JP3456619B2 - ディスク、ディスク形成装置、ディスク形成方法、ディスク記録再生装置、およびディスク記録再生方法 - Google Patents

ディスク、ディスク形成装置、ディスク形成方法、ディスク記録再生装置、およびディスク記録再生方法

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JP3456619B2 JP32839396A JP32839396A JP3456619B2 JP 3456619 B2 JP3456619 B2 JP 3456619B2 JP 32839396 A JP32839396 A JP 32839396A JP 32839396 A JP32839396 A JP 32839396A JP 3456619 B2 JP3456619 B2 JP 3456619B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディスク、ディス
ク形成装置、ディスク形成方法、ディスク記録再生装
置、およびディスク記録再生方法に関し、特に、データ
を記録するトラックが予め形成されているとともに、ア
ドレスデータに対応してウォブリングされているディス
ク、ディスク形成装置、ディスク形成方法、ディスク記
録再生装置、およびディスク記録再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】CD−R(Compact Disk-Recordable)
やMD(Mini Disk)などの記録可能な光ディスクに
は、所定の位置にデータを記録することができるよう
に、アドレス(または時間)情報が予め記録されてい
る。このアドレス情報は、アドレス情報で周波数変調
(Frequency Modulation)した周波数変調波によりプリ
グルーブをウォブリング(蛇行)させることにより記録
されている。
【0003】このようにすると、ウォブリング情報から
アドレス情報を読み取ることができ、このアドレス情報
に基づいて所望の位置にデータを記録することができ
る。
【0004】このようにして記録されたアドレス情報
は、図19に示す抽出装置によって抽出される。以下、
この従来例について説明する。
【0005】この図において、バッファ10は、光ディ
スクからの反射光を電気信号に変換する受光部(図示せ
ず)より出力される信号を所定のゲインで増幅して出力
する。バンドパスフィルタ(Band Pass Filter(以下、
BPFと略記する))11は、受光部から出力される電
気信号から、ウォブル変調成分(再生周波数変調波)を
抽出し、位相比較器12に出力する。位相比較器12
は、電圧制御発振器(Voltage Control Oscillator(以
下、VCOと略記する))13から出力されるFMクロ
ック信号とBPF11より出力される信号の位相とを比
較し、位相のずれに応じた信号を出力する。
【0006】位相比較器12より出力された信号は、ロ
ーパスフィルタ(Low Pass Filter(以下、LPFと略
記する))14により低域成分が抽出され、VCO13
に出力される。VCO13は、LPF14の出力信号の
レベルに応じて、発信周波数を増減するようになされて
いるので、VCO13の発信周波数は、ウォブル変調成
分である再生周波数変調波に平均的にロックした信号
(FMクロック)となる。
【0007】位相比較器12は、BPF11が出力する
再生周波数変調波とVCO13が出力するFMクロック
の位相を比較し、位相差に応じた信号を出力する。LP
F15は、位相比較器12から出力された信号から低域
成分を抽出し、コンパレータ16に出力する。コンパレ
ータ16は、LPF15の出力信号を基準電圧と比較
し、LPF16の出力レベルの方が基準電圧よりも大き
い場合は、出力を“1”の状態とし、その逆の場合は、
出力を“0”の状態とする。コンパレータ16から出力
された信号は、2値のチャンネルデータとしてフリップ
フロップ17と遅延器18に入力される。
【0008】遅延器18は、コンパレータ16から出力
されたチャンネルデータを所定の時間だけ遅延して出力
する。排他的論理和回路19は、遅延器18により遅延
されたチャンネルデータと、もとの(遅延されていな
い)チャンネルデータとの間で排他的論理和を演算する
ことにより、チャンネルデータのエッジ部分を抽出し、
モノステイブルマルチバイブレータ(Monostable Multi
vibrator(以下、MMと略記する))20に出力する。
MM20は、排他的論理和回路19から出力される信号
のエッジ部分に同期してパルス信号を生成し、位相比較
器21に出力する。
【0009】位相比較器21は、VCO23からの出力
信号の位相とMM20からのパルス信号の位相とを比較
し、位相差に応じた信号を出力する。LPF22は、位
相比較器21の出力信号から低周波成分を抽出し、VC
O23に出力する。VCO23は、LPF22から供給
される信号のレベルに応じて発信周波数を変化する。V
CO23から出力される信号は、ADIP(Address In
-pregroove)クロック信号としてフリップフロップ17
のクロック端子に供給される。
【0010】フリップフロップ17は、コンパレータ1
6から出力される信号を、VCO23から出力されるA
DIPクロック信号に同期してラッチし出力する。フリ
ップフロップ17から出力された信号は、図示せぬAD
IP復調回路に供給され、この信号に基づき、ADIP
データが復調される。
【0011】図20は、図19のADIPクロック信号
生成部の主要部の信号を示すタイミング図である。
【0012】コンパレータ16から出力されたチャンネ
ルデータ(図20(a))は、遅延器18により、所定
量だけ遅延され、遅延器18出力信号(図20(b))
として排他的論理和回路19の一方の端子に供給され
る。排他的論理和回路19の他方の端子には、コンパレ
ータ16からの出力信号(図20(a))が直接供給さ
れているので、排他的論理和回路19は、これらの信号
の間で排他的論理和を演算し、演算結果(図20
(c))を出力する。排他的論理和回路19から出力さ
れる信号は、チャンネルデータ(図20(a))のエッ
ジ部分(信号の立ち上がりまたは立ち下がり部分)でパ
ルスを生ずる信号となる。
【0013】MM20は、排他的論理和回路19からの
出力信号に含まれているパルスをトリガとして、所定の
時間だけ“1”の状態を継続するパルス(図20
(d))を発生する。位相比較器21は、MM20の出
力信号(図20(d))とVCO23の出力信号(図2
0(e))の間で排他的論理和を演算することにより、
これら2つの信号の位相を比較し、演算結果を位相比較
器21出力信号(図20(f))として出力する。
【0014】位相比較器21出力信号(図20(f))
は、LPF22を介してVCO23に入力されており、
VCO23は、LPF22から出力される信号のレベル
に応じて発信周波数が変化するVCO23出力信号(図
20(e))を位相比較器21に供給するとともに、こ
の信号をADIPクロック信号として、フリップフロッ
プ17にも供給する。
【0015】以上のような動作により、ADIPクロッ
ク信号が生成され、このADIPクロック信号に応じ
て、フリップフロップ17がチャンネルデータの所定の
部分を抽出し、抽出された信号に応じて、ADIPデー
タの復調が実行されることになる。
【0016】図21は、2値化されたウォブリング変調
成分(周波数変調波)の一例を示す図である。ビットデ
ータ(図21(c))は、記録しようとするアドレスデ
ータ(ADIPデータ)のビットの状態を示している。
チャンネルデータ(図21(b))は、ビットデータ
(図21(c))をバイフェーズ変調、即ち、ディジタ
ル周波数変調した場合に得られるビットの状態を示して
いる。また、波形(図21(a))は、チャンネルデー
タの1,0のパターンを、1を高レベル、0を低レベル
の信号として表したものである。
【0017】なお、チャンネルデータ(図21(b))
を記録する際は、チャンネルデータにより、所定のキャ
リアをアナログ周波数変調し、得られたアナログ信号
(周波数変調波)によりプリグルーブをウォブリングさ
せる。即ち、チャンネルデータが“1”である場合に
は、波数が(n+d)の信号に変調し、一方、チャンネ
ルデータが“0”である場合には、波数が(n−d)の
信号に変調し、得られた信号に応じてプリグルーブをウ
ォブリングさせる。
【0018】いま、簡単のためにn=4,d=1/16
とする。このとき、syncパターンデータは、Digita
l Sum Value(DSV)が“0”となるように設定され
ているので、チャンネルデータ(図21(b))のう
ち、P0からP1までの間にある“1”の数と“0”の
数は、それぞれ4個となる。従って、このチャンネルデ
ータ(図21(b))によりアナログ周波数変調を施し
た場合、アナログ信号のトータルの波数は
【0019】 4×(n+d)+4×(n−d)=2×4×n=32
【0020】となり、波数は整数値となる。
【0021】P2においては、P1とP2の間に、2つ
の連続する“1”が存在することから、この部分におけ
る波数は、2×(4+1/16)=8+(1/8)とな
