JP2931415B2 - 内視鏡装置 - Google Patents
内視鏡装置Info
- Publication number
- JP2931415B2 JP2931415B2 JP2400262A JP40026290A JP2931415B2 JP 2931415 B2 JP2931415 B2 JP 2931415B2 JP 2400262 A JP2400262 A JP 2400262A JP 40026290 A JP40026290 A JP 40026290A JP 2931415 B2 JP2931415 B2 JP 2931415B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- lens
- endoscope
- optical system
- observation
- objective optical
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Instruments For Viewing The Inside Of Hollow Bodies (AREA)
- Endoscopes (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、ボイラー,ガ
スタービンエンジン,化学プラント等の配管、又は、自
動車のエンジンやボディ等の内部の損傷、腐食等の観
察、検査、或いは、体腔内に挿入し胃癌等の検査に用い
られる内視鏡装置に関する。
スタービンエンジン,化学プラント等の配管、又は、自
動車のエンジンやボディ等の内部の損傷、腐食等の観
察、検査、或いは、体腔内に挿入し胃癌等の検査に用い
られる内視鏡装置に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】近年、体
腔内に細長の挿入部を挿入することにより、体腔内の臓
器を観察したり、必要に応じて鉗子チャンネル内を挿通
した鉗子を用いて生体内組織を採取して患部を詳しく診
断したりすることのできる医療用の内視鏡装置が広く用
いられている。又、工業の分野に於いても、ボイラ,タ
ービン,エンジン,化学プラント等の内部を観察した
り、検査したりすることのできる工業用の内視鏡装置が
広く用いられている。
腔内に細長の挿入部を挿入することにより、体腔内の臓
器を観察したり、必要に応じて鉗子チャンネル内を挿通
した鉗子を用いて生体内組織を採取して患部を詳しく診
断したりすることのできる医療用の内視鏡装置が広く用
いられている。又、工業の分野に於いても、ボイラ,タ
ービン,エンジン,化学プラント等の内部を観察した
り、検査したりすることのできる工業用の内視鏡装置が
広く用いられている。
【0003】従来この種の内視鏡装置として、例えば、
特開平−131512号公報には、内視鏡先端に装着す
る光学アダプタに対物光学系の絞りを着脱自在に設け、
観察環境及び用途に適した観察光学系を構成するように
光学アダプタを選択する構造の内視鏡技術が開示され、
又、実開昭58−86616号公報には、予め焦点位置
を設定された2種類の観察光学系を持った内視鏡に於い
て、磁石の吸引、反発力を利用して観察光学系を任意に
選択し、焦点調節の操作性を改良する内視鏡技術が開始
されている。
特開平−131512号公報には、内視鏡先端に装着す
る光学アダプタに対物光学系の絞りを着脱自在に設け、
観察環境及び用途に適した観察光学系を構成するように
光学アダプタを選択する構造の内視鏡技術が開示され、
又、実開昭58−86616号公報には、予め焦点位置
を設定された2種類の観察光学系を持った内視鏡に於い
て、磁石の吸引、反発力を利用して観察光学系を任意に
選択し、焦点調節の操作性を改良する内視鏡技術が開始
されている。
【0004】ところで、特開平−131512号公報に
開示されている技術では、上述したように、内視鏡先端
に装着する光学アダプタが存在し、それを用途に応じて
適宜交換することを前提にしている。しかしながら、ボ
イラや化学プラントの配管、そして、自動車のエンジン
やボディ等の検査、修理を行う際、初めに視野角の広い
観察光学系で検査対象を概略観察し、より詳しく観察し
たい部位を発見したら、接近し更に詳細に観察を継続す
ることが望まれる。このような場合、第一の光学アダプ
タで観察対象を概略観察し、より詳しく観察したい部位
を発見した後内視鏡装置を一旦引き抜き、第一の光学ア
ダプタをより詳しい観察に最適な第二の光学アダプタに
交換し再度検査対象に内視鏡装置を挿入し直す必要があ
る。このような手順を踏むことは煩雑で面倒であるばか
りでなく、内視鏡装置を挿入し直した際に観察対象を見
失うことも有り得る。このことは、前記医療用の内視鏡
装置に於いても同様に言える。
開示されている技術では、上述したように、内視鏡先端
に装着する光学アダプタが存在し、それを用途に応じて
適宜交換することを前提にしている。しかしながら、ボ
イラや化学プラントの配管、そして、自動車のエンジン
やボディ等の検査、修理を行う際、初めに視野角の広い
観察光学系で検査対象を概略観察し、より詳しく観察し
たい部位を発見したら、接近し更に詳細に観察を継続す
ることが望まれる。このような場合、第一の光学アダプ
タで観察対象を概略観察し、より詳しく観察したい部位
を発見した後内視鏡装置を一旦引き抜き、第一の光学ア
ダプタをより詳しい観察に最適な第二の光学アダプタに
交換し再度検査対象に内視鏡装置を挿入し直す必要があ
る。このような手順を踏むことは煩雑で面倒であるばか
りでなく、内視鏡装置を挿入し直した際に観察対象を見
失うことも有り得る。このことは、前記医療用の内視鏡
装置に於いても同様に言える。
【0005】又、実開昭58−86616号公報は、焦
点調節操作の改良を目的にしている為、予め焦点調節を
された対物光学系全体を2種類保持し、しかも、それら
は対物光学系の切り替え動作を繰り返す。ところで、対
物光学系のレンズ群には、通常時は、焦点位置に影響を
及ぼすレンズが少なくとも1枚存在する。この従来技術
ではこの焦点位置に特に影響を及ぼすレンズも含めて切
換動作を繰り返す為、経時的に焦点位置がずれないよう
に特に堅牢に保持する必要があった。この為、対物光学
系のレンズ保持装置が大型化・複雑化する欠点があっ
た。
点調節操作の改良を目的にしている為、予め焦点調節を
された対物光学系全体を2種類保持し、しかも、それら
は対物光学系の切り替え動作を繰り返す。ところで、対
物光学系のレンズ群には、通常時は、焦点位置に影響を
及ぼすレンズが少なくとも1枚存在する。この従来技術
ではこの焦点位置に特に影響を及ぼすレンズも含めて切
換動作を繰り返す為、経時的に焦点位置がずれないよう
に特に堅牢に保持する必要があった。この為、対物光学
系のレンズ保持装置が大型化・複雑化する欠点があっ
た。
【0006】本発明は上記のような問題点を解決するた
めに為されたもので、工業用の内視鏡装置、或いは、医
