JP4763995B2 - 非水電解液二次電池用電極 - Google Patents

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Description

本発明は、リチウムイオン二次電池等の非水電解液二次電池用の電極及びその製造方法に関する。
従来リチウムイオン二次電池用の電極の製造においては、図7に示すように、集電体100の一面に活物質を間欠的に塗工して、活物質が塗工された塗工部101と、活物質が塗工されていない未塗工部102とを形成し、次に未塗工部102に電流の取り出し用のタブ103を取り付けることが一般的である(例えば特許文献1参照)。
特開平11−354110号公報
しかし前記の間欠塗工は、電極の製造工程を煩雑にする原因となるものである。また電流の取り出し用のタブは、活物質の未塗工部に首尾良く取り付けられるように、その取付位置を正確に制御する必要がある。このことも電極の製造工程を煩雑にする原因となる。更に前記の未塗工部は、活物質の欠損部分であるので、当該欠損部分の分だけ容量損となる。
従って本発明は、前述した従来技術が有する種々の欠点を解消し得る非水電解液二次電池用電極を提供することを目的とする。
本発明は、電極の厚さ方向で見たときに、活物質層が存在する部位の表面から出力端子が引き出されていることを特徴とする非水電解液二次電池用電極を提供することにより前記目的を達成したものである。
また本発明は、前記電極の好ましい製造方法として、
キャリア箔上に活物質の粒子を含む導電性スラリーを塗布して活物質層を形成し、
該活物質層が形成された該キャリア箔を、めっき浴中に浸漬して電解めっきを行い、表裏一対の集電用表面層を形成し、
前記キャリア箔を前記一方の集電用表面層から剥離分離して電極を得、然る後、
何れかの集電用表面層に出力端子を取り付けることを特徴とする非水電解液二次電池用電極の製造方法を提供するものである。
更に本発明は、前記負極の別の好ましい製造方法として、
キャリア箔の一面上に電解めっきを行い一方の集電用表面層を形成し、
該表面層の上に活物質の粒子を含む導電性スラリーを塗布して活物質層を形成し、
該活物質層の上に電解めっきを行い他方の集電用表面層を形成し、
前記キャリア箔を前記一方の集電用表面層から剥離分離して電極を得、然る後、
何れかの集電用表面層に出力端子を取り付けることを特徴とする非水電解液二次電池用電極の製造方法を提供するものである。
本発明の非水電解液二次電池用電極では、出力端子を取り付けるための取付部分を電極中に設けるために従来の電極に形成されていた活物質層の欠損部分が不要なので、その分だけ容量を増加させることができる。また、当該欠損部分を形成する必要がないので、電極の製造工程を簡略化することができる。更に、出力端子の取付位置に制限がなく、電極の表面に直接取り付けることができるので、この点からも電極の製造工程を簡略化することができる。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。本実施形態は、本発明の電極を非水電解液二次電池の負極に適用した例である。図1には、本発明の第1の実施形態の要部を拡大した模式図が示されている。なお図1においては、負極の一方の面側のみが示されており他方の面側は示されていないが、他方の面側の構造もほぼ同様となっている。
本実施形態の負極は、図1に示すように、表裏一対の面である第1の面1及び第2の面(図示せず)を有している。負極10は、両面間にリチウム化合物の形成能の高い活物質の粒子2を含む活物質層3を備えている。活物質層3は、該層3の各面にそれぞれ形成された一対の集電用表面層(一方の集電用表面層は図示せず)4によって連続的に被覆されている。各表面層4は、第1の面1及び第2の面をそれぞれ含んでいる。また図1から明らかなように負極10は、従来の負極に用いられてきた集電体と呼ばれる集電用の厚膜導電体(例えば金属箔やエキスパンドメタル)を有していない。
表面層4は、負極10が電池に組み込まれたときに非水電解液と接する。これとは対照的に、従来の負極における集電用の厚膜導電体は、その両面に活物質層が形成されている場合には電解液と接することはなく、また片面に活物質層が形成されている場合であっても一方の面しか電解液と接しない。つまり本実施形態の負極10には、前述した通り、従来の負極で用いられていた集電用の厚膜導電体が存在せず、負極の最外面に位置する層、即ち表面層4が電解液の通過に関与すると共に集電機能と活物質の脱落を防止する機能とを兼ねている。
前述の通り表面層4は集電機能を担っている。また表面層4は、活物質層3に含まれる活物質が、リチウムイオンを吸脱蔵することによる膨張収縮に起因して脱落することを防止するためにも用いられている。表面層4は、非水電解液二次電池の集電体となり得る金属から構成されている。特にリチウムイオン二次電池の集電体となり得る金属から構成されていることが好ましい。そのような金属としては例えば、リチウム化合物の形成能の低い金属材料が挙げられる。具体的には銅、ニッケル、鉄、コバルト又はこれらの金属の合金などが挙げられる。これらの金属のうち銅及びニッケル或いはそれらの合金を用いることが特に好適である。負極10の強度を高める観点からはニッケルを用いることが好ましい。特に、ニッケル−タングステン合金を用いると、表面層4を高強度となすことができるので好ましい。2つの表面層4は、その構成材料が同じであってもよく、或いは異なっていてもよい。「リチウム化合物の形成能が低い」とは、リチウムと金属間化合物若しくは固溶体を形成しないか、又は形成したとしてもリチウムが微量であるか若しくは非常に不安定であることを意味する。
表面層4が集電機能を担っていることによって、本実施形態の負極10は、当該負極10の厚み方向で見た場合に、活物質層3が位置する部位の表面から出力端子9を引き出すことができる。従って本実施形態の負極10は、出力端子を取り付けるための取付部分を電極中に設けるために従来の電極に形成されていた活物質層の欠損部分が不要である。その結果、本実施形態の負極10は、従来の電極に比較して、容量を増加させることができる。更に、本実施形態の負極10では、前記の欠損部分を形成する必要がなく、活物質層3を連続的に形成できるので、製造工程を簡略化することができる。しかも出力端子9の取付位置に制限がなく、負極10の表面の何れの位置にでも直接取り付けることができるので、この点からも製造工程を簡略化することができる。本実施形態の負極10の構造は、活物質として、半導体であり電子伝導性の低い材料、例えばシリコン系材料を用いる場合に特に有利である。
本実施形態の負極10では、活物質層3が表面層4によって被覆されており、その上に出力端子9が取り付けられているので、出力端子9を表面層4に取り付ける時に負極10に外力が加わっても、活物質層3中の活物質粒子2が脱落することが防止される。出力端子9の取付方法としては、例えば超音波溶接、レーザー溶接、ハンダ接続、抵抗溶接等が用いられる。
各表面層4は、従来の電極に用いられている集電用の厚膜導電体よりもその厚みが薄いものである。具体的には0.3〜10μm程度、特に1〜5μm程度の薄層であることが好ましい。これによって、必要最小限の厚みで活物質層3をほぼ満遍なく連続的に被覆することができる。その結果、活物質の粒子2の脱落を防止することができる。前記範囲の薄い表面層4は、後述するように電解めっきによって形成されることが好ましい。なお2つの表面層4はその厚みが同じでもよく、或いは異なっていてもよい。
