JP2934112B2 - 光ディスク用fsk復調回路 - Google Patents

光ディスク用fsk復調回路

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JP2934112B2
JP2934112B2 JP33600492A JP33600492A JP2934112B2 JP 2934112 B2 JP2934112 B2 JP 2934112B2 JP 33600492 A JP33600492 A JP 33600492A JP 33600492 A JP33600492 A JP 33600492A JP 2934112 B2 JP2934112 B2 JP 2934112B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ディスク用FSK
(Frequency Shift Keying:周波数偏移キーイング)復
調回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】追記型光ディスク(CD−WO)、光磁
気ディスク(CD−MO)等の記録可能な光ディスク1
には、図2に示すようにその記録領域に予め僅かな振幅
でうねっているトラック2がスパイラル状に形成されて
いる。このトラックのうねりは、ATIP (Absolute T
ime In Pregroove) データと呼ばれる絶対時間情報を表
すものであり、22.05KHzを基本周波数とし、その周波数
はATIPデータの1ビットに対応する長さ(周波数4
4.1KHz の7周期分)毎にビットの内容、即ちこのビッ
トが「1」であるか「0」であるかに応じて±1KHz
変化するようにFSK変調されている。
【0003】また、ATIPデータは、1フレームが1
定数(84ビット)のビットを含み且つ所定の位置に固
定パターンのフレーム同期信号を備えたビット列からな
る多数の連続したフレームで構成され、各フレームは周
波数75Hzの周期で繰り返されている。
【0004】一方、前述した記録可能な光ディスクに音
声、映像等の情報を記録する場合は、曲のチャンネル
数、プリエンファシスの有無、曲の番号、曲の始まりか
らの時間、ディスク最内周からの絶対時間等を表す制御
情報、即ちサブコードデータも同時に記録される。この
サブコードデータは、1フレームが一定数(98ビッ
ト)のビット(但し、1ビットに対応する単位長さはA
TIPデータとの場合とは異なる)を含み且つ所定の位
置に固定パターンのフレーム同期信号を備えたビット列
からなる多数のフレームで構成され、各フレームは周波
数75Hzの周期で記録される。
【0005】ここで、実際に光ディスクに情報を記録す
る場合には、ATIPデータとサブコードデータとをフ
レーム同期させて記録しなければならないことが規格に
より定められているため、ATIPデータを再生する必
要がある。このため、従来ATIPデータを再生する際
には、図3に示すように前述したうねりを検出して、う
ねりの周期を有するアナログ信号(ウォブル信号)とし
て再生し、アナログPLL回路等を用いたFSK復調回
路によって復調を行っていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、FSK
復調回路としてアナログPLL回路を用いた場合、他の
回路がディジタル回路によって構成されているので、こ
れらから発生するノイズ等の影響を避ける為に独立して
構成しなければならず、余分なスペースを必要とし、装
置の小型化が図れなかった。さらに、ノイズの影響を受
け易いので、ATIPデータを正確に再生できないこと
もあった。
【0007】本発明の目的は上記の問題点に鑑み、ディ
ジタル回路と混在可能な光ディスク用FSK復調回路を
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するために、二値化信号により所定の基準周波数を中
心周波数としてFSK変調されたアナログ信号を復調し
て前記二値化信号を出力するFSK復調回路において、
前記FSK変調されたアナログ信号のレベルと所定のし
きい値レベルとを比較し、これらの大小関係に対応して
前記アナログ信号の半周期毎に出力信号を第1のレベル
