JP2939589B2 - 過給機付機関におけるブーストコンペンセータの解除装置 - Google Patents

過給機付機関におけるブーストコンペンセータの解除装置

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JP2939589B2 JP1175007A JP17500789A JP2939589B2 JP 2939589 B2 JP2939589 B2 JP 2939589B2 JP 1175007 A JP1175007 A JP 1175007A JP 17500789 A JP17500789 A JP 17500789A JP 2939589 B2 JP2939589 B2 JP 2939589B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、過給機付機関におけるブーストコンペン
セータの解除装置に関する。
従来の技術 過給機付機関においては、急加速時のブースト圧力の
上昇遅れに伴う燃料過多を防止するため、ブースト圧力
が上昇するまで、燃料の増量を制限するようにしたブー
ストコンペンセータが設けられる。これにより、ブース
ト圧力の上昇に応じた燃料量を供給して、黒鉛の発生を
抑えるものである。そのため、ブースト圧力が作用して
いない状態においてはブーストコンペンセータによって
燃料コントロールラックの増量方向への移動を制限して
いることから、始動時の燃料増量を行なうには、このよ
うな制御を解除する必要がある。かかる制限解除機構は
従来から公知であって、例えば、この出願の出願人にか
かる特開昭63−263228号の公報には、解除レバーを操作
することによって、燃料コントロールラックを制限して
いる制限部材の制限部を相対的に後退させるようにした
ものが記載されている。
発明が解決しようとする課題 上記のように、従来においては、ブーストコンペンセ
ータを解除するための解除レバーを設け、始動時にこの
解除レバーを特別に操作する必要があり、それだけ操作
が面倒であるという不都合がある。また、解除レバーは
バネによって非解除方向へ常に引張られており、エンジ
ンが始動状態となるまでその解除レバーを解除位置に保
持していなければならない。この場合、解除レバーをそ
の解除位置に保持するための係合手段を設けることによ
って、この点は解決できるが、しかし、そうすると始動
後の戻し操作が必要となり、この戻し操作を忘れてしま
う恐れがある。更に、かかる解除レバーを設けると、運
転中に誤って解除操作をしたり或いは他の物に衝突して
解除され、やはり黒鉛を発生させてしまうという恐れが
ある。
この発明は、これら従来の諸問題を解決することを目
的としてなされたものである。
課題を解決するための手段 上記の課題を解決するため、この出願の第1の発明で
は、第1図で示すように、燃料調節部材の燃料増方向へ
の移動を規制する制限部材を、過給機からのブースト圧
によって作動する連動部材へ連結したブーストコンペン
セータにおいて、前記制限部材を連動部材に対して制限
解除方向へ移動可能とし、かつ、これら制限部材と連動
部材との間には上記制限部材の制限解除方向の移動を規
制してその制限部材を常に連動部材へ追従させるための
バネを設けるとともに、この制限部材には、エンジン回
転数調節部材を始動増量位置にセットするとその回転数
調節部材側の当接部が当接して制限部材を前記バネの力
に抗して制限解除位置まで移動させ、かつ、前記エンジ
ン回転数調節部材を運転位置にセットすると前記当接部
が離間して制限部材を前記バネの力によってリセット状
態にさせる被当接部を設けたことを特徴とする。
また、解除操作具を設けたものにおいて、この解除操
作具を始動後に自動的にリセット状態に戻す手段とし
て、この出願の第2の発明では、燃料調節部材の燃料増
方向への移動を規制する制限部材を、エンジン停止レバ
ー軸に設けた偏心軸へ枢着して、その一端を過給機から
ブースト圧によって作動する連動部材へ枢支連結し、他
端を燃料調節部材の被制限部の燃料増方向への移動路へ
突出させて前記の規制を行なわせるとともに、この制限
部材を前記エンジン停止レバー軸に取り付けた停止レバ
ーの操作によって前記燃料調節部材の被制限部を燃料カ
ット位置まで押し戻すためのエンジン停止用部材として
兼用させ、この制限部材を解除操作具の操作によってそ
の移動路より後退できるよう前記偏心軸上で摺動可能と
し、かつ、この制限部材は前記後退位置から制限位置へ
