた。
上表から、圧縮率が大きいほど、さらに臨界昇温速度
が高いほど接着性が良いことがわかる。また、実際の製
品不良率と照合することによって、シート光沢度の最下
限も設定できた。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明によれば容易にセラミッ
クグリーンシート間の接着性を評価でき、更には層間剥
離発生の可能性を判定できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のセラミックグリーンシート間接着性評
価方法の一例を示すフローチャート図、第2図はシート
積層プロセスのフローチャート図である。 1……セラミックグリーンシート 2……積層体 3……中央部積層体 4……周辺部積層体
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01N 21/91 B28B 11/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セラミック微粉末を含むグリーンシートを
    複数枚積層し、低圧で熱圧着させて一体化された積層体
    を作製し、中央部から切り出した試料の切断面に着色し
    た液体を浸み込ませ、次いで該切断面を研磨した後、着
    色部分の面積率を算出することから接着具合を判定する
    ことを特徴とするセラミックグリーンシート間の接着性
    評価方法。
  2. 【請求項2】セラミック微粉末を含むグリーンシートの
    厚みの積層すべき枚数分の和と、該グリーンシートを積
    層し、低圧で熱圧着させて一体化した積層体の厚みとの
    比率を算出することから接着具合を判定することを特徴
    とするセラミックグリーンシート間の接着性評価方法。
  3. 【請求項3】セラミック微粉末を含むグリーンシートを
    複数枚積層し、低圧で熱圧着させて一体化された積層体
    を作製し、該積層体を電気炉中で焼成するときに層間剥
    離が起こらない臨界昇温速度を決定することから接着具
    合を判定することを特徴とするセラミックグリーンシー
    ト間の接着性評価方法。
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