JP2938869B1 - 放射性廃液の処理方法 - Google Patents

放射性廃液の処理方法

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JP2938869B1 JP26711098A JP26711098A JP2938869B1 JP 2938869 B1 JP2938869 B1 JP 2938869B1 JP 26711098 A JP26711098 A JP 26711098A JP 26711098 A JP26711098 A JP 26711098A JP 2938869 B1 JP2938869 B1 JP 2938869B1
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Abstract

【要約】 【課題】 放射性廃液の放射能濃度が高い場合にも、海
洋放出あるいは再利用が可能なレベルまで、放射能濃度
を低減できる放射性廃液の処理方法を提供する。 【解決手段】 放射性物質及びナトリウム化合物を含む
放射性廃液を乾燥して乾燥体とした後、該乾燥体を加熱
により溶融塩としてこれを陽極液とし、ナトリウムイオ
ン導電性のβ−アルミナを隔膜として電気分解する放射
性廃液の処理方法である。複数の隔膜を多段に設け、こ
れら多段に設けられた隔膜20、22により、陽極槽2
4と陰極槽26との間に中間槽28を形成して電気分解
を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、原子力施設で発
生する放射性廃液の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】 核燃料再処理施設では再処理工程で硝
酸(HNO3)を用い、用済み後は水酸化ナトリウム
(NaOH)で中和処理するため、硝酸ナトリウム(N
aNO3)廃液が発生する。原子力発電設備では冷却水
浄化用にイオン交換樹脂を使用するが、この樹脂の再生
に硫酸と水酸化ナトリウムを用いるため、最後に混合中
和した硫酸ナトリウム(Na2SO4)廃液が発生する。
また、原子力施設の焼却炉で塩化ビニール等の塩化物を
焼却するとその排ガス中には塩化水素ガスが含まれる
が、これは必要に応じ洗浄塔で除去され、その際用いた
洗浄液は水酸化ナトリウムで中和されるため塩化ナトリ
ウム(NaCl)廃液が発生する。
【0003】 このように原子力施設では種々のナトリ
ウム化合物を主成分とする廃液が発生する。これらの放
射性廃液は施設外に放流できないため、そのままあるい
は濃縮したり乾燥したりして保管されているが、その保
管量は年々増加するため、減容・再利用を図る必要が生
じてきた。
【0004】 そこで、このようなナトリウム化合物を
主成分とする放射性廃液を、再利用あるいは海洋放出可
能な状態に処理すべく、本願出願人は先に、放射性物質
及びナトリウム化合物を含む放射性廃液を乾燥して乾燥
体とした後、この乾燥体を加熱により溶融塩としてこれ
を陽極液とし、ナトリウムイオン導電性のβ−アルミナ
を隔膜として電気分解する放射性廃液の処理方法を提案
した(特開平9−127293号)。
【0005】 この方法は、溶融塩電解法なる技術を放
射性廃液の処理に利用したものであり、陰極側に極低放
射性で高純度の金属ナトリウム又は水酸化ナトリウムを
生成させることができる。また、陽極側からは酸性根が
ガスとして発生するが、これは必要に応じ中和、分解処
理して施設外に廃棄することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、上記
従来の方法は、基本的に単一の電解隔膜を用いて電気分
解するものであり、また電解隔膜の膜厚についても特に
考慮されていないので、放射性廃液の放射能濃度が高い
場合、海洋放出あるいは再利用が可能なレベルまで、放
射能濃度を低減しきれない可能性がある。
【0007】 本発明は、このような事情に鑑みて上記
従来技術を改良したものであり、放射性廃液の放射能濃
度が高い場合にも、海洋放出あるいは再利用が可能なレ
ベルまで、放射能濃度を低減できる放射性廃液の処理方
法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】 本発明によれば、放射
性物質及びナトリウム化合物を含む放射性廃液を乾燥し
て乾燥体とした後、該乾燥体を加熱により溶融塩として
これを陽極液とし、ナトリウムイオン導電性のβ−アル
ミナを隔膜として電気分解する放射性廃液の処理方法で
あって、複数の隔膜を多段に設け、これら多段に設けら
れた隔膜により、陽極槽と陰極槽との間に中間槽を形成
して電気分解することを特徴とする放射性廃液の処理方
法(第1発明)、が提供される。
【0009】 また、本発明によれば、放射性物質及び
ナトリウム化合物を含む放射性廃液を乾燥して乾燥体と
した後、該乾燥体を加熱により溶融塩としてこれを陽極
液とし、ナトリウムイオン導電性のβ−アルミナを隔膜
として電気分解する放射性廃液の処理方法であって、隔
膜を放射性廃液の放射能濃度に応じた膜厚とする放射性
廃液の処理方法(第2発明)、が提供される。
【0010】
【発明の実施の形態】 上記のように、本発明は、放射
性物質及びナトリウム化合物を含む放射性廃液を、ナト
リウムイオン導電性のβ−アルミナを電解隔膜として電
気分解する放射性廃液の処理方法であり、電気分解によ
って陰極側に非放射性(極低放射性)で高純度(固体)
の金属ナトリウム又は水酸化ナトリウムを生成させるこ
とができる。なお、本発明において、電気分解の進展に
伴って、放射性物質は陽極側に次第に濃縮し、所定時間
経過後、放射性物資が濃縮された陽極側の物質は装置か
ら取り出されて、セメントによる封じ込め等適宜の手段
にて無害化処理される。
【0011】 本願第1発明の特徴は、このような電気
分解による放射性廃液の処理方法において、複数の隔膜
を用いて多段に電気分解を行うことにある。この方法
は、従来の単一の電解隔膜を用いた処理方法に比べ、放
射能濃度をより低いレベルまで低減することができ、処
理すべき放射性廃液の放射能濃度が高く、従来法では、
生成物の再利用や海洋放出が可能なレベルまで放射能濃
度を低減しきれない場合に有効である。なお、第1発明
においては、複数の隔膜を多段に設けることにより、陽
極液が導入される陽極槽と、陰極液が導入される陰極槽
との間に、更に中間槽が形成される。
【0012】 図1は第1発明の実施形態の一例を示す
説明図である。この例では、電解槽8の内部に陽極2が
収容された容器状の隔膜20と、陰極4が収容された容
