JP2974741B2 - 耐チッピング性に優れたZn―Ni系合金電気めっき鋼板の製造方法 - Google Patents
耐チッピング性に優れたZn―Ni系合金電気めっき鋼板の製造方法Info
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- JP2974741B2 JP2974741B2 JP2233213A JP23321390A JP2974741B2 JP 2974741 B2 JP2974741 B2 JP 2974741B2 JP 2233213 A JP2233213 A JP 2233213A JP 23321390 A JP23321390 A JP 23321390A JP 2974741 B2 JP2974741 B2 JP 2974741B2
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Description
【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、Zn−Ni系合金電気めっき鋼板の製造方法に
係り、特に自動車の外面材(ボディー)に用いるのが好
適な耐チッピング性に優れたZn−Ni系合金めっき鋼板の
製造方法に関する。
係り、特に自動車の外面材(ボディー)に用いるのが好
適な耐チッピング性に優れたZn−Ni系合金めっき鋼板の
製造方法に関する。
<従来の技術> 近年、道路に散布される凍結防止剤による自動車車体
の腐食を防止するため、自動車用鋼板を中心に高耐食性
が求められるようになり、その一環として各種Zn系合金
電気めっき鋼板が開発され、その使用が増加している。
の腐食を防止するため、自動車用鋼板を中心に高耐食性
が求められるようになり、その一環として各種Zn系合金
電気めっき鋼板が開発され、その使用が増加している。
従来、自動車用鋼板として用いられるZn系合金電気め
っき鋼板は、片面のみをめっきした鋼板が多く、一般的
に車体外面側には、非めっき面側(冷延鋼板)を使用
し、該鋼板上に化成処理→電着塗装→中塗り→上塗りの
3コートが行われていたが、最近では、自動車車体外面
の防錆性をも向上させるため、車体外面側にもZn系合金
電気めっきを施した鋼板が用いられるようになりつつあ
る。
っき鋼板は、片面のみをめっきした鋼板が多く、一般的
に車体外面側には、非めっき面側(冷延鋼板)を使用
し、該鋼板上に化成処理→電着塗装→中塗り→上塗りの
3コートが行われていたが、最近では、自動車車体外面
の防錆性をも向上させるため、車体外面側にもZn系合金
電気めっきを施した鋼板が用いられるようになりつつあ
る。
しかし、Zn系合金めっき被膜は、硬くて脆いため、自
動車車体外面に使用した場合、道路上の小石がはね自動
車車体外面に衝突する、いわゆるチッピング等によるめ
っき被膜の剥離が生じ易いという問題があった。
動車車体外面に使用した場合、道路上の小石がはね自動
車車体外面に衝突する、いわゆるチッピング等によるめ
っき被膜の剥離が生じ易いという問題があった。
この問題を有利に解決する手段として、特公昭61−43
9号公報には、通常のZn−Niめっきの下地に高Ni含有率
のZn−Ni前めっきを施すことが開示されている。
9号公報には、通常のZn−Niめっきの下地に高Ni含有率
のZn−Ni前めっきを施すことが開示されている。
しかし、この技術では、前めっきのために通常めっき
とは異なるめっき液を必要とするため、めっき液の管理
が煩雑になる問題があったが、前めっきを通常めっきと
同じめっき液によって行った後に、めっき層を陽極溶解
するか、めっき液中に無電解浸漬して、めっき層中の卑
な相を溶出させることで、高Ni前めっきと同等のめっき
密着性を付与する技術が開発された(めっき層の陽極溶
解としては特開昭63−11690号公報、無電解浸漬処理と
しては特開昭62−211397号公報に開示されている)。
とは異なるめっき液を必要とするため、めっき液の管理
が煩雑になる問題があったが、前めっきを通常めっきと
同じめっき液によって行った後に、めっき層を陽極溶解
するか、めっき液中に無電解浸漬して、めっき層中の卑
