JP2933378B2 - 無機硬化体の製造方法 - Google Patents

無機硬化体の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、無機硬化体の製造方法に関する。
【従来の技術】
従来から、セメント系、石膏系、珪酸カルシウム系等
の無機水硬化性物質にパルプを混入し、これに水を加え
た無機硬化性組成物を成形した無機硬化体がある。 この無機硬化体は、パルプの入っていない組成物に比
べて成形時の保型性に優れ、製造した無機硬化体の強度
も向上すると言う利点を備えている。
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来は、セメントに水及び増粘剤、骨材な
どの他の配合物を加え混合混練する際に同時にパルプも
添加して組成物を得るようにしている。 しかし、上記従来の方法で得た組成物は、パルプが十
分に分散できていないものであった。すなわち、パルプ
とパルプの間に十分セメントが入り切っていない部分が
あり、パルプとバインダーとしての無機水硬化性物質と
が十分に密着していないため、パルプの添加硬化が十分
に発揮されているとはいえないものであった。 本発明は、このような事情に鑑みて、パルプの補強効
果が十分に発揮できる無機硬化体の製造方法を提供する
ことを目的としている。
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明に用いる無
機硬化性組成物は、セメントと、セメントを予め表面に
定着させたパルプとが混練一体化されていることを特徴
とし、無機硬化体の製造方法は、上記無機硬化性組成物
を所望形状に押出成形した後、養生硬化させることを特
徴としている。
【作用】
予めセメントが表面に定着されたパルプとセメントお
よび必要に応じてその他の配合物を混合混練することに
より、バインダーとしてのセメントと補強繊維としての
パルプとを強固なマトリックスの結合にする。しかも、
パルプとパルプの間に必ずセメントを存在させることが
できる。 この無機硬化性組成物を押出成形すると、組成物中の
パルプは面方向に配向するとともに、緻密な状態で成形
材料を成形することができる。
【実 施 例】
以下に、本発明を、その実施例を参照しつつ詳しく説
明する。 使用されるパルプとしては、広葉樹、針葉樹、故紙な
どどのようなものでもよく、晒したり、リン酸処理など
の処理を行ったものでもよい。 パルプ表面にセメントを定着させる方法としては、特
に限定されないが、たとえば、以下のような方法が挙げ
られる。 すなわち、まず、パルプを水中に分散させてスラリー
状にし、このスラリー中に所望量のセメントと凝集剤を
添加してパルプにセメントを付着させる。 なお、パルプはパルパーやリファイナーを用いて十分
に分散させてやる事が好ましいが、その方法は湿式解繊
でもよいし、乾式解繊でもよい。 スラリー中のパルプの濃度は、濃い方が好ましいが、
以後の処理をスムーズに行うには、水に対して5重量%
程度とすることが好ましい。 スラリーに対するセメントの添加量は、パルプにセメ
ントが十分に定着するのであれば、特に限定されない
が、パルプ100重量部に対してセメント200重量部以下と
することが好ましい。 凝集剤は、無機、有機の一般に知られているものであ
れば、特に限定されないが、アクリルアミド系のものが
好ましい。 セメントとしては、ポルトランドセメント各種、アル
ミナセメント、スラグセメントなどが挙げられる。 パルプにセメントが付着すれば、この混合物を所望の
含水量になるまで脱水する。 困みに、通常押出成形に使用される成形材料の混水量
は前述の混合物に含まれる水の量よりも小さい。したが
って、成形材料に必要な水の量を残して、それ以外の水
分を脱水することが好ましい。勿論、さらに大量に脱水
して成形材料を調整する際、あらためて混水してもよ
い。また、パルプの繊維がそれぞれセメントによって付
着していないのであれば、セメントが硬化していても構
わない。 また、組成物中には、セメント以外の材料として、メ
チルセルロースなどの増粘剤、フライアッシュ、珪砂な
どの骨材、ビニロン、ポリプロピレン、アクリルなどの
有機繊維、ウォラストナイト、ロックウールなどの無機
繊維、スチレンビーズ、パーライト、シラスバルーンな
どの軽量骨材を適宜加えることができる。 なお、上記セメント以外の材料は、セメントが硬化す
る前に、上記混合物と混合することが望ましい。 上記のようにして得た組成物を押出成形機により所望
形状に押出成形すると、パルプが十分に分散されている
とともに、面方向に配向された状態の成形体が金型から
押し出される。 そして、この押し出された成形物を公知の方法で養生
