JP2930688B2 - 耐チッピング性に優れたZn―Ni系合金電気めっき鋼板の製造方法 - Google Patents

耐チッピング性に優れたZn―Ni系合金電気めっき鋼板の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、Zn−Ni系合金電気めっき鋼板の製造方法に
係り、特に自動車の外面材(ボディー)に用いるのが好
適な耐チッピング性に優れたZn−Ni系合金電気めっき鋼
板の製造方法に関する。
<従来の技術> 近年、道路に散布される凍結防止剤による自動車車体
の腐食を防止するため、自動車用鋼板を中心に高耐食性
が求められるようになり、その一環として各種Zn系合金
電気めっき鋼板が開発され、その使用が増加している。
従来、自動車用鋼板として用いられるZn系合金電気め
っき鋼板は、片面のみをめっきした鋼板が多く、一般的
に車体外面側には、非めっき面側(冷延鋼板)を使用
し、該鋼板上に化成処理→電着塗装→中塗り→上塗りの
3コートが行われていたが、最近では、自動車車体外面
の防錆性をも向上させるため、車体外面側にもZn系合金
電気めっきを施した鋼板が用いられるようになりつつあ
る。
しかし、Zn系合金めっき被膜は、硬くて脆いため、自
動車車体外面に使用した場合、道路上の小石がはね自動
車車体外面に衝突する、いわゆるチッピング等によるめ
っき被膜の剥離が生じ易いという問題があった。
この問題を有利に解決する手段として、特公昭61−43
9号公報には、通常のZn−Niめっきの下地に高Ni含有率
のZn−Ni前めっきを施すことが開示されている。
しかし、この技術では、前めっきのために通常めっき
とは異なるめっき液を必要とするため、めっき液の管理
が煩雑になる問題があったが、前めっきを通常めっきと
同じめっき液によって行った後に、めっき層を陽極溶解
するか、めっき液中に無電解浸漬して、めっき層中の卑
な相を溶出させることで、高Ni前めっきと同等のめっき
密着性を付与する技術が開発された(めっき層の陽極溶
解としては特開昭63−11690号公報、無電解浸漬処理と
しては特開昭62−211397号公報に開示されている)。
しかしながら、陽極溶解には、そのために特に電源装
置や対極を必要とするので設備費やランニングコストが
嵩む問題があり、一方、無電解浸漬では、めっき層の溶
出速度が小さいために、めっき層を十分に溶解するには
ラインスピードを下げるか浸漬用のセル長を長くしなけ
ればならず、やはり設備費が嵩んだり、生産性を阻害す
る問題があった。
<発明が解決しようとする課題> 本発明は、上記従来技術の問題点を有利に解決するも
のであって、具体的には、鋼板上にZn−Ni前めっきした
後にめっき液中に無電解浸漬してめっき層の自然溶解を
行った後にZn−Niの通常めっきを施す技術の、めっき層
の十分な溶解に要する処理時間を短縮することを目的と
する。
<課題を解決するための手段> 本発明は、鋼板にZn−Ni系合金電気めっきを施すに際
し、Zn−Ni系合金電気めっきに用いるめっき液と同一組
成のめっき液にて鋼板に0.1〜2g/m2のZn−Ni系合金のプ
レめっきを施し、次いでプレめっきを施した鋼板を前記
めっき液と同一組成のめっき液中にて無電解浸漬処理す
るとともに前記無電解浸漬処理中のめっき面に対してロ
ール絞りを行った後、前記めっき液にて所定量のZn−Ni
系合金電気めっきを施すことを特徴とする耐チッピング
性に優れたZn−Ni系合金電気めっき鋼板の製造方法であ
る。
<作 用> 以下、本発明の耐チッピング性に優れたZn−Ni系合金
電気めっき鋼板の製造方法について詳細に説明する。
通常、Zn−Ni系合金電気めっき鋼板を工業的に製造す
るには、電解脱脂→水洗→酸洗→水洗等の前処理を行っ
た後、所定の組成の電解液を用い、数個ないし十数個の
セルから成るめっき浴で順次陰極処理を行い、所定合金
含有量および所定付着量の電気めっきを行う。
本発明においては、上記の通常の前処理を行った後、
まずZn−Ni系合金電気めっきに用いるめっき液と同一組
成のめっき液にて鋼板上に0.1〜2g/m2のZn−Ni系合金の
プレめっき(以下プレめっきと呼ぶ)を施し、次いでプ
レめっきを施した鋼板を前記めっき液と同一組成のめっ
き液中にて無電解浸漬処理するとともに前記無電解浸漬
処理中のめっき面に対してロール絞りを行った後、前記
めっき液にて所定量のZn−Ni系合金電気めっき(以下主
めっきと呼ぶ)を施す。
プレめっきの付着量は0.1〜2g/m2とする。その理由は
次による。付着量が0.1g/m2未満では、めっき液中にて
無電解浸漬処理中にめっき面に対しロール絞りを行う
と、付着しためっきがほぼ全量脱落するため耐チッピン
グ性の改善効果がない。また、2g/m2を超えると、後続
して行うめっき液中の無電解浸漬処理中にロール絞りを
しても、微細なクラックがプレめっき層全面に入らなく
なり、プレめっき層と素地界面の応力緩和が不十分とな
り、耐チッピング性の改善効果が少なくなるためであ
る。
なお、プレめっきの付着量が0.1〜2g/m2の範囲内であ
る限り、プレめっきのめっき条件は特に限定されない。
無電解浸漬処理時間は、上記プレめっき付着量との関
係から素地鋼板との密着性が良好なプレめっき層を形成
するのに好適な時間を選択するのがよく、具体的には0.