戻すバネを付勢させてこのバネ力によって前記後退時に
被制限部の側面に当接させることを特徴とする。
更に、運転時にブーストコンペンセータが不測に解除
されるのを防止するため、この出願の第3の発明では、
燃料調節部材の燃料増方向への移動を規制する制限部材
を、過給機からのブースト圧によって作動する連動部材
へ連結し、かつ、この制限部材による制限を解除する解
除機構を設けたものにおいて、過給機のブースト圧又は
エンジンの運転に伴って立ち上がる油圧の作用によって
前記解除機構による解除操作を不能にするロック機構を
設けたことを特徴とするものが得られる。
作用 上記この出願の第1の発明では、エンジンの回転数調
節部材を始動増量時にセットすれば、ブーストコンペン
セータの制限部材が自動的に解除位置に移動するので、
特別の解除操作を行なう必要がないし、他方、回転数調
節部材を運転位置にセットすれば、同じく自動的にリセ
ットされる。
また、この出願の第2の発明においては、エンジンの
始動後に燃料調節部材が始動増量位置からそれよりも燃
料減側へ移動すると、その側面に当接していた制限部材
がバネの力によって自動的に復帰し、ブーストコンペン
セータの作動状態になる。停止レバーを操作すると、制
限部材が燃料調節部材の被制限部を燃料カット位置まで
押し戻すことによってエンジンが停止する。
またこの出願の第3の発明では、過給機のブースト圧
又はエンジンの運転に伴って立ち上がる油圧の作用によ
ってブーストコンペンセータの解除機構による解除操作
を不能にするためのロック機構を設けているから、運転
中に不測にコンペンセータが解除される恐れがない。
実 施 例 第1図は、この出願の第1の発明に従って実施される
実施例図であり、図において(1)はガバナレバー、
(2)はテンションレバー、(3)はスラストレバーで
あり、これらのレバー(1)(2)(3)が、共にガバ
ナレバー軸(4)へ回動自在に軸支されている。ガバナ
レバー(1)は、側面方向から見て概略U字形に形成さ
れ、その一方の上端部が、リンク(5)によって燃料コ
ントロールラック(6)へ連結されている。(7)は、
ガバナレバー軸(4)よりも上部側において、そのガバ
ナレバー軸(4)と平行に取付けられたレギュレータレ
バー軸であって、そのレバー軸(7)に取付けたレギュ
レータレバー(8)の先端と、テンションレバー(2)
の上端とが、ガバナスプリング(9)によって連結され
ている。レギュレータレバー軸(7)の図示しないケー
ス外側端部にレギュレータハンドル(10)が取付けられ
ている。また、ガバナレバー(1)の他方の上端部と、
前記スラストレバー(3)の上端部との間にセットスプ
リング(11)が設けられている。
これら各レバー(1)(2)(3)等からなるガバナ
機構は従来公知のものであって、その詳細な説明は省略
するが、テンションレバー(2)の下端側面に、図の矢
印A方向から、エンジンの回転数に応じて作動するガバ
ナウェイトのフォースが作用すると、即ち回転数が上昇
してその力がテンションレバー(2)を図の時計方向に
回転させるとると、これと共にガバナレバー(1)が同
方向に回動するので、前記のリンク(5)を介して燃料
コントロールラック(6)が燃料減方向に移動して、エ
ンジン回転数を一定に保つように動作する。また、レギ
ュレータハンドル(10)を回動操作して、テンションレ
バー(2)とレギュレータレバー(8)との間のスプリ
ング(9)の張力を増大させると、エンジン回転数が増
加しても、このガバナスプリング(9)の張力が大きく
なっている分だけ、燃料コントロールラック(6)の燃
料減方向への移動が少なくなり、エンジン回転数はより
高い回転数に設定保持される。
(12)は、テンションレバー(2)の燃料増方向側の
側面に対向して設けられる最高回転数調整ネジで、この
調整ネジ(12)の先端にテンションレバー(2)の側面
(13)が当接すると、それ以上燃料増側には回動できな
いようになっている。また、この当接部(13)には、エ
ンジン停止レバー(14)によって回動操作される停止カ
ム(15)が対向しており、この停止レバー(14)によっ
てこのカム(15)が回転されると、そのカム作用により
テンションレバー(2)を強制的に燃料減方向へ回動さ
せて、エンジンを停止させるようにしている。
次に、コンペンセータの構造を説明すると、まず、ガ
バナレバー(1)の前記リンク(5)を連結した端部上
方には、軸(17)によって、平面から見てコの字形の制