又は該第1のレベルとは異なる第2のレベルに変化させ
る第1の比較回路と、前記基準周波数の整数倍となる所
定周波数のマスタークロック信号を発生する発振回路
と、前記第1の比較回路から出力される信号が前記第1
のレベルから第2のレベルへ変化するレベル変化点、及
び第2のレベルから第1のレベルへ変化するレベル変化
点を検出するエッジ検出回路と、前記エッジ検出回路に
よってレベル変化点が検出された時点から前記マスター
クロック信号に基づいて計数する第1の計数回路と、前
記第1の比較回路から出力される信号が前記第2のレベ
ルから第1のレベルへ変化するレベル変化点の数を計数
し、所定数毎にパルス信号を出力する第2の計数回路
と、前記第1の比較回路から出力される信号が前記第1
のレベルから第2のレベルへ変化するレベル変化点の数
を計数し、所定数毎にパルス信号を出力する第3の計数
回路と、前記第2の計数回路から出力されるパルス信号
の周期内で且つ前記第1の比較回路の出力信号が第1の
レベルである間に含まれる前記マスタークロック信号の
数を計数する第4の計数回路と、前記第3の計数回路か
ら出力されるパルス信号の周期内で且つ前記第1の比較
回路の出力信号が第2のレベルである間に含まれる前記
マスタークロック信号の数を計数する第5の計数回路
と、前記第4の計数回路の計数結果に基づいて、前記第
2の計数回路からパルス信号が出力される毎に、前記第
1の比較回路の出力信号が前記第1のレベルにある間に
含まれる前記マスタークロック信号の数の平均値を算出
する第1の平均値算出回路と、前記第5の計数回路の計
数結果に基づいて、前記第3の計数回路からパルス信号
が出力される毎に、前記第1の比較回路の出力信号が前
記第2のレベルにある間に含まれる前記マスタークロッ
ク信号の数の平均値を算出する第2の平均値算出回路
と、前記第1の比較回路の出力信号に基づいて、前記第
1の平均値算出回路による算出結果或いは前記第2の平
均値算出回路による算出結果のいずれかを選択する選択
回路と、該選択回路によって選択された平均値と前記第
1の計数回路の計数値とを比較する第2の比較回路と、
前記エッジ検出回路によってレベル変化点が検出された
時点に、前記第2の比較回路の比較結果に基づいて、出
力する二値化信号の値を変化させる二値化信号出力回路
とを備えた光ディスク用FSK復調回路を提案する。
【0009】
【作用】本発明によれば、発振回路によって復調対象と
なるFSK変調における基準周波数の整数倍となる所定
周波数のマスタークロック信号が発生され、復調対象と
なるFSK変調されたアナログ信号のレベルは、第1の
比較回路によって所定のしきい値レベルと比較され、該
第1の比較回路からはこれらのレベルの大小関係に対応
して第1のレベル又は該第1のレベルとは異なる第2の
レベルの信号が前記アナログ信号の半周期毎に変化して
出力される。また、エッジ検出回路によって、前記第1
の比較回路から出力される信号が前記第1のレベルから
第2のレベルへ変化するレベル変化点、及び第2のレベ
ルから第1のレベルへ変化するレベル変化点が検出され
る。該エッジ検出回路によってエッジが検出された時点
から、第1の計数回路によって前記マスタークロック信
号に基づく計数が行われる。さらに、第2の計数回路に
よって前記第1の比較回路から出力される信号が前記第
2のレベルから第1のレベルへ変化するレベル変化点の
数が計数されると共に、所定数毎にパルス信号が出力さ
れ、第3の計数回路によって前記第1の比較回路から出
力される信号が前記第1のレベルから第2のレベルへ変
化するレベル変化点の数が計数されると共に、所定数毎
にパルス信号が出力される。また、前記第2の計数回路
から出力されるパルス信号の周期内で且つ前記第1の比
較回路の出力信号が第1のレベルである間に含まれる前
記マスタークロック信号の数が第4の計数回路によって
計数され、前記第3の計数回路から出力されるパルス信
号の周期内で且つ前記第1の比較回路の出力信号が第2
のレベルである間に含まれる前記マスタークロック信号
の数が第5の計数回路によって計数される。また、前記
第2の計数回路からパルス信号が出力される毎に、第1
の平均値算出回路によって、前記第4の計数回路の計数
結果に基づいて前記第2の計数回路から出力されるパル
ス信号の周期内で且つ前記第1の比較回路の出力信号が