器状の隔膜22とが配置されている。陽極2が収容され
た容器状の隔膜20の内側は陽極槽24となり、ここに
放射性廃液を乾燥後加熱して溶融塩とした陽極液が導入
される。一方、陰極4が収容された容器状の隔膜22の
内側は陰極槽26となり、ここには陰極液として、水酸
化ナトリウムを含む溶融物又は溶融金属ナトリウムが導
入される。また、電解槽8の内側で、かつ前記2種類の
隔膜20、22の外側の空間は中間槽28となり、ここ
にはナトリウム化合物の溶融物が導入される。
【0013】 このような状態で電気分解を行うと、ま
ず陽極槽24中の陽極液からナトリウムイオンNa+
隔膜20を透過して中間槽28に入り、更に隔膜22を
透過して陰極槽26に入る。この方法では、陽極液中の
ナトリウムイオンNa+は、陽極槽24から陰極槽26
に至る間に二度にわたって隔壁を透過することになる。
【0014】 なお、図1の例では、陽極2が収容され
た容器状の隔膜20と、陰極4が収容された容器状の隔
膜22とが、電解槽8内にそれぞれ1つずつ配置されて
いるが、それぞれ複数個配置するようにしてもよい。複
数個配置する場合には、図2の横断面図に示すように、
陽極2が収容された容器状の隔膜20と、陰極4が収容
された容器状の隔膜22とを、電解槽8内に交互に配置
すると、電気分解の際に隔膜の面積が有効に利用され好
ましい。
【0015】 図3は第1発明の他の実施形態を示す説
明図である。この例では、各々内部に容器状の隔膜が配
置された、第1番目から第n番目までのn個の電解槽を
用いる(n≧2)。そして、第1番目の電解槽30の内
側で、かつ当該電解槽30内に配置された容器状の隔膜
32の外側の空間が陽極槽34となり、陽極2が収容さ
れるとともに陽極液が導入される。また、第n番目の電
解槽36内に配置された容器状の隔膜38の内側が陰極
槽40となり、陰極4が収容されるとともに陰極液が導
入される。
【0016】 第1番目から第n番目までのn個の電解
槽は、陽極槽34に導入した陽極液中のナトリウムイオ
ンNa+が、各電解槽内に配置された容器状の隔膜を順
次透過して陰極槽40に到達するようにパイプ42等を
用いて連続的に接続される。このように連続的に接続さ
れた電解槽のうち、第1番目の電解槽30内に配置され
た容器状の隔膜32の内側から、第n番目の電解槽36
の内側で、かつ当該電解槽36内に配置された容器状の
隔膜38の外側の空間までが連続して中間槽となる。中
間槽には上記の例と同様にナトリウム化合物の溶融物が
導入される。
【0017】 このような状態で電気分解を行うと、ま
ず陽極槽34中の陽極液からナトリウムイオンNa+
隔膜32を透過して中間槽の一部分である第1番目の電
解槽30内に配置された容器状の隔膜32の内側に入
り、更にパイプ42を介して、第2番目の電解槽44内
に配置された容器状の隔膜46の内側に入る。このよう
にして、図中の矢印に示すようにナトリウムイオンNa
+は各電解槽内に配置された隔膜を順次透過して、陰極
槽40に至る。
【0018】 なお、第2番目の電解槽44から第(n
−1)番目の電解槽48までの接続の仕方として、図3
の例では、前段の電解槽からパイプを介して送り込まれ
てくるナトリウムイオンNa+は、電解槽内に配置され
た容器状の隔膜の内側に入り、後段の電解槽にパイプを
介して送り出されるナトリウムイオンNa+は電解槽の
内側で、かつ当該電解槽内に配置された容器状の隔膜の
外側の部分から抜けて行くようになっているが、次のよ
うな接続の仕方としてもよい。
【0019】 すなわち、前段の電解槽からパイプを介
して送り込まれてくるナトリウムイオンが、電解槽の内
側で、かつ当該電解槽内に配置された容器状の隔膜の外
側の部分に入り、後段の電解槽にパイプを介して送り出
されるナトリウムイオンが電解槽内に配置された容器状
の隔膜の内側から抜けていくように接続してもよい。要
するに、陽極槽に導入された陽極液中のナトリウムイオ
ンが、順次各電解槽内に配置された隔膜を透過して陰極
槽に到達するように、各電解槽間の接続がなされていれ
ばよい。
【0020】 また、図3の例のように、第(n−1)
番目の電解槽48の内側で、かつ当該電解槽48内に配
置された容器状の隔膜50の外側の空間と、第n番目の
電解槽36の内側で、かつ当該電解槽36内に配置され
た容器状の隔膜38の外側の空間とが連続して中間槽を
形成している場合には、図7のように第(n−1)番目
の電解槽と第n番目の電解槽とを1つの槽52にしても
よい。
【0021】 図4〜図6は、それぞれ上記図3と類似
の実施形態を示すが、陽極槽、陰極槽及び中間槽の配置
の仕方が異なる。すなわち、図4の例では、第1番目の
電解槽30の内側で、かつ当該電解槽30内に配置され
た容器状の隔膜32の外側の空間が陽極槽34となり、
第n番目の電解槽36の内側で、かつ当該電解槽36内
に配置された容器状の隔膜38の外側の空間が陰極槽4
0となる。そして、第1番目の電解槽30内に配置され
た容器状の隔膜32の内側から、第n番目の電解槽36
内に配置された容器状の隔膜38の内側までが連続して
中間槽となる。
【0022】 図5の例では、第1番目の電解槽30内
に配置された容器状の隔膜32の内側が陽極槽34とな
り、第n番目の電解槽36内に配置された容器状の隔膜
38の内側が陰極槽40となる。そして、第1番目の電
解槽30の内側で、かつ当該電解槽30内に配置された
容器状の隔膜32の外側の空間から、第n番目の電解槽
36の内側で、かつ当該電解槽36内に配置された容器
状の隔膜38の外側の空間までが連続して中間槽とな
る。
【0023】 図6の例では、第1番目の電解槽30内
に配置された容器状の隔膜32の内側が陽極槽34とな
り、第n番目の電解槽36の内側で、かつ当該電解槽3
6内に配置された容器状の隔膜38の外側の空間が陰極
槽40となる。そして、第1番目の電解槽30の内側
で、かつ当該電解槽30内に配置された容器状の隔膜3
2の外側の空間から、第n番目の電解槽36内に配置さ
れた容器状の隔膜38の内側までが連続して中間槽とな
る。
【0024】 図4〜図6に示す実施形態は、このよう
に陽極槽、陰極槽及び中間槽の配置の仕方を変えた以外
は、基本的に図3の実施形態と同様である。なお、上記
図3〜図6の実施形態において、各々の電解槽内に配置
される容器状の隔膜は、それぞれ単一の隔膜からなるも
のであってもよいし、寸法の異なる複数個の隔膜を重ね
合わせてなるものであってもよい。
【0025】 図8は第1発明の更に他の実施形態を示
す説明図である。この例でも、各々内部に容器状の隔膜
が配置された、第1番目から第n番目までのn個の電解
