JP2932765B2 - 体内検査装置 - Google Patents
体内検査装置Info
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Description
超音波検査装置等のように、体内等への挿入部を有する
体内検査装置に関し、特に挿入部の先端硬質部とアング
ル部、アングル部と軟性部の接続部分を確実に電気的に
絶縁する構成とした体内検査装置に関するものである。
内視鏡,赤外内視鏡,体内挿入型超音波検査装置等があ
るが、これらはいずれも本体操作部に体内等への挿入部
を連設し、この挿入部の先端に検査機構を設けるように
なし、本体操作部により挿入部を遠隔操作する構成とな
っている。例えば、内視鏡は、図1に示すように、本体
操作部1に観察すべき対象部である人体内等に挿入され
る挿入部2が連設されている。この挿入部2は、その機
能上、本体操作部1への連設部側から順に軟性部2a,
アングル部2b及び先端硬質部2cの3つの部位に分れ
ている。先端硬質部2cには、周知の如く、照明窓及び
観察窓等が設けられている。照明窓には、観察対象部に
向けて照明光を照射するための光ファイババンドルから
なるライトガイドの出射端が臨み、また観察窓には、ラ
イトガイドを介しての照明下において観察対象部の像を
取得する体内観察機構(光学式の内視鏡にあっては、フ
ァイババンドルからなるイメージガイドの入射端,電子
内視鏡にあっては、固体撮像素子)が設けられている。
アングル部2bは先端硬質部2cを所望の方向に向ける
ためのものであって、このためにアングル部2bは上下
または上下左右に、例えば180°以上湾曲可能となっ
ており、このアングル部2bの湾曲操作は、本体操作部
1に設けたアングルノブ3により遠隔操作できるように
している。また、軟性部2aは挿入部2の大半を占め、
体内等への挿入経路に追従して曲がるようになってい
る。
部分は異なる機能を持っていることから、それぞれ異な
る構造となっている。即ち、軟性部2aは構造体として
螺旋管の外周に保護ネットを被装させ、さらにこの保護
ネットに外皮層を積層するが、この軟性部における外皮
層は、強度,滑り良さ,耐薬品性等を考慮して、ウレタ
ン樹脂等の軟性樹脂から構成され、押出成形手段等によ
り保護ネットと一体化させるようにして形成される。ま
た、アングル部2bはアングルリングを順次枢着するこ
とにより形成される節輪により構造体を形成し、この節
輪に保護ネットを被着させ、さらにこの保護ネット上に
外皮層が設けられるが、この外皮層としては、前述した
強度,滑り良さ,耐薬品性等の機能に加えて、湾曲操作
を可能ならしめるために、柔軟性をも備えていなければ
ならない。従って、この外皮層としては、ウレタンゴム
等をチューブ状に形成したアングルゴムからなり、この
アングルゴムを節輪に嵌合させるようにしている。さら
には、先端硬質部2cは金属製のキャップ状に形成した
ものが用いられる。
は、軟性部2a,アングル部2b及び先端硬質部2cを
それぞれ別々に形成して、これらを連結することによっ
てアセンブルするが、これらを連結するために、金属製
の連結リングが用いられる。そこで、図2に従来技術に
おける軟性部2aとアングル部2bとの間の連結部分の
構成を示す。同図において、4は連結リングを示し、こ
の連結リング4はアングル部2bを軟性部2aに連結す
るための連結部を構成すると共に、アングル部2bにお
ける端部のアングルリングを構成するものである。従っ
て、連結リング4の一方側にはアングルリング5が枢支
ピン5aを介して枢動可能に連結され、他側は軟性部2
aに挿通させるようにして連結されている。また、アン
グルリング5を順次枢支ピン5aで順次連結することに
より形成されるアングル部2bの構造体としての節輪に
は、保護ネット6が被装されるが、この保護ネット6は
連結リング4の途中位置まで延在させている。さらに、
アングル部2bの最外層を構成するアングルゴム7は、
その端部が連結リング4における軟性部2aとの連結部
分の段差部Aに突き当てられて、その端部近傍位置の外
周に固定用の糸巻き部8が形成されると共に、この糸巻
き部8を完全に覆うように接着剤層9を積層するように
構成している。
用いられる内視鏡には、周知の如く、鉗子チャンネルが
設けられており、この鉗子チャンネルを介して鉗子その
他の処置具が挿通されるが、この処置具としては、電気
メス等のように高電流を流し、また高電圧を印加させる
ものもあり、さらに電子内視鏡においては、挿入部に固
体撮像素子が設けられ、この固体撮像素子を駆動するた
めに、挿入部には電源に接続したケーブルが挿通されて
いることから、これらからの漏れ電流により患者が感電
するのを防止するために、患者の体腔と接触する部分を
