JP2939298B2 - 原子炉用制御棒 - Google Patents

原子炉用制御棒

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JP2939298B2 JP2107639A JP10763990A JP2939298B2 JP 2939298 B2 JP2939298 B2 JP 2939298B2 JP 2107639 A JP2107639 A JP 2107639A JP 10763990 A JP10763990 A JP 10763990A JP 2939298 B2 JP2939298 B2 JP 2939298B2
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neutron
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重範 志賀
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耕作 積田
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Structure Of Emergency Protection For Nuclear Reactors (AREA)
  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は沸騰水型原子炉に好適な原子炉用制御棒に係
り、特に、長寿命型の中性子吸収材であるハフニウム金
属板またはハフニウムをジルコニウム(Zr)またはチタ
ン(Ti)等で希釈したハフニウム合金板を通水自在に内
蔵する原子炉用制御棒に関する。
(従来の技術) 従来、この種の原子炉用制御棒(以下、制御棒とい
う)には中性子吸収材としてボロン化合物(B4C)を内
蔵するものがあり、このボロンにはB−10とB−11とが
あるが、前者のB−10を中性子吸収材として用いてい
る。
B−10は中性子と反応してヘリウム(He-4)と、リチ
ウム(Li-7)に変化して中性子吸収能力を喪失する。こ
れはボロン化合物を中性子吸収材として用いると、制御
棒の中性子吸収能力が比較的早くに減衰することを示し
ており、核的寿命が比較的短いという点を表している。
そこで、近年では、長寿命型の制御棒が要求されてお
り、そのために、ハフニウム(以下Hfという)を通水自
在に内蔵する制御棒が実用されている。
Hfには多くの核種があり、その大部分は1つの原子核
が繰り返し中性子を吸収できるために中性子吸収能力が
なかなか減衰せず、核的寿命が比較的長いという長所が
ある。
Hfは原子炉内の炉水中に直接浸漬しても化学的に極め
て安定しており、被覆材無しでも使用できる。
但し、Hfの欠点は比重が非常に大きいこと(13.1g/cm
3)と、B4Cと同一体積にすると、中性子吸収能力がB4C
よりも劣る点にある。
そこで、本発明者等はこれらの欠点を補うために制御
棒内に内蔵した2枚のHf金属板間に間隙を設定して、こ
の間隙に水を通す、いわゆるトラップ型Hf制御棒を開発
し、提案した。
これに対し、その改良案が米国から提案されており、
これは特開平2−10299号公報に開示されている。
次に、この制御棒の構成を第8図(A),(B)に基
づいて説明する。
制御棒1は軸横断面形状が十字形のタイロッド2の各
十字状突出外端部に、深いU字状のシース3のU字開口
をそれぞれ外嵌して固着し、4枚のウイング4a,4b,4c,4
dを形成している。
これら各ウイング4a〜4d内には3本の長尺の平管5a,5
b,5cを例えば横1列に並べてそれぞれ収容している。
平管5a〜5cはHf製であり、その管内に中性子吸収材兼
冷却材である炉水を通水するように構成されている。
したがって、この通水は平管5a〜5c内を流れるのみ
で、通常1つの平管5a〜5cから別の平管5a〜5cへの流入
流出、つまり混合は生じない。
しかも、タイロッド2から最も離れた各ウイング4a〜
4dの外縁部にある外側の平管5aは高い中性子束に照射さ
れるので、その管内を流れる水が最も高温となり、沸騰
する場合も考えられる。
そして、このとき内側の他の平管5b,5c内の通水の温
度は外側の平管5aの通水よりも低く、冷却に充分な余裕
が残っているにも拘らず、これら平管5a〜5c内の通水同
士の混合がないので、外側の平管5a内の通水温度が最も
高くなる。
このような発熱率の高い部分は材料の健全性と中性子
吸収特性とからは能率良く冷却することが望ましいの
で、このような特性は好ましくない。
ところで、前記平管5a〜5cの軸方向両端部(図中上端