硬化させれば、パルプが分散配置されるとともに、セメ
ントと強固に結合した曲げ方向の強度に優れた無機硬化
体を得ることができる。 しかも、押出成形することにより長尺の無機硬化体を
得ることができる。 (実施例1) NUKP(針葉樹未晒しクラフトパルプ)を濃度5重量%
でミキサーを用いて水中に分散させ、スターラーで撹拌
しながらNUKP100重量部に対して100重量部の普通ポルト
ランドセメントを添加し、その後アニオン性ポリアクリ
ルアミド系凝集剤をNUKPに対し150ppm添加して、1分間
撹拌後停止し、水が600重量部になるまで脱水した。こ
の混合物100重量部に対し、普通ポルトランドセメント3
00重量部、フライアッシュ100重量部、メチルセルロー
ス5重量部を加え、アイリッヒミキサーで混合、連続混
練機で混練し、無機硬化性組成物を得た。されにこれを
押出成形し、成形品を10時間自然養生し、その後60℃で
10時間蒸気養生して無機硬化体を得た。 (実施例2) 実施例1と同様にして得られたパルプ、水、普通ポル
トランドセメント混合物に対して普通ポルトランドセメ
ント300重量部、スチレンビーズ6.25重量部、メチルセ
ルロース5重量部、8号珪砂50重量部を加え、実施例1
と同様にして無機硬化体を得た。 (比較例1) 未処理のパルプ100重量部に対して普通ポルトランド
セメント400重量部、水600重量部フライアッシュ100重
量部、メチルセルロース5重量部を加え、アイリッヒミ
キサーで混合、連続混練機で混練し、無機硬化性組成物
を得た。さらにこれを押出成形し、成形品を10時間自然
養生し、その後60℃で10時間蒸気養生して無機硬化体を
得た。 (比較例2) 未処理のパルプ100重量部に対して普通ポルトランド
セメント400重量部、水600重量部スチレンビーズ6.25重
量部、メチルセルロース5重量部、8号珪砂50重量部を
加え、アイリッヒミキサーで混合、連続混練機で混練
し、無機硬化性組成物を得た。さらにこれを押出成形
し、成形品を10時間自然養生し、その後60℃で10時間蒸
気養生して無機硬化体を得た。 上記実施例1,2および比較例1,2で得られた無機硬化体
の比重および曲げ強度(kg/cm2)を測定し、その結果を
第1表に示した。 第1表にみるように、実施例1,2は比較例1,2に比べて
高強度の硬化体が得られた。 (比較例3) 実施例1において、無機硬化性組成物を押出成形する
ことに替えて、同じ無機硬化性組成物を成形用型(300m
m×300mm)に充填し、10kg/cm2の圧力で加圧成形して厚
さ12mmの成形品としたこと以外は、実施例1と同様に行
って無機硬化体を得た。 (比較例4) 実施例2において、無機硬化性組成物を押出成形する
ことに替えて、同じ無機硬化性組成物を成形用型(300m
m×300mm)に充填し、10kg/cm2の圧力で加圧成形して厚
さ12mmの成形品としたこと以外は、実施例2と同様に行
って無機硬化体を得た。 上記比較例3,4で得られた無機硬化体の比重および曲
げ強度(kg/cm2)を測定し、その結果を第2表に示し
た。なお、実施例1,2及び比較例1〜4における曲げ強
度は、JIS A 1408に基づいて測定した。試験体は4
号試験体(300mm×300mm×12mm)に裁断したものを使用
した。 第2表にみるように、実施例1,2は比較例3,4に比べて
高強度の硬化体が得られることがわかる。
【発明の効果】
本発明の無機硬化体の製造方法は、以上のように構成
されているので、予めセメントが表面に定着されたパル
プとセメントおよび必要に応じてその他の配合物を混合
混練することにより、バインダーとしてのセメントと補
強繊維としてのパルプとを強固なマトリックスの結合に
する。しかも、パルプとパルプの間に必ずセメントを存
在させることができる。 したがって、パルプの補強効果が十分に発揮でき、こ
の組成物を用いて形成される無機硬化体の強度を向上さ
せることができる。 また、上記組成物を用いて押出成形しこの成形体を養
生硬化するようにすれば、押出成形によりパルプが面方
向に配向するので、より曲げ強度に優れた無機硬化体を
得ることができる。しかも、剛性に優れた長尺の無機硬
化体を得ることができる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セメントと、セメントを予め表面に定着さ
    せたパルプとが混練一体化されてなる無機硬化性組成物
    を、所望形状に押出成形した後、養生硬化させることを
    特徴とする無機硬化体の製造方法。
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