図1に示すように負極10における、第1の面1及び第2の面のうち少なくとも一方の面は開孔しており且つ活物質層3と通ずる多数の微細空隙5を有している。微細空隙5は少なくとも一方の表面層4の厚さ方向へ延びるように該表面層4中に存在している。微細空隙5が形成されていることで、非水電解液が活物質層3へ十分に浸透することができ、活物質の粒子2との反応が十分に起こる。微細空隙5は、表面層4を断面観察した場合にその幅が0.1〜100μm程度であるが、活物質の脱落を一層効果的に抑制するためには、0.1〜10μm程度の微細なものとすることが好ましい。微細であるものの、微細空隙5は非水電解液の浸透が可能な程度の幅を有している。尤も非水電解液は水系の電解液に比べて表面張力が小さいことから、微細空隙5の幅が小さくても十分に浸透が可能である。微細空隙5は、好ましくは表面層4を電気めっきで形成する際に同時に形成される。
第1の面1及び第2の面を電子顕微鏡観察により平面視したとき、少なくとも一方の面に形成されている微細空隙5の平均開孔面積は、0.1〜50μm2であり、好ましくは0.1〜20μm2、更に好ましくは0.5〜10μm2程度である。この範囲の開孔面積とすることで、非水電解液の十分な浸透を確保しつつ、活物質の粒子2の脱落を効果的に防止することができる。また充放電の初期段階から充放電容量を高めることができる。活物質の粒子2の脱落を一層効果的に防止する観点から、前記の平均開孔面積は、活物質の粒子2の最大断面積の0.1〜50%、特に0.1〜20%であることが好ましい。活物質の粒子2の最大断面積とは、活物質の粒子2の粒径(D50値)を測定し、該粒子2を、D50値の直径を有する球とみなしたときの最大断面積をいう。
第1の面1及び第2の面のうち、平均開孔面積が前記の範囲を満たす面を電子顕微鏡観察により平面視したときに、観察視野の面積に対する微細空隙5の開孔面積の総和の割合(この割合を開孔率という)は、好ましくは0.1〜20%であり、更に好ましくは0.5〜10%である。この理由は微細空隙5の開孔面積を前記の範囲内とすることと同様の理由である。更に同様の理由により、第1の面1及び第2の面のうち、平均開孔面積が前記の範囲を満たす面を電子顕微鏡観察により平面視したときに、どのような観察視野をとっても、1cm×1cmの正方形の視野範囲内に1個〜2万個、特に10個〜1000個、とりわけ30個〜500個の微細空隙5が存在していることが好ましい。
負極10における反応は、対極と対向した面を中心に起こるので、微細空隙5は、一対の表面層4,4のうちの少なくとも一方に形成されていれば足りる。しかし、実用的な電池においては、負極の両側にセパレータ及び対極が配置されていることが多い。そのような電池に本実施形態の負極10を適用する場合には、一対の表面層4,4の両方に微細空隙5を形成することが好ましい。一対の表面層4,4のうち一方の表面層にのみ微細空隙が形成されている負極10を用いる場合には、そのような負極10を一組用意し、各負極10,10における微細空隙が形成されていない側の表面層を対向させ重ね合わせて使用することで、一対の表面層4,4の両方に微細空隙5が形成された電極10と同様の効果を得ることができる。
第1の面1及び第2の面間に位置する活物質層3は、リチウム化合物の形成能の高い活物質の粒子2を含んでいる。該活物質としては、例えばシリコン系材料やスズ系材料、アルミニウム系材料、ゲルマニウム系材料が挙げられる。また、グラファイトを用いることもできる。活物質層3は2つの表面層4によって被覆されているので、活物質がリチウムイオンを吸脱蔵することに起因して脱落することが効果的に防止される。活物質の粒子2は微細空隙5を通じて電解液と接することができるので、電極反応が妨げられることはない。
特に、活物質としてシリコン系材料やスズ系材料を用いることが好ましい。シリコン系材料又はスズ系材料の粒子としては、例えばイ)シリコン単体又はスズ単体の粒子、ロ)少なくともシリコン又はスズと炭素との混合粒子、ハ)シリコン又はスズと金属との混合粒子、ニ)シリコン又はスズと金属との化合物粒子、ホ)シリコン又はスズと金属との化合物粒子と、金属の粒子との混合粒子、ヘ)シリコン単体又はスズ単体の粒子の表面に金属が被覆されてなる粒子などが挙げられる。ロ)、ハ)、ニ)、ホ)及びヘ)の粒子を用いると、イ)のシリコン単体又はスズ単体の粒子を用いる場合に比べて、リチウムの吸脱蔵に起因するシリコン系材料の微粉化が一層抑制されるという利点がある。また半導体であり電子伝導性の乏しいシリコンに電子伝導性を付与できるという利点がある。
活物質の粒子2はその最大粒径が好ましくは50μm以下であり、更に好ましくは20μm以下である。また粒子2の粒径をD50値で表すと0.1〜8μm、特に1〜5μmであることが好ましい。最大粒径が50μm超であると、粒子2の脱落が起こりやすくなり、電極の寿命が短くなる場合がある。粒径の下限値に特に制限はなく小さいほど好ましい。粒子2の製造方法に鑑みると、下限値は0.01μm程度である。粒子2の粒径は、レーザー回折散乱法、電子顕微鏡観察によって測定される。
負極全体に対する活物質の量が少なすぎると電池のエネルギー密度を十分に向上させにくく、逆に多すぎると活物質の脱落が起こりやすくなる傾向にある。これらを勘案すると、活物質の量は負極10全体に対して好ましくは5〜80重量%であり、更に好ましくは10〜50重量%、一層好ましくは20〜50重量%である。
活物質層3の厚みは、負極全体に対する活物質の量の割合や活物質の粒径に応じて適宜調節することができ、本実施形態においては特に臨界的なものではない。一般には1〜100μm、特に3〜40μmである。活物質層3は、後述するように、活物質の粒子2を含む導電性スラリーを塗布することによって形成されることが好ましい。
表面層4及び活物質層3を含む負極10全体の厚みは、負極10の強度やエネルギー密度を高めること考慮すると、2〜50μm、特に10〜50μm程度であることが好ましい。
活物質層3においては、該層中に含まれる粒子間に、リチウム化合物の形成能の低い金属材料が浸透していることが好ましい。該金属材料は、活物質層3の厚み方向全域に亘って浸透していることが好ましい。そして浸透した金属材料中に活物質の粒子が存在していることが好ましい。つまり活物質の粒子は負極10の表面に実質的に露出しておらず表面層4の内部に包埋されていることが好ましい。これによって、活物質層3と表面層4との密着性が強固なものとなり、活物質の脱落が一層防止される。また活物質層3中に浸透した金属材料を通じて表面層4と活物質との間に電子伝導性が確保されるので、電気的に孤立した活物質が生成すること、特に活物質層3の深部に電気的に孤立した活物質が生成することが効果的に防止され、集電機能が保たれる。その結果、負極としての機能低下が抑えられる。更に電極の長寿命化も図られる。このことは、活物質として半導体であり電子伝導性の乏しい材料、例えばシリコン系材料を用いる場合に特に有利である。
活物質層3中に浸透しているリチウム化合物の形成能の低い金属材料は、表面層4の構成材料と同様の材料を用いることができる。この場合、該金属材料は、表面層4を構成する材料と同種の材料であってもよく、或いは異種の材料であってもよい。例えば、(イ)各表面層4,4との構成材料と、活物質層3中に浸透している金属材料とが同じでもよい。この場合には、各材料が同一であることから、後述する製造方法が複雑にならないという利点がある。或いは(ロ)少なくとも一方の表面層の構成材料と、活物質層3中に浸透している金属材料とが異なっていてもよい。更に、(ハ)各表面層4,4との構成材料と、活物質層3中に浸透している金属材料とが異なっていてもよい。
(ハ)の場合には、各表面層4,4の構成材料は同じでもよく、或いは異なっていてもよい。つまり、(i)各表面層4,4の構成材料は同じで、且つ該構成材料が活物質層3中に浸透している金属材料と異なる場合、及び(ii)各表面層4,4の構成材料が異なり、且つ各構成材料が何れも、活物質層3中に浸透している金属材料と異なる場合がある。