完全に電気的に絶縁する必要がある。軟性部2a及びア
ングル部2bは共にその最外層に電気絶縁性の良好な外
皮層が設けられており、また先端硬質部2cにはその全
面に電気絶縁性を有する被膜を形成しているので、これ
らの部分から電流が漏れるおそれはない。しかしなが
ら、稀ではあるが、アングル部2bと、軟性部2aとの
間及び先端硬質部2cとの間の連結部分から電流が漏れ
る事故が発生することがあり、患者の安全保護を最優先
すべき医療用機器にあっては、このような漏電事故は絶
対に防止しなければならない。
生原因を追求したところ、挿入部2の製造方法に問題が
あることを見出して本発明を完成するに至った。一般
に、挿入部2を構成する3つの部分である軟性部2a,
アングル部2b及び先端硬質部2cを連結する際におい
ては、アングル部2bにアングルゴムを嵌合させた状態
で、連結リングを用いて軟性部2a及び先端硬質部2c
を連結して、アングルゴムの両端部分を糸巻きにより固
定した後に、このアングルゴムの余分な部分を切断除去
し、次いでこの糸巻き部を接着剤で固めることにより行
われる。
られる接着剤としては、耐薬品性その他の見地から、主
液としてのエポキシ樹脂と硬化剤とからなるエポキシ系
の二液性接着剤が用いられる。ここで、通常、軟性部2
aの外皮層,アングル部2bにおけるアングルゴム及び
先端硬質部2cに施される電気絶縁性コーティングはそ
れぞれ黒色またはそれに近い色をしているために、この
接着剤層もこれらの色と調和させなければならない。た
だし、前述したエポキシ系の二液性接着剤は透明である
ことから、この接着剤に顔料を混合させることにより着
色するが、この顔料は黒色の場合、主成分としてカーボ
ンが用いられる。この接着剤自体は電気的に絶縁性のあ
る部材ではあるが、顔料として用いられるカーボンは導
電体であり、しかもこの接着剤層は直接体腔と接触す
る。従って、この接着剤層が連結リングと接触している
と、この連結リングから接着剤層を介して体内に電流が
漏れるという事態が発生するおそれがある。
は、顔料を非導電性のものを用いることが考えられる
が、現在得られる顔料としてはカーボンが最も好適であ
り、その選択の余地は殆どないのが現状である。また、
アングルゴムは電気絶縁性を有することから、このアン
グルゴムが連結リングを完全に覆っておれば、漏電事故
が発生することはない。しかしながら、アングルゴムの
端部処理は通常カッタを用いて手作業で行うようにして
おり、図2に示したようにこのアングルゴムの切断部分
には段差があり、かつ軟性部2a及び先端硬質部2cか
らなる相手方部材に乗り上げないようにしなければなら
ないことから、相手方部材との間に形成される段差部に
アングルゴムの端部全周が確実に突き当て密着した状態
に切断する作業は極めて困難であり、作業の安定性,確
実性が期待できないのが現状である。従って、図2に仮
想線で示したように、連結リングが僅かではあるが、部
分的に露出する状態に切断されてしまうのを防止するこ
とは不可能であり、これが原因となって体内への電流漏
れが発生することになる。
あって、アングル部と軟性部との間及びアングル部と先
端硬質部との間における電流の漏れを確実に防止するこ
とができるようにした体内検査装置を提供することをそ
の目的とするものである。
ゴム等からなるアングル部の外皮層の端部を、連結リン
グと軟性部または先端硬質部との間の段差部分を乗り越
えず、しかもこの段差部分に密着するように切断するの
は極めて困難であり、高い熟練を必要とするものであっ
て、切断精度が安定しない。外皮層が相手方の部材に乗
り越えている場合には、その発見が容易であり、またそ
の修正も可能である。ただし、全体または一部が段差部
分に突き当てられておらず、その間に隙間が生じている
場合、特にこの隙間が僅かなものである場合には、外皮
層の切断不良が発見されず、そのまま糸巻きされて、接
着剤を塗布されてしまう事態が生じる。
部の外皮層を連結リングの途中位置まで延在させてその
端部を固定し、連結リングの露出部分を絶縁性を有する
接着剤の充填部となすと共に、外皮層の端部近傍部から
連結される相手方部材である軟性部または先端硬質部に
掛け渡すように、前記外皮層とほぼ同色の顔料を含む上
塗り接着剤層を形成する構成としたことをその特徴とす
るものである。
の端部を軟性部または先端硬質部との間の段差部分から
離れた位置で切断して、連結リングが所定の間隔分だけ
露出させるようにしている。そして、この連結リングの
露出部分を電気的にシールドするために、少なくとも段
差部分に電気絶縁性の良好な接着剤を充填している。こ
こで、接着剤は液状のものであることから、この接着剤
充填部の幅が、接着剤の粘度等を考慮して全体に十分に
回り込むことができるようになっておれば、切断位置に
多少のずれがあったとしても、格別問題を生じることは