療用の内視鏡装置に於いて、挿入部先端部を太径にする
ことなく簡単な構成で、遠くの検査対象を観察する時
と、近くの検査対象を観察する時の双方で、検査対象に
内視鏡装置を挿入し直すこともなく、挿入した状態で夫
々に適した対物光学系を任意に選択できる内視鏡装置を
提供することを目的とする。
めに為されたもので、工業用の内視鏡装置、或いは、医
療用の内視鏡装置に於いて、挿入部先端部を太径にする
ことなく簡単な構成で、遠くの検査対象を観察する時
と、近くの検査対象を観察する時の双方で、検査対象に
内視鏡装置を挿入し直すこともなく、挿入した状態で夫
々に適した対物光学系を任意に選択できる内視鏡装置を
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段および作用】本発明の内視
鏡装置は、細長な挿入部の先端部に設けられた観察光学
系と、レンズと絞りとから成る複数の光学部材を有する
変位手段と、前記複数の光学部材の少なくとも1つを前
記観察光学系に属する対物光学系に光学的に選択結合す
るように前記変位手段を駆動する駆動手段とを備えたも
のである。
鏡装置は、細長な挿入部の先端部に設けられた観察光学
系と、レンズと絞りとから成る複数の光学部材を有する
変位手段と、前記複数の光学部材の少なくとも1つを前
記観察光学系に属する対物光学系に光学的に選択結合す
るように前記変位手段を駆動する駆動手段とを備えたも
のである。
【0008】前記対物光学系は、前記変位手段を駆動手
段により駆動して、該変位手段に配設されているレンズ
と絞りとから成る複数の光学部材と光学的に選択結合す
ることにより、観察部位の明るさ、対象物までの距離及
び観察光学系の焦点距離等に応じて、適度な観察深度
(被写界深度)と明るさで被観察物が観察される。
段により駆動して、該変位手段に配設されているレンズ
と絞りとから成る複数の光学部材と光学的に選択結合す
ることにより、観察部位の明るさ、対象物までの距離及
び観察光学系の焦点距離等に応じて、適度な観察深度
(被写界深度)と明るさで被観察物が観察される。
【0009】
【実施例】以下図面に基づいて本発明の実施例を説明す
る。 図1乃至図3は本発明の第1実施例に係わり、図1は内
視鏡装置の挿入部の先端部の要部を示す断面図、図2は
図1のレンズ系交換手段を挿入部長手方向から見た説明
図、図3は接眼部の内視鏡像を示す説明図である。図1
に示すように、内視鏡本体1にはイメージガイドファイ
ババンドル2及びライトガイドファイババンドル3が、
夫々、開口部4、開口部5に設けられている。開口部4
にはイメージガイドファイババンドル2の先端側に対物
光学系6が配設されている。又、開口部5にはライトガ
イドファイババンドル3の先端側に照明レンズ7が配設
されていると共に、前記対物光学系6の一部にレンズ系
交換手段8が挿入されている。
る。 図1乃至図3は本発明の第1実施例に係わり、図1は内
視鏡装置の挿入部の先端部の要部を示す断面図、図2は
図1のレンズ系交換手段を挿入部長手方向から見た説明
図、図3は接眼部の内視鏡像を示す説明図である。図1
に示すように、内視鏡本体1にはイメージガイドファイ
ババンドル2及びライトガイドファイババンドル3が、
夫々、開口部4、開口部5に設けられている。開口部4
にはイメージガイドファイババンドル2の先端側に対物
光学系6が配設されている。又、開口部5にはライトガ
イドファイババンドル3の先端側に照明レンズ7が配設
されていると共に、前記対物光学系6の一部にレンズ系
交換手段8が挿入されている。
【0010】レンズ系交換手段8は図2に示すように、
略扇形状のベース10に対物光学系6の一部を構成する
レンズ8a、8bを接着固定し、前記レンズ8a、8b
には、夫々、明るさ絞り9a、9bが接着固定されてい
る。ここにレンズ8aと明るさ絞り9aとを含む前記対
物光学系6の最良焦点位置は観察範囲を概観できる程度
の遠点に設定されている。明るさ絞り9aは開放に近い
絞り値となっており、明るい対物レンズ系を構成するよ
うになっている。又、レンズ8bと明るさ絞り9bとを
含む対物光学系6の最良焦点位置は観察部位を詳細に観
察できる程度の近点に設定されている。この時、明るさ
絞り9bは充分に絞られた設計になっており、観察深度
(被写界深度)が深い対物光学系を構成するようになっ
ている。レンズ8aと明るさ絞り9aとを含む対物光学
系の観察できる範囲とレンズ8bと明るさ絞り9bとを
含む対物光学系の観察できる範囲とは互いに一部重なり
合う様にレンズの焦点距離と絞り値を選定・設計されて
おり、ベース10を回動させることにより遠点から近点
までピントのあった観察範囲が得られる。
略扇形状のベース10に対物光学系6の一部を構成する
レンズ8a、8bを接着固定し、前記レンズ8a、8b
には、夫々、明るさ絞り9a、9bが接着固定されてい
る。ここにレンズ8aと明るさ絞り9aとを含む前記対
物光学系6の最良焦点位置は観察範囲を概観できる程度
の遠点に設定されている。明るさ絞り9aは開放に近い
絞り値となっており、明るい対物レンズ系を構成するよ
うになっている。又、レンズ8bと明るさ絞り9bとを
含む対物光学系6の最良焦点位置は観察部位を詳細に観
察できる程度の近点に設定されている。この時、明るさ
絞り9bは充分に絞られた設計になっており、観察深度
(被写界深度)が深い対物光学系を構成するようになっ
ている。レンズ8aと明るさ絞り9aとを含む対物光学
系の観察できる範囲とレンズ8bと明るさ絞り9bとを
含む対物光学系の観察できる範囲とは互いに一部重なり
合う様にレンズの焦点距離と絞り値を選定・設計されて
おり、ベース10を回動させることにより遠点から近点
までピントのあった観察範囲が得られる。
【0011】ベース10は回動軸11を中心に2個のス
トッパ12a、12bに当接するまでの範囲で回動でき
る。ストッパ12a、12bは軸13の周囲を弾性部材
であるゴム14で被服した構造になっている。ベース1
0には回動軸11を中心にして接着固定されたレンズ8
a、8bと略反対の位置にピン15が設けられる。そし
て、このピン15の周囲には電磁ソレノイド16と引っ
張りばね17とが互いにほぼ反対方向に向き合って配置
されており、引っ張りばね17は、その一端が固定ピン
171に固着されており、常時ピン15を介してベース
10の一端を付勢している。電磁ソレノイド16が通電
されていない時は、引っ張りばね17によりベース10
は反時計方向に付勢され、前記開口部4にはレンズ8a
と明るさ絞り9aとが対物光学系の中で光軸を一致する
ように安定に配置される。電磁ソレノイド16が通電さ
れると、電磁ソレノイド16は引っ張りバネ17に抗し
てピン15を引くためベース10は時計方向に回転し開
口部4にはレンズ8bと明るさ絞り9bとが対物光学系
の中で光軸を一致するように配置される。尚、電磁ソレ
ノイド16への通電は図示しない手元側のスイッチで観
察者が任意に行うことができるようになっている。