活物質層3中に浸透しているリチウム化合物の形成能の低い金属材料は、活物質層3をその厚み方向に貫いており、両表面層4とつながっていることが好ましい。それによって2つの表面層4は前記材料を通じて電気的に導通することになり、負極10全体としての電子伝導性が一層高くなる。つまり本実施形態の負極10は、その全体が一体として集電機能を有する。リチウム化合物の形成能の低い金属材料が活物質層の厚み方向全域に亘って浸透して両表面層同士がつながっていることは、該材料を測定対象とした電子顕微鏡マッピングによって求めることができる。リチウム化合物の形成能の低い金属材料を、活物質層中に浸透させるための好ましい方法は後述する。
活物質層3における活物質の粒子2の間は、リチウム化合物の形成能の低い金属材料で完全に満たされているのではなく、該粒子間に空隙6が存在していることが好ましい(この空隙は、表面層4に形成された微細空隙5とは異なるものであることに留意すべきである)。この空隙6の存在によって、活物質の粒子2がリチウムを吸脱蔵して膨張収縮することに起因する応力が緩和される。この観点から、活物質層3における空隙6の割合は5〜30体積%程度、特に5〜9体積%程度であることが好ましい。空隙6の割合は、電子顕微鏡マッピングによって求めることができる。後述するように活物質層3は、好ましくは活物質の粒子2を含む導電性スラリーを塗布し乾燥させることによって形成されることから、活物質層3には自ずと空隙6が形成される。従って空隙6の割合を前記範囲にするためには、例えば活物質の粒子2の粒径、導電性スラリーの組成、スラリーの塗布条件を適切に選択すればよい。またスラリーを塗布乾燥して活物質層3を形成した後、適切な条件下でプレス加工して空隙6の割合を調整してもよい。
活物質層3中には活物質の粒子2に加えて導電性炭素材料又は導電性金属材料の粒子7が含まれていることが好ましい。これによって負極10に電子伝導性が一層付与される。この観点から活物質層3中に含まれる導電性炭素材料又は導電性金属材料の粒子7の量は0.1〜20重量%、特に1〜10重量%であることが好ましい。導電性炭素材料としては例えばアセチレンブラックやグラファイトなどの粒子が用いられる。これらの粒子の粒径は40μm以下、特に20μm以下であることが、電子伝導性の一層付与の点から好ましい。該粒子の粒径の下限値に特に制限はなく小さいほど好ましい。該粒子の製造方法に鑑みると、その下限値は0.01μm程度となる。
次に本実施形態の負極の好ましい第1の製造方法を、図2を参照しながら説明する。先ず、負極を製造する。負極の製造には、図2(a)に示すようにキャリア箔11を用意する。キャリア箔11の材質に特に制限はない。キャリア箔11は導電性であることが好ましい。この場合、導電性を有していれば、キャリア箔11は金属製でなくてもよい。しかし金属製のキャリア箔11を用いることで、負極の製造後にキャリア箔11を溶解・製箔してリサイクルできるという利点がある。リサイクルの容易性を考慮すると、キャリア箔11の材質は、後述する電解めっきによって形成される表面層4の材質と同じであることが好ましい。キャリア箔11は、負極を製造するための支持体として用いられるものであることから、製造工程においてヨレ等が生じないような強度を有していることが好ましい。従ってキャリア箔11は、その厚みが10〜50μm程度であることが好ましい。先に述べた通り、キャリア箔11の重要な役割は負極10を製造するための支持体である。従って表面層4の強度が十分である場合は必ずしもキャリア箔を用いて負極10を製造することを要しない。
キャリア箔11は例えば電解や圧延で製造することができる。圧延で製造することで、表面粗さの低いキャリア箔11を得ることができる。表面粗さの低いキャリア箔11を用いることによって、後述する剥離層11aを形成しなくてもよくなるというメリットがある。一方キャリア箔11を電解によって製造することで、キャリア箔11の製造から負極の製造までをインラインで行うことができる。インラインで行うことは、負極の安定製造及び製造コストの低減の点から有利である。電解によってキャリア箔11を製造する場合には、回転ドラムを陰極として用い、銅やニッケルなどの金属イオンを含む電解浴中で電解を行いドラム周面に金属を析出させる。析出した金属をドラム周面から剥離することでキャリア箔11が得られる。
キャリア箔11の表面粗さが低い場合には、キャリア箔11の表面上に直接活物質層3を形成することができる。また図2(a)に示すように、キャリア箔11の一面に剥離層11aを形成し、その上に活物質層3を形成してもよい。剥離層11aを形成することで、剥離を一層首尾良く行うことができる。また、キャリア箔11に防錆効果を付与できるという利点もある。剥離層11aを形成するか否かにかかわらずキャリア箔11の表面粗さRaは0.01〜3μm、特に0.01〜1μm、とりわけ0.01〜0.2μmであることが好ましい。この程度の低表面粗さであれば、剥離を首尾良く行うことができ、また剥離層11aを形成する場合には、厚みのムラのない剥離層11aを形成することができる。尤も、剥離層11aを形成する場合には、該剥離層11aによってキャリア箔11の表面粗さが減殺されるので、キャリア箔11aの表面粗さRaは前記の範囲よりも大きくても差し支えないこともある。
剥離層11aは、例えばクロムめっき、ニッケルめっき、鉛めっき、クロメート処理等によって形成されることが好ましい。この理由は、これらの処理等によって剥離層11aの表面に酸化物あるいは酸塩の層が形成され、この層は、キャリア箔11と後述する電解めっき層との密着性を低下させ剥離性を向上させる機能を有するからである。また剥離剤として有機化合物を用いることもできる。特に窒素含有化合物又は硫黄含有化合物を用いることが好ましい。窒素含有化合物としては、例えばベンゾトリアゾール(BTA)、カルボキシベンゾトリアゾール(CBTA)、トリルトリアゾール(TTA)、N’,N’−ビス(ベンゾトリアゾリルメチル)ユリア(BTD−U)及び3−アミノ−1H−1,2,4−トリアゾール(ATA)などのトリアゾール系化合物が好ましく用いられる。硫黄含有化合物としては、メルカプトベンゾチアゾール(MBT)、チオシアヌル酸(TCA)及び2−ベンズイミダゾールチオール(BIT)などが挙げられる。これらの有機化合物はアルコール、水、酸性溶媒、アルカリ性溶媒などに溶解して用いられる。例えばCBTAを用いた場合、その濃度は2〜5g/1とするのが好ましい。有機化合物からなる剥離層11aの形成には、塗工法の他、浸漬法も採用できる。剥離層11aの厚みは0.05〜3μmであることが、首尾良く剥離を行い得る点から好ましい。剥離層11aが形成された後の該剥離層11aの表面粗さRaは、キャリア箔11上に活物質層3を直接形成する場合と同様に、0.01〜3μm、特に0.01〜1μm、とりわけ0.01〜0.2μmであることが好ましい。
電解によって製造されるキャリア箔11は、その製造方法に起因してその一方の面が平滑な光沢面となっており、他方の面が凹凸のあるマット面となっている。つまり各面の表面粗さが互いに異なっている。光沢面は、電解におけるドラム周面に対向していた面であり、マット面は析出面である。本製造方法においてキャリア箔11に剥離層11aを形成する場合、光沢面及びマット面のどちらに剥離層11aを形成していてもよい。剥離性が良好であることを考慮すると、表面粗さの低い光沢面上に剥離層11aを形成することが好ましい。マット面上に剥離層11aを形成する場合には、例えば特開平9−143785号公報に記載の電解液添加剤を用いて電解を行って製造された箔を用いたり、剥離層11aの形成に先立ちマット面をエッチングすればよい。或いは圧延によってマット面の表面粗さを低下させてもよい。