り、位相が1/8だけずれることになる。更に、P3乃
至P5では、“1”と“0”が交互に連続するので、位
相の変化は生じず、P2における1/8の位相のずれが
保持される。
【0022】P6では、P5とP6の間に“0”が2回
現れることから、P1とP2の間に現れた2つの“1”
による位相のずれがキャンセルされる。従って、位相は
0となる。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】このように、再生周波
数変調波(チャンネルデータが周波数変調された信号)
は、ビットデータの“1”または“0”の配置状態によ
り位相のずれを生ずる。従って、図19に示す、位相比
較器12、LPF14およびVCO13からなるPLL
(Phase Locked Loop)により、再生周波数変調波から
FMクロック信号を抽出しようとする場合、記録されて
いるデータによっては、位相が“0”とならない(信号
の境目がゼロクロス点とならない)ため、正確なクロッ
ク信号を生成することができないという課題があった。
【0024】本発明は以上のような状況に鑑みてなされ
たものであり、再生周波数変調波から正確にクロック信
号を抽出することを可能とするものである。
【0025】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載のディス
クは、アドレスデータの各々のビットデータに対して、
常に同じ個数の0と1が発生するように選ばれたチャン
ネルデータが生成され、チャンネルデータに基づいて、
アドレスデータのビットデータの始点と終点がいずれも
ゼロクロス点とされるようになされた周波数変調
成され、周波数変調波により、トラックがウォブリング
されていることを特徴とする。
【0026】請求項5に記載のディスク形成装置は、ア
ドレスデータの各々のビットデータに対して、常に同じ
個数の0と1が発生するように選ばれたチャンネルデー
タを生成する第1の生成手段と第1の生成手段により
生成されたチャンネルデータに基づいて、アドレスデー
タのビットデータの始点と終点が、いずれもゼロクロス
点となるようにされた周波数変調波を生成する第2の生
成手段と第2の生成手段により生成された周波数変調
波により、トラックをウォブリングさせるウォブリング
手段とを備えることを特徴とする。
【0027】請求項6に記載のディスク形成方法は、ア
ドレスデータの各々のビットデータに対して、常に同じ
個数の0と1が発生するように選ばれたチャンネルデー
タを生成する第1の生成ステップと第1の生成ステッ
プの処理で生成されたチャンネルデータに基づいて、
ドレスデータのビットデータの始点と終点が、いずれも
ゼロクロス点となるようにされた周波数変調波を生成す
る第2の生成ステップと第2の生成ステップの処理で
生成された周波数変調波により、トラックをウォブリン
グさせるウォブリングステップとを備えることを特徴と
する。
【0028】請求項7に記載のディスク記録再生装置
は、ディスクに記録されているアドレスデータを読み出
す読み出し手段と、読み出し手段により読み出されたア
ドレスデータのビットデータの境界部分を検出する検出
手段と、検出手段により検出されたビットデータの境界
部分を基準にしてクロック信号を生成するクロック生成
手段とを備えることを特徴とする。
【0029】請求項9に記載のディスク記録再生方法
は、ディスクに記録されているアドレスデータを読み出
す読み出しステップと、読み出しステップにより読み出
されたアドレスデータのビットデータの境界部分を検出
する検出ステップと、検出ステップにより検出されたビ
ットデータの境界部分を基準にしてクロック信号を生成
するクロック生成ステップとを備えることを特徴とす
る。
【0030】請求項1に記載のディスクにおいては、
に同じ個数の0と1が発生するように選ばれたチャンネ
ルデータに基づいて、アドレスデータのビットデータの
始点と終点が、いずれもゼロクロス点とされるととも
に、周波数変調波により、トラックがウォブリングされ
ている。例えば、アドレスデータが位相変調され、生成
されたビットデータの境界部分が信号のゼロクロス点と
なるように周波数変調が施され、得られた信号により、
トラックがウォブリングされる。
【0031】請求項5に記載のディスク形成装置におい
ては、常に同じ個数の0と1が発生するように選ばれた
チャンネルデータに基づいて、アドレスデータのビット
データの始点と終点が、いずれもゼロクロス点となるよ
うにされた周波数変調波が生成され生成された周波数
変調波によりトラックウォブリングさる。例え
ば、アドレスデータに第1の生成手段が位相変調を行
い、ビットデータを生成する。第2の生成手段は、位相
変調が施された結果得られたビットデータの境界部分
が、信号のゼロクロス点となるように、n+dまたはn
−dの波数を含む周波数に周波数変調を施し、ウォブリ
ング手段が周波数変調が施された信号に応じてトラック
をウォブリングさせる。
【0032】請求項6に記載のディスク形成方法におい
ては、常に同じ個数の0と1が発生するように選ばれた
チャンネルデータに基づいて、アドレスデータのビット
データの始点と終点が、いずれもゼロクロス点となるよ
うにされた周波数変調波が生成され生成された周波数
変調波により、トラックウォブリングさる。例え
ば、アドレスデータに対して第1の生成ステップが位相
変調を行い、ビットデータを生成する。第2の生成ステ
ップは、位相変調が施された結果得られたビットデータ
の境界部分が、信号のゼロクロス点となるように、n+
dまたはn−dの波数を含む周波数に周波数変調を施
し、ウォブリングステップが周波数変調が施された信号
に応じてトラックをウォブリングさせる。
【0033】請求項7に記載のディスク記録再生装置に
おいては、ディスクに記録されているアドレスデータを
読み出し手段が読み出し、読み出し手段により読み出さ
れたアドレスデータのビットデータの境界部分を検出手
段が検出し、検出手段により検出されたビットデータの
境界部分を基準にしてクロック生成手段がクロック信号
を生成する。例えば、ディスクのトラックをウォブリン
グさせて記録されているアドレスデータを読み出し手段
が読み出し、読み出されたウォブリング信号のデータの
境界部分のゼロクロス点を参照して検出手段が検出し、
検出手段により検出されたビットデータの2つの境界部
分の間の期間に、所定の数のパルスを発生することによ
りクロック生成手段がクロックを生成する。
【0034】請求項9に記載のディスク記録再生方法に
おいては、ディスクに記録されているアドレスデータを
読み出しステップが読み出し、読み出しステップにより
読み出されたアドレスデータのビットデータの境界部分
を検出ステップが検出し、検出ステップにより検出され
たビットデータの境界部分を基準にしてクロック生成ス
テップがクロック信号を生成する。例えば、ディスクの
トラックをウォブリングさせて記録されているアドレス
データを読み出しステップが読み出し、読み出されたウ
ォブリング信号のデータの境界部分のゼロクロス点を参
照して検出ステップが検出し、検出ステップにより検出
されたビットデータの2つの境界部分の間の期間に、所
定の数のパルスを発生することによりクロック生成ステ
ップがクロックを生成する。
【0035】
【発明の実施の形態】図1は、本発明のディスクを応用
した光ディスクの構成例を示している。同図に示すよう
に、ディスク(光ディスク)1には、プリグルーブ2が
スパイラル状に内周から外周に向かって予め形成されて
いる。もちろん、このプリグルーブ2は、同心円状に形
成することも可能である。
【0036】また、このプリグルーブ2は、図1におい
てその一部を拡大して示したように、その左右の側壁
が、アドレス情報に対応してウォブリングされ、周波数
変調波に対応して蛇行している。1つのトラックは、複
数のウォブリングアドレスフレームを有している。
【0037】なお、この実施例では、トラックがプリグ
ルーブ2に形成されているが、ランドに形成してもよ
い。
【0038】図2は、ウォブリングアドレスフレームの
構成(フォーマット)を示している。同図に示したよう
に、ウォブリングアドレスフレームは48ビットで構成
され、最初の4ビットは、ウォブリングアドレスフレー
ムのスタートを示す同期信号(Sync)とされる。次の4
ビットは、複数の記録層のうちのいずれの層であるかを
表すレイヤー(Layer)とされている。次の20ビット
はトラックアドレス(ト ラック番号)とされる。さら
に次の4ビットは、アドレスフレームのフレーム番号を
表すようになされている。その後の14ビットは、誤り
訂正符号(CRC)と され、同期信号(Sync)を除いたエ
ラー訂正符号が記録される。最後の2ビット(Reserve
d)は、将来のために予備として確保されている。
【0039】ウォブリングアドレスフレームは、1トラ
ック(1回転)につき例えば、8フレーム分記録されて
いる。また、その記録形態はディスクの回転角速度が一
定のCAVディスク状とされている。従って、図2のフ
レーム番号としては、例えば0乃至7の値が記録され
る。
【0040】図3は、図2に示すフォーマットのアドレ
スフレームに対応して、プリグルーブ2をウォブリング