トッパ12a、12bに当接するまでの範囲で回動でき
る。ストッパ12a、12bは軸13の周囲を弾性部材
であるゴム14で被服した構造になっている。ベース1
0には回動軸11を中心にして接着固定されたレンズ8
a、8bと略反対の位置にピン15が設けられる。そし
て、このピン15の周囲には電磁ソレノイド16と引っ
張りばね17とが互いにほぼ反対方向に向き合って配置
されており、引っ張りばね17は、その一端が固定ピン
171に固着されており、常時ピン15を介してベース
10の一端を付勢している。電磁ソレノイド16が通電
されていない時は、引っ張りばね17によりベース10
は反時計方向に付勢され、前記開口部4にはレンズ8a
と明るさ絞り9aとが対物光学系の中で光軸を一致する
ように安定に配置される。電磁ソレノイド16が通電さ
れると、電磁ソレノイド16は引っ張りバネ17に抗し
てピン15を引くためベース10は時計方向に回転し開
口部4にはレンズ8bと明るさ絞り9bとが対物光学系
の中で光軸を一致するように配置される。尚、電磁ソレ
ノイド16への通電は図示しない手元側のスイッチで観
察者が任意に行うことができるようになっている。
【0012】更に、図1に示すように前記対物光学系6
には第1レンズ18が配設され、その後方には平行平面
板19、間隔板20及び凸レンズ21が配設されてい
る。そして、前記平行平面板19と凸レンズ21の間に
はボール22が平行平面板19と凸レンズ21より僅か
なクリアランスをもって遊装されている。従って、ボー
ル22は前記間隔板20の内周面に沿って自由に回転可
能であると同時に、観察像の光束をケルように設置され
ている。又、凸レンズ21の曲率は、平行平面板19と
凸レンズ21の間隔が視野中心部で前記ボール21の直
径よりも狭くなるように設定する。これにより、内視鏡
先端が動いたときに前記ボール21が内視鏡視野中心を
横切ることがない。
には第1レンズ18が配設され、その後方には平行平面
板19、間隔板20及び凸レンズ21が配設されてい
る。そして、前記平行平面板19と凸レンズ21の間に
はボール22が平行平面板19と凸レンズ21より僅か
なクリアランスをもって遊装されている。従って、ボー
ル22は前記間隔板20の内周面に沿って自由に回転可
能であると同時に、観察像の光束をケルように設置され
ている。又、凸レンズ21の曲率は、平行平面板19と
凸レンズ21の間隔が視野中心部で前記ボール21の直
径よりも狭くなるように設定する。これにより、内視鏡
先端が動いたときに前記ボール21が内視鏡視野中心を
横切ることがない。
【0013】次に、上記のように構成された内視鏡装置
の動作を、図1乃至図3を参照して説明する。内視鏡本
体1の先端部の照明レンズ7から出射される照明光は対
象物に照射され、その反射光は、順次、第1レンズ1
8、平行平面板19、及び凸レンズ21を透過しレンズ
系交換手段8に入射する。 ここで、遠方を観
察する際は、観察者が電磁ソレノイド16への通電を止
める。すると、引っ張りばね17の力によりベース10
が回動し、ストッパ12bに当接して止まると同時に遠
点気味に焦点位置が設定されたレンズ8aと開放に近い
明るさ絞り9aを持った対物光学系が構成される。
の動作を、図1乃至図3を参照して説明する。内視鏡本
体1の先端部の照明レンズ7から出射される照明光は対
象物に照射され、その反射光は、順次、第1レンズ1
8、平行平面板19、及び凸レンズ21を透過しレンズ
系交換手段8に入射する。 ここで、遠方を観
察する際は、観察者が電磁ソレノイド16への通電を止
める。すると、引っ張りばね17の力によりベース10
が回動し、ストッパ12bに当接して止まると同時に遠
点気味に焦点位置が設定されたレンズ8aと開放に近い
明るさ絞り9aを持った対物光学系が構成される。
【0014】一方、近点を観察する際は、観察者が図示
しない手元側のスイッチで電磁ソレノイド16を通電す
る。すると、電磁ソレノイド16が引っ張りばね17に
抗してベース10を回動させ、ストッパ12aに当接し
て止まると同時に近点気味に焦点位置が設定されたレン
ズ8bと観察深度が深くなるよう絞られた明るさ絞り9
bとを持った対物光学系が構成される。
しない手元側のスイッチで電磁ソレノイド16を通電す
る。すると、電磁ソレノイド16が引っ張りばね17に
抗してベース10を回動させ、ストッパ12aに当接し
て止まると同時に近点気味に焦点位置が設定されたレン
ズ8bと観察深度が深くなるよう絞られた明るさ絞り9
bとを持った対物光学系が構成される。
【0015】このように構成した内視鏡装置によれば、
観察対象に遠くから接近するときは遠点に最良焦点位置
を有する明るい対物光学系を用い、損傷等を発見し詳細
に観察したい時は近点に最良焦点位置を有する観察深度
の深い対物光学系に切り換えて観察できるので、損傷等
の目標点を見失うことなく、又、接近しても明るすぎて
見えにくいこともなく確実に、且つ、詳細に観察ができ
る。尚、この例ではレンズ8aと明るさ絞り9aとを含
む対物光学系の観察できる範囲とレンズ8bと明るさ絞
り9bとを含む対物光学系の観察できる範囲とは互いに
一部重なり合っている様に設計したが、必ずしも重なり
合っている必要はなく、観察対象や観察方法の特性に応
じて設計すれば良い。
観察対象に遠くから接近するときは遠点に最良焦点位置
を有する明るい対物光学系を用い、損傷等を発見し詳細
に観察したい時は近点に最良焦点位置を有する観察深度
の深い対物光学系に切り換えて観察できるので、損傷等
の目標点を見失うことなく、又、接近しても明るすぎて
見えにくいこともなく確実に、且つ、詳細に観察ができ
る。尚、この例ではレンズ8aと明るさ絞り9aとを含
む対物光学系の観察できる範囲とレンズ8bと明るさ絞
り9bとを含む対物光学系の観察できる範囲とは互いに
一部重なり合っている様に設計したが、必ずしも重なり
合っている必要はなく、観察対象や観察方法の特性に応
じて設計すれば良い。
【0016】一方、内視鏡本体1の先端部の移動に応じ
て、ボール22は重力によって間隔板20の内周面に沿
って移動する。その際ボール22は観察像の光束の一部
をケルためイメージガイドファイババンドル2の端面に
は前記ボール22が暗部となって結像される。よって、
図3に示すように接眼部の内視鏡像内には前記ボール2
2が影となって観察され、観察者はボール22の位置に
より像内の重力方向を容易に知ることが出来る。
て、ボール22は重力によって間隔板20の内周面に沿
って移動する。その際ボール22は観察像の光束の一部
をケルためイメージガイドファイババンドル2の端面に
は前記ボール22が暗部となって結像される。よって、
図3に示すように接眼部の内視鏡像内には前記ボール2
2が影となって観察され、観察者はボール22の位置に
より像内の重力方向を容易に知ることが出来る。
【0017】図4乃至図8は本発明の第2実施例に係わ
り、図4は先端光学アダプタを持つ電子内視鏡システム
23に本発明を適用した例である。本システム23は電