槽を用いるが(n≧2)、各電解槽間の接続の仕方とし
て、各電解槽内に配置された容器状の隔膜からのオーバ
ーフローを順次他の電解槽で受けるように接続されてい
る。そして、この例では、最も下方に位置する第1番目
の電解槽54の内側で、かつ当該電解槽54内に配置さ
れた容器状の隔膜56の外側の空間が陽極槽58とな
り、陽極2が収容されるとともに陽極液が導入される。
また、第n番目の電解槽60内に配置された容器状の隔
膜62の内側が陰極槽64となり、陰極4が収容される
とともに陰極液が導入される。
【0026】 第1番目から第n番目までのn個の電解
槽は、陽極槽58に導入した陽極液中のナトリウムイオ
ンNa+が、各電解槽内に配置された容器状の隔膜を順
次透過して陰極槽64に到達するように、下方の電解槽
内に配置された容器状の隔膜からのオーバーフローを上
方の電解槽で受けるかたちで連続的に接続される。この
ように連続的に接続された電解槽のうち、第1番目の電
解槽54内に配置された容器状の隔膜56の内側から、
第n番目の電解槽60の内側で、かつ当該電解槽60内
に配置された容器状の隔膜62の外側の空間までが連続
して中間槽となる。中間槽には上記の例と同様にナトリ
ウム化合物の溶融物が導入される。
【0027】 このような状態で電気分解を行うと、ま
ず陽極槽58中の陽極液からナトリウムイオンNa+
隔膜56を透過して中間槽の一部分である第1番目の電
解槽54内に配置された容器状の隔膜56の内側に入
る。そして、この隔膜56からのオーバーフローとし
て、第2番目の電解槽66内に入り、更に第2番目の電
解槽66内に配置された容器状の隔膜68を透過して、
この隔膜68の内側に入る。このようにして、図中の矢
印に示すようにナトリウムイオンNa+は各電解槽内に
配置された隔膜を順次透過して、陰極槽64に至る。
【0028】 なお、上記図8の実施形態において、各
々の電解槽内に配置される容器状の隔膜は、それぞれ単
一の隔膜からなるものであってもよいし、寸法の異なる
複数個の隔膜を重ね合わせてなるものであってもよい。
【0029】 図9は第1発明の更に他の実施形態を示
す説明図である。この例では、各々寸法の異なる容器状
のn個の隔膜を重ねて電解槽内に配置する(n≧2)。
そして、電解槽70の内側で、かつ最も外側に位置する
隔膜72の外側の空間が陽極槽74となり、陽極2が収
容されるとともに陽極液が導入される。また、最も内側
に位置する隔膜76の内側が陰極槽78となり、陰極4
が収容されるとともに陰極液が導入される。更に、最も
外側に位置する隔膜72の内側から、最も内側に位置す
る隔膜76の外側までが連続して中間槽となる。中間槽
には上記の例と同様にナトリウム化合物の溶融物が導入
される。
【0030】 このような状態で電気分解を行うと、ま
ず陽極槽74中の陽極液からナトリウムイオンNa+
最も外側の隔膜72を透過して中間槽の一部分である最
も外側の隔膜72の内側と、外側から2番目の隔膜80
の外側との間に入る。そして、ナトリウムイオンNa+
は、図中の矢印に示すように隔膜を順次透過して、陰極
槽78に至る。
【0031】 図10は、上記図9と類似の実施形態を
示すが、陽極槽及び陰極槽の配置の仕方が異なる。すな
わち、図10の例では、図9とは逆に、最も内側に位置
する隔膜76の内側が陽極槽74となり、電解槽70の
内側で、かつ最も外側に位置する隔膜72の外側の空間
が陰極槽78となる。そして、最も外側に位置する隔膜
72の内側から、最も内側に位置する隔膜76の外側ま
でが連続して中間槽となる。図10に示す実施形態は、
このように陽極槽及び陰極槽の配置の仕方を変えた以外
は、基本的に図9の実施形態と同様である。
【0032】 次に、第2発明について説明する。第2
発明も上記第1発明と同様に、電気分解により放射性廃
液の処理を行うものであるが、第1発明が複数の隔膜を
用いることによって放射能濃度低減の効果を向上させる
のに対し、第2発明では、隔膜の膜厚を、処理すべき放
射性廃液の放射能濃度に対して適切な厚さとすること
で、放射能濃度低減の効果を向上させるものである。
【0033】 すなわち、処理対象となる放射性廃液の
放射能濃度を、処理後の目標となる放射能濃度(海洋放
出あるいは再利用が可能なレベルの濃度)まで低減する
のに必要な隔膜の膜厚を求め、そのような膜厚の隔膜を
用いて電気分解を行う。具体的には、この処理方法によ
る電気分解で生じた生成物の放射能濃度が10-1Bq/
cm3以下となるように隔膜の膜厚を設定することが好
ましい。
【0034】 図11は第2発明の実施形態の一例を示
す図である。この例では、電解槽8の内部が、上記のよ
うな放射性廃液の放射能濃度に対して適切な膜厚を有す
る隔膜6によって、陽極槽12と陰極槽10とに分けら
れている。陽極槽12には陽極2が収容されるとともに
放射性廃液を乾燥後加熱して溶融塩とした陽極液が導入
される。また、陰極槽10には陰極4が収容されるとと
もに陰極液として水酸化ナトリウムを含む溶融物又は溶
融金属ナトリウムが導入される。
【0035】 このような状態で電気分解を行うと、陽
極槽12中の陽極液からナトリウムイオンNa+が隔膜
6を透過して陰極槽へ移動し、陰極4側に高純度で極低
放射性レベルの金属ナトリウム又は水酸化ナトリウムが
生成される。
【0036】 次に、上記第1発明及び第2発明の処理
条件等についてより詳細に説明する。本発明において、
電気分解の陽極液には、放射性物質及びナトリウム化合
物を含む放射性廃液を乾燥して乾燥体とし、これを加熱
により溶融塩としたものが用いられる。一方、陰極液に
は水酸化ナトリウムを含む溶融物又は溶融金属ナトリウ
ムが用いられる。また、第1発明において中間槽に導入
する液には、ナトリウム化合物の溶融物が使用でき、こ
のナトリウム化合物としては、硝酸ナトリウム、塩化ナ
トリウム及び硫酸ナトリウムのうちから選ばれた1つ又
は2つ以上を主体とするものが好ましい。
【0037】 隔膜には、通常β−アルミナが用いられ
るが、β−アルミナの代わりにβ”−アルミナ又は
β'''−アルミナを用いてもよい。β−アルミナより、
β”−アルミナ又はβ'''−アルミナを隔膜として用い
る方がナトリウム透過性に優れており、高密度電流が流
せる。
【0038】 本発明では、陰極液として水酸化ナトリ
ウムを含む溶融物を用いる場合、陰極液に水蒸気又は水
蒸気と酸素とを供給しながら電気分解を行う。水蒸気を
供給する場合(酸素は供給せず)には、陰極側から水蒸
気の内の過剰水素分が可燃性の水素ガスとして発生す
る。この水素ガスは、後述するように、硝酸ナトリウム