な相を溶出させることで、高Ni前めっきと同等のめっき
密着性を付与する技術が開発された(めっき層の陽極溶
解としては特開昭63−11690号公報、無電解浸漬処理と
しては特開昭62−211397号公報に開示されている)。
しかしながら、陽極溶解には、そのために特に電源装
置や対極を必要とするので設備費やランニングコストが
嵩む問題があり、一方、無電解浸漬では、めっき層の溶
出速度が小さいために、めっき層を十分に溶解するには
ラインスピードを下げるか浸漬用のセル長を長くしなけ
ればならず、やはり設備費が嵩んだり、生産性を阻害す
る問題があった。
置や対極を必要とするので設備費やランニングコストが
嵩む問題があり、一方、無電解浸漬では、めっき層の溶
出速度が小さいために、めっき層を十分に溶解するには
ラインスピードを下げるか浸漬用のセル長を長くしなけ
ればならず、やはり設備費が嵩んだり、生産性を阻害す
る問題があった。
<発明が解決しようとする課題> 本発明は、上記従来技術の問題点を有利に解決するも
のであって、具体的には、鋼板上にZn−Ni前めっきした
後にめっき液中に無電解浸漬してめっき層の自然溶解を
行った後にZn−Niの通常めっきを施す技術の、前めっき
層の十分な溶解に要する処理時間を短縮することを目的
とする。
のであって、具体的には、鋼板上にZn−Ni前めっきした
後にめっき液中に無電解浸漬してめっき層の自然溶解を
行った後にZn−Niの通常めっきを施す技術の、前めっき
層の十分な溶解に要する処理時間を短縮することを目的
とする。
<課題を解決するための手段> 第1の発明は、鋼板にZn−Ni系合金電気めっきを施す
に際し、Zn−Ni系合金電気めっきに用いるめっき液と同
一組成のめっき液にて鋼板に0.1〜2g/m2のZn−Ni系合金
のプレめっきを施した後、鋼板温度が50℃以上となるよ
うに鋼板を加温し、その後前記めっき液と同一組成のめ
っき液中にて無電解浸漬処理し、その後前記めっき液に
て所定量のZn−Ni系合金めっきを施すことを特徴とする
耐チッピング性に優れたZn−Ni系合金電気めっき鋼板の
製造方法である。
に際し、Zn−Ni系合金電気めっきに用いるめっき液と同
一組成のめっき液にて鋼板に0.1〜2g/m2のZn−Ni系合金
のプレめっきを施した後、鋼板温度が50℃以上となるよ
うに鋼板を加温し、その後前記めっき液と同一組成のめ
っき液中にて無電解浸漬処理し、その後前記めっき液に
て所定量のZn−Ni系合金めっきを施すことを特徴とする
耐チッピング性に優れたZn−Ni系合金電気めっき鋼板の
製造方法である。
そして第2の発明は、鋼板にZn−Ni系合金電気めっき
を施すに際し、鋼板温度が60℃以上となるように鋼板を
加温し、その後Zn−Ni系合金電気めっきに用いるめっき
液と同一組成のめっき液にて鋼板に0.1〜2g/m2のZn−Ni
系合金のプレめっきを施した後、前記めっき液と同一組
成のめっき液中にて無電解浸漬処理し、その後前記めっ
き液にて所定量のZn−Ni系合金めっきを施すことを特徴
とする耐チッピング性に優れたZn−Ni系合金電気めっき
鋼板の製造方法である。
を施すに際し、鋼板温度が60℃以上となるように鋼板を
加温し、その後Zn−Ni系合金電気めっきに用いるめっき
液と同一組成のめっき液にて鋼板に0.1〜2g/m2のZn−Ni
系合金のプレめっきを施した後、前記めっき液と同一組
成のめっき液中にて無電解浸漬処理し、その後前記めっ
き液にて所定量のZn−Ni系合金めっきを施すことを特徴
とする耐チッピング性に優れたZn−Ni系合金電気めっき
鋼板の製造方法である。
<作 用> 以下、本発明の耐チッピング性に優れたZn−Ni系合金
電気めっき鋼板の製造方法について詳細に説明する。
電気めっき鋼板の製造方法について詳細に説明する。
通常、Zn−Ni系合金電気めっき鋼板を工業的に製造す
るには、電解脱脂→水洗→酸洗→水洗等の前処理を行っ
た後、所定の組成の電解液を用い、数個ないし十数個の
セルから成るめっき浴で順次陰極処理を行い、所定合金
含有量および所定付着量の電気めっきを行う。
るには、電解脱脂→水洗→酸洗→水洗等の前処理を行っ
た後、所定の組成の電解液を用い、数個ないし十数個の