前記第1のレベルにある間に含まれる前記マスタークロ
ック信号の数の平均値が算出され、第2の平均値算出回
路によって、前記第5の計数回路の計数結果に基づいて
前記第3の計数回路から出力されるパルス信号の周期内
で且つ前記第1の比較回路の出力信号が前記第2のレベ
ルにある間に含まれる前記マスタークロック信号の数の
平均値が算出される。これにより、何らかの外的要因に
よって前記FSK変調されたアナログ信号の基準周波数
の変動が生じた場合における第2の比較回路における比
較基準値が、前記基準周波数の変動に対応して前記第1
の比較回路の出力信号のレベル毎に補正される。また、
選択回路によって、前記第1の比較回路の出力信号に基
づいて前記第1及び第2の平均値算出回路により算出さ
れた平均値のいずれかが選択され、該選択された平均値
は第2の比較回路によって比較基準値とされ、該比較基
準値と前記第1の計数回路の計数値とが比較される。こ
れにより、FSK変調における周波数のシフト方向、即
ち前記アナログ信号の周波数が前記基準周波数に対して
増加しているか或いは減少しているかが検出される。さ
らに、前記エッジ検出回路によってエッジが検出された
時点に、二値化信号出力回路によって、前記第2の比較
回路の比較結果に基づく値の二値化信号が出力され、F
SK復調が完了する。
【0010】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の一実施例を説
明する。図1は一実施例のFSK復調回路を示す回路図
である。図において、10は方形波のマスタークロック
信号CKを発生する発振回路、11は演算増幅器からな
る比較器、12a,12bはDフリップフロップ、13
a〜13eはNOT回路、14は排他的論理和回路(以
下、EXOR回路と称する)、15は2入力のAND回
路、16は2入力のNOR回路、17a、17bは例え
ば74HC163等のカウンタを2個直列にしたカウン
ト回路で計数値が64になる毎に1クロック幅のリップ
ルキャリー信号を出力するすると共にリセットされるも
のである。18a,18bは74HC163等からなる
16ビットのカウント回路、19a,19bはチップイ
ネーブル端子付きの8ビット入出力Dフリップフロッ
プ、20は8ビットのセレクタ、21a,21bは例え
ば74HC163等のカウンタ、22はチップイネーブ
ル端子付きのDフリップフロップである。
【0011】比較器11の非反転入力端子には復調対象
となるFSK変調されたアナログ信号(以下、ウォブル
信号と称する)Aが入力され、反転入力端子にはウォブ
ル信号Aのレベルの極大値と極小値の中間値のレベルの
しきい値電圧Vthが印加されている。また、比較器11
の出力はDフリップフロップ12aの入力端子に接続さ
れ、Dフリップフロップ12aの出力端子はEXOR回
路14、AND回路15、NOR回路16のそれぞれの
一方の入力端子とDフリップフロップ12bの入力端子
に接続されている。Dフリップフロップ12bの出力端
子はNOT回路13aを介してEXOR回路、AND回
路15、NOR回路16のそれぞれの他方の入力端子に
接続され、Dフリップフロップ12a,12bのクロッ
ク信号入力端子CLKにはマスタークロック信号CKが
入力されている。
【0012】カウント回路17aは、例えば周知の74
HC163が2個直列接続されて構成され、マスターク
ロック信号CKに基づいてAND回路15から出力され
るパルス信号Fの数を数えると共に、パルス信号Fの計
数値が64毎に1クロック幅のリップルキャリー信号R
CP1を出力する。即ち、カウント回路17aのデータ
入力端子には「192」の値が設定されると共に、クロ
ック信号入力端子CLKにはマスタークロック信号CK
が入力され、イネーブル端子ETはAND回路15の出
力端子に接続されている。これにより、カウント回路1
7aはマスタークロック信号CKに同期してAND回路
15から出力されるパルス信号Fの数を計数し64カウ
ント毎に1クロック幅の正のパルスからなるリップルキ
ャリー信号RCP1を出力する。
【0013】これと同様にカウント回路17bは、例え
ば周知の74HC163が2個直列接続されて構成さ
れ、マスタークロック信号CKに基づいてNOR回路1