次に図2(b)に示すように剥離層11a上に、活物質の粒子を含む導電性スラリーを塗布して活物質層3を形成する。なお剥離層11aを形成しない場合にはキャリア箔11の表面に直接活物質層3を形成する。スラリーは、活物質の粒子、導電性炭素材料や導電性金属材料の粒子、結着剤及び希釈溶媒などを含んでいる。これらの成分のうち、結着剤としてはスチレンブタジエンラバー(SBR)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリエチレン(PE)、エチレンプロピレンジエンモノマー(EPDM)などが用いられる。希釈溶媒としてはN−メチルピロリドン、シクロヘキサンなどが用いられる。スラリー中における活物質の粒子の量は14〜40重量%程度とすることが好ましい。導電性炭素材料又は導電性金属材料の粒子の量は0.4〜4重量%程度とすることが好ましい。結着剤の量は0.4〜4重量%程度とすることが好ましい。また希釈溶媒の量は60〜85重量%程度とすることが好ましい。
スラリーの乾燥によって形成された活物質層3は、粒子間に多数の微小空間を有する。活物質層3が形成されたキャリア箔11を、リチウム化合物の形成能の低い金属材料を含むめっき浴中に浸漬して電解めっきを行う(以下、この電解めっきを浸透めっきともいう)。めっき浴への浸漬によってめっき液が活物質層3内の前記微小空間に浸入して、活物質層3と剥離層11aとの界面にまで達し、その状態下に電解めっきが行われる。その結果、(a)活物質層3の内部、(b)活物質層3の外面側(即ちめっき液と接している面側)及び(c)活物質層3の内面側(即ち剥離層11aと対向している面側)において、リチウム化合物の形成能の低い金属材料が析出して、各表面層4が形成されると共に表面層4を構成する材料が活物質層3の厚み方向全域に亘って浸透して図1に示す構造の負極10が得られる(図2(c)参照)。
浸透めっきの条件の条件は、リチウム化合物の形成能の低い金属材料を活物質層3中に析出させるために重要である。また、表面層4中に多数の微細空隙5を形成するために重要である。例えばリチウム化合物の形成能の低い金属材料として銅を用いる場合、硫酸銅系溶液を用いるときには、銅の濃度を30〜100g/l、硫酸の濃度を50〜200g/l、塩素の濃度を30ppm以下とし、液温を30〜80℃、電流密度を1〜100A/dm2とすればよい。ピロ燐酸銅系溶液を用いる場合には、銅の濃度2〜50g/l、ピロ燐酸カリウムの濃度100〜700g/lとし、液温を30〜60℃、pHを8〜12、電流密度を1〜10A/dm2とすればよい。これらの電解条件を適宜調節することで、リチウム化合物の形成能の低い金属材料が活物質層3の厚み方向全域に亘って浸透して両表面層4が電気的に導通するようになる。更に、表面層4中に、先に述べた多数の微細空隙5が容易に形成される。電流密度が高すぎると、活物質層3の内部での析出が起こらず、活物質層3の表面のみで析出が起こってしまう。
上述の方法においてはリチウム化合物の形成能の低い金属材料を活物質層3中に析出させる操作と、活物質層3の少なくとも一方の表面に、微細空隙5を有する表面層4を形成する操作の2つの操作を同時に行った。この場合には、活物質層3中に析出した金属材料と、少なくとも一方の表面層の構成材料とは同じになる。これらの操作に代えて、2つの操作を別個に行っても良い。即ち、リチウム化合物の形成能の低い金属材料を活物質層3中に析出させる浸透めっきの操作を行った後に、活物質層3が形成されたキャリア箔11を別のめっき浴に浸漬させて、電解めっきによって活物質層3上に表面層4を形成してもよい。この操作を行うことで、各表面層の構成材料と、活物質層3中に析出した金属材料とを異種のものにすることができる。浸透めっきとは別個に表面層4の形成操作を行う場合、表面層4の形成時における電解めっきの条件は、浸透めっきの条件と同様とすることができる。これによって表面層4に微細空隙を首尾良く形成することができる。
電解めっきによって表面層4に微細空隙5を形成する方法は、後述するプレス加工による微細空隙の形成に比べて外力が加わらない方法なので、表面層4、ひいては負極10が損傷を受けることがないという利点がある。表面層4の形成の際に微細空隙5が形成されるメカニズムは以下の通りであると本発明者らは推測している。即ち、活物質層3は活物質の粒子2を含む層であることから、活物質層3の表面はミクロの凹凸形状となっている。つまりめっきが成長しやすい活性サイトとそうでないサイトとが混在した状態となっている。このような状態の活物質層に電解めっきを行うと、めっきの成長にムラが生じ、表面層4の構成材料の粒子が多結晶状に成長していく。結晶の成長が進み、隣り合う結晶がぶつかるとその部分に空隙が形成される。このようにして形成された空隙が多数連なることによって微細空隙5が形成されると推測される。この方法によれば微細空隙5はその構造が極めて微細になる。
負極10が形成された後に、これをプレス加工して表面層4に微細空隙5を生じさせてもよい。十分な電子伝導性を得る観点から、プレス加工による圧密化は、プレス加工後の活物質層3と表面層4との厚みの総和が、プレス加工前の90%以下、好ましくは80%以下となるように行うことが好ましい。プレス加工には、例えばロールプレス機を用いることができる。プレス加工後の活物質層3には、先に述べた通り5〜30体積%の空隙6が存在していることが好ましい。この空隙6の存在によって、充電時にリチウムを吸蔵して体積が膨張する場合に、その体積膨張に起因する応力が緩和される。このような空隙6はプレス加工の条件を前述のようにコントロールすればよい。この空隙6の値は、先に述べた通り電子顕微鏡マッピングによって求めることができる。
本製造方法においては、電解めっきを行うに先立ち、活物質層3をプレス加工してもよい(このプレス加工を、先に述べたプレス加工と区別する意味で前プレス加工と呼ぶ)。前プレス加工を行うことで、活物質層3と表面層4との剥離が防止され、また負極10の表面に活物質の粒子2が露出することが防止される。その結果、活物質の粒子2の脱落に起因する電池のサイクル寿命の劣化を防ぐことができる。更に、前プレス加工を行うことで、表面層4を構成する材料の活物質3内への浸透の程度をコントロールできる。具体的には、プレスの程度が大きいと活物質の粒子2間の距離が短くなり、表面層4を構成する材料が活物質3内へ浸透しづらくなる。逆にプレスの程度が小さいと活物質の粒子2間の距離が長くなり、表面層4を構成する材料が活物質3内へ浸透しやすくなる。前プレス加工の条件としては、前プレス加工後の活物質層3の厚みが、前プレス加工前の活物質層3の厚みの95%以下、特に90%以下となるような条件であることが好ましい。
次に、図2(d)に示すように、剥離層11aの部分において負極10をキャリア箔11から剥離分離する。なお、図2(d)では剥離層11aがキャリア箔11側に残るように描かれているが、実際は剥離層11aはその厚さや剥離処理剤の種類によってキャリア箔11側に残る場合もあれば、負極10側に残る場合もある。或いはこれら双方に残る場合もある。何れの場合であっても、剥離層11aはその厚みが極めて薄いので、得られる負極10の性能に何ら影響はない。
最後に、何れかの表面層4の表面に、所定手段によって出力端子を取り付ける。取付方法は前述の通り、例えば超音波溶接、レーザー溶接、ハンダ接続等である。本製造方法によれば、従来の電極の製造方法で出力端子を取り付けるときに行われてきた、活物質の欠損部分への出力端子の位置合わせの必要がないので、製造方法が簡略化される。
次に、本実施形態の負極の第2及び第3の製造方法について説明する。これらの製造方法については、第1の製造方法と異なる点についてのみ説明し、特に説明しない点については、第1の製造方法に関する説明が適宜適用される。
第2の製造方法においては、キャリア箔の一面上に、剥離層を形成した後に、又は剥離層を形成せずに、該面上に電解めっきを行い一方の表面層を形成する。次いで、この表面層の上に活物質の粒子を含む導電性スラリーを塗布して活物質層を形成する。更に、活物質層の上に電解めっきを行い他方の表面層を形成する。そして、キャリア箔を一方の表面層から剥離分離して負極を得る。その後は、第1の製造方法と同様の操作に従い二つの負極を貼り合わせ負極を得る。