セルから成るめっき浴で順次陰極処理を行い、所定合金
含有量および所定付着量の電気めっきを行う。
第1の発明においては、上記の通常の前処理を行った
後、まずZn−Ni系合金電気めっきに用いるめっき液と同
一組成のめっき液にて鋼板に0.1〜2g/m2のZn−Ni系合金
のプレめっき(以下プレめっきと呼ぶ)を施した後、鋼
板温度が50℃以上となるように鋼板を加温し、その後前
記めっき液と同一組成のめっき液中にて無電解処理し、
その後前記めっき液にて所定量のZn−Ni系合金めっき
(以下主めっきと呼ぶ)を施す。
後、まずZn−Ni系合金電気めっきに用いるめっき液と同
一組成のめっき液にて鋼板に0.1〜2g/m2のZn−Ni系合金
のプレめっき(以下プレめっきと呼ぶ)を施した後、鋼
板温度が50℃以上となるように鋼板を加温し、その後前
記めっき液と同一組成のめっき液中にて無電解処理し、
その後前記めっき液にて所定量のZn−Ni系合金めっき
(以下主めっきと呼ぶ)を施す。
第2の発明においては、上記の通常の前処理を行った
後、まず鋼板温度が60℃以上となるように鋼板を加温
し、その後Zn−Ni系合金電気めっきに用いるめっき液と
同一組成のめっき液にて鋼板に0.1〜2g/m2のZn−Ni系合
金のプレめっきを施した後、前記めっき液と同一組成の
めっき液中にて無電解浸漬処理し、その後電気めっき液
にて所定量のZn−Ni系合金めっきを施す。
後、まず鋼板温度が60℃以上となるように鋼板を加温
し、その後Zn−Ni系合金電気めっきに用いるめっき液と
同一組成のめっき液にて鋼板に0.1〜2g/m2のZn−Ni系合
金のプレめっきを施した後、前記めっき液と同一組成の
めっき液中にて無電解浸漬処理し、その後電気めっき液
にて所定量のZn−Ni系合金めっきを施す。
プレめっきの付着量は0.1〜2g/m2とする。その理由は
次による。付着量が0.1g/m2未満では、後記する実施例
に示すように耐チッピング性の改善効果がない。また、
2g/m2を超えると、鋼板温度を50℃以上にしてめっき液
中で無電解浸漬処理をしても微細なクラックがプレめっ
き層全面に入らなくなり、プレめっき層と素地板界面の
応力緩和が不十分となり、耐チッピング性の改善効果が
少なくなるためである。
次による。付着量が0.1g/m2未満では、後記する実施例
に示すように耐チッピング性の改善効果がない。また、
2g/m2を超えると、鋼板温度を50℃以上にしてめっき液
中で無電解浸漬処理をしても微細なクラックがプレめっ
き層全面に入らなくなり、プレめっき層と素地板界面の
応力緩和が不十分となり、耐チッピング性の改善効果が
少なくなるためである。
無電解浸漬処理液を加温する場合は、その温度は60℃
超とする。その理由は、液温が60℃以下では溶解力が低
下して無電解浸漬処理時間を長く必要とし、生産能力の
低下をきたすため得策ではないからである。無電解浸漬
処理液の温度の上限は特に限定する必要はないが、後続
して行う主めっきの品質およびライン操業上から80℃以
下が好ましい。
超とする。その理由は、液温が60℃以下では溶解力が低
下して無電解浸漬処理時間を長く必要とし、生産能力の
低下をきたすため得策ではないからである。無電解浸漬
処理液の温度の上限は特に限定する必要はないが、後続
して行う主めっきの品質およびライン操業上から80℃以
下が好ましい。
鋼板を加温するに際しては、プレめっき後の鋼板温度
を50℃以上とする。その理由は、後続して行うめっき液
中での無電解浸漬処理によるプレめっき層の化学溶解を
促進させるためであり、鋼板温度が50℃未満では溶解力
が低下して無電解浸漬処理時間を長く必要とし、生産能
力の低下をきたすため得策ではないからである。鋼板温
度の上限は特に限定する必要はないが、ライン操業上の
観点から90℃以下が好ましい。
を50℃以上とする。その理由は、後続して行うめっき液
中での無電解浸漬処理によるプレめっき層の化学溶解を
促進させるためであり、鋼板温度が50℃未満では溶解力
が低下して無電解浸漬処理時間を長く必要とし、生産能
力の低下をきたすため得策ではないからである。鋼板温
度の上限は特に限定する必要はないが、ライン操業上の
