JP2935044B2 - 仮撚被覆弾性糸およびその製造方法 - Google Patents

仮撚被覆弾性糸およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、光沢を有する仮撚被覆弾性糸の製造方法に
関する。
[従来の技術] 従来から、被覆弾性糸の製造方法として、伸長された
弾性糸と熱可塑性合成フィラメント糸を芯/鞘状に引揃
えて仮撚加工する方法は、例えば、特公昭49−9427号、
特公昭50−28536号公報、特開昭60−231836号公報など
により知られている。
また、先撚りを付与した後、仮撚加工する方法も、例
えば、特公昭42−25511号公報、特開昭48−33143号公報
などにより知られている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、従来の仮撚加工法による仮撚被覆弾性
糸にあっては、今日のスポーツ衣料や、高級化指向のイ
ンナーウエアー分野において、仮撚被覆弾性糸を用いた
製品は、さらに快適に、しかも審美性を追求されてお
り、前記の仮撚加工方式により被覆弾性糸では、リワイ
ンド工程で芯糸の弾性糸が切断され易いために糸染めが
できないという問題点を有していた。また、先撚りを付
与した前記の公知の技術では製品の審美性、特に光沢感
に欠けるものであった。
また、既存のカバーリング撚糸、あるいは合撚方式の
被覆弾性糸はなお一層光沢感が未達であり、高品質で、
審美性を有する弾性糸入りの2ウエイトリコットに対応
しきれなくなっている。
本発明の目的は、このような従来の欠点を排除し、準
備工程でしごかれてもズレたり、引掛ったりせず、スム
ーズな解舒、走行性を付与し、さらに光沢に富んだ被覆
弾性糸の提供を目的とするとともに、さらに伸長回復性
と被覆性に優れた編地を実現し得る仮撚被覆弾性糸の製
造方法を提供せんとするものである。
[課題を解決するための手段] 上記の目的を達成するための本発明の構成は、伸長さ
れた弾性糸と、光沢度G(45゜−45゜)が15以上である
異形断面合成繊維マルチフィラメント糸とを引揃えた状
態で80〜500T/Mの先撚りを施し、次いで仮撚係数が1600
0〜22000、仮撚セット温度が140〜185℃の範囲であり、
かつ仮撚加撚方向が先撚り方向と同一方向になるように
加撚−熱固定−解撚の仮撚加工を施すことを特徴とする
仮撚被覆弾性糸の製造方法である。
以下、図面に示す実施例に基づいて本発明によって得
られる仮撚被覆弾性糸を説明する。
第1図は本発明の一実施例より得られる仮撚被覆弾性
糸を示し、第1図(A)は側面図、第1図(B)は第1
図(A)のX−X′断面図である。
第1図(A)において、弾性糸1は被覆弾性糸の芯糸
を形成し、異形断面を有する合成繊維マルチフィラメン
ト糸2が弾性糸1の周りを撚回しており、仮撚加工によ
っても捲縮はほとんど付与されておらず、スナールやル
ープ形成のない比較的ストレートに近い粗い捲縮状態で
弾性糸1を被覆している。
ここで、異形断面を有する合成繊維マルチフィラメン
ト糸2の先撚り数は、80〜500T/Mの範囲とすることが重
要である。撚数が500T/Mを越えると、被覆弾性糸として
の光沢度の低下が顕著となるばかりか、細糸・スナール
(ビリ)やコアー切れ(弾性糸の糸切れ)を発生し易
い。また、80T/Mより少ないと、弾性糸の芯糸の先撚り
(合撚)が不足のため、仮撚加工時の糸走行が不安定と
なり、糸切れが多発したり、仮撚による捲縮発現のバラ
ツキとなって糸条の長手方向に捲回部の移動(ズレ)に
よって粗密を生じ、比較的細かな捲縮部と粗い捲縮部の
混在する捲縮形態を生じ易い。
第1図(B)において、弾性糸1の周りを撚回する異
形断面を有する合成繊維マルチフィラメント糸2は、弾
性糸1に対し一方に偏った部分に偏在している。また、
鞘を構成する合成繊維マルチフィラメント糸の各単繊維
は離散することなく比較的集束している。第1図(B)
に示す如く鞘部を構成する最外層に存在する合成繊維マ