このように、第2の製造方法においては、キャリア箔の一面上に予め一方の表面層を形成した後に活物質層を形成する点が第1の製造方法と相違する。その後の操作は第1の製造方法と実質的に同じである。本製造方法において、先に形成される表面層の電解めっき条件は、第1の製造方法における電解めっきの条件と同様とすることができる。これによって、先に形成される表面層に微細空隙を首尾良く形成することができる。
第3の製造方法においては、第2の製造方法において、キャリア箔の一面上に一方の表面層を形成するに先立ち、該面上に、該表面層を構成する材料と異質の材料からなる薄層の被覆体を形成する。その後に一方の表面層を電解めっきによって形成する。この操作によって、一方の表面層に形成される微細空隙の数や開孔面積を容易にコントロールすることができる。
被覆体は、表面層の形成面の電子伝導性を不均一な状態にすることで、表面層に多数の微細空隙を形成するために用いられる。被覆体は、その厚みが0.001〜1μm、特に0.002〜0.5μm、とりわけ0.005〜0.2μmとなるように形成されることが好ましい。この程度の薄さにすることで、被覆体は、キャリア箔の表面を不連続に、例えば島状に被覆することになるからである。
被覆体は、表面層の構成材料と異質の材料からなる。これによって剥離工程において、キャリア箔から表面層を首尾良く剥離することができる。特に被覆体は、表面層の構成材料と異質の材料であって、且つCu、Ni、Co、Mn、Fe、Cr、Sn、Zn、In、Ag、Au、C、Al、Si、Ti及びPdのうちの少なくとも1種類の元素を含んで構成されていることが好ましい。
被覆体の形成方法に特に制限はない。例えば、表面層の形成方法との関係で、被覆体の形成方法を選択することができる。具体的には、表面層を電解めっきで形成する場合には、被覆体も電解めっきで形成することが製造効率等の点から好ましい。尤も他の方法、例えば無電解めっき、スパッタリング法、物理気相蒸着法(PVD)、化学気相蒸着法(CVD)、ゾルゲル法又はイオンプレーティング法によって被覆体を形成することも可能である。
電解めっきによって被覆体を形成する場合には、被覆体の構成材料に応じて適切なめっき浴やめっき条件が選択される。例えば被覆体をスズから構成する場合には、めっき浴として以下の組成を有するものや、ほうふっ化スズ浴を用いることができる。このめっき浴を用いる場合の浴温は15〜30℃程度であり、電流密度は0.5〜10A/dm2程度
であることが好ましい。
・SnSO4 30〜70g/l
・H2SO4 60〜150g/l
・クレゾールスルホン酸 70〜100g/l
先に述べた通り、被覆体は、表面層の形成面の電子伝導性を不均一な状態にするために用いられる。従って、被覆体の構成材料の電子伝導性がキャリア箔の電子伝導性と大きく異なれば、被覆体を形成することで表面層の形成面の電子伝導性が直ちに不均一な状態になる。例えば被覆体の構成材料としてカーボンを用いるような場合である。一方、被覆体の構成材料として、キャリア箔と同程度の電子伝導性を有する材料、例えばスズ等を始めとする各種金属材料を用いた場合には、被覆体の形成によっては、表面層の形成面の電子伝導性が直ちに不均一な状態とはならない。そこで、そのような材料から被覆体を構成する場合には、被覆体が形成されたキャリア箔を、乾燥状態下に含酸素雰囲気、例えば大気中にさらすことが好ましい。これによって被覆体の表面(及びキャリア箔の露出面)を酸化させる。この操作によって、表面層の形成面の電子伝導性が不均一な状態になる。この状態下に後述する電解めっきを行うと、被覆体の表面とキャリア箔の露出面とで電析速度に差が生じ、微細空隙を容易に形成することができる。酸化の程度は本発明において臨界的ではない。例えば、被覆体が形成されたキャリア箔を大気中に10〜30分程度放置しておけば十分であることが本発明者らの検討によって判明した。尤も被覆体が形成されたキャリア箔を強制的に酸化させることは妨げられない。
被覆体が形成されたキャリア箔を、含酸素雰囲気にさらすときにこれを乾燥状態にする理由は、酸化を効率的に行うためである。例えば電解めっきによって被覆体を形成した場合には、キャリア箔をめっき浴から引き上げた後にドライヤ等を用いてこれを乾燥させ、次いで所定時間大気中に放置すればよい。被覆体の形成方法としてスパッタリング法や各種蒸着法等の乾式法を用いる場合には乾燥操作は不要であり、被覆体の形成後、そのまま大気中に放置しておけばよい。
被覆体を酸化させた後に、その上に剥離剤を施してもよい。剥離剤を施した後に、又は剥離剤を施さずに、表面層の構成材料を電解めっきによって電析させて被覆体上に表面層を形成する。形成された表面層には、被覆体に起因する微細空隙が多数形成される。めっき浴やめっき条件は、表面層の構成材料に応じて適切に選択される。例えば表面層をNiから構成する場合には、めっき浴として以下の組成を有するワット浴やスルファミン酸浴を用いることができる。これらのめっき浴を用いる場合の浴温は40〜70℃程度であり、電流密度は0.5〜20A/dm2程度であることが好ましい。
・NiSO4・6H2O 150〜300g/l
・NiCl2・6H2O 30〜60g/l
・H3BO3 30〜40g/l
キャリア箔上に表面層が形成された後は、第2の製造方法と同様の手順に従い負極及び負極が得られる。
次に本実施形態の負極10の別の好ましい製造方法を、図3を参照しながら説明する。この製造方法に関し特に説明しない点については、先に述べた第1ないし第3の製造方法の説明が適宜適用される。本製造方法では、先ず下側の表面層4を形成し、次いでその上に活物質層3を形成し、更にその上に上側の表面層4を形成するという工程が行われる。先ず図3(a)に示すようにキャリア箔11を用意する。
本製造方法においては、キャリア箔11の表面は、或る程度凹凸形状になっていることが好ましい。圧延箔は、その製造方法に起因して各面が平滑になっている。これに対して電解箔は一面が粗面であり、他面が平滑面になっている。粗面は、電解箔を製造する際の析出面である。そこで、電解箔からなるキャリア箔11における粗面を電析面として利用すれば、別途キャリア箔に粗化処理をする手間が省けるので簡便である。粗面を用いる利点については後述する。かかる粗面を電析面として利用する場合、その表面粗さRa(JIS B 0601)は0.05〜5μm、特に0.2〜0.8μmであることが、所望の径及び存在密度を有する微細空隙を容易に形成し得る点から好ましい。
次にキャリア箔11の一面に剥離剤を施して剥離処理を行う。剥離剤はキャリア箔11における粗面に施すことが好ましい。剥離剤を施す工程は、あくまでも、後述する剥離工程(図3(f))において、キャリア箔11から電極10を首尾良く剥離するために行われるものである。従って、この工程を省いても下側の表面層4に微細空隙を形成することができる。
次に図3(b)に示すように、剥離剤(図示せず)を施した上に、導電性ポリマーを含む塗工液を塗工し乾燥させて塗膜12を形成する。塗工液はキャリア箔11の粗面に塗工されるので、該粗面における凹部に溜まりやすくなる。この状態で溶媒が揮発すると、塗膜12の厚みは不均一になる。つまり粗面の凹部に対応する塗膜の厚みは大きく、凸部に対応する塗膜の厚みは小さくなる。本製造方法においては、塗膜12の厚みの不均一性を利用して、下側の表面層4に多数の微細空隙を形成する。