限レバー(18)が軸支されている。この制限レバー(1
8)の前記コの字形の一片より連結部(19)が上方に突
出し、他方の片より水平方向にこの発明の被当接部(2
0)が一体に形成されている。他方、制限レバー(18)
の中央部より下向きに突出して、制限部(21)が一体に
形成され、この制限部(21)は、前記ガバナレバー
(1)のリンク(5)を連結した上端部に対して、この
ガバナレバー(1)が燃料増方向に移動するのを制限す
るような位置に対向している。更に前記レギュレータレ
バー(8)の側面には、前記被当接部(20)に対向し
て、その上方にピン(22)が設けられ、レギュレータハ
ンドル(10)をその矢印B方向一杯に始動増量位置まで
回動させると、このピン(22)が被当接部(20)を上方
から押して、制限レバー(18)を時計方向に回動させる
ようにしている。(23)は、その一端をダイヤフラム
(24)へ連結したスライダーロッドであって、過給機か
らのブースト圧が、このダイヤフラム(24)の図の左側
の圧力室へ作用すると、その圧力によってこのスライダ
ーロッド(23)が図の右方向へ摺動するようにしてい
る。また、この右方向の摺動に対して、スライダーロッ
ド(23)を逆方向に戻すためのバネ(25)が、ダイヤフ
ラム(24)とケース壁との間に設けられている。(26)
は、スライダーロッド(23)がバネ(25)によって戻さ
れる位置を規制するためのストッパーネジを示してい
る。スライダーロッド(23)のダイヤフラム(24)と反
対側の端部側には、一対の連結円盤(27)(28)が、両
者間に溝(29)を生ずるようにして取付けられ、この溝
(29)内に、制限レバー(18)の連結部(19)側面に取
付けたピン(30)が係合している。第2図で示すよう
に、これら連結円盤(27)(28)のうち、その一方のダ
イヤフラム(24)側の連結円盤(27)は、そのボス(3
1)が、スライダーロッド(23)の雄螺子部分へ螺合さ
れて軸方向に摺動不能であるが、他方の連結円盤(28)
は、そのボス(31)へ摺動自在に外嵌されて、溝(29)
より離れる方向であるスライダーロッド(23)の端部側
へ移動できるようにしてある。前記溝(29)が開かない
よう保持するため、この摺動自在な連結円盤(28)と、
前記ボス(31)端部に取付けたバネ受け(32)との間
に、戻しバネ(33)が設けられている。
上記の構造において、エンジンの運転中にレギュレー
タハンドル(10)を増量側である図の矢印C方向に回動
操作して急加速を行なった場合、ガバナスプリング
(9)の力により、テンションレバー(2)が増量側に
引張られ、これによって、ガバナレバー(1)が図の反
時計方向である燃料増量側に回動しようとする。しか
し、ブースト圧が作用していない状態においては、スラ
イダーロッド(23)の戻しバネ(25)及び連結円盤(2
8)背面のバネ(33)の力の方が強いため、制限レバー
(18)によってガバナレバー(1)の同方向への回動を
阻止されることから、燃料の増量は行なわれない。そし
て、過給機からのブースト圧力がダイヤフラム(24)の
圧力室側に作用すると、これによって、スライドロッド
(23)が図の右方向に摺動するので、制限レバー(18)
が、時計方向に回動してその制限部(21)によるガバナ
レバー(1)の回動の制限を解除し、これに応じて、ガ
バナレバー(1)が増量側に回動して燃料が増量され
る。
エンジンの始動時に、レギュレータハンドル(10)を
始動増量側である図矢印B方向一杯まで回動させると、
前述したように、レギュレータレバー(8)のピン(2
2)が、制限レバー(18)の被当接部(20)を下方に押
し、これによって、制限レバー(18)は、第3図のよう
に、バネ(33)によって付勢されている一方の連結円盤
(28)をスライダーロッド(23)の端部方向に摺動させ
ながら、制限解除方向に回動して制限解除状態となる。
エンジンが運転状態になって、レギュレータハンドル
(10)を逆方向に戻すと、上記ピン(22)が元の方向に
戻るので、制限レバー(18)は、連結円盤(28)の戻し
バネ(33)の力により制限被解除位置まで戻り、自動的
にリセット状態となる。
第4図〜第6図は、他の実施例であって、第4図にお
いて(41)は、ブーストコンペンセータによる制限解除
レバーであって、このレバー(41)の軸(42)には、共
に平面から見てコの字形に折曲された制限レバー(18)
と連動レバー(43)が相互に嵌合するようにして、回動