子内視鏡24、光源25、カメラコントロールユニット
26、モニタ27から構成される。図5は内視鏡先端部
28の断面を示す。内視鏡本体29の外周部には先端光
学アダプタ30を着脱自在に取り付けるためのロックリ
ング31が設けられており、アダプタ本体32に設けた
雌ねじ33は前記ロックリング31のロックネジ34に
嵌合する。本実施例はこの先端光学アダプタ30に上記
レンズ系交換手段35を設けた構成となっている。
り、図4は先端光学アダプタを持つ電子内視鏡システム
23に本発明を適用した例である。本システム23は電
子内視鏡24、光源25、カメラコントロールユニット
26、モニタ27から構成される。図5は内視鏡先端部
28の断面を示す。内視鏡本体29の外周部には先端光
学アダプタ30を着脱自在に取り付けるためのロックリ
ング31が設けられており、アダプタ本体32に設けた
雌ねじ33は前記ロックリング31のロックネジ34に
嵌合する。本実施例はこの先端光学アダプタ30に上記
レンズ系交換手段35を設けた構成となっている。
【0018】内視鏡本体29の開口部36にはフレキシ
ブル基板37に半田付けされた撮像素子38が固定され
ている。前記フレキシブル基板37には信号線39を束
ねているケーブル40が電気的に接続されている。又、
前記開口部36に平行に設けられている開口部41には
ライトガイドファイババンドル42が設けられている。
開口部36には撮像素子38の受光側からアダプタ本体
32に至る間に対物光学系43が配置されている。又、
ライトガイドファイババンドル42と光学アダプタ本体
32の間には照明光を伝えるロッドレンズ44が設けら
れ、更にその先端には照明レンズ45が配置されてい
る。対物光学系43の一部にはレンズ系交換手段35に
保持されたレンズ8aと明るさ絞り9a及びレンズ8b
と明るさ絞り9bとが含まれている。ここで用いたレン
ズと明るさ絞りの組は第1実施例のものと同じである。
ブル基板37に半田付けされた撮像素子38が固定され
ている。前記フレキシブル基板37には信号線39を束
ねているケーブル40が電気的に接続されている。又、
前記開口部36に平行に設けられている開口部41には
ライトガイドファイババンドル42が設けられている。
開口部36には撮像素子38の受光側からアダプタ本体
32に至る間に対物光学系43が配置されている。又、
ライトガイドファイババンドル42と光学アダプタ本体
32の間には照明光を伝えるロッドレンズ44が設けら
れ、更にその先端には照明レンズ45が配置されてい
る。対物光学系43の一部にはレンズ系交換手段35に
保持されたレンズ8aと明るさ絞り9a及びレンズ8b
と明るさ絞り9bとが含まれている。ここで用いたレン
ズと明るさ絞りの組は第1実施例のものと同じである。
【0019】図6に示すようにベース46は回動軸11
を中心にして2個のストッパ12a、12bの間で回動
ができる。この回動軸11にはベース46を任意に回動
させるためのモータ47のシャフト48が嵌入され、該
シャフト48はピン49によりベース46に固定されて
いる。モータ47の電力線50a,50bは先端光学ア
ダプタ30の接点51に導かれている。接点51は金属
性の先端光学アダプタ30と電気的に絶縁する為にプラ
スチック性の絶縁物Aが覆設されている。一方内視鏡本
体29側には電極52が設けられ、該電極52は金属性
の内視鏡本体29と電気的に絶縁する為にプラスチック
性の絶縁物B,Cが覆設されている。
を中心にして2個のストッパ12a、12bの間で回動
ができる。この回動軸11にはベース46を任意に回動
させるためのモータ47のシャフト48が嵌入され、該
シャフト48はピン49によりベース46に固定されて
いる。モータ47の電力線50a,50bは先端光学ア
ダプタ30の接点51に導かれている。接点51は金属
性の先端光学アダプタ30と電気的に絶縁する為にプラ
スチック性の絶縁物Aが覆設されている。一方内視鏡本
体29側には電極52が設けられ、該電極52は金属性
の内視鏡本体29と電気的に絶縁する為にプラスチック
性の絶縁物B,Cが覆設されている。
【0020】更に、電極52は圧縮ばね53により、常
時、図5中の左方向に付勢されている。先端光学アダプ
タ30を内視鏡本体29に取り付けると、図示しない凹
凸状の位置決め機構により接点51と電極52は接触
し、圧縮ばね53の付勢力により確実に導通するように
なっている。尚、図中には接点51、電極52は1組し
か示されていないが、勿論、モータ47の電力線50
a、50bの本数すなわち2組設けてある。又、図6に
示すように、ベース46には窪み54aと窪み54bが
設けられており、これらの窪み54a、54bに押さえ
部55が嵌合するように構成された板ばね56がアダプ
タ本体32に固着されている。窪み54a、54bはベ
ース46が左右どちらかのストッパ12a,12bに当
接したときに板ばね56の押さえ部55が、夫々、窪み
54a、54bに嵌合する位置になっている。尚、窪み
54a、54bの形状は板ばね56の押さえ部55の形
状とは一致しておらず、常に板ばね56がベース46を
ストッパ12a又は12bに押しつける力が働くよう僅
かにずれている。この構造により、レンズ8aと明るさ
絞り9a、又は、レンズ8bと明るさ絞り9bとが対物
光学系43の中で安定して光軸を一致するように配置さ
れる。
時、図5中の左方向に付勢されている。先端光学アダプ
タ30を内視鏡本体29に取り付けると、図示しない凹
凸状の位置決め機構により接点51と電極52は接触
し、圧縮ばね53の付勢力により確実に導通するように
なっている。尚、図中には接点51、電極52は1組し
か示されていないが、勿論、モータ47の電力線50
a、50bの本数すなわち2組設けてある。又、図6に
示すように、ベース46には窪み54aと窪み54bが
設けられており、これらの窪み54a、54bに押さえ
部55が嵌合するように構成された板ばね56がアダプ
タ本体32に固着されている。窪み54a、54bはベ
ース46が左右どちらかのストッパ12a,12bに当
接したときに板ばね56の押さえ部55が、夫々、窪み
54a、54bに嵌合する位置になっている。尚、窪み
54a、54bの形状は板ばね56の押さえ部55の形
状とは一致しておらず、常に板ばね56がベース46を
ストッパ12a又は12bに押しつける力が働くよう僅
かにずれている。この構造により、レンズ8aと明るさ
絞り9a、又は、レンズ8bと明るさ絞り9bとが対物
光学系43の中で安定して光軸を一致するように配置さ
れる。
【0021】前記モータ47への通電は図示しない内視
鏡操作部に設けられた切り換えスイッチで行われ、観察
者がレンズ系交換手段35を時計方向、反時計方向のど
ちらにも任意に回動することができる。ベース46が図
6中の時計方向に回動しストッパ12aに当接すると、
板ばね56の押さえ部55が窪み54bに嵌合し、対物
光学系43にはレンズ8bと明るさ絞り9bの光学系が