を含む放射性廃液を処理する際に陽極側に生じる窒素酸
化物ガスを接触還元するために用いることができる。水
蒸気と酸素とを供給する場合には、水蒸気に化学量論以
上の酸素を供給することにより、可燃性水素ガスの発生
を防止することができる。なお、陰極液として溶融金属
ナトリウムを用いる場合には、このような陰極液に対す
る水蒸気又は水蒸気と酸素との供給は不要である。
【0039】 処理の対象となる放射性廃液中のナトリ
ウム化合物は、廃液の生じた設備や処理工程によってそ
の種類が異なるが、前述のように核燃料再処理施設の再
処理工程で生じた廃液では硝酸ナトリウムが主体とな
り、原子力発電設備における冷却水浄化用イオン交換樹
脂の再生工程で生じた廃液では硫酸ナトリウムが主体と
なり、また原子力施設の焼却炉から発生した排ガス中に
含まれる塩化水素ガスを除去する工程で生じた廃液では
塩化ナトリウムが主体となる。本発明では、電気分解時
に陽極側より酸性根がガスとして発生するが、これら処
理対象となるナトリウム化合物の種類によって、発生す
るガスの種類が異なり、それらガスの種類に応じた分解
や回収が行われる。
【0040】 例えば、放射性廃液中のナトリウム化合
物が硝酸ナトリウムを主体とする場合には、電気分解時
に陽極側より窒素酸化物ガス(NOx)が発生するが、
これは必要に応じ水に吸収させて硝酸として回収でき
る。また、回収する必要がない場合には、脱硝還元剤と
してアンモニアガスを用いて接触還元し、窒素と水に分
解して無害化放出することもできる。なお、上述のよう
に、陰極液として水酸化ナトリウムを含む溶融物を用
い、当該陰極液に水蒸気を供給しながら電気分解を行っ
た場合には、陰極側から水素ガスが発生するが、この水
素ガスを脱硝還元剤として、窒素酸化物ガスを窒素と水
に分解するようにしてもよい。
【0041】 また、陽極側から発生した窒素酸化物ガ
スから、放射性核種を除去することが好ましい。除去す
る放射性核種としては、例えばRuが挙げられる。具体
的な除去方法としては、乾式にて除去処理を行う場合
は、鉄シリカ、酸化鉄等を吸着剤として吸着除去する方
法が挙げられ、湿式にて除去処理を行う場合は、窒素酸
化物ガスを洗浄し、その際に用いた洗浄液を凝縮した
後、シリカゲル等を吸着剤として吸着除去する方法が挙
げられる。
【0042】 放射性廃液中のナトリウム化合物が塩化
ナトリウムを主体とする場合、及び硫酸ナトリウムを主
体とする場合には、それぞれ電気分解時に塩素ガス(C
2)、イオウ酸化物ガス(SOx)が発生するが、これ
らは非放射性ガスなので、水酸化ナトリウム吸収液で除
去し、非放射性廃液として放流することができる。な
お、水酸化ナトリウム吸収液には、陰極側に生成された
水酸化ナトリウムを用いることができる。
【0043】 本発明で電解隔膜に用いられるβ−アル
ミナは、その温度が約300℃以上にならないと十分な
ナトリウムイオン透過性を発揮しないので、電気分解の
際のβ−アルミナの操作温度は300℃以上とするのが
好ましい(β”−アルミナやβ'''−アルミナを隔膜に
用いる場合も同様である)。
【0044】 放射性廃液に含まれるナトリウム化合物
が硝酸ナトリウムである場合は、硝酸ナトリウムの融点
が308℃で、陰極液の水酸化ナトリウムの融点が32
8℃であるので、その融点より若干上の温度で運転を実
施することができる。しかし、放射性廃液に含まれるナ
トリウム化合物が塩化ナトリウム又は硫酸ナトリウムで
ある場合は、塩化ナトリウムの融点が800℃、硫酸ナ
トリウムの融点が884℃と高いため、そのような高温
で運転するのは装置仕様、エネルギー効率の点から望ま
しくない。
【0045】 したがって、この場合には塩化亜鉛(Z
nCl2、融点313℃)等のナトリウム以外の低融点
共融化合物を添加して、溶融塩(陽極液)の融点を下
げ、比較的低温で電解が行えるようにするのが望まし
い。なお、第1発明において、中間槽に導入する液とし
て塩化ナトリウムや硫酸ナトリウムを用いる場合には、
同様の理由から、この中間槽の液にもナトリウム以外の
低融点共有化合物を添加することが好ましい。
【0046】 また、電気分解時に反応性の激しい金属
ナトリウムが生成されないようにしたい場合には、電圧
を制御することが好ましい。金属ナトリウムの生成に必
要な電圧(約3〜5V:β−アルミナの特性により決ま
る)は、水酸化ナトリウムの生成に必要な電圧よりも電
気化学論的に約1V高いので、陽極、陰極間の端子電圧
を水酸化ナトリウムの生成可能電圧以上で金属ナトリウ
ムの生成可能電圧未満に制御することにより、金属ナト
リウムの生成を防止できる。
【0047】 電極の材質は、一般的には陽極に黒鉛、
陰極にニッケルが用いられるが、放射性廃液に硝酸ナト
リウムが含まれる場合には黒鉛が腐食されるので、両電
極ともニッケル又はニッケル合金を用いることが好まし
い。
【0048】 また、本発明においては、溶融塩を電気
分解する前に、放射性廃液又はその溶融塩から、β−ア
ルミナ等の隔膜内でナトリウムイオンの伝導を阻害する
元素を除去しておくことが好ましい。ナトリウムイオン
の伝導を阻害する元素とは、ナトリウムに似たイオン半
径やイオン電荷を有する元素のことで、代表的なものと
してはCa2+、Pd2+、Ag+、K+、Ba2+が挙げられ
る。これらの元素はβ−アルミナ等の隔膜内部に浸入し
やすく隔膜を劣化させるので、必要に応じ電気分解の前
段で除去しておくことが望まれる。
【0049】 除去の方法としては、放射性廃液から除
去する場合は、共沈・ろ過、イオン交換、吸着法などが
挙げられ、溶融塩から除去する場合は、吸着法などが挙
げられる。前記元素を溶融塩から吸着法により除去する
場合に用いる吸着剤としては、β−アルミナ、ゼオライ
ト、モレキュラーシーブ等の無機吸着剤が好適に使用で
きる。これら吸着剤の使用形態は、粉末添加でもよい
し、充填層を形成してそれを溶融塩が通過するようにし
てもよい。
【0050】 更に又、本発明においては、溶融塩を電
気分解する前に、放射性廃液又はその溶融塩から放射性
核種を除去しておくことが好ましい。また、第1発明で
は、中間槽にて、溶融塩から放射性核種を除去すること
も可能である。除去の方法としては、放射性廃液から除
去する場合は、共沈・ろ過、イオン交換、吸着法等が挙
げられ、溶融塩から除去する場合は、β−アルミナ、ゼ
オライト、モレキュラーシーブ等の無機吸着剤を用いた
吸着法が挙げられる。
【0051】 また、前述のように、本発明において
は、放射性廃液を乾燥して乾燥体とし、これを加熱によ
り溶融塩としたものを陽極液として電気分解に供する