ルチフィラメントを外径とする仮想円を描くとその円は
小さく、このことは被覆性が良好であることを示してい
るものである。
第2図は、従来のカバーリング方式によって、異形断
面を有する合成繊維マルチフィラメント糸を仮撚加工し
た後、シングルカバーリング方式で得られた被覆弾性糸
を示し、第2図(A)は側面図を、第2図(B)は第2
図(B)のY−Y′断面図を示す。
第2図(A)において、弾性糸1′は被覆弾性糸の芯
糸を形成し、異形断面を有する合成繊維のウーリー糸
2′が弾性糸1′の周りを撚回して被覆していること
は、第1図(A)に示す本発明によって得られる被覆弾
性糸と大略同一であるが、本発明によって得られる仮撚
被覆弾性糸とは、ウーリー糸2′の捲縮性状が全く異な
っている。すなわち、異形断面を有する合成繊維のウー
リー糸2′の捲縮形状は、通常の仮撚加工にて付与され
たものと同様の細かなウーリー状の捲縮であって、充分
な嵩高性を有しているのである。
さらに、第2図(B)において、弾性糸1′の周りを
撚回する異形断面を有する合成繊維のウーリー糸2′
は、弾性糸1に対し一方に偏った部分に偏在している
が、各単繊維は集束することなく離散している。第1図
(B)に示す如く鞘部を構成する最外層に存在するウー
リー単繊維を外径とする仮想円を描くとその円ははるか
に大きく、このことは被覆性が甘いことを示しているも
のである。
第3図は、本発明の一実施例より得られる仮撚被覆弾
性糸の光沢度を他の被覆弾性糸と比較したものである。
第3図において、Aは本発明の一実施例によって得ら
れる異形断面を有するポリアミドマルチフィラメント糸
からなる仮撚被覆弾性糸であり、その光沢度G(45゜−
45゜)は8.0である。Bは比較例として用いた丸断面を
有するポリアミドマルチフィラメント糸からなる被覆弾
性糸であり、その光沢度G(45゜−45゜)は4.7であ
る。なお、いずれも先撚り数200T/M(Sより)、仮撚加
工条件は、ともに同一で、1ヒーター/スピンドル方式
により、ヒーター温度180℃、仮撚数2760T/M、フイード
率−1.74%(ヒーター長1m、糸速90m/min)で行なった
ものである。
ここで、光沢特性を表わす光沢度は次によって定義さ
れる。
(光沢度) 試料片を5cm×5cmの台紙に糸を均一に数層巻きつけ、
繊維軸に直角に光源照射面積0.2cm2を照射し、光源の入
射角を45゜と定め、受光角を45゜の一定方向に固定し
て、45゜−45゜と表示する。(他に入射角45゜、受光角
20゜を合せ測定し、45゜−20゜と表示する。) 次のように光沢度を表示する。
光沢度:G値(45゜−45゜) ここに用いた試験法は、JIS Z 8741 光沢計UGV−4K(スガ試験機社製) 同様に、光沢度G(45゜−20゜)を測定した結果、前
記した本発明の一実施例によって得られる仮撚被覆弾性
糸は131.5であり、比較例(丸断面のナイロン糸)の被
覆弾性糸は77.5であった。つまり、光沢度G(45゜−20
゜)においても、異形断面を有するポリアミドマルチフ
ィラメント糸からなるものが、丸断面を有するポリアミ
ドマルチフィラメント糸からなるものに比べて約1.7倍
であった。
さらに参考までに、A′は本発明に用いた異形断面ポ
リアミドマルチフィラメント糸(原糸の意味)の光沢度
G(45゜−45゜)が21.0であることを示し、B′は丸断
面のポリアミドマルチフィラメント糸光沢度G(45゜−
45゜)が8.5であることを示す。異形断面糸の方が丸断
面糸に比べて約2.5倍弱であった。同様に光沢度G(45
゜−20゜)はそれぞれ460,174.5であり、2.6倍強であっ
た。
ここでは光沢度G(45゜−45゜)よりも光沢度G(45
゜−20゜)の方が受光量としては大であることと、原糸
から仮撚被覆弾性糸に糸加工されることによって光沢度
は減少することが判明した。
これら先撚り加工前後の関係は、本発明によって得ら
れる異形断面を有する合成繊維マルチフィラメント糸は
元来、異形断面糸であるがため、光輝度であって、仮撚