対物光学系43の中で光軸に一致するように安定に配置
される。一方、ベース46が反時計方向に回動しストッ
パ12bに当接すると、板ばね56の押さえ部55が窪
み54aに嵌合し、対物光学系43にはレンズ8aと明
るさ絞り9aの光学系が対物光学系43の中で光軸に一
致するように安定に配置される。尚、ベース46がスト
ッパ12a又は12bに当接しても観察者がスイッチを
押し続け、モータ47への通電を続けるとモータ47が
加熱し最悪の場合破壊されることがある。これを防止す
る為、この実施例では図示しないモータ47への電流を
検知する検知手段を設け、所定時間を越えて基準値を越
える電流が流れ続けると電流をカットする、図示しない
モータ保護回路を設けている。
鏡操作部に設けられた切り換えスイッチで行われ、観察
者がレンズ系交換手段35を時計方向、反時計方向のど
ちらにも任意に回動することができる。ベース46が図
6中の時計方向に回動しストッパ12aに当接すると、
板ばね56の押さえ部55が窪み54bに嵌合し、対物
光学系43にはレンズ8bと明るさ絞り9bの光学系が
対物光学系43の中で光軸に一致するように安定に配置
される。一方、ベース46が反時計方向に回動しストッ
パ12bに当接すると、板ばね56の押さえ部55が窪
み54aに嵌合し、対物光学系43にはレンズ8aと明
るさ絞り9aの光学系が対物光学系43の中で光軸に一
致するように安定に配置される。尚、ベース46がスト
ッパ12a又は12bに当接しても観察者がスイッチを
押し続け、モータ47への通電を続けるとモータ47が
加熱し最悪の場合破壊されることがある。これを防止す
る為、この実施例では図示しないモータ47への電流を
検知する検知手段を設け、所定時間を越えて基準値を越
える電流が流れ続けると電流をカットする、図示しない
モータ保護回路を設けている。
【0022】更に、図5に示すように上記対物光学系4
3には、順次、第1レンズ57、平行平面板58a、間
隔板59、平行平面板58b及びスペーサ60が配設さ
れ、ボール61が前記平行平面板58a、58b及び間
隔板59により形成される空間に遊装されている。又、
レンズ系交換手段35の背後には中間レンズ系があり、
そして、その後方の対物光学系43の結像部には赤外線
カットフィルタ62、マスク63が順次設けられ、該マ
スク63は次の前記撮像素子38撮像面に接して配設さ
れる。この撮像素子38はその撮像面に結像した光学像
を光電変換により画像信号にするもので、ケーブル40
により図示しない挿入部を経て上記カメラコントロール
ユニット26に伝達される。又、図7は前記撮像素子3
8の撮像面にボール61の軌跡に対応したマスク63が
接して設けられている状態を説明するものである。これ
によって、上記モニタ27には図8に示すような画像が
得られ、ボール61の影の位置から画像面内での重力方
向を知ることができる。尚、前記マスク63は内視鏡先
端に設けずにカメラコントロールユニット26内部で電
気的に設けても良い。
3には、順次、第1レンズ57、平行平面板58a、間
隔板59、平行平面板58b及びスペーサ60が配設さ
れ、ボール61が前記平行平面板58a、58b及び間
隔板59により形成される空間に遊装されている。又、
レンズ系交換手段35の背後には中間レンズ系があり、
そして、その後方の対物光学系43の結像部には赤外線
カットフィルタ62、マスク63が順次設けられ、該マ
スク63は次の前記撮像素子38撮像面に接して配設さ
れる。この撮像素子38はその撮像面に結像した光学像
を光電変換により画像信号にするもので、ケーブル40
により図示しない挿入部を経て上記カメラコントロール
ユニット26に伝達される。又、図7は前記撮像素子3
8の撮像面にボール61の軌跡に対応したマスク63が
接して設けられている状態を説明するものである。これ
によって、上記モニタ27には図8に示すような画像が
得られ、ボール61の影の位置から画像面内での重力方
向を知ることができる。尚、前記マスク63は内視鏡先
端に設けずにカメラコントロールユニット26内部で電
気的に設けても良い。
【0023】次に、上記第2実施例の動作を図5及び図
6を参照して説明する。
6を参照して説明する。
【0024】内視鏡本体29の先端部が観察部位の近傍
に挿入さると照明レンズ45から出射される照明光は対
象物に照射され、その反射光は、順次、第1レンズ5
7、平行平面板58a及び58bを透過しレンズ系交換
手段35に入射する。 ここで、遠方を観察する際は、観察者が図示しない内視
鏡操作部に設けられた切り換えスイッチを操作し、ベー
ス46が反時計方向に回動するようモータ47に通電す
ると、ベース46が回動し、ストッパ12bに当接して
止まる。同時に、板ばね56の押さえ部55が窪み54
aに嵌合し、遠点気味に焦点位置が設定されたレンズ8
aと開放に近い明るさ絞り9aを有する光学系が対物光
学系43に安定した状態で挿入される。
に挿入さると照明レンズ45から出射される照明光は対
象物に照射され、その反射光は、順次、第1レンズ5
7、平行平面板58a及び58bを透過しレンズ系交換
手段35に入射する。 ここで、遠方を観察する際は、観察者が図示しない内視
鏡操作部に設けられた切り換えスイッチを操作し、ベー
ス46が反時計方向に回動するようモータ47に通電す
ると、ベース46が回動し、ストッパ12bに当接して
止まる。同時に、板ばね56の押さえ部55が窪み54
aに嵌合し、遠点気味に焦点位置が設定されたレンズ8
aと開放に近い明るさ絞り9aを有する光学系が対物光
学系43に安定した状態で挿入される。
【0025】一方、近点を観察する際は、観察者が内視
鏡操作部に設けられた切り換えスイッチを操作し、ベー
ス46が時計方向に回動するようモータに通電すると板
ばね56の押さえ部55の押圧力に抗してベース46が
回動し、ストッパ12aに当接して止まる。同時に、板
ばね56の押さえ部55が窪み54bに嵌合し、近点気
味に焦点位置が設定されたレンズ8bと被写界深度が深
くなるよう絞られた明るさ絞り9bとを有する光学系が
対物光学系に安定した状態で挿入される。
鏡操作部に設けられた切り換えスイッチを操作し、ベー
ス46が時計方向に回動するようモータに通電すると板
ばね56の押さえ部55の押圧力に抗してベース46が
回動し、ストッパ12aに当接して止まる。同時に、板
ばね56の押さえ部55が窪み54bに嵌合し、近点気
味に焦点位置が設定されたレンズ8bと被写界深度が深
くなるよう絞られた明るさ絞り9bとを有する光学系が
対物光学系に安定した状態で挿入される。
【0026】このように構成した内視鏡装置によれば、
観察対象に遠くから接近する時は遠点に最良焦点位置を
有する明るい対物光学系を用い、損傷等を発見し詳細に
観察したい時は近点に最良焦点位置を有する観察深度の
深い対物光学系を用いて観察できるので、損傷等の目標
点を見失うことなく、又、接近しても明るすぎて見えに
くいこともなく確実に、且つ、詳細に観察ができる。