自在軸支されている。これらの制限レバー(18)と連動
レバー(43)とは相対的に回動自在であるが、軸(42)
に外嵌された捻じりバネ(44)の端部が、その一方が制
限レバー(18)に他方が連動レバー(43)へと連結され
て、これらのレバー(18)(43)を共に一体に回動させ
るよう保持している。このとき、制限レバー(18)のス
トッパー部(50)が連動レバー(43)へ当接している。
前記と同様に、第1図のダイヤフラム(24)に連結され
たスライダーロッド(23)端部には、一対の連結円盤
(27)(28)が、両者間に溝(29)を生ずるようにして
取付けられているが、これらの連結円盤(27)(28)は
共に一体となってスライダーロッド(23)へ固定されて
おり、溝(29)に連動レバー(43)上端のピン(45)が
係合されている。前記の燃料コントロールラック(6)
側に連結されるリンク(5)は、この実施例では、燃料
コントロールラック(6)側の第1リンク(46)とガバ
ナレバー(1)上端に連結される第2リンク(47)とに
分割され、第1リンク(5)先端に取付けた垂直方向の
連結部材(48)下端に、第2リンク(47)端部が枢着さ
れている。そして、この連結部材(48)の裏面には、第
2リンク(47)と平行に被制限ロッド(49)が突出し
て、その先端が、制限レバー(18)の制限部(21)へ対
向して、これにより、燃料コントロールラックの燃料増
方向即ちリンク(5)の図の右方向への移動を規制して
いる。
ブーストコンペンセータの作用は前記第1図と同様で
あり、過給機のブースト圧が作用すると、スライダーロ
ッド(23)が図の右方向に移動し、これにより、連動レ
バー(43)が回動するとともに、この連動レバー(43)
が、制限レバー(18)上端のストッパー部(50)を押し
てこの制限レバー(18)を回動させるので、その制限部
(21)が図の右方向へ後退し、リンク(5)即ち燃料コ
ントロールラック(6)が燃料増側に移動して増量され
る。エンジンの始動時に、制限解除レバー(41)を図の
矢印方向である時計方向に回動させると、前記ダイヤフ
ラム(24)を押している戻しバネ(25)の力によって連
動レバー(43)はそのままの位置にあるが、制限レバー
(18)が、バネ(44)を捻じりながら第5図のように同
方向へ回動する。そして制御解除レバー(41)をいっぱ
いまで回動させると、前記被制限ロッド(49)の燃料増
方向への移動路よりも後退するので、リンク(5)全体
が燃料増側へ移動可能となり、これにより、前記のよう
にレギュレータハンドル(10)を始動増量位置まで回動
させることができる。この状態で、解除レバー(41)を
離すと、制限レバー(18)の制限部(21)先端が、第6
図のように、被制限ロッド(49)の側面に摺動可能な状
態で当接する。エンジンが運転状態となってリンク
(5)全体が元の方向に移動すると、被制限ロッド(4
9)が制限部(21)に対して摺動しながら移動して、こ
の被制限ロッド(49)より外れた位置で、制限レバー
(18)が前記バネ(44)の力によって元の位置に復帰し
て、リセット状態となる。
第7図〜第9図は、この出願の第2の発明に従って実
施される実施例図であって、図において(53)は、ケー
ス(52)へ軸支されたエンジン停止レバー軸で、このレ
バー軸(53)のケース(52)外側に停止レバー(54)が
取付けられている。レバー軸(53)のケース(52)の内
側の端部より軸方向に突出して、そのレバー軸(53)の
回動中心Pに対して偏心した回動中心Qを有する偏心軸
(55)が一体に設けられている。この偏心軸(55)に、
制限レバー(18)が回動自在でかつ軸方向摺動自在に取
付けられている。制限レバー(18)の上端に取付けたピ
ン(56)が、前記第4図と同様に、スライダーロッド
(23)端部の連結円盤(27)(28)間の溝(29)へ係合
している。他方、制限レバー(18)の下端に取付けた制
限ピン(57)が、燃料コントロールラック(6)に取付
けたリンク(5)の、燃料増方向への移動側の端面に対
向し、これによって、このリンク(5)の燃料増方向へ
の移動を規制している。このように制限ピン(57)がリ
ンク(5)の端面に対向して制限状態となるよう、制限
レバー(18)を偏心軸(55)側の先端側に付勢するよう
にして、その制限レバー(18)のボス部と停止レバー軸
(53)端面との間に戻しバネ(58)が設けられている。
制限解除レバー軸(42)が、前記停止レバー軸(53)と
直角な方向のケース壁に軸支されて、その先端部を半円