6から出力されるパルス信号Gの数を数えると共に、パ
ルス信号Gの計数値が64毎に1クロック幅のリップル
キャリー信号RCP2を出力する。即ち、カウント回路
17bのデータ入力端子には「192」の値が設定され
ると共に、クロック信号入力端子CLKにはマスターク
ロック信号CKが入力され、イネーブル端子ETはNO
R回路16の出力端子に接続されている。これにより、
カウント回路17bはマスタークロック信号CKに同期
してNOR回路16から出力されるパルス信号Gの数を
計数し64カウント毎に1クロック幅の正のパルスから
なるリップルキャリー信号RCP2を出力する。
【0014】カウント回路18aは、例えば4個の74
HC163が直列接続されて構成され、マスタークロッ
ク信号CKに基づいてカウント回路17aのリップルキ
ャリー信号RCP1を入力したときから次のリップルキ
ャリー信号RCP1を入力するまでの間で且つDフリッ
プフロップ12aの出力信号Cがハイレベルの間のマス
タークロック信号CKの数を計数する。即ち、カウント
回路18aのクリア端子CLRにはNOT回路13bを
介してリップルキャリー信号RCP1が、またクロック
信号入力端子CLKにはマスタークロック信号CKがそ
れぞれ入力され、イネーブル端子EPにはDフリップフ
ロップ12aの出力信号Cが入力されている。
【0015】カウント回路18bは、カウント回路18
aと同様に例えば4個の74HC163が直列接続され
て構成され、マスタークロック信号CKに基づいてカウ
ント回路17bのリップルキャリー信号RCP2を入力
したときから次のリップルキャリー信号RCP2を入力
するまでの間で且つDフリップフロップ12aの出力信
号Cがローレベルの間のマスタークロック信号CKの数
を計数する。即ち、カウント回路18bのクリア端子C
LRにはNOT回路13cを介してリップルキャリー信
号RCP2が、またクロック信号入力端子CLKにはマ
スタークロック信号CKがそれぞれ入力され、イネーブ
ル端子EPにはNOT回路13dを介してDフリップフ
ロップ12aの出力信号Cが入力されている。
【0016】8ビット入出力Dフリップフロップ19a
は、カウント回路17aからリップルキャリー信号RC
P1が出力されたときにカウント回路18aの計数値を
64で除算し、この値の補数を出力する。即ち、Dフリ
ップフロップ19aのデータ入力端子D1〜D8のそれ
ぞれは、カウント回路18aの16ビットデータ出力端
子Qa〜QpのうちのLSBから数えて7ビット目Qg
から14ビット目Qnにかけて接続され、入力データを
反転して出力する。また、Dフリップフロップ19aの
クロック信号入力端子CLKにはマスタークロック信号
CKが入力され、チップイネーブル端子CEはNOT回
路13bの出力端子に接続され、チップイネーブル端子
CEにはリップルキャリー信号RCP1を反転した信号
が入力されている。
【0017】8ビット入出力Dフリップフロップ19b
は、カウント回路17bからリップルキャリー信号RC
P2が出力されたときにカウント回路18bの計数値を
64で除算し、この値の補数を出力する。即ち、Dフリ
ップフロップ19bのデータ入力端子D1〜D8のそれ
ぞれは、カウント回路18bの16ビットデータ出力端
子Qa〜QpのうちのLSBから数えて7ビット目Qg
から14ビット目Qnにかけて接続され、入力データを
反転して出力する。また、Dフリップフロップ19bの
クロック信号入力端子CLKにはマスタークロック信号
CKが入力され、チップイネーブル端子CEはNOT回
路13cの出力端子に接続され、チップイネーブル端子
CEにはリップルキャリー信号RCP2を反転した信号
が入力されている。
【0018】セレクタ20は、Dフリップフロップ19
a,19bのそれぞれから出力される8ビットデータD
A1,DA2を入力し、Dフリップフロップ12aの出
力信号Cに基づいてこれらのデータDA1,DA2の内
の何れか一方を出力する。即ち、セレクタ18の一方の
8ビットデータ入力端子IAにはDフリップフロップ1
9aの出力データDA1が入力され、他方の8ビットデ
ータ入力端子IBにはDフリップフロップ19bの出力
データDA2が入力されると共に、セレクト信号入力端
子SEにはDフリップフロップ12aの出力信号Cが入