導電性ポリマーとしては、その種類に特に制限はなく、従来公知のものを用いることができる。例えばポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリアクリルニトリル(PAN)及びポリメチルメタクリレート(PMMA)等が挙げられる。また、リチウムイオン伝導性ポリマーを用いることも好ましい。導電性ポリマーは、フッ素含有の導電性ポリマーであることも好ましい。フッ素含有ポリマーは、熱的及び化学的安定性が高く、機械的強度に優れているからである。これらのことを考慮すると、リチウムイオン伝導性を有するフッ素含有ポリマーであるポリフッ化ビニリデンを用いることが特に好ましい。
導電性ポリマーを含む塗工液は、導電性ポリマーが揮発性の有機溶媒に溶解してなるものである。有機溶媒としては、導電性ポリマーとして例えばポリフッ化ビニリデンを用いる場合には、N−メチルピロリドンなどを用いることができる。
本製造方法において、下側の表面層4に多数の微細空隙が形成されるメカニズムは次のように考えられる。塗膜12が形成されたキャリア箔11は電解めっき処理に付されて、図3(c)に示すように塗膜12上に下側の表面層4が形成される。この状態を図3(c)の要部拡大図である図4に示す。塗膜12を構成する導電性ポリマーは、金属ほどではないが電子伝導性を有する。従って塗膜12はその厚みに応じて電子伝導性が異なる。その結果、導電性ポリマーを含む塗膜12の上に電解めっきによって金属を析出させると、電子伝導性に応じて電析速度に差が生じ、その電析速度の差によって下側の表面層4に微細空隙5が形成される。つまり、電析速度の小さい部分、換言すれば塗膜12の厚い部分が微細空隙5になりやすい。
キャリア箔11の粗面の表面粗さRaによって微細空隙5の孔径や存在密度をコントロールできることは先に述べた通りであるが、これに加えて塗工液に含まれる導電性ポリマーの濃度によっても微細空隙5の孔径や存在密度をコントロールできる。例えば導電性ポリマーの濃度が薄い場合には孔径は小さくなる傾向にあり、存在密度も小さくなる傾向にある。逆に、導電性ポリマーの濃度が濃い場合には孔径は大きくなる傾向にある。この観点から、塗工液における導電性ポリマーの濃度は0.05〜5重量%、特に1〜3重量%であることが好ましい。なお、導電性ポリマーは、塗工法の他、浸漬法によってもキャリア箔11上に施すことができる。
下側の表面層4を形成するためのめっき浴やめっき条件は、表面層4の構成材料に応じて適切に選択される。表面層4を例えばCuから構成する場合には、めっき浴として以下の組成を有する硫酸銅浴やピロリン酸銅浴を用いることができる。これらのめっき浴を用いる場合の浴温は40〜70℃程度であり、電流密度は0.5〜50A/dm2程度であることが好ましい。
・CuSO4・5H2O 150〜350g/l
・H2SO4 50〜250g/l
多数の微細空隙5が形成された表面層4が形成されたら、図3(d)に示すように、その上に活物質の粒子を含む導電性スラリーを塗布して活物質層3を形成する。形成された活物質層3は、粒子間に多数の微小空間を有する。活物質層3が形成されたキャリア箔11を、導電性材料の一種である金属材料を含むめっき浴中に浸漬して電解めっき(浸透めっき)を行う。めっき浴への浸漬によって、めっき液が活物質層3内の前記微小空間に浸入して、活物質層3と下側の表面層4との界面にまで達する。その状態下に電解めっきが行われる。その結果、(a)活物質層3の内部、及び(b)活物質層3の内面側(即ち下側の表面層4と対向している面側)において、金属材料が析出して、該材料が活物質層3の厚み方向全域に亘って浸透する。
次に、活物質層3の上に上側の表面層4を形成する。ところで、活物質層3は、活物質の粒子を含むものであるから、その表面は粗面となっている。従って、上側の表面層4を形成するために、電解箔からなるキャリア箔11の粗面上に下側の表面層4を形成した手段と同様の手段を採用すれば、上側の表面層4にも多数の微細空隙5を形成することができる。即ち、活物質層3の表面に導電性ポリマーを含む塗布液を塗工し乾燥させて塗膜(図示せず)を形成する。次いで、下側の表面層4を形成したときの条件と同様の条件を用い、図3(e)に示すように、該塗膜(図示せず)の上に電解めっきによって上側の表面層4を形成する。
次に、図3(f)に示すようにキャリア箔11を下側の表面層4から剥離分離する。これによって電極10が得られる。なお、図3(f)においては導電性ポリマーの塗膜12が下側の表面層4側に残るように描かれているが、該塗膜12はその厚さや導電性ポリマーの種類によってキャリア箔11側に残る場合もあれば、下側の表面層4側に残る場合もある。或いはこれら双方に残る場合もある。最後に、何れかの表面層4の表面に出力端子を取り付ける。
このようにして得られた本実施形態の負極は、公知の正極、セパレータ、非水系電解液と共に用いられて非水電解液二次電池となされる。正極は、正極活物質並びに必要により導電剤及び結着剤を適当な溶媒に懸濁し、正極合剤を作製し、これを集電体に塗布、乾燥した後、ロール圧延、プレスし、さらに裁断、打ち抜きすることにより得られる。正極活物質としては、リチウムニッケル複合酸化物、リチウムマンガン複合酸化物、リチウムコバルト複合酸化物等の従来公知の正極活物質が用いられる。セパレーターとしては、合成樹脂製不織布、ポリエチレン又はポリプロピレン多孔質フイルム等が好ましく用いられる。非水電解液は、リチウム二次電池の場合、支持電解質であるリチウム塩を有機溶媒に溶解した溶液からなる。リチウム塩としては、例えば、LiBF4、LiC1O4、LiA1Cl4、LiPF6、LiAsF6、LiSbF6、LiSCN、LiC1、LiBr、LiI、LiCF3SO3、LiC49SO3等が例示される。
次に本発明の電極の第2の実施形態について図5を参照しながら説明する。本実施形態については、第1の実施形態と異なる点についてのみ説明し、特に説明しない点については、第1の実施形態に関して詳述した説明が適宜適用される。また、図5において、図1と同じ部材に同じ符号を付してある。
図5に示すように本実施形態の負極は、厚さ方向の中央部に、芯材としての導電性金属箔層8を備えている。金属箔層8の各面には活物質層3,3がそれぞれ形成されている。更に各活物質層3,3被覆する集電用表面層4a,4bがそれぞれ形成されている。金属箔層8は、例えば集電用表面層を構成する材料と同様の材料から構成されている。また、強度を高める観点から、高強度圧延銅合金箔やステンレス箔などを用いてもよい。
各活物質層3,3においては、活物質の粒子2間にリチウム化合物の形成能の低い金属材料が浸透している。該金属材料は、各活物質層3,3の厚み方向全域に亘ってそれぞれ浸透していることが好ましい。活物質の粒子2は電極の表面に露出しておらず各表面層4a,4bの内部に包埋されている。リチウム化合物の形成能の低い金属材料は、各活物質層3,3をその厚み方向に貫いており金属箔層8とつながっている。それによって各表面層4a,4bは金属箔層8と電気的に導通することになり、負極全体としての電子伝導性が一層高くなる。つまり本実施形態の負極も第1の実施形態の負極と同様に、負極全体が一体として集電機能を有する。
一方の表面層4bの表面には出力端子9が取り付けられている。出力端子9の取付部位は、第1の実施形態と同様に、負極10の厚み方向で見た場合に、活物質層3が位置する部位の表面である。このように出力端子9を取り付けることで、本実施形態の負極は、第1の実施形態の負極と同様の効果を奏する。
本実施形態における表面層4a,4b及び活物質層3,3の厚みは第1の実施形態と同様とすることができる。金属箔層8の厚みに関しては、負極全体の厚みを抑えてエネルギー密度を高める観点から、5〜40μm、特に10〜20μmであることが好ましい。同様の観点から、負極全体の厚みは10〜100μm、特に20〜60μmであることが好ましい。