が、処理対象となる放射性廃液が、核燃料再処理施設の
再処理工程から発生した硝酸ナトリウム(NaNO3
を主体とするものである場合は、この放射性廃液を乾燥
して乾燥体とする前に、放射性廃液中に含まれる放射性
よう素とスラッジを除去しておくことが好ましい。すな
わち、このような放射性廃液は、スラッジを比較的多く
含むとともに、電気分解時にガスとして揮発する可能性
がある放射性よう素を含んでいるため、これらを予め除
去しておくことが望まれる。
【0052】 具体的な、除去の方法としては、まず、
放射性廃液を硝酸(HNO3)等の酸を用いて中性に
し、これに亜硫酸ナトリウム(Na2SO3)等の還元剤
を加えて放射性廃液中のよう素をよう素イオン(I-
の形態に変え、次いで、硝酸銀(AgNO3)等の銀塩
を添加して、よう化銀(AgI)の沈澱を形成させた
後、ろ過して前記沈澱をスラッジとともに除去するとい
う方法が挙げられる。なお、ろ過には、セラミック製の
限外ろ過膜又は中空糸膜を用いるのが好ましい。
【0053】
【実施例】 以下、本発明を実施例に基づいて説明する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
【0054】〔実施例1〕図12に示す装置を用いて以
下のように電気分解を行い、生成物(NaOH)純度と
除染係数(DF:Decontamination factor)を調べた。
図中、2は陽極、4は陰極でいずれもニッケル合金から
なるものである。20と22はβ−アルミナからなる容
器状の隔膜で、これら2つの隔膜20と22によって電
解槽8内が陽極槽24と陰極槽26と中間槽28とに分
けられている。すなわち、陽極2が収容された容器状の
隔膜20の内側が陽極槽24であり、陰極4が収容され
た容器状の隔膜22の内側が陰極槽26であり、また、
電解槽8の内側で、かつ前記2つの隔膜20と22の外
側の空間が中間槽28である。なお、隔膜20、22の
膜厚はいずれも1.2mmとした。14は電解槽内を所
定温度に加熱するためのヒーターである。
【0055】 この装置において、陽極槽24に放射性
コバルト-60を含むNaNO3、中間槽28にNaNO
3(放射性コバルト-60は含まず)、陰極槽26にNa
OHを導入し、330℃の温度で溶融状態に保った後、
陰極槽26にアルミナ管16を通じて水蒸気を含んだ酸
素ガスを供給しながら、両電極2、4間に3.4Vの直
流電流を加えた結果、隔膜20と22には0.5A/c
2の密度の電流が流れた。この電気分解により、陰極
側にはNaOHが生成し、H2ガスの発生は認められな
かった。陽極側には窒素酸化物ガスと酸素ガスの発生が
認められた。生成NaOHから求めた生成物純度(Na
OH純度)は99.0%以上であった。また、陽極槽2
4に導入したNaNO3に含まれていた放射性物質コバ
ルト-60濃度を陰極側に生成したNaOH中の放射性
物質コバルト-60の濃度で除した除染係数は1×108
以上であり、放射能濃度は海洋放出可能なレベルまで低
減していることがわかった。
【0056】〔実施例2〕図13に示す装置を用いて以
下のように電気分解を行い、生成物(NaOH)純度と
除染係数を調べた。図中、2は陽極、4は陰極でいずれ
もニッケル合金からなるものである。6はβ−アルミナ
からなる隔膜で、この隔膜6によって電解槽8内が陽極
側の陽極槽12と陰極側の陰極槽10とに分けられてい
る。なお、隔膜6の膜厚は3mmとした。14は電解槽
内を所定温度に加熱するためのヒーターである。
【0057】 この装置において、陽極槽12に放射性
コバルト-60を含むNaNO3、陰極槽10にNaOH
を導入し、330℃の温度で溶融状態に保った後、陰極
槽10にアルミナ管16を通じて水蒸気を含んだ酸素ガ
スを供給しながら、両電極2、4間に3.4Vの直流電
流を加えた結果、隔膜6には0.5A/cm2の密度の
電流が流れた。この電気分解により、陰極側にはNaO
Hが生成し、H2ガスの発生は認められなかった。陽極
側には窒素酸化物ガスと酸素ガスの発生が認められた。
生成物純度(NaOH純度)は99.0%以上で、ま
た、放射性物質コバルト-60の除染係数は1×108
上であり、放射能濃度は海洋放出可能なレベルまで低減
していることがわかった。
【0058】
【発明の効果】 以上説明したように、本発明の放射性
廃液の処理方法によれば、従来の電気分解による処理方
法では放射能濃度を十分に低減することが困難な放射能
濃度が高い放射性廃液であっても、海洋放出あるいは再
利用が可能なレベルまで、処理により生じる生成物の放
射能濃度を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1発明の実施形態の一例を示す説明図であ
る。
【図2】 第1発明の実施形態の一例を示す説明図であ
る。
【図3】 第1発明の実施形態の一例を示す説明図であ
る。
【図4】 第1発明の実施形態の一例を示す説明図であ
る。
【図5】 第1発明の実施形態の一例を示す説明図であ
る。
【図6】 第1発明の実施形態の一例を示す説明図であ
る。
【図7】 図3の実施形態において、第(n−1)番目
の電解槽と第n番目の電解槽とを1つにした例を示す説
明図である
【図8】 第1発明の実施形態の一例を示す説明図であ
る。
【図9】 第1発明の実施形態の一例を示す説明図であ
る。
【図10】 第1発明の実施形態の一例を示す説明図で
ある。
【図11】 第2発明の実施形態の一例を示す説明図で
ある。
【図12】 実施例1で用いた装置の概要を示す図であ
る。
【図13】 実施例2で用いた装置の概要を示す図であ
る。
【符号の説明】
2…陽極、4…陰極、6…隔膜、8…電解槽、10…陰
極槽、12…陽極槽、14…ヒーター、16…アルミナ
管、20…隔膜、22…隔膜、24…陽極槽、26…陰
極槽、28…中間槽。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森 仁志 愛知県名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日本碍子株式会社内 (72)発明者 福本 雅弘 茨城県那珂郡東海村大字村松4番地33 動力炉・核燃料開発事業団 東海事業所 内 (72)発明者 飯島 和毅 茨城県那珂郡東海村大字村松4番地33 動力炉・核燃料開発事業団 東海事業所 内 (72)発明者 小林 師 茨城県那珂郡東海村大字村松4番地33 動力炉・核燃料開発事業団 東海事業所 内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G21F 9/06 G21C 19/44