ない。従って、この上に導電性顔料を含む接着剤を積層
しても、連結リングと顔料を含有した接着剤との間が電
気的に導通してしまうといった不測の事態が発生するこ
とはない。
上においては、カッタで外皮層を正確に切断するのは比
較的容易に行うことができ、また多少曲がった状態に切
断されていてもよくなり、この外皮層の切断作業が著し
く容易になり、歩留の向上も図ることができる。
に説明する。図3に本発明の第1の実施例における軟性
部2aとアングル部2bとの間の連結部分の構造を示
す。この軟性部2aとアングル部2bとの間の連結をア
ングル部2bの端部を構成するアングルリングを連結リ
ング10として用いて行うようになっている点、及びア
ングル部2bには外皮層としてアングルゴム11を嵌合
させて、その端部を糸巻き部12により固定されている
点は、従来技術のものと同様である。
は、軟性部2aの端部と連結リング10との間に形成さ
れる段部Aに突き合わせた位置まで延在されてはおら
ず、この段部Aから間隔dだけ離れた位置で切断されて
いる。従って、連結リング10はこの間隔dの部分は外
部に露出させ、この部位は電気絶縁性の良好な接着剤を
充填した接着剤充填部13となっている。ここで、接着
剤充填部13は連結リング10におけるアングルゴム1
1が覆われていない部分を電気的にシールドする機能を
発揮させるためのものであり、この接着剤充填部13に
充填される接着剤としては、電気絶縁性が良好なものを
用いる必要がある。しかも、この接着剤充填部13に充
填された接着剤の上には、上塗り接着剤層14が積層さ
れ、この上塗り接着剤層14として用いられる接着剤
は、既に説明したように、エポキシ樹脂からなる主液と
硬化剤とからなり、これに顔料を混合させた二液性接着
剤であることから、この上塗り接着剤層14との馴染み
性を考慮して、接着剤充填部13もこれと同種の二液性
接着剤を用いるのが好ましく、しかもこの接着剤には顔
料を全く含まないものとする。
を完全にシールドするためのものであることから、この
接着剤充填部13を区画形成する間隔dはこの二液性接
着剤が円滑かつ完全に回り込むことができる幅を持たせ
る。ここで、接着剤充填部13に接着剤を充填させるに
当たっては、図3から明らかなように、糸巻き部12に
まで及ぶようにして充填すれば、この接着剤の充填作業
が容易であり、またより安全性の向上が図られるが、図
4に示したように、接着剤充填部13内にだけ充填すれ
ば、この連結部分の盛り上がりを最小限に保つことがで
き、体内等への挿入操作性が良好となる。
絶縁性は良好であるが、それ自体は透明なものであるた
めに、挿入部全体の色調との調和を図るために、上塗り
接着剤層14が形成されるが、この上塗り接着剤層14
は、軟性部2aの端部近傍位置からアングルゴム11の
糸巻き部12を越えた位置までの部分まで及ぼすように
する。そして、この上塗り接着剤層14を構成する接着
剤には、黒色乃至それに近い色合いの顔料を混合したエ
ポキシ系の二液性接着剤であって、しかもそれには顔料
としてカーボンを混合させてなるものである。
挿入部2は、軟性部2aは絶縁性を有する外皮層によ
り、またアングル部2bの部分はアングルゴム11によ
り、さらには先端硬質部2cは絶縁性コーティングによ
り電気的に絶縁される。しかも、軟性部2aとアングル
部2bとの間、及びアングル部2bと先端硬質部2cと
の間の接合部分に積極的に接着剤充填部13を設け、こ
の接着剤充填部13に接着剤を充填することにより確実
に電気絶縁性が保たれる。従って、内視鏡に電気メス等
のように高電流を流したり、また高電圧を印加する処置
具を挿通させることによって、患部の治療等を行う際
や、電子内視鏡として構成した場合における信号ケーブ
ルに漏電が発生した場合等において、電流が体内に流れ
るという危険な事態は確実に防止される。
ルゴム11の切断を行うに当たって、段差のない連結リ
ング10の部分で切断することができ、このアングルゴ
ム11の端部処理を容易に行うことができる。また、積
極的に接着剤充填部13を形成して、この接着剤充填部
13に液体の接着剤を充填しているので、アングルゴム
11の端部位置が多少ずれたとしても、接着剤が回り込
むことができる程度になっておれば、格別問題を生じる
ことはない。従って、アングルゴム11の端部処理の作
業性が極めて良好となる。
査装置として内視鏡を例に取って説明したが、超音波検
査装置等、体内に挿入される挿入部を有する他の検査装
置にも適用することができる。また、アングル部2bと
軟性部2aとの間の連結部分を示したが、アングル部2
bと先端硬質部2aとの間の連結部分にも同様の接着剤
充填部を設けることもできる。さらには、接着剤充填部
に充填される接着剤としては、電気絶縁性が良好であ