させるためのウォブリング信号を発生するウォブリング
信号発生回路の構成例を示している。発生回路11は、
115.2kHzの周波数の信号を発生する。発生回路
11が発生する信号は、割算回路12に供給され、値8
で割算された後、周波数14.4kHzの位相変調クロ
ック信号として位相変調回路13(位相変調手段、位相
変調ステップ)に供給されている。位相変調回路13に
はまた、図2に示すフレームフォーマットのADIPデ
ータが供給されている。
【0041】位相変調回路13は、割算器12より供給
される位相クロックを、図示せぬ回路から供給されるA
DIPデータ(アドレスデータ)で位相変調(Phase En
coding:PE)(ディジタル位相変調)し、得られた位
相変調信号をFM変調回路15(周波数変調手段、周波
数変調ステップ)に出力している。FM変調回路15に
はまた、発生回路11が発生した115.2kHzの信
号を、割算器14により値2で割算して得られた周波数
57.6kHzのキャリア信号が入力されている。FM
変調回路15は、この割算器14より入力されるキャリ
アを、位相変調回路13より入力される位相信号でアナ
ログ周波数変調し、その結果得られる周波数変調波を出
力する。ディスク1のプリグルーブ2の左右側壁は、こ
の周波数変調波に対応して形成(ウォブリング)され
る。
【0042】図4は、アドレスデータと変調信号の関係
を示す図である。アドレスデータ(ADIPデータ)の
ビットデータ(Bit Data)(図4(c))のうち、“
0”は、位相変調され、“10”のチャンネルデータ
(Channel Data)(PE信号)(図4(b))に変換さ
れる。また、“1”は、“01”のチャンネルデータに
変換される。即ち、ビットデータに応じて、パルスの位
置(位相)が変化する信号に変換される。なお、波形
(図4(a))は、チャンネルデータの1,0のパター
ンを、1を高レベル、0を低レベルの信号として(即
ち、NRZで)表したものである。
【0043】FM変調回路15は、図4に示すチャンネ
ルデータ(PE信号)(図12(b))に対応して、割
算器14より供給されるキャリア信号をアナログ周波数
変調する。
【0044】すなわち、図5に示すように、チャンネル
データ(位相変調信号)(図5(a))が1である場
合、FM変調回路15は、1ビットのビットデータの半
分の長さに対応する1ビットのチャンネルデータ期間
に、例えば、4+1/4波のキャリアを出力する(図5
(b)参照)。
【0045】これに対して、チャンネルデータ(図5
(a))が0であるとき、1ビットのビットデータの半
分の長さに対応する期間に、4−1/4波のキャリアが
出力される(図5(b)参照)。
【0046】位相変調波には、1ビットのビットデータ
区間に“0”と“1”が必ず1個ずつ含まれているの
で、この区間に含まれている波数は、(4−1/4)+
(4+1/4)=8となり、アドレスデータの内容に関
係なく、ビットデータの境界では位相が0になる(ビッ
トデータの境界が信号のゼロクロス点となる)。
【0047】FM変調回路15に入力される57.6k
Hzのキャリアは、4波に対応している。FM変調回路
15は、位相変調信号(チャンネルデータ)に対応し
て、この4波のキャリアを±6.25%(=1/4/
4)ずらした(4+1/4)波または(4−1/4)波
の周波数変調波を生成する。
【0048】図5(b)は、このようにして、FM変調
回路15により生成された周波数変調波の一例を示して
いる。この例においては、最初のチャンネルデータは
“1”とされ、次のチャンネルデータは“0”とされて
いる。すなわち、これら2つのチャンネルデータによっ
て、ビットデータ“0”が表現されている。最初のチャ
ンネルデータ“1”に対しては、始点から正の半波で始
まる4+1/4波のキャリアが生成されており、続い
て、4−1/4波のキャリアが生成されている。そし
て、ビットデータの境目となるチャンネルデータ“1”
の始点と、チャンネルデータ“0”の終点は、周波数変
調波のゼロクロス点となるようにされている(キャリア
の位相がビットデータの始点と終点において0となるよ
うになされている)。
【0049】このように、2ビット分のチャンネルデー
タと周波数変調波の位相が一致するので、ビットデータ
の境界部の識別が容易となり、ビットデータの誤検出を
防止することがでる。その結果、アドレス情報を正確に
再生することが可能となる。
【0050】また、この実施例においては、ビットデー
タの境界部(始点と終点)と、周波数変調波のエッジ
(ゼロクロス点)が対応するようになされている。これ
により、後述するように、周波数変調波のエッジを基準
としてクロック信号を生成することもできる。
【0051】図6は、プリグルーブを有するディスク1
を形成するための記録装置(ディスク形成装置)の構成
例を示している。ウォブリング信号発生回路21は、上
述した図3に示す構成を有しており、FM変調回路15
が出力する周波数変調波を記録回路24に供給してい
る。
【0052】記録回路24は、ウォブリング信号発生回
路21より供給された信号に対応して光ヘッド25(ウ
ォブリング手段、ウォブリングステップ)を制御し、原
盤26にプリグルーブを形成するためのレーザ光を発生
させる。スピンドルモータ27は、原盤26を一定の角
速度(CAV:Constant Angular Velocity)または一
定の線速度(CLV:Constant Linear Velocity)で回
転させるようになされている。
【0053】すなわち、ウォブリング信号発生回路21
が発生した周波数変調波は、記録回路24に入力され
る。記録回路24は、ウォブリング信号発生回路21よ
り入力された信号に対応して光ヘッド25を制御し、レ
ーザ光を発生させる。光ヘッド25より発生されたレー
ザ光は、スピンドルモータ27により一定の角速度また
は一定の線速度で回転されている原盤26に照射され
る。
【0054】原盤26を現像し、この原盤26からスタ
ンパを作成し、スタンパからレプリカとしてのディスク
1を形成する。これにより、上述したプリグルーブ2が
形成されたディスク1が得られることになる。
【0055】図7は、このようにして得られたディスク
1に対して、データを記録または再生する光ディスク記
録再生装置の構成例を示している。スピンドルモータ3
1は、ディスク1を一定の角速度で回転するようになさ
れている。光ヘッド32(読み出し手段、読み出しステ
ップ)は、ディスク1に対してレーザ光を照射すること
により、データを記録するとともに、その反射光からデ
ータを再生するようになされている。記録再生回路33
は、図示せぬ装置から入力される記録データを、所定の
方式で変調するなどして、光ヘッド32に出力するよう
になされている。また、記録再生回路33は、光ヘッド
32より入力されたデータを復調し、図示せぬ装置に出
力するようになされている。
【0056】アドレス発生読取回路35は、制御回路3
8の制御に対応してトラック(プリグルーブ2)内に記
録するデータアドレス(セクタアドレス)を発生し、記
録再生回路33に出力している。記録再生回路33は、
このアドレスを図示せぬ装置から供給される記録データ
に付加して、光ヘッド32に出力している。また、記録
再生回路33は、光ヘッド32がディスク1のトラック
から再生する再生データ中にアドレスデータが含まれる
とき、これを分離し、アドレス発生読取回路35に出力
している。アドレス発生読取回路35は、読み取ったア
ドレスを制御回路38に出力する。
【0057】また、フレームアドレス検出回路37は、
光ヘッド32が出力するRF信号からウォブリング信号
に含まれるアドレス情報(図2のトラック番号やフレー
ム番号)を読み取り、制御回路38に供給するようにな
されている。
【0058】PLL回路40は、RF信号に含まれてい
るウォブリング信号(図5(d)参照)を抽出し、この
ウォブリング信号からクロック信号を生成し、記録再生
回路33と、装置の各部に供給するようになされてい
る。記録再生回路33は、PLL回路40から出力され
るクロック信号とアドレス発生読取回路35から出力さ
れるアドレスデータを参照して、(ユーザ)データ記録
領域を検出する。
【0059】PLL回路40の詳細な構成の一例を図8
に示す。この図において、バッファ60は、ゲインが
“1”のアンプである。BPF61は、バッファ60か
ら出力される信号のうち、ウォブリング信号(図5
(d))を抽出するようになされている。コンパレータ
62は、BPF61の出力信号をグランドレベルと比較
することにより、2値信号を生成する。即ち、BPF6
1の出力信号がグランドレベル(=0V)よりも小さい
場合は、出力信号は“0”の状態とされ、逆に大きい場
合は“1”の状態とされる。
【0060】ゲート信号発生回路63は、後述するよう
に、コンパレータ62から出力された信号からビットデ
ータの境界部分でパルスを生ずるゲート信号(図5
(e))を生成し、ゲート回路64に供給する。ゲート
回路64は、ゲート信号に同期して2値化信号の所定の
ビットを抽出し、位相比較器65に出力する。位相比較
器65は、分周器66から出力される信号と、ゲート回
路64からの出力信号を比較し、これらの信号の位相の