Claims (64)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射性物質及びナトリウム化合物を含む
    放射性廃液を乾燥して乾燥体とした後、該乾燥体を加熱
    により溶融塩としてこれを陽極液とし、ナトリウムイオ
    ン導電性のβ−アルミナを隔膜として電気分解する放射
    性廃液の処理方法であって、複数の隔膜を多段に設け、
    これら多段に設けられた隔膜により、陽極槽と陰極槽と
    の間に中間槽を形成して電気分解することを特徴とする
    放射性廃液の処理方法。
  2. 【請求項2】 電解槽内に、陽極が収容された容器状の
    隔膜と、陰極が収容された容器状の隔膜とをそれぞれ1
    つ以上配置し、陽極が収容された容器状の隔膜の内側を
    陽極槽とし、陰極が収容された容器状の隔膜の内側を陰
    極槽とし、電解槽の内側で、かつ前記2種類の隔膜の外
    側の空間を中間槽とした請求項1記載の放射性廃液の処
    理方法。
  3. 【請求項3】 電解槽内に、陽極が収容された容器状の
    隔膜と、陰極が収容された容器状の隔膜とを交互に配置
    した請求項2記載の放射性廃液の処理方法。
  4. 【請求項4】 各々内部に容器状の隔膜が配置された、
    第1番目から第n番目までのn個の電解槽を用い(n≧
    2)、第1番目の電解槽の内側で、かつ当該電解槽内に
    配置された容器状の隔膜の外側の空間を陽極槽とし、第
    n番目の電解槽内に配置された容器状の隔膜の内側を陰
    極槽とし、前記陽極槽に導入した陽極液中のナトリウム
    イオンが、各電解槽内に配置された容器状の隔膜を順次
    透過して前記陰極槽に到達するように、第1番目から第
    n番目までのn個の電解槽を連続的に接続し、前記陽極
    槽と陰極槽との間に形成された、第1番目の電解槽内に
    配置された容器状の隔膜の内側から、第n番目の電解槽
    の内側で、かつ当該電解槽内に配置された容器状の隔膜
    の外側の空間までを中間槽とした請求項1記載の放射性
    廃液の処理方法。
  5. 【請求項5】 各々内部に容器状の隔膜が配置された、
    第1番目から第n番目までのn個の電解槽を用い(n≧
    2)、第1番目の電解槽の内側で、かつ当該電解槽内に
    配置された容器状の隔膜の外側の空間を陽極槽とし、第
    n番目の電解槽の内側で、かつ当該電解槽内に配置され
    た容器状の隔膜の外側の空間を陰極槽とし、前記陽極槽
    に導入した陽極液中のナトリウムイオンが、各電解槽内
    に配置された容器状の隔膜を順次透過して前記陰極槽に
    到達するように、第1番目から第n番目までのn個の電
    解槽を連続的に接続し、前記陽極槽と陰極槽との間に形
    成された、第1番目の電解槽内に配置された容器状の隔
    膜の内側から、第n番目の電解槽内に配置された容器状
    の隔膜の内側までを中間槽とした請求項1記載の放射性
    廃液の処理方法。
  6. 【請求項6】 各々内部に容器状の隔膜が配置された、
    第1番目から第n番目までのn個の電解槽を用い(n≧
    2)、第1番目の電解槽内に配置された容器状の隔膜の
    内側を陽極槽とし、第n番目の電解槽内に配置された容
    器状の隔膜の内側を陰極槽とし、前記陽極槽に導入した
    陽極液中のナトリウムイオンが、各電解槽内に配置され
    た容器状の隔膜を順次透過して前記陰極槽に到達するよ
    うに、第1番目から第n番目までのn個の電解槽を連続
    的に接続し、前記陽極槽と陰極槽との間に形成された、
    第1番目の電解槽の内側で、かつ当該電解槽内に配置さ
    れた容器状の隔膜の外側の空間から、第n番目の電解槽
    の内側で、かつ当該電解槽内に配置された容器状の隔膜
    の外側の空間までを中間槽とした請求項1記載の放射性
    廃液の処理方法。
  7. 【請求項7】 各々内部に容器状の隔膜が配置された、
    第1番目から第n番目までのn個の電解槽を用い(n≧
    2)、第1番目の電解槽内に配置された容器状の隔膜の
    内側を陽極槽とし、第n番目の電解槽の内側で、かつ当
    該電解槽内に配置された容器状の隔膜の外側の空間を陰
    極槽とし、前記陽極槽に導入した陽極液中のナトリウム
    イオンが、各電解槽内に配置された容器状の隔膜を順次
    透過して前記陰極槽に到達するように、第1番目から第
    n番目までのn個の電解槽を連続的に接続し、前記陽極
    槽と陰極槽との間に形成された、第1番目の電解槽の内
    側で、かつ当該電解槽内に配置された容器状の隔膜の外
    側の空間から、第n番目の電解槽内に配置された容器状
    の隔膜の内側までを中間槽とした請求項1記載の放射性
    廃液の処理方法。
  8. 【請求項8】 各々内部に容器状の隔膜が配置された、
    第1番目から第n番目までのn個の電解槽を用い(n≧
    2)、第1番目の電解槽の内側で、かつ当該電解槽内に
    配置された容器状の隔膜の外側の空間を陽極槽とし、第
    n番目の電解槽内に配置された容器状の隔膜の内側を陰
    極槽とし、各電解槽内に配置された容器状の隔膜からの
    オーバーフローを順次他の電解槽で受けるようにして、
    前記陽極槽に導入した陽極液中のナトリウムイオンが、
    各電解槽内に配置された容器状の隔膜を順次透過して前
    記陰極槽に到達するように、第1番目から第n番目まで
    のn個の電解槽を連続的に接続し、前記陽極槽と陰極槽
    との間に形成された、第1番目の電解槽内に配置された
    容器状の隔膜の内側から、第n番目の電解槽の内側で、
    かつ当該電解槽内に配置された容器状の隔膜の外側の空
    間までを中間槽とした請求項1記載の放射性廃液の処理
    方法。
  9. 【請求項9】 各々寸法の異なる容器状のn個の隔膜を
    重ねて電解槽内に配置し(n≧2)、電解槽の内側で、
    かつ最も外側に位置する隔膜の外側の空間を陽極槽と
    し、最も内側に位置する隔膜の内側を陰極槽とし、前記
    陽極槽と陰極槽との間に形成された、最も外側に位置す
    る隔膜の内側から、最も内側に位置する隔膜の外側まで
    を中間槽とした請求項1記載の放射性廃液の処理方法。
  10. 【請求項10】 各々寸法の異なる容器状のn個の隔膜