又、この実施例では、アダプタ本体32の第1レンズ5
7の近傍に重力検知用のボールを設けただけで重力方向
を検知出来るため、既存の先端光学アダプタ交換式の内
視鏡装置へ簡単に、且つ、安価に利用できる。又、ボー
ル61を封止した空間内に粘性を持つ液体を封入し、ボ
ール61の振動を少なくしても良い。
観察対象に遠くから接近する時は遠点に最良焦点位置を
有する明るい対物光学系を用い、損傷等を発見し詳細に
観察したい時は近点に最良焦点位置を有する観察深度の
深い対物光学系を用いて観察できるので、損傷等の目標
点を見失うことなく、又、接近しても明るすぎて見えに
くいこともなく確実に、且つ、詳細に観察ができる。
又、この実施例では、アダプタ本体32の第1レンズ5
7の近傍に重力検知用のボールを設けただけで重力方向
を検知出来るため、既存の先端光学アダプタ交換式の内
視鏡装置へ簡単に、且つ、安価に利用できる。又、ボー
ル61を封止した空間内に粘性を持つ液体を封入し、ボ
ール61の振動を少なくしても良い。
【0027】図9は第2実施例の変形例で、対物光学系
43内のボール61の収納構造を変形した例である。第
2実施例では、第一レンズ57の後方に2個の平行平面
板58a,58bと、これら平行平面板58a,58b
の間に間隔板59が設けられたが、この変形例では、第
一レンズ57の前方、即ち、観察対象側に平行平面板5
8と間隔板59が設けられ、前記平行平面板58、間隔
板59及び第一レンズ57とにより形成される空間にボ
ール61を遊装するものである。その他構成及び作用は
上述した第2実施例と同様であるので対応する要素及び
部分には同一符号を付して示すと共に、その説明を省略
する。
43内のボール61の収納構造を変形した例である。第
2実施例では、第一レンズ57の後方に2個の平行平面
板58a,58bと、これら平行平面板58a,58b
の間に間隔板59が設けられたが、この変形例では、第
一レンズ57の前方、即ち、観察対象側に平行平面板5
8と間隔板59が設けられ、前記平行平面板58、間隔
板59及び第一レンズ57とにより形成される空間にボ
ール61を遊装するものである。その他構成及び作用は
上述した第2実施例と同様であるので対応する要素及び
部分には同一符号を付して示すと共に、その説明を省略
する。
【0028】この変形例によれば、前記ボール61がよ
り観察対象側のフォーカス面に近いため撮像素子38に
結像するボール61の影のコントラストが強くなる。従
って、より重力方向の確認が容易となる。
り観察対象側のフォーカス面に近いため撮像素子38に
結像するボール61の影のコントラストが強くなる。従
って、より重力方向の確認が容易となる。
【0029】図10は本発明の第3実施例に係わり、第
2実施例のレンズ系交換手段35の回動の駆動に超音波
モータ64を用いたものである。図に於いて、超音波モ
ータ本体64にはロータ65が回動自在に取り付けられ
ており、ロータ65にはベース66が固着されている。
図示しない内視鏡操作部の切り換えスイッチを操作して
超音波モータ64を操作することにより、遠方を観察す
る際はベース66を反時計方向に回動し、一方、近点を
観察する際はベース66を時計方向に回動し、夫々、遠
点気味に焦点位置が設定されたレンズ8aと開放に近い
明るさ絞り9aを有する光学系、又は、近点気味に焦点
位置が設定されたレンズ8bと被写界深度が深くなるよ
う絞られた明るさ絞り9bとを有する光学系が対物光学
系に安定した状態で挿入される。その他の構成及び作用
は上述した第2実施例と同様であるので対応する要素及
び部分には同一符号を付して示すと共に、その説明を省
略する。
2実施例のレンズ系交換手段35の回動の駆動に超音波
モータ64を用いたものである。図に於いて、超音波モ
ータ本体64にはロータ65が回動自在に取り付けられ
ており、ロータ65にはベース66が固着されている。
図示しない内視鏡操作部の切り換えスイッチを操作して
超音波モータ64を操作することにより、遠方を観察す
る際はベース66を反時計方向に回動し、一方、近点を
観察する際はベース66を時計方向に回動し、夫々、遠
点気味に焦点位置が設定されたレンズ8aと開放に近い
明るさ絞り9aを有する光学系、又は、近点気味に焦点
位置が設定されたレンズ8bと被写界深度が深くなるよ
う絞られた明るさ絞り9bとを有する光学系が対物光学
系に安定した状態で挿入される。その他の構成及び作用
は上述した第2実施例と同様であるので対応する要素及
び部分には同一符号を付して示すと共に、その説明を省
略する。
【0030】この実施例によれば、トルクの大きい駆動
部を持つため複数のレンズと明るさ絞りの組み合わせを
持つレンズ系回動手段を構成できる。この為、よりきめ
細かな光学性能を持つ内視鏡を得ることができ損傷が発
見し易くなり、且つ、詳細に観察もし易くなる。
部を持つため複数のレンズと明るさ絞りの組み合わせを
持つレンズ系回動手段を構成できる。この為、よりきめ
細かな光学性能を持つ内視鏡を得ることができ損傷が発
見し易くなり、且つ、詳細に観察もし易くなる。
【0031】図11乃至図14は本発明の前述各実施例
における、内視鏡装置湾曲部の変形例としての挿入部に
斜旋回機構を設けたものである。図11に於いて、内視
鏡67は、その挿入部68の先端部69の後方に、第1
回動部70及び第2回動部71を有する。各回動の構造
を図12に示す。挿入部内には、先端照明用のライトガ
イドファイバ72及び先端部に設けた観察用CCD(図
示せず)の駆動及び信号伝送用のケーブル73を挿通さ
せてある。前記第1回動部70は先端部69に接続され
ると共に、その他端は図示する如く、挿入部中心軸Lに
対し垂直な断面を、所定の角度で傾斜させた傾斜面を有
する。又、第2回動部71の先端が、この傾斜面と対向
接触する傾斜面を有し、これら2個の傾斜面により回転
面74を形成する。
における、内視鏡装置湾曲部の変形例としての挿入部に
斜旋回機構を設けたものである。図11に於いて、内視
鏡67は、その挿入部68の先端部69の後方に、第1
回動部70及び第2回動部71を有する。各回動の構造
を図12に示す。挿入部内には、先端照明用のライトガ
イドファイバ72及び先端部に設けた観察用CCD(図
示せず)の駆動及び信号伝送用のケーブル73を挿通さ
せてある。前記第1回動部70は先端部69に接続され
ると共に、その他端は図示する如く、挿入部中心軸Lに
対し垂直な断面を、所定の角度で傾斜させた傾斜面を有
する。又、第2回動部71の先端が、この傾斜面と対向
接触する傾斜面を有し、これら2個の傾斜面により回転
面74を形成する。
【0032】回転面74の第1回動部70内には、内歯
車75を回転面74に平行に圧入固定している。又、第
2回動部71側には回転用モータ76を内周面に固定
し、そのロータに傘歯車77を接続固定し、上述の内歯
車75に係合させてある。一方、第2回動部71の後方
にも、同様に、第2回動部71とその後方の挿入部によ
り回転 面78が形成してある。この回転面78は、回