加工した後の光沢度が比較例の丸断面を有する合成繊維
フィラメント糸(原糸)と同等レベルにあることが分
る。
また既存のカバーリング撚糸による被覆弾性糸におい
ては、カバード糸(鞘糸)として本発明によって得られ
る異形断面を有するポリアミドマルチフィラメント糸を
用い、通常の仮撚加工の如く完全ウーリー化を狙ったも
のでなく、光沢本位の甘撚や高めのフイード率、低めの
ヒーター温度条件等を施したにもかかわらず、被覆弾性
糸の光沢度G(45゜−45゜)は5.0程度であり、ウーリ
ーナイロン糸光沢度G(45゜−20゜)は72の低い値しか
得られなかった。
つまり、本発明によって得られる仮撚被覆弾性糸の特
徴は、芯部に弾性糸を有し、鞘糸が異形断面を有する合
成繊維マルチフィラメント糸で構成された先撚りを有す
る仮撚方式の被覆弾性糸でありながら、鞘糸の捲縮形状
が比較的ストレートに近い微弱な捲縮が付与され、弾性
糸を緊迫な状態に被覆しているために、異形断面から発
する光沢は先撚りで、かつ仮撚加工を受けていながら光
輝性に富んでいる点において、いかなる既存のカバーリ
ング撚糸に比べても優れている。
本発明で用いられる弾性糸には、ポリウレタン弾性
糸、ポリエステル弾性糸、ポリアミド弾性糸が含まれる
が、なかんずくポリウレタン弾性糸(スパンデックス)
が広く用いられる。
また、本発明において、異形断面を有する合成繊維マ
ルチフィラメント糸は、ポリアミド、ポリエステル、ポ
リアクリルマルチフィラメント糸であり、その断面形状
は、正三角形、もしくは二等辺三角形が好ましい。しか
も、変形度の大きい五角断面であったり、I型の扁平糸
であってもよい。
また、トータルデニールは30〜210Dで、アウターウエ
アー用(水着等)には50〜210D、インナーウエア用には
30〜70Dが好ましい。
単糸デニールは通常1.0〜6.0デニールであればよく、
またこれらのデニールミックスであってもよい。
次に、本発明における仮撚被覆弾性糸の製造方法は、
伸長された弾性糸と、光沢度G(45゜−45゜)が15以上
である異形断面を有する合成繊維マルチフィラメント糸
とを引揃えた状態で80〜500T/Mの先撚りを施し、次いで
仮撚係数が16000〜22000、仮撚セット温度が140〜185℃
の範囲であり、かつ仮撚加撚方向が先撚り方向と同一方
向になるように加撚−熱固定−解撚の仮撚加工を施すこ
とを特徴とするものである。
上記の仮撚被覆弾性糸の製造方法において、前述の通
り本発明に用いる異形断面を有する合成繊維マルチフィ
ラメント糸の原糸の光沢度G(45゜−45゜)が15以上で
あることが必要である。
また、先撚り工程での撚数(TW)は80〜500T/Mの範囲
であり、かつドラフト倍率が1.5〜4.5で捲回させること
が好ましい。
さらに、加撚−熱固定−解撚の仮撚工程で、加撚の方
向は先撚りと同一方向であって、後記する仮撚係数Kが
16000〜22000の範囲を満たし、かつ仮撚セット温度が14
0〜185℃とする条件を充足することが好ましい。
ここで、本発明において、仮撚加工に用いる仮撚係数
Kは、次式で定義する。
(仮撚係数Kの定義) 本発明で用いる異形断面を有する合成繊維マルチフィ
ラメント糸のデニール(D)と、仮撚数(T)は、次の
関係にある。
ただし、ρ:繊維の比重 D:仮撚係数 次に、本発明を図面に示す実施例に基づいて説明す
る。
第4図は、仮撚係数Kと仮撚セット温度Hの関係で加
工条件の範囲を示す説明図である。
第4図において、[A]の領域では、捲縮がほとんど
なく、光沢は良好であっても、撚の崩れた糸形態にな
り、もはや仮ヨリ糸とはいえない。
[B]の領域は、本発明の条件範囲にあり、光沢、風
合とも絹様風合に最も近いものが得られる。
[C]の領域では、光沢の減少はもちろんのこと、捲
縮が細かく、糸の断面変形も極度に進み、さらには一部
弾性糸並びに異形断面を有する合成繊維マルチフィラメ
ント糸の融着が進行して表面品位が悪い。[D]の領域
では、光沢は減少し、かつ捲縮が細かく、普通の丸断面
を有する合成繊維マルチフィラメント糸の仮撚加工条件