り、その上に積層される上塗り接着剤との馴染みが良好
であればよく、エポキシ系の二液性接着剤以外の接着剤
を用いることもできる。
ングル部と、軟性部,先端硬質部からなる相手方部材と
の間の連結部分において、このアングル部を構成する外
皮層を連結リングの途中位置で切断することによって、
この切断端部と連結すべき相手方の部材との間に接着剤
充填部を設けて、この接着剤充填部に電気絶縁性の良好
な接着剤を充填するようになし、さらにこの上に上塗り
接着剤層を積層させる構成としたので、挿入部の全体の
色調の調和を乱すことなく、アングル部と相手方部材と
の間の連結部分の電気絶縁性が確実に保障され、安全性
が著しく向上すると共に、アングル部の相手方部材への
連結作業、とりわけ外皮層の端部処理作業を著しく簡略
化することができる。
図である。
分の断面図である。
部との間の連結部分の断面図である。
部との間の連結部分の断面図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 本体操作部に、先端に検査機構を装着し
た挿入部を連設し、この挿入部を、その本体操作部への
連設部側から軟性部,アングル部及び先端硬質部の3つ
の部分で構成して、アングル部を金属製の節輪を順次枢
着してなる構造部に柔軟性及び電気絶縁性が良好な外皮
層で被覆してなり、このアングル部と軟性部及び先端硬
質部との間を金属製の連結リングを用いて連結したもの
において、前記外皮層を前記連結リングの途中位置まで
延在させてその端部を固定し、連結リングの露出部分を
絶縁性を有する接着剤の充填部となすと共に、外皮層の
端部近傍部から連結される相手方部材である軟性部また
は先端硬質部に掛け渡すように、前記外皮層とほぼ同色
の顔料を含む上塗り接着剤層を形成する構成としたこと
を特徴とする体内検査装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3175781A JP2932765B2 (ja) | 1991-06-21 | 1991-06-21 | 体内検査装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP3175781A JP2932765B2 (ja) | 1991-06-21 | 1991-06-21 | 体内検査装置 |
Publications (2)
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JPH04371129A JPH04371129A (ja) | 1992-12-24 |
JP2932765B2 true JP2932765B2 (ja) | 1999-08-09 |
Family
ID=16002145
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3175781A Expired - Fee Related JP2932765B2 (ja) | 1991-06-21 | 1991-06-21 | 体内検査装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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Families Citing this family (5)
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---|---|---|---|---|
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JP2006212278A (ja) * | 2005-02-04 | 2006-08-17 | Pentax Corp | 挿入部可撓管の製造方法、挿入部可撓管および内視鏡 |
JP5289283B2 (ja) * | 2009-11-24 | 2013-09-11 | 富士フイルム株式会社 | 内視鏡装置及びその製造方法 |
WO2014155793A1 (ja) * | 2013-03-28 | 2014-10-02 | オリンパスメディカルシステムズ株式会社 | 内視鏡 |
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-
1991
- 1991-06-21 JP JP3175781A patent/JP2932765B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04371129A (ja) | 1992-12-24 |
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