転面74と傾斜を逆向きとする角度を持たせてある。
又、第1回動部70と同様に、第2回動部71の内周に
内歯車79を平行に圧入固定し、その後方の挿入部側内
周に固着された回転用モータ80の傘歯車と係合させて
ある。
車75を回転面74に平行に圧入固定している。又、第
2回動部71側には回転用モータ76を内周面に固定
し、そのロータに傘歯車77を接続固定し、上述の内歯
車75に係合させてある。一方、第2回動部71の後方
にも、同様に、第2回動部71とその後方の挿入部によ
り回転 面78が形成してある。この回転面78は、回
転面74と傾斜を逆向きとする角度を持たせてある。
又、第1回動部70と同様に、第2回動部71の内周に
内歯車79を平行に圧入固定し、その後方の挿入部側内
周に固着された回転用モータ80の傘歯車と係合させて
ある。
【0033】次に、上記のように構成された内視鏡装置
の動作を図12乃至図14を参照して説明する。図12
に於いて、第2回動部71内の回転用モータ76を回転
させることにより、傘歯車77を回転させ、これに係合
する内歯車75を回転させる。この動作により第1回動
部70を回旋させ、図14のM1又はM2のように、挿
入部68の先端部69が図中下方に首振り振動を行う。
又、回転用モータ80を回転させることで第2回動部7
1を回旋させ、図14のM3又はM4のように先端部6
9が、図中上方に首振り動作を行う。但し、この各動作
では、挿入部68内の内蔵物の捩じれを防止するため、
図14のM1〜M4に示すように半周期の回転を行う。
つまり、M1〜M4の各区間内の回動を往復させる。各
回転動作は、モータの回転数を予め設定した量に決める
ことで各回転方向に対応した回転量規制を行う。又、図
13に示したように、第1回動部70を回旋させ、且
つ、第2回動部71を回旋させることで、破線で示した
ように観察範囲を拡げることもできる。
の動作を図12乃至図14を参照して説明する。図12
に於いて、第2回動部71内の回転用モータ76を回転
させることにより、傘歯車77を回転させ、これに係合
する内歯車75を回転させる。この動作により第1回動
部70を回旋させ、図14のM1又はM2のように、挿
入部68の先端部69が図中下方に首振り振動を行う。
又、回転用モータ80を回転させることで第2回動部7
1を回旋させ、図14のM3又はM4のように先端部6
9が、図中上方に首振り動作を行う。但し、この各動作
では、挿入部68内の内蔵物の捩じれを防止するため、
図14のM1〜M4に示すように半周期の回転を行う。
つまり、M1〜M4の各区間内の回動を往復させる。各
回転動作は、モータの回転数を予め設定した量に決める
ことで各回転方向に対応した回転量規制を行う。又、図
13に示したように、第1回動部70を回旋させ、且
つ、第2回動部71を回旋させることで、破線で示した
ように観察範囲を拡げることもできる。
【0034】更に、図15及び図16は他の変形例で、
前記変形例で用いられた回転用モータと内歯車の組み合
わせに対し超音波モータを用いたものである。図15に
於いて、超音波モータ81のロータ81aを第1回動部
70に、そのステータ81bを第2回動部71に配置
し、進行波による回動を行わせる。同様に、第2回動部
71と、その後方の挿入部にも、夫々、超音波モータ8
1のロータ81a、そのステータ81bを設ける。又、
第1回動部70と第2回動部71の回動部間及び第2回
動部71と挿入部との間のシールは第16図に示すよう
に、Oリング82が用いられる。その他の構成及び作用
は上述した変形例と同様であるので対応する要素及び部
分には同一符号を付して示すと共に、その説明を省略す
る。
前記変形例で用いられた回転用モータと内歯車の組み合
わせに対し超音波モータを用いたものである。図15に
於いて、超音波モータ81のロータ81aを第1回動部
70に、そのステータ81bを第2回動部71に配置
し、進行波による回動を行わせる。同様に、第2回動部
71と、その後方の挿入部にも、夫々、超音波モータ8
1のロータ81a、そのステータ81bを設ける。又、
第1回動部70と第2回動部71の回動部間及び第2回
動部71と挿入部との間のシールは第16図に示すよう
に、Oリング82が用いられる。その他の構成及び作用
は上述した変形例と同様であるので対応する要素及び部
分には同一符号を付して示すと共に、その説明を省略す
る。
【0035】これらの湾局部の変形例によれば、従来の
アングルワイヤを手元側で牽引する湾曲機構では実現で
きない、柔軟な観察方向の変換を達成できる。又、挿入
部の複数の箇所に、この回動部を設けることで、先端部
がいわゆる“釜首を持ち上げる”動作が可能となり、タ
ンク等の大空間内の詳細観察や、複雑な経路を有する管
路内への挿入も実現できる。しかも、内蔵物を挿通させ
る空間を広く取ることが可能であり、挿入部の細径化や
内蔵物の充実、例えば、照明光束の増加のためのライト
ガイドファイバーの本数増加等を実施できる。
アングルワイヤを手元側で牽引する湾曲機構では実現で
きない、柔軟な観察方向の変換を達成できる。又、挿入
部の複数の箇所に、この回動部を設けることで、先端部
がいわゆる“釜首を持ち上げる”動作が可能となり、タ
ンク等の大空間内の詳細観察や、複雑な経路を有する管
路内への挿入も実現できる。しかも、内蔵物を挿通させ
る空間を広く取ることが可能であり、挿入部の細径化や
内蔵物の充実、例えば、照明光束の増加のためのライト
ガイドファイバーの本数増加等を実施できる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、簡
単な構成で、内視鏡の挿入部を被検体内に挿入した状態
で、観察対象に遠くから接近する時は遠点に最良焦点位
置を有する明るい対物光学系を用い、損傷等を発見し、
詳細に観察したい時は近点に最良焦点位置を有する観察
深度の深い対物光学系に切り換えて観察できるので、損
傷等の目標点を見失うこともなく、又、接近しても明る
すぎて見えにくいこともなく確実に、且つ、詳細に観察
ができるという効果を奏する。
単な構成で、内視鏡の挿入部を被検体内に挿入した状態
で、観察対象に遠くから接近する時は遠点に最良焦点位
置を有する明るい対物光学系を用い、損傷等を発見し、
詳細に観察したい時は近点に最良焦点位置を有する観察
深度の深い対物光学系に切り換えて観察できるので、損
傷等の目標点を見失うこともなく、又、接近しても明る
すぎて見えにくいこともなく確実に、且つ、詳細に観察
ができるという効果を奏する。
【図1】内視鏡装置の挿入部の先端部の要部を示す断面
図。
図。
【図2】図1のレンズ系交換手段を挿入部長手方向から
見た正面図。
見た正面図。
【図3】接眼部の内視鏡像を示す説明図。
【図4】先端光学アダプタを有する電子内視鏡システム
を示す斜視図。
を示す斜視図。
【図5】電子内視鏡システムの内視鏡先端部の要部を示
す断面図。
す断面図。
【図6】駆動手段としてモータを用いたレンズ系交換手
段を挿入部長手方向から見た斜視図。