ずれに応じた出力を生ずるようになされている。
【0061】LPF67は、位相比較器65から出力さ
れる信号のうち、低域成分だけを抽出し、VCO68
(クロック生成手段、クロック生成ステップ)に出力す
る。VCO68は、LPF67から出力される信号に対
応して発信周波数を変化させ、その出力信号は、クロッ
ク信号(図5(f))として出力される。また、分周器
66は、VCO68から出力されるクロック信号を所定
の値(図5では1/16)に分周し、位相比較器65に
出力する。
【0062】即ち、位相比較器65、LPF67、VC
O68、および分周器66から構成されるPLLでは、
ゲート回路64から出力される信号と1/16に分周さ
れたクロック信号(図5(f))とが位相同期するよう
に制御がなされている。その結果、ゲート回路64から
出力される信号の16倍の周波数のクロック信号が出力
されることになる。
【0063】次に、ゲート信号発生回路63の詳細な構
成の一例を図9を参照して説明する。この図において、
インバータ80は、コンパレータ62(図8参照)から
出力される信号を反転した後、A/D変換器84、三角
波発生回路82,83、フリップフロップ89−1乃至
89−8、フリップフロップ103,104、およびタ
イミングカウンタ105に供給する。また、バッファ8
1は、同じくコンパレータ62の出力信号を三角波発生
回路82,83およびA/D変換器85に供給する。
【0064】三角波発生回路82は、バッファ81の出
力信号が立ち上がるタイミングで三角波の発生を開始
し、インバータ80の出力信号が立ち上がるタイミング
で終了する。三角波発生回路83は、逆に、インバータ
80の出力信号が立ち上がるタイミングで三角波の発生
を開始し、バッファ81の出力信号が立ち上がるタイミ
ングで終了する。
【0065】A/D変換器84,85は、それぞれ三角
波発生回路82,83の出力信号をディジタルデータに
変換し、加算器86に出力する。加算器86は、A/D
変換器84,85から出力される信号を加算し、比較器
87,88に出力する。比較器87は、加算器86の出
力を基準レベル“l”と比較し、その比較結果を2値の
信号として出力する。また、比較器88は、加算器86
の出力信号と基準レベル“s”とを比較し、同様に比較
結果を2値化信号として出力する。
【0066】比較器87,88から出力された信号(2
ビットのパラレル信号)は、フリップフロップ89−1
乃至89−8によって構成されるシフトレジスタに入力
され、インバータ80の出力信号に同期して、フリップ
フロップ89−1乃至89−8の順に移送されていく。
また、比較器87,88とフリップフロップ89−1乃
至89−8の出力信号は、演算ゲート90(検出手段、
検出ステップ)に入力される。演算ゲート90は、後述
するように、比較器87,88とフリップフロップ89
−1乃至89−8の出力信号が所定の条件を満足する場
合に“1”の状態となる、l→s/s→l検出信号、s
→m→l検出信号、またはl→m→s検出信号を出力す
る。
【0067】演算ゲート90から出力された信号は、論
理和回路91に入力されるとともに、論理積回路98,
100,101の一方の端子に入力されている。論理和
回路91の出力は、論理積回路96,97、および論理
和回路92を介して、フリップフロップ回路103,1
04に入力されている。
【0068】論理積回路98の出力信号は、論理積回路
99の一方の端子に入力されるとともに、フリップフロ
ップ104のセット端子に入力されている。論理積回路
99の出力は、論理和回路94の一方の端子と、セレク
タ102のs1端子に入力されている。なお、このセレ
クタ102は、s0,s1端子に入力される信号の状態
に応じてタイミングカウンタ105に所定のデータを出
力するようになされている。
【0069】論理積回路100の出力は、論理和回路9
3の一方の端子に入力されている。論理積回路101の
出力は、論理和回路93の他方の端子に入力されるとと
もに、セレクタ102のs0端子に入力されている。論
理和回路93の出力は、論理和回路94の一方の端子に
入力されるとともに、フリップフロップ103のセット
端子に入力されている。
【0070】タイミングカウンタ105は、8ビットの
カウンタであり、論理和回路94の出力信号が立ち上が
るタイミングでセレクタ102から出力されるデータを
初期値として読み込み(ロードし)、カウントアップを
行う。フリップフロップ105の出力信号は、エンコー
ダ107に入力され、エンコードが施され、WINDO
W1信号、WINDOW2信号、および、ゲート信号が
出力される。
【0071】WINDOW1信号は、論理積回路98の
一方の端子に入力されており、また、WINDOW2信
号は、論理積回路96の一方の端子に入力されている。
更に、ゲート信号は、図8に示すゲート回路64に供給
されている。
【0072】フリップフロップ103,104の出力信
号は、それぞれが、下位ビット、上位ビットである2ビ
ットのデータとしてエンコーダ106に入力される。エ
ンコーダ106は、入力された2ビットのデータの値に
対応する端子の出力を“1”の状態にする。即ち、入力
された信号が例えば“11”(2進数)である場合に
は、端子3の出力を“1”の状態とし、その他の端子の
出力は“0”の状態とする。
【0073】エンコーダ106の端子0は、論理積回路
100,101の一方の端子に入力されている。また、
端子1乃至3は、それぞれ、論理積回路99、論理和回
路92、論理積回路97の一方の端子に入力されてい
る。
【0074】次に、この実施例の動作を図10を参照し
て説明する。
【0075】図10は、図9に示すブロック図の主要部
分の信号のタイミングを示すタイミング図である。この
図では、チャンネルデータ(図10(a))が“1”,
“0”の順番で出力された場合、即ち、ビットデータが
“0”の場合の信号のタイミングを示している。
【0076】図8に示すように、チャンネルデータが
“1”の場合、BPF61の出力信号(図10(b))
には、4+1/4波のキャリアが含まれており、また、
チャンネルデータが“0”の場合には、4−1/4波の
キャリアが含まれている。BPF61の出力信号は、コ
ンパレータ62に入力され、グランドレベルと比較され
ることにより、図10(c)に示す2値化信号となる。
そして、この2値化信号は、ゲート回路64とゲート信
号発生回路63に入力される。
【0077】ゲート信号発生回路63に入力された2値
化信号は、インバータ80とバッファ81を介して三角
波発生回路82,83に供給される。三角波発生回路8
2は、バッファ81の出力信号が立ち上がるタイミング
で三角波の発生を開始し、インバータ80の出力信号が
立ち上がるタイミングで終了する(図10(d))。即
ち、2値化信号が立ち上がるタイミングで三角波の発生
を開始し、2値化信号が立ち下がるタイミングで三角波
の発生を終了する。また、三角波発生回路83は、2値
化信号が立ち下がるタイミングで三角波の発生を開始
し、立ち上がるタイミングで終了する(図10
(e))。その結果、三角波発生回路82の出力する三
角波の到達電圧は、1周期分のウォブリング信号の正の
部分の時間に対応した電圧となり、また、三角波発生回
路83の出力する三角波の到達電圧は、1周期分のウォ
ブリング信号の負の部分の時間に対応した電圧となる。
【0078】三角波発生回路82,83から出力された
信号は、A/D変換器84,85に供給され、三角波の
到達電圧がA/D変換されてディジタル化され、比較器
87,88にそれぞれ出力される。
【0079】なお、BPF61出力信号(ウォブリング
信号)(図10(b))は、チャンネルデータが“1”
である場合は周期が短く、また、チャンネルデータが
“0”である場合は周期が長くなる。更に、チャンネル
データの境界付近では、周期は中間の長さとなる。従っ
て、三角波発生回路82,83の出力する三角波の到達
電圧は、チャンネルデータが“1”の場合はs’(最も
低い到達電圧)となり、また、“0”の場合は、l’
(最も高い到達電圧)となり、更に、“1”と“0”の
境界付近ではm’(s’<m’<l’)となる。
【0080】また、三角波発生回路82,83から出力
された三角波の到達電圧s’,m’,l’は、A/D変
換器84,85によりディジタルデータに変換された
後、加算器86で加算され、2値化信号の1周期の長さ
を表す2ビットのデータとして比較器87,88に出力
される。比較器87は、加算器86の出力データと基準
値l(=l’+l’)とを比較し、加算器86の出力デ
ータが基準値lよりも大きいか、または、これらが等し
い場合には、出力信号を“1”の状態とし、それ以外の
場合は、“0”の状態とする。また、比較器88は、加
算器86の出力データと基準値s(=s’+s’)とを
比較し、加算器86の出力データが基準値sよりも小さ
いか、または、これらが等しい場合には、出力信号を
“1”の状態とし、それ以外の場合には“0”の状態と
する。
【0081】その結果、加算器86の出力データの値が
sである場合、比較器87,88の出力は、それぞれ、
“0”,“1”となり、また、加算器86の出力データ
がlである場合、比較器87,88の出力は、それぞ