本実施形態の負極の製造方法の概略を説明すると次の通りである。先ず金属箔層8の各面に活物質の粒子を含む導電性スラリーを塗布して活物質層をそれぞれ形成する。金属箔層8は予め製造しておいてもよく、或いは本実施形態の負極の製造工程における一工程としてインラインで製造されてもよい。金属箔層8がインラインで製造される場合、電解析出によって製造されることが好ましい。スラリーの塗膜が乾燥して活物質層が形成された後、該活物質層が形成された金属箔層8を、リチウム化合物の形成能の低い金属材料を含むめっき浴中に浸漬し、その状態下に活物質層上に該金属材料による電解めっきを行い表面層4a,4bを形成する。この方法を用いることで、表面層4a,4bに多数の微細空隙を容易に形成することができる。また、表面層4a,4bを構成する金属材料が活物質層の厚み方向全域に亘って浸透して、両表面層が金属箔層8と電気的に導通する。
別法として、活物質層が形成された金属箔層8を、リチウム化合物の形成能の低い金属材料を含むめっき浴中に浸漬し、その状態下に電解めっきを行い、該金属材料を活物質層中に析出させる。次いで、該金属材料と異なるリチウム化合物の形成能の低い金属材料を含むめっき浴中に、活物質層が形成された金属箔層8を浸漬し電解めっきを行う。これによって活物質層上に、多数の微細空隙が形成された表面層を形成する。
本発明は前記実施形態に制限されない。例えば図5に示す本実施形態の負極の変形例として、図1に示す実施形態の負極を2個一対用い、各負極における表面層4を対向させて両負極を接合一体化させて負極を構成してもよい。或いは、各負極における表面層4を対向させ且つ両負極間に導電性金属箔を挟み込み、三者を接合一体化させて負極を構成してもよい。後者の構成にすることで、負極全体の強度が一層向上する。このことは、電池を作成する際に負極を曲げる必要がある場合、曲げ応力に対する負極の強度が担保される観点から有利である。導電性金属箔は、電解銅箔、圧延銅合金箔、ステンレス箔など、リチウム形成能の低い材料からなる種々な材質のものを用いることが可能である。強度向上の効果とエネルギー密度とのバランスから、その厚さは5〜35μm程度、特に12〜18μmが好ましい。また、導電性金属箔としては、パンチングメタル等の多孔性のものや、上記に例示した各種の箔の表面にリチウム層を形成させたものも使用できる。
また、前記の各実施形態においては、リチウム化合物の形成能の低い金属材料が活物質層をその厚み方向に貫いて、両表面層が電気的に導通していたが、各表面層の集電性を十分に確保できる限度において、両表面層は電気的に導通していなくてもよい。更に、活物質粒子と電解液との反応活性点を増やすために、レーザやポンチ、針等を用いて負極の少なくとも一方の表面において開孔し且つ活物質層の少なくとも一部にまで達する孔、或いは負極の厚さ方向に延びる貫通孔を形成してもよい。
また前記実施形態においては表面層4は単層構造であったが、これに代えて、少なくとも一方の表面層を、材料の異なる2層以上の多層構造にしても良い。例えば表面層4をニッケルからなる下層と銅からなる上層の2層構造とすることで、活物質の体積変化に起因する負極の著しい変形を一層効果的に防止することができる。表面層4が多層構造である場合、各層の構成材料の少なくとも1種を、活物質層3中に浸透している金属材料と異種の材料とすることができる。或いは各層の構成材料のすべてが、該金属材料と異種の材料でもよい。
また表面層4の材料と、活物質層3中に浸透している金属材料とが異なる場合には、活物質層3中に浸透している金属材料は、活物質層3と表面層4との境界部まで存在していてもよい。或いは、金属材料は、当該境界部を越えて表面層4の一部を構成していてもよい。逆に、表面層4の構成材料が、当該境界部を越えて活物質層3内に存在していてもよい。
また、活物質層4中に、リチウム化合物の形成能の低い材料を析出させる操作を、異なる2種以上のめっき浴を用いて行うことで、活物質層4中に析出される金属材料を、異なる2種以上の多層構造とすることができる。
また前記の各前記実施形態においては、本発明の適用対象として非水電解液二次電池の負極を例にとり説明したが、本発明を同電池の正極に適用することもできる。
〔実施例1〕
図3に示す方法に従い電極を製造した。先ず、電解によって得られた銅製のキャリア箔(厚さ35μm)を室温で30秒間酸洗浄した。引き続き室温で30秒間純水洗浄した。次いで、40℃に保った状態の3.5g/lのCBTA溶液中に、キャリア箔を30秒間浸漬した。これにより剥離処理を行った。剥離処理後、溶液から引き上げて15秒間純水洗浄した。
キャリア箔の粗面(表面粗さRa=0.5μm)に、ポリフッ化ビニリデンをN−メチルピロリドンに溶解した濃度2.5重量%の塗工液を塗布した。溶媒が揮発して塗膜が形成された後、H2SO4/CuSO4系のめっき浴にキャリア箔を浸漬させて電解めっきを行った。これによって銅からなる表面層を塗膜上に形成した。めっき浴の組成は、CuSO4が250g/l、H2SO4が70g/lであった。電流密度は5A/dm2とした。表面層は5μmの厚さに形成した。めっき浴から引き上げた後、30秒間純水洗浄して大気中で乾燥させた。
次に、表面層上に活物質の粒子を含むスラリーを膜厚18μmになるように塗布し活物質層を形成した。活物質粒子はSiからなり、平均粒径はD50=2μmであった。スラリーの組成は、活物質:アセチレンブラック:スチレンブタジエンラバー=93:2:5であった。
活物質層が形成されたにキャリア箔を、以下の浴組成を有するワット浴に浸漬させ、電解により、活物質層に対してニッケルの浸透めっきを行った。電流密度は5A/dm2、浴温は50℃、pHは5であった。陽極にはニッケル電極を用いた。電源は直流電源を用いた。この浸透めっきは、めっき面から一部の活物質粒子が露出する程度に行った。めっき浴から引き上げた後、30秒間純水洗浄して大気中で乾燥させた。
・NiSO4・6H2O 250g/l
・NiCl2・6H2O 45g/l
・H3BO3 30g/l
次に、活物質層の表面に、ポリフッ化ビニリデンをN−メチルピロリドンに溶解した濃度2.5重量%の塗工液を塗布した。溶媒が揮発して塗膜が形成された後、Cu系のめっき浴にキャリア箔を浸漬させて電解めっきを行った。めっき浴の組成は、H3PO4が200g/l、Cu3(PO42・3H2Oが200g/lであった。また、めっきの条件は、電流密度5A/dm2、浴温度40℃であった。これによって銅からなる表面層を塗膜上に形成した。表面層は2〜3μmの厚さに形成した。めっき浴から引き上げた後、30秒間純水洗浄して大気中で乾燥させた。
下側の表面層とキャリア箔とを剥離して、一対の表面層間に活物質層が挟持されてなる非水電解液二次電池用負極を得た。得られた負極の断面構造の電子顕微鏡写真を図6に示す。電子顕微鏡による表面層の観察の結果、上側の表面層には、1cm×1cmの正方形の範囲内に平均して50個の微細孔が存在していることを確認した。下側の表面層については平均して30個の微細孔が存在していることを確認した。最後に、上側の表面層の表面に、超音波溶接によって、ニッケル製の出力端子を取り付けた。
〔実施例2〕
実施例1における下側の表面層の形成において、微細孔を有し且つ銅からなる厚さ8μmの第1の表面層を電解めっきにより形成した。めっき浴の組成及びめっき条件は実施例1と同様とした。次いでその上に、以下の組成を有するワット浴を用いて、微細孔を有し且つニッケルからなる厚さ2μmの第2の表面層を形成した。電流密度は5A/dm2、浴温は50℃、pHは5であった。このようにして形成された下側の表面層は、銅からなる厚さ8μmの第1の表面層とニッケルからなる厚さ2μmの第2の表面層との2層構造であった。
また、実施例1における上側の表面層の形成において、微細孔を有し且つニッケルからなる厚さ2μmの第2の表面層を電解めっきにより形成し、次いでその上に、微細孔を有し且つ銅からなる厚さ8μmの第1の表面層を電解めっきにより形成した。第1及び第2の表面層の形成に用いためっき浴の組成及びめっき条件は、下側の表面層の形成と同様とした。このようにして形成された上側の表面層は、活物質層に隣接する厚さ2μmのニッケルからなる第2の表面層と、第2の表面層に隣接する厚さ8μmの銅からなる第1の表面層との2層構造であった。これ以外は実施例1と同様にして負極を得た。