観点から90℃以下が好ましい。
なお、鋼板の加温は無電解浸漬直前の鋼板温度が上記
範囲にあるようにすれば良く、特に加温する位置を限定
するものではない。すなわちプレめっきセルと無電解浸
漬セルの間で加温しても良いし、プレめっき前に加温し
ても良い。
範囲にあるようにすれば良く、特に加温する位置を限定
するものではない。すなわちプレめっきセルと無電解浸
漬セルの間で加温しても良いし、プレめっき前に加温し
ても良い。
プレめっき前に鋼板を加温する場合、通常の操業条件
ならば、プレめっき前の鋼板温度を60℃以上に加温して
おけば、プレめっき後無電解浸漬前の鋼板温度を50℃以
上にすることができる。
ならば、プレめっき前の鋼板温度を60℃以上に加温して
おけば、プレめっき後無電解浸漬前の鋼板温度を50℃以
上にすることができる。
また鋼板の加温手段は、加熱ロールと接触させる方
法、誘導加熱する方法、赤外線ヒーターによって加熱す
る方法等多種あるが、いずれを用いてもよい。
法、誘導加熱する方法、赤外線ヒーターによって加熱す
る方法等多種あるが、いずれを用いてもよい。
無電解浸漬処理時間は、上記プレめっき付着量との関
係から素地鋼板との密着性が良好なプレめっき層を形成
するのに好適な時間を選定するのがよく、具体的には0.
5秒以上、3秒未満が好ましい。無電解浸漬処理時間が
0.5秒未満ではプレめっき層全面にクラックが入らず、
耐チッピング性が改善できない。また、3秒以上の無電
解浸漬処理をしても耐チッピング性の改善効果が変わら
ず、必要以上にその時間を長くすることは生産能力の低
下をきたすため得策ではない。
係から素地鋼板との密着性が良好なプレめっき層を形成
するのに好適な時間を選定するのがよく、具体的には0.
5秒以上、3秒未満が好ましい。無電解浸漬処理時間が
0.5秒未満ではプレめっき層全面にクラックが入らず、
耐チッピング性が改善できない。また、3秒以上の無電
解浸漬処理をしても耐チッピング性の改善効果が変わら
ず、必要以上にその時間を長くすることは生産能力の低
下をきたすため得策ではない。
本発明の適用可能なZn−Ni系合金電気めっきの種類と
しては、2元素、3元素またはそれ以上のいかなるもの
でも可能であり、P、Co、Sn、Sb、V、Fe、Ti、Mn、S
i、Tl、Bi、Pb、Alおよびそれらの酸化物、炭化物、窒
化物等のうち1種または2種以上を意図的に添加したも
の、あるいは不可避的に混入したもの等あらゆるZn−Ni
系合金または複合めっき皮膜の形成に適用することがで
きる。
しては、2元素、3元素またはそれ以上のいかなるもの
でも可能であり、P、Co、Sn、Sb、V、Fe、Ti、Mn、S
i、Tl、Bi、Pb、Alおよびそれらの酸化物、炭化物、窒
化物等のうち1種または2種以上を意図的に添加したも
の、あるいは不可避的に混入したもの等あらゆるZn−Ni
系合金または複合めっき皮膜の形成に適用することがで
きる。
また、プレめっき、主めっきのめっき方式としては、
水平型、縦型、ラジアル型等従来より用いられている任
意の方式が適用可能である。
水平型、縦型、ラジアル型等従来より用いられている任
意の方式が適用可能である。
さらに、本発明に用いるめっき浴としては、硫酸塩
浴、塩化物浴およびこれらの混合浴を用いればよい。
浴、塩化物浴およびこれらの混合浴を用いればよい。
<実施例> 以下、本発明の実施例について説明する。
(実施例1) 板厚0.8mmのSPCC鋼板を常法に従って、脱脂→水洗→
酸洗→水洗をした後、この鋼板に主めっきに用いるめっ
き液を用いてZn−Ni系合金電気プレめっきを行った。引
き続き熱風にて鋼板を温熱し、次いでこのめっき液と同
一のめっき液中に鋼板を無電解浸漬処理をした。その
後、直ちに同めっき液にて主めっきを行い、めっき付着
量30g/m2、Ni含有率12%のZn−Ni系合金電気めっき鋼板
を得た。
酸洗→水洗をした後、この鋼板に主めっきに用いるめっ
き液を用いてZn−Ni系合金電気プレめっきを行った。引
き続き熱風にて鋼板を温熱し、次いでこのめっき液と同
一のめっき液中に鋼板を無電解浸漬処理をした。その
後、直ちに同めっき液にて主めっきを行い、めっき付着
量30g/m2、Ni含有率12%のZn−Ni系合金電気めっき鋼板
を得た。
なお、プレめっきの付着量と無電解浸漬前の板温(プ
レめっき後の熱風温熱後の板温)および無電解浸漬処理
時間は第1表に示す通りである。また、めっき浴および
めっき条件は以下の通りである。
レめっき後の熱風温熱後の板温)および無電解浸漬処理
時間は第1表に示す通りである。また、めっき浴および
めっき条件は以下の通りである。
めっき浴組成 NiSO4・6H2O 250g/ ZnSO4・7H2O 130g/ Na2SO4 40g/ めっき条件 pH 1.6 浴 温 55℃ 電流密度 50A/dm2 かくして得られためっき鋼板に対し、日本ペイント製
のリン酸塩処理液サーフダインSD2500MZ(Dip方式)を
用いて化成処理を行い、次いでカチオン電着塗装(30μ
m厚)→中塗り塗装(35μm厚)→上塗り塗装(35μm
厚)の3コートを順次施し、以下に示す冷凍チッピング
試験(飛石試験)を行った。
のリン酸塩処理液サーフダインSD2500MZ(Dip方式)を
用いて化成処理を行い、次いでカチオン電着塗装(30μ
m厚)→中塗り塗装(35μm厚)→上塗り塗装(35μm
厚)の3コートを順次施し、以下に示す冷凍チッピング
試験(飛石試験)を行った。
その結果を第1表に示す。
(冷凍チッピング試験) 3コートした塗装板を−20℃に冷却し、15個の小石
(0.3g/個の大理石)を1個ずつ空気圧4kg/cm2で噴射し
て塗装板に衝突させ、セロテープ剥離によりめっき被膜
の耐チッピング性を調べた。その評価方法は次の通りで
ある。
(0.3g/個の大理石)を1個ずつ空気圧4kg/cm2で噴射し
て塗装板に衝突させ、セロテープ剥離によりめっき被膜
の耐チッピング性を調べた。その評価方法は次の通りで
ある。
5…最大剥離径5点の平均値が4mm未満 4…最大剥離径5点の平均値が4mm以上6mm未満 3…最大剥離径5点の平均値が6mm以上8mm未満 2…最大剥離径5点の平均値が8mm以上10mm未満 1…最大剥離径5点の平均値が10mm以上 第1表の結果から明らかなように、本発明法により得
られた鋼板は、いずれも冷凍下での耐チッピング性に優
れている。
られた鋼板は、いずれも冷凍下での耐チッピング性に優
れている。
(実施例2) 板厚0.8mmのSPCC鋼板を常法に従って、脱脂→水洗→
酸洗を行い、次いで熱水で湯洗を行った後、鋼板に主め
っきに用いるめっき液を用いてZn−Ni系合金電気プレめ
っきを行った。その後このめっき液と同一のめっき液中
に鋼板を無電解浸漬処理をした。次いで直ちに同めっき
液にて主めっきを行い、めっき付着量30g/m2、Ni含有率
12%のZn−Ni系合金電気めっき鋼板を得た。
酸洗を行い、次いで熱水で湯洗を行った後、鋼板に主め
っきに用いるめっき液を用いてZn−Ni系合金電気プレめ
っきを行った。その後このめっき液と同一のめっき液中
に鋼板を無電解浸漬処理をした。次いで直ちに同めっき
液にて主めっきを行い、めっき付着量30g/m2、Ni含有率
12%のZn−Ni系合金電気めっき鋼板を得た。
なお、プレめっき前の板温とプレめっきの付着量およ
び無電解浸漬処理時間は第2表に示す通りである。ま
た、めっき浴およびめっき条件は以下の通りである。
び無電解浸漬処理時間は第2表に示す通りである。ま
た、めっき浴およびめっき条件は以下の通りである。
めっき浴組成 NiSO4・6H2O 250g/ ZnSO4・7H2O 130g/ Na2SO4 40g/ めっき条件 pH 1.6 浴 温 55℃ 電流密度 50A/dm2 かくして得られためっき鋼板に対し、日本ペイント製
のリン酸塩処理液サーフダインSD2500MZ(Dip方式)を
用いて化成処理を行い、次いでカチオン電着塗装(30μ
m厚)→中塗り塗装(35μm厚)→上塗り塗装(35μm
厚)の3コートを順次施し、実施例1と同様の冷凍チッ
ピング試験を行った。その結果を第2表に示す。なお、
評価方法も実施例1の場合と同じである。
のリン酸塩処理液サーフダインSD2500MZ(Dip方式)を
用いて化成処理を行い、次いでカチオン電着塗装(30μ
m厚)→中塗り塗装(35μm厚)→上塗り塗装(35μm
厚)の3コートを順次施し、実施例1と同様の冷凍チッ
ピング試験を行った。その結果を第2表に示す。なお、
評価方法も実施例1の場合と同じである。
第2表の結果から明らかなように、本発明法により得
られためっき鋼板は、いずれも冷凍下での耐チッピング
性に優れている。
られためっき鋼板は、いずれも冷凍下での耐チッピング
性に優れている。
<発明の効果> 以上説明したように、本発明の製造方法によれば、Zn
−Ni系合金電気めっき鋼板の製造において、Zn−Ni系合
金めっき液を何ら変更することなく、冷延鋼板と同等の
耐チッピング性、特に冷凍域での耐チッピング性が極め
て優れたZn−Ni系合金電気めっき鋼板を容易に製造する
ことができる。
−Ni系合金電気めっき鋼板の製造において、Zn−Ni系合
金めっき液を何ら変更することなく、冷延鋼板と同等の
耐チッピング性、特に冷凍域での耐チッピング性が極め
て優れたZn−Ni系合金電気めっき鋼板を容易に製造する
ことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 市田 敏郎 千葉県千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株 式会社技術研究本部内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C23C 28/02
Claims (2)
- 【請求項1】鋼板にZn−Ni系合金電気めっきを施すに際
し、Zn−Ni系合金電気めっきに用いるめっき液と同一組
成のめっき液にて鋼板に0.1〜2g/m2のZn−Ni系合金のプ
レめっきを施した後、鋼板温度が50℃以上となるように
鋼板を加温し、その後前記めっき液と同一組成のめっき
液中にて無電解浸漬処理し、その後前記めっき液にて所
定量のZn−Ni系合金めっきを施すことを特徴とする耐チ
ッピング性に優れたZn−Ni系合金電気めっき鋼板の製造
方法。 - 【請求項2】鋼板にZn−Ni系合金電気めっきを施すに際
し、鋼板温度が60℃以上となるように鋼板を加温し、そ
の後Zn−Ni系合金電気めっきに用いるめっき液と同一組
成のめっき液にて鋼板に0.1〜2g/m2のZn−Ni系合金のプ
レめっきを施した後、前記めっき液と同一組成のめっき
液中にて無電解浸漬処理し、その後前記めっき液にて所
定量のZn−Ni系合金めっきを施すことを特徴とする耐チ
ッピング性に優れたZn−Ni系合金電気めっき鋼板の製造
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2233213A JP2974741B2 (ja) | 1990-09-05 | 1990-09-05 | 耐チッピング性に優れたZn―Ni系合金電気めっき鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2233213A JP2974741B2 (ja) | 1990-09-05 | 1990-09-05 | 耐チッピング性に優れたZn―Ni系合金電気めっき鋼板の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04116178A JPH04116178A (ja) | 1992-04-16 |
JP2974741B2 true JP2974741B2 (ja) | 1999-11-10 |
Family
ID=16951532
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2974741B2 (ja) |
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1990
- 1990-09-05 JP JP2233213A patent/JP2974741B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH04116178A (ja) | 1992-04-16 |
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