れ、“1”,“0”となる。なお、それ以外の場合(加
算器86の出力データの値がmの場合)、比較器87,
88の出力は、それぞれ、“0”,“0”となる。な
お、図10(f)の比較器87,88出力信号は、チャ
ンネルデータが“1001”の場合における比較器8
7,88の出力信号の状態を示しており、また、図10
(g)の比較器87,88出力信号は、チャンネルデー
タが“1010”の場合における比較器87,88の出
力信号の状態を示している。
【0082】フリップフロップ89−1乃至89−8
は、比較器87,88から出力される信号を、それぞ
れ、上位ビットまたは下位ビットとしてラッチし、イン
バータ80から出力される信号(2値化信号が反転され
た信号)に同期して、順次シフトしていく。また、比較
器87,88の出力信号と、各フリップフロップ89−
1乃至89−8の出力信号は、演算ゲート90に入力さ
れる。
【0083】演算ゲート90から出力されるl→s/s
→l検出信号は、比較器87,88の出力信号がsに対
応し(比較器87,88の出力信号の状態がそれぞれ、
“0”,”1”の場合)、フリップフロップ89−1の
出力信号がlに対応する場合か、または、比較器87,
88の出力信号がlに対応し、フリップフロップ89−
1の出力信号がsに対応する場合に“1”の状態とさ
れ、それ以外の場合には“0”とされる。そして、この
l→s/s→l検出信号は、論理和回路91の1つの端
子と、論理積回路98の一方の端子に出力される。
【0084】即ち、l→s/s→l検出信号が“1”の
状態となるのは、ビットデータの境界部である(ビット
データ内のチャンネルデータの境界部では、mの状態が
挿入されているのでこの場合は該当しない)ので、この
信号を参照することにより、ビットデータの境界部を検
出することができる。
【0085】また、演算ゲート90から出力されるs→
m→l検出信号は、比較器87,88の出力信号がlに
対応し(比較器87,88の出力信号の状態が“1”,
“0”の場合)、フリップフロップ89−1,89−2
の出力信号がそれぞれ“m”,“s”に対応する場合に
“1”の状態とされ、その他の場合は“0”の状態とさ
れる。このs→m→l検出信号は、論理和回路91の1
つの端子と、論理積回路100の一方の端子に出力され
る。
【0086】即ち、s→m→l検出信号が“1”の状態
となるのは、“0”を表すビットデータ内のチャンネル
データの境界部分であるので、この信号を参照すること
により、“0”を表すビットデータの境界部を検出する
ことができる。
【0087】更に、演算ゲート90から出力されるl→
m→s検出信号は、比較器87,88の出力信号がsに
対応し、フリップフロップ89−1,89−2の出力信
号がそれぞれ“m”,“l”に対応する場合に“1”の
状態とされ、その他の場合は“0”の状態とされる。こ
のl→m→s検出信号は、論理和回路91の1つの端子
と、論理積回路101の一方の端子に出力される。
【0088】即ち、l→m→s検出信号が“1”の状態
となるのは、“1”を表すビットデータ内のチャンネル
データの境界部分であるので、この信号を参照すること
により、“1”を表すビットデータの境界部を検出する
ことができる。
【0089】次に、図11のフローチャートを参照し
て、演算ゲート90以降のブロックの動作の概要を説明
する。
【0090】この図に示すフローチャートは、演算ゲー
ト90以降のブロックの動作の概要を示している。即
ち、ステップS1においては、2値化信号の周期が6周
期以上不変である部分が検出される(ハンティング処
理)。位相変調信号は、ビットデータの値に応じてパル
ス(“1”の状態)の位置が変調されるているので、ビ
ットデータ内において、チャンネルデータは必ず変化す
る。従って、6周期以上(lの場合は6周期、sの場合
は8周期)に亘って2値化信号の周期が変化しない場合
は、ビットデータの境界部分である(YES)ことにな
り、その場合は、ステップS2に進む。
【0091】例えば、ビットデータが“10”である場
合、チャンネルデータは、“0110”となり、ビット
データの境界部分(“1”と“0”の境界部分)では、
比較器87,88の出力がsとなる状態が8周期に亘っ
て続き、その後m,lの状態となる。一方、ビットデー
タが“01”である場合、チャンネルデータは“100
1”となり、ビットデータの境界部では、比較器87,
88がlである状態が6周期に亘って続き、その後m,
sの状態となる。
【0092】ステップS1において、比較器87,88
の出力信号がsの状態を8周期の間継続し、続いてm,
lの状態となった場合は、最後のlの状態となった時点
でタイミングカウンタ105の値を5に設定すれば、タ
イミングカウンタ105のカウント値を更正することが
できる。また、同様にステップS1において、比較器8
7,88の出力信号がlの状態を6周期の間継続し、続
いてm,sの状態となった場合は、最後のsの状態とな
った時点でタイミングカウンタ105の値を4に設定す
れば、タイミングカウンタ105のカウント値を更正す
ることができる。そしてタイミングカウンタ105の設
定終了後は、ステップS2に進む。また、ステップS1
において、sまたはlが6周期以上継続する状態が検出
されない場合(NO)は、ステップS1に戻り同様の処
理を繰り返す。
【0093】ステップS2においては、ビットデータの
境界部分(ゼロクロス点)が観察され、周波数の変化が
検出できるか否かが判定される(後方保護処理)。即
ち、2値化信号(図10(c))がゼロクロス点を境に
して周波数を変化させるのは、ビットデータの境界部分
(例えば、図10(g)のチャンネルデータの“0”と
“1”の境界部分)であるので、ステップS1において
設定されたタイミングカウンタ105の値を参照して、
ビットデータの境界部分を検出し、検出された境界部分
において2値化信号の周波数が変化する部分が検出でき
るか否かを判定する。そのような部分が検出されない場
合(NO)には、ステップS2に戻り、同様の動作を繰
り返し、また、検出された場合(YES)には、タイミ
ングカウンタ105の値を0に設定し、ステップS3に
進む。
【0094】なお、ステップS1における検出に誤差が
あった場合を考慮し、ステップS2におけるビットデー
タの境界部分の検出に対してある程度の誤差を許容する
ようにしてもよい。即ち、ステップS1において正確な
検出が行われた場合には、タイミングカウンタ105の
値が7から0に変化する時点がビットデータの境界部分
に対応する。しかしながら、ステップS1において誤差
が生じた場合、タイミングカウンタ105の値が必ずし
も正確とは限らないので、そのような場合を考慮して、
例えば、タイミングカウンタ105の値が6から7、ま
たは0から1に変化した場合に、2値化信号の周期の変
化を検出したときもYESと判定するようにする。ま
た、このような処理は1度だけでなく複数回繰り返し実
行するようにしてもよい。
【0095】ステップS3においては、同期が正常であ
るか否かが判定される(前方保護処理)。即ち、同期が
正常である場合には、以下のような状況は生じにくいの
で、これらの状態を検出することにより、同期が正常か
否かを判定する。 (A)ビットデータの境界、または、中央付近以外の場
所で2値化信号の周期が変化する。 (B)タイミングカウンタ105の値が1から2に変化
する時点において、2値化信号の周期が変化する。 (C)タイミングカウンタ105の値が2乃至4の値を
とる場合に、2値化信号の状態がs,m,lの状態変化
を生ずる(通常は、l,m,sの状態変化を生ずる)。 (D)タイミングカウンタ105の値が3乃至5の値を
とる場合に、2値化信号の状態がl,m,sの状態変化
を生ずる(通常は、s,m,lの状態変化を生ずる)。
【0096】従って、以上のような状態が検出された場
合(YES)は、同期が外れたものとしてステップS1
に戻り、同様の処理が繰り返されることになる。また、
以上のような状態が検出されない場合(NO)は、ステ
ップS3に戻り同様の処理が繰り返されることになる。
【0097】次に、以上の説明に基づき、図9のブロッ
ク図の動作を説明する。
【0098】いま、フリップフロップ103,104の
出力が双方ともに“0”であるとする。その場合、エン
コーダ106は、端子0の出力のみが“1”の状態とさ
れる。なお、このエンコーダ106は、前述のように、
フリップフロップ103,104の出力信号に応じて、
端子0乃至3のいずれかの出力を“1”の状態とし、現
在の処理の状態(図11のフローチャートのステップ1
乃至S3の何れかに対応している)を示す。即ち、端子
0の出力が“1”(フリップフロップ103,104の
出力がともに“0”)の状態である場合は、ステップ1
の処理が実行されている状態を示し、端子1の出力が
“1”の状態である場合(フリップフロップ103,1
04の出力がそれぞれ“1”,“0”の場合)は、ステ
ップS2の処理が実行されている状態を示す。また、端
子3の出力が“1”の状態である場合(フリップフロッ
プ103,104の出力がともに“1”の場合)には、
ステップS3の処理が実行されている状態を示してい
る。
【0099】なお、端子2の出力が“1”となる場合は
通常はあり得ないので、この端子の出力が“1”となっ
た場合は、ステップS1の処理に無条件に復帰する(フ
リップフロップ103,104の出力がともに“0”の
状態になる)ようになされている。
【0100】従って、前述のように、フリップフロップ
103,104の出力が共に“0”である場合、エンコ
ーダ106の端子0の出力が“1”の状態となり、ステ
ップS1の処理が実行されている状態が示される。この
とき、エンコーダ106の端子0は、論理積回路10
0,101の一方の端子に接続されているので、これら
の端子には“1”が入力される。また、端子1乃至3の
出力は“0”の状態であるので、端子1が接続されてい
る論理積回路99と、端子3の出力が供給されている論
理積回路97の出力は“0”の状態となる。
【0101】このような状態において、例えば、演算ゲ
ート90から出力されるs→m→l検出信号が“1”の
状態とされた場合は、論理積回路100の出力が“1”
の状態となり、その結果、論理和回路93,94の出力
も“1”の状態となる。
【0102】論理和回路94の出力は、タイミングカウ
ンタ105のロード(LD)端子に入力されており、ま
た、セレクタ102のs0,s1端子には、それぞれ論
理積回路101,99から“0”が入力されているの
で、入力された2ビットデータの値(s0を下位ビッ
ト、s1を上位ビットした場合の値(=s))に対応し
た端子が選択され、選択された端子に入力されている値
(この場合s=0であるので値5)が読み込まれ、論理
和回路94の出力が立ち上がるタイミングでタイミング
カウンタ105にロードされる。従って、エンコーダ1
06の端子0の出力が“1”の状態である場合に、s→
m→l検出信号が“1”の状態となった場合は、タイミ
ングカウンタ105の値が“5”に設定される。
【0103】また、論理和回路93の出力はフリップフ
ロップ103のセット端子に入力されているので、フリ
ップフロップ103の出力は、インバータ80の出力信
号が立ち上がるタイミング(即ち、2値化信号の立ち下
がるタイミング)で、“1”の状態となる。前述したよ
うに、フリップフロップ103の出力信号は、エンコー
ダ106に下位ビットとして入力されているので、その
結果、エンコーダ106に入力されている2ビットデー
タは“01”となるので、端子1の出力が“1”の状態
になる(即ち、ステップS2の処理に進む)。
【0104】一方、エンコーダ106の端子0の出力が
“1”である場合に、演算ゲート90から出力されるl
→m→s検出信号が“1”の状態とされると(l→m→
sの状態が検出されると)、論理積回路101の出力が
“1”の状態となり、その結果、論理和回路93,94
の出力も“1”の状態となる。
【0105】論理和回路94の出力は、タイミングカウ
ンタ105のロード(LD)端子に入力されており、ま
た、セレクタ102のs0,s1端子には、それぞれ論
理積回路101と論理積回路99から“0”,“1”が
入力されているので、入力された2ビットデータの値
(=1)に対応した端子からデータ(=4)が入力さ
れ、論理和回路94の出力が立ち上がるタイミングでタ
イミングカウンタ105にロードされる。従って、エン
コーダ106の端子0の出力が“1”の状態である場合
に、l→m→s検出信号が“1”の状態となった場合に
は、タイミングカウンタ105のカウント値が“4”に
設定されることになる。
【0106】また、論理和回路93の出力はフリップフ
ロップ103のセット端子に入力されているので、フリ
ップフロップ103の出力は、インバータ80の出力信
号が立ち上がるタイミング(即ち、2値化信号の立ち下
がるタイミング)で、“1”の状態となる。前述したよ
うに、フリップフロップ103の出力信号は、エンコー
ダ106に下位ビットとして入力されているので、その
結果、エンコーダ106に入力されている2ビットデー
タは“01”となるので、端子1の出力が“1”の状態
になる(即ち、ステップS2の処理に進む)。
【0107】以上の動作により、フリップフロップ10
3,104の出力は、それぞれ、“1”,“0”となっ
ているので、エンコーダ106の端子1の出力は“1”
の状態とされる。その結果、論理積回路99の一方の端
子には“1”が入力されることになる。
【0108】次に、図11のフローチャートのステップ
S2の処理について説明する。
【0109】エンコーダ107の端子1からは、ビット
データの境界部分(タイミングカウンタ105の値が7
から0に変化する部分)において、“1”の状態とされ
るWINDOW1信号が出力されている。また、端子2
からは、ビットデータの境界部分とビットデータの中央
部以外(即ち、タイミングカウンタ105の値が1乃至
3または6,7である場合)において“1”の状態とな
るWINDOW2信号が出力されている。更に、端子O
UTからは、タイミングカウンタ105の値が6となっ
た場合にパルスを発生するゲート信号が出力され、ゲー
ト回路64に供給される。
【0110】いま、タイミングカウンタ105のカウン
ト値が0になったとする、その場合、エンコーダ107
の端子1から出力されるWINDOW1信号は“1”の
状態とされるので、論理積回路98の一方の端子には、
“1”が入力されることになる。このとき、演算ゲート
90から出力されるl→s/s→l検出信号が“1”の
状態となった場合(ビットデータの境界部において2値
化信号の周期が変化した場合)は、論理積回路98の出
力が“1”の状態となる。
【0111】論理積回路98の出力は、論理積回路99
の一方の端子とフリップフロップ104に入力されてい
るので、論理積回路99の出力が“1”の状態とされる
(エンコーダ106の端子は“1”の状態であるた
め)。
【0112】論理積回路99の出力は、論理和回路94
とセレクタ102のs1端子にも入力されているので、
セレクタ102は、s0,s1端子から入力される値
(=2)に対応する端子を選択し、データ(=0)を読
み込み、出力する。その結果、タイミングカウンタ10
5は、論理和回路94の出力が立ち上がるタイミングで
セレクタ102から出力されるデータ0をロードする。
【0113】また、論理積回路98の出力はフリップフ
ロップ104のセット端子にも供給されているので、フ
リップフロップ104の出力は“1”の状態となり、そ
の結果、エンコーダ106に供給される2ビットデータ
は“11”となる。すると、エンコーダ106は端子3
の出力を“1”の状態とする(即ち、ステップS3の処
理に進む)。
【0114】即ち、エンコーダ106の端子1の出力が
“1”の状態(ステップS2の処理が実行されている状
態)であり、WINDOW1信号が“1”の状態となっ
た場合(ビットデータの境界部である場合)に、演算ゲ
ート90から出力されるl→s/s→l検出信号が
“1”の状態となった場合(2値化信号の周期が変化し
た場合)は、エンコーダ106の端子3の出力が“1”
の状態とされ、また、タイミングカウンタ105のカウ
ント値が0にリセットされることになる。
【0115】次に、図11のフローチャートのステップ
S3の処理について説明する。
【0116】エンコーダ106の端子3の出力が“1”
の状態とされると(ステップS3の処理が実行された状
態となると)、論理積回路97の一方の端子に“1”が
入力されることになる。論理積回路97の他方の端子に
は、論理積回路96の出力信号が入力されているので、
論理積回路96の2つの入力端子に入力される信号の状
態が“1”になった場合、論理積回路97の出力が
“1”の状態となる。即ち、WINDOW2信号が
“1”の状態となり、かつ、論理和回路91の出力が
“1”の状態となった場合に論理積回路97の出力が
“1”の状態となる。
【0117】WINDOW2信号が“1”の状態となる
のは、タイミングカウンタ105のカウント値が1乃至
3、または、6,7の場合である。また、論理和回路9
1が“1”の状態となるのは、演算ゲート90から出力
される、l→s/s→l検出信号、s→m→l検出信
号、またはl→m→s検出信号の何れかが“1”の状態
となった場合である。
【0118】WINDOW2信号が“1”の状態となる
場合には、l→s/s→l検出信号、s→m→l検出信
号、およびl→m→s検出信号は全て“0”となるのが
通常である。従って、論理積回路96に入力される信号
がともに“1”の状態となる場合は、同期が外れたとき
である。その場合は、論理積回路97の出力が“1”の
状態とされ、その結果、論理和回路92から“1”が出
力されてフリップフロップ103,104のリセット
(reset)端子に入力され、フリップフロップ10
3,104の出力は共に“0”となる。そして、エンコ
ーダ106へ入力される2ビットデータは“00”の状
態となるので、エンコーダ106は、端子0の出力を
“1”の状態とする(ステップS1の処理に戻る)。
【0119】なお、フリップフロップ103,104の
出力状態が、それぞれ、“0”,“1”となることは通
常はないが、そのような状態になった場合は、エンコー
ダ106の端子2の出力が“1”の状態となり、その結
果、論理和回路92の出力が“1”の状態となり、フリ
ップフロップ103,104がリセットされる(ステッ
プS1の処理に戻る)。