に近いため、光沢は低下し、嵩高でソフト風合となる。
[E]の領域では、もはや融着部分がほとんどで、一部
糸切れする。
すなわち、本発明において、仮撚係数Kが16000未満
では原糸ライクとなって風合が出ず、好ましくない。
また、仮撚セット温度が140℃より低いと、風合は原
糸ライクで捲縮発現がほとんどなく、好ましくない。ま
た逆に185℃を越えると断面変形が大きくなること、お
よび弾性糸の一部と異形断面を有する合成繊維マルチフ
ィラメント糸との間で融着が生じる。
上記したように、伸長された弾性糸と異形断面を有す
る合成繊維マルチフィラメント糸を先撚りすることは、
後工程で仮撚加工することによって、両者が一体に仮撚
され、同時に仮撚方向が先撚り方向と同一であることが
相乗効果となって、捲縮付与ならびに断面変形を抑制す
るように働く。その際、先撚り数が500T/Mより低いこと
と、異形断面を有する合成繊維マルチフィラメント糸
(原糸)の光沢度G(45゜−45゜)が15以上であること
が光沢を有する被覆弾性糸を得るための条件である。
さらに、加撚−熱固定−解撚工程からなる仮撚加工条
件として、仮撚係数Kが16000〜22000、仮撚セット温度
が140〜185℃の範囲を選択することによって、通常の弾
性糸入りカバーリング撚糸、あるいはまた、弾性糸と合
成繊維フィラメント糸の引揃え仮撚加工、または先撚り
解撚方向仮撚加工等では得ることのできない優れた光沢
を備えた被覆弾性糸を得ることができる。
本発明によって得られる仮撚被覆弾性糸から編地を編
成する際に、芯部に弾性糸を有し、鞘部の異形断面を有
する合成繊維マルチフィラメント糸の捲縮形状が比較的
にストレートに近く、弾性糸を緊迫な状態に被覆してい
るために、準備工程での通過性がスムースである。ま
た、得られた編地表面は平滑で、優れた絹様光沢が得ら
れる。
次に、本発明を実施例によって具体的に説明するが、
本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1 艶消し剤を含まない異形断面ナイロン糸70デニール、
48フィラメント(ナイロン6、比重ρ=1.14、光沢度G
(45゜−45゜)=21.0、東レ株式会社製、登録商標“ナ
イロンヨックス”)と、ポリウレタン弾性糸としてタイ
プ127c、20デニール(東レ・デュポン(株)製、登録商
標“オペロン”)をドラフト率3.2倍、先撚り数200T/
M、S撚に設定して、弾性糸積極供給装置付リング撚糸
機で合撚し、続いて、1ヒータ/スピンドルタイプ仮撚
機で、仮撚数、ヒータ温度は第1表の通りに設定して仮
撚被覆弾性糸を得た。
第1表から明らかなように、得られた仮撚被覆弾性糸
の光沢度G(45゜−45゜)はいずれも7.6〜8.1の範囲に
あり、優れた光沢を有するものであった。
得られた仮撚被覆弾性糸を28ゲージ、インターロック
組織の丸編機で編成し、染色整理加工した結果、編地表
面の滑らかな光沢に富んだストレッチ性の良好な、水着
用途に好適な編地を得た。
実施例2 異形断面ナイロン糸70デニール、24フィラメント、タ
イプ108(東レ株式会社製、登録商標“アミック”)、
および丸断面ナイロン糸50デニール、40フィラメント、
タイプ200(東レ株式会社製、登録商標“ロイヤルソフ
ィー”)、ナイロン70デニール、34フィラメント、タイ
プ304(東レ(株)製、登録商標“ミラコスモ”)と、
ポリウレタン弾性糸はタイプ127cおよび154c、20デニー
ル(東レ・デュポン(株)製、登録商標“オペロン”)
を実施例1と同一工程で、製造条件は第2表のとおりに
設定して、仮撚被覆弾性糸を得た。
第2表から明らかなように、異形断面を有するナイロ
ンを使用した仮撚被覆弾性糸は良好な光沢を与えるが、
丸断面使いのものはほとんど光沢が失われている。
実施例3 異形断面ポリエステル糸75−48−S975(75D、48フィ
ラメント)、比重ρ=1.382、光沢度G(45゜−45゜)3
2.0、東レ株式会社製(登録商標“シルック”)、異形