力され、その8ビットデータ出力端子Yには、信号Cが
ローレベルのときデータDA2が出力され、信号Cがハ
イレベルのときにデータDA1が出力される。
【0019】カウンタ21a,21bのそれぞれのデー
タ入力端子Da〜Ddは対応するセレクタ18の出力端
子Y1〜Y8に接続されている。また、カウンタ21
a,21bは直列接続されてマスタークロック信号CK
によってカウントを行い、EXOR回路14の出力信号
Eがローレベルのときに入力端子Da〜Ddのデータを
ロードするようになっている。即ち、カウンタ21a,
21bのクロック入力端子にはマスタークロック信号C
Kが、またロード信号入力端子LDにはEXOR回路1
4の出力信号Eがそれぞれ入力され、カウンタ21aの
リップルキャリー出力端子RCはカウンタ21bの一方
のイネーブル端子ETに接続されている。さらに、カウ
ンタ21bリップルキャリー出力端子RCはNOT回路
13eを介してカウンタ21a,21bの他方のイネー
ブル端子EPに接続され、カウンタ21aの他方のイネ
ーブル端子ETはハイレベルにプルアップされ常に動作
状態に設定されている。
【0020】Dフリップフロップ22のデータ入力端子
はカウンタ21bのリップルキャリー出力端子RCに接
続されると共に、チップイネーブル端子CEにはEXO
R回路14の出力信号Eが、またクロック信号入力端子
CLKにはマスタークロック信号CKがそれぞれ入力さ
れている。
【0021】次に、前述した構成よりなる本実施例の動
作を図4に示すタイミングチャートに基づいて説明す
る。ここでは、従来例で述べたように光ディスクに形成
されたトラックからATIPデータを再生する過程にお
けるFSK復調について説明する。この場合、発振器1
0から出力されるマスタークロック信号CKの周波数
は、光ディスクからの通常の情報再生時における前記ト
ラックのうねりの周波数、即ち22.05KHzの整数倍で前記
うねりの周波数変化を検出するのに十分な周波数、例え
ば8.4672MHz に設定されている。
【0022】比較器11に入力されたるウォブル信号A
は、光ディスクに形成されたトラックから光ピックアッ
プ(図示せず)を介して得られたもので、前記トラック
のうねりの周波数を有し、FSK変調されている。この
ウォブル信号Aの電圧Vaは、比較器11によってしき
い値電圧Vthと比較され、電圧Vaの値が電圧Vthの値
よりも大きいときに比較器11の出力信号Bはハイレベ
ルとなり、小さいときにローレベルとなり、比較器11
の出力信号Bはウォブル信号Aの半周期毎に反転する。
【0023】比較器11から出力された信号Bは、Dフ
リップフロップ12aによってマスタークロック信号C
Kに同期を取られた信号Cとされた後、信号CはDフリ
ップフロップ12bによって1クロック分遅延された信
号Dとされる。信号Dは、NOT回路13aによって反
転され、信号D’とされてEXOR回路14に入力され
る。EXOR回路14によって、信号Cと信号D’とが
排他的論理和され信号Eが出力される。これにより信号
Bのエッジ点、即ちハイレベルからローレベルへの変化
点及びローレベルからハイレベルへの変化点の双方が検
出され、検出された際にマスタークロック信号CKに同
期した1クロック幅の負のパルス信号Eが出力される。
また、信号C及び信号D’はそれぞれAND回路15及
びNOR回路16に入力される。これにより、AND回
路15からは信号Bがローレベルからハイレベルに変わ
る変化点が検出され、検出された際にマスタークロック
信号CKに同期した1クロック幅の正のパルス信号Fが
出力される。また、NOR回路16からは信号Bがハイ
レベルからローレベルに変わる変化点が検出され、検出
された際にマスタークロック信号CKに同期した1クロ
ック幅の正のパルス信号Gが出力される。
【0024】カウント回路17aにおいては、前述した
ようにパルス信号Fの数が計数されると共に、入力され
たパルス信号Fの数が64になる毎に、1クロック幅の
正のパルス信号からなるリップルキャリー信号RCP1
が出力され、カウント回路17bにおいては、前述した
ようにパルス信号Gの数が計数されると共に、入力され
たパルス信号Gの数が64になる毎に、1クロック幅の
正のパルス信号からなるリップルキャリー信号RCP2
が出力される。