状に切欠したカム部(59)が、制限レバー(18)の側面
に対向している。
始動時に、この解除レバー軸(42)の解除レバー(4
1)を回動させると、その先端のカム部(59)により、
制限レバー(18)が第7図の左方向に押し、これによ
り、制限レバー(18)が偏心軸(55)上を摺動して、そ
の下端の制限ピン(57)を、リンク(5)の燃料増方向
へ移動路より後退させる。このため、リンク(5)即ち
燃料コントロールラック(6)が始動増量側へ移動可能
で、そのように、前記と同様にレギュレータハンドル
(10)を始動増量位置まで回動させて、解除レバー(4
1)は元の位置へ戻しておく。そうすると、第9図で示
すように、制限ピン(57)が、リンク(5)の側面にバ
ネ(58)によって押し付けられた状態で摺動可能に当接
する。そして、エンジンが運転状態となった状態でリン
ク(5)を元の方向に戻すと、そのリンク(5)の側面
が制限ピン(57)の先端に対して摺接しながら移動し、
そのリンク(5)の側面より外れた位置で、この制限ピ
ン(57)即ち制限レバー(18)がバネ(58)の力により
摺動して、元の位置に復帰しリセット状態となるもので
ある。また、制限レバー(18)を解除しない状態におい
て、停止レバー(54)を第8図の左方向に回動させる
と、偏心軸(55)が、制限レバー(18)の上端のピン
(56)を支点として同方向に図の2点鎖線の位置まで移
動するので、これによりリンク(5)が燃料減方向へ燃
料カット位置まで押し戻されて、エンジンが停止され
る。このように、この実施例では、制限レバー(18)
が、エンジンを停止させる停止部材の一部を兼ねた構成
となっている。
第10図及び第11図は、第7図〜第9図と同様の構造に
おいて、解除レバー(41)が、運転中に解除位置へ回動
されるのを防止するようにしたものである。即ち、この
解除レバー(41)のレバー軸(42)には、ケース(52)
内への軸穴部分において、その外周の一個所を切欠した
切欠部(65)を形成している。他方、ケース(52)に
は、シリンダ(67)が形成されており、このシリンダ
(67)に挿入したピストン(68)に係合ピン(69)が一
体に形成され、このピストン(68)がレバー軸(42)側
に摺動すると、その係合ピン(69)が、前記の切欠(6
5)部分ヘレバー軸(42)の被解除位置において係合す
るようになっており、これによって、レバー軸(42)即
ち解除レバー(41)が不測に解除位置へ回動するのを防
止している。このピストン(68)背面のシリンダ室(7
0)には、通路(71)によって、過給機のブースト圧又
はエンジンの運転に伴って立ち上がる油圧が供給される
ようになっており、他方、その反対側には、そのブース
ト圧又は油圧に抗してピストン(68)を被係合側に押し
戻すバネ(72)を設けている。これにより、ブースト圧
或いは油圧の作用しない運転前の状態においては、バネ
(72)によりピストン(68)を押し戻して、解除レバー
(41)を解除側へ回動操作できるようにし、運転状態と
なった場合には、それらのブースト圧又は油圧によって
ピストン(68)を自動的にロック位置まで摺動させるよ
うにしている。
発明の効果 以上のように、この出願の第1の発明によれば、エン
ジンの回転数調節部材を始動増量側を操作すると、その
調節部材によってブーストコンペンセータの燃料制限部
材がその制限を解除する方向に移動するため、ガバナ機
構に必要な部材以外の特別な部材や装置を設けて、特別
の解除作業を行う必要がなく、通常始動時に操作する回
転数調節部材を操作するのみでよい。このため、信頼性
が高く、簡単な構造で低コストの解除装置を実現でき
る。しかも、その調節部材を運転側に操作すると、これ
に伴って、前記制限部材はそのバネの力によって自動的
復帰するため、解除後のリセットを忘れて運転中に黒鉛
を発生するといった不都合がない。また、この出願の第
2の発明においては、燃料制限の解除はその解除用の操
作具で行なうが、始動後の戻し操作は、燃料調節部材が
燃料減側に移動することによって、これに当接していた
制限部材がその調節部材より外れた位置で自動的に復帰
するため、やはり、特別のリセット操作を行なう必要が
ないという利点がある。しかも、制限部材がエンジンの
停止用部材を兼ねることになり、それ故、燃料調節部材
を燃料カット位置まで押し戻すための特別の部材が不要
となる効果がある。加えて、この出願の第3の発明によ
れば、過給機のブースト圧又はエンジンの運転に伴って