段を挿入部長手方向から見た斜視図。
【図7】撮像素子とマスクの配置の状態を説明する説明
図。
図。
【図8】モニタによる重力方向の説明図。
【図9】電子内視鏡装置の挿入部の内視鏡先端部の要部
を示す断面図。
を示す断面図。
【図10】駆動手段として超音波モータを用いたレンズ
系交換手段を挿入部長手方向から見た斜視図。
系交換手段を挿入部長手方向から見た斜視図。
【図11】内視鏡装置の挿入部の斜旋回機構の模式図。
【図12】図11の部分拡大図。
【図13】内視鏡装置の挿入部の先端部の回動の説明
図。
図。
【図14】内視鏡先端部の回動状態の説明図。
【図15】内視鏡装置の挿入部の斜旋回機構の断面図。
【図16】図15の部分拡大図。
1…内視鏡本体、 6…対物光学系、 8…レンズ系交換手段。
Claims (1)
- 【請求項1】 細長な挿入部の先端部に設けられた観察
光学系と、 レンズと絞りとから成る複数の光学部材を有する変位手
段と、 前記複数の光学部材の少なくとも1つを前記観察光学系
に属する対物光学系に光学的に選択結合するように前記
変位手段を駆動する駆動手段とを具備したことを特徴と
する内視鏡装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2400262A JP2931415B2 (ja) | 1990-12-03 | 1990-12-03 | 内視鏡装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2400262A JP2931415B2 (ja) | 1990-12-03 | 1990-12-03 | 内視鏡装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04208915A JPH04208915A (ja) | 1992-07-30 |
JP2931415B2 true JP2931415B2 (ja) | 1999-08-09 |
Family
ID=18510175
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2400262A Expired - Fee Related JP2931415B2 (ja) | 1990-12-03 | 1990-12-03 | 内視鏡装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2931415B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4922688B2 (ja) * | 2006-07-20 | 2012-04-25 | オリンパスメディカルシステムズ株式会社 | 内視鏡装置 |
US7961401B1 (en) * | 2009-12-23 | 2011-06-14 | Ge Inspection Technologies, Lp | System for providing two position zoom-focus |
JP5231688B1 (ja) | 2011-06-29 | 2013-07-10 | オリンパスメディカルシステムズ株式会社 | 内視鏡対物光学系 |
EP2896983A4 (en) * | 2012-09-14 | 2016-04-20 | Olympus Corp | ENDOSCOPE LENS LENS |
JP2019028366A (ja) * | 2017-08-02 | 2019-02-21 | オリンパス株式会社 | 撮像光学系及び内視鏡 |
-
1990
- 1990-12-03 JP JP2400262A patent/JP2931415B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04208915A (ja) | 1992-07-30 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4503535B2 (ja) | 視界方向が可変とされた視界器具のための光学システム | |
US4699463A (en) | Multidirectional viewing borescope | |
JP4782571B2 (ja) | 視野方向が可変とされた視界器具のための照明システム | |
JP2007075604A (ja) | 視野方向可変式内視鏡 | |
US20020166946A1 (en) | Optical scanning probe device using low coherence light | |
JP2019032393A (ja) | 内視鏡先端部、内視鏡および光学アダプタ | |
JP2931415B2 (ja) | 内視鏡装置 | |
JP5150388B2 (ja) | 内視鏡 | |
JP2006201796A (ja) | 先端に画像センサを備えた視界器具の可変方向性 | |
JP3572975B2 (ja) | 対物レンズ移動機構付き内視鏡 | |
JP2009279181A (ja) | 内視鏡および内視鏡本体 | |
JP2949653B2 (ja) | 硬性イメ−ジスコ−プ | |
JP3572976B2 (ja) | 対物レンズ移動機構付き内視鏡 | |
JP2837680B2 (ja) | 内視鏡装置及び先端光学アダプタ | |
JP4493141B2 (ja) | 内視鏡 | |
JP2003164418A (ja) | 内視鏡装置 | |
JP3396516B2 (ja) | 内視鏡スコープおよび内視鏡装置 | |
CN108366783A (zh) | 超声波振子单元、超声波探头以及超声波振子单元的制造方法 | |
CN113171051A (zh) | 一种微型内窥成像探头 | |
JPH02116358A (ja) | 体腔内超音波診断装置 | |
CN106659359B (zh) | 内窥镜 | |
JP2016142956A (ja) | 光学アダプタおよび内視鏡 | |
JPH0523337A (ja) | 内視鏡 | |
JPS60178422A (ja) | 固体撮像素子内蔵の内視鏡 | |
JPH0244251Y2 (ja) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19990427 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080521 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090521 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100521 Year of fee payment: 11 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |