JP2933368B2 - 電気化学セルのための多孔質支持体をもつ電極の製造方法及び前記方法によって得られる電極 - Google Patents

電気化学セルのための多孔質支持体をもつ電極の製造方法及び前記方法によって得られる電極

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、電気化学セルのための多孔質支持体をもつ
電極を作るための方法と前記方法によって得られる電極
に係わる。本発明は更に特定的には少なくとも１つの電
極が活物質を負荷された多孔質金属支持体を含むアルカ
リ電解質を持つ電気化学セルに係わる。この多孔質支持
体は、セルが３次元マトリックス内に相互接続されたス
ポンジのそれに似たマトリックス構造を表す。つまり
「多孔質材料」と呼ばれる。活物質を負荷するに先立つ
多孔質材料の多孔性は95パーセントよりも大きい。
負荷後に電極はその厚さを調節するため圧縮され、そ
れによって組み立てが容易になり且セルの適正な作動が
保証される。
セルは平型電極であってもよいが、この種の電極は普
通は螺旋巻き型である。
この種の電極をセルの端子に結合するには金属コネク
タの付加が必要である。
この種のコネクタは、一度多孔質支持体が活物質を付
加されると該多孔質物質に溶接されることができないと
いう問題を起こす。
もし溶接が活物質の負荷に先立って実施されれば、溶
接のための表面処理が余分の作業を要求し、そして溶接
された結合部が電極の活性面を減少させるという不都合
が生じる。この種の方法は更に薄形部品の溶接の信頼性
が比較的乏しいという短所もある。
また多孔質コネクタを多孔質支持体にクリンプするこ
とも可能ではあるまい。逆に、金属箔で作られたコネク
タをこの種の支持体にクリンプすることは可能である。
勿論、この方法の欠点は電極の厚みが増し、電気化学的
に活性の面の部分を覆い且つ局部的な剛さを生じ、これ
が螺旋巻きには不都合である。
更にまた活物質を負荷された多孔質材料を、結合タブ
を形成するようにして切断することも可能である。しか
しこの作業は、多孔質材料と活性材料の浪費を引き起こ
すことになるからコストがかさむ。
本発明の目的は前記コネクタを作るための単純で信頼
度の高い方法を提供することによってこれらの短所を取
り除くことである。
本発明の目的は電気化学セルのための多孔質支持体を
もつ電極を製造するための方法であって、該方法が95パ
ーセントより大きい多孔性をもつ支持体を備えているこ
と、電極を作るため活物質を支持体に負荷すること、及
びその厚さを調節するため負荷された電極を圧縮するこ
とから成り、その改良が、支持体の多孔質材料に似た多
孔質材料のただし活物質を負荷されておらない少なくと
も１つのコネクタを作ること、活物質を負荷した支持体
上に多孔質コネクタを配置すること、及び多孔質コネク
タを支持体に対し多孔質コネクタに支持体に貫入させる
ため圧縮することから成ることを特徴とする方法であ
る。
セルの活性面上にコネクタのための特別な場所を用意
する必要はない。コネクタを形成する多孔質材料は、活
物質を負荷されておらず且つ圧縮されていない、また電
極の支持体を形成する多孔質材料に類似しているが必ず
しも同一である必要はない多孔質材料から予備的に切断
される。圧縮前のコネクタの厚みは電極支持体に類似し
ているが、必ずしも同一である必要はない。
コネクタと負荷された電極支持体との同時圧縮は、理
想的な結合を十分作り上げることができる程度までそれ
らの３次元構造の相互貫入を生ずることになる。
この種の方法はより特定的には以下の利点を示す。
−コネクタの幾何学形と実施とが単純である。
−結合が行われるとき電極にかかる機械的応力が先行技
術の方法と比較して小さく、電極のより軽量な多孔質支
持体の使用が可能である。
−電極の多孔質支持体のための予備処理作業が無い。
−結合面積が適正作動を十分に行い得る多孔性を保有し
ており、電極の活性面の縮小は無視し得る程度である。
本発明のその他の目的は本発明方法に従う電極の製造
である。
この種の電極は活物質を負荷される多孔質支持体から
成り、さらに支持体の多孔質構造に類似の多孔質構造を
示す少なくとも１つの電気コネクタを内蔵し、ただしこ
れには活物質が負荷されておらず、さらに支持体及びコ
ネクタの多孔質材料の３次元多孔質構造が相互貫入され
且つ圧縮によって結合されることを特徴とする。
好ましくは、支持体及びコネクタの多孔質材料の単位
面積当りの重量は3g/dm2〜6g/dm2の範囲にある。
コネクタは、電極支持体の全面積の0.5パーセント〜5
0パーセントの範囲にわたって結合されてもよい。
本発明のその他の特徴並びに利点は、説明のための非
限定の例としての１実施例に関する以下の説明から明ら
かとなるであろう。
実施例 第１図はニッケル製で、単位面積当りの重量6g/dm2、
厚さ1.6mm、長さ170mm、幅30mmの多孔質支持体１を表
す。これは水酸化ニッケルの活物質17g/dm2を負荷され
ている。
同じ単位面積当り重量及び厚みをもつが、長さ48mm及
び幅5mmである多孔質コネクタ２もまた用意される。コ
ネクタ２は、支持体１上にこの支持体の全幅に沿って圧
縮され且つ支持体の長辺の一つを長さ18mmだけ超えて延
伸するようにして位置ぎめされている。全体はプレス板
の間で厚さ0.7mmに圧縮される。
結果として、圧縮された電極支持体１′と圧縮された
コネクタ２′をもつ第２図の電極３が得られる。こうし
てコネクタを備えた電極はカドミウムの負極に面して螺
旋状に巻き上げられてもよく、更に従来式の電気溶接に
よってセルカバーに結合されてもよい。
第２図の実施例では、１つの電極支持体と２つのコネ
クタが用いられ、多孔質材料は3.5g/dm2の単位面積当り
の重量をもつ。２つのコネクタは支持体の前面と後面に
互いに向き合って位置ぎめされ、こうして7g/dm2の単位
面積当り総重量をもつ。
第３の実施例では、電極支持体は単位面積重量3.5g/d
m2、厚さ1.6mm、長さ128mm及び幅30mmをもつ多孔質ニッ
ケルである。
この多孔質材料は、20g/dm2の量の金属合金の水酸化
物の活物質を負荷されている。
単位面積当り重量6g/dm2、厚さ1.6mm、長さ48mm及び
幅6mmをもつ多孔質材料で作られたコネクタもまた作ら
れる。
このコネクタは、電極支持体上にその全幅に亙って圧
縮され且つ支持体の長辺の一つを長さ12mmだけ超えて延
伸するようにして位置ぎめされる。全体はプレス板の間
で0.4mmの厚さに圧縮される。このようにコネクタと結
合された電極は水酸化ニッケルの正極に面して螺旋状に
巻き付けられ、従来式の電気溶接によってセルケーシン
グに固定されてもよい。
勿論、本発明は上記の実施例に限定されない。
任意の等価手段が本発明範囲を逸脱することなく上記
の手段に代替されてもよい。
【図面の簡単な説明】
第１図は本発明電極支持体とそのコネクタの圧縮作業前
の状態を表す簡略化した斜視図、第２図は圧縮作業後の
第１図同様の状態を表す説明図である。 １……多孔質支持体、２……多孔質コネクタ、３……電
極。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−50067（ＪＰ，Ａ) 特開 昭53−25839（ＪＰ，Ａ) 特開 昭56−103863（ＪＰ，Ａ) 特開 昭63−261672（ＪＰ，Ａ) 特開 昭59−23471（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−186557（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) H01M 2/20 - 2/34

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】電気化学セルのための多孔質支持体をもつ
    電極を製造するための方法であって、95パーセントより
    大きい多孔性をもつ多孔質材料の支持体を準備し、電極
    を作るために活物質を支持体に負荷し、負荷された電極
    をその厚さを調節するため圧縮することから成り、さら
    に （ａ） 支持体の多孔質材料に似た多孔質材料で作られ
    た、ただし活物質を負荷されておらない少なくとも１つ
    のコネクタを作ることと、 （ｂ） 活物質を負荷した支持体上に、圧縮工程に先立
    ってコネクタを配置することと、 （ｃ） コネクタを支持体に貫入させるために支持体と
    コネクタに圧縮工程を実施すること から成ることを特徴とする方法。
  2. 【請求項２】上記の手順（ｂ）が、電極支持体の各面上
    に互いに向き合う２つのコネクタを配置することから成
    る請求項１に記載の方法。
  3. 【請求項３】電極が３次元多孔質構造をもち且つ活物質
    を負荷された材料で作られた支持体から成り、さらに電
    極は、支持体の多孔質構造に類似した多孔質構造をもつ
    がただし活物質を負荷されていない材料で作られた少な
    くとも１つの電気コネクタを有し、支持体及び電気コネ
    クタの多孔質材料の３次元多孔質構造が相互貫入され且
    つ圧縮によって結合されている電気化学セルのための電
    極。
  4. 【請求項４】支持体及びコネクタの多孔質材料の単位面
    積当りの重量が3g/dm2〜6g/dm2の間の範囲にある請求項
    ３に記載の電気化学セルのための電極。
  5. 【請求項５】コネクタが、電極の表面の0.5パーセント
    から50パーセントまでの範囲の面積にわたって電極支持
    体に結合されている請求項３に記載の電気化学セルのた
    めの電極。
  6. 【請求項６】多孔質支持体及び多孔質コネクタの材料が
    ニッケルである請求項３に記載の電気化学セルのための
    電極。
JP2251648A 1989-09-22 1990-09-20 電気化学セルのための多孔質支持体をもつ電極の製造方法及び前記方法によって得られる電極 Expired - Lifetime JP2933368B2 (ja)

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