部)は各シース3内で先端構造材6と末端構造材7とに
それぞれ係合保持される構成であるので、平管5a〜5cは
必然的に長尺(例えば少なくとも1mの長さ)となる。
なお、第8図(A)中、符号8は通水孔である。
また、Hf材は挿入先端構造材6側で厚肉にする必要が
あるので、挿入末端構造材7側では薄肉にしないと重量
制限をオーバーしたり、あるいは高価なHf材の無駄使い
となるために薄肉にする必要がある。
このために、平管5a〜5cを長尺に形成する場合には、
その板厚を削り込む等の面倒な加工工程が必要となり、
製造コストが嵩むという課題がある。
(発明が解決しようとする課題) 上記したようにこのような従来の制御棒1では冷却特
性に問題があり、しかも製造コストが嵩むという課題が
ある。
そこで本発明は前記事情を考慮してなされたもので、
その目的は冷却特性を高めることができると共に、製造
コストを低減できる原子炉用制御棒を提供することにあ
る。
〔発明の構成〕
(課題を解決するための手段) 本発明は、従来の制御棒1の課題が、Hf金属等を平管
5a〜5cに構成したために、各平管5a〜5c内の通水の横方
向の流れと、通水同士の混合を規制した点等にあること
に鑑みてなされたものであり、次のように構成される。
つまり本発明は、ハフニウム金属板およびハフニウム
を中性子吸収元素とするハフニウム合金板の一方よりな
る少なくとも2枚一対の中性子吸収板同士を、所要の間
隙をおいて対向させて通水自在に内蔵すると共に、前記
一対の中性子吸収板の各幅方向側端部に、その長手方向
に所要の間隔をおいた少なくとも2本一対の切込みを幅
方向に少なくとも一対入れ、この一対の切込み同士の間
にある切込み片を、前記中性子吸収板同士の対向間隙側
へ折曲げて、その対向間隙を保持するように構成したこ
とを特徴とする。
(作用) 制御棒が炉心内に挿入されると、この制御棒内の中性
子吸収板は炉心内の中性子束を吸収して発熱する。
この発熱は特にウイングの外側にある中性子吸収板に
高い中性子束が照射されるので、その内方にある中性子
吸収板よりも高温になる。
一方、制御棒の一対の中性子吸収板同士の間には炉水
がその軸方向に沿って昇流し冷却するが、これら各中性
子吸収板の切込み片の折曲げにより炉水が撹拌されて横
方向、つまり板幅方向に流れる。
したがって、炉水が各中性子吸収板に対して縦横に流
れるので、ウイング外側にある中性子吸収板の高温部
と、内側にある中性子吸収板の低温部との炉水が混合
し、中性子吸収板の発熱を効果的に冷却することができ
る。
このために、炉水中でのボイド(気泡)の発生が殆ど
抑制され、中性子減速材である水はHf製の中性子吸収板
の中性子吸収能力を高める機能も有するので、制御棒の
中性子吸収能力の低減(反応度価値の低減)を防止でき
る。
また、このようにHf製の中性子吸収板が効果的に冷却
されるので、Hf製の中性子吸収板としての特性劣化を防
止できる上に、中性子吸収材としての健全性を高めるこ
とができる。
また、中性子吸収板は板よりなり、管等に構成されて
いないので、製造コスト低減を図ることができる。
(実施例) 以下本発明の実施例を第1図〜第7図に基づいて説明
する。
第3図(A),(B)は本発明の第1実施例の要部縦
断面図であり、本実施例の制御棒10は例えば3対の中性
子吸収板11aと11b、12aと12b、13aと13bに特徴があり、
これ以外は第8図(A)で示す制御棒1と同様であるの
で、第3図(A),(B)中、第8図(A)と共通する
部分には同一符号を付している。
つまり、本実施例の制御棒10は軸横断面形状が十字状
のタイロッド2の各十字状突出端部外面に、例えばステ
ンレス製で深いU字状のシース3のU字状開口端をそれ
ぞれ外嵌して固着し、4枚のブレード4a〜4dをそれぞれ
形成している。
各ブレード4a〜4dおよびタイロッド2の軸方向上端部
に先端構造材6(第8図(A)参照)を、その下端には
末端構造材7をそれぞれ取り付けている。
そして、各ブレード4a〜4d内に例えば3対の中性子吸
収板11aと11b、12aと12b、13aと13bを各対毎に対向させ
て、かつ横1列に並べて収容している。
各対の中性子吸収板11aと11b、12aと12b、13aと13bは
第1図(A)に示すようにハフニウム(以下Hfという)
金属板、またはHfをジルコニウム(Zr)もしくはチタン
(Ti)等で希釈したハフニウム合金板により長方形板に
形成されており、各ブレード4a〜4dの厚さ方向で所要の
間隙を得て各対毎にそれぞれ対向配置されている。
各中性子吸収板11a〜13bはその長手方向上端部と下端
部とを第8図(A)で示す先端構造材6と、末端構造材
7とに係合保持される。
そして、各中性子吸収板11a〜13bはそれらの各幅方向
両側端部(第1図(A)では左右両側部)に2本一対の
短尺の支持アーム14a,14bをそれぞれ内方に突出させて
いる。
これら支持アーム14a…,14b…は各先端面を、各対向
同士で突き合せることにより、各中性子吸収板11a〜13b
の各対毎の対向間隙を保持している。
次に、各支持アーム14a…,14b…の形成方法について
説明する。
まず、第1図(A)に示すように、各中性子吸収板11
a〜13bの幅方向両側端部(図中左右両側部)に所要幅の
切込み片15a…,15b…を左右対称に、かつ長手方向に所
要のピッチで形成する。
これら切込み片15a…,15b…の形成は各切込み片15a,1
5bの上下端において、各中性子吸収板11a〜13bの幅方向
に所要の長さの切込み線16a,16bをそれぞれ入れること
により行なわれる。
各切込み線16a,16bの内側終端には小孔17a,17bをそれ
ぞれ穿設し、応力集中を防止して亀裂が発生するのを防
止している。
そして、第2図(A)に示すように各切込み片15a,15
bの先端部を中性子吸収板11a〜13bの各対毎の対向方向
(内方)へ、外方に若干凸の円弧状にそれぞれ折り曲げ
て、支持アーム14a…,14b…にそれぞれ形成する。
各支持アーム14a,14bはその対向するもの同士の各先
端面を単に突き合せ、あるいはその突合せ面を溶接し、
各中性子吸収板11a〜13bの各対毎の対向間隙を保持して
いる。
また、各支持アーム14a…,14b…は中性子吸収板11a〜
13bの各対の対向間隙を流れる炉水の流れ方向、つまり
中性子吸収板11a〜13bの長手方向に対して直交する方向
に突出しているので、炉水の流れを各支持アーム14a…,
14b…により拡散させて、乱流を生ぜしめ、板幅方向、
つまり横方向の流れを発生させることができる。
しかも、各中性子吸収板11a〜13bの各対毎の対向間隙
の側方は各支持アーム14a…,14b…を有する部分を除い
て開口しているので、各支持アーム14a…,14b…周りで
発生した炉水の横流が隣接する中性子吸収板11a〜13bの
対向間隙を流れる通水と混合する。
したがって、各ブレード4a〜4dの外側にある中性子吸
収板、例えば13a,13bはその内方のものより比較的高い
中性子束を照射されて他より、高温に発熱するが、その
支持アーム14a,14b周りで水の乱流が発生し、しかも、
その内方で隣接する中性子吸収板12a,12bの支持アーム1
4bからの横流と混合するので効果的に冷却される。
その結果、外側の中性子吸収板13a,13bの過熱を防止
できるので、水のボイドの発生を防止して、Hf製の中性
子吸収板11a〜13bの中性子吸収能力(反応度価値)の低
減を防止できる。
また、中性子吸収板11a〜13bの冷却を効果的に行なう
ことができるので、特性劣化を防止できる上に、中性子
吸収手段としての健全性の向上を図ることができる。
第1図(B)および第2図(B)は本発明の第2の実
施例をそれぞれ示しており、これは3本一対の切込み線
26a,26b,26cを各中性子吸収板11a〜13bの左右両側部に
て幅方向に入れて、第1図(B)の図中上下一対の切込
み片25a,25bをそれぞれ形成すると共に、各切込み片25
a,25bの位置を各中性子吸収板11a〜13bの左右両側部で
若干ずらした点に特徴がある。
これ以外は前記第1実施例とほぼ同様であるので、第
1図(B)および第2図(B)中、第1図(A)および
第2図(A)で示す部分と共通する部分には同一符号を
付している。
そして、各上部切込み片25aはその先端部を第2図
(B)に示すように、各中性子吸収板11a〜13bの各対毎
の対向間隙外方へ若干拡開するように湾曲させている。
また、各上部切込み片25aの先端外角を面取り20,20し
ている。
一方、各下部切込み片25bはその先端部を前記第1実
施例利と同様に各中性子吸収板11a〜13bの対向間隙内方
へ湾曲させて支持アーム24a,24bをそれぞれ形成し、こ
れら各支持アーム24a,24bの先端面を対向するもの同士
で突き合せ、あるいはその突合せ面を溶接等により固着
している。
したがって本実施例によれば、各支持アーム24a,24b
により前記第1実施例と同様の作用効果を奏するうえ
に、各上部切込み片25aの先端部の湾曲面と各ブレード4
a〜4dのシース3内面との間に若干の間隙が設定される
ので、この間隙に炉水を通水できる。
このために、各中性子吸収板11a〜13bの背面とシース
3内面との間の水の流れを促進させ、長期停滞流を防止
できる。
その結果、ステンレス製シース3と各中性子吸収板11
a〜13bとの電気化学的な耐蝕製を大幅に高め、これらの
健全性を高めることができる。この効果は炉水の水質が
低下しているときに、特に有効となる。
なお、前記各実施例では3対の中性子吸収板11a〜13b
を各ブレード4a〜4d内に収容した具合について説明した
が、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば各
ブレード4a〜4dには、第4図に示すように2対の中性子
吸収板31aと31b、32aと32bを収容してもよく、また、第
5図に示すように一対の中性子吸収板41a,41bを収容し
てもよい。
第6図(A)は本発明の第4実施例の要部平面図であ
り、これは一対毎に対向する中性子吸収板51aと51b、52
aと52bの各左右端部に、支持アーム54a,54b…を前記各
実施例のように切込み等によりそれぞれ1本ずつ形成
し、両支持アーム54a,54bの先端面を、相互に突き合せ
ずに、対向する中性子吸収板51a,51bの一側端部にて、
その内面に当接させて溶接している。
また、相互に対向する中性子吸収板51aと51b、52aと5
2b同士の幅方向長さを交互に相違させて、横方向で隣接
する中性子吸収板51aと52a、51bと52b同士の両間隙ga,g
bが板厚方向で一致しないように幅方向にずらしてい
る。
したがって、両間隙ga,gbを共に通過して吸収されな
い中性子束を低減できるので、中性子吸収板51a〜52bの
中性子吸収能力を高めることができる。
さらに、各中性子吸収板51a〜52bの背面側、つまり各
ブレード4a〜4dのシース3内面と対向する一側の外角は
面取り面53に形成する。
第6図(B)は同図(A)の変形例を示し、これは各
中性子吸収板51a〜52bに、各支持アーム54a,54bを貫通
させる貫通孔55をそれぞれ穿設している。
また、各貫通孔55内には各支持アーム54a,54bを貫通
させて、その外端部を若干突出させ、その突出端を垂直
面で面取り56してシース3内面に当接させている。
これにより、シース3内面を各中性子吸収板51a〜53b
の背面との間に通水間隙を設定でき、これらの耐蝕性を
高めることができる。
第6図(C)は同図(A)のさらに他の変形例を示
し、これは第1、2実施例のいわば2アーム方式と、第
6図(A)のいわば1アーム方式との組合せであり、対
向する中性子吸収板、例えば51aと51bの図中左端部では
2アーム、つまり、中性子吸収板51a,51bの両者にそれ
ぞれ形成した支持アーム54b1,54b2同士の先端面を突き
合せて溶接している。
また、中性子吸収板51aと51bの図中右端部では第6図
(A)と同様に1本の支持アーム54aにより対向間隙を
設定させている。
そして、各中性子吸収板51a〜52b…の幅方向両端部
を、シース3の内面へ当接するように湾曲させ、各中性
子吸収板51a〜52bの背面とシース内面との間に通水間隙
を形成するようになっている。
第7図(A)〜(D)は本発明の第5実施例を示し、
これは前記各実施例における中性子吸収板11a〜13b、31
a〜32b、41a,41b,51a〜52bをシース3およびタイロッド
2に固定する手段を改良したものであり、次に、これを
例えば第1実施例に適用した場合について説明する。
第7図(A),(C)に示すようにステンレス製のタ
イロッド2の各十字状突出外端部に、外方に突出する矩
形状の複数の係合突出部2aを長手方向に所要のピッチで
それぞれ突設し、これら係合突部2aを嵌入せしめる矩形
状の係合凹部60を、例えば各ブレード4a〜4d内の内側に
収容される一対の中性子吸収板11a,11bの内側端部にそ
れぞれ形成している。
各係合突出部2aと各係合突部60との嵌合は両者の熱膨
張係数の相違と、中性子照射成長の伸び差を考慮して、
クリアランスが設定されている。
この一対の中性子吸収板11a,11bの両係合凹部60,60の
上、下部には第7図(B),(D)で示すようにHf製の
スペーサ61a,61bを、それぞれ架け渡し、その端部を溶
接等により固着している。
また、第7図(B),(C)に示すように、各ブレー
ド4a〜4dと、その幅方向中間部および外側部にある例え
ば2対の中性子吸収板12a,12b、13a,13bとに例えばステ
ンレス製の保持ピン62a,62bをその板厚方向にそれぞれ
貫通させ、その貫通端部をステンレス製のシース3に溶
接し、保持ピン62a,62bにより中性子吸収板12a〜13bを
保持するようになっている。
各保持ピン62a,26bと中性子吸収板12a〜13bとはステ
ンレス製とHf製との相違があるので、各保持ピン62a,62
bを貫通させる中性子吸収板12a〜13bの各貫通部には熱
膨張係数や中性子照射成長の伸び差を考慮したクリアラ
ンスが設定されている。
〔発明の効果〕 以上説明したように本発明は、ハフニウム金属板また
はハフニウム合金板より成る中性子吸収板の少なくとも
2枚一対を所要の間隙をおいて対向させて通水自在に内
蔵し、これら中性子吸収板の切込みにより形成した支持
アームを中性子吸収板同士の対向間隙側へ折り曲げて、
その対向間隙を保持するように構成した。
したがって本発明によれば、一対の中性子吸収板の対
向間隙をその長手方向に流れる水が支持アームにより撹
乱されて乱流を生じ、板幅方向の横流を発生する上に、
その対向間隙の側方が支持アーム以外の箇所で開口して
いるので、前記横流同士の混合が促進される。
このために、一対の中性子吸収板を有効に冷却するこ
とができるので、水の沸騰を防止して、原子炉用制御棒
の反応度価値の減少を防止ないし抑制することができる
上に、制御棒としての健全性を高めることができる。
また、中性子吸収板を板により形成するので、製造コ
スト低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図(A)は本発明に係る原子炉用制御棒の第1実施
例の中性子吸収板の正面図、第1図(B)は本発明の第
2実施例の中性子吸収板の正面図、第2図(A)は第1
図(A)で示す第1実施例の要部斜視図、第2図(B)
は第1図(B)で示す第2実施例の中性子吸収板の要部
斜視図、第3図(A)は第1図(A)のIII A−III A線
で切断した中性子吸収板をブレード内に収容した状態を
示す第1実施例の横断面図、第3図(B)は第1図
(A)のIII B−III B線で切断した中性子吸収板をブレ
ード内に収容した状態の第1実施例の横断面図、第4図
は本発明の第3実施例の横断面図、第5図は本発明の第
4実施例の横断面図、第6図(A)〜(C)は本発明の
各実施例における支持アームの変形例をそれぞれ示す要
部平面図、第7図(A)は同図(B),(C)のVII A
−VII A線部分断面図、第7図(B)は同図(A)のVII
B−VII B線断面図、第7図(C)は同図(A)のVII C
−VII C線断面図、第7図(D)は同図(B)および
(C)のVII D−VII D線断面図、第8図(A)は従来の
原子炉用制御棒の一部切欠斜視図、第8図(B)は同図
(A)で示す部分横断面図である。 2……タイロッド、3……シース、4a〜4d……ブレー
ド、6……先端構造材、7……末端構造材、10……原子
炉用制御棒、11a,11b,12a,12b,13a,13b……中性子吸収
板、14a,14b……支持アーム、15a,15b……切込み片、16
a,16b……切込み線、17a,17b……小孔、25a……上部切
込み片、25b……下部切込み片、26a,26b,26c……切込み
線。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 積田 耕作 神奈川県横浜市鶴見区末広町2―4 株 式会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 吉岡 律夫 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 豊吉 勇 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株式会社東芝横浜事業所内 (56)参考文献 特開 昭62−235595(JP,A) 特開 平2−10299(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G21C 7/10

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハフニウム金属板およびハフニウムを中性
    子吸収元素とするハフニウム合金板の一方よりなる少な
    くとも2枚一対の中性子吸収板同士を、所要の間隙をお
    いて対向させて通水自在に内蔵すると共に、前記一対の
    中性子吸収板の各幅方向側端部に、その長手方向に所要
    の間隔をおいた少なくとも2本一対の切込みを幅方向に
    少なくとも一対入れ、この一対の切込み同士の間にある
    切込み片を、前記中性子吸収板同士の対向間隙側へ折曲
    げて、その対向間隙を保持するように構成したことを特
    徴とする原子炉用制御棒。
JP2107639A 1990-04-25 1990-04-25 原子炉用制御棒 Expired - Lifetime JP2939298B2 (ja)

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