【0120】以上の処理により、2値化信号に正確に同
期してタイミングカウンタ105がカウントされること
になる。前述のように、エンコーダ107は、タイミン
グカウンタ105のカウント値が6となる場合にパルス
を発生するゲート信号(図10(j))を生成し、ゲー
ト回路64(図8参照)に供給する。
【0121】ゲート回路64は、ゲート信号が“1”の
状態となる時点(タイミングカウンタ105のカウント
値が6となる時点)でPLLエッジ信号(図10
(k))を出力する。その結果、位相比較器65、LP
F67、VCO68、および分周器66により構成され
るPLLにより、ゲート回路64から出力されるPLL
エッジ信号(図10(k))の1周期にN個のパルスを
生ずるクロック信号を生成し、出力する。
【0122】なお、以上の実施例では、タイミングカウ
ンタ105のカウント値が6の場合に、ゲート信号のパ
ルスを発生するようにした。これは、各素子における遅
延や、演算に必要な時間を考慮したためである。
【0123】以上のような実施例によれば、位相変調さ
れたADIPデータをプリグルーブとしてディスクに記
録し、これを再生するようにしたので、正確なクロック
信号を生成することが可能となる。
【0124】なお、以上の実施例において、FM変調回
路15は、チャンネルデータ(位相変調信号)が1であ
る場合は、ビットデータの半分の長さに対応する期間に
4+1/4波のキャリアを出力し、また、チャンネルデ
ータが0である場合は、1ビットデータの半分の長さに
対応する期間に4−1/4波のキャリアを出力するよう
にした。しかしながら、本発明は、このような数のキャ
リアに限定されるものではないことは勿論である。一般
的には、チャンネルデータの値に応じて、n+d波のキ
ャリアとn−d波のキャリア信号を発生するようにすれ
ばよい。
【0125】図12は、本発明を適用した記録装置の他
の構成の一例を示すブロック図である。この図におい
て、図6と同一の部分には、同一の符号が付してあるの
で、その説明は省略する。
【0126】なお、この図においては、合成回路22と
ファインクロック信号発生回路23が新たに追加されて
いる。その他の構成は、図6における場合と同様であ
る。また、ウォブリング信号発生回路21は、前述の場
合と同様に、図3に示す構成とされている。
【0127】ファインクロック信号発生回路23は、図
13に示すように、ビットデータの境界部分(ゼロクロ
ス部分)において、fine clock mark
(同期マーク(以下、ファインクロックという))を生
成し、合成回路22に供給するようになされている。ま
た、合成回路22は、ファインクロック信号発生回路2
3から供給されるファインクロック信号とウォブリング
信号発生回路21から供給されるウォブリング信号とを
重畳し、記録回路24に出力するようになされている。
【0128】以上のような構成によれば、原盤26に記
録されるADIPデータは、ビットデータの境界部分に
ファインクロック信号が重畳されることになるので、再
生時にこのファインクロック信号を検出することによ
り、ビットデータの境界部分を更に正確に検出すること
ができるので、更に正確なクロック信号を生成すること
が可能となる。
【0129】図14は、図12に示す記録装置により記
録されたADIPデータを再生する再生装置の構成一例
を示すブロック図である。この図において、図7と同一
の部分には同一の符号が付してあるので、その説明は省
略する。
【0130】なお、この図においては、ファインクロッ
ク検出回路50とファインクロック周期検出回路51が
新たに追加されている。その他の構成は、図7の場合と
同様である。
【0131】ファインクロック検出回路50は、光ヘッ
ド32が再生出力するRF信号からファインクロック信
号に対応する成分を検出している。
【0132】ファインクロック周期検出回路51は、フ
ァインクロック検出回路50がファインクロックを検出
したとき出力する検出パルスの周期性を判定する。すな
わち、ファインクロック信号は一定の周期で発生される
ため、ファインクロック検出回路50より入力される検
出パルスが、この一定の周期で発生された検出パルスで
あるか否かを判定し、一定の周期で発生した検出パルス
であれば、その検出パルスに同期したパルスを発生し、
後段のPLL回路40に出力する。また、ファインクロ
ック周期検出回路51は、一定の周期で検出パルスが入
力されない場合においては、後段のPLL回路40が誤
った位相にロックしないように、所定のタイミングで疑
似パルスを発生するようになされている。
【0133】PLL回路40は、ファインクロック周期
検出回路51から出力されるパルス信号に基づき、クロ
ック信号を生成し、装置の各部に供給するとともに、記
録再生回路33に供給する。記録再生回路33は、PL
L回路40から出力されるクロック信号と、アドレス発
生読取回路35から出力されるアドレスデータとを参照
し、(ユーザ)データ記録領域を検出する。
【0134】このように、ビットデータの境界部に対応
する周波数変調波のゼロクロス点にファインクロック信
号を挿入することで、ファインクロック信号の振幅の変
動が少なくなるので、その検出が容易となる。
【0135】なお、以上の例では、syncパターン
(同期パターン)を使用しない場合について説明した。
しかしながら、本発明は、syncパターンを使用した
データに対しても適用することができる。
【0136】図15は、syncパターンを挿入した場
合のデータを示す図である。この実施例では、sync
パターンとして“1100”が挿入されている。このよ
うなsyncパターンでは、チャンネルデータ“11”
と“00”との境界部分において、位相のずれを生ずる
ことになる。しかしながら、syncパターンを構成す
るチャンネルビットの“1”と“0”の個数を同じにす
ることにより、syncパターンの終了部分では、位相
のずれをキャンセルすることができる。従って、syn
cパターン以外の場所では、同期を正確に取ることが可
能であるので、その他の部分において同期を取るように
すれば、正確なクロック信号を生成することができる。
【0137】ところが、このようなsyncパターンを
挿入した場合、何らかの原因により、チャンネルデータ
をビットデータに変換する際に、1チャンネルデータ分
のずれを生じたとき、元のデータの再生が困難になる場
合がある。このような場合の一例を、図16,17に示
す。図16と図17では、チャンネルデータをビットデ
ータに変換する際に1チャンネルデータ分のずれが生じ
ている。このような場合、図16と図17の例により明
らかであるように、再生されるビットデータは、全く異
なるものになる。
【0138】図18は、本発明を適用した他のsync
パターンの一例を示す図である。
【0139】この実施例においては、syncパターン
の最初の2ビットは、直前のチャンネルデータと同一の
値となるようにされている。即ち、図18に示す例で
は、syncパターンの直前のチャンネルデータの値が
“0”であるので、syncパターンとして最初の2ビ
ットが“0”である“0011”が挿入されている。そ
の結果、チャンネルデータに3ビットに亘り“0”が連
続する部分が形成されるので、チャンネルデータからビ
ットデータを再生する際は、この部分を基準にして再生
するようにすれば、再生されたビットデータにずれが生
ずることを防止することができる。
【0140】なお、syncパターンの直前のビットが
“1”の場合には、syncパターンとして、“110
0”を挿入するようにすれば、チャンネルビットに3ビ
ットに亘り“1”が連続する部分が形成されることにな
るので、前述の場合と同様に、この部分を基準にして正
確にデータを再生することが可能となる。
【0141】このような、syncパターンによれば、
再生時において、チャンネルデータのずれを生ずること
がなくなるので、正確にデータを再生することが可能と
なる。
【0142】なお、以上の実施例においては、ディスク
1のプリグルーブ2をADIPデータに応じてウォブリ
ングさせるようにしたが、例えば、ATIP(Absolute
Time in Pregroove)などの時間情報に応じてプリグル
ーブ2をウォブリングさせてもよいことは勿論である。
【0143】
【発明の効果】請求項1に記載のディスクによれば、
に同じ個数の0と1が発生するように選ばれたチャンネ
ルデータに基づいて、アドレスデータのビットデータの
始点と終点が、いずれもゼロクロス点とされた周波数変
調波により、プリグルーブがウォブリングされるように
したので、ゼロクロス点を検出することにより、簡単
に、正確なクロックを生成することが可能となる。ま
た、正確なクロックとアドレスデータからユーザデータ
記録領域を正確に求めることが可能となる。
【0144】請求項5に記載のディスク形成装置および
請求項6に記載のディスク形成方法によれば、常に同じ
個数の0と1が発生するように選ばれたチャンネルデー
タに基づいて、アドレスデータのビットデータの始点と
終点が、いずれもゼロクロス点となるようにされた周波
数変調波により、プリグルーブをウォブリングさせるよ
うにしたので、アドレスデータから簡単にしかも正確な
クロックを生成することが可能となるとともに、安定に