〔性能評価〕
実施例1及び2にて得られた負極を用い、以下の方法で非水電解液二次電池を作製した。この電池の最大負極放電容量、電池容量及び50サイクル時の容量維持率を以下の方法で測定、算出した。これらの結果を以下の表1に示す。
〔非水電解液二次電池の作製〕
実施例4及び5並びに比較例2で得られた負極を作用極とし、対極としてLiCoO2を用い、両極をセパレーターを介して対向させた。非水電解液としてLiPF6/エチレンカーボネートとジメチルカーボネートの混合液(1:1容量比)を用いて通常の方法によって非水電解液二次電池を作製した。
〔最大負極放電容量〕
最大容量が得られたサイクルにおける、活物質重量当たりの放電容量を測定した。単位はmAh/gである。
〔50サイクル時の容量維持率〕
50サイクル目の放電容量を測定し、その値を最大負極放電容量で除し、100を乗じて算出した。
表1に示す結果から明らかなように、実施例1及び2の負極を用いた電池は、最大負極放電容量及び50サイクル時の容量維持率の何れもが高い値を示していることが判る。
図1は、本発明の電極の第1の実施形態の要部を拡大して示す模式図である。 図2(a)〜図2(d)は、本発明の負極の一実施形態の好ましい製造方法を示す工程図である。 図3(a)〜図3(f)は、図1に示す電極の製造方法の別の例を示す工程図である。 図4は、表面層及び微細空隙が形成される状態を示す模式図である。 図5は、本発明の電極の第2の実施形態の要部を拡大して示す模式図である。 図6は、実施例1で得られた負極の断面の構造を示す電子顕微鏡写真である。 図7は、従来の電極の構造を示す模式図である。
符号の説明
1 第1の面
2 活物質の粒子
3 活物質層
4 表面層
5 微細空隙
6 空隙
7 導電性炭素材料又は導電性金属材料の粒子
8 金属箔層
9 出力端子
10 負極
11 キャリア箔
11a 剥離層

Claims (18)

  1. 電極の厚さ方向の中央部に、心材としての導電性金属箔層を備え、該金属箔層の各面にリチウム化合物の形成能の高い活物質の粒子を含む活物質層がそれぞれ形成されており、更に各活物質層を被覆し、かつ表面が電解液と接する集電用表面層がそれぞれ形成されており、全体の厚みが10〜100μmであり、
    電極の厚さ方向で見たときに、前記活物質層が存在する部位における前記表面層の表面から出力端子が引き出されていることを特徴とする非水電解液二次電池用電極。
  2. 表面が電解液と接する一対の集電用表面層と、該表面層間に介在されたリチウム化合物の形成能の高い活物質の粒子を含む少なくとも一層の活物質層とを備え、
    前記表面層がリチウム化合物の形成能の低い金属材料を含み、
    前記活物質層において、活物質の粒子間にリチウム化合物の形成能の低い金属材料が浸透しており、
    前記表面層に含まれているリチウム化合物の形成能の低い金属材料と、前記活物質層に浸透しているリチウム化合物の形成能の低い金属材料とが、異種のものであり、
    電極の厚さ方向で見たときに、活物質層が存在する部位における前記表面層の表面から出力端子が引き出されていることを特徴とする非水電解液二次電池用電極。
  3. 前記活物質層に含まれる活物質が電子伝導性の低い材料からなる請求項1又は2記載の非水電解液二次電池用電極。
  4. 前記活物質層において、活物質の粒子間にリチウム化合物の形成能の低い金属材料が浸透して両面が電気的に導通しており、電極全体が一体として集電機能を有している請求項1又は2記載の非水電解液二次電池用電極。
  5. 前記表面層はその厚みが0.3〜10μmである請求項1又は2記載の非水電解液二次電池用電極。
  6. 少なくとも一方の前記表面層に、該表面層の厚さ方向へ延び且つ非水電解液の浸透が可能な微細空隙が多数形成されている請求項1又は2記載の非水電解液二次電池用電極。
  7. 前記微細空隙が前記活物質層と通じ、少なくとも一方の前記表面層における前記微細空隙の平均開孔面積が0.1〜50μm2で且つ開孔率が0.1〜20%であ請求項6記載の非水電解液二次電池用電極。
  8. 前記表面層が、電解めっきによって形成されている請求項1又は2記載の非水電解液二次電池用電極。
  9. 前記表面層がリチウム化合物の形成能の低い金属材料を含む請求項に記載の非水電解液二次電池用電極。
  10. 前記表面層に含まれているリチウム化合物の形成能の低い金属材料と、前記活物質層に浸透しているリチウム化合物の形成能の低い金属材料とが、異種のものである請求項9記載の非水電解液二次電池用電極。
  11. 前記表面層に含まれているリチウム化合物の形成能の低い金属材料と、前記活物質層に浸透しているリチウム化合物の形成能の低い金属材料とが、同種のものである請求項9記載の非水電解液二次電池用電極。
  12. 少なくとも一方の前記表面層が、材料の異なる2層以上の多層構造からなり、該多層構造の表面層における各層の構成材料の少なくとも1種が、前記活物質層に浸透しているリチウム化合物の形成能の低い金属材料と異種の材料である請求項9記載の非水電解液二次電池用電極。
  13. 活物質の粒子がシリコン系材料又はスズ系材料の粒子からなる請求項1又は2記載の非水電解液二次電池用電極。
  14. 厚さ方向の中央部に、心材としての導電性金属箔層を備え、該金属箔層の各面に前記活物質層がそれぞれ形成されており、更に各活物質層を被覆する前記集電用表面層がそれぞれ形成されており、全体の厚みが10〜100μmである請求項記載の非水電解液二次電池用電極。
  15. 前記電極が負極である請求項1又は2記載の非水電解液二次電池用電極。
  16. 表面が電解液と接する一対の集電用表面層と、該表面層間に介在されたリチウム化合物の形成能の高い活物質の粒子を含む少なくとも一層の活物質層とを備え、電極の厚さ方向で見たときに、該活物質層が存在する部位における該表面層の表面から出力端子が引き出されている非水電解液二次電池用電極の製造方法であって、
    キャリア箔上に活物質の粒子を含む導電性スラリーを塗布して前記活物質層を形成し、
    前記活物質層が形成された前記キャリア箔を、めっき浴中に浸漬して電解めっきを行い、表裏一対の前記表面層を形成し、
    前記キャリア箔を一方の前記表面層から剥離分離して電極を得、然る後、
    何れかの前記表面層に前記出力端子を取り付けることを特徴とする非水電解液二次電池用電極の製造方法。
  17. 表面が電解液と接する一対の集電用表面層と、該表面層間に介在されたリチウム化合物の形成能の高い活物質の粒子を含む少なくとも一層の活物質層とを備え、電極の厚さ方向で見たときに、該活物質層が存在する部位における該表面層の表面から出力端子が引き出されている非水電解液二次電池用電極の製造方法であって、
    キャリア箔の一面上に電解めっきを行い一方の前記表面層を形成し、
    前記表面層の上に活物質の粒子を含む導電性スラリーを塗布して前記活物質層を形成し、
    前記活物質層の上に電解めっきを行い他方の前記表面層を形成し、
    前記キャリア箔を一方の前記表面層から剥離分離して電極を得、然る後、
    何れかの前記表面層に前記出力端子を取り付けることを特徴とする非水電解液二次電池用電極の製造方法。
  18. 前記キャリア箔の一面上に一方の前記表面層を形成するに先立ち、該面上に、前記表面層を構成する材料と異質の材料からなる被覆体を0.001〜1μmの厚さで形成する請求項17記載の製造方法。
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