立ち上がる油圧の作用によって解除装置を作動させない
ようにするロック機構を設けているので、エンジンの運
転中におけるブーストコンペンセータの不測の解除を確
実に防止することができ、コンペンセータの機能をキャ
ンセルされることによる黒鉛の発生を防止できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の第1の実施例を示す装置全体の斜
視図、第2図及び第3図は夫々第1図実施例におけるス
ライダーロッド端部の拡大図縦断面図、第4図は、この
発明の別の実施例を示す解除装置部分の斜視図、第5図
及び第6図は、夫々、第4図実施例における制限レバー
の動作を示す要部の側面図、第7図は、この発明の別の
実施例を示す解除装置部分の縦断面図、第8図は、第7
図の右方向から見た要部側面図、第9図は、第6図の状
態から制限部材を解除位置まで移動させた状態の縦断面
図、第10図は、この発明の更に別の実施例を示す解除装
置部分の縦断面図、第11図は第10図のA−A線断面図で
ある。 (5)……燃料調節用リンク、 (6)……燃料コントロールラック、 (10)……レギュレータハンドル、 (18)……燃料制限部材、 (20)……制限部材の被当接部、 (21)……制限部材の制限部、 (23)……コンペンセータのスライダーロッド、 (33)……制限部材の戻しバネ、 (41)……制限解除レバー、 (44)……制限部材の戻しバネ、 (53)……エンジン停止レバー軸、 (55)……偏心軸、(57)……制限ピン、 (58)……制限部材の戻しバネ、 (65)……解除レバーのロック用切欠部、 (68)……ロック用ピストン、 (69)……ロック用ピン。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃料調節部材の燃料増方向への移動を規制
    する制限部材を、過給機からのブースト圧によって作動
    する連動部材へ連結したブーストコンペンセータにおい
    て、前記制限部材を連動部材に対して制限解除方向へ移
    動可能とし、かつ、これら制限部材と連動部材との間に
    は上記制限部材の制限解除方向の移動を規制してその制
    限部材を常に連動部材へ追従させるためのバネを設ける
    とともに、この制限部材には、エンジン回転数調節部材
    を始動増量位置にセットするとその回転数調節部材側の
    当接部が当接して制限部材を前記バネの力に抗して制限
    解除位置まで移動させ、かつ、前記エンジン回転数調節
    部材を運転位置にセットすると前記当接部が離間して制
    限部材を前記バネの力によってリセット状態にさせる被
    当接部を設けたことを特徴とする過給機付機関における
    ブーストコンペンセータの解除装置。
  2. 【請求項2】燃料調節部材の燃料増方向への移動を規制
    する制限部材を、エンジン停止レバー軸に設けた偏心軸
    へ枢着して、その一端を過給機からのブースト圧によっ
    て作動する連動部材へ枢支連結し、他端を燃料調節部材
    の被制限部の燃料増方向への移動路へ突出させて前記の
    規制を行なわせるとともに、この制限部材を前記エンジ
    ン停止レバー軸に取り付けた停止レバーの操作によって
    前記燃料調節部材の被制限部を燃料カット位置まで押し
    戻すためのエンジン停止用部材として兼用させ、この制
    限部材を解除操作具の操作によってその移動路より後退
    できるよう前記偏心軸上で摺動可能とし、かつ、この制
    限部材は前記後退位置から制限位置へ戻すバネを付勢さ
    せてこのバネ力によって前記後退時に被制限部の側面に
    当接させることを特徴とする過給機付機関におけるブー
    ストコンペンセータの解除装置。
  3. 【請求項3】燃料調節部材の燃料増方向への移動を規制
    する制限部材を、過給機からのブースト圧によって作動
    する連動部材へ連結し、かつ、この制限部材による制限
    を解除する解除機構を設けたものにおいて、過給機のブ
    ースト圧又はエンジンの運転に伴って立ち上がる油圧の
    作用によって前記解除機構による解除操作を不能にする
    ロック機構を設けたことを特徴とする過給機付機関にお
    けるブーストコンペンセータの解除装置。
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