ディスクを再生することが可能となる。
【0145】請求項7に記載のディスク記録再生装置お
よび請求項9に記載のディスク記録再生方法によれば、
ディスクに記録されているアドレスデータを読み出し、
読み出されたアドレスデータを構成するビットデータの
境界部分を検出し、検出されたビットデータの境界部分
を基準にしてクロック信号を生成するようにしたので、
正確なクロック信号を生成し、このクロック信号に基づ
いて、各種制御を正確に行うことが可能となる。また、
追記型のディスクまたは書き換え型ディスクに対してデ
ータをランダムに記録する際に、記録容量の低下を防ぐ
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したディスクの構成の一例を示す
図である。
【図2】図1に示すディスクに記録されているウォブリ
ング信号のデータのフォーマットの一例を示す図であ
る。
【図3】ウォブリング信号を生成する回路の構成の一例
を示すブロック図である。
【図4】図3に示す位相変調回路13によって生成され
る信号を示す図である。
【図5】チャンネルデータと、このチャンネルデータを
元に生成されるクロック信号との関係を示すタイミング
図である。
【図6】原盤26にプリグルーブを形成するための記録
装置の構成の一例を示すブロック図である。
【図7】図6に示す記録装置により記録された情報を再
生する再生装置の構成の一例を示すブロック図である。
【図8】図7に示すPLL回路40の詳細な構成の一例
を示すブロック図である。
【図9】図8に示すゲート信号発生回路63の詳細な構
成の一例を示すブロック図である。
【図10】図9に示すブロック図の主要部分の信号のタ
イミングを示すタイミング図である。
【図11】図9に示すブロック図において実行される処
理の概要を説明するフローチャートである。
【図12】原盤26にプリグルーブを形成するための記
録装置の他の構成の一例を示すブロック図である。
【図13】図12に示すブロック図により挿入されるフ
ァインクロックマークを説明する図である。
【図14】図12に示すブロック図により記録された情
報を再生するための再生装置の構成の一例を示す図であ
る。
【図15】syncパターンの挿入の一例を示す図であ
る。
【図16】図15に示すsyncパターンを挿入した場
合の再生データの一例を示す図である。
【図17】図15に示すsyncパターンを挿入した場
合の再生データの他の一例を示す図である。
【図18】syncパターンの挿入の他の一例を示す図
である。
【図19】従来のクロック生成装置の構成の一例を示す
図である。
【図20】図19のブロック図の主要部分の信号のタイ
ミングを示すタイミング図である。
【図21】従来の変調方式により変調されたチャンネル
データとビットデータとの関係を示す図である。
【符号の説明】
13 位相変調回路(位相変調手段、位相変調ステッ
プ), 15 FM変調回路(周波数変調手段、周波数
変調ステップ), 25 光ヘッド(ウォブリング手
段、ウォブリングステップ), 32 光ヘッド(読み
出し手段、読み出しステップ), 68 VCO(クロ
ック生成手段、クロック生成ステップ),90 演算ゲ
ート(検出手段、検出ステップ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 7/007 G11B 7/0045 G11B 20/12

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 データを記録するトラックが予め形成さ
    れているとともに、当該トラックがアドレスデータに対
    応してウォブリングされているディスクにおいて、 前記アドレスデータの各々のビットデータに対して、常
    に同じ個数の0と1が発生するように選ばれたチャンネ
    ルデータが生成され、前記 チャンネルデータに基づいて、前記アドレスデータ
    のビットデータの始点と終点がいずれもゼロクロス点と
    されるようになされた周波数変調生成され前記 周波数変調波により、前記トラックがウォブリング
    されていることを特徴とするディスク。
  2. 【請求項2】 前記ビットデータの境界部分に対応する
    前記周波数変調波のゼロクロス点付近に同期マークが記
    録されていることを特徴とする請求項1に記載のディス
    ク。
  3. 【請求項3】 前記アドレスデータには、同期をとるた
    めの同期パターンが挿入されていることを特徴とする請
    求項1に記載のディスク。
  4. 【請求項4】 前記同期パターンの、少なくとも最初の
    2チャンネルデータは、その直前のチャンネルデータと
    同一の値とされていることを特徴とする請求項3に記載
    のディスク。
  5. 【請求項5】 データを記録するトラックが予め形成さ
    れているとともに、当該トラックがアドレスデータに対
    応してウォブリングされているディスクを形成するディ
    スク形成装置において、 前記アドレスデータの各々のビットデータに対して、常
    に同じ個数の0と1が発生するように選ばれたチャンネ
    ルデータを生成する第1の生成手段と前記第1の生成手段により生成された前記 チャンネルデ
    ータに基づいて、前記アドレスデータのビットデータの
    始点と終点が、いずれもゼロクロス点となるようにされ
    周波数変調波を生成する第2の生成手段と前記第2の生成手段により生成された前記 周波数変調波
    により、前記トラックをウォブリングさせるウォブリン
    グ手段とを備えることを特徴とするディスク形成装置。
  6. 【請求項6】 データを記録するトラックが予め形成さ
    れているとともに、当該トラックがアドレスデータに対
    応してウォブリングされているディスクを形成するディ
    スク形成方法において、 前記アドレスデータの各々のビットデータに対して、常
    に同じ個数の0と1が発生するように選ばれたチャンネ
    ルデータを生成する第1の生成ステップと前記第1の生成ステップの処理で生成された前記 チャン
    ネルデータに基づいて、前記アドレスデータのビットデ
    ータの始点と終点が、いずれもゼロクロス点となるよう
    にされた周波数変調波を生成する第2の生成ステップ
    前記第2の生成ステップの処理で生成された前記 周波数
    変調波により、前記トラックをウォブリングさせるウォ
    ブリングステップとを備えることを特徴とするディスク
    形成方法。
  7. 【請求項7】 データを記録するトラックが予め形成さ
    れているとともに、当該トラックがアドレスデータに対
    応してウォブリングされているディスクであって、 前記アドレスデータの各々のビットデータに対して、常
    に同じ個数の0と1が発生するように選ばれたチャンネ
    ルデータが生成され、前記 チャンネルデータに基づいて、前記アドレスデータ
    のビットデータの始点と終点がいずれもゼロクロス点と
    されるようになされた周波数変調生成され前記 周波数変調波により、前記トラックがウォブリング
    されているディスクに情報を記録または再生するディス
    ク記録再生装置において、 前記ディスクに記録されている前記アドレスデータを読
    み出す読み出し手段と、 前記読み出し手段により読み出された前記アドレスデー
    タのビットデータの境界部分を検出する検出手段と、 前記検出手段により検出されたビットデータの境界部分
    を基準にしてクロック信号を生成するクロック生成手段
    とを備えることを特徴とするディスク記録再生装置。
  8. 【請求項8】 前記検出手段は、前記位相変調されたア
    ドレスデータの規則性に基づいて、前記ビットデータの
    境界部分を検出することを特徴とする請求項7に記載の
    ディスク記録再生装置。
  9. 【請求項9】 データを記録するトラックが予め形成さ
    れているとともに、当該トラックがアドレスデータに対
    応してウォブリングされているディスクであって、 前記アドレスデータの各々のビットデータに対して、常
    に同じ個数の0と1が発生するように選ばれたチャンネ
    ルデータが生成され、前記 チャンネルデータに基づいて、前記アドレスデータ
    のビットデータの始点と終点がいずれもゼロクロス点と
    されるようになされた周波数変調生成され前記 周波数変調波により、前記トラックがウォブリング
    されているディスクに情報を記録または再生するディス
    ク記録再生方法において、 前記ディスクに記録されているアドレスデータを読み出
    す読み出しステップと、 前記読み出しステップにより読み出された前記アドレス
    データのビットデータの境界部分を検出する検出ステッ
    プと、 前記検出ステップにより検出されたビットデータの境界
    部分を基準にしてクロック信号を生成するクロック生成
    ステップとを備えることを特徴とするディスク記録再生
    方法。
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