5秒以上、3秒未満が好ましい。無電解浸漬処理時間が
0.5秒未満ではプレめっき層全面にクラックが入らず、
耐チッピング性が改善できない。また、3秒以上の無電
解浸漬処理をしても耐チッピング性の改善効果が変わら
ず、必要以上にその時間を長くすることは生産能力の低
下をきたすため得策ではない。
次に、無電解浸漬処理中のめっき面に対して行うロー
ル絞りについて説明する。
めっき液中の遊離酸によってプレめっき層中のZnが溶
解した時、プレめっき層近傍の遊離酸が消費される。そ
のため、プレめっき層とめっき液の界面においては、そ
の液膜のpHが上昇し、プレめっき層の溶解が緩慢にな
る。鋼板をめっき板に浸漬してロール絞りするのは、プ
レめっき層とめっき液の界面の遊離酸が消費されてpHが
高くなった液膜を払拭し、その界面を遊離酸の高い液膜
にするためであり、ロール絞り回数は1回以上とする。
その理由は、ロール絞りをしない場合には溶解力が低下
して浸漬時間を長く必要とし、生産能力の低下をきたす
ため得策ではない。ロール絞り回数の上限は特に限定す
る必要はないが、ライン操業とメンテナンス上から考慮
すると5回以下が好ましい。
なお、ロール絞りには通常のリンガーロールを使用す
ればよい。
本発明の適用可能なZn−Ni系合金電気めっきの種類と
しては、2元素、3元素またはそれ以上のいかなるもの
も可能であり、P、Co、Cr、Sn、Sb、V、Fe、Ti、Mn、
Si、Tl、Bi、Pb、Alおよびそれらの酸化物、炭化物、窒
化物等のうち1種または2種以上を意図的に添加し、あ
るいは不可避的に混入したもの等あらゆるZn−Ni系合金
または複合めっき皮膜の形成に適用することができる。
また、プレめっきや主めっきのめっき方式としては、
水平型、縦型、ラジアル型等従来より用いられている任
意の方式が適用可能である。
さらに、本発明に用いるめっき浴としては、硫酸塩
浴、塩化物浴およびこれらの混合浴を用いればよい。
<実施例> 以下、本発明の実施例について説明する。
板厚0.8mmのSPCC鋼板を常法に従って、脱脂→水洗→
酸洗→水洗をした後、この鋼板に主めっきに用いるめっ
き液を用いてZn−Ni系合金電気プレめっきを行った。次
いでこのめっき液と同一のめっき液中にて鋼板を無電解
浸漬処理するとともに、この無電解浸漬処理中のめっき
面に対してロール絞りを行った。その後直ちに同一のめ
っき液にて主めっきを行い、めっき付着量30g/m2、Ni含
有率12%のZn−Ni系合金電気めっき鋼板を得た。
なお、プレめっきの付着量と浸漬処理中のロール絞り
回数と浸漬時間は第1表に示す通りである。また、ロー
ル絞りには通常のリンガーロールを使用した。
めっき浴およびめっき条件は以下の通りである。
めっき浴組成 NiSO4・6H2O 250g/ ZnSO4・7H2O 130g/ Na2SO4 40g/ めっき条件 pH 1.6 浴 温 55℃ 電流密度 50A/dm2 かくして得られた鋼板に対し、日本ペイント製のリン
酸塩処理液サーフダインSD2500MZ(Dip方式)を用いて
化成処理を行い、次いでカチオン電着塗装(30μm厚)
→中塗り装置(35μm厚)→上塗り塗装(35μm厚)の
3コートを順次施し、以下に示す冷凍チッピング試験
(飛石試験)を行った。その結果を第1表に示す。
なお、第1表中の比較例試料No.12、13、14はロール
絞りなしに、長時間の無電解浸漬した従来例である。
(冷凍チッピング試験) 3コートした塗装板を−20℃に冷却し、15個の小石
(0.3g/個の大理石)を1個ずつ空気圧4kg/cm2で噴射し
て塗装板に衝突させ、セロテープ剥離によりめっき被膜
の耐チッピング性を調べた。その評価方法は次の通りで
ある。
5……最大剥離径5点の平均値が4mm未満 4……最大剥離径5点の平均値が4mm以上6mm未満 3……最大剥離径5点の平均値が6mm以上8mm未満 2……最大剥離径5点の平均値が8mm以上10mm未満 1……最大剥離径5点の平均値が10mm以上 第1表の結果から明らかなように、本発明法により得
られためっき鋼板は、短時間の処理にもかかわらずいず
れも冷凍下での耐チッピング性に優れている。
<発明の効果> 以上説明したように、本発明の製造方法によれば、Zn
−Ni系合金電気めっき鋼板の製造方法において、Zn−Ni
系合金めっき液を何ら変更することなく、冷延鋼板と同
等の耐チッピング性、特に冷凍域での耐チッピング性が
極めて優れたZn−Ni系合金電気めっき鋼板を容易に製造
することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 市田 敏郎 千葉県千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株 式会社技術研究本部内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C23C 28/02 C25D 5/26

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋼板にZn−Ni系合金電気めっきを施すに際
    し、Zn−Ni系合金電気めっきに用いるめっき液と同一組
    成のめっき液にて鋼板に0.1〜2g/m2のZn−Ni系合金のプ
    レめっきを施し、次いでプレめっきを施した鋼板を前記
    めっき液と同一組成のめっき液中にて無電解浸漬処理す
    るとともに前記無電解浸漬処理中のめっき面に対してロ
    ール絞りを行った後、前記めっき液にて所定量のZn−Ni
    系合金電気めっきを施すことを特徴とする耐チッピング
    性に優れたZn−Ni系合金電気めっき鋼板の製造方法。
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