【0025】また、カウント回路18aにおいては、リ
ップルキャリー信号RCP1を入力したときから次のリ
ップルキャリー信号RCP1を入力するまでの間で且つ
Dフリップフロップ12aの出力信号Cがハイレベルの
間のマスタークロック信号CKの数が計数される。さら
に、カウント回路18bにおいては、リップルキャリー
信号RCP2を入力したときから次のリップルキャリー
信号RCP2を入力するまでの間で且つDフリップフロ
ップ12aの出力信号Cがローレベルの間のマスターク
ロック信号CKの数が計数される。
【0026】一方、8ビット入出力Dフリップフロップ
19aに入力されるデータは、カウント回路18aの1
6ビット出力のうちLSBから6ビット上位にシフトさ
れた8ビットであるので、その値はカウント回路18a
の16ビット出力データの値の1/64の値となり、ウ
ォブル信号Aの128半周期内で且つ信号Cがハイレベ
ルである64半周期に含まれるマスタークロック信号C
Kの数の平均値が入力されることになる。これと同様に
8ビット入出力Dフリップフロップ19bに入力される
データは、カウント回路18bの16ビット出力のうち
LSBから6ビット上位にシフトされた8ビットである
ので、その値はカウント回路18bの12ビット出力デ
ータの値の1/64の値となり、ウォブル信号Aの12
8半周期内で且つ信号Cがローレベルである64半周期
に含まれるマスタークロック信号CKの数の平均値が入
力されることになる。さらに、カウント回路17aから
リップルキャリー信号RCP1が出力されたときにDフ
リップフロップ19aへ入力データがラッチされ、カウ
ント回路17bからリップルキャリー信号RCP2が出
力されたときにDフリップフロップ19bへ入力データ
がラッチされる。
【0027】また、EXOR回路14からパルス信号E
が出力されると、このパルス信号Eによってカウンタ2
1a,21bのそれぞれには、セレクタ20の出力デー
タがロードされる。ここで、セレクタ20の出力データ
は、Dフリップフロップ12aの出力信号Cがローレベ
ルのときはDフリップフロップ19bの出力データDA
2となり、Dフリップフロップ12aの出力信号Cがハ
イレベルのときはDフリップフロップ19aの出力デー
タDA1となっている。さらに、セレクタ20の出力デ
ータは、光ディスクの回転が正常であるときには、前述
したトラックのうねりにおける基準周波数の半周期に含
まれるマスタークロック信号CKの数の補数となってい
る。即ち、うねりの基準周波数は22.05KHz、マスターク
ロック信号CKの周波数は8.4672MHz であるから、基準
周波数の半周期に含まれるマスタークロック信号CKの
数は次式に示すように192となる。
【0028】(8.4672×106)÷(22.05×103)÷2=192 また、カウンタ21a,21bのカウント数が192以
上になったときにカウンタ21bのリップルキャリー出
力端子RCからハイレベルのパルス信号が出力されるよ
うにするために、Dフリップフロップ19a,19bの
それぞれの出力データは入力データを反転したものにな
っている。
【0029】パルス信号Eによってカウンタ21a,2
1bのそれぞれにセレクタ20の出力データが初期値と
して設定された後、カウンタ21a,21bのカウント
が進み、前記うねりの基準周波数の半周期分以上のカウ
ント値になると正のパルス信号からなるリップルキャリ
ー信号RCP3が出力され、EXOR回路14から次の
パルス信号Eが出力されて、Dフリップフロップ22の
チップイネーブル端子CEにローレベルの信号が入力さ
れたときに、リップルキャリー信号RCP3の値、即ち
ハイレベル又はローレベルがDフリップフロップ22に
ラッチされ、この値を持つ二値化信号Jが出力される。
従って、ウォブル信号Aの半周期の長さが前記基準周波
数22.05KHzの半周期以上のときは半周期遅れてDフリッ
プフロップ22からハイレベルの信号Jが出力され、ウ
ォブル信号Aの半周期の長さが前記基準周波数22.05KHz
の半周期よりも短いときは半周期遅れてDフリップフロ
ップ22からローレベルの信号Jが出力される。これに
よりFSK復調が行われる。
【0030】ここで、リップルキャリー信号RCP3
は、次のパルス信号Eが出力されるまでハイレベルを維