断面ポリエステル形75−36−R905(75D、36フィラメン
ト)、比重ρ=1.382、光沢度G(45゜−45゜)24.5、
東レ株式会社製、登録商標スーパーブライト“シルッ
ク"III)、および異形断面アクリルフィラメント糸75−
40−SM(75D、40フィラメント)、比重ρ=1.14、光沢
度G(45゜−45゜)14.5、三菱レイヨン株式会社製、登
録商標“シルパロン”、“ゼニフアー”と、ポリウレタ
ン弾性糸は実施例2と同一のものを用いて、かつ同一工
程で製造条件は第3表のとおりに設定して、仮撚被覆弾
性糸を得た。
第2表から明らかなように、異形断面を有するポリエ
ステル糸およびアクリルフィラメント糸を使用した仮撚
被覆弾性糸は良好な光沢を与える。
[発明の効果] 以上述べたように、本発明によれば、下記のような効
果を奏することができる。
イ)伸長された弾性糸と異形断面を有する合成繊維マル
チフィラメントを先撚りを付与してから仮撚加工するこ
とによって、得られる仮撚被覆弾性糸は、先撚りの付与
のため、鞘糸の異形断面の合成繊維マルチフィラメント
が仮撚での断面変形が抑制され、捲縮発現が進展せず、
比較的ストレートに近い捲縮となって弾性糸を緊密に被
覆する。その結果、準備工程での通過性がスムースで良
い。得られた編物表面も平滑性に富んでいる。
ロ)しかも、先撚りが500T/M未満にあることと、異形断
面を有する合成繊維マルチフィラメント糸(原糸)で、
光沢度G(45゜−45゜)が15以上のものを使用し、さら
に加撚方向が先撚りと同一方向であるように仮撚加工す
ることにより、仮撚被覆弾性糸の光沢度G(45゜−45
゜)が5.5以上と光沢に富んだものとなる。
その結果、該仮撚被覆弾性糸100%使い丸編物で極め
て表面平滑で、光沢に富んだものとなり、あたかも2−
ウエイトリコットに酷似したものを得ることができる。
さらに、綿交編であっても、絹様光沢を発するために、
レディース・インナーに好適である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例より得られる仮撚被覆弾性糸
を示し、第1図(A)は側面図、第1図(B)は第1図
(A)のX−X′断面図である。第2図は、従来のカバ
ーリング方式によって得られた被覆弾性糸を示し、第2
図(A)は側面図を、第2図(B)は第2図(A)のY
−Y′断面図を示す。 第3図は、本発明の一実施例より得られる仮撚被覆弾性
糸の光沢度と、他の比較の被覆弾性糸の光沢度とを比較
して示すグラフである。第4図は、仮撚係数Kと仮撚セ
ット温度Hの関係で加工条件の範囲を示す説明図であ
る。 図面中の符号の説明 1,(1′):弾性糸 2:異形断面を有する合成繊維マルチフィラメント糸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−80635(JP,A) 特開 昭60−231836(JP,A) 特開 昭48−33143(JP,A) 特公 昭49−9427(JP,B2) 特公 昭50−28536(JP,B2) 特公 昭42−25511(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D02G 1/00 - 3/38 D01F 6/60 - 6/70

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】伸長された弾性糸と、光沢度G(45゜−45
    ゜)が15以上である異形断面合成繊維マルチフィラメン
    ト糸とを引揃えた状態で80〜500T/Mの先撚りを施し、次
    いで仮撚係数が16000〜22000、仮撚セット温度が140〜1
    85℃の範囲であり、かつ仮撚加撚方向が先撚り方向と同
    一方向になるように加撚−熱固定−解撚の仮撚加工を施
    すことを特徴とする仮撚被覆弾性糸の製造方法。
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