    を重ねて電解槽内に配置し(n≧2)、最も内側に位置
    する隔膜の内側を陽極槽とし、電解槽の内側で、かつ最
    も外側に位置する隔膜の外側の空間を陰極槽とし、前記
    陽極槽と陰極槽との間に形成された、最も外側に位置す
    る隔膜の内側から、最も内側に位置する隔膜の外側まで
    を中間槽とした請求項1記載の放射性廃液の処理方法。
  11. 【請求項11】 電気分解の陰極液として金属ナトリウ
    ムを用いる請求項1記載の放射性廃液の処理方法。
  12. 【請求項12】 電気分解の陰極液として水酸化ナトリ
    ウムを含む溶融物を用い、当該陰極液に水蒸気を供給し
    ながら電気分解を行う請求項1記載の放射性廃液の処理
    方法。
  13. 【請求項13】 電気分解の陰極液として水酸化ナトリ
    ウムを含む溶融物を用い、当該陰極液に水蒸気と酸素を
    供給しながら電気分解を行う請求項1記載の放射性廃液
    の処理方法。
  14. 【請求項14】 ナトリウム化合物が、硝酸ナトリウ
    ム、塩化ナトリウム及び硫酸ナトリウムのうちから選ば
    れた1つ又は2つ以上を主体とする請求項1記載の放射
    性廃液の処理方法。
  15. 【請求項15】 陽極液にナトリウム以外の低融点共融
    化合物を添加する請求項1記載の放射性廃液の処理方
    法。
  16. 【請求項16】 中間槽の液としてナトリウム化合物を
    用いる請求項1記載の放射性廃液の処理方法。
  17. 【請求項17】 中間槽の液として用いるナトリウム化
    合物が、硝酸ナトリウム、塩化ナトリウム及び硫酸ナト
    リウムのうちから選ばれた1つ又は2つ以上を主体とす
    る請求項16記載の放射性廃液の処理方法。
  18. 【請求項18】 中間槽の液にナトリウム以外の低融点
    共融化合物を添加する請求項1記載の放射性廃液の処理
    方法。
  19. 【請求項19】 電気分解の際のβ−アルミナの操作温
    度を300℃以上とする請求項1記載の放射性廃液の処
    理方法。
  20. 【請求項20】 ナトリウム化合物が硝酸ナトリウムを
    含み、陽極側より発生する窒素酸化物ガス(NOx
    を、水に吸収させて硝酸として回収する請求項1記載の
    放射性廃液の処理方法。
  21. 【請求項21】 ナトリウム化合物が硝酸ナトリウムを
    含み、陽極側より発生する窒素酸化物ガス(NOx
    を、アンモニアを用いて接触還元し、窒素と水に分解す
    る請求項1記載の放射性廃液の処理方法。
  22. 【請求項22】 ナトリウム化合物が硝酸ナトリウムを
    含み、陽極側より発生する窒素酸化物ガス(NOx
    を、陰極液に水蒸気を供給しながら電気分解することに
    より陰極側から発生する水素ガスを用いて接触還元し、
    窒素と水に分解する請求項1記載の放射性廃液の処理方
    法。
  23. 【請求項23】 ナトリウム化合物が硝酸ナトリウムを
    含み、陽極側より発生する窒素酸化物ガス(NOx)か
    ら、吸着剤にて放射性核種を除去する請求項1記載の放
    射性廃液の処理方法。
  24. 【請求項24】 β−アルミナの代わりにβ”−アルミ
    ナ又はβ'''−アルミナを隔膜として用いる請求項1記
    載の放射性廃液の処理方法。
  25. 【請求項25】 溶融塩を電気分解する前に、放射性廃
    液又はその溶融塩から、隔膜内でナトリウムイオンの伝
    導を阻害する元素を除去する請求項1記載の放射性廃液
    の処理方法。
  26. 【請求項26】 放射性廃液又はその溶融塩から除去す
    る、隔膜内でナトリウムイオンの伝導を阻害する元素
    が、Ca2+、Pd2+、Ag+、K+、Ba2+である請求項
    25記載の放射性廃液の処理方法。
  27. 【請求項27】 放射性廃液から、隔膜内でナトリウム
    イオンの伝導を阻害する元素を、共沈・ろ過、イオン交
    換又は吸着法により除去する請求項25記載の放射性廃
    液の処理方法。
  28. 【請求項28】 溶融塩から、隔膜内でナトリウムイオ
    ンの伝導を阻害する元素を、吸着法により除去する請求
    項25記載の放射性廃液の処理方法。
  29. 【請求項29】 吸着法に用いる吸着剤として、β−ア
    ルミナ、ゼオライト又はモレキュラーシーブを使用する
    請求項28記載の放射性廃液の処理方法。
  30. 【請求項30】 溶融塩を電気分解する前に、放射性廃
    液又はその溶融塩から放射性核種を除去する請求項1記
    載の放射性廃液の処理方法。
  31. 【請求項31】 中間槽にて、溶融塩から放射性核種を
    除去する請求項1記載の放射性廃液の処理方法。
  32. 【請求項32】 陽極、陰極の両電極に、ニッケル又は
    ニッケル合金を用いる請求項1記載の放射性廃液の処理
    方法。
  33. 【請求項33】 ナトリウム化合物が塩化ナトリウムを
    含み、陽極側から発生する塩素ガス(Cl2)を、水酸
    化ナトリウム吸収液で除去し、非放射性廃液として放流
    する請求項1記載の放射性廃液の処理方法。
  34. 【請求項34】 ナトリウム化合物が硫酸ナトリウムを
    含み、陽極側から発生するイオウ酸化物ガス(SOx
    を、水酸化ナトリウム吸収液で除去し、非放射性廃液と
    して放流する請求項1記載の放射性廃液の処理方法。
  35. 【請求項35】 水酸化ナトリウム吸収液に、陰極側に
    生成した水酸化ナトリウムを用いる請求項33又は34
    に記載の放射性廃液の処理方法。
  36. 【請求項36】 放射性廃液が、核燃料再処理施設の再
    処理工程から発生した硝酸ナトリウムを主体とするもの
    である場合において、当該放射性廃液を乾燥して乾燥体
    とする前に、当該放射性廃液中に含まれる放射性よう素
    とスラッジを除去しておくようにした請求項1記載の放
    射性廃液の処理方法。
  37. 【請求項37】 放射性廃液中に含まれる放射性よう素
    とスラッジを除去する方法として、まず、当該放射性廃
    液を酸を用いて中性にし、これに還元剤を加えて当該放
    射性廃液中のよう素をよう素イオンの形態に変え、次い
    で、銀塩を添加して、よう化銀の沈澱を形成させた後、
    ろ過して前記沈澱をスラッジとともに除去するようにし
    た請求項36記載の放射性廃液の処理方法。
  38. 【請求項38】 ろ過にセラミック製の限外ろ過膜又は
    中空糸膜を用いる請求項37記載の放射性廃液の処理方
    法。
  39. 【請求項39】 放射性物質及びナトリウム化合物を含
    む放射性廃液を乾燥して乾燥体とした後、該乾燥体を加
    熱により溶融塩としてこれを陽極液とし、ナトリウムイ
    オン導電性のβ−アルミナを隔膜として電気分解する放
    射性廃液の処理方法であって、隔膜を放射性廃液の放射
    能濃度に応じた膜厚とする放射性廃液の処理方法。
  40. 【請求項40】 電気分解の陰極液として金属ナトリウ
    ムを用いる請求項39記載の放射性廃液の処理方法。
  41. 【請求項41】 電気分解の陰極液として水酸化ナトリ
    ウムを含む溶融物を用い、当該陰極液に水蒸気を供給し
    ながら電気分解を行う請求項39記載の放射性廃液の処
    理方法。
  42. 【請求項42】 電気分解の陰極液として水酸化ナトリ
    ウムを含む溶融物を用い、当該陰極液に水蒸気と酸素を
    供給しながら電気分解を行う請求項39記載の放射性廃
    液の処理方法。
  43. 【請求項43】 ナトリウム化合物が、硝酸ナトリウ
    ム、塩化ナトリウム及び硫酸ナトリウムのうちから選ば
    れた1つ又は2つ以上を主体とする請求項39ないし4
    2のいずれかに記載の放射性廃液の処理方法。
  44. 【請求項44】 陽極液にナトリウム以外の低融点共融
    化合物を添加する請求項39記載の放射性廃液の処理方
    法。
  45. 【請求項45】 電気分解の際のβ−アルミナの操作温
    度を300℃以上とする請求項39記載の放射性廃液の
    処理方法。
  46. 【請求項46】 ナトリウム化合物が硝酸ナトリウムを
    含み、陽極側より発生する窒素酸化物ガス(NOx
    を、水に吸収させて硝酸として回収する請求項39記載
    の放射性廃液の処理方法。
  47. 【請求項47】 ナトリウム化合物が硝酸ナトリウムを
    含み、陽極側より発生する窒素酸化物ガス(NOx
    を、アンモニアを用いて接触還元し、窒素と水に分解す
    る請求項39記載の放射性廃液の処理方法。
  48. 【請求項48】 ナトリウム化合物が硝酸ナトリウムを
    含み、陽極側より発生する窒素酸化物ガス(NOx
    を、陰極液に水蒸気を供給しながら電気分解することに
    より陰極側から発生する水素ガスを用いて接触還元し、
    窒素と水に分解する請求項39記載の放射性廃液の処理
    方法。
  49. 【請求項49】 ナトリウム化合物が硝酸ナトリウムを
    含み、陽極側より発生する窒素酸化物ガス(NOx)か
    ら、吸着剤にて放射性核種を除去する請求項39記載の
    放射性廃液の処理方法。
  50. 【請求項50】 β−アルミナの代わりにβ”−アルミ
    ナ又はβ'''−アルミナを隔膜として用いる請求項39
    記載の放射性廃液の処理方法。
  51. 【請求項51】 陽極、陰極間の端子電圧を水酸化ナト
    リウムの生成可能電圧以上、金属ナトリウムの生成可能
    電圧未満として電気分解を行う請求項39記載の放射性
    廃液の処理方法。
  52. 【請求項52】 溶融塩を電気分解する前に、放射性廃
    液又はその溶融塩から、隔膜内でナトリウムイオンの伝
    導を阻害する元素を除去する請求項39記載の放射性廃
    液の処理方法。
  53. 【請求項53】 放射性廃液又はその溶融塩から除去す
    る、隔膜内でナトリウムイオンの伝導を阻害する元素
    が、Ca2+、Pd2+、Ag+、K+、Ba2+である請求項
    52記載の放射性廃液の処理方法。
  54. 【請求項54】 放射性廃液から、隔膜内でナトリウム
    イオンの伝導を阻害する元素を、共沈・ろ過、イオン交
    換又は吸着法により除去する請求項52記載の放射性廃
    液の処理方法。
  55. 【請求項55】 溶融塩から、隔膜内でナトリウムイオ
    ンの伝導を阻害する元素を、吸着法により除去する請求
    項52記載の放射性廃液の処理方法。
  56. 【請求項56】 吸着法に用いる吸着剤として、β−ア
    ルミナ、ゼオライト又はモレキュラーシーブを使用する
    請求項55記載の放射性廃液の処理方法。
  57. 【請求項57】 溶融塩を電気分解する前に、放射性廃
    液又はその溶融塩から放射性核種を除去する請求項39
    記載の放射性廃液の処理方法。
  58. 【請求項58】 陽極、陰極の両電極に、ニッケル又は
    ニッケル合金を用いる請求項39記載の放射性廃液の処
    理方法。
  59. 【請求項59】 ナトリウム化合物が塩化ナトリウムを
    含み、陽極側から発生する塩素ガス(Cl2)を、水酸
    化ナトリウム吸収液で除去し、非放射性廃液として放流
    する請求項39記載の放射性廃液の処理方法。
  60. 【請求項60】 ナトリウム化合物が硫酸ナトリウムを
    含み、陽極側から発生するイオウ酸化物ガス(SOx
    を、水酸化ナトリウム吸収液で除去し、非放射性廃液と
    して放流する請求項39記載の放射性廃液の処理方法。
  61. 【請求項61】 水酸化ナトリウム吸収液に、陰極側に
    生成した水酸化ナトリウムを用いる請求項59又は60
    に記載の放射性廃液の処理方法。
  62. 【請求項62】 放射性廃液が、核燃料再処理施設の再
    処理工程から発生した硝酸ナトリウムを主体とするもの
    である場合において、当該放射性廃液を乾燥して乾燥体
    とする前に、当該放射性廃液中に含まれる放射性よう素
    とスラッジを除去しておくようにした請求項39記載の
    放射性廃液の処理方法。
  63. 【請求項63】 放射性廃液中に含まれる放射性よう素
    とスラッジを除去する方法として、まず、当該放射性廃
    液を酸を用いて中性にし、これに還元剤を加えて当該放
    射性廃液中のよう素をよう素イオンの形態に変え、次い
    で、銀塩を添加して、よう化銀の沈澱を形成させた後、
    ろ過して前記沈澱をスラッジとともに除去するようにし
    た請求項62記載の放射性廃液の処理方法。
  64. 【請求項64】 ろ過にセラミック製の限外ろ過膜又は
    中空糸膜を用いる請求項63記載の放射性廃液の処理方
    法。
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