持するので、FSK変調の周波数変化によるパルス信号
Eの出力時間の変動、即ちリップルキャリー信号RCP
3がハイレベルになった時点からパルス信号Eが出力さ
れるまでの間の時間の変動に対して十分に対応すること
ができる。
【0031】また、何らかの外的要因によって光ディス
クの回転ムラや速度偏差が生じてウォブル信号Aの周波
数が大きく変動した場合においても、図5に示すように
リップルキャリー信号RCP3を出力するための基準
値、即ちカウント回路18a,18b及びDフリップフ
ロップ19a,19bによって求められる平均値データ
DA1,DA2が、ウォブル信号Aの128半周期毎に
補正されるので、常に正確なFSK復調を行うことがで
きる。
【0032】さらに、カウント回路18a及びDフリッ
プフロップ19aによって前記128半周期内で且つD
フリップフロップ12aの出力信号Cがハイレベルのと
きの平均値が算出されると共に、カウント回路18b及
びDフリップフロップ19bによって前記128半周期
内で且つDフリップフロップ12aの出力信号Cがロー
レベルのときの平均値が算出され、これらの平均値が選
択的にカウンタ21a、21bにロードされて比較基準
値とされるので、ウォブル信号Aのレベル変動等によっ
て信号Bのデューティー比が50%にならないときでも
これに対応して前記比較基準値が設定され正確なFSK
復調を行うことができる。
【0033】前述したように本実施例によれば、FSK
復調回路をディジタル回路で構成したので、他のディジ
タル回路と混在させてもノイズの影響を受けにくく、ま
たFSK変調されたウォブル信号Aの半周期毎に周期の
長さを基準値と比較しているので正確な復調を行うこと
ができる。また、外的要因によってウォブル信号Aの周
波数が大きく変動した場合においても、常に正確な復調
を行うことができる。さらに、他のディジタル回路と共
に集積化も可能となり、余分なスペースを必要としない
ので、装置を小型に形成することができる。
【0034】また、光ディスクの回転数を変えて情報処
理を行う場合には、この回転数に対応して、即ち回転数
の変化による前記うねりの周波数の変化に対応してマス
タークロック信号CKの周波数を変えれば良い。例え
ば、光ディスクの回転数を2倍にして情報処理を行うと
きは、マスタークロック信号CKの周波数も2倍にすれ
ば良い。このようなマスタークロック信号CKの周波数
切替は、さらに高周波の発振器及び分周器等を用いれば
容易に行えることである。
【0035】尚、本実施例の回路構成は一例でありこれ
に限定されることはない。例えば、本実施例では、ウォ
ブル信号Aの半周期に含まれるマスタークロック信号C
Kの数の計数機能と、この計数値と基準値との比較機能
をカウンタ21a,21bに持たせたが、カウンタ21
a,21bとは別に比較回路を設けて、この比較回路に
よってカウンタ21a,21bの計数値と基準値とを比
較するようにしても良い。さらに、平均値を求める回路
として、別に除算器を設けても良い。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、F
SK復調対象となるアナログ信号の半周期に含まれるマ
スタークロック信号の数をカウンタ回路によって計数す
ると共に、該計数値とFSK変調の基準周波数の半周期
に含まれる前記マスタークロック信号の数とを第2の比
較回路によってディジタル比較し、該比較結果に基づい
て前記アナログ信号の周波数の増減を識別してFSK復
調しているので、簡単なディジタル回路で構成すること
ができ、他のディジタル回路と混在させてもノイズの影
響を受けにくく、正確な復調を行うことができる。さら
に、他のディジタル回路と共に集積化も可能となり、余
分なスペースを必要としないので、装置を小型に形成す
ることができる。さらにまた、第2乃至第5の計数回路
並びに第1及び第2の平均値算出回路によって前記アナ
ログ信号の半周期の所定数倍の期間内における該半周期
内の前記マスタークロックの数の平均値が第1の比較回
路の出力信号のレベル毎に算出され、該平均値に基づい
て前記アナログ信号の周波数の増減を識別しているの
で、何らかの外的要因によって前記FSK変調されたア
ナログ信号の基準周波数の変動が生じた場合においても
正確なFSK復調を行うことができると共に、前記第1
の比較回路の出力信号のデューティー比が50%になら
ないときにも正確なFSK復調を行うことができるとい
う非常に優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す回路図
【図2】光ディスクに形成されているトラックを説明す
る図
【図3】FSK変調されたアナログ信号を示す波形図
【図4】本発明の一実施例の動作を説明するタイミング
チャート
【図5】一実施例におけるウォブル信号の周波数と平均
値データの関係を説明する図
【符号の説明】
10…発振器、11…比較器、12a,12b…Dフリ
ップフロップ、13a〜13e…NOT回路、14…排
他的論理和回路、15…AND回路、16…NOR回
路、17a,17b…カウント回路、18a,18b…
カウント回路、19a,19b…Dフリップフロップ、
20…セレクタ、21a,21b…カウンタ、22…D
フリップフロップ。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二値化信号により所定の基準周波数を中
    心周波数としてFSK変調されたアナログ信号を復調し
    て前記二値化信号を出力する光ディスク用FSK復調回
    路において、 前記FSK変調されたアナログ信号のレベルと所定のし
    きい値レベルとを比較し、これらの大小関係に対応して
    前記アナログ信号の半周期毎に出力信号を第1のレベル
    又は該第1のレベルとは異なる第2のレベルに変化させ
    る第1の比較回路と、 前記基準周波数の整数倍となる所定周波数のマスターク
    ロック信号を発生する発振回路と、 前記第1の比較回路から出力される信号が前記第1のレ
    ベルから第2のレベルへ変化するレベル変化点、及び第
    2のレベルから第1のレベルへ変化するレベル変化点を
    検出するエッジ検出回路と、 前記エッジ検出回路によってレベル変化点が検出された
    時点から前記マスタークロック信号に基づいて計数する
    第1の計数回路と、 前記第1の比較回路から出力される信号が前記第2のレ
    ベルから第1のレベルへ変化するレベル変化点の数を計
    数し、所定数毎にパルス信号を出力する第2の計数回路
    と、 前記第1の比較回路から出力される信号が前記第1のレ
    ベルから第2のレベルへ変化するレベル変化点の数を計
    数し、所定数毎にパルス信号を出力する第3の計数回路
    と、 前記第2の計数回路から出力されるパルス信号の周期内
    で且つ前記第1の比較回路の出力信号が第1のレベルで
    ある間に含まれる前記マスタークロック信号の数を計数
    する第4の計数回路と、 前記第3の計数回路から出力されるパルス信号の周期内
    で且つ前記第1の比較回路の出力信号が第2のレベルで
    ある間に含まれる前記マスタークロック信号の数を計数
    する第5の計数回路と、 前記第4の計数回路の計数結果に基づいて、前記第2の
    計数回路からパルス信号が出力される毎に、前記第1の
    比較回路の出力信号が前記第1のレベルにある間に含ま
    れる前記マスタークロック信号の数の平均値を算出する
    第1の平均値算出回路と、 前記第5の計数回路の計数結果に基づいて、前記第3の
    計数回路からパルス信号が出力される毎に、前記第1の
    比較回路の出力信号が前記第2のレベルにある間に含ま
    れる前記マスタークロック信号の数の平均値を算出する
    第2の平均値算出回路と、 前記第1の比較回路の出力信号に基づいて、前記第1の
    平均値算出回路による算出結果或いは前記第2の平均値
    算出回路による算出結果のいずれかを選択する選択回路
    と、 該選択回路によって選択された平均値と前記第1の計数
    回路の計数値とを比較する第2の比較回路と、 前記エッジ検出回路によってレベル変化点が検出された
    時点に、前記第2の比較回路の比較結果に基づいて、出
    力する二値化信号の値を変化させる二値化信号出力回路
    とを備えた、 ことを特徴とする光ディスク